JP2015123586A - 画像形成装置、印刷制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷物を積載する積載部を変更しなくても、複数の利用者の印刷物が重ならないようにする。
【解決手段】 画像形成装置は、印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断手段と、前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合、前記積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待って、前記印刷ジョブに基づいて印刷されたシートを前記積載部に積載するよう制御する制御手段とを有する。
【選択図】 図7
【解決手段】 画像形成装置は、印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断手段と、前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合、前記積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待って、前記印刷ジョブに基づいて印刷されたシートを前記積載部に積載するよう制御する制御手段とを有する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、印刷ジョブを実行する画像形成装置に関するものである。
複数の利用者が画像形成装置を利用する場合、複数の利用者のそれぞれの印刷指示に基づいて印刷された複数の印刷物が混在してしまう可能性がある。
印刷物の混在を防止する技術として、区別処理を実行する画像形成装置が存在する(特許文献1)。この画像形成装置は、これから画像形成装置を利用しようとする利用者と特定の排紙トレイに格納されている用紙の利用者とを比較し、利用者が同一の場合には、区別処理を実行して、排紙トレイに用紙を排出する。区別処理では、用紙の出力位置を変更したり(オフセット出力)、用紙の排出方向を変更したり(用紙回転)、色紙を挿入したりする。
特許文献1の発明では、用紙の出力位置や排出方向を変更したり、色紙を挿入したりすることで、印刷物の混在を防止する。しかしながら、複数の利用者の印刷物が重なって置かれることには変わりがないため、一人の利用者が全ての印刷物を誤って持って行ってしまう恐れがある。
その他の区別処理としては、特定の排紙トレイに用紙が置かれている場合には、他の空いている排紙トレイに用紙を排出することも考えられる。その場合、印刷ジョブで指定した排紙トレイとは異なる排紙トレイに用紙が排出されることがありうる。利用者が指定した排紙トレイと異なる排紙トレイに用紙を排出ことは利用者を混乱させてしまう。
また、特定の排紙トレイに用紙を排出する場合にのみ実行可能な印刷設定が指定されている場合、他の排紙トレイに用紙を排出ことで、その印刷設定が実行されないこともありうる。
そこで、本発明では、排紙トレイを変更することなく、複数の利用者の印刷物が重ならないようにする。
本発明に係る画像形成装置は、印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断手段と、前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合、前記積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待って、前記印刷ジョブに基づいて印刷されたシートを前記積載部に積載するよう制御する制御手段とを有することを特徴とする。
または、本発明に係る画像形成装置は、印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断手段と、前記積載部にあるシートに対応する属性を特定する第1の特定手段と、印刷ジョブの属性を特定する第2の特定手段と、前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合で、かつ前記第1の特定手段によって特定された属性と前記第2の特定手段によって特定された属性とが対応しない場合、前記積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待って、前記印刷ジョブを実行する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、印刷物を積載する積載部を変更しなくても、複数の利用者の印刷物が重ならないようにすることができる。
<第1の実施形態>
図1は、画像形成装置のハードウェア構成を示す図である。画像形成装置は、コントローラユニット100、操作部106、スキャナ108、プリンタ109を有する。コントローラユニット100は、CPU101、RAM102、ROM103、HDD104、操作部I/F105、デバイスI/F107、ネットワークI/F110、システムバス111を有する。
図1は、画像形成装置のハードウェア構成を示す図である。画像形成装置は、コントローラユニット100、操作部106、スキャナ108、プリンタ109を有する。コントローラユニット100は、CPU101、RAM102、ROM103、HDD104、操作部I/F105、デバイスI/F107、ネットワークI/F110、システムバス111を有する。
