JP2015123827A - 自動車のスペアタイヤ保持構造 - Google Patents

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山下 誠二
Seiji Yamashita
誠二 山下
良平 石見
Ryohei Iwami
良平 石見
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Abstract

【課題】コスト,重量の増加及び生産性の悪化の問題を防止できるとともに、見栄えの悪化や盗難を防止できる自動車のスペアタイヤ保持構造を提供する。【解決手段】車体フロア部4の後端下方に、車幅方向に延びるバンパ部材10が配設され、前記車体フロア部4の後端部下方の前記バンパ部材10より車両前側に、スペアタイヤ15を格納保持するキャリア16が配設された自動車のスペアタイヤ保持構造において、前記キャリア16の後枠部を前記バンパ部材10により構成し、該バンパ部材10の上縁部を車体フレーム4bに着脱可能に固定した。【選択図】図2

Description

本発明は、スペアタイヤを格納保持するキャリアを備えた自動車のスペアタイヤ保持構造に関する。
この種のスペアタイヤの保持構造として、例えば、特許文献1に開示されているように、フロア部の後端部下方にスペアタイヤを格納保持するキャリアを配設し、該キャリアの前端部を前クロスメンバに上下回動可能に取り付け、後端部を固着具により後クロスメンバに着脱可能に取り付けた構造が提案されている。
特開2000−72049号公報
ところで、前記従来構造のように、キャリアの後端部を固着具により後クロスメンバに取り付ける構造とした場合には、専用の固着具を必要とし、その分だけコスト及び重量が増大するとともに、生産性が悪化するという問題がある。
またスペアタイヤ及びキャリアは、後方に向けて露出させた状態で配置されていることから、後方からの見栄えが悪いとともに、悪戯や盗難に遭いやすいという問題がある。
本発明は、前記従来の状況に鑑みてなされたもので、コスト,重量の増加及び生産性の悪化の問題を防止できるとともに、見栄えの悪化や盗難を防止できる自動車のスペアタイヤ保持構造を提供することを課題としている。
本発明は、車体フロア部の後端下方に、車幅方向に延びるバンパ部材が配設され、前記車体フロア部の後端部下方の前記バンパ部材より車両前側に、スペアタイヤを格納保持するキャリアが配設された自動車のスペアタイヤ保持構造において、
前記キャリアの後枠部を前記バンパ部材により構成し、該バンパ部材を車体フレームに着脱可能に固定したことを特徴としている。
本発明に係るスペアタイヤの保持構造によれば、キャリアの後枠部をバンパ部材で構成すると共に該バンパ部材を車体フレームに着脱可能に固定したので、キャリアの後端部を専用の固着具を要することなく、既存のバンパ部材により車体側に固定でき、換言すればキャリアを利用してバンパ部材を取り付けることができ、それだけコスト及び重量を低減できるとともに、生産性を向上できる。
また本発明では、前記バンパ部材によりスペアタイヤ及びキャリアの少なくとも一部を後方から覆うことが可能であり、後方からの見栄えの悪化や盗難の問題を防止できる。
本発明の実施例1によるスペアタイヤを格納保持するキャリアを備えたトラックの背面斜視図である。 前記キャリアの側面図である。 前記キャリアの平面図である。 本発明の実施例2によるキャリアの背面斜視図である。 本発明の実施例3によるキャリアの背面斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図3は、本発明の実施例1による自動車のスペアタイヤ保持構造を説明するための図である。本実施例において、前後,左右とは、車両の前進方向に見た状態での前後,左右を意味する。
図において、1はトラックを示しており、これはキャビン(車室)2と荷台3とを備えている。この荷台3は、略平坦なフロア部4と、該フロア部4の左,右側縁部に複数のヒンジ5aにより開閉可能に支持されたサイドゲート5,5と、前記フロア部4の後縁部に複数のヒンジ6aにより開閉可能に支持されたリヤゲート6とを有する。
前記フロア部4の下面左,右側部には、車両前後方向に延びるリヤサイドメンバ7,7が結合されている。また前記フロア部4の下面の左,右のサイドメンバ7の前後方向中途部には、車幅方向に延びる断面ハット形状のリヤクロスメンバ8が結合されており、該リヤクロスメンバ8には、リヤサスペンション(不図示)を介して後輪9,9が懸架支持されている。
前記フロア部4の後端下方には、車幅方向に延びるバンパ部材10が配設されている。このバンパ部材10は、矩形状をなす1枚板により構成された鉄板製のものであり、これの両端部にはリヤコンビネーションランプ13,13からの光を通すための孔13′が形成されており、中央部にはライセンスプレート14が配設されている(図1参照)。前記左,右のリヤコンビネーションランプ13は、不図示のブラケットを介して車体に取り付けられている。
前記フロア部4の後端部4a下方には、スペアタイヤ15を格納保持するキャリア16が外方に露出させた状態で配設されている。
前記キャリア16は、平面視で、棒材を前後方向に大略長方形状をなすよう折り曲げ形成された矩形枠状のキャリア本体16aと、コ字形状をなすよう折り曲げ形成され、前記キャリア本体16aに車幅方向に向けて溶接等により固定された支持棒16bとを有する。この支持棒16bとキャリア本体16aとで囲まれた空間に前記スペアタイヤ15が格納されている。
また前記フロア部4の後端部4a下面には、前記スペアタイヤ15の格納状態で上面に当接する当接部材17が取り付けられており、該当接部材17とキャリア16とでスペアタイヤ15を移動不能に保持している。
前記キャリア本体16aの前端部16cは、前記クロスメンバ8の下面に溶接等により固定された前ブラケット18により格納位置と取り出し位置との間で上下回動可能に支持されている。
そして前記キャリア本体16aの後端部16dには、前記バンパ部材10が結合されている。詳細には、バンパ部材10は、これの前面下縁部10aに取り付け固定された後ブラケット19により前記後端部16dに回動可能に結合されている。
