JP2015121660A - 励起装置、レーザ顕微鏡、励起方法および支持部材 - Google Patents

励起装置、レーザ顕微鏡、励起方法および支持部材 Download PDF

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Yusuke Taki
優介 瀧
啓作 浜田
Hirosaku Hamada
啓作 浜田
福武 直樹
Naoki Fukutake
直樹 福武
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Abstract

【課題】励起光により樹脂部が熱的に励起することを抑制する。【解決手段】励起装置であって、高分子材料により形成された樹脂部を有する支持部材に支持された対象物に非線形光学効果を発生させるべく、対象物に励起光を照射する照射部と、励起光により樹脂部が熱的に励起することを抑制する抑制部とを備える。上記励起装置において、抑制部は、樹脂部に照射される励起光の光強度を減衰させてもよい。また、上記励起装置において、抑制部は、樹脂部に照射される励起光の連続照射時間を短縮してもよい。【選択図】図12

Description

本発明は、励起装置、レーザ顕微鏡、励起方法および支持部材に関する。
励起光を照射して非線形光学効果を発生させる励起装置がある(特許文献1参照)。
特許文献1 特開2011−257691号公報
励起光が照射対象の熱的な励起を誘発する場合がある。
本発明の第1態様においては、高分子材料により形成された樹脂部を有する支持部材に支持された対象物に非線形光学効果を発生させるべく、対象物に励起光を照射する照射部と、励起光により樹脂部が熱的に励起することを抑制する抑制部とを備える励起装置が提供される。
本発明の第2態様においては、上記励起装置を備えるレーザ顕微鏡が提供される。
本発明の第3態様においては、高分子材料により形成された樹脂部を有する支持部材に支持された対象物に非線形光学効果を発生させるべく、対象物に励起光を照射する照射段階と、励起光により樹脂部が熱的に励起することを抑制する抑制段階とを備える励起方法が提供される。
本発明の第4態様においては、高分子材料により形成された樹脂部と、樹脂部の空間的な領域を表示する表示部とを備える支持部材が提供される。
上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となり得る。
レーザ顕微鏡100の模式図である。 レーザ顕微鏡100の原理を説明する模式図である。 培養容器200の断面図である。 培養容器200の側面図である。 観察手順を示す流れ図である。 観察手順の一部を示す模式的断面図である。 観察手順の一部を示す模式的断面図である。 観察手順を示す流れ図である。 観察手順の一部を示す模式的断面図である。 観察手順の一部を示す模式的断面図である。 サンプル112における励起光の焦点付近を拡大して示す図である。 サンプル112における励起光の焦点付近を拡大して示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、下記の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、細胞観察に使用できるレーザ顕微鏡100の構造を示す模式図である。レーザ顕微鏡100は、ステージ110、レーザ装置120、走査系130、光学系140、検出系150および制御系160を備える。
レーザ顕微鏡100は、CARS(コヒーレント反ストークスラマン散乱)、SRS(誘導ラマン散乱)等の非線形光学効果を利用して、培養した細胞、組織および微生物等を生かしたまま観察することができる。非線形光学効果は、観察対象に対して励起光を照射することにより発生する。
レーザ顕微鏡100において、ステージ110は、観察の対象となるサンプル112を支持して、光学系140の光路に挿入された観察位置と、光学系140の光路からはずれた予備位置との間を水平に移動する。図示のレーザ顕微鏡100においては、図中に矢印x−yで示す紙面に直交する面に沿って移動する。
サンプル112を観察する場合は、ステージ110を光学系140の光路と交差する位置に移動させた上で、サンプル112の一方の面(図示の例では図中下面)から、励起光を照射する。また、ステージ110に対して、レーザ光が照射される側とは反対の側から射出されるCARS光を検出して観察画像が形成される。
なお、ステージ110が予備位置にある場合は、ステージ110に支持されたサンプル112が測定部149による特定の対象となる。また、ステージ110の予備位置は、ステージ110に支持されたサンプル112が、読取部141の読み取り対象となる。これらの点については、他の図を参照して後述する。
レーザ顕微鏡100におけるレーザ装置120は、複数のレーザ光源122、124と、コンバイナ126とを有する。レーザ光源122、124は、CARS光検出による観察に用いられるパルスレーザを発生する。また、レーザ光源122、124が発生するパルスレーザは、互いに異なる波長λ、λを有する。
レーザ光源122、124としては、例えば、モードロックピコ秒Nd:YVOレーザ、モードロックピコ秒イットリビウムレーザー等を用いることができる。なお、レーザ光源122、124の一方を、他方のレーザ光源122、124が発生したパルスレーザの波長を変換する光パラメトリック発振器に置き換えてもよい。