CPU101は、図1に示すシステム全体を制御するための演算装置である。CPU101はシステムバス111に接続された各装置を統括的に制御する。RAM102はCPU101が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時的に記憶するための画像メモリでもある。RAM102はまた、オペレーティングシステム、システムソフトウェア、アプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータ格納する。ROM103はシステムのブートプログラムを格納する。ROM103はまた、システムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア、フォントなど画像形成装置に必要な情報を格納する。HDD104はハードディスクドライブであり、不揮発性の記憶装置である。HDD104は、オペレーティングシステム、システムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア、画像データ、設定データ等を格納する。
ROM103やHDD104に格納されたプログラムはRAM102に転送されて、CPU101によって実行される。RAM102に格納されたプログラムは、CPU101によって実行されることにより、RAM102、ROM103またはHDD104に格納された画像データや画像データ以外のデータを処理する。
画像形成装置が小型である場合、画像形成装置がHDD104を有していなくてもよい。その場合、オペレーティングシステム、システムソフトウェア、アプリケーションソフトウェアはROM103に格納される。または、SSD(Solid State Disk)などのフラッシュメモリ、その他の種類の記憶装置が、HDD104の代わりに用いられていてもよい。
操作部I/F105は操作部106と接続し、操作部106との間の通信を制御する。操作部106は画像形成装置の状態を利用者(ユーザ)へ通知したり、利用者からの操作指示を受け取ったりする。操作部106はタッチパネルなどの表示装置と操作ボタンとから構成されている。
デバイスI/F107はスキャナ108やプリンタ109と接続し、画像データの入出力を行う。スキャナ108は画像入力装置であり、画像を読み取って、画像データを生成する。プリンタ109は画像出力装置であり、画像データに基づいて画像をシートに印刷する。スキャナ108からデバイスI/F107を介して入力された画像データはRAM102やHDD104に格納される。格納された画像データは必要に応じてアプリケーションプログラムで画像処理などが施される。画像データが出力される場合には、RAM102やHDD104に格納された画像データがデバイスI/F107を介してプリンタ109に出力され、プリンタ109によってシートに印刷される。プリンタ109は一つ以上の排紙トレイを有し、画像データが印刷されたシートは排紙トレイに格納される。排紙トレイは、印刷されたシートを積載する積載部として機能する。
ネットワークI/F110はLANなどのネットワークに接続し、ネットワーク上の外部機器から画像データや画像形成装置を制御するための情報を受信する。LANは有線でも無線でも良い。ネットワークはLAN以外のネットワークでもよい。
本発明の効果が満たされるのであれば、画像形成装置は図1に示すハードウェア構成とは異なるハードウェア構成を有していてもよい。例えば、画像形成装置がFAX機能を有する場合には、画像形成装置はモデムを有し、コントローラユニット100はモデムI/Fを有する。画像形成装置はモデムを介して公衆回線と接続し、FAX伝送を実行可能である。または、画像形成装置がフラッシュメモリカードに格納されたデータを読み出して印刷する機能を有する場合、コントローラユニット100は、フラッシュメモリカードと接続可能なUSB I/Fを有する。
図2は、本実施形態に係るシステム構成を示す図である。LAN201には、クライアントPC202、画像形成装置203〜207が接続されている。
次に、利用者の認証を説明する。画像形成装置は利用者を認証する機能を有し、特定の利用者のみに画像形成装置の利用を許可するためや、利用者の操作を記憶するために、利用者の認証を行ってから、利用者に画像形成装置を使わせる。例えば、画像形成装置は認証情報(例えば、利用者名とパスワード)を、HDD104に利用者データベースとして保持する。なお、利用者データベースはLAN上の外部装置に保持されていてもよい。その場合、画像形成装置はLANを介して外部装置にアクセスし、認証に関する情報を外部装置から取得する。
利用者が画像形成装置を利用する前、画像形成装置は認証画面を操作部106に表示し、利用者名とパスワードを利用者に入力させる。利用者により入力された利用者名とパスワードが、利用者データベースに格納されている利用者名とパスワードに一致する場合のみ、画像形成装置は画像形成装置の操作を利用者に許可する。
画像形成装置が認証システムのドメインに所属し、その認証システムに対応する認証サーバがLAN上に存在する場合、画像形成装置は、利用者によって入力された認証情報が正当であるかどうかを認証サーバに問い合わせてもよい。または、認証に必要な情報が格納されたICカードを用いた認証形態であってもよい。
利用者が外部装置から画像形成装置を利用する場合、画像形成装置は外部装置に認証情報を要求し、認証が成功した利用者にのみ画像形成装置の利用を許可する。例えば、利用者が外部装置から画像形成装置を利用する場合とは、利用者がブラウザやファイル共有プロトコルを使って画像形成装置に接続する場合である。画像形成装置は、上記で説明した以外の公知の認証技術も利用可能である。
