JP2015124219A - ゲル状洗浄剤の製造方法、及び液体洗浄剤用のゲル化剤 - Google Patents

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Yasuo Taniguchi
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Abstract

【課題】 温度変化しにくいゲル状のカリウム洗浄剤を得ること。【解決手段】 脂肪酸とカリウム化合物を反応容器内で反応させてカリウム石けんを製造する際、その反応容器内に、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコールなど1分子内に脂肪酸を2個もつポリエチレングリコール脂肪酸エステルを0.5〜30重量%添加する。【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
本発明はゲル状洗浄剤(カリウム石けん)の製造方法、及び液体洗浄剤用のゲル化剤に関し、詳しくは、これまで不可能と考えられていたカリウム石けん(カリ石けん)のゲル状物質を製造する方法、及び該方法に用いる液体洗浄剤用のゲル化剤に関する。
周知の通り、石けんは、ナトリウム石けんと呼ばれる固形のものと、カリウム石けん(カリ石けん)と呼ばれる液体(水溶液)に分けられる。どちらのカリウム石けんも水中で脂肪酸イオンを生じ、この脂肪酸イオンは、すすぎでは洗い流されず肌表面に留まるので保湿効果を発揮する。
カリウム石けんはナトリウム石けんに比較して脂肪酸イオンが多く、肌に吸着する遊離脂肪酸も多いので保湿力が強い。
また、カリウム石けんは、澄明性に優れており、病院などの医療機関でも医薬品として使用され、用途に富んでいる。
このような澄明な液状のカリウム石けんを、何とか固形化(ゲル化)し、用途をさらに広げたり、搬送しやくできないものかと、次のような技術が開発された。すなわち、液状のカリウム石けんに、脂肪酸のナトリウム塩を添加することによってペースト状、固形状にしていた(特許文献1)。
特開平08−319498号公報
従来の技術のように、カリウム石けんに脂肪酸のナトリウム塩を添加することにより、確かに液状のカリウム石けんがペースト状に変化するものの、ペースト化したカリウム石けんは温度によって固さが変化するという問題があった。すなわち、高温で作成したペースト状のカリウム石けんは、比較的低い温度に晒されると固くなって使用しづらくなるという問題があった。
[発明の目的]
そのため本発明者は、温度変化しにくいゲル状の洗浄剤が別の手段によって得られないかと鋭意研究開発をすすめ、そして本発明に至った。
請求項1に記載のゲル状洗浄剤の製造方法(以下、単に「製造方法」ともいう)は、脂肪酸とカリウム化合物を反応容器内で反応させて洗浄剤を製造する方法において、前記反応容器内に、1分子内に脂肪酸を2個もつポリエチレングリコール脂肪酸エステル(以下、「ポリエチレングリコールジ脂肪酸エステル」あるいは、単に「ジエステル」ともいう)、(また、以下、ポリエチレングリコールを「PEG」ともいう)を添加することを特徴とする。
請求項2に記載のゲル状洗浄剤の製造方法は、請求項1に記載の製造方法において、前記ポリエチレングリコール脂肪酸エステルが、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジミリスチン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエチレングリコールジ脂肪酸エステルであることを特徴とする。
請求項3に記載のゲル状洗浄剤の製造方法は、請求項1または2に記載の製造方法において、前記ポリエチレングリコール脂肪酸エステルにおけるポリエチレングリコールのモル数(エチレンオキサイドEOの繰り返し数(重合度))が2〜25であることを特徴とする。
請求項4に記載の液体洗浄剤用のゲル化剤(以下、単に「ゲル化剤」ともいう)は、脂肪酸とカリウム化合物を反応容器内で反応させて洗浄剤を製造する際に、前記反応容器内に添加される液体洗浄剤用のゲル化剤であって、1分子内に脂肪酸を2個もつポリエチレングリコール脂肪酸エステルを含有してなる。
請求項1に記載の製造発明のように、洗浄剤の製造工程中にポリエチレングリコールジ脂肪酸エステルを添加することにより、最終的に得られるカリウム石けんは液状ではなく、ゲル状物となる。また、このゲル状洗浄剤は、澄明性(透明)を保持していることが多く、しかも、得られたゲル状洗浄剤は外的環境にさほど影響を受けず、環境温度の変化によって固化するといった問題はない。
請求項2に記載の製造方法のように、前記ポリエチレングリコールジ脂肪酸エステルが、ジラウリン酸PEG、ジミリスチン酸PEG、ジパルミチン酸PEG、ジステアリン酸PEGからなる群より選ばれた少なくとも1種であれば、より一層効果的に、温度による形状(硬度)変化の少ないゲル状洗浄剤を容易に得ることができる。
請求項3に記載の製造方法のように、前記ポリエチレングリコールジ脂肪酸エステルにおけるPEG鎖の平均付加モル数(エチレンオキサイドEOの繰り返し数(重合度))が2〜25であれば、より一層効果的に、温度による形状(硬度)変化の少ないゲル状洗浄剤を容易に得ることができる。