レーザ光源122、124により発生した2波長のピコ秒パルスのうち、短い方の波長λを有するパルスレーザは、CARS光観察におけるポンプ光として利用される。また、レーザ光源122、124の発生するピコ秒パルスのうち、長い方の波長λ有するパルスレーザは、CARS光観察におけるストークス光として利用される。
コンバイナ126は、複数のレーザ光源122、124が発生したレーザ光を統合して単一の光路上に励起光として射出する。これにより、ポンプ光とストークス光とを併せた励起光をサンプル112に照射して、サンプル112においてCARS光を発生させることができる。このように、レーザ顕微鏡100においては、レーザ装置120および光学系140が励起装置における照射部を形成する。
なお、レーザ装置120には、レーザ光源122、124が発生するポンプ光のパルスとストークス光のパルスとを同期させる目的で遅延光路を設けてもよい。遅延光路は、互いの間隔を変更できる複数の反射鏡により形成できる。また、レーザ装置120においては、フォトニック結晶ファイバを用いてストークス光を広帯域化してもよい。
レーザ顕微鏡100において、走査系130は、ガルバノスキャナ132およびスキャンレンズ134を有する。ガルバノスキャナ132は、互いに向きが異なる2軸の周りを揺動する反射鏡を備え、入射した励起光の光路を、光軸と交差する方向に二次元的に変位させる。
スキャンレンズ134は、ガルバノスキャナ132から射出された励起光を、予め定められた一次像面136上に合焦させる。これにより、レーザ装置120から射出された励起光は、サンプル112の観察領域において焦点を結ぶ。また、ガルバノスキャナ132が動作した場合は、図中に矢印x−yで示す平面と平行に励起光の焦点を走査させて、予め定められた広さを有する観察領域に励起光を照射して、CARS光を発生させることができる。
光学系140は、ステージ110に対して検出系150側に配された対物レンズ142と、ステージ110に対してレーザ装置120側に配された下側の対物レンズ144およびコンデンサレンズ146とを有する。下側の対物レンズ144は、サンプル112に向かって照射される励起光を、サンプル112における観察領域内で合焦させる。また、一対の対物レンズ142、144は、互いに同じ開口数(NA)を有する。
光学系140の入射端側において、レーザ装置120と対物レンズ142との間の励起光の光路上には、反射鏡148が配される。反射鏡148は、励起光の光路を折り曲げて、レーザ顕微鏡100の構造物が過剰に高くなることを防止する。反射鏡148としては、全反射プリズムではなく、入射光を表面で反射させる金属鏡を用いてもよい。光学系140から射出された光の伝搬光路には検出系150が配される。
検出系150は、集光レンズ152、リレーレンズ154、光電子増倍管156およびダイクロイックミラー158を有して、サンプル112から射出されたCARS光の検出に用いられる。ダイクロイックミラー158は、サンプル112から射出された光からCARS光を分岐させて、集光レンズ152およびリレーレンズ154を通じて光電子増倍管156に導入する。よって、CARS光は、光量を低下することなく、光電子増倍管156に効率よく受光される。
制御系160は、制御部162、キーボード164、マウス166および表示部168を有する。制御部162は、汎用パーソナルコンピュータに後述する制御手順を実行させるプログラムを実装することにより形成できる。
キーボード164およびマウス166は、制御部162に接続され、制御部162にユーザの指示を入力する場合に操作される。表示部168は、キーボード164およびマウス166によるユーザの操作に対してフィードバックを返すと共に、制御部162が生成した画像または文字列をユーザに向かって表示する。
また、制御部162は、レーザ装置120、検出系150および走査系130の各々に接続され、それぞれの動作を制御する。更に、制御部162は、レーザ顕微鏡100を制御する場合に、測定部149の測定結果および読取部141の読み取り結果を参照して、励起光の照射範囲、光強度等を制御する。また更に、制御部162は、検出系150の検出結果に基づいて、サンプル112の観察画像を生成して、表示部168に表示する。
図2は、レーザ顕微鏡100において、被観察物がCARS光を発生するCARS過程を説明する模式図である。CARS過程は、互いに異なる光周波数ω、ωを有するポンプ光およびストークス光の二つのレーザ光を含む励起光を被観察物に照射して、ポンプ光の光周波数ωとストークス光の光周波数ωとの差[ω−ω]が、被観察物に含まれる分子の固有振動の角振動数ωと一致した場合に発生する。
CARS過程により、被観察物に含まれる特定の分子構造の振動モードが励振されると、分子振動が光周波数ωを有する第3のレーザ光であるプローブ光と相互作用することにより、三次の非線形分極に由来するCARS光が発生する。
更に、ポンプ光はプローブ光としても利用できるので、[ω=ω]という条件の下で、CARS光が発生する。被観察物において発生するCARS光は、[ωCARS=ω−ω+ω]を満たす光周波数を有する。
