JP6434854B2 - ラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置、並びに油圧機械のメンテナンス方法 - Google Patents

ラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置、並びに油圧機械のメンテナンス方法 Download PDF

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Description

本開示は、ラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置、並びに油圧機械のメンテナンス方法に関する。
従来から、複数のピストンが放射状に並んだラジアルピストン式の油圧機械が知られている。
例えば、風力発電装置の油圧トランスミッションとして、複数の油圧機械(油圧ポンプ及び油圧モータ)を組み合わせたものが知られている。
風力発電装置には、従来、ドライブトレインとしてギヤ式の増速機が多く用いられていたが、風力発電装置の大型化に伴って、重量及びコストの観点から、上述した油圧ポンプを有する油圧トランスミッションを採用した風力発電装置が注目を浴びている。
特許文献1及び2には、風力発電装置のドライブトレインとして機能するラジアルピストン式油圧機械が開示されている。特許文献1及び2記載のラジアルピストン式油圧機械では、シリンダ内を往復運動するピストンと、ピストンに取り付けられたローラと、ローラに当接するカム面を有するカムとを備えている。
国際公開第2014/002522号 国際公開第2013/080399号
ところで、ラジアルピストン式の油圧機械では、回転シャフトに対してスラスト荷重が加わることがある。このため、回転部と静止部との相対的な軸方向の位置関係を高精度に維持するためには、回転部と静止部との間に設けられる一対の軸受によって位置決めを行うことが望ましい。
ここで、軸受による位置決め精度を向上させる手法には、各々の軸受の外輪又は内輪に対して予圧を加えることが考えられる。
しかしながら、本発明者らの鋭意検討の結果、例えば風力発電装置の油圧トランスミッションのように軽量化が求められる油圧機械では、油圧機械の構造変形を無視できず、予圧のために軸受の外輪又は内輪の位置を拘束すると、軸受に大きな荷重が加わる可能性があることが明らかになった。例えば、各々の軸受の外輪又は内輪の位置をボルト及びナットの締付トルクの管理によって調節する場合、軸受の外輪又は内輪の位置が拘束されるため、油圧機械の構造変形発生時に軸受の転動体に加わる荷重が過大になってしまう。
特に、油圧機械の場合、油圧室内の圧力によって回転部及び静止部に大きな内力(ピストン荷重)が発生するため、その他の一般的な回転機械に比べて、内力に起因した構造変形の影響が大きくなりやすい。
本発明の少なくとも幾つかの実施形態の目的は、静止部に対する回転部の軸方向に関する位置決めが可能であり、且つ、構造変形の発生時において軸受に作用する荷重を抑制することができるラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置、並びに油圧機械のメンテナンス方法を提供することである。
(1)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械は、
前記油圧機械の周方向に配列された複数のピストンと、
前記油圧機械の半径方向に沿って前記複数のピストンをそれぞれ往復運動可能に案内するための複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、
前記シリンダブロックに対して前記油圧機械の軸方向の両側に設けられ、前記シリンダブロックとともに前記油圧機械の静止部を形成する第1エンドプレート及び第2エンドプレートと、
前記複数のピストンに対向して設けられるリングカムを有するカムシャフトと、
前記油圧機械の軸方向における両端側において、前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートと前記カムシャフトとの間に設けられる第1転がり軸受および第2転がり軸受と、を備え、
前記第1転がり軸受および前記第2転がり軸受は、
前記カムシャフトに対して固定され、前記カムシャフトとともに回転するように構成された回転輪と、
前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートに対して固定された静止輪と、
前記回転輪と前記静止輪との間に設けられる転動体と、
を含み、
前記第1エンドプレートに対して前記軸方向に隣接して設けられる前記第1転がり軸受は、該第1転がり軸受の前記静止輪と前記第1エンドプレートとが前記軸方向に隙間なく当接し、
前記第2エンドプレートに対して前記軸方向に隣接して設けられる前記第2転がり軸受は、該第2転がり軸受の前記静止輪が前記第2エンドプレートに対して前記軸方向に隙間を空けて設けられ、
前記第2転がり軸受の前記静止輪の端面と該端面に対向するように前記半径方向に沿って延在する前記第2エンドプレートのラジアル壁面との間に、該第2転がり軸受の前記静止輪を前記第1転がり軸受に向けて前記軸方向に付勢するための付勢部材をさらに備える。
上記(1)の構成では、第1転がり軸受の静止輪を第1エンドプレートに対して軸方向隙間なしで当接させる一方、第2転がり軸受の静止輪を第2エンドプレートに対して軸方向隙間を空けて配置し、第2転がり軸受の静止輪と第2エンドプレートのラジアル壁面との間に付勢部材を設けている。これにより、第1転がり軸受の静止輪が第1エンドプレートによって第2転がり軸受に向かって軸方向に押圧され、且つ、第2転がり軸受の静止輪が付勢部材によって第1転がり軸受に向かって軸方向に付勢される。よって、第1転がり軸受および第2転がり軸受に予圧が加わり、油圧機械の静止部(第1エンドプレート、第2エンドプレート及びシリンダブロック)に対する回転部(カムシャフト)の軸方向における位置決めを行うことができる。
また、第2転がり軸受の静止輪は軸方向位置が完全には拘束されておらず、付勢部材の変形によって第2転がり軸受の静止輪の移動がある程度許容されている。このため、油圧機械の構造変形が発生しても、第1転がり軸受及び第2転がり軸受の転動体に加わる荷重が過大になることを防止できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記ラジアルピストン式油圧機械は、
前記第2転がり軸受の前記静止輪の周面と該周面に対向するように前記軸方向に沿って延在する前記第2エンドプレートのアキシャル壁面との間に設けられた環状樹脂シートをさらに備える。
一般に、軸受の回転輪は回転機械の回転部に対して締り嵌めで固定される一方、軸受の静止輪は回転機械の静止部に対して隙間嵌めで固定される。この一般的な考えを上記(1)の構成の油圧機械に適用すれば、軸受の回転輪は油圧機械の回転部(カムシャフト)に締り嵌めで固定され、軸受の静止輪が油圧機械の静止部(第1エンドプレートや第2エンドプレート)に対して隙間嵌めにより取り付けられることになる。
本発明者らが、上記構成の油圧機械を実際に組み立てて試運転の実績を重ねたところ、付勢部材によって静止輪が付勢される第2転がり軸受において、静止輪と第2エンドプレートとの間に摩耗が生じることが明らかになった。この摩耗の原因は、油圧機械の構造変形に伴い、隙間嵌めにより取り付けられている第2転がり軸受の静止輪の周面が第2エンドプレートのアキシャル壁面に対して相対移動するためだと考えられる。