請求項4に記載のゲル化剤のように、脂肪酸とカリウム化合物を反応容器内で反応させて洗浄剤を製造する際に、ポリエチレングリコールジ脂肪酸エステルを前記反応容器内に添加すれば、最終的に得られる洗浄剤は液状ではなく、ゲル状物となる。また、このゲル状洗浄剤は、澄明性(透明)を保持していることが多く、しかも、得られたゲル状洗浄剤は環境温度の変化による固化など外的環境にさほど影響を受けない。
以下、本発明の一実施例を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
[本発明の実施態様]
洗浄剤(カリウム石けん)
本発明における洗浄剤(カリウム石けん)の原料としての脂肪酸(カリウム石けんを構成する脂肪酸。油脂)に特に限定はなく、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、カプロン酸、カプリル酸、パルミトレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、アラキジン酸、ベヘン酸などが挙げられる。これらの中でも、泡立ち、泡質、保存安定性などについて考慮すると、炭素数12〜18の脂肪酸、すなわちラウリン酸(C数12)、ミリスチン酸(C数14)、パルミチン酸(C数16)、ステアリン酸(C数18)を単独で、あるいは2種以上を併用するのが好ましい。この脂肪酸の配合量は、従来公知のカリウム石けんを製造する際の配合量と同じである。具体的には、脂肪酸を、通常5〜90%(重量%、以下同様)、好ましくは10〜80%、さらに好ましくは15〜70%を配合する。残部は、後述するカリウム化合物や水、その他の添加剤である。
脂肪酸と反応させるカリウム化合物としては、従来公知のものを使用することができ、代表的なものとして水酸化カリウムが挙げられる。
水の含有量(前記カリウム化合物に含有される水も含め)は、通常1〜80%であるが、これによって特に限定されるものではない。
ポリエチレングリコールジ脂肪酸エステル(ジエステル)
本発明におけるポリエチレングリコール脂肪酸エステルとしては、1分子内に脂肪酸を2個もつものであれば使用し得る。例えば、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジミリスチン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ジベヘン酸ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらは1種のみを単独で用いてもよく、またジステアリン酸ポリエチレングリコールとジラウリン酸ポリエチレングリコール、あるいはジラウリン酸ポリエチレングリコールとジミリスチン酸ポリエチレングリコールなど、2種以上を併用することもできる。なかでも、入手のしやすさや経済的な点、あるいは最終的に得られるゲル状カリウム石けんが澄明性(透明)に優れていることが多く、環境温度の変化による悪影響をさほど受けないという点で、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジミリスチン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコールを使用することが好ましい。
また、ポリエチレングリコールジ脂肪酸エステルにおけるPEG鎖の平均付加モル数(エチレンオキサイドEOの繰り返し数(重合度))が2〜25であることが、最終的に得られるゲル状カリウム石けんが、環境温度の変化による悪影響(固化など)をさほど受けないという点で好ましい。
ゲル状カリウム石けんを製造する際の、ポリエチレングリコールジ脂肪酸エステルの配合割合(添加割合)は、0.5〜30%であることが好ましい。ポリエチレングリコールジ脂肪酸エステルの配合割合が0.5%であればゲル化しない可能性が生じ、30%を超えると、最終的に得られる洗浄剤が固くなる可能性が生じる。なお、好ましい範囲は1〜25%である。また、このポリエチレングリコールジ脂肪酸エステルの配合量(添加量)を調節することによって、最終的に得られるゲル状カリウム石けんの固さを変えることができ、さらに、色を白色とすることもできる。
また、脂肪酸、カリウム化合物、及び水を混合して反応させ、洗浄剤を製造する反応容器内(ジエステルを添加する反応容器内)の温度に関しては、常法に従えばよく、具体的には、例えば40〜80℃であることが好ましく、60〜80℃であることがさらに好ましい。
その他(保湿剤、香料、コンディショニング剤など)
ゲル状カリウム石けんの製造に悪影響を与えない範囲で、さらに次のような保湿剤、植物抽出エキス、コンディショニング剤、着色料などの添加物を配合することもできる。以下、列挙する。
保湿剤としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、スクワレン、スクワラン、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、乳酸ナトリウム、PCAナトリウム、砂糖(ショ糖)、はちみつ、メープルシロップ、アガペシロップ、ベタイン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及びヒアルロン酸ナトリウムなどが挙げられる。