よって、被観察物から射出されたCARS光を検出することにより、被観察物に含まれる特定の分子構造、例えば官能基の存在を検出できる。また、励起光を被観察物に照射する位置を変えながら繰り返しCARS光を検出することにより、被観察物における特定の分子構造の分布を画像化することができる。
CARS光は自発ラマン散乱光等に比べると光強度が高いので、光電気変換素子を用いた場合に短時間で検出できる。よって、検出に要する時間が単に短くなるばかりではなく、ビデオレートでの観察もできる。
これにより、特定分子構造の分布だけではなく、分布の変化も検出することができる。また、被観察物に照射する励起光の帯域を、生細胞に与えるダメージが少ない赤外帯域とすることにより、被観察物の生細胞を生かしたまま観察することができる。
更に、非線形効果により生じるCARS光は、下側の対物レンズ144により励起光が絞り込まれた極めて狭い領域において発生する。このため、CARS光検出の対象となる領域は、照射光の光軸に交差する方向と、光軸と平行な方向の両方に関して狭い領域となる。よって、CARS光による被観察物の観察は、立体的に高い解像度を有する。
よって、赤外帯域または近赤外帯域の照射光を用いて、観察平面を被観察物の内部に形成してもよい。また、観察平面を、被観察物の深さ方向に順次移動させることにより、特定の分子構造の三次元的な分布を反映した画像を生成できる。
また更に、被観察物の特定の位置に照射する照射光の光周波数を変化させることにより、当該照射位置から射出されたCARS光の周波数分布を示すスペクトル画像が得られる。また、照射光の光路に対して交差する方向に被観察物を移動させながら照射光を繰り返し照射することにより、上側の対物レンズ142の焦点を含む観察平面における特定の分子の分布を画像化して検出画像を生成できる。
図3は、レーザ顕微鏡100におけるサンプル112の構造を示す模式的断面図である。観察されるサンプル112は、レーザ顕微鏡100のステージ110に置かれている。図示の例では、培養容器200に収容されて支持された状態の細胞シート111が、レーザ顕微鏡100の観察対象となる。
細胞シート111は、被検者から採取した細胞を培養して作成された、シート状をなす細胞組織を意味する。培養された細胞シートは、細胞が生きている状態のまま被検者の生体組織に付着させて使用される。
レーザ顕微鏡100において、ステージ110には、ステージ110上に置かれた培養容器200の底面を露出させる観察窓114が設けられる。これにより、ステージ110に置かれた培養容器200は、底面側からも、上面側からも観察することができる状態になる。また、ステージ110に置かれた培養容器200に対しては、底面側からも、上面側からも励起光を照射できる。
培養容器200は、保持枠210および透過部220を有する。保持枠210は、樹脂等の成形し易い材料により形成され、短い円筒形の形状を有する。保持枠210は、円筒形の側壁を形成し、当該側壁の下端面においてステージ110の上面に接する。保持枠210は、下面中央に開口部212を有する。
透過部220は、保持枠210により保持され、保持枠210の開口部212を液密に封止して、培養容器200の底面を形成する。これにより、培養容器200は、培養液240を漏らすことなく収容できる。また、透過部220により形成された培養容器200の底面は光学的に透明になる。
なお、保持枠210は、例えば、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリジメチルシロキサン、シリコーンポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の高分子材料により形成できる。透過部220は、例えば、カバーガラス等の透明な無機材料により形成できる。
培養容器200において、透過部220の上面、即ち、培養容器200の内側の底面には、温度応答性ポリマー層230が設けられる。温度応答性ポリマー層230は、例えば、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド等の高分子材料により形成でき、透過部220の内面に付着している。ポリ−N−イソプロピルアクリルアミドは、30度前後の温度を境として水和力が変化する。このような性質を利用して、細胞シート111を、酵素処理等によるダメージを与えることなく、培養容器200の底面に固定または開放できる。培養容器200は、細胞シートを支持する支持体の一例に過ぎず、板状のスライドガラス等を支持体として用いることもできる。
なお、温度応答性ポリマー層230の材料はポリ−N−イソプロピルアクリルアミドに限られるわけではなく、(メタ)アクリルアミド化合物、N−イソプロピルアクリルアミドなどのN−(またはN,N−ジ)アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体およびビニルエーテル誘導体のいずれか、または、2種以上を組み合わせて使用できる。また、上記以外のモノマー類との共重合、ポリマー同士のグラフトまたは共重合、ポリマー、コポリマーの混合物を用いてもよい。更に、所与の温度応答性を喪失しない範囲で架橋させて使用することもできる。
上記のような培養容器200において、細胞シート111は、培養液240に浸漬され、温度応答性ポリマー層230により底面に固定された状態で観察される。培養容器200の底面を形成する透過部220は透明なので、細胞シート111を培養容器200に収容、固定したまま、細胞シート111に対して励起光を照射し、発生したCARS光を検出できる。