そこで、上記(2)の構成では、第2転がり軸受の静止輪の周面と第2エンドプレートのアキシャル壁面との間に環状樹脂シートを設けている。これにより、第2転がり軸受の静止輪の周面と、第2エンドプレートのアキシャル壁面とが直接接触することがなくなり、両者間の直接的な摺動に起因した第2転がり軸受の静止輪又は第2エンドプレートの摩耗を抑制できる。なお、第2転がり軸受の静止輪および第2エンドプレートは金属製(鋼製)であるから、これらのうち何れかの部材との間で環状樹脂シートが摺動すると、金属よりも硬度が小さい環状樹脂シートが摩耗し得るが、環状樹脂シートは容易に交換可能である。
また、環状樹脂シートのヤング率は、第2転がり軸受の静止輪および第2エンドプレートの材質(鋼)のヤング率よりも小さいため、金属材料同士が直接接触する場合に比べて、第2転がり軸受の静止輪および第2エンドプレート間に作用する局所的な面圧を低減できる。これにより、摺動に起因した摩耗を効果的に抑制できる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記環状樹脂シートは、前記第2転がり軸受の前記静止輪の前記周面または前記第2エンドプレートの前記アキシャル壁面のうち表面粗度が大きい方の表面を有する部材に固定される。
一般に、面圧、すべり速度等の条件が同一であれば、摺動面の表面粗さが小さいほど摩耗量は少ないとされている。
そこで、上記(3)の構成では、第2転がり軸受の静止輪の周面または第2エンドプレートのアキシャル壁面のうち表面粗度が大きい方の表面を有する部材に環状樹脂シートを固定することで、表面粗さが相対的に小さい方の表面が摺動面を形成するようになる。よって、摺動に起因した摩耗をより一層抑制することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)の構成において、
前記環状樹脂シートは、前記第2エンドプレートに固定される。
一般に、軸受の静止輪は機械加工によって形成されるのに対し、エンドプレートのような静止部は鋳造によって形成される。このため、通常、表面粗度は、軸受の静止輪の方がエンドプレートよりも小さい。
そこで、上記(4)の構成では、表面粗さが相対的に小さい第2転がり軸受の周面が摺動面となるように、環状樹脂シートを第2エンドプレートに固定している。これにより、摺動に起因した摩耗を効果的に抑制することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(4)の何れかの構成において、
前記第2エンドプレートは、
前記アキシャル壁面を形成する第1部分と、
前記第1部分に取り付けられ、前記ラジアル壁面を形成する第2部分と、
を含み、
前記環状樹脂シートは、
前記第2転がり軸受の前記静止輪の前記周面に当接する領域と、
前記第2エンドプレートの前記第1部分と前記第2部分との間に挟持される領域と、
を含む。
上記(5)の構成によれば、第2エンドプレートを複数のセクション(第1部分及び第2部分)に分割可能に構成し、第1部分と第2部分との間に環状樹脂シートの一部の領域を挟持することで、環状樹脂シートを第2エンドプレートに固定することができる。
また、第2転がり軸受の静止輪の周面の方が第2エンドプレートのアキシャル壁面に比べて表面粗度が小さい場合には、上記(5)の構成のように環状樹脂シートを第2エンドプレートに固定することで、表面粗さが相対的に小さい第2転がり軸受の周面が摺動面となり、摺動に起因した摩耗を効果的に抑制することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(5)の何れかの構成において、
前記環状樹脂シートは、前記周方向に分割された複数のセクションを含む。
上記(6)の構成によれば、環状樹脂シートを複数のセクションに分割することで、環状樹脂シートの取付作業が容易になる。
また、環状樹脂シートを複数のセクションに分割することで、環状樹脂シートの直径を任意に調節可能である。よって、第2転がり軸受のサイズが異なる複数機種の油圧機械についても、環状樹脂シートのセクション数の変更により対応可能であり、環状樹脂シートの追設に伴うコスト上昇を抑制することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(6)の何れかの構成において、
前記環状樹脂シートは、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、の少なくとも一つを含む。
なお、上記(2)乃至(6)の何れかの構成において、環状樹脂シートは、グラファイト、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、銀または鉛の少なくとも一つを含む固体潤滑剤を材料中に含有していてもよい。あるいは、これらの固体潤滑剤が環状樹脂シートの摺動面に担持していてもよい。
上記(7)の構成によれば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミドのような耐摩耗性及び摺動性に優れた材料を環状樹脂シートに用いることで、摺動に起因した摩耗をより一層抑制することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかの構成において、
前記ラジアルピストン式油圧機械は、
前記ピストンと前記シリンダとによって形成される作動室に連通する高圧油流路及び該高圧油流路よりも低圧の作動油が流れる低圧油流路をさらに備え、
前記高圧油流路は、前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートの一方のエンドプレートと前記シリンダブロックとの内部に設けられる。
上記(8)の構成では、何れかのエンドプレートおよびシリンダブロックの内部に油圧機械の高圧油流路が設けられる。これにより、高圧油流路内の作動油の圧力に対しても十分な強度を持つ油圧機械を実現することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)の構成において、
前記一方のエンドプレートと前記シリンダブロックとは、互いに軸方向に嵌合する嵌合領域を有し、
前記高圧油流路は、
前記シリンダブロック内を前記軸方向に沿って延在するアキシャル流路部と、
前記一方のエンドプレート及び前記シリンダブロックの前記嵌合領域において、前記シリンダブロック内の前記アキシャル流路部から前記一方のエンドプレートの内部まで前記半径方向に沿って延在するラジアル流路部と、
を含み、
前記一方のエンドプレートと前記シリンダブロックとは、前記嵌合領域において前記半径方向に延在する複数の締結部材によって締結されている。
上記(9)の構成では、高圧油流路のうちラジアル流路部が、一方のエンドプレート及びシリンダブロックの嵌合領域を貫通しているため、ラジアル流路部を流れる作動油の圧力は、一方のエンドプレートとシリンダブロックとの嵌合領域において両者間の半径方向隙間を広げる方向(半径方向)に作用する。同様に、油圧機械の特性上不可避的に発生する内力(ピストン荷重)も半径方向に沿った方向である。このように、一方のエンドプレート及びシリンダブロック間に作用する油圧に起因した力と、油圧機械の内力(ピストン荷重)とは、方向が揃えられているため(何れの力も半径方向に作用するため)、エンドプレートとシリンダブロック間の締結構造を簡略化できる。すなわち、基本的には、嵌合領域において半径方向に延在する締結部材によってエンドプレート及びシリンダブロックを締結することで、前述の2種類の力を一方向の締結部材で負担することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(8)又は(9)の構成において、
