JP2015121513A - 物理量検出センサー、高度計、電子機器および移動体 - Google Patents

物理量検出センサー、高度計、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】受圧面に気泡が残り難く、感圧精度の変化やばらつきを低減することのできる物理量検出センサー、高度計、電子機器および移動体を提供すること。【解決手段】物理量検出センサー1は、枠部319と、枠部319によって周囲の少なくとも一部を囲まれている凹部315と、を備え、凹部315の底面が受圧面314aとなっているセンサーチップ3と、受圧面314aを覆う液状またはゲル状の充填材41と、を有し、枠部319には、凹部315に繋がっている一対の溝316、317が形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、物理量検出センサー、高度計、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、圧力センサーとして、圧力を検出してその検出値に応じたレベルの電気信号を発生するセンサーチップと、このセンサーチップを収納するパッケージと、を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の圧力センサーでは、ダイアフラムを有するセンサーチップと、開口を有し、センサーチップが収納される内部空間を備えるパッケージと、を有しており、内部空間(センサーチップとパッケージの隙間)が不活性液体で充填されている。このような構成の圧力センサーでは、ダイアフラムの受圧面がパッケージの底面側を向いているため、すなわち、開口と反対側を向いているため、開口を介して内部空間に不活性液体を充填する際に受圧面に気泡が残り易い。受圧面に気泡が残っていると、感圧精度が変化するとともに、ばらついてしまい、正確な圧力の検知が困難となる。
特開平9−126920号公報
本発明の目的は、受圧面に気泡が残り難く、感圧精度の変化やばらつきを低減することのできる物理量検出センサー、高度計、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の物理量検出センサーは、枠部と、前記枠部によって周囲の少なくとも一部を囲まれている凹部と、を備え、前記凹部の底部に物理量検出面を有するセンサー素子と、
前記凹部内に配置されている液状またはゲル状の充填材と、
を有し、
前記枠部には、前記凹部に繋がっている溝が配置されていることを特徴とする。
このような構成によれば、充填剤を充填する際に、溝から空気(気体)が排出されるため、受圧面に気泡が残り難く、感圧精度の変化やばらつきを低減することのできる物理量検出センサーが得られる。
[適用例2]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記溝は、前記凹部と同じ側に開口していることが好ましい。
これにより、構成が簡単となるとともに、気泡がより残り難くなる。
[適用例3]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記物理量検出面の平面視にて、前記溝は、前記枠部の外縁と繋がっていることが好ましい。
これにより、気泡がより残り難くなる。
[適用例4]
本適用例の物理量検出センサーでは、開口を有し、前記センサー素子を収容している内部空間を有するパッケージを備え、
前記内部空間に前記充填材が充填されており、
前記物理量検出面の向きと前記開口の向きとが異なっていることが好ましい。
これにより、受圧面を保護することができ、信頼性(耐久性)の高い物理量検出センサーとなる。
[適用例5]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記溝は、複数配置されていることが好ましい。
これにより、例えば、1つの溝から充填材を充填していき、他の溝から空気を除去することができる。そのため、気泡がより残り難くなる。
[適用例6]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記複数の溝のうちの少なくとも一対の溝は、前記凹部を介して対向配置されていることが好ましい。
これにより、例えば、1つの溝から充填材を充填していき、他の溝から空気を除去する工程をより簡単に行うことができる。そのため、気泡がより残り難くなる。
[適用例7]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記一対の溝は、同じ方向に沿って延在していることが好ましい。
これにより、例えば、1つの溝から充填材を充填していき、他の溝から空気を除去する工程をよりスムーズに行うことができる。そのため、気泡がより残り難くなる。
[適用例8]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記一対の溝は、前記凹部との接続部における横断面積が互いに異なっていることが好ましい。
これにより、横断面積の小さい方の溝から充填剤を充填していくことで、横断面積の大きい溝から空気をスムーズに除去することができ、気泡がより残り難くなる。