図4は、培養容器200の側面図である。図示のように、培養容器200の側面には、ラベル250を貼付できる。ラベル250には、バーコード、文字等により、当該培養容器200とそれに収容された細胞シート111に関する情報が表示される。レーザ顕微鏡100において、ラベル250は、読取部141により読み取られる。これにより、レーザ顕微鏡100の制御部162は、観察するサンプル112に関する情報を取得できる。
ここで、培養容器200に関する情報とは、培養容器200の底面から透過部220の上面までの高さ、透過部220の上に形成された温度応答性ポリマー層230の厚さ、温度応答性ポリマー層230の材料組成等を意味するが、これら以外の情報も含まれていてもよい。また、細胞シート111に関する情報とは、細胞シート111の種類、厚さ、厚さの均一性等を含む。更に、細胞シート111が複数の細胞シート111を積層したものである場合は、観察対象となる細胞シート111の積層数も情報に含まれる。
なお、ラベル250への情報の記入と、ラベル250の培養容器200への貼付は、培養容器200が製造された段階、細胞シート111の培養段階において、それぞれなされてもよい。または、培養容器200の製造装置および細胞シート111の培養装置で測定されたそれらの情報を、製造装置および培養装置から取得してもよい。これにより、レーザ顕微鏡100により細胞シート111を観察する段階においては、サンプル112に関する情報を容易且つ正確に取得できる。
また、レーザ顕微鏡100による観察までの段階毎に、互いに異なる情報が表示されたラベル250が貼付されてもよい。なお、ここでいう段階とは、例えば、培養容器200が製造された段階、培養容器200に培養液および種細胞が収容された段階、培養容器200内で細胞シート111が培養された段階等を意味する。よって、ひとつの培養容器200に複数のラベル250が貼付される場合もあり得る。
ところで、培養容器200における保持枠210および温度応答性ポリマー層230は、いずれも高分子材料により形成される。高分子材料は、ガラス等の無機材料と異なり、比較的低い温度で分解または変質する。このため、保持枠210および温度応答性ポリマー層230等の樹脂部に対して励起光が集中的に照射された場合に、励起光から樹脂部に与えられるエネルギーによって高分子材料が熱的に励起して、溶融による変形またはアブレーションによる損傷を受ける場合がある。
そこで、レーザ顕微鏡100においては、保持枠210および温度応答性ポリマー層230を含む樹脂部が、励起光により熱的に励起することを抑制する抑制部が設けられる。すなわち、抑制部は、樹脂部が励起光から受ける光強度等のエネルギー量を調節する調節部の役割を担う。抑制部は、例えば、レーザ顕微鏡100の制御部162を利用して形成される。なお、以下の説明において「樹脂部」と記載した場合は、保持枠210、温度応答性ポリマー層230の他、透過部220を固定する接着剤、シール剤等、サンプル112における他の高分子材料により形成された部分全体を指す。
抑制部は、励起光による熱的な励起を抑制すべき樹脂部の空間的な配置を把握して、当該位置に対する励起光の照射を抑制する。このため、上記ラベルに、樹脂部の配置に関する情報を記載しておくことにより、制御部162に形成された抑制部は、サンプル112毎に樹脂部が占める空間的な位置を、読取部141を通じて容易に取得できる。
図5は、培養容器200に収容された細胞シート111を観察する場合の手順の一部を示す流れ図である。図5に示す手順は、ステージ110が、図1に点線で示した予備位置にある場合に実行される手順を示す。なお、下記の例においては、樹脂部の一例として温度応答性ポリマー層230を取り扱う。
レーザ顕微鏡100により細胞シート111を観察する場合は、まず、ステージ110を予備位置に移動させる(ステップS101)。これにより、ステージ110の上面が広く開放されるので、サンプル112を簡単に載せることができる(ステップS102)。
次に、レーザ顕微鏡100の制御部162は、読取部141を用いて、培養容器200の側面に貼付されたラベル250に記載された情報を読み取る(ステップS103)。これにより、サンプル112における温度応答性ポリマー層230の位置に関する情報がラベル250に記載されていた場合は、制御部162が当該情報を取得できる。
なお、温度応答性ポリマー層230、保持枠210等の位置に関する情報は、培養容器200が製造された段階で定まっている。よって、制御部162が予め培養容器200の仕様を格納しており、ラベル250に記載された培養容器200の型番を、培養容器200の樹脂部の情報として取得してもよい。
また、温度応答性ポリマー層230の特定に寄与する情報がラベル250に表示されていなかった場合、あるいは、ラベル250が貼付されていなかった場合、制御部162は、その旨をユーザに向かって表示してもよい。また、制御部162は、測定部149に対して、欠けている情報を測定すべき項目として指示してもよい。
次いで、制御部162は、測定部149を用いて培養容器200における温度応答性ポリマー層230に関する値を測定する(ステップS104)。ここで、温度応答性ポリマー層230に関する値とは、例えば、温度応答性ポリマー層230の上面および下面の界面のz方向の位置を意味する。制御部162は、測定結果に基づいて、サンプル112における温度応答性ポリマー層230の空間的な位置を特定できる(ステップS105)。
