JP2014129772A - ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 - Google Patents

ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ピストンの往復運動と自らの回転運動との間で運動モードを変換するための機械要素の摩耗を低減しうるラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供する。
【解決手段】ラジアルピストン式油圧機械は、前記油圧機械の半径方向に沿って配置されたN個のピストンと、前記半径方向に沿って往復運動可能に前記N個のピストンをそれぞれ案内するためのN個のシリンダが設けられたシリンダブロック26とを備える。前記シリンダブロック内において前記N個(ただしN=m×n)のシリンダは、前記油圧機械の周方向に配置されるm個(ただしmは2以上の整数)の仮想シリンダによって形成される仮想シリンダ列が前記油圧機械の軸方向にn列(ただしnは1以上の整数)設けられた仮想配列に対して、少なくとも一列の前記仮想シリンダ列のそれぞれに属する前記m個の仮想シリンダのうち少なくとも一つを前記軸方向にシフトさせた配列に従って配置される。
【選択図】図4

Description

本開示は、ラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置に関する。
従来から、複数のピストンが放射状に並んだラジアルピストン式の油圧機械が知られている。
例えば、特許文献1には、動力伝達装置に用いられるラジアルピストン式の油圧ポンプが開示されている。この油圧ポンプでは、内周面にカム面を有するアウターレースと、このアウターレースに対向して放射状に配置された複数のシリンダを有するインナーレースとを備えている。インナーレースの複数のシリンダは、それぞれ、複数のピストンを案内するように構成されている。なお、各々のピストンには、カム面と当接するボールが取り付けられている。
また、特許文献2には、風力発電装置のドライブトレインとして機能するラジアルピストン式油圧機械が開示されている。特許文献2記載のラジアルピストン式油圧機械では、シリンダ内を往復運動するピストンと、ピストンに取り付けられたローラと、ローラに当接するカム面を有するカムとを備えている。
特開2010−19192号公報 米国特許公開第2010/0040470号
ところで、一般的なラジアルピストン式油圧機械では、ピストンとシリンダによって形成される油圧室の周期的な体積変化を伴うピストンの往復運動は、カムやクランクピン等の機械要素の回転運動との間で運動モードが変換されるようになっている。なお、ピストンには、ローラ、ボール、コンロッド等の部品が取付けられ、これらの部品が機械要素に対するピストンの当接部として機能する。
例えば、油圧機械としての油圧ポンプでは、油圧ポンプの回転シャフトとともに回転する機械要素の回転運動がピストンの往復運動に変換され、油圧室の周期的な体積変化が起こり、油圧室で高圧の作動油(圧油)が生成される。これに対し、油圧機械としての油圧モータでは、油圧室への圧油の導入によってピストンの往復運動が起こり、この往復運動が機械要素の回転運動に変換される結果、機械要素とともに油圧モータの回転シャフトが回転する。なお、特許文献1に記載の油圧ポンプでは内周面にカム面を有するアウターレースであり、特許文献2に記載の油圧機械では内周面又は外周面にカム面を有するカムである。
しかしながら、油圧機械の運転中、ローラ、ボール、コンロッド等の部品(当接部)と機械要素とが当接した状態で両者の間で力の受け渡しが継続的に行われることから、カムやクランクピン等の機械要素の摩耗が生じる可能性がある。
この点、特許文献1及び2には、カム(機械要素)の摩耗を低減するための対策について記載されていない。
本発明の少なくとも一実施形態の目的は、ピストンの往復運動と自らの回転運動との間で運動モードを変換するための機械要素の摩耗を低減しうるラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供することである。
本発明の少なくとも一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械は、
前記油圧機械の半径方向に沿って配置されたN個のピストンと、
前記半径方向に沿って往復運動可能に前記N個のピストンをそれぞれ案内するためのN個のシリンダが設けられたシリンダブロックとを備え、
前記油圧機械の周方向に配置されるm個(ただしmは2以上の整数)の仮想シリンダによって形成される仮想シリンダ列が前記油圧機械の軸方向にn列(ただしnは1以上の整数)設けられた仮想配列に対して、少なくとも一列の前記仮想シリンダ列のそれぞれに属する前記m個の仮想シリンダのうち少なくとも一つを前記軸方向にシフトさせた配列に従って、前記シリンダブロック内において前記N個(ただしN=m×n)のシリンダが配置されたことを特徴とする。
上記ラジアルピストン式油圧機械では、周方向に沿って配置されたm個のシリンダによって形成される少なくとも一列のシリンダ列に属するシリンダのうち少なくとも一つは、同一シリンダ列に属する他のシリンダと油圧機械の軸方向における位置(以下、単に“軸方向位置”と称する。)が異なる。そのため、少なくとも一列のシリンダ列に属するm個のシリンダに対応するm個のピストンのうち、少なくとも一つのピストンは他のピストンとは異なる軸方向位置に配置される。よって、ピストンの往復運動と自らの回転運動との間で運動モードを変換するための機械要素と、前記m個のピストンの当接部との軸方向における接触位置は、前記少なくとも一つのピストンと前記他のピストンとで異なる。したがって、同一軸方向位置において機械要素に対して接触するピストンの当接部の数が少ないため(機械要素とピストンの当接部との接触頻度が低いため)、機械要素の摩耗を低減することができる。
また、同一軸方向位置における機械要素とピストンの当接部との接触頻度が低いので、機械要素とピストン当接部との接触に起因した摩擦熱を機械要素から周囲に散逸するための時間(放熱時間)を確保しやすくなる。よって、機械要素の温度上昇を抑制することができる。さらに、機械要素とピストンの当接部との接触部分に対して潤滑油を供給する場合には、同一軸方向位置における機械要素とピストンの当接部との接触頻度が低いので、潤滑油膜が回復するのに要する時間(油膜回復時間)を確保しやすくなる。