[適用例9]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記物理量検出面が受圧面であることが好ましい。
これにより、利便性の高い(種々の装置に組み込むことができ、高い需要を期待できる)物理量検出センサーとなる。
[適用例10]
本適用例の高度計は、上記適用例の物理量検出センサーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い高度計が得られる。
[適用例11]
本適用例の電子機器は、上記適用例の物理量検出センサーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例12]
本適用例の移動体は、上記適用例の物理量検出センサーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の物理量検出センサーの第1実施形態を示す図である。 図1に示す物理量検出センサーが有する可撓性配線基板の平面図である。 図1に示す物理量検出センサーが有するセンサー素子の断面図である。 図3に示すセンサーチップの平面図である。 図1に示す物理量検出センサーが有する充填材の充填方法を説明するための縦断面図である。 本発明の物理量検出センサーの第2実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。 本発明の物理量検出センサーの第3実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。 本発明の物理量検出センサーの第4実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。 本発明の物理量検出センサーの第5実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。 本発明の物理量検出センサーの第6実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。 本発明の物理量検出センサーの第7実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。 本発明の物理量検出センサーの第8実施形態が有するセンサーチップの図である。 本発明の物理量検出センサーの第9実施形態が有するセンサーチップの図である。 本発明の物理量検出センサーの第10実施形態が有するセンサーチップの図である。 本発明の物理量検出センサーの第11実施形態を示す縦断面図である。 本発明の物理量検出センサーの第12実施形態を示す縦断面図である。 本発明の物理量検出センサーの第13実施形態を示す縦断面図である。 本発明の高度計の一例を示す正面図である。 本発明の電子機器の一例を示す正面図である。 本発明の移動体の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の物理量検出センサー、高度計、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.物理量検出センサー
まず、物理量検出センサーについて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の物理量検出センサーの第1実施形態を示す図(図1(a)は、縦断面図、図1(b)は、平面図)である。図2は、図1に示す物理量検出センサーが有する可撓性配線基板の平面図(図2(a)は、表面側から見た平面図、図2(b)は、裏面側から見た平面図)である。図3は、図1に示す物理量検出センサーが有するセンサー素子の断面図である。図4は、図3に示すセンサーチップの平面図である。図5は、図1に示す物理量検出センサーが有する充填材の充填方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、図1(a)中の上側を「上」、下側を「下」と言い、図1(b)、図2(a)中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」と言い、図2(b)中の紙面奥側を「上」、紙面手前側を「下」と言う。
図1に示す物理量検出センサー1は、圧力を検出ための圧力センサーである。このように、物理量検出センサーを圧力センサーとすることで、種々の電子機器に搭載することのできる物理量検出センサーとなり、その利便性が向上する。
このような物理量検出センサー1は、センサーチップ(センサー素子)3と、センサーチップ3を収納するパッケージ2と、パッケージ2内でセンサーチップ3を封止するモールド部4と、を有している。
≪パッケージ≫
パッケージ2は、センサーチップ3を、その内部に形成された内部空間28に収納するとともに、固定する機能を有するものである。
このパッケージ2は、本実施形態では、図1に示すように、ベース(底部)21と、ハウジング(蓋体)22と、可撓性配線基板25と、を有し、ベース21とハウジング22とで可撓性配線基板25を挟み込むようにして、これらを互いに接合して構成されている。
なお、ベース21と可撓性配線基板25との接合、および、ハウジング22と可撓性配線基板25との接合は、それぞれ、接着剤で構成される接着剤層26を介して行われている。この接着剤としては、特に限定されず、例えば、シリコーン系、エポキシ系の接着剤等を用いることができる。