植物抽出エキスとしては、カンゾウ(甘草)エキス、ラズベリーエキス、明日葉エキス、ローズマリーエキス、うこんエキス、イチョウ葉エキス、ジュウヤクエキス、シソエキス、アロエエキス、緑茶エキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、桑白皮エキス、ハトムギエキス、柚子エキス、ユキノシタエキス、アルゲエキス、カッコンエキス、セイヨウハッカエキス、ベニバナエキス、ヘチマエキスなどが挙げられる。
コンディショニング剤としては、重量平均分子量500〜500万のカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、シリコーン、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、タンパク質誘導体、セラミド、擬似セラミド、直鎖又は分枝の炭素数16〜40の脂肪酸、ヒドロキシ酸及びパンテノールなどが挙げられる。
着色料としては、特には限定されないが、青色1号、青色2号、緑色3号及び赤色1号などが挙げられ、その他としては、アスタキサンチン、シアノコバラミン、銅クロロフィル、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、酸化クロム、コバルトブルー、鉄黒、アルミナホワイト、黄色酸化鉄、紺青、黄鉛、ジンクロメート、モリブデンレッド、硫化亜鉛、朱、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、セレン化合物、バライト、沈降性硫酸バリウムな、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、含水珪酸塩、クレイ、群青、カーボンブラック、アルミニウム粉、ブロンズ粉、亜鉛粉、雲母・酸化チタン、ナフトールグリーンB、ナフトールS、リソールレッド、レーキレッドC、ファストエロー、ナフロールレッド、アルカリブルーレッド、ローダミンキレート、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレッド、イソインドリノンエローなどが挙げられる。
香料としては、d−リモネン、β−カリオフィレン、シス−3−ヘキセノール、リナロール、ファルネソール、β−フェニルエチルアルコール,2,6−ノナジエナール、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、β−イオノン、1−カルボン、シクロペンタデカノン、リナリルアセテート、ベンジルベンゾエート、γ−ウンデカラクトン、オイゲノール、ローズオキサイド、インドール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、オーランチオール、シンナミックアルデヒド及びメチルヨノンなどが挙げられる。
防腐剤としては安息香酸、安息香酸塩、サリチル酸、サリチル酸塩、フェノール、ソルビン酸、ソルビン酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、クロルクレゾール、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸塩、レゾルシン、ヘキサクロロフェン、イソプロピルメチルフェノール、オルトフェニルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシジン、ビサボロール、ハロカルバン、トリクロロカルバニド、グルコン酸クロルヘキシジン、臭化アルキルイソキノリニウム、フェノキシエタノール及び塩酸アルキルジアミノエチルグリシンなどが挙げられる。
パール化剤としては、ヒドロキシステアレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールジステアレート、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸モノエタノールステアレートなどが挙げられる。
キレート剤としては、例えば、オルトリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどのリン酸塩;ニトリロ三酢酸塩(NTA)、エデト酸四ナトリウム(エチレンジアミン四酢酸塩)(EDTA)、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミノ五酢酸塩(DTPA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸塩(TTHA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸塩(HIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、メチルグリシン二酢酸塩(MGDA)、グルタミン酸二酢酸塩(GLDA)、アスパラギン酸二酢酸塩(ASDA)、β−アラニン二酢酸塩(ADA)、セリン二酢酸(SDA)などのアミノポリ酢酸塩;グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸などのアミノ酸や、グルコール酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸などの有機酸;ポリアクリル酸又はその塩、ポリフマル酸又はその塩、ポリマレイン酸又はその塩、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸又はその塩、ポリアセタールアクリル酸又はその塩などの高分子が挙げられる。