幾つかの実施形態では、前記ラジアルピストン式油圧機械は、前記周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、前記N個のピストンに対向して設けられ、前記N個のピストンに対して相対的に前記周方向に前記ローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムをさらに備え、前記複数のローブは、それぞれ、前記N個のシリンダが分布する前記軸方向の位置範囲に亘って、前記軸方向に直線的に延在している。
これにより、上述したシリンダ配列(及びこれに対応するピストン配列)を採用するに際して、軸方向におけるシリンダ配置の自由度が向上する。すなわち、リングカムの各々のローブが油圧機械の軸方向に直線的に延在しているため、ローブの全長の範囲内で各々のシリンダ(ピストン)の軸方向位置を任意に設定可能である。
また、油圧機械の軸方向に直線的に延在するローブは平面研削盤を用いて形成可能であるから、リングカムの製造が容易になる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロック内における前記N個のシリンダは、隣接する前記仮想シリンダ列間の前記軸方向の距離をLとしたとき、各々の前記仮想シリンダ列に属する前記m個の仮想シリンダのうち前記周方向に隣接する一対の仮想シリンダの前記軸方向の位置をL×k/mだけ異ならしめた配列に従ってk本(ただしkは1以上の整数)の螺旋状に配置される。
このようにN個のシリンダをk本の螺旋状に配置することで、少なくとも各々の螺旋に属するシリンダ間の軸方向位置がずれるため、同一軸方向位置における機械要素とピストンの当接部との接触頻度を確実に低減できる。よって、機械要素の摩耗を効果的に抑制することができる。また、放熱時間及び油膜回復時間をより一層確保しやすくなる。
一実施形態では、kは2以上の整数であり、前記N個のシリンダによって形成される前記k本の螺旋は、前記周方向において360/k度に対応する間隔を互いに空けて配置される。
これにより、k本の螺旋の間隔が比較的大きくなり、機械要素からピストンを介してシリンダブロックに作用する力に起因した捻じりモーメントに対する剛性を確保しやすくなる。
一実施形態では、前記ラジアルピストン式油圧機械は、前記周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、前記N個のピストンに対向して設けられ、前記N個のピストンに対して相対的に前記周方向に前記ローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムをさらに備え、前記複数のローブは、360/k度ずつ離れたk個の角度位置に存在するk個の前記ピストンの前記往復運動の位相が一致するように配置される。
これにより、360/k度ずつ離れた対称性のあるk個の角度位置に存在する各々の螺旋のk個のピストンの往復運動の位相を一致させることが可能になり、油圧機械の振動を抑制することができる。また、油圧機械のシリンダブロックを含むステータ部と回転シャフトを含むロータ部との間に設けられる軸受の負荷が低減される。
さらに、kが3以上であれば、往復運動の位相が一致するピストンが360/k度ずつ離れた対称性のある3個以上の角度位置に存在するため、油圧機械の回転が円滑になる。
一実施形態では、前記ラジアルピストン式油圧機械は、前記N個のピストンと前記N個のシリンダによってそれぞれ形成されるN個の油圧室に作動油を供給するための給油ラインと、前記N個の油圧室から前記作動油を排出するための排油ラインと、前記N個の油圧室のそれぞれに対して設けられ、前記給油ライン又は前記排油ラインと各油圧室との連通状態を切り換えるためのバルブと、前記k個の前記ピストンの前記往復運動の位相が一致するように前記バルブを制御するためのバルブ制御部をさらに備える。
これにより、互いに一致したk個のピストンの往復運動の位相に対応したバルブ制御が可能になる。
一実施形態では、前記k本の螺旋は、互いに、L/mずつ前記軸方向にずらして配置される。
これにより、一本の螺旋に属するシリンダ間の軸方向位置がずれるだけでなく、異なる螺旋に属するシリンダ間でも軸方向位置がずれるので、同一軸方向位置における機械要素とピストンの当接部との接触頻度が一層低くなる。よって、機械要素の摩耗をより効果的に低減することができる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロックは、前記周方向および前記軸方向に連続した一体物によって形成される。
これにより、シリンダブロック内におけるシリンダ配置の自由度が向上する。すなわち、シリンダブロックを複数のセグメントで構成するのではなく、油圧機械の周方向及び軸方向に連続した一体物のシリンダブロックを採用することで、セグメント間の分割線を避けたシリンダ配置とする必要がないため、シリンダブロック内におけるシリンダ位置は任意に選択可能である。よって、機械要素とピストンの当接部との接触頻度を小さくするのに適したシリンダ配列を採用可能になる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風力発電装置は、
少なくとも一本のブレードと、
前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
前記油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
前記油圧機械は、前記油圧機械の半径方向に沿って配置されたN個のピストンと、前記半径方向に沿って往復運動可能に前記N個のピストンをそれぞれ案内するためのN個のシリンダが設けられたシリンダブロックとを含み、
前記油圧機械の周方向に配置されるm個(ただしmは2以上の整数)の仮想シリンダによって形成される仮想シリンダ列が前記油圧機械の軸方向にn列(ただしnは1以上の整数)設けられた仮想配列に対して、少なくとも一列の前記仮想シリンダ列のそれぞれに属する前記m個の仮想シリンダのうち少なくとも一つを前記軸方向にシフトさせた配列に従って、前記シリンダブロック内において前記N個(ただしN=m×n)のシリンダが配置されたことを特徴とする。
上記風力発電装置によれば、同一軸方向位置において機械要素に対して接触するピストンの当接部の数が少ないため(機械要素とピストンの当接部との接触頻度が低いため)、機械要素の摩耗を低減することができる。よって、機械要素の摩耗を低減することができる。また、同一軸方向位置における機械要素とピストンの当接部との接触頻度が低いので、機械要素とピストン当接部との接触に起因した摩擦熱を機械要素から周囲に散逸するための時間(放熱時間)を確保しやすくなる。よって、機械要素の温度上昇を抑制することができる。さらに、機械要素とピストンの当接部との接触部分に対して潤滑油を供給する場合には、同一軸方向位置における機械要素とピストンの当接部との接触頻度が低いので、潤滑油膜が回復するのに要する時間(油膜回復時間)を確保しやすくなる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、ピストンの往復運動と自らの回転運動との間で運動モードを変換するための機械要素とピストンの当接部との同一軸方向位置における接触頻度を減少させることができる。よって、機械要素の摩耗を低減することができる。