利用者データベースが画像形成装置のHDD104に保持される場合には、画像形成装置203〜207の全てが同一の利用者データベースを保持していることが望ましい。利用者データベースの同期の仕組みは、本実施形態の特徴ではないため、その説明を省略する。
図3は、画像形成装置の機能構成を示す図である。本実施形態では、CPU101が、図3に示す制御部のそれぞれに対応するプログラムを実行することにより、図3に示す制御部が実現され、下記で説明するような印刷制御方法が実行される。ただし、図3に示す複数の制御部の一部がCPU101以外のハードウェアによって構成されてもよい。図3では、本実施形態を説明するために必要な制御部のみが記載されているが、図3に示されていない制御部が存在してもよい。例えば、画像形成装置がFAX処理を実行する場合には、FAX制御部が存在してもよい。
コピー指示に基づく印刷ジョブを説明する。画像形成装置がコピー機能を有している場合には、画像形成装置は、図1で不図示の圧板や原稿搬送装置(ADF)を有する。利用者は圧板やADFに原稿を置き、操作部106にある現行読取開始ボタンを押下する。スキャナ108は、圧板に置かれた原稿やADFによって搬送された原稿を光学的に読み取り、画像データを生成する。複数ページの原稿が圧板を使って読み取られる場合には、利用者は圧板に置かれる原稿を入れ替え、スキャナ108は原稿が入れ替えられるたびに原稿を読み取る。複数ページの原稿がADFを使って読み取られる場合には、スキャナ108は、ADFによって搬送される複数の原稿を順次読み取る。
操作制御部301は、コピー機能に必要な画面や情報を操作部106に表示したり、利用者からの指示を操作部106から受け取ったりする。さらに、操作制御部301は、どのような操作がユーザによって指示されたかを判断する。例えば、ユーザは、操作部106において、印刷出力に関する印刷設定を指定することができる。印刷設定は、用紙に対する面付け(N in 1など)、ステイプルなどの後処理の設定、濃度などの画質の設定などである。
利用者がコピーを要求した場合には、操作制御部301はコピーに必要な画面(コピー画面)を生成して、その画面を表示するよう操作部106に指示する。利用者はコピー画面を見て、圧板やADFに原稿をセットし、必要な印刷設定をコピー画面にて指示し、原稿読取開始ボタンを押下する。原稿読取開始ボタンが押下されると、コピーによる印刷指示が操作部106から操作制御部301に渡される。
操作制御部301はコピー指示を受け取ると、コピーを開始するようコピー制御部305に指示する。コピー制御部305は、画像読取制御部302に原稿の読み取りを指示する。画像読取制御部302は、デバイスI/F107を介してスキャナ108を制御し、原稿をスキャナ108に読み取らせる。複数の原稿が圧板を使って読み取られる場合には、操作制御部301は、次の原稿を読み取るか、印刷を開始するかを選択するための選択画面を操作部106に表示させる。
記憶制御部304は、スキャナ108によって生成された画像データをデバイスI/F107を介して受け取り、画像データをRAM102またはHDD104に格納する。画像データがRAM102及びHDD104のいずれに格納されるかは、画像データのデータサイズがどれくらいであるか、高速処理が必要であるか、などの要因によって画像読取制御部302によって決定される。
コピー制御部305は、画像データを印刷するよう画像出力制御部303に指示する。画像出力制御部303は、利用者が指定された印刷設定に応じた画像処理を画像データに施すよう、画像処理部308に指示する。例えば、画像処理部308は、2in1が指定されている場合、2枚の原稿に対応する画像データを1枚のシートに印刷するよう画像データを編集する。画像処理が完了すると、記憶制御部304は、編集後の画像データをRAM102またはHDD104に格納する。
画像出力制御部303は、利用者が指定した印刷設定に従い印刷物の排紙先を決定する。さらに、画像出力制御部303は、決定した排紙先に印刷物を排紙してもよいかを判断するよう排紙制御部312に指示する。排紙が可能であると排紙制御部312によって判断された場合、画像出力制御部303は、記憶制御部304を介して画像データをRAM102またはHDD104から読み出し、デバイスI/F107を介して画像データをプリンタ109へ送る。
排紙が不可であると排紙制御部312によって判断された場合、画像出力制御部303は印刷不可を表示するよう操作制御部301に指示し、操作制御部301は、印刷不可であることを示すメッセージを操作部106に表示させる。排紙が可能になるまで、画像出力制御部303は、排紙先に印刷物を排紙してもよいかを判断するよう排紙制御部312に一定間隔で指示する。その後、排紙が可能と排紙制御部312が判断したタイミングで、画像出力制御部303は、印刷不可の表示を解除するよう操作制御部301に指示し、画像データをプリンタ109へ送る。プリンタ109は、画像出力制御部303によって送られてきた画像データを順次、シートに印刷する。印刷完了後、プリンタ109は出力完了を示す出力完了情報を画像出力制御部303に送信する。画像出力制御部303は出力完了情報を受信すると、HDD104に格納されている排紙トレイの状態情報を更新するよう記憶制御部304に指示する。
ユーザが外部のクライアントPCから印刷を指示する場合には、ネットワーク制御部310は、ネットワークI/F110を介して、印刷ジョブを受信する。PDL解析部306は、印刷ジョブに含まれる印刷データと印刷設定を解析し、印刷データ処理部309は、PDL解析部306の解析結果に従って画像データを生成し、記憶制御部304を介して画像データをRAM102またはHDD104に格納する。画像出力制御部303は、記憶制御部304を介して画像データをRAM102またはHDD104から読み出し、デバイスI/F107を介して画像データをプリンタ109へ送る。この場合もまた、画像出力制御部303は、利用者が指定した印刷設定に従い印刷物の排紙先を決定し、決定した排紙先に印刷物を排紙してもよいかを判断するよう排紙制御部312に指示する。