前記高圧油流路は、前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートの他方のエンドプレートと前記シリンダブロックとの間を通らずに設けられる。
これにより、油圧機械のメンテナンス時において、高圧油流路が設けられていないエンドプレート(第1エンドプレート又は第2エンドプレートの他方)の着脱を容易に行うことができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(8)乃至(10)の何れかの構成において、
前記シリンダブロック、前記第1エンドプレートまたは前記第2エンドプレートの少なくとも一つよって支持され、前記高圧油流路に連通して該高圧油流路における脈動を抑制するように構成された高圧アキュムレータをさらに備える。
上記(11)の構成によれば、高圧アキュムレータによって高圧油流路における脈動を抑制し、脈動に起因した油圧機械の振動を低減することができる。よって、油圧機械の強度確保が容易になる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(11)の何れかにおいて、
前記シリンダブロックは、前記周方向に分割された複数のセグメントを含み、
前記ラジアルピストン式油圧機械は、
前記周方向に隣接する前記セグメント間に設けられ、該隣接する前記セグメントを互いに前記軸方向に関して拘束するためのテーパライナをさらに備える。
油圧機械のシリンダブロックの各セグメント及びこれをエンドプレートに締結するための締結部材には、油圧機械の動作に伴うせん断力が作用する。
そこで、上記(12)の構成では、シリンダブロックの隣接するセグメントの互いに軸方向位置をテーパライナによって拘束することで、油圧機械の動作に伴う上述のせん断力に対して十分な強度を確保することができる。
なお、幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(12)の構成において、
前記油圧機械の前記カムシャフトに前記油圧機械の入力軸又は出力軸が直結されており、
前記第2エンドプレートが前記軸方向に関して前記シリンダブロックを挟んで前記入力軸又は前記出力軸とは反対側に位置している。
(13)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る風力発電装置は、
風を受けて回転するように構成されたロータと、
前記ロータによって駆動されて圧油を生成するように構成された油圧ポンプと、
前記圧油によって駆動される油圧モータと、を備え、
前記油圧ポンプは、上記(1)乃至(12)の何れかの構成のラジアルピストン式油圧機械である。
上記(13)の構成では、油圧ポンプが、上記(1)乃至(12)の何れかの構成を有する。このため、上述したように、第1転がり軸受および第2転がり軸受に予圧が加わり、油圧機械の静止部(第1エンドプレート、第2エンドプレート及びシリンダブロック)に対する回転部(カムシャフト)の軸方向における位置決めを行うことができる。また、油圧機械の構造変形が発生しても、第1転がり軸受及び第2転がり軸受の転動体に加わる荷重が過大になることを防止できる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)の構成において、
前記油圧ポンプの前記カムシャフトは、前記ロータに直結されており、
前記第2エンドプレートは、前記軸方向に関して、前記シリンダブロックを挟んで前記ロータとは反対側に位置する。
風力発電装置のロータに油圧ポンプのカムシャフトが直結される場合、油圧ポンプの前方(第1エンドプレート側)には風力発電装置のロータが存在するため、油圧ポンプの後方(第2エンドプレート側)の方がメンテナンススペースを確保しやすい。
この点、上記(14)の構成では、第2エンドプレートがシリンダブロックを挟んでロータとは反対側に位置するようになっている。これにより、油圧ポンプの後方のメンテナンススペースを利用して、第2エンドプレート側の消耗品(例えば、付勢部材や環状樹脂シート)の交換作業を容易に行うことができる。
(15)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る油圧機械のメンテナンス方法は、
上記(1)乃至(12)の何れかの構成のラジアルピストン式油圧機械のメンテナンス方法であって、
前記油圧ポンプの前記カムシャフトに前記油圧機械の入力軸又は出力軸が直結されており、且つ、前記第2エンドプレートが前記軸方向に関して前記シリンダブロックを挟んで前記入力軸又は前記出力軸とは反対側に位置しており、
前記シリンダブロックから前記第2エンドプレートを取り外し、少なくとも前記第1エンドプレートが残された状態で前記油圧機械のメンテナンスを行うメンテナンスステップと、
前記メンテナンスステップの後、前記シリンダブロックに前記第2エンドプレートを取り付ける取付ステップと、
を備える。
油圧機械の入力軸又は出力軸にカムシャフトが直結される場合、油圧機械の前方(第1エンドプレート側)には油圧機械の入力軸又は出力軸が存在するため、油圧機械の後方(第2エンドプレート側)の方がメンテナンススペースを確保しやすい。
この点、上記(15)の方法では、第2エンドプレートがシリンダブロックを挟んで入力軸又は出力軸とは反対側に位置することを前提とし、油圧機械のメンテナンス時に第2エンドプレートを取り外すようになっている。このため、油圧機械の後方のメンテナンススペースを利用して、油圧機械のメンテナンス作業を効率的に行うことができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、ラジアルピストン式油圧機械の静止部に対する回転部の軸方向に関する位置決めが可能であり、且つ、構造変形の発生時において軸受に作用する荷重を抑制することができる。
一実施形態に係る風力発電装置の全体構成を示す図である。 一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械の上部断面図である。 図2に示した第2転がり軸受およびその周辺構造を示す軸方向断面図である。 図2に示した第2転がり軸受およびその周辺構造を示す径方向断面図である。 一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械の上部断面図である。 一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械の部分断面図(径方向断面図)である。 図6に示したシリンダブロックのC方向矢視図である。 一実施形態に係るテーパライナの平面図(図7のD部分拡大図)である。 図8Aに示したテーパライナのE−E線断面図である。 図8Bに示したテーパライナのF−F線断面図である。 図2に示したラジアルピストン式油圧機械のG方向矢視図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
本実施形態では、ラジアルピストン式油圧機械として、風力発電装置の油圧ポンプを例示して説明する。但し、本実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械の適用先は風力発電装置の油圧ポンプに限定されるものではなく、例えば、風力発電装置の油圧モータ、あるいは産業車両や産業機械や舶用装置等の風力発電装置以外の装置にも適用可能である。