また、温度応答性ポリマー層230に関する値として、温度応答性ポリマー層230に固定されている細胞シート111の厚さを測定してもよい。これにより、励起光の焦点位置の移動を細胞シート111の表面から開始した場合に、z方向の移動量として温度応答性ポリマー層230の空間的な位置を特定できる(ステップS105)。なお、ステップS103において既に取得している情報については、測定を省いてもよいし、既存の情報を確認する目的で改めて測定してもよい。
図6は、測定部149の動作を例示する図である。図示の測定部149は、サンプル112に向かって、励起光に比較して弱いレーザ光を照射して、サンプル112における反射光を計測する。よって、異なる組成の物質の界面で生じた反射光を検出することにより、サンプル112における細胞シート111の表面、温度応答性ポリマー層230表面等の、z方向の位置を測定できる。
図示の例では、測定部149は、培養液240と細胞シート111との界面、細胞シート111と温度応答性ポリマー層230の界面、温度応答性ポリマー層230と透過部220との界面のそれぞれにおいて生じた反射光をラインセンサ等により受光して、各界面のz方向の位置を測定する。これにより、制御部162は、温度応答性ポリマー層230の表面の位置を測定できる。
レーザ顕微鏡100においては、測定部149が測定した界面の位置に基づいて、制御部162が、z方向に関する細胞シート111の表面の位置、細胞シート111の厚さ、温度応答性ポリマー層230の表面の位置、ステージ110の表面から温度応答性ポリマー層230の上面までの距離等を算出する。こうして、細胞シート111および温度応答性ポリマー層230の少なくとも一方に関して、z方向に関する空間的な位置が特定される。
なお、測定対象であるサンプル112に多層の細胞シート111が含まれる場合は、細胞シート111どうしの界面においても反射が生じる。よって、反射光から各界面の位置を測定する場合は、サンプル112の構造を配慮することが望ましい。
また、測定部149がサンプル112に照射する光としては、照射されたサンプル112の熱的な励起が生じ難い可視光帯域の光を用いることが好ましい。また、界面の位置を測定できる範囲で、光強度および照射時間を極力短くすることが好ましい。これにより、測定部149は、サンプル112にダメージを与えることなく温度応答性ポリマー層230を測定できる。
このように、制御部162に形成された抑制部は、測定部149を用いることにより、樹脂部に関する情報が予め用意されていなくても、温度応答性ポリマー層230等の位置を特定できる。これにより、抑制部は、温度応答性ポリマー層230に対する励起光の照射を抑制する制御、すなわち温度応答性ポリマー層230が励起光から受ける光強度等のエネルギー量を調節する制御ができる状態になる。
図7は、測定部149の他の動作を説明する図である。図1に示したように、測定部149は、予備位置におけるステージ110の上方に複数配される。また、複数の測定部149は、一直線上ではなく、二次元的に配置される。これにより、例えば、単一の温度応答性ポリマー層230の表面を複数の測定部149により測定した場合に、温度応答性ポリマー層230の表面の傾きや凹凸を検出できる。
これにより、例えば、図7に示すようにステージ110上の異物211等によりサンプル112が傾いた場合や、温度応答性ポリマー層230および細胞シート111の厚さむらにより温度応答性ポリマー層230の表面が傾斜したり表面に凹凸が形成されたりした場合であっても、傾いた状態の温度応答性ポリマー層230の絶対的な位置を測定部149により検出できる。なお、測定部149は、単一の照射光により重層的な複数の界面を検出できるので、ステージ110そのものの表面も合わせて測定することにより、ステージ110の位置を基準として、温度応答性ポリマー層230等の温度応答性ポリマー層230のz方向の位置を特定できる。このように、複数の測定部149を設けることにより、サンプル112の傾きのように不確定な温度応答性ポリマー層230の位置も検出できる。
図7に示した例では、複数の測定部149を用いて温度応答性ポリマー層230の複数の点における位置を検出したが、単一の測定部149を移動させることにより温度応答性ポリマー層230の複数の点における位置を検出してもよい。
図8は、培養容器200に収容された細胞シート111を観察する場合の手順の一部を示す流れ図である。図8に示す手順は、ステージ110が、図1に実線で示した観察位置にある場合の手順を示す。
レーザ顕微鏡100の制御部162は、観察対象となるサンプル112について、温度応答性ポリマー層230の空間的な位置に関する情報を取得すると、まず、ステージ110を観察位置に移動させる(ステップS201)。観察位置に移動したサンプル112の状態を図9に示す。
図9は、ステージ110が観察位置に移動した直後のサンプル112の状態を示す模式的断面図である。レーザ顕微鏡100の観察位置において、ステージ110上に置かれた培養容器200は、上下の対物レンズ142、144の間に位置する。ステージ110に置かれたサンプル112に対して、レーザ顕微鏡100の下側の対物レンズ144は、観察窓114を通じて、培養容器200の底面をなす透過部220下面に接近する。