図4は、排紙トレイの状態情報の一例を示す図である。図4のテーブル(以下、状態テーブル)はHDD104に格納されている。本実施形態では、プリンタ109は3つの排紙トレイA〜Cを有している。図4のテーブルは、排紙トレイA〜3のそれぞれについて、排紙されたシートの有無を示す有無情報と、そのシートに対応する属性として利用者を示す利用者情報を格納する。
各排紙トレイは、排紙されたシートの有無を検知するセンサを有する。画像出力制御部303は、センサから出力される情報をプリンタ109から取得して、有無情報を更新する。有無情報の更新タイミングは、(1)印刷指示に基づいて印刷が完了したとき、(2)印刷指示を伴わないでシートが排紙トレイに置かれたことをセンサが検知したとき、(3)排紙トレイからシートが取り除かれたことをセンサが検知したとき、である。
利用者は画像形成装置を利用する場合に、認証部307によって認証される。利用者情報は、認証部307によって認証された利用者を示す情報である。利用者情報は、利用者を識別できる情報であればよく、利用者名や利用者IDなどである。例えば、利用者がプリンタドライバを使って、外部のクライアントPCから画像形成装置に印刷指示を出す場合、認証部307は、利用者を識別する情報(例えば、利用者名)をクライアントPCから受信する。ユーザがコピーを指示する場合には、認証部307は、操作部106で入力された、利用者を識別する情報を取得する。認証部307は、利用者を識別する情報を利用者情報として状態テーブルに格納するよう記憶制御部304に指示する。
図4(A)は、全ての排紙トレイにシートがない状態を示す。各排紙トレイの有無情報は「なし」を示し、利用者情報は「−」を示す。なお、利用者情報が「−」を示す代わりに、利用者情報が空欄になっていてもよい。
図4(B)は、コピー指示等の印刷指示に基づいて印刷が完了したタイミングで状態情報が更新された場合を示す。印刷指示で排紙トレイBが排紙先として選択され、印刷指示をした利用者の利用者名は「01」である。そのため、排紙トレイBの有無情報が「あり」に更新され、排紙トレイBの利用者情報は「01」を示す。センサが排紙トレイBにシートが排紙されたことを検知すると、画像出力制御部303は、排紙トレイBの有無情報を「あり」に更新し、排紙トレイBの利用者情報を「01」に変更する。
図4(C)は、印刷指示を伴わずにシートが排紙トレイに置かれたことをセンサが検知したタイミングで状態情報が更新された場合を示す。シートは排紙トレイCに置かれたため、排紙トレイCの有無情報が「あり」に更新される。しかし、シートを排紙トレイCに置いた利用者は不明であるため、排紙トレイCの利用者情報は「不明」を示す。センサが排紙トレイCにシートが置かれたことを検知すると、画像出力制御部303は、排紙トレイCの有無情報を「あり」に更新し、排紙トレイCの利用者情報を「不明」に変更する。
図4(D)は、シートが排紙トレイから取り除かれたことをセンサが検知したタイミングで状態情報が更新された場合を示す。排紙トレイBに置かれていたシートが取り除かれたため、排紙トレイBの有無情報は「なし」に更新され、排紙トレイBの利用者情報は「−」に更新される。センサが排紙トレイBからシートが取り除かれたことを検知すると、画像出力制御部303は、排紙トレイBの有無情報を「なし」に更新し、排紙トレイBの利用者情報を「−」に変更する。
図5は、利用者が印刷を指示した場合に画像形成装置が排紙先を決定する排紙先決定処理のフローチャートである。本実施形態では、CPU101がRAM102に格納されたプログラムを実行することにより、この排紙先決定処理は実行される。
画像出力制御部303は、利用者が指定した印刷設定を解析する(S501)。利用者がコピーを指示した場合には、操作部106で指定された印刷設定が解析される。利用者が外部のクライアントPCから印刷を指示した場合には、クライアントPCから送られてきた印刷設定が解析される。
画像出力制御部303は、印刷設定の解析結果に基づいて、特定の排紙トレイが排紙先として明示的に設定されているかを判断する(S502)。特定の排紙トレイが排紙先として設定されている場合には、画像出力制御部303は、ユーザによって指定された排紙トレイを排紙先に決定する(S504)。
特定の排紙トレイが排紙先として設定されていない場合には、画像出力制御部303は、排紙先を制限する印刷設定が印刷指示で指定された印刷設定に含まれているかを判断する(S503)。排紙先を制限する印刷設定とは、例えばステイプルなどのフィニッシング設定であり、特定の排紙トレイでのみ実現可能な機能を示す印刷設定である。排紙先を制限する印刷設定が含まれている場合には、画像出力制御部303は、その印刷設定に対応する機能を実現可能な排紙トレイを排紙先として決定する(S505)。
排紙先を制限する印刷設定が含まれていない場合には、画像出力制御部303は、後述の設定情報を取得し、その設定情報に基づいて排紙先を決定する(S506)。
図6は、設定情報の一例を示す図である。画像形成装置では、印刷されたシートの排紙先を印刷機能ごとに設定可能であり、その設定を示す設定情報がHDD104に格納される。利用者は操作部106で設定情報を変更可能である。あるいは、特定の管理者のみが操作部106で設定情報を変更可能であってもよい。図6において、数字の1、2、3は、排紙トレイの優先度を示す。