最初に、図1を参照して、一実施形態に係る風力発電装置1の全体構成について説明する。なお、図1は、一実施形態に係る風力発電装置の全体構成を示す図である。
図1に示すように、一実施形態に係る風力発電装置1は、少なくとも一本のブレード2と、ブレード2が放射状に取り付けられたハブ3と、ハブ3に一体的に回転可能に構成された回転シャフト4と、を含むロータ5を備えている。なお、ハブ3はハブカバー3aによって覆われていてもよい。ロータ5は、主軸受を介してナセル11に回転可能に支持されている。ナセル11は、洋上又は陸上に立設されたタワー12の上端部に取り付けられている。
ロータ5には、回転シャフト4を介して油圧ポンプ(ラジアルピストン式油圧機械)7が連結されている。油圧ポンプ7には、高圧油ライン9及び低圧油ライン10を介して油圧モータ8が接続されている。具体的には、油圧ポンプ7の出口が高圧油ライン9を介して油圧モータ8の入口に接続され、油圧ポンプ7の入口が低圧油ライン10を介して油圧モータ8の出口に接続されている。油圧ポンプ7は、回転シャフト4によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ7で生成された圧油は高圧油ライン9を介して油圧モータ8に供給され、この圧油によって油圧モータ8が駆動される。油圧モータ8で仕事をした後の低圧の作動油は、油圧モータ8の出口と油圧ポンプ7の入口との間に設けられた低圧油ライン10を経由して、油圧ポンプ7に再び戻される。
油圧モータ8には発電機6が連結されている。例えば、発電機6は、電力系統に連系されるとともに、油圧モータ8によって駆動される同期発電機である。
次に、図2、図3、図5及び図6を参照して、一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械(例えば油圧ポンプ)7について説明する。なお、図2は、一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械7の上部断面図である。この図2では、ラジアルピストン式油圧機械7の軸方向に沿った断面のうち上半部のみを示している。図3は、図2に示した第2転がり軸受およびその周辺構造を示す軸方向断面図である。図5は、一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械7の上部断面図である。図6は、一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械7の部分断面図(径方向断面図)である。
図2、図5及び図6に示すように、一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械(以下、単に油圧機械という)7は、周方向に配列された複数のピストン20と、複数のシリンダ22が形成されたシリンダブロック24と、シリンダブロック24に対して軸方向の両側に設けられた第1エンドプレート26及び第2エンドプレート27と、リングカム32を有するカムシャフト30と、第1エンドプレート26又は第2エンドプレート27とカムシャフト30との間に設けられる第1転がり軸受60および第2転がり軸受と備える。なお、本実施形態において、周方向とは油圧機械7の周方向(回転方向)であり、軸方向とは油圧機械7の軸方向(回転軸Oに沿った方向)であり、半径方向とは油圧機械7の半径方向である。
複数のピストン20は、リングカム32の外周側に放射状に配列されるように複数設けられている。一構成例では、各ピストン20は、リングカム32のカム面に接触するローラ20aと、ローラ20aを回転可能に支持するピストン本体20bとを有する。ピストン本体20bは、シリンダブロック24に形成されるシリンダ22内を摺動するように配置される。他の構成例では、各ピストン20は、ローラ20aの代替としてボールと、ボールを回転可能に支持するピストン本体とを有する。
シリンダブロック24は、リングカム32の外周側に設けられ、カムシャフト30の全周に亘って環状に延在するように配置される。一構成例では、複数のシリンダブロック24が、カムシャフト30の全周に亘って環状に配列されていてもよい。各シリンダブロック24には、少なくとも一つのシリンダ22と、シリンダ22内の少なくとも一つの作動室25に連通する少なくとも一つの高圧油流路40及び少なくとも一つの低圧油流路50とが形成されている。例えば、高圧油流路40は、各作動室25から径方向外側に延在する高圧油連通部46と、高圧油連通部46に連通し、シリンダブロック24内を軸方向に沿って延在するアキシャル流路部41と、アキシャル流路部41に連通し、第1エンドプレート26及びシリンダブロック24内において半径方向に沿って延在するラジアル流路部42と、第1エンドプレート26内に略環状に形成されて複数のラジアル流路部42に連通する高圧油マニホールド部43と、を含む。また、低圧油流路50は、各作動室25から径方向外側に延在する低圧油連通部51と、複数の低圧油連通部51に連通し、軸方向に沿って延在するアキシャル流路管部52と、複数のアキシャル流路管部52が接続される低圧油マニホールド部53と、を含む。なお、低圧油連通部51は、シリンダブロック24内に形成された部位と、シリンダブロック24の外側に設けられた配管部位とから構成される。また、アキシャル流路管部52及び低圧油マニホールド部53は、シリンダブロック24の外側に設けられている。
複数のシリンダブロック24は、油圧ポンプ7から着脱自在な各シリンダブロック24が、周方向に複数配列された構成であってもよい。その場合、一つのシリンダブロック24に対して、シリンダ22、高圧油流路40(具体的には高圧油連通部46)及び低圧油流路50(具体的には低圧油連通部51)からなるセットが、軸方向及び周方向に複数設けられていてもよい。高圧油流路40には高圧バルブ45が設けられており、高圧バルブ45が開くことによって、高圧油流路40が高圧油ライン9(図1参照)に連通するようになっている。低圧油流路50には低圧バルブ55が設けられており、低圧バルブ55が開くことによって、後述する低圧油ライン10に低圧油流路50が連通するようになっている。
リングカム32は、回転シャフト4と共に回転するカムシャフト30の外周に固定されている。また、リングカム32は、周方向に沿って連続した波型形状のカム面を形成し、カムシャフト30の全周を囲むように環状に配置される。また、リングカム32は、軸方向に複数列設けられていてもよい。なお、リングカム32は、波型形状のカム面を有するものに限らず、単一カム面を有してリングカム32の中心をシャフト中心位置からずらした、いわゆる偏心カムのカム面を有するものであってもよい。さらに、後述するように、リングカム32は、油圧機械7から着脱自在なように周方向に複数のセグメントが配列された構成であってもよい。
第1エンドプレート26および第2エンドプレート27は、シリンダブロック24に対して軸方向の両側に設けられ、シリンダブロック24とともに油圧機械7の静止部を形成する。また、第1エンドプレート26および第2エンドプレート27は、略円盤状に形成されている。一構成例では、第1エンドプレート26は軸方向における前方側に位置し、第2エンドプレート28は軸方向における後方側に位置する。なお、本実施形態において前方側とは図1に示すように軸方向においてハブ3に近い側であり、後方側とは図1に示すように軸方向においてハブ3から遠い側である。
第1エンドプレート26とカムシャフト30との間にはシール部材36が設けられ、また第2エンドプレート27とカムシャフト30との間にはシール部材37が設けられており、作動油の油圧機械外部への漏れを防止するようになっている。