下側の対物レンズ144と培養容器200の透過部220との間隙は、水143により充填される。これにより、下側の対物レンズ144の実効的な開口数が増加し、対物レンズの実効的な倍率を大きくできる。
図10は、レーザ顕微鏡100においてサンプル112を観察している状態を示す模式的断面図である。図示のように、上側の対物レンズ142の下端を培養液240に浸漬させることにより、対物レンズ142を細胞シート111に対して十分に接近させることができる。
CARS光により細胞シート111を観察する場合、下側の対物レンズ144から照射される励起光の焦点は、細胞シート111の内部に結ばれる。細胞シート111に対して上側の対物レンズ142は、観察対象である細胞シート111における観察位置について、下側の対物レンズ144と光学的に略対称な位置にある。
また、一対の対物レンズ142、144は、共通の単一の焦点を結ぶ間隔で配される。よって、レーザ顕微鏡100の制御部162は、対物レンズ142、144とステージ110との相対位置に基づいて、サンプル112において励起光が焦点を結ぶ位置を把握できる。
図11は、サンプル112において励起光が焦点を結ぶ領域を拡大して示す図である。レーザ顕微鏡100の制御部162は、対物レンズ142、144の焦点145の位置と、サンプル112における温度応答性ポリマー層230の位置とをそれぞれ把握している。よって、観察当初の焦点145の位置は、細胞シート111の内側における細胞シート111の表面近傍であって、図中に矢印zで示す垂直方向について、温度応答性ポリマー層230から十分に離れている。また、焦点145は、図中に矢印x−yで示す平面と平行な方向についても、樹脂部である培養容器200の保持枠210から十分に離れている。
ここで、「十分に離れた」とは、照射した励起光の焦点を、ガルバノスキャナ132により細胞シート111内で走査させた場合に、焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近しない程度に、温度応答性ポリマー層230から離れていることを意味する。よって、焦点145が温度応答性ポリマー層230から十分に離れた位置にある場合、レーザ顕微鏡100は、ガルバノスキャナ132を動作させつつ励起光を細胞シート111に照射して、細胞シート111における一定の領域の観察画像を生成できる。
図12は、サンプル112において励起光が焦点を結ぶ領域を拡大して示す図である。図示の状態において、励起光の焦点は、細胞シート111の深い位置にあるが、温度応答性ポリマー層230には入り込んでいない。しかしながら、励起光による熱的な励起は、焦点145の位置の周囲においても誘起されるので、励起光により温度応答性ポリマー層230が熱的に励起しない領域は、焦点145の周囲に拡がっている。図中には、温度応答性ポリマー層230が励起光により熱的に励起し得る熱励起圏147を点線により示す。
図示のように、熱励起圏147は、励起光の光学的な焦点145の周囲に拡がる。よって、温度応答性ポリマー層230が熱的に励起することを防止するには、励起光の焦点145の接近を、熱励起圏147が温度応答性ポリマー層230を含む温度応答性ポリマー層230に接触しない程度までに制限することが望ましい。また、温度応答性ポリマー層230との界面直近まで細胞シート111を観察する目的で、対物レンズ142、144の被写界深度は浅いことが望ましい。
再び図8を参照すると、上記の通り、対物レンズ142、144の初期位置は、ガルバノスキャナ132により焦点145を走査させても、温度応答性ポリマー層230は、励起光による熱的な励起を生じない。よって、制御部162は、細胞シート111に対して励起光を照射し(ステップS203)、次いで、ガルバノスキャナ132を動作させることにより、焦点145を細胞シート111内で走査させる(ステップS204)。
最初の領域の観察画像が生成されると、制御部162は、対物レンズ142、144の焦点を移動させて、次の観察領域の観察を支持する。図示の例では、対物レンズ142、144の焦点145を、図中に矢印zで示す細胞シート111の厚さ方向に移動させて(ステップS205)次の観察領域を観察に着手する。
ただし、焦点145をz方向に移動させた後に、制御部162は、まず、移動した焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近したか否かを調べる(ステップS206)。ここで、「接近した」とは、対物レンズ142、144の焦点145が現在の位置にある場合にガルバノスキャナを動作させると、励起光が温度応答性ポリマー層230に接近して熱的な励起が生じる位置を意味する。
ステップS206において励起光の焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近しないことが判った場合(ステップS206:NO)、制御部162は、ガルバノスキャナ132を動作させて、細胞シート111において当初の観察画像よりも深い位置の次の観察画像を生成する。以降、ステップS206において励起光の焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近することが判明するまで、細胞シート111の深さ方向に位置を変えて、観察画像が順次生成され、当該領域について、三次元的な観察画像がえられる。