ベース21は、パッケージ2の底面を構成し、本実施形態では、全体形状が平板状をなし、その平面視形状は、正方形状となっている。
ベース21の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物セラミックス、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン等の窒化物セラミックスのような各種セラミックスや、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂のような各種樹脂材料等の絶縁性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、各種セラミックスであることが好ましい。これにより、優れた機械的強度を有するパッケージ2を得ることができる。
なお、ベース21の平面視形状としては、図1に示した、正方形状をなすものの他、例えば、円形状、長方形状、五角形以上の多角形状等をなすものであってもよい。
ハウジング22は、パッケージ2の蓋部を構成し、本実施形態では、全体形状が筒状をなし、その平面視形状は、その下側おいて正方形状となり、上側において円形状となっている。
このハウジング22は、その外径および内径が、下端から上端に向かってパッケージ高さの途中まで漸減する第1部位と、この途中から上端に向かってほぼ一定となる第2の部位とで構成され、第1の部位において平面視形状が正方形状をなし、第2の部位において平面視形状が円形状をなしている。
ハウジング22の構成材料としては、ベース21の構成材料として挙げたのと同様のものを用いることができる。
なお、ハウジング22の形状としては、図1に示した形状のものの他、例えば、その全体形状が、円筒状をなすもの等であってもよい。
可撓性配線基板25は、パッケージ2の厚さ方向において、ベース21とハウジング22との間に位置し、センサーチップ3をパッケージ2内で固定するとともに、センサーチップ3で発生した電気信号をパッケージ2の外部に取り出す機能を有している。
この可撓性配線基板25は、可撓性を有する基材23と、この基材23の下面側に形成された配線24とで構成される。
基材23は、本実施形態では、その平面視形状が、正方形の枠状をなす枠体231と、枠体231の一辺において突出するように一体的に形成された帯状をなす帯体232とで構成されている。この枠体231において、その中心部に、厚さ方向に開口する開口部233が形成されている。
基材23の構成材料としては、可撓性を有するものであれば、特に限定されず、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
配線24は、導電性を有し、図2(b)に示すように、枠体231と帯体232にかけて設けられ(引き回され)ており、本実施形態では、4つの配線部241〜244を有している。これらのうち、2つの配線部241、242は、それぞれ、その基端側が帯体232に設けられ、枠体231を構成する4辺のうち帯体232が一体的に形成されている1辺から、先端側が開口部233内に突出するように設けられている。また、2つの配線部243、244は、それぞれ、その基端側が帯体232に設けられ、枠体231にかけて引き回された後、帯体232が一体的に形成されている枠体231の1辺に対向する1辺から、先端側が開口部233内に突出するように設けられている。なお、配線24の数は、センサーチップ3に設けられている端子の数に合わせて設定すればよく、4つに限定されず、3つ以下であってもよしい、5つ以上であってもよい。
開口部233内に突出する、これら配線部241〜244の先端側により、フライングリード(タブテープ)27が構成される。フライングリード27の先端部は、枠体231から離間して、センサーチップ3を固定する固定部を構成するとともに、センサーチップ3が有する端子と電気的に接続する端子を構成する。
配線24の構成材料としては、例えば、Ni、Pt、Li、Mg、Sr、Ag、Cu、Co、Al等の金属、これらを含むMgAg、AlLi、CuLi等の合金、ITO、SnO2等の酸化物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら、ベース21と、可撓性配線基板25と、ハウジング22とを、これらの間に接着剤層26を介在させた状態で、この順で積層することにより、パッケージ2が形成され、その内側に、ハウジング22の上側で開口する内部空間28が画成される。また、この際、枠体231の開口部233内に突出するフライングリード27が、内部空間28内に突出するように配置される。さらに、可撓性配線基板25が有する枠体231が内部空間28を形成する主体部を構成し、この主体部から突出するように帯体232が形成されることとなる。この帯体232に対応して設けられた配線24、すなわち配線部241〜244の端部に、例えば、後述する電子機器または移動体のマザーボード等を電気的に接続することにより、パッケージ2の内部空間28に収納されたセンサーチップ3で発生した電気信号を、パッケージ2の外部、すなわち電子機器または移動体に取り出すことができる。