また、油圧機械7のカムシャフト30に油圧機械7の入力軸又は出力軸が直結されており、第2エンドプレート27が軸方向に関してシリンダブロック24を挟んで入力軸又は出力軸とは反対側に位置している。図1に示す例では、締結部材34によって、油圧機械7のカムシャフト30に入力軸(回転シャフト4)が直結されており、第2エンドプレート27が軸方向に関してシリンダブロック24を挟んで回転シャフト4の反対側に位置している。
一実施形態において、油圧機械7は、ピストン20とシリンダ22とによって形成される作動室25に連通する高圧油流路40及び該高圧油流路40よりも低圧の作動油が流れる低圧油流路50をさらに備える。
高圧油流路40は、第1エンドプレート26又は第2エンドプレート27の一方のエンドプレートとシリンダブロック24との内部に設けられる。
この構成では、何れかのエンドプレート26,27およびシリンダブロック24の内部に油圧機械7の高圧油流路40が設けられる。これにより、高圧油流路40内の作動油の圧力に対しても十分な強度を持つ油圧機械7を実現することができる。
具体的には、一方のエンドプレート26,27とシリンダブロック24とは、互いに軸方向に嵌合する嵌合領域を有する。そして、高圧油流路40は、シリンダブロック24内を軸方向に沿って延在するアキシャル流路部41と、一方のエンドプレート26,27及びシリンダブロック24の嵌合領域において、シリンダブロック24内のアキシャル流路部41から一方のエンドプレート26,27の内部まで半径方向に沿って延在するラジアル流路部42を含む。また、一方のエンドプレート26,27とシリンダブロック24とは、嵌合領域において半径方向に延在する複数の締結部材(例えばボルト)80によって締結されている。
上記構成では、高圧油流路40のうちラジアル流路部42が、一方のエンドプレート26,27及びシリンダブロック24の嵌合領域を貫通しているため、ラジアル流路部42を流れる作動油の圧力は、一方のエンドプレート26,27とシリンダブロック24との嵌合領域において両者間の半径方向隙間を広げる方向(半径方向)に作用する。同様に、油圧機械7の特性上不可避的に発生する内力(ピストン荷重)も半径方向に沿った方向である。このように、一方のエンドプレート26,27及びシリンダブロック24間に作用する油圧に起因した力と、油圧機械7の内力(ピストン荷重)とは、方向が揃えられているため(何れの力も半径方向に作用するため)、エンドプレート26,27とシリンダブロック24間の締結構造を簡略化できる。すなわち、基本的には、嵌合領域において半径方向に延在する締結部材によってエンドプレート26,27及びシリンダブロック24を締結することで、前述の2種類の力を一方向の締結部材で負担することができる。
この場合、高圧油流路40は、第1エンドプレート26又は第2エンドプレート27の他方のエンドプレートとシリンダブロックとの間を通らずに設けられてもよい。
これにより、油圧機械7のメンテナンス時において、高圧油流路40が設けられていないエンドプレート(第1エンドプレート26又は第2エンドプレート27の他方)の着脱を容易に行うことができる。
一構成例では、第1エンドプレート26は、シリンダブロック24に隣接するように配置された第1部分26aと、第1部分26aの内周側に設けられた第2部分26bと、を含む。図5に示されるように、第1部分26aは、シリンダブロック24に対向する面に段差(アキシャル壁面)を有しており、この段差において、半径方向に挿通される締結部材80によってシリンダブロック24に固定される。第2部分26bは、第1部分26aに対して締結部材38によって固定される。この構成により、第1部分26aをシリンダブロック24に固定した状態で第2部分26bを取り外すのみで第1転がり軸受60にアクセス可能となるため、第1転がり軸受60のメンテナンスが容易となる。
また、第2エンドプレート27は、アキシャル壁面27e(図3参照)を形成する第1部分27aと、第1部分27aの内周側に取り付けられ、ラジアル壁面27d(図3参照)を形成する第2部分27bと、第2部分27bの内周側に取り付けられる第3部分27cと、を含む。図5に示されるように、第1部分27aは、シリンダブロック24に対向する面に段差(アキシャル壁面)を有しており、この段差において、半径方向に挿通される締結部材80によってシリンダブロック24に固定される。第2部分27bは、第1部分27aに対して締結部材39aによって外側から固定される。第3部分27cは、第2部分27bに対して締結部材39bによって外側から固定される。この構成により、第1部分27aをシリンダブロック24に固定した状態で、第2部分27b、又は、第2部分27b及び第3部分27cを取り外すのみで、第2転がり軸受65又は後述する付勢部材70にアクセス可能となるため、第2転がり軸受65又は付勢部材70のメンテナンスが容易となる。
図2及び図5に示すように、第1転がり軸受60は、カムシャフト30に対して固定され、カムシャフト30とともに回転するように構成された回転輪(内輪)61と、第1エンドプレート26に対して固定された静止輪(外輪)62と、回転輪61と静止輪62の間に設けられる転動体63と、を含む。この第1転がり軸受60は、第1エンドプレート26に対して軸方向に隣接して設けられる。
図2、図3及び図5に示すように、第2転がり軸受65は、カムシャフト30に対して固定され、カムシャフト30とともに回転するように構成された回転輪(内輪)66と、第2エンドプレート27に対して固定された静止輪(外輪)67と、回転輪66と静止輪67の間に設けられる転動体68と、を含む。この第2転がり軸受65は、第2エンドプレート27に対して軸方向に隙間35(図3参照)を空けて設けられる。
なお、図示される例では、静止部が外周側に位置し、回転部が内周側に位置しているため、回転輪61,66が内輪であり静止輪62,67が外輪であるが、この構成に限定されるものではない。すなわち、静止部が内周側に位置し、回転部が外周側に位置している場合、回転輪が外輪となり、静止輪が内輪となる。
また、上述した油圧機械7は、第2転がり軸受65の静止輪67の端面と該端面に対向するように半径方向に沿って延在する第2エンドプレート27のラジアル壁面27dとの間に、該第2転がり軸受65の静止輪67を第1転がり軸受60に向けて軸方向に付勢するための付勢部材70をさらに備える。付勢部材70としては、例えば、コイルばね、板ばね等を用いることができる。
この構成によれば、第1転がり軸受60の静止輪62を第1エンドプレート26に対して軸方向隙間なしで当接させる一方、第2転がり軸受65の静止輪67を第2エンドプレート27に対して軸方向に隙間35を空けて配置し、第2転がり軸受65の静止輪67と第2エンドプレート27のラジアル壁面27dとの間に付勢部材70を設けている。これにより、第1転がり軸受60の静止輪62が第1エンドプレート26によって第2転がり軸受65に向かって軸方向に押圧され、且つ、第2転がり軸受65の静止輪67が付勢部材70によって第1転がり軸受60に向かって軸方向に付勢される。よって、第1転がり軸受60および第2転がり軸受65に予圧が加わり、油圧機械7の静止部(第1エンドプレート26、第2エンドプレート27及びシリンダブロック24)に対する回転部(カムシャフト30)の軸方向における位置決めを行うことができる。
また、第2転がり軸受65の静止輪67は軸方向位置が完全には拘束されておらず、付勢部材70の変形によって第2転がり軸受65の静止輪67の移動がある程度許容されている。このため、油圧機械7の構造変形が発生しても、第1転がり軸受60及び第2転がり軸受65の転動体63,68に加わる荷重が過大になることを防止できる。