図6の例では、コピー機能では、排紙トレイA、排紙トレイB、排紙トレイCの順で優先的に排紙先として決定される。例えば、何らかの理由で排紙トレイAが使えない場合、あるいは排紙トレイAが画像形成装置に装着されていない場合は、排紙トレイBが排紙先として決定される。図6中、ボックス機能とは、HDD104に既に格納されている印刷データを印刷する機能である。PCプリント機能とは、クライアントPCから受信された印刷データを印刷する機能である。
図7は、排紙が可能であるかを画像形成装置が判断する排紙判断処理のフローチャートである。本実施形態では、CPU101がRAM102に格納されたプログラムを実行することにより、この排紙判断処理は実行される。
排紙制御部312は、記憶制御部304を介して排紙トレイの状態情報をHDD104から取得する(S701)。次に、排紙制御部312は、画像出力制御部303によって排紙先として決定された排紙トレイを示す排紙先情報を画像出力制御部303から取得する(S702)。排紙制御部312は、排紙先情報が示す排紙トレイに対応する有無情報が「あり」になっているかを判断する(S703)。
有無情報が「なし」になっている場合には、排紙制御部312は、排紙が可能であると判断する(S706)。
有無情報が「あり」になっている場合には、排紙制御部312は、印刷指示をした利用者の利用者名を認証部307から取得し、排紙先情報が示す排紙トレイに対応する利用者情報と印刷指示をした利用者の利用者名とが異なるかを判断する(S704)。
利用者情報と印刷指示をした利用者の利用者名とが異なる場合、排紙制御部312は、排紙が不可と判断する(S705)。利用者情報と印刷指示をした利用者の利用者名とが同じである場合、排紙制御部312は、排紙が可能であると判断する(S706)。
図7の判断処理が行われた後、判断結果に従って、印刷が開始されたり、印刷が開始されなかったりする。
図8は、排紙が不可と判断された場合に操作部106に表示される画面の一例である。排紙が不可と排紙制御部312が判断した場合、画像出力制御部303は、印刷不可を表示するよう操作制御部301に指示し、操作制御部301は、図8に示すような画面を表示するよう操作部106を制御する。操作部106は画面801を表示し、印刷が開始できないことをユーザに通知する。操作部106は、画面801にて、排紙先と決定された排紙トレイを識別する情報を表示してもよい。
以上により、利用者Aの印刷物が排紙トレイに残っていて、利用者Bがその排紙トレイを指定して印刷指示をした場合、印刷は開始されない。これにより、利用者Aの印刷物と利用者Bの印刷物とが排紙トレイにて混在してしまうのを防止する。一方、利用者Aの印刷物が排紙トレイに残っていて、利用者Aがその排紙トレイを指定して再び印刷指示をした場合には、印刷は開始する。
第1の実施形態によれば、利用者が指定した排紙先を変更せずに利用者ごとに印刷物を区別可能にして、複数の利用者の印刷物が混在するのを防止する。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、セキュリティレベル情報がHDD104に保存されている。セキュリティレベル情報は、印刷速度を優先するか、セキュリティを優先するかを示す。印刷速度優先とは、印刷物の混合を許可して、印刷速度を優先することである。セキュリティ優先とは、印刷物の混合を防止して、セキュリティを優先することである。
第2の実施形態では、セキュリティレベル情報がHDD104に保存されている。セキュリティレベル情報は、印刷速度を優先するか、セキュリティを優先するかを示す。印刷速度優先とは、印刷物の混合を許可して、印刷速度を優先することである。セキュリティ優先とは、印刷物の混合を防止して、セキュリティを優先することである。
図9は、セキュリティレベル情報を設定するための設定画面を示す図である。図9に示す設定画面は操作部106に表示される。ボタン901は、印刷速度優先を設定するためのボタンである。ボタン902は、セキュリティ優先を設定するためのボタンである。ボタン903は、設定画面で設定した内容をHDD104に記憶されているセキュリティレベル情報に適用するためのボタンである。ボタン904は、設定画面で設定した内容をHDD104に記憶されているセキュリティレベル情報に適用せずに、設定画面で設定した内容をキャンセルためのボタンである。ボタン903が押下されると、操作制御部301は、記憶制御部304を介して、HDD104に記憶されているセキュリティレベル情報を更新する。
図10は、第2の実施形態における排紙判断処理のフローチャートである。本実施形態では、CPU101がRAM102に格納されたプログラムを実行することにより、この排紙判断処理は実行される。図10のS701〜S706は図7のS701〜S706と同等であるため、説明を省略する。
排紙制御部312は、記憶制御部304を介して、HDD104からセキュリティレベル情報を取得する(S1001)。そして、排紙制御部312は、セキュリティレベル情報がセキュリティ優先を示しているかを判断する(S1002)。セキュリティレベル情報がセキュリティ優先を示している場合には、排紙制御部312はS701に移行する。セキュリティレベル情報が印刷速度優先を示している場合には、排紙制御部312はS706に移行する。