また、同一軸方向位置における機械要素とピストンの当接部との接触頻度が低いので、機械要素とピストン当接部との接触に起因した摩擦熱を機械要素から周囲に散逸するための時間(放熱時間)を確保しやすくなる。よって、機械要素の温度上昇を抑制することができる。さらに、機械要素とピストンの当接部との接触部分に対して潤滑油を供給する場合には、同一軸方向位置における機械要素とピストンの当接部との接触頻度が低いので、潤滑油膜が回復するのに要する時間(油膜回復時間)を確保しやすくなる。
一実施形態に係る風力発電装置を示す図である。 一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械の概略断面図である。 一実施形態に係るシリンダブロックを示す斜視図である。 一実施形態に係るシリンダ配列の決定手法を説明するためのシリンダブロック展開図である。 一実施形態に係るシリンダ配列を示すシリンダブロック展開図である。 図5に示すシリンダ配列を有するシリンダブロックの斜視図である。 一実施形態に係るシリンダ配列を示すシリンダブロック展開図である。 図7に示すシリンダ配列を有するシリンダブロックの斜視図である。 一実施形態に係るシリンダ配列を有するシリンダブロックの斜視図である。 図9に示すシリンダブロックを備えた油圧機械の半径方向に沿った断面図である。 一実施形態に係るシリンダ配列を示すシリンダブロック展開図である。 一実施形態に係るシリンダ配列を示すシリンダブロック展開図である。 図12に示すシリンダ配列を有するシリンダブロックの斜視図である。 一実施形態に係るシリンダブロックの斜視図である。 一実施形態に係る機械要素の斜視図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、一実施形態に係る風力発電装置を示す図である。
同図に示すように、風力発電装置1は、少なくとも一本のブレード2及びハブ4で構成されるロータ3を備える。なお、ハブ4はハブカバー5によって覆われていてもよい。
一実施形態では、ロータ3には、回転シャフト6を介して油圧ポンプ8が連結される。油圧ポンプ8には、高圧油ライン12及び低圧油ライン14を介して油圧モータ10が接続される。具体的には、油圧ポンプ8の出口が高圧油ライン12を介して油圧モータ10の入口に接続され、油圧ポンプ8の入口が低圧油ライン14を介して油圧モータ10の出口に接続される。油圧ポンプ8は、回転シャフト6によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ8で生成された圧油は高圧油ライン12を介して油圧モータ10に供給され、この圧油によって油圧モータ10が駆動される。油圧モータ10で仕事をした後の低圧の作動油は、油圧モータ10の出口と油圧ポンプ8の入口との間に設けられた低圧油ライン14を経由して、油圧ポンプ8に再び戻される。
油圧モータ10には発電機16が連結される。一実施形態では、発電機16は、電力系統に連系されるとともに、油圧モータ10によって駆動される同期発電機である。
なお、回転シャフト6の少なくとも一部は、タワー19上に設置されたナセル18によって覆われている。一実施形態では、油圧ポンプ8、油圧モータ10及び発電機16は、ナセル18の内部に設置される。
幾つかの実施形態では、油圧ポンプ8又は油圧モータ10の少なくとも一方は、以下で説明するラジアルピストン式の油圧機械である。
図2は、一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械の概略断面図である。図3は、一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械の半径方向に沿った一部拡大断面図である。
図2及び3に示す例示的な実施形態では、油圧機械20は、油圧機械20の半径方向に沿って配置される複数のピストン22と、複数のピストン22をそれぞれ摺動自在に保持するための複数のシリンダ24が設けられたシリンダブロック26とを備える。各々のピストン22は、シリンダ24によって案内されて油圧機械20の半径方向に沿って往復運動可能になっている。各々のピストン22がシリンダ24内で往復運動すると、ピストン22とシリンダ24によって形成される油圧室25の体積が周期的に変化する。このような油圧室25の周期的な体積変化を伴うピストン22の往復運動は、機械要素29の回転運動との間で運動モードが変換されるようになっている。
例えば、油圧機械20が油圧ポンプである場合、油圧機械20の回転シャフト28とともに回転する機械要素29の回転運動がピストン22の往復運動に変換され、油圧室25の周期的な体積変化が起こり、油圧室25で高圧の作動油(圧油)が生成される。これに対し、油圧機械20が油圧モータである場合、油圧室25への圧油の導入によってピストン25の往復運動が起こり、この往復運動が機械要素29の回転運動に変換される結果、機械要素29とともに油圧機械20の回転シャフト28が回転する。
こうして、機械要素29の働きにより、油圧機械20の回転シャフト28の回転エネルギー(機械的エネルギー)と作動油の流体エネルギーとの間でエネルギーが変換され、油圧機械20が油圧ポンプ又は油圧モータとしての所期の役割を果たすようになっている。
一実施形態では、機械要素29は、図2に示すように、回転シャフト28とともに回転するように構成され、ピストン22に設けられた当接部23に当接するカム面を有するカムである。この場合、当接部23に対するカム(機械要素29)の相対的な回転運動を作り出すために、カム(機械要素29)とシリンダブロック26との間に少なくとも一つの軸受27Aを設けてもよい。なお、同図に示す例示的な実施形態では、当接部23は、ピストン22に回転可能に取り付けられたローラである。なお、図2及び3に示す例示的な実施形態では、カム(機械要素29)のカム面は、油圧機械20の周方向に沿って並ぶ複数のローブによって形成されるリングカムの外周面である。他の実施形態では、カム(機械要素29)のカム面は、油圧機械20の周方向に沿って並ぶ複数のローブによって形成されるリングカムの内周面である。さらに別の実施形態では、カム(機械要素29)のカム面は、油圧機械20の回転シャフト28に対して偏芯したカム(偏心カム)の表面である。
他の実施形態では、機械要素29は、回転シャフト28とともに回転するように構成され、コンロッドを介してピストン22に連結される少なくとも一つのクランクピンを有するクランクシャフトである。