なお、ベース21、可撓性配線基板25およびハウジング22における、これら同士間の接合は、接着剤層を介することなく、ベース21、可撓性配線基板25およびハウジング22の構成材料等によっては、陽極接合や、直接接合等の各種接合方法により行われていてもよい。
≪センサーチップ≫
センサーチップ3は、センサーチップ3に作用した圧力を検出して、その検出値に基づいて電気信号を発生する機能を有するものである。センサーチップ3は、かかる機能を有するものであれば、いかなる構成のものであっても良いが、本実施形態では、次のような構成となっている。
図3に示すセンサーチップ3は、基板31と、機能素子32と、素子周囲構造体33と、空洞部34と、半導体回路(図示せず)とを有している。
基板31は、板状をなしており、例えば、シリコン等の半導体で構成された半導体基板311上に、絶縁膜312と、シリコン窒化膜313とをこの順に積層することにより構成することができる。このような基板31の平面視形状は、特に限定されず、例えば略正方形または略長方形等の矩形や、円形とすることができ、本実施形態では、略正方形となっている。
また、基板31には、周囲の部分(枠部319)よりも薄肉であり、受圧によって撓み変形するダイアフラム部314が設けられている。ダイアフラム部314は、基板31の下面(外側に臨む主面)に有底の凹部315を設けることで形成され、その下面(凹部315の底面)が受圧面(物理量検出面)314aとなっている。このようなダイアフラム部314の平面視形状は、特に限定されず、例えば略正方形または略長方形等の矩形や、円形とすることができ、本実施形態では、略正方形となっている。
また、図4に示すように、基板31の下面には、一対の有底の溝316、317が配置されている。溝316、317は、それぞれ、基板31の下面、すなわち、凹部315と同じ側に開口している。また、溝316、317は、それぞれ、一端がダイアフラム部314に接続されており、他端が基板31(枠部319)の外縁と繋がっている(側面に開放している)。言い換えると、溝316、317は、それぞれ、基板31の側面とダイアフラム部314と連通するように設けられている。また、溝316は、凹部315の1つの辺に接続されており、溝317は、凹部315の溝316が接続されている辺と対向する辺にせつぞくされている。また、溝316、317は、センサーチップ3の平面視にて、ダイアフラム部314を介して対向配置されている。
また、溝316、317は、それぞれ、直線状をなしており、互いに一直線上に並んで設けられている。さらには、溝316、317の延在軸である軸Jは、平面視にて、ダイアフラム部314の中心Oと交わっており、基板31の1組の対向する一対の外縁に沿って延在している。言い換えると、溝316、317は、センサーチップ3の平面視にて、ダイアフラム部314の中心Oと交わる軸Jに沿って一直線に形成されている。また、溝316、317は、それぞれ、その延在方向の全域に亘って幅がほぼ一定となっている。また、溝316、317は、互いにほぼ同じ形状(横断面形状、横断面積等)を有している。また、溝316、317は、それぞれ、凹部315と同じ深さを有しており、これらの底面と受圧面314aとが同一平面となっている。
また、後述するように、基板31には図示しない半導体回路が作り込まれているが、溝316、317は、それぞれ、センサーチップ3の平面視にて、半導体回路が有する能動素子、コンデンサ、インダクタ、抵抗、ダイオード等の回路素子と重ならないように形成されている。言い換えれば、センサーチップ3の平面視にて、各回路素子が溝316、317と重ならないように配置されている。このような配置とすることにより、薄肉で他の場所よりも脆い領域に回路素子が配置されないので、回路素子等に歪み等の応力が加わり難く、半導体回路の損傷や誤作動等を防止することができる。
以上のような溝316、317を設けることで、後述するように、受圧面314aに気泡が残らないように、内部空間28内にモールド部4を充填することができる。
機能素子32は、基板31のダイアフラム部314上に設けられている固定電極321と、可動電極322とを有している。また、可動電極322は、基板31上に設けられている支持部322aと、固定電極321と空隙を隔てて対向配置された可動部322bと、支持部322aと可動部322bとを連結する弾性変形可能な連結部322cとを有している。
素子周囲構造体33は、機能素子32が配置されている空洞部34を画成するように形成されている。このような素子周囲構造体33は、基板31上に機能素子32を取り囲むように形成された層間絶縁膜331と、層間絶縁膜331上に形成された配線層332と、配線層332および層間絶縁膜331上に形成された層間絶縁膜333と、層間絶縁膜333上に形成された配線層334と、配線層334および層間絶縁膜333上に形成された表面保護膜335と、封止層336と、を有している。配線層334は、空洞部34の内外を連通する複数の細孔を備えた被覆層334aを有しており、この被覆層334aの細孔が封止層336によって塞がれている。