第2の実施形態では、利用者はセキュリティレベル情報を設定可能であり、画像形成装置はセキュリティレベル情報に従って排紙が可能であるか否かを判断する。利用者は印刷物の混同を防止することを第一に考えて、画像形成装置を利用する場合には、セキュリティ優先が設定される。利用者が印刷速度を第一に考えて、画像形成装置を利用する場合には、印刷速度優先が設定される。そのため、セキュリティに厳しい環境で画像形成装置が利用される場合には、印刷物の混同を防止する排紙制御を行うことができる。利用者が印刷速度を優先する利用者であるかセキュリティを優先する利用者であるかに応じて、画像形成装置を使い分けることができる。
<その他の実施形態>
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100 コントローラユニット
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 HDD
105 操作部I/F
106 操作部
107 デバイスI/F
108 スキャナ
109 プリンタ
110 ネットワークI/F
111 システムバス
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 HDD
105 操作部I/F
106 操作部
107 デバイスI/F
108 スキャナ
109 プリンタ
110 ネットワークI/F
111 システムバス
Claims (14)
- 印刷ジョブを実行する画像形成装置であって、
印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断手段と、
前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合、前記積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待って、前記印刷ジョブに基づいて印刷されたシートを前記積載部に積載するよう制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 印刷ジョブを実行する画像形成装置であって、
印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断手段と、
前記積載部にあるシートに対応する属性を特定する第1の特定手段と、
印刷ジョブの属性を特定する第2の特定手段と、
前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合で、かつ前記第1の特定手段によって特定された属性と前記第2の特定手段によって特定された属性とが対応しない場合、前記積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待って、前記印刷ジョブを実行する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合で、かつ前記第1の特定手段によって特定された属性と前記第2の特定手段によって特定された属性とが対応する場合、前記積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待たずに、前記印刷ジョブを実行することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、
印刷されたシートを積載するための第1の積載部と、
印刷されたシートを積載するための第2の積載部とを有し、
前記制御手段は、
前記第1の積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記第1の積載部に積載される場合で、かつ前記第1の特定手段によって特定された属性と前記第2の特定手段によって特定された属性とが対応しない場合、前記第1の積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待って、前記印刷ジョブを実行し、
前記第1の積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記第2の積載部にシートがないと前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記第2の積載部に積載される場合、前記第1の積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待たずに、前記印刷ジョブを実行することを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。 - 前記第1の積載部及び前記第2の積載部にそれぞれシートがあるか否かを示す情報、前記第1の積載部及び前記第2の積載部のそれぞれにあるシートに対応する属性を格納する格納手段を有することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記印刷ジョブによって印刷されるシートを積載する積載部が指定されていない場合に、前記第1の積載部及び前記第2の積載部のうちの一つを、前記印刷ジョブによって印刷されるシートを積載する積載部として決定する決定手段を有することを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