幾つかの実施形態では、シリンダブロック26は、複数のシリンダ24をそれぞれ有する複数のシリンダスリーブ40と、複数のシリンダスリーブ40がそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴52を有するシリンダブロック本体50とを含む。
シリンダブロック本体50には、複数の油圧室25に連通する少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)が形成される。
一実施形態では、図2及び3に示すように、複数の内部油路30(30A,30B)が油圧機械20の軸方向に沿って設けられており、複数の内部油路30(30A,30B)にそれぞれ連通する環状集合路35(35A,35B)が環状のエンドプレート34の内部に形成される。エンドプレート34は、シリンダブロック26の端部に取り付けられた環状板部材である。一実施形態では、エンドプレート34とカム29との間には軸受27Bが設けられており、エンドプレート34は、カム29の回転運動の影響を受けずに静止状態を維持可能になっている。エンドプレート34の内部の環状集合路35(35A,35B)は、それぞれ、外部配管36(36A,36B)に接続される。こうして、各油圧室25は、内部油路30(30A,30B)及び環状集合路35(35A,35B)を介して、外部配管36(36A,36B)に連通される。
幾つかの実施形態では、図3に示すように、シリンダスリーブ40は、シリンダスリーブ40の外周面に設けられて、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)に開口する少なくとも一つの環状溝42(42A,42B)を有する。油圧機械20の半径方向における各環状溝42(42A,42B)の両側には、シリンダスリーブ40の外周面に設けられて、シリンダスリーブ40とスリーブ穴52との間の隙間をシールするための環状のシール部材44が設けられる。また、シリンダスリーブ40の内部には、各々の環状溝42(42A,42B)と油圧室25とを連通させるための連通路46(46A,46B)が設けられている。そして、各々の連通路46(46A,46B)には、シリンダブロック26の各々の内部油路30(30A,30B)と油圧室25との連通状態を切り換えるためのバルブ60(60A,60B)が設けられている。
一実施形態では、シリンダブロック本体50に設けられた少なくとも一本の内部油路30は、油圧室25に作動油を供給するための給油路30Aと、油圧室25から作動油を排出するための排油路30Bとを含む。また、シリンダスリーブ40に設けられた少なくとも一つの環状溝42は、シリンダブロック本体50内の給油路30Aに開口する給油溝42Aと、シリンダブロック本体50内の排油路30Bに開口する排油溝42Bとを含む。さらに、連通路46は、給油バルブ60Aを介して油圧室25を給油溝42Aに連通させるための給油連通路46Aと、排油バルブ60Bを介して油圧室25を排油溝42Bに連通させるための排油連通路46Bとを含む。
また、一実施形態では、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bとは、油圧機械20の半径方向に並んだ状態でシリンダスリーブ40に組み込まれており、給油バルブ60Aの弁体62Aと排油バルブ60Bの弁体62Bとが油圧機械20の半径方向に関してオーバーラップしている。こうして油圧機械20の半径方向の異なる位置に設けられた給油バルブ60Aと排油バルブ60Bに対応して、給油溝42A及び排油溝42Bもまた、各々のシリンダスリーブ40の外周面上において油圧機械20の半径方向の異なる位置に設けられる。そして、油圧室25からより遠い給油バルブ60Aに対応する給油連通路46Aは、油圧機械20の半径方向の直交方向に沿って延在する第1連通路47と、油圧機械20の半径方向に沿って延在する第2連通路48とで構成される。一方、油圧室25に近い排油バルブ60Bに対応する排油連通路46Bは、給油連通路46Aの第2連通路48を避けて、油圧機械20の半径方向の直交方向に沿って延在するように設けられる。
これにより、シリンダスリーブ40内における給油バルブ60A及び排油バルブ60Bと給油連通路46A及び排油連通路46Bとの配置を効率的に行うことができる。
油圧機械20が油圧ポンプの場合、給油バルブ60Aが開くと、シリンダブロック本体50内の給油路30Aからの作動油が給油溝42A及び給油連通路46Aを経由して油圧室25に導入される。そして、油圧室25に導入された作動油は、下死点から上死点に向かうピストン22の動きに伴う油圧室25の体積縮小によって圧縮されて昇圧される。こうして生成された高圧の作動油(圧油)は、排油バルブ60Bが開くことで、排油連通路46B及び排油溝42Bを経由してシリンダブロック本体50内の排油路30Bに取り出される。
一方、油圧機械20が油圧モータの場合、給油バルブ60Aが開くと、シリンダブロック本体50内の給油路30Aからの高圧の作動油(圧油)が給油溝42A及び給油連通路46Aを経由して油圧室25に導入される。そして、油圧室25に導入された圧油によって、ピストン22を上死点から下死点に向けて動かされる。この後、油圧室25内の作動油は、排油バルブ60Bが開くことで、排油連通路46B及び排油溝42Bを経由してシリンダブロック本体50内の排油路30Bに取り出される。
次に、シリンダブロック26内におけるシリンダ24の配列について説明する。
図4は、一実施形態に係るシリンダ配列の決定手法を説明するためのシリンダブロック展開図である。
同図に示すように、シリンダブロック26にはN個(ただしN=m×n)のシリンダ24が設けられる。N個のシリンダ24(C’i,j)の周方向位置及び軸方向位置は、油圧機械20の周方向に配置されるm個(ただしmは2以上の整数)の仮想シリンダCi,1〜Ci,mによって形成される仮想シリンダ列Rが油圧機械20の軸方向にn列(ただしnは1以上の整数)設けられた仮想配列100に変更を加えた配列を基準として決定される。仮想配列100は、油圧機械20の周方向及び軸方向に規則的に配置されたN個の仮想シリンダCi,j(ただし、i=1〜n,j=1〜m)で構成される。
幾つかの実施形態では、仮想配列100に対して、少なくとも一列の仮想シリンダ列Rに属するm個の仮想シリンダCi,1〜Ci,mのうち少なくとも一つを油圧機械20の軸方向にシフトさせた配列に従って、N個のシリンダ24(C’i,j)が配置される。