基板31と素子周囲構造体33とによって画成された空洞部34は、機能素子32を収容する収容部として機能している。空洞部34は、密閉された空間であり、センサーチップ3が検出する圧力の基準値となる圧力基準室として機能する。本実施形態では、空洞部34が真空状態(例えば、10Pa以下)となっている。空洞部34を真空状態とすることで、センサーチップ3を、真空状態を基準として圧力を検出する「絶対圧センサー」として用いることができ、その利便性が向上する。ただし、空洞部34は、真空状態でなくてもよく、大気圧であってもよいし、大気圧よりも気圧が低い減圧状態であってもよいし、大気圧よりも気圧が高い加圧状態であってもよい。
このようなセンサーチップ3では、半導体基板311上およびその上方には、図示しない半導体回路が作り込まれている。この半導体回路は、必要に応じて形成されたMOSトランジスタ等の能動素子、コンデンサ、インダクタ、抵抗、ダイオード等の回路素子や、配線などの回路要素を有しており、配線層332、334によって、センサーチップ3の上面(凹部315が形成されている面と反対側の面)に引き出されている。そして、この引き出された部分(端子334b)において、前述したフライングリード27と電気的に接続される。
また、図1に示すように、センサーチップ3は、ダイアフラム部314の受圧面314aをパッケージ2の底面側、すなわちハウジング22の開口と反対側(異なる方向)に向けて配置されている。このように配置することによって、例えば、ハウジング22の開口から侵入した異物によって、ダイアフラム部314(受圧面314a)が損傷することを抑制することができる。また、センサーチップ3をフライングリード27の下側に設けることができるので、物理量検出センサー1の低背化を図ることもできる。
以上、センサーチップ3の構成について簡単に説明した。このようなセンサーチップ3は、ダイアフラム部314の受圧面314aが受ける圧力に応じて、ダイアフラム部314が変形し、これにより、可動電極322の可動部322bと固定電極321とのギャップ(離間距離)が変化する。ギャップが変化すると、固定電極321および可動電極322で構成される振動系の共振周波数が変化するため、この共振周波数の変化から、受圧面314aで受けた圧力の大きさ(絶対圧)を求めることができる。
なお、本実施形態では、センサーチップ3が、固定電極321および可動電極322からなる振動系の共振周波数の変化に基づいて圧力を検出する構成について説明したが、この他、例えば、ダイアフラム部314に設けたCMOSインバーターにより検出する構成であってもよいし、ダイアフラム部314に設けたピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて圧力を検出する構成であってもよい。
≪モールド部4≫
モールド部4は、パッケージ2内に形成された内部空間28内に充填され、これにより、内部空間28内に収納された、センサーチップ3を封止する。このモールド部4により、センサーチップ3を保護(防塵および防水)するとともに、物理量検出センサー1(パッケージ2)に作用した外部応力を低減させることができる。このようなモールド部4は、液状またはゲル状の充填材41で構成され、充填材41としては、例えば、シリコーンオイル等を用いることができる。なお、物理量検出センサー1に加わった圧力は、ハウジング22の開口およびモールド部4(充填材41)を介して、センサーチップ3の受圧面314aに作用する。
以上、物理量検出センサー1について説明した。
このような物理量検出センサー1は、まず、センサーチップ3が収容されたパッケージ2を容易し、次に、パッケージの内部空間28内に充填材41を充填することによって得られる。内部空間28に充填材41を充填する方法としては、特に限定されないが、例えば、細長いノズル8を有するディスペンサー(吐出装置)を用いて行うことができる。この際、図5(a)に示すように、ノズル8をセンサーチップ3の溝316が形成されている側に配置し、その状態でノズル8から充填材41を吐出する。すると、図5(b)、(c)に示すように、溝316、凹部315、溝317の順に、徐々に充填材41で覆われていく。そのため、ダイアフラム部314の受圧面314a上に位置している空気が、凹部315内への充填材41の流入に伴って溝317から除去され、完成した物理量検出センサー1には受圧面314aに気泡が残存し難い。したがって、気泡に起因する受圧感度の低下や、受圧感度のバラつきが低減され、より受圧感度の高い物理量検出センサー1となる。
特に、前述したように、一対の溝316、317が形成されているため、一方の溝を凹部315内に充填材41を流し込むための溝として用い、他方の溝を凹部315内の空気を逃がすための溝として用いることができるため、凹部315への充填材41の充填および凹部315内の空気の除去を効果的に行うことができる。そのため、前述した効果をより効果的に発揮することができる。また、溝316、317がそれぞれ基板31の外縁まで延びているため、例えば、溝316を介して凹部315内へ充填材41を供給したり、溝317を介して凹部315内の空気を逃がしたりすることをよりスムーズに行うことができる。また、溝316、317がそれぞれ基板31の下面に開放しているため、溝316、317内への充填材41の充填をスムーズに行うことができる。