一方、ステップS206において励起光の焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近したことが判った場合(ステップS206:YES)、制御部162は、励起光を照射されたことによる励起を抑制する(ステップS207)。励起光による励起は、例えば、細胞シート111に照射される励起光の光強度を減少させることにより抑制できる。
光強度の減少は、レーザ装置120の出力を低下させる方法の他、レーザ装置120からサンプル112までの光路上にシャッタ、減衰フィルタ等を挿入して光強度を低減する方法、または、拡散フィルタを挿入して単位面積当たりの光強度を低減する方法でもよい。また、励起光の連続発光時間(パルス幅)をピコ秒程度まで短くする方法、発光間隔を長くする方法等により励起光のデューティ比を低減させてもよい。
なお、励起光の抑制は、抑制と非抑制の2段階に限られない。即ち、励起光の焦点が温度応答性ポリマー層230に近づくにつれて、励起光の強度を段階的に強く抑制してもよい。また、励起光の焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近した場合もしくは近接するに従って計測点数を減少させることにより励起を抑制してもよい。
こうして、励起光の焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近した場合に、励起光の照射による熱的な励起を抑制することにより、温度応答性ポリマー層230の劣化を防止できる。ステップS207において励起が抑制されると、制御部162は、まず、観察対象である細胞シート111において、未だ観察画像を生成していな領域が残っているか否かを調べる(ステップS208)。そして、予定された全ての領域について観察画像が生成されている場合は(ステップS208:YES)、レーザ顕微鏡100による観察を終了する。
一方、ステップS208において、観察画像が生成されていない領域が残っていることが判った場合(ステップS208:NO)、制御部162は、励起光の焦点145の位置を、z方向についてリセットする(ステップS209)。即ち、焦点145の位置を、細胞シート111の表面近傍に戻す。
次に、制御部162は、励起光の焦点145を、図中に矢印x−yで示す平面と平行な方向に移動させた後(ステップS210)、焦点145が温度応答性ポリマー層230から離れたか否かを調べる。ここで「離れた」とは、励起光の焦点145が、温度応答性ポリマー層230に接近していない状態を意味する。
ステップS211において、励起光の焦点145が温度応答性ポリマー層230から離れていないことが判った場合(ステップS211:NO)、制御部162は、焦点145を再びx−y平面の方向に移動させ(ステップS210)、改めて焦点145が温度応答性ポリマー層230から離れたか否かを調べる(ステップS211)。こうして、焦点145が温度応答性ポリマー層230から離れると、制御部162は、励起光による励起の抑制を解除して(ステップS212)、再び、制御をステップS204に戻す。
以下、細胞シート111について予定されていた観察領域の観察画像が生成される(ステップS208:YES)まで、ステップS204からステップS212までの一連の動作を繰り返す。こうして、サンプル112の温度応答性ポリマー層230が熱的に励起することなく、細胞シート111全体の観察画像を生成できる。
なお、全体とは、必ずしも細胞シート111の全域を意味しない。即ち、CARS光による観察は高い解像度を有するので、細胞シート111の観察画像を隈なく生成するには膨大な観察時間を要する。よって、予め定めた基準により選択した一部の領域を観察することにより、細胞シート全体の品質を調べる。
また、上記の例では、励起光の照射による励起が抑制された場合は(ステップS207)、励起光を照射する観察領域を直ちに変更する手順とした(ステップS208〜211)。しかしながら、励起光照射による励起を抑制した状態で、温度応答性ポリマー層230近傍の細胞シート111の観察を継続してもよい。
この場合、観察に要する時間は長くなるが、温度応答性ポリマー層230の熱的な励起を抑制しつつ、観察を継続できる。換言すれば、温度応答性ポリマー層230近傍以外の領域では、光強度の大きな励起光により高速に観察できるので、細胞シート111全体の観察に関するスループットの低下は限定的となる。
更に、励起光の焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近した場合に、レーザ顕微鏡100の外部に対して、音、光、映像等による警報を発生してもよい。これにより、細胞シート111内に観察されない領域が発生すること、あるいは、観察に要する時間が長くなることが予測されるので、ユーザが判断して、以降の観察条件を変更できるようにしてもよい。
また、上記の例では、励起光の焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近した場合に励起光の光強度を低下させる例を示したが、励起光の焦点145が温度応答性ポリマー層230に接近した場合に励起光の照射を停止してもよい。