このため、周方向に沿って配置されたm個のシリンダによって形成される少なくとも一つのシリンダ列に属するシリンダC’i,1〜C’i,mのうち少なくとも一つは、同一シリンダ列に属する他のシリンダと油圧機械20の軸方向における位置(以下、単に“軸方向位置”と称する。)が異なる。その結果、少なくとも一列のシリンダ列に属するm個のシリンダC’i,1〜C’i,mに対応するm個のピストン22のうち、少なくとも一つのピストン22は他のピストン22とは異なる軸方向位置に配置される。よって、ピストン22の往復運動と自らの回転運動との間で運動モードを変換するための機械要素29と、同一シリンダ列内のm個のシリンダC’i,1〜C’i,mに対応するm個の当接部23との接触位置は、前記少なくとも一つのピストン22と前記他のピストン22とで異なる。したがって、同一軸方向位置において機械要素29に対して接触するピストン22の当接部23の数が少ないため(機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度が低いため)、機械要素29の摩耗を低減することができる。
また、同一軸方向位置における機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度が低いことから、機械要素29と当接部23との接触に起因した摩擦熱を機械要素29から周囲に散逸するための時間(放熱時間)を確保しやすくなる。よって、機械要素29の温度上昇を抑制することができる。さらに、機械要素29とピストン22の当接部23との接触部分に対して潤滑油を供給する場合には、同一軸方向位置における機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度が低いので、潤滑油膜が回復するのに要する時間(油膜回復時間)を確保しやすくなる。
幾つかの実施形態では、シリンダブロック26内におけるN個のシリンダC’i,jは、シリンダブロック26の中心軸周りの少なくとも一本の螺旋上に配列される。
一実施形態では、隣接する仮想シリンダ列R,Ri+1間の油圧機械20の軸方向の距離をLとしたとき、各々の仮想シリンダ列Rに属するm個の仮想シリンダCi,1〜Ci,mのうち周方向に隣接する一対の仮想シリンダCi,j,Ci,j+1の軸方向位置をL×k/mだけ異ならしめた配列に従ってk本(ただしkは1以上の整数)の螺旋状に配置される。その結果、同一螺旋内に属する周方向に隣接するシリンダC’i,jとシリンダC’i,j+1とはL×k/mだけ軸方向に互いにずれており、シリンダブロック26内におけるN個のシリンダC’i,jはシリンダブロック26の中心軸周りのk本の螺旋上に配置される。各々の螺旋は螺旋ピッチ長がk×Lであり、1つの螺旋ピッチ(螺旋全体のうち螺旋1回転に相当する部分)上にはm個のシリンダが配置される。
このようにN個のシリンダC’i,jをk本の螺旋状に配置することで、各々の螺旋に属するシリンダC’i,j間の軸方向位置がずれるため、同一軸方向位置における機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度をより一層低減できる。よって、機械要素29の摩耗を効果的に抑制することができる。また、同一軸方向位置における機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度が低いため、放熱時間及び油膜回復時間をより一層確保しやすくなる。
一実施形態では、図4に示すように、シリンダブロック26内におけるN個のシリンダC’i,jが1本の螺旋状に配置される。すなわち、シリンダブロック26内におけるN個のシリンダC’i,jが、隣接する仮想シリンダ列R,Ri+1間の油圧機械20の軸方向の距離をLとしたとき、各々の仮想シリンダ列Rに属するm個の仮想シリンダCi,1〜Ci,mのうち周方向に隣接する一対の仮想シリンダCi,j,Ci,j+1の軸方向位置をL/mだけ異ならしめた配列に従って螺旋状に配置される。その結果、仮想シリンダCi,jとこれに対応する実際のシリンダC’i,jとは、(j−1)×L/mだけ軸方向に離れている。また、周方向に隣接する実際のシリンダC’i,jとシリンダC’i,j+1とはL/mだけ軸方向に互いにずれた位置に配置される。また、実際のシリンダC’i,jが配置される螺旋は、螺旋ピッチ長がLであり、1つの螺旋ピッチ(螺旋全体のうち螺旋1回転に相当する部分)上にはm個のシリンダが配置される。
図5は、一実施形態に係るシリンダ配列を示すシリンダブロック展開図である。図6は、図5に示すシリンダ配列を有するシリンダブロックの斜視図である。
図5及び6に示す例示的な実施形態では、図4を用いて上述した配列に従ってシリンダを配列する。具体的には、シリンダブロック26内におけるN個のシリンダC’i,jは、各々の仮想シリンダ列Rに属するm個の仮想シリンダCi,1〜Ci,mのうち周方向に隣接する一対の仮想シリンダCi,j,Ci,j+1の軸方向位置をL/mだけ異ならしめた配列に従って1本の螺旋状に配置される。すなわち、周方向に隣接するシリンダC’i,jとシリンダC’i,j+1とがL/mだけ軸方向に互いにずれた位置に配置され、N個のシリンダC’i,j全体としては、シリンダブロック26の中心軸101に沿って設けられた螺旋ピッチ長がLである螺旋102上に配置される。螺旋102の各々の螺旋ピッチ(螺旋102のうち螺旋一回転に相当する部分)上には、m個のシリンダが配置される。なお、図5及び6に示す例では、mは10であり、nは5である。
図7は、他の実施形態に係るシリンダ配列を示すシリンダブロック展開図である。図8は、図7に示すシリンダ配列を有するシリンダブロックの斜視図である。
図7及び8に示す例示的な実施形態では、シリンダブロック26内におけるN個のシリンダC’i,jが2本の螺旋状に配置される。すなわち、シリンダブロック26の中心軸101に沿って設けられた2本の螺旋104,106上にN個のシリンダC’i,jが配置される。
このようなシリンダC’i,jの配置は、隣接する仮想シリンダ列R,Ri+1間の油圧機械20の軸方向の距離をLとしたとき、各々の仮想シリンダ列Rに属するm個の仮想シリンダCi,1〜Ci,mのうち周方向に隣接する一対の仮想シリンダCi,j,Ci,j+1の軸方向位置を2×L/mだけ異ならしめた配列に従って行われる。その結果、同一螺旋に属する周方向に隣接したシリンダC’i,jとシリンダC’i,j+1とは、2L/mだけ軸方向に互いにずれた位置に配置され、N個のシリンダC’i,j全体としては2本の螺旋104,106上に配列される。螺旋104,106はいずれも螺旋ピッチ長が2Lであり、螺旋104,106の各々の螺旋ピッチ上にはm個のシリンダが配置される。
なお、図8に示す例示的な実施形態では、N個のシリンダC’i,jのうちシリンダ24Aが螺旋104上に配列されており、残りのシリンダ24Bが螺旋106上に配列されている。
図9は、他の実施形態に係るシリンダ配列を有するシリンダブロックの斜視図である。