さらには、前述したように、溝316、317が、センサーチップ3の平面視にて、ダイアフラム部314を介して対向配置されているため、言い換えると、溝317が溝316の反対側に位置しているため、図5に示すように、凹部315に充填材41が満たさせるまで(受圧面314aが充填材41で覆われるまで)は、溝317が充填材41で満たされない。したがって、凹部315内の空気を、溝317を介して確実に除去することができる。加えて、溝316、317が互いに一直線上に(同じ方向に沿って)並んで設けられているため、充填材41の侵入に伴う凹部315内の空気の押し出しをよりスムーズに行うことができる。さらには、溝316、317が凹部315と同じ深さを有しており、これらの接続部に段差が形成されていないため、前記段差に空気が残存するといった不都合の発生が防止され、より確実に凹部315内の空気を除去することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の物理量検出センサーの第2実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。
以下、第2実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、センサーチップの構成(溝の構成)が異なること以外は、図1に示す物理量検出センサーと同様である。
図6に示すように、本実施形態のセンサーチップ3では凹部315および溝316、317が前述した第1実施形態に対して中心O回りに約45°回転させた状態で配置されている。そのため、溝316、317の延在軸である軸Jが基板31の対角線とほぼ一致している。
このような第2実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の物理量検出センサーの第3実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。
以下、第3実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、センサーチップの構成(凹部および溝の構成)が異なること以外は、図1に示す物理量検出センサーと同様である。
図7に示すように、本実施形態のセンサーチップ3では凹部315が前述した第1実施形態に対して中心O回りに約45°回転した状態で配置されている。そして、溝316の一端が凹部315の1つの角部に接続されており、溝317の一端が凹部315の溝316が接続されている角部と対向する角部に接続されている。このように、溝316、317をそれぞれ凹部315の角部に接続することによって、凹部315の角部に空気が残存してしまうことを効果的に低減することができる。
このような第3実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第4実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第4実施形態について説明する。
図8は、本発明の物理量検出センサーの第4実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。
以下、第4実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、センサーチップの構成(溝の構成)が異なること以外は、図1に示す物理量検出センサーと同様である。
図8に示すように、本実施形態のセンサーチップ3では溝316、317が前述した第1実施形態に対して中心O回りに約45°回転した状態で配置されている。そのため、溝316、317が基板31の外縁の対角線に沿って延在している。また、溝316の一端が凹部315の1つの角部に接続されており、溝317の一端が凹部315の溝316が接続されている角部と対向する角部に接続されている。このように、溝316、317をそれぞれ凹部315の角部に接続することによって、凹部315の角部に空気が残存してしまうことを効果的に低減することができる。
このような第4実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第5実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第5実施形態について説明する。
図9は、本発明の物理量検出センサーの第5実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。
以下、第5実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、センサーチップの構成(溝の構成)が異なること以外は、図1に示す物理量検出センサーと同様である。
図8に示すように、本実施形態のセンサーチップ3では溝316、317が同じ方向に沿って延在しているが、センサーチップ3の平面視にて、互いの延在軸である軸J1、J2が軸J1、J2に直交する方向にずれている。
このような第5実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第6実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第6実施形態について説明する。
図10は、本発明の物理量検出センサーの第6実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。