図3に示すように、一実施形態において、上記油圧機械7は、第2転がり軸受65の静止輪67の周面67aと該周面67aに対向するように軸方向に沿って延在する第2エンドプレート27のアキシャル壁面27eとの間に設けられた環状樹脂シート72をさらに備える。
一般に、軸受の回転輪は回転機械の回転部に対して締り嵌めで固定される一方、軸受の静止輪は回転機械の静止部に対して隙間嵌めで固定される。この一般的な考えを上記油圧機械7に適用すれば、軸受60,65の回転輪61,66は油圧機械7の回転部(カムシャフト30)に締り嵌めで固定され、軸受60,65の静止輪62,67が油圧機械7の静止部(第1エンドプレート26や第2エンドプレート27)に対して隙間嵌めにより取り付けられることになる。
本発明者らが、上記構成の油圧機械7を実際に組み立てて試運転の実績を重ねたところ、付勢部材70によって静止輪67が付勢される第2転がり軸受65において、静止輪67と第2エンドプレート27との間に摩耗が生じることが明らかになった。この摩耗の原因は、油圧機械7の構造変形に伴い、隙間嵌めにより取り付けられている第2転がり軸受65の静止輪67の周面が第2エンドプレート27のアキシャル壁面27eに対して相対移動するためだと考えられる。
そこで、上記構成では、第2転がり軸受65の静止輪67の周面67aと第2エンドプレート27のアキシャル壁面27eとの間に環状樹脂シート72を設けている。これにより、第2転がり軸受65の静止輪67の周面67aと、第2エンドプレート27のアキシャル壁面27eとが直接接触することがなくなり、両者間の直接的な摺動に起因した第2転がり軸受65の静止輪67又は第2エンドプレート27の摩耗を抑制できる。なお、第2転がり軸受65の静止輪67および第2エンドプレート27は金属製(鋼製)であるから、これらのうち何れかの部材との間で環状樹脂シート72が摺動すると、金属よりも硬度が小さい環状樹脂シート72が摩耗し得るが、環状樹脂シート72は容易に交換可能である。
また、環状樹脂シート72のヤング率は、第2転がり軸受65の静止輪67および第2エンドプレート27の材質(鋼)のヤング率よりも小さいため、金属材料同士が直接接触する場合に比べて、第2転がり軸受65の静止輪67および第2エンドプレート27間に作用する局所的な面圧を低減できる。これにより、摺動に起因した摩耗を効果的に抑制できる。
また、環状樹脂シート72は、第2転がり軸受65の静止輪67の周面または第2エンドプレート27のアキシャル壁面27eのうち表面粗度が大きい方の表面を有する部材に固定されてもよい。
一般に、面圧、すべり速度等の条件が同一であれば、摺動面の表面粗さが小さいほど摩耗量は少ないとされている。
そこで、第2転がり軸受65の静止輪67の周面67aまたは第2エンドプレート27のアキシャル壁面27eのうち表面粗度が大きい方の表面を有する部材に環状樹脂シート72を固定することで、表面粗さが相対的に小さい方の表面が摺動面を形成するようになる。よって、摺動に起因した摩耗をより一層抑制することができる。
さらに、環状樹脂シート72は、第2エンドプレート27に固定されてもよい。
一般に、軸受の静止輪は機械加工によって形成されるのに対し、エンドプレートのような静止部は鋳造によって形成される。このため、通常、表面粗度は、軸受の静止輪の方がエンドプレートよりも小さい。
そこで、表面粗さが相対的に小さい第2転がり軸受65の静止輪67の周面67aが摺動面となるように、環状樹脂シート72を第2エンドプレート27に固定することによって、摺動に起因した摩耗を効果的に抑制することができる。
一実施形態において、第2エンドプレートが、アキシャル壁面27eを形成する第1部分27aと、第1部分に取り付けられ、ラジアル壁面27dを形成する第2部分27bと、を含む場合、環状樹脂シート72は、第2転がり軸受65の静止輪67の周面67aに当接する領域72aと、第2エンドプレート27の第1部分27aと第2部分27bとの間に挟持される領域72bと、を含む。
上記構成によれば、第2エンドプレート27を複数のセクション(第1部分27a及び第2部分27b)に分割可能に構成し、第1部分27aと第2部分27bとの間に環状樹脂シート72の一部の領域を挟持することで、環状樹脂シート72を第2エンドプレート27に固定することができる。
また、第2転がり軸受65の静止輪67の周面67aの方が第2エンドプレート27のアキシャル壁面27eに比べて表面粗度が小さい場合には、環状樹脂シート72を第2エンドプレート27に固定することで、表面粗さが相対的に小さい第2転がり軸受65の静止輪67の周面67aが摺動面となり、摺動に起因した摩耗を効果的に抑制することができる。
図4は、図2に示した第2転がり軸受およびその周辺構造を示す径方向断面図である。なお、径方向断面とは、回転軸Oに直交する断面である。
一実施形態において、環状樹脂シート72は、周方向に分割された複数のセクション72Aを含む。図示される例では、環状樹脂シート72は周方向に4分割されており、4つのセクション72Aを含む。但し、環状樹脂シート72のセクション72Aの数はこれに限定されるものではない。
このように、環状樹脂シート72を複数のセクション72Aに分割することで、環状樹脂シート72の取付作業が容易になる。
また、環状樹脂シート72を複数のセクション72Aに分割することで、環状樹脂シート72の直径を任意に調節可能である。よって、第2転がり軸受65のサイズが異なる複数機種の油圧機械7についても、環状樹脂シート72のセクション数の変更により対応可能であり、環状樹脂シート72の追設に伴うコスト上昇を抑制することができる。
また、一実施形態において、環状樹脂シート72は、エンジニアリングプラスチック又はスーパーエンジニアリングプラスチックを含む。具体的には、環状樹脂シート72は、エンジニアリングプラスチックとしてのポリアミド(例えば6ナイロン)、ポリアセタール(POM)、若しくはポリエチレンテレフタレート(PET)、または、スーパーエンジニアリングプラスチックとしてのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、若しくはポリイミド(PI)、の少なくとも一つを含む。
なお、環状樹脂シート72は、グラファイト、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、銀または鉛の少なくとも一つを含む固体潤滑剤を材料中に含有していてもよい。あるいは、これらの固体潤滑剤が環状樹脂シート72の摺動面に担持していてもよい。
このように、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、又はポリイミドのような耐摩耗性及び摺動性に優れた材料を環状樹脂シート72に用いることで、摺動に起因した摩耗をより一層抑制することができる。
図7は、図6に示したシリンダブロックのC方向矢視図である。図8Aは、一実施形態に係るテーパライナの平面図(図7のD部拡大図)である。図8Bは、図8Aに示したテーパライナのE−E線断面図である。図8Cは、図8Bに示したテーパライナのF−F線断面図である。
図7、図8A〜図8Cに示すように、一実施形態において、シリンダブロック24が、周方向に分割された複数のセグメント24Aを含む場合、油圧機械7は、周方向に隣接するセグメント24A間に設けられ、該隣接するセグメント24Aを互いに軸方向に関して拘束するためのテーパライナ92をさらに備える。