図9に示す例示的な実施形態では、シリンダブロック26内におけるN個のシリンダC’i,jが3本の螺旋状に配置される。すなわち、シリンダブロック26の中心軸101に沿って設けられた3本の螺旋110,112,114上にN個のシリンダC’i,jが配置される。
このようなシリンダC’i,jの配置は、隣接する仮想シリンダ列R,Ri+1間の油圧機械20の軸方向の距離をLとしたとき、各々の仮想シリンダ列Rに属するm個の仮想シリンダCi,1〜Ci,mのうち周方向に隣接する一対の仮想シリンダCi,j,Ci,j+1の軸方向位置を3×L/mだけ異ならしめた配列に従って行われる。その結果、同一螺旋に属する周方向に隣接したシリンダC’i,jとシリンダC’i,j+1とは、3L/mだけ軸方向に互いにずれた位置に配置され、N個のシリンダC’i,j全体としては3本の螺旋110,112,114上に配列される。螺旋110,112,114はいずれも螺旋ピッチ長が3Lであり、螺旋110,112,114の各々の螺旋ピッチ上にはm個のシリンダが配置される。
なお、図9に示す例示的な実施形態では、N個のシリンダC’i,jのうちシリンダ24Cが螺旋110上に配列されており、シリンダ24Dが螺旋112上に配列されており、残りのシリンダ24Eが螺旋114上に配列されている。
幾つかの実施形態では、シリンダブロック26内におけるN個のシリンダC’i,jはk本(ただしkは2以上の整数)の螺旋状に配列され、k本の螺旋は、油圧機械20の周方向において360/k度に対応する間隔を互いに空けて配置される。
図7及び8に示す例示的な実施形態では、油圧機械20の周方向において180度(=360/2)に対応する間隔を空けて2本の螺旋104,106が配置されている。すなわち、シリンダブロック26の周長をTとしたとき、各々の螺旋104,106の起点となるシリンダ24A,24B(図7におけるC’1,1とシリンダC’1,6)間の周方向距離はT/2である。
図9に示す例示的な実施形態では、油圧機械20の周方向において120度に対応する間隔を空けて3本の螺旋110,112,114が配置されている。すなわち、シリンダブロック26の周長をTとしたとき、各々の螺旋110,112,114の起点となるシリンダ24C,24D,24E間の周方向距離はT/3である。
このように油圧機械20の周方向において360/k度に対応する間隔を互いに空けてk本の螺旋を配置することで、k本の螺旋の間隔が比較的大きくなり、機械要素29からピストン22を介してシリンダブロック26に作用する力に起因した捻じりモーメントに対する剛性を確保しやすくなる。
一実施形態では、機械要素29としてのリングカムは、油圧機械20の周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、N個のピストン22に対向して設けられ、N個のピストン22に対して相対的に油圧機械20の周方向にローブが移動するように回転可能に構成されている。そして、リングカムのローブは、360/k度ずつ離れたk個の角度位置に存在するk個のピストン22の前記往復運動の位相が一致するように配置される(ただし、kはN個のシリンダC’i,jが配置される螺旋の数であり、2以上の整数である)。
図10は、図9に示すシリンダブロックを備えた油圧機械の半径方向に沿った断面図である。図10に示すように、3本の螺旋110,112,114(図9参照)にそれぞれ対応する3個のシリンダ24C〜24E及びこれらのシリンダ24C〜24E内に設けられるピストン22C〜22Eが120度ずつ離れた3個の角度位置に存在する。そして、リングカム29のローブ29Aは、3個のピストン22C〜22Eの往復運動の位相が一致するように配置される。図10に示す例示的な実施形態では、3個のピストン22C〜22Eはいずれも往復運動のサイクルの下死点に位置した状態になっている。
このように、360/k度ずつ離れた対称性のあるk個の角度位置に存在するk個のピストン22の往復運動の位相を一致させるようにリングカム29のローブを配置することで、油圧機械20の振動を抑制することができる。また、油圧機械20のシリンダブロック26を含むステータ部と回転シャフト28を含むロータ部との間に設けられる軸受の負荷が低減される。
さらに、kが3以上であれば、往復運動の位相が一致するピストン22が360/k度ずつ離れた対称性のある3個以上の角度位置に存在するため、油圧機械20の回転が円滑になる。
一実施形態では、図10に示すように、油圧機械20は、N個の油圧室25に作動油を供給するための給油ライン120と、N個の油圧室25から作動油を排出するための排油ライン130と、給油ライン120及び排油ライン130と油圧室25との連通状態をそれぞれ切り換えるための給油バルブ122及び排油バルブ132とを含む。給油バルブ122及び排油バルブ132は、バルブ制御部140によって、3個のピストン22C〜22Eの往復運動の位相が一致するように開閉制御されるようになっている。すなわち、3個のピストン22C〜22Eに対応する給油バルブ122及び排油バルブ132の開閉制御は、バルブ制御部140によって同期して行われる。なお、給油バルブ122及び排油バルブ132は、それぞれ、図3における給油バルブ60Aと排油バルブ60Bに対応している。
他の実施形態では、給油バルブ122と排油バルブ132の一方は逆止弁で構成され、給油バルブ122と排油バルブ132の他方のみが、3個のピストン22C〜22Eの往復運動の位相を一致させるようにバルブ制御部140によって開閉制御される。
なお、図10に示す例示的な実施形態では、3本の螺旋110,112,114(図9参照)にそれぞれ対応する3個のピストン22C〜22Eの往復運動の位相を一致させるようなバルブ制御を行っているが、他の実施形態では、k本(ただし、k=2,4,5,…)の螺旋に対応するk個のピストン22の往復運動の位相を一致させるようなバルブ制御をバルブ制御部140によって行う。
幾つかの実施形態では、各々の仮想シリンダ列Rに属するm個の仮想シリンダCi,1〜Ci,mのうち周方向に隣接する一対の仮想シリンダCi,j,Ci,j+1の軸方向位置をL×k/m(ただし、kは1以上の整数)だけ異ならしめた配列に従って配列されたシリンダ24によって形成されるk本の螺旋は、互いに、L/mずつ軸方向にずらして配置される。
図11は、一実施形態に係るシリンダ配列を示すシリンダブロック展開図である。同図に示す例示的な実施形態では、kが2であり、実際のシリンダC’i,jは、2本の螺旋104,106上に配置される。同一の螺旋104,106上のシリンダ群のうち周方向に隣接したシリンダ間の軸方向における距離は2L/mであり、各々の螺旋104,106の螺旋ピッチは2Lである。そして、2本の螺旋104,106は、油圧機械20の軸方向にL/mだけ間隔を空けて配置される。すなわち、各々の螺旋104,106の起点であるC’1,1とシリンダC’1,6は軸方向位置が互いにL/mだけ異なる。