増粘剤を配合することもできる。増粘剤としては、例えば、アラビアゴム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、ポリアクリル酸ナトリウム、グアーガム、タマリントガム、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、ラポナイト、テトラステアリン酸ポリオキシエチレンペンタエリトリット、ステアリン酸PEG−150、ラウラミドDEA(「ジエタノールアミド」以下同様)、ミリスタミドDEA、ステアラミドDEA、コカミドDEAなどが挙げられる。中でも、ラウラミドDEA、ミリスタミドDEA、ステアラミドDEA、コカミドDEAの使用が、増泡性および泡安定性に優れているという点で好適である。
[用途]
本発明の製造方法によって得られたゲル状洗浄剤の用途は、例えば、ボディーシャンプー、毛髪用シャンプー、手(手指)洗い剤、洗顔料など、身体の洗浄に用いるものが挙げられる。そのほか、工業用的に使用することも可能である。
実施例1(ゲル状カリウム石けんの製造例)
ラウリン酸5部(重量部、以下同様)、ミリスチン酸9部、パルミチン酸5部、グリセリン10部、ソルビトール(70%)10部、エデト酸四ナトリウム0.2部(エチレンジアミン四酢酸塩)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール5部(重合度[ポリエチレングリコール鎖の平均付加モル数]6、日本エマルジョン社製(商品名:EMALEX300di−L))、及び水41.8部を200mlビーカーに入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。
次いで、70℃で48%水酸化カリウム溶液9.7部を常法に従って滴下し、70〜80℃で20分間反応させた。その後、ラウリン酸ジエタノールアミド4部を加え、冷却した。55℃にまで冷却したところで香料0.3部を加えて容器に充填し、常温まで冷やし、カリウム石けんを製造した。
これにより、透明の(明澄な)ゲル状の洗浄剤(カリウム石けん)が得られた。また、得られたこのゲル状の洗浄剤を冷蔵庫(庫内温度4〜6℃)に5時間保存したが、このような比較的低い温度に晒しても、固くなって使用しづらくなることはなく、ゲル状を保持し続けた。さらに、このカリウム石けんを使って洗浄テストを行ったが、特に問題となるような不都合はなく、通常の液体カリウム石けんと同様の洗浄力を確認することができた。
比較例1
ジラウリン酸ポリエチレングリコール5部を配合せず、水を5部多い46.8部に変更したという以外は、上記の実施例1と同様にしてカリウム石けんの製造を行った。その結果、得られたカリウム石けんはゲル化せず、液体のものであった。
実施例2(ゲル状カリウム石けんの製造例)
パルミチン酸15部、グリセリン10部、ソルビトール(70%)10部、エデト酸四ナトリウム0.2部(エチレンジアミン四酢酸塩)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール6部(重合度6、日本エマルジョン社製(商品名:EMALEX300di−L))、及び水51.7部を200mlビーカーに入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。
次いで、70℃で48%水酸化カリウム溶液6.8部を常法に従って滴下し、70℃で20分間反応させた。その後、55℃にまで冷却したところで香料0.3部を加えて容器に充填し、常温まで冷やし、カリウム石けんを製造した。
これにより、白色のゲル状の洗浄剤(カリウム石けん)が得られた。また、得られたこのゲル状の洗浄剤を冷蔵庫(庫内温度4〜6℃)に5時間保存したが、このような比較的低い温度に晒しても、固くなって使用しづらくなることはなく、ゲル状を保持し続けた。さらに、このカリウム石けんを使って洗浄テストを行ったが、特に問題となるような不都合はなく、通常の液体カリウム石けんと同様の洗浄力を確認することができた。
比較例2
ジラウリン酸ポリエチレングリコール6部を配合せず、水を6部多い57.7部に変更したという以外は、上記の実施例2と同様にしてカリウム石けんの製造を行った。その結果、得られたカリウム石けんはゲル化せず、液体のものであった。
実施例3(ゲル状カリウム石けんの製造例)
ラウリン酸6部、ミリスチン酸10部、パルミチン酸3部、グリセリン10部、ソルビトール(70%)10部、エデト酸四ナトリウム0.2部(エチレンジアミン四酢酸塩)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール5部(重合度12、日本エマルジョン社製(商品名:EMALEX600di−L))、及び水41.6部を200mlビーカーに入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。