また更に、上記の例では、励起光の焦点145が、温度応答性ポリマー層230に接近した場合について例示したが、細胞シート111を収容する培養容器200には、他にも高分子材料が使用されている。既に説明した通り、保持枠210も樹脂材料により形成されている場合がある。また、透過部220を保持枠210に固定する接着剤、シール剤等も、高分子材料を含む場合がある。
よって、制御部162は、励起光の焦点145がこれらの材料に接近した場合にも、励起光照射による励起を抑制することが好ましい。なお、焦点145の接近を判断する閾値を、対象となる高分子材料の組成に応じて変更してもよい。また、励起光の抑制レベルを固定する場合は、樹脂部においてもっとも低い温度で変質するものに抑制レベルを合わせることが好ましい。
上記実施の形態においては、励起させる対象は、培養容器内の培養液に浸漬した細胞シートであった。しかしながら、励起装置の励起対象は、このような形態に限定されない。即ち、観察対象の形態および形状に応じて、スライドガラス等の平坦な支持体に支持された対象に励起光を照射する場合もある。また、培養液無しに容器に収容された対象に励起光を照射する場合もある。
また、上記実施の形態においては、励起させる対象として、被観察物である細胞シートを例にあげた。しかしながら、非線形光学効果を発生させるべく励起光を照射する対象は、細胞シートに限られず、人工多機能性幹細胞(iPS細胞)、胚性幹細胞(ES細胞)等のシート状をなさない細胞、例えば皮膚の断片のような組織、細菌のような微生物等であってもよい。
本実施例では、励起対象として、被観察物である細胞シートを用いた例を示した。しかしながら、光線形効果を利用したレーザ顕微鏡は、細胞シートに代えて、人工多機能性幹細胞(iPS細胞)、胚性幹細胞(ES細胞)等のシート状をなさない細胞、例えば皮膚の断片のような組織、細菌のような微生物等の観察に、本発明を用いることができる。
以上、実施の形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
100 レーザ顕微鏡、110 ステージ、111 細胞シート、112 サンプル、114 観察窓、120 レーザ装置、122、124 レーザ光源、126 コンバイナ、130 走査系、132 ガルバノスキャナ、134 スキャンレンズ、136 一次像面、140 光学系、141 読取部、142、144 対物レンズ、143 水、146 コンデンサレンズ、145 焦点、147 熱励起圏、148 反射鏡、149 測定部、150 検出系、152 集光レンズ、154 リレーレンズ、156 光電子増倍管、158 ダイクロイックミラー、160 制御系、162 制御部、164 キーボード、166 マウス、168 表示部、200 培養容器、210 保持枠、211 異物、212 開口部、220 透過部、230 温度応答性ポリマー層、240 培養液、250 ラベル

Claims (14)

  1. 高分子材料により形成された樹脂部を有する支持部材に支持された対象物に非線形光学効果を発生させるべく、前記対象物に励起光を照射する照射部と、
    前記励起光により前記樹脂部が熱的に励起することを抑制する抑制部と
    を備える励起装置。
  2. 前記抑制部は、前記樹脂部に照射される前記励起光の光強度を減衰させる請求項1に記載の励起装置。
  3. 前記抑制部は、前記樹脂部に照射される前記励起光の連続照射時間を短縮する請求項1または請求項2に記載の励起装置。
  4. 前記抑制部は、前記樹脂部に照射される前記励起光の時間的な照射間隔を増加させる請求項1から3のいずれか一項に記載の励起装置。
  5. 前記抑制部は、前記樹脂部に照射される前記励起光の空間的な照射間隔を増加させる請求項1から4のいずれか一項に記載の励起装置。
  6. 前記抑制部は、前記樹脂部に照射される前記励起光の単位面積あたりのエネルギーを減少させる請求項1から5のいずれか一項に記載の励起装置。
  7. 前記支持部材における前記樹脂部の領域を特定する特定部を更に有し、前記抑制部は、前記特定部が特定した領域において熱的に励起することを抑制する請求項1から6までのいずれか一項に記載の励起装置。
  8. 前記特定部は、前記樹脂部の位置を測定する測定部を含む請求項7に記載の励起装置。
  9. 前記特定部は、前記支持部材に記載された前記樹脂部の位置に関する情報を読み取る読取部を有する請求項7に記載の励起装置。
  10. 前記樹脂部は、前記対象物を固定する温度応答性ポリマー層を含む請求項1から9までのいずれか一項に記載の励起装置。
  11. 請求項1から10までのいずれか一項に記載の励起装置を備えるレーザ顕微鏡。
  12. 高分子材料により形成された樹脂部を有する支持部材に支持された対象物に非線形光学効果を発生させるべく、前記対象物に励起光を照射する照射段階と、
    前記励起光により前記樹脂部が熱的に励起することを抑制する抑制段階と
    を備える励起方法。
  13. 高分子材料により形成された樹脂部と、
    前記樹脂部が占める空間的な領域を表示する表示部と
    を備える支持部材。
  14. 前記樹脂部は、温度応答性ポリマーを含む請求項13に記載の支持部材。
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