このようにk本の螺旋を互いにL/mずつ軸方向にずらして配置することで、同一の螺旋に属するシリンダ24間の軸方向位置がずれるだけでなく、異なる螺旋に属するシリンダ24間の軸方向位置もずれるので、同一軸方向位置における機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度が一層低くなる。よって、機械要素29の摩耗をより効果的に低減することができる。
また、幾つかの実施形態では、N個のシリンダ24は、k本の螺旋上に千鳥状に配置される。
図12は、一実施形態に係るシリンダ配列を示すシリンダブロック展開図である。図13は、図12に示すシリンダ配列を有するシリンダブロックの斜視図である。図14は、他の実施形態に係るシリンダブロックの斜視図である。
図12及び13に示す例示的な実施形態では、N個のシリンダC’i,jは2本の螺旋150,152上に千鳥状に配列されている。また、図14に示す例示的な実施形態では、N個のシリンダC’i,jは3本の螺旋154,156,158上に千鳥状に配列されている。
このようにk本の螺旋上に千鳥状にN個のシリンダ24を配列することで、シリンダ24間の比較的広い間隔を維持しながら、シリンダブロック26内におけるシリンダ24の形成密度を向上させることができる。よって、シリンダブロック26の剛性を維持しながら、シリンダブロック26の小径化が可能になり、油圧機械20のコンパクト化につながる。
幾つかの実施形態では、図6,図8,図9,図13及び図14に示すように、シリンダブロック26は、油圧機械20の周方向および軸方向に連続した一体物によって形成される。一実施形態では、シリンダブロック26は、油圧機械20の周方向及び軸方向に連続した円筒体である。このようなシリンダブロック26は、例えば、リング鍛造技術によって製造可能である。
このように周方向及び軸方向に連続した一体物によってシリンダブロック26を構成すれば、シリンダブロック26内におけるシリンダ24の配置の自由度が向上する。すなわち、シリンダブロックを複数のセグメントで構成する場合のようにセグメント間の分割線を避けたシリンダ配置とする必要がないため、シリンダブロック26内におけるシリンダ24の周方向位置及び軸方向位置は任意に選択可能である。よって、機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度を小さくするのに適したシリンダ24の配列を採用可能になる。
図15は、一実施形態に係る機械要素29の斜視図である。同図に示すように、一実施形態では、ピストン22の往復運動と連動して回転運動する機械要素29は、油圧機械20の周方向に沿って並ぶ複数のローブ(山部)202を有するリングカム200である。リングカム200は、シリンダブロック26内に設けられるN個のシリンダ24内を摺動するN個のピストン22に対向して設けられる。そして、N個のピストン22に対して相対的に油圧機械20の周方向にローブ202が移動するようにリングカム200は回転可能に構成されている。一実施形態では、リングカム200は、油圧機械200の回転シャフト28(図2参照)に取り付けられ、回転シャフト28とともに回転するようになっている。
幾つかの実施形態では、リングカム200の各々のローブ202は、N個のシリンダ24(即ち、これらに対応するN個のピストン22)が分布する軸方向の位置範囲に亘って、油圧機械20の軸方向に直線的に延在している。
これにより、上述した実施形態に係る種々のシリンダ配列(及びこれに対応するピストン配列)を採用するに際して、軸方向におけるシリンダ24の配置の自由度が向上する。すなわち、リングカム200の各々のローブ202が油圧機械20の軸方向に直線的に延在しているため、ローブ202の全長の範囲内で各々のシリンダ24(ピストン22)の軸方向位置を任意に設定可能である。
また、油圧機械20の軸方向に直線的に延在するローブ202は平面研削盤を用いて形成可能であるから、リングカム200の製造が容易になる。
以上説明したように、上述の実施形態によれば、周方向に沿って配置されたm個のシリンダ24によって形成される少なくとも一列のシリンダ列に属するシリンダ24のうち少なくとも一つは、同一シリンダ列に属する他のシリンダ24と軸方向位置が異なる。そのため、少なくとも一列のシリンダ列に属するm個のシリンダ24に対応するm個のピストン22のうち、少なくとも一つのピストン22は他のピストン22とは異なる軸方向位置に配置される。よって、ピストン22の往復運動と自らの回転運動との間で運動モードを変換するための機械要素29と、前記m個のピストン22の当接部23との軸方向における接触位置は、前記少なくとも一つのピストン22と前記他のピストン22とで異なる。したがって、同一軸方向位置において機械要素29に対して接触するピストン22の当接部23の数が少ないため(機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度が低いため)、機械要素29の摩耗を低減することができる。
また、同一軸方向位置における機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度が低いので、機械要素29と当接部23との接触に起因した摩擦熱を機械要素29から周囲に散逸するための時間(放熱時間)を確保しやすくなる。よって、機械要素29の温度上昇を抑制することができる。さらに、機械要素29とピストン22の当接部23との接触部分に対して潤滑油を供給する場合には、同一軸方向位置における機械要素29とピストン22の当接部23との接触頻度が低いので、潤滑油膜が回復するのに要する時間(油膜回復時間)を確保しやすくなる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。例えば、上述した実施形態のうち複数を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述の実施形態では風力発電装置1の油圧ポンプ8又は油圧モータ10の少なくとも一方として用いられる油圧機械20について説明したが、油圧機械20の用途はこれに限定されない。
なお、上述の実施形態を説明する際に用いた「沿って」との用語は、基準となる方向又は物に対して幾何学的な意味で厳密に平行である状態のみを指すものではなく、基準となる方向又は物に対してある程度の角度(例えば30度以内の角度)をなす状態をも包含する。
1 風力発電装置
2 ブレード
3 ロータ
4 ハブ
5 ハブカバー
6 回転シャフト
8 油圧ポンプ
10 油圧モータ
12 高圧油ライン