油圧機械7のシリンダブロック24の各セグメント24A及びこれをエンドプレート26,27に締結するための締結部材80には、油圧機械7の動作に伴うせん断力が作用する。
そこで、上記構成では、シリンダブロック24の隣接するセグメント24Aの互いに軸方向位置をテーパライナ92によって拘束することで、油圧機械7の動作に伴う上述のせん断力に対して十分な強度を確保することができる。
一構成例として、図8A〜図8Cに示されるようにテーパライナ92は、軸方向に隣接して配置される第1部材93及び第2部材94を有していてもよい。第1部材93は、半径方向内周側から外周側へ向かうにつれて軸方向幅がテーパ状に縮径するような形状となっている。第2部材94は、半径方向内周側から外周側へ向かうにつれて軸方向幅がテーパ状に拡径するような形状となっている。このため、第1部材93及び第2部材84を、互いのテーパ面が対向するように当接させて配置することによって、シリンダブロック24の隣接するセグメント24Aの互いに軸方向位置をテーパライナ92によって拘束することができる。
なお、テーパライナ92の外周面(シリンダブロック24の外部に露出する部分)は、シール部材90で被覆されていてもよい。
図9は、図2に示したラジアルピストン式油圧機械7のG方向矢視図である。
一実施形態では、シリンダブロック24、第1エンドプレート26または第2エンドプレート27の少なくとも一つよって支持され、高圧油流路40に連通して該高圧油流路40における脈動を抑制するように構成された高圧アキュムレータ47をさらに備える。図示される例では、高圧アキュムレータ47は第1エンドプレート26に支持されている。なお、一構成例として、第1エンドプレート26は、半径方向に沿って両側方に延出した一対のトルクアーム26cを有しており、これらのトルクアーム26cによって、油圧機械7の回転が阻止されるようになっている。
これによれば、高圧アキュムレータ47によって高圧油流路40における脈動を抑制し、脈動に起因した油圧機械7の振動を低減することができる。よって、油圧機械7の強度確保が容易になる。
なお、図2及び図5に示すように、低圧油流路50に連通するように低圧アキュムレータ56を設けてもよい。図示される例では、低圧アキュムレータ56は、シリンダブロック24の外部に設置され、アキシャル流路管部52に連通するように構成されている。
次に、一実施形態に係る油圧機械7のメンテナンス方法について説明する。油圧ポンプ7のカムシャフト30に油圧機械7の入力軸又は出力軸が直結されており、且つ、第2エンドプレート27が軸方向に関してシリンダブロック24を挟んで入力軸又は出力軸とは反対側に位置している。
一実施形態において、油圧機械7のメンテナンス方法は、シリンダブロック24から第2エンドプレート27を取り外し、少なくとも第1エンドプレート26が残された状態で油圧機械7のメンテナンスを行うメンテナンスステップと、メンテナンスステップの後、シリンダブロック24に第2エンドプレート27を取り付ける取付ステップと、を備える。
油圧機械7の入力軸又は出力軸にカムシャフト30が直結される場合、油圧機械7の前方(第1エンドプレート26側)には油圧機械7の入力軸又は出力軸が存在するため、油圧機械7の後方(第2エンドプレート27側)の方がメンテナンススペースを確保しやすい。
この点、上記方法では、第2エンドプレート27がシリンダブロック24を挟んで入力軸又は出力軸とは反対側に位置することを前提とし、油圧機械7のメンテナンス時に第2エンドプレート27を取り外すようになっている。このため、油圧機械7の後方のメンテナンススペースを利用して、油圧機械7のメンテナンス作業を効率的に行うことができる。
上述したように、本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、ラジアルピストン式油圧機械7の静止部(第1エンドプレート26、第2エンドプレート27及びシリンダブロック24)に対する回転部(カムシャフト30)の軸方向に関する位置決めが可能であり、且つ、構造変形の発生時において軸受に作用する荷重を抑制することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 風力発電装置
2 ブレード
3 ハブ
4 回転シャフト
5 ロータ
6 発電機
7 ラジアルピストン式油圧機械(油圧ポンプ)
8 油圧モータ
9 高圧油ライン
10 低圧油ライン
11 ナセル
12 タワー
20 ピストン
20a ローラ
20b ピストン本体
22 シリンダ
24 シリンダブロック
24A セグメント
25 作動室
26 第1エンドプレート
27 第2エンドプレート
27a 第1部分
27b 第2部分
27d ラジアル壁面
27e アキシャル壁面
28 第2エンドプレート
30 カムシャフト
32 リングカム
40 高圧油流路
41 アキシャル流路部
42 ラジアル流路部
45 高圧バルブ
50 低圧油流路
60 第1転がり軸受
61 内輪
62 外輪
63 転動体
65 第2転がり軸受
66 内輪
67 外輪
68 転動体
70 付勢部材
72 環状樹脂シート
72A セクション
72a 領域
72b 領域
80 締結部材
90 シール部材
92 テーパライナ

Claims (14)

  1. ラジアルピストン式の油圧機械であって、
    前記油圧機械の周方向に配列された複数のピストンと、
    前記油圧機械の半径方向に沿って前記複数のピストンをそれぞれ往復運動可能に案内するための複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックに対して前記油圧機械の軸方向の両側に設けられ、前記シリンダブロックとともに前記油圧機械の静止部を形成する第1エンドプレート及び第2エンドプレートと、
    前記複数のピストンに対向して設けられるリングカムを有するカムシャフトと、
    前記油圧機械の軸方向における両端側において、前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートと前記カムシャフトとの間に設けられる第1転がり軸受および第2転がり軸受と、を備え、
    前記第1転がり軸受および前記第2転がり軸受は、
    前記カムシャフトに対して固定され、前記カムシャフトとともに回転するように構成された回転輪と、
    前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートに取り付けられた静止輪と、
    前記回転輪と前記静止輪との間に設けられる転動体と、
    を含み、
    前記第1エンドプレートに対して前記軸方向に隣接して設けられる前記第1転がり軸受は、該第1転がり軸受の前記静止輪と前記第1エンドプレートとが前記軸方向に隙間なく当接し、
    前記第2エンドプレートに対して前記軸方向に隣接して設けられる前記第2転がり軸受は、該第2転がり軸受の前記静止輪が前記第2エンドプレートに対して前記軸方向に隙間を空けて設けられ、
    前記第2転がり軸受の前記静止輪の端面と該端面に対向するように前記半径方向に沿って延在する前記第2エンドプレートのラジアル壁面との間に、該第2転がり軸受の前記静止輪を前記第1転がり軸受に向けて前記軸方向に付勢するための付勢部材と、
    前記第2転がり軸受の前記静止輪の周面と該周面に対向するように前記軸方向に沿って延在する前記第2エンドプレートのアキシャル壁面との間に設けられた環状樹脂シートと、
    をさらに備え
    前記第2転がり軸受の前記静止輪は、前記付勢部材による付勢によって、前記軸方向の移動が許容されている
    ことを特徴とするラジアルピストン式油圧機械。