前記バンパ部材10の後面の左,右上端部10bには、係止板21,21が固定されている。この左,右の係止板21は、これの上部21aが前記フロア部4の後端面4bに対向するように配置され、該上部21aにはボルト22が挿通されている(図2(a),(b)参照)。
一方、前記フロア部4の後端面4bにはナット23が固定されており、該ナット23にボルト22を締め付けることによりバンパ部材10はフロア部4に着脱可能に固定されている。このようにして前記バンパ部材10は前記キャリア16の後枠部を構成している。
スペアタイヤ15を取り出すには、ボルト22を弛めてフロア部4から係止板21を外し、キャリア16を、前ブラケット18を支点に下方に回動させるとともに、バンパ部材10を、後ブラケット19を支点に後下方に回動させ、該バンパ部材10を地面24に当接させる。続いてスペアタイヤ15を後方に引き出す。この場合、バンパ部材10はキャリア16に続いて後方に延設されていることから、該バンパ部材10をスペアタイヤ15の出し入れ時のガイドとして利用することができる。
このように車両後方に露出するバンパ部材10を操作することでスペアタイヤ15を出し入れできるので、タイヤの載せ替えを容易に行なうことができる。
スペアタイヤ15を格納するには、スペアタイヤ15をバンパ部材10上に載置し、続いて該スペアタイヤ15をバンパ部材10からキャリア16に押し込むことで格納し、この状態でバンパ部材10を持ち上げて係止板21をボルト22によりフロア部4のナット23に締め付ける。
このように本実施例によれば、キャリア16の前端部16cをクロスメンバ8に回動可能に支持し、後端部16dをバンパ部材10により回動可能に支持したので、キャリア16の後枠部を既存のバンパ部材10で構成することができ、またバンパ部材10を利用して車体側に取り付けることができ、前記従来の専用の固着具を不要にできる分だけ、コスト及び重量を低減できるとともに、生産性を向上できる。
また本実施例では、前記バンパ部材10によりスペアタイヤ15及びキャリア16を後方から覆うことができ、後方からの見栄えの悪化や盗難の問題を防止できる。
本実施例では、前記キャリア16のキャリア本体16aを前後方向に延びる矩形枠状のものとし、該キャリア本体16aの前端部16cをクロスメンバ8に支持させ、後端部16dをバンパ部材10に支持させたので、車両後突時の荷重は、キャリア本体16aが前後に突っ張ることによりバンパ部材10からキャリア本体16aを介してクロスメンバ8,サイドメンバ7に分散させて伝達することができ、これにより後突車両が荷台3の下方に潜り込むのを防止することが可能となる。
図4は、本発明の実施例2によるスペアタイヤ保持構造を説明するための図である。図中、図1〜図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本実施例は、スペアタイヤを格納保持するキャリア30をボックス構造とした例である。該キャリア30は、スペアタイヤが載置される底板部30aと、該底板部30aの左,右縁部に形成された左,右側板部30b,30bと、前記底板部30aの前縁部に形成された前板部30cとを有する。
前記キャリア30の前板部30cは、各ヒンジ31により不図示のクロスメンバに回動可能に支持され、底板部30aの後端部30dには、ヒンジ32によりバンパ部材10が回動可能に結合されている。図示していないが、バンパ部材10の上縁部は前記実施例1と同様の構造により車体フレーム側に着脱可能に固定されている。なお、10′は、リヤコンビネーションランプからの光を通す孔である。
本実施例では、キャリア30の後枠部をバンパ部材10により構成し、該バンパ部材10の上縁部を車体フレーム側に着脱可能に固定したので、前記実施例1と同様の効果が得られる。
また前記キャリア30をボックス構造としたので、キャリア30全体の外力に対する剛性を高めることができ、車両後突時の潜り込みをより確実に防止することができる。
図5(a),(b)は、本発明の実施例3によるスペアタイヤ保持構造を説明するための図である。図中、図1〜図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本実施例のキャリア35は、一対の棒材35a,35aをX字状にクロスさせて結合した構造を有する。
この各棒材35aの前端部35bは、クロスメンバ8に回動可能に支持され、後端部35cには、バンパ部材36が結合されている。このバンパ部材36は、キャリア35の後枠部を構成しており、チェーン37,37を介してフロア部4に着脱可能に懸架支持されている。
本実施例では、キャリア35の後枠部をバンパ部材36により構成し、該バンパ部材36をチェーンにより支持したので、前記実施例1,2と略同様の効果が得られる。またX字状に配置された棒材35a,35aの後端部をバンパ部材6で接続しているので、キャリア及びバンパ部材を前記実施例1,2に比べて安価に構成できる。
1 トラック(自動車)
4 フロア部
4a 後端部
4b 後端面(車体フレーム)
10 バンパ部材
15 スペアタイヤ
16,30,35 キャリア
16d,30d,35c 後端部

Claims (1)

  1. 車体フロア部の後端下方に、車幅方向に延びるバンパ部材が配設され、
    前記車体フロア部の後端部下方の前記バンパ部材より車両前側に、スペアタイヤを格納保持するキャリアが配設された自動車のスペアタイヤ保持構造において、
    前記キャリアの後枠部を前記バンパ部材により構成し、該バンパ部材を車体フレームに着脱可能に固定した
    ことを特徴とする自動車のスペアタイヤ保持構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107697013A (zh) * 2017-11-09 2018-02-16 吉林大学 一种商用车气压主动调节后防护装置
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