14 低圧油ライン
16 発電機
18 ナセル
19 タワー
20 油圧機械
22 ピストン
23 当接部
24 シリンダ
25 油圧室
26 シリンダブロック
27A,27B 軸受
30A,30B 内部油路
34 エンドプレート
35A,35B 環状集合路
36A,36B 外部配管
40 シリンダスリーブ
42A,42B 環状溝
44 シール部材
46A,46B 連通路
47 第1連通路
48 第2連通路
50 シリンダブロック本体
52 スリーブ穴
60A,60B バルブ
62A,62B 弁体
101 中心軸
120 給油ライン
122 給油バルブ
130 排油ライン
132 排油バルブ
200 リングカム
202 ローブ




Claims (10)

  1. ラジアルピストン式の油圧機械であって、
    前記油圧機械の半径方向に沿って配置されたN個のピストンと、
    前記半径方向に沿って往復運動可能に前記N個のピストンをそれぞれ案内するためのN個のシリンダが設けられたシリンダブロックとを備え、
    前記油圧機械の周方向に配置されるm個(ただしmは2以上の整数)の仮想シリンダによって形成される仮想シリンダ列が前記油圧機械の軸方向にn列(ただしnは1以上の整数)設けられた仮想配列に対して、少なくとも一列の前記仮想シリンダ列のそれぞれに属する前記m個の仮想シリンダのうち少なくとも一つを前記軸方向にシフトさせた配列に従って、前記シリンダブロック内において前記N個(ただしN=m×n)のシリンダが配置されたことを特徴とするラジアルピストン式油圧機械。
  2. 前記周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、前記N個のピストンに対向して設けられ、前記N個のピストンに対して相対的に前記周方向に前記ローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムをさらに備え、
    前記複数のローブは、それぞれ、前記N個のシリンダが分布する前記軸方向の位置範囲に亘って、前記軸方向に直線的に延在していることを特徴とする請求項1に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  3. 前記シリンダブロック内における前記N個のシリンダは、隣接する前記仮想シリンダ列間の前記軸方向の距離をLとしたとき、各々の前記仮想シリンダ列に属する前記m個の仮想シリンダのうち前記周方向に隣接する一対の仮想シリンダの前記軸方向の位置をL×k/mだけ異ならしめた配列に従ってk本(ただしkは1以上の整数)の螺旋状に配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  4. kは2以上の整数であり、
    前記N個のシリンダによって形成される前記k本の螺旋は、前記周方向において360/k度に対応する間隔を互いに空けて配置されたことを特徴とする請求項3に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  5. 前記周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、前記N個のピストンに対向して設けられ、前記N個のピストンに対して相対的に前記周方向に前記ローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムをさらに備え、
    前記複数のローブは、360/k度ずつ離れたk個の角度位置に存在するk個の前記ピストンの前記往復運動の位相が一致するように配置されたことを特徴とする請求項4に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  6. 前記N個のピストンと前記N個のシリンダによってそれぞれ形成されるN個の油圧室に作動油を供給するための給油ラインと、
    前記N個の油圧室から前記作動油を排出するための排油ラインと、
    前記N個の油圧室のそれぞれに対して設けられ、前記給油ライン又は前記排油ラインと各油圧室との連通状態を切り換えるためのバルブと、
    前記k個の前記ピストンの前記往復運動の位相が一致するように前記バルブを制御するためのバルブ制御部をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  7. 前記k本の螺旋は、互いに、L/mずつ前記軸方向にずらして配置されたことを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  8. 前記N個のシリンダは、前記k本の螺旋上に千鳥状に配置されたことを特徴とする請求項4乃至7の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  9. 前記シリンダブロックは、前記周方向および前記軸方向に連続した一体物によって形成されたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  10. 少なくとも一本のブレードと、
    前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
    前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
    前記油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
    前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
    前記油圧機械は、前記油圧機械の半径方向に沿って配置されたN個のピストンと、前記半径方向に沿って往復運動可能に前記N個のピストンをそれぞれ案内するためのN個のシリンダが設けられたシリンダブロックとを含み、
    前記油圧機械の周方向に配置されるm個(ただしmは2以上の整数)の仮想シリンダによって形成される仮想シリンダ列が前記油圧機械の軸方向にn列(ただしnは1以上の整数)設けられた仮想配列に対して、少なくとも一列の前記仮想シリンダ列のそれぞれに属する前記m個の仮想シリンダのうち少なくとも一つを前記軸方向にシフトさせた配列に従って、前記シリンダブロック内において前記N個(ただしN=m×n)のシリンダが配置されたことを特徴とする風力発電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015003035A (ja) * 2014-06-25 2015-01-08 株式会社大都技研 遊技台

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