- 前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合で、かつ前記第1の特定手段によって特定された属性と前記第2の特定手段によって特定された属性とが対応しない場合、前記積載部からシートを取り除くよう促す表示をする表示手段を有することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合で、かつ前記第1の特定手段によって特定された属性と前記第2の特定手段によって特定された属性とが対応しない場合、前記印刷ジョブを実行しないことを示す表示をする表示手段を有することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記属性は利用者を示すことを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 第1のセキュリティレベル及び第2のセキュリティレベルのうちの一つを設定する設定手段を有し、
前記制御手段は、
前記第1のセキュリティレベルが設定されている場合で、かつ前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合、前記積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待って、前記印刷ジョブを実行し、
前記第2のセキュリティレベルが設定されている場合は、前記積載部にシートがあると前記判断手段により判断される場合であっても、前記積載部にシートがないと前記判断手段により判断されるのを待たずに、前記印刷ジョブを実行することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 印刷ジョブを実行するための印刷制御方法であって、
印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断ステップと、
前記積載部にシートがあると前記判断ステップで判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合、前記積載部にシートがないと前記判断ステップで判断されるのを待って、前記印刷ジョブに基づいて印刷されたシートを前記積載部に積載する制御ステップとを有することを特徴とする印刷制御方法。 - 印刷ジョブを実行するための印刷制御方法であって、
印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断ステップと、
前記積載部にあるシートに対応する属性を特定する第1の特定ステップと、
印刷ジョブの属性を特定する第2の特定ステップと、
前記積載部にシートがあると前記判断ステップで判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合で、かつ前記第1の特定手段によって特定された属性と前記第2の特定手段によって特定された属性とが対応しない場合、前記積載部にシートがないと前記判断ステップで判断されるのを待って、前記印刷ジョブを実行する実行ステップとを有することを特徴とする印刷制御方法。 - 印刷を制御するためのプログラムであって、
印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断ステップと、
前記積載部にシートがあると前記判断ステップで判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合、前記積載部にシートがないと前記判断ステップで判断されるのを待って、前記印刷ジョブに基づいて印刷されたシートを前記積載部に積載するよる制御する制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 印刷を制御するためのプログラムであって、
印刷されたシートを積載するための積載部にシートがあるか否かを判断する判断ステップと、
前記積載部にあるシートに対応する属性を特定する第1の特定ステップと、
印刷ジョブの属性を特定する第2の特定ステップと、
前記積載部にシートがあると前記判断ステップで判断される場合で、かつ前記印刷ジョブによって印刷されるシートが前記積載部に積載される場合で、かつ前記第1の特定手段によって特定された属性と前記第2の特定手段によって特定された属性とが対応しない場合、前記積載部にシートがないと前記判断ステップで判断されるのを待って、前記印刷ジョブを実行する実行ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
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DE102016210868A1 (de) | 2015-06-19 | 2016-12-22 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Elektrochemische Reaktionseinheit und Brennstoffzellenstapel |
JP2018187801A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | 株式会社リコー | 画像形成装置、画像形成システム、画像形成方法、及びプログラム |
-
2013
- 2013-12-25 JP JP2013267138A patent/JP2015123586A/ja active Pending
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US10320999B2 (en) | 2017-04-28 | 2019-06-11 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus, image forming system, and image forming method |
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