  2. 前記環状樹脂シートは、前記第2転がり軸受の前記静止輪の前記周面または前記第2エンドプレートの前記アキシャル壁面のうち表面粗度が大きい方の表面を有する部材に固定されることを特徴とする請求項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  3. 前記環状樹脂シートは、前記第2エンドプレートに固定されることを特徴とする請求項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  4. 前記第2エンドプレートは、
    前記アキシャル壁面を形成する第1部分と、
    前記第1部分に取り付けられ、前記ラジアル壁面を形成する第2部分と、
    を含み、
    前記環状樹脂シートは、
    前記第2転がり軸受の前記静止輪の前記周面に当接する領域と、
    前記第2エンドプレートの前記第1部分と前記第2部分との間に挟持される領域と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  5. 前記環状樹脂シートは、前記周方向に分割された複数のセクションを含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  6. 前記環状樹脂シートは、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  7. 前記ピストンと前記シリンダとによって形成される作動室に連通する高圧油流路及び該高圧油流路よりも低圧の作動油が流れる低圧油流路をさらに備え、
    前記高圧油流路は、前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートの一方のエンドプレートと前記シリンダブロックとの内部に設けられることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  8. 前記一方のエンドプレートと前記シリンダブロックとは、互いに軸方向に嵌合する嵌合領域を有し、
    前記高圧油流路は、
    前記シリンダブロック内を前記軸方向に沿って延在するアキシャル流路部と、
    前記一方のエンドプレート及び前記シリンダブロックの前記嵌合領域において、前記シリンダブロック内の前記アキシャル流路部から前記一方のエンドプレートの内部まで前記半径方向に沿って延在するラジアル流路部と、
    を含み、
    前記一方のエンドプレートと前記シリンダブロックとは、前記嵌合領域において前記半径方向に延在する複数の締結部材によって締結されていることを特徴とする請求項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  9. 前記高圧油流路は、前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートの他方のエンドプレートと前記シリンダブロックとの間を通らずに設けられることを特徴とする請求項7又は8に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  10. 前記シリンダブロック、前記第1エンドプレートまたは前記第2エンドプレートの少なくとも一つよって支持され、前記高圧油流路に連通して該高圧油流路における脈動を抑制するように構成された高圧アキュムレータをさらに備えることを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  11. ラジアルピストン式の油圧機械であって、
    前記油圧機械の周方向に配列された複数のピストンと、
    前記油圧機械の半径方向に沿って前記複数のピストンをそれぞれ往復運動可能に案内するための複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックに対して前記油圧機械の軸方向の両側に設けられ、前記シリンダブロックとともに前記油圧機械の静止部を形成する第1エンドプレート及び第2エンドプレートと、
    前記複数のピストンに対向して設けられるリングカムを有するカムシャフトと、
    前記油圧機械の軸方向における両端側において、前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートと前記カムシャフトとの間に設けられる第1転がり軸受および第2転がり軸受と、を備え、
    前記第1転がり軸受および前記第2転がり軸受は、
    前記カムシャフトに対して固定され、前記カムシャフトとともに回転するように構成された回転輪と、
    前記第1エンドプレート又は前記第2エンドプレートに取り付けられた静止輪と、
    前記回転輪と前記静止輪との間に設けられる転動体と、
    を含み、
    前記第1エンドプレートに対して前記軸方向に隣接して設けられる前記第1転がり軸受は、該第1転がり軸受の前記静止輪と前記第1エンドプレートとが前記軸方向に隙間なく当接し、
    前記第2エンドプレートに対して前記軸方向に隣接して設けられる前記第2転がり軸受は、該第2転がり軸受の前記静止輪が前記第2エンドプレートに対して前記軸方向に隙間を空けて設けられ、
    前記第2転がり軸受の前記静止輪の端面と該端面に対向するように前記半径方向に沿って延在する前記第2エンドプレートのラジアル壁面との間に、該第2転がり軸受の前記静止輪を前記第1転がり軸受に向けて前記軸方向に付勢するための付勢部材をさらに備え、
    前記第2転がり軸受の前記静止輪は、前記付勢部材による付勢によって、前記軸方向の移動が許容されており、
    前記シリンダブロックは、前記周方向に分割された複数のセグメントを含み、
    前記周方向に隣接する前記セグメント間に設けられ、該隣接する前記セグメントを互いに前記軸方向に関して拘束するためのテーパライナをさらに備えることを特徴とするラジアルピストン式油圧機械。
  12. 風を受けて回転するように構成されたロータと、
    前記ロータによって駆動されて圧油を生成するように構成された油圧ポンプと、
    前記圧油によって駆動される油圧モータと、を備える風力発電装置であって、
    前記油圧ポンプは、請求項1乃至11の何れか一項のラジアルピストン式油圧機械であることを特徴とする風力発電装置。
  13. 前記油圧ポンプの前記カムシャフトは、前記ロータに直結されており、
    前記第2エンドプレートは、前記軸方向に関して、前記シリンダブロックを挟んで前記ロータとは反対側に位置することを特徴とする請求項12に記載の風力発電装置。
  14. 請求項1乃至11の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械のメンテナンス方法であって、
    前記油圧機械の前記カムシャフトに前記油圧機械の入力軸又は出力軸が直結されており、且つ、前記第2エンドプレートが前記軸方向に関して前記シリンダブロックを挟んで前記入力軸又は前記出力軸とは反対側に位置しており、
    前記シリンダブロックから前記第2エンドプレートを取り外し、少なくとも前記第1エンドプレートが残された状態で前記油圧機械のメンテナンスを行うメンテナンスステップと、
    前記メンテナンスステップの後、前記シリンダブロックに前記第2エンドプレートを取り付ける取付ステップと、
    を備えることを特徴とする油圧機械のメンテナンス方法。
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