次いで、70℃で48%水酸化カリウム溶液9.9部を常法に従って滴下し、70〜80℃で20分間反応させた。その後、ラウリン酸ジエタノールアミド4部を加え、冷却した。55℃にまで冷却したところで香料0.3部を加えて容器に充填し、常温まで冷やし、カリウム石けんを製造した。
これにより、透明の(明澄な)ゲル状の洗浄剤(カリウム石けん)が得られた。また、得られたこのゲル状の洗浄剤を冷蔵庫(庫内温度4〜6℃)に5時間保存したが、このような比較的低い温度に晒しても、固くなって使用しづらくなることはなく、ゲル状を保持し続けた。さらに、このカリウム石けんを使って洗浄テストを行ったが、特に問題となるような不都合はなく、通常の液体カリウム石けんと同様の洗浄力を確認することができた。
比較例3
ジラウリン酸ポリエチレングリコール5部を配合せず、水を5部多い46.6部に変更したという以外は、上記の実施例3と同様にしてカリウム石けんの製造を行った。その結果、得られたカリウム石けんはゲル化せず、液体のものであった。
実施例4(ゲル状カリウム石けんの製造例)
ラウリン酸6部、ミリスチン酸10部、パルミチン酸3部、グリセリン10部、ソルビトール(70%)10部、エデト酸四ナトリウム0.2部(エチレンジアミン四酢酸塩)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール4部(重合度6)、及びジステアリン酸ポリエチレングリコール2部(重合度8)、及び水40.6部を200mlビーカーに入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。
次いで、70℃で48%水酸化カリウム溶液9.9部を常法に従って滴下し、70〜80℃で20分間反応させた。その後、ラウリン酸ジエタノールアミド4部を加え、冷却した。55℃にまで冷却したところで香料0.3部を加えて容器に充填し、常温まで冷やし、カリウム石けんを製造した。
これにより、透明の(明澄な)ゲル状の洗浄剤(カリウム石けん)が得られた。また、得られたこのゲル状の洗浄剤を冷蔵庫(庫内温度4〜6℃)に5時間保存したが、このような比較的低い温度に晒しても、固くなって使用しづらくなることはなく、ゲル状を保持し続けた。さらに、このカリウム石けんを使って洗浄テストを行ったが、特に問題となるような不都合はなく、通常の液体カリウム石けんと同様の洗浄力を確認することができた。
比較例4
ジラウリン酸ポリエチレングリコール4部、ジステアリン酸ポリエチレングリコール2部を配合せず、水を6部多い46.6部に変更したという以外は、上記の実施例4と同様にしてカリウム石けんの製造を行った。その結果、得られたカリウム石けんはゲル化せず、液体のものであった。
実施例5〜7(ゲル状カリウム石けんの製造例)
ジラウリン酸ポリエチレングリコールを使用する代わりに、ジミリスチン酸ポリエチレングリコール(重合度6、実施例5)、あるいはジパルミチン酸ポリエチレングリコール(重合度18、実施例6)、あるいはジイソステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度22、実施例7)を使用したという以外は、上記の実施例1と同様にしてカリウム石けんの製造を行った。その結果、得られた各々の洗浄剤(実施例5〜7)は実施例1で得られたものと同様、透明の(明澄な)ゲル状のものであった。また、得られたこのゲル状洗浄剤(実施例5〜7)を冷蔵庫(庫内温度4〜6℃)に5時間保存したが、ゲル状を保持し続けた。さらに、このカリウム石けんを使って洗浄テストを行ったが、特に問題となるような不都合はなく、通常の液体カリウム石けんと同様の洗浄力を確認することができた。
本発明により、ゲル状の洗浄剤(カリウム石けん)を製造することが可能となった。これにより、カリウム石けんの長所を生かしつつ、(液状からゲル状の形状に変化させることで)その用途を拡大させることができる。

Claims (4)

  1. 脂肪酸とカリウム化合物を反応容器内で反応させて洗浄剤を製造する方法において、
    前記反応容器内に、1分子内に脂肪酸を2個もつポリエチレングリコール脂肪酸エステルを添加することを特徴とするゲル状洗浄剤の製造方法。
  2. 前記ポリエチレングリコール脂肪酸エステルが、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジミリスチン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のゲル状洗浄剤の製造方法。
  3. 前記ポリエチレングリコール脂肪酸エステルにおけるポリエチレングリコールのモル数が2〜25であることを特徴とする請求項1または2に記載のゲル状洗浄剤の製造方法。
  4. 脂肪酸とカリウム化合物を反応容器内で反応させて洗浄剤を製造する際に、前記反応容器内に添加される液体洗浄剤用のゲル化剤であって、
    1分子内に脂肪酸を2個もつポリエチレングリコール脂肪酸エステルを含有してなることを特徴とする液体洗浄剤用のゲル化剤。
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