以下、第6実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、センサーチップの構成(溝の構成)が異なること以外は、図1に示す物理量検出センサーと同様である。
図10に示すように、本実施形態のセンサーチップ3では溝317が溝316よりも広幅に形成されている。すなわち、溝317の幅W2と溝316の幅W1とがW2>W1なる関係を満足している。溝316、317が互いに同じ深さであるため、凹部315と溝316との接続部における横断面積をS1とし、凹部315と溝317の接続部における横断面積をS2としたとき、S2>S1なる関係を満足しているとも言える。このように、溝317を溝316より広幅とすることで、前述した第1実施形態(図5)で説明したように、溝316から凹部315内に充填材41を供給する場合に、広幅の溝317から凹部315内の空気をより逃がし易くすることができる。そのため、受圧面314aに気泡が残存してしまうことをより効果的に低減することができる。なお、幅W2としては、特に限定されないが、幅W1の1.5倍以上であることが好ましい。
このような第6実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第7実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第7実施形態について説明する。
図11は、本発明の物理量検出センサーの第7実施形態が有するセンサーチップの平面図(下面図)である。
以下、第7実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、センサーチップの構成(溝の構成)が異なること以外は、図10に示す物理量検出センサーと同様である。
図11に示すように、本実施形態のセンサーチップ3では溝317が溝316よりも広幅に形成されており、かつ凹部315と同じ幅を有している。すなわち、溝317の幅W2と、溝316の幅W1と、凹部315の幅W3とが、W2=W3>W1なる関係を満足している。このように、溝317を溝316より広幅とすることで、前述した第1実施形態(図5)で説明したように、溝316から凹部315内に充填材41を供給する場合に、広幅の溝317から凹部315内の空気をより逃がし易くすることができる。さらには、例えば、前述した第6実施形態と比較して凹部315の角部が2つ少なくなっているため、凹部315の角部に気泡が残存してしまうことを効果的に低減することができる。そのため、受圧面314aに気泡が残存してしまうことをより効果的に低減することができる。
なお、本実施形態のセンサーチップ3では、溝317と凹部315の明確な境界が無い。そのため、例えば、本実施形態のセンサーチップ3は、一部が基板31の外縁に開放している凹部315(枠部319によって一部(4辺中の3辺)が囲まれている凹部315)と、凹部315の基板31の外縁に開放していない部分と基板31の外縁とを連結する1つの溝とを有しているとも言える。
このような第7実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第8実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第8実施形態について説明する。
図12は、本発明の物理量検出センサーの第8実施形態が有するセンサーチップの図((a)が平面図、(b)が断面図)である。なお、図12(b)では、説明の便宜上、センサーチップ3の機能素子32、素子周囲構造体33および空洞部34の図示を省略している。
以下、第8実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、センサーチップの構成(溝の構成)が異なること以外は、図1に示す物理量検出センサーと同様である。
図12(a)、(b)に示すように、本実施形態のセンサーチップ3では溝316、317の深さが凹部315の深さよりも浅く、溝316、317の底面が受圧面314aよりも下側に位置している。また、溝316、317の深さは、共にほぼ等しくなっている。このような構成によれば、溝316、317の形成に伴う基板31の強度の低下を抑えることができる。
このような第8実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第9実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第9実施形態について説明する。
図13は、本発明の物理量検出センサーの第9実施形態が有するセンサーチップの図((a)が平面図、(b)が断面図)である。なお、図13(b)では、説明の便宜上、センサーチップ3の機能素子32、素子周囲構造体33および空洞部34の図示を省略している。
以下、第9実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、センサーチップの構成(溝の構成)が異なること以外は、図1に示す物理量検出センサーと同様である。
図13(a)、(b)に示すように、本実施形態のセンサーチップ3では溝316の深さが凹部315および溝317の深さよりも浅く、溝316の底面が受圧面314aおよび溝317の底面よりも下側に位置している。溝316、317は、共にほぼ等しい幅を有しているため、凹部315と溝316との接続部における横断面積をS1とし、凹部315と溝317の接続部における横断面積をS2としたとき、S2>S1なる関係を満足しているとも言える。このように、溝317を溝316より深くすることで、前述した第1実施形態(図5)で説明したように、溝316から凹部315内に充填材41を供給する場合に、広幅の溝317から凹部315内の空気をより逃がし易くすることができる。そのため、受圧面314aに気泡が残存してしまうことをより効果的に低減することができる。
このような第9実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第10実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第10実施形態について説明する。
図14は、本発明の物理量検出センサーの第10実施形態が有するセンサーチップの図((a)が平面図、(b)が断面図)である。なお、図14(b)では、説明の便宜上、センサーチップ3の機能素子32、素子周囲構造体33および空洞部34の図示を省略している。
以下、第10実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、センサーチップの構成(溝の構成)が異なること以外は、図1に示す物理量検出センサーと同様である。
図14(a)、(b)に示すように、本実施形態のセンサーチップ3では溝316、317の深さが共に凹部315の深さよりも浅く、溝316、317の底面が共に受圧面314aよりも下側に位置している。さらに、溝316は、溝317よりも浅く、溝316の底面が溝317の底面よりも下側に位置している。溝316、317は、共にほぼ等しい幅を有しているため、凹部315と溝316との接続部における横断面積をS1とし、凹部315と溝317の接続部における横断面積をS2としたとき、S2>S1なる関係を満足しているとも言える。このように、溝317を溝316より深くすることで、前述した第1実施形態(図5)で説明したように、溝316から凹部315内に充填材41を供給する場合に、広幅の溝317から凹部315内の空気をより逃がし易くすることができる。そのため、受圧面314aに気泡が残存してしまうことをより効果的に低減することができる。
このような第10実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第11実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第11実施形態について説明する。
図15は、本発明の物理量検出センサーの第11実施形態を示す縦断面図である。
以下、第11実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、さらに、ICチップを備えること以外は、図1に示す物理量検出センサー1と同様である。
図15に示すように、本実施形態の物理量検出センサー1では、センサーチップ3に重ねて配置され、センサーチップ3とバンプ5を介して電気的に接続されているICチップ6を有し、ICチップ6がフライングリード27の先端部に固定されている。この場合、例えば、センサーチップ3にはセンサーチップ3をMEMS振動子として機能させるための半導体回路が形成されており、ICチップ6にはセンサーチップ3を圧力センサーとして用いるための半導体回路が形成されている。ただし、センサーチップ3に半導体回路を形成せずに、ICチップ6にその分の半導体回路を形成してもよい。
このような第11実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第12実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第12実施形態について説明する。
図16は、本発明の物理量検出センサーの第12実施形態を示す縦断面図である。
以下、第12実施形態の物理量検出センサーについて、前記第1実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、さらに、センサーチップの姿勢が異なること以外は、図1に示す物理量検出センサー1と同様である。
図16に示すように、本実施形態の物理量検出センサー1では、センサーチップ3が受圧面314aをパッケージ2の開口に向けて配置されている。これにより、受圧面314aがより圧力を受けやすくなる。
このような第12実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第13実施形態>
次に、本発明の物理量検出センサーの第13実施形態について説明する。
図17は、本発明の物理量検出センサーの第13実施形態を示す縦断面図である。
以下、第13実施形態の物理量検出センサーについて、前記第12実施形態の物理量検出センサーとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態の物理量検出センサーは、さらに、ICチップを備えること以外は、図16に示す物理量検出センサー1と同様である。
図17に示すように、本実施形態の物理量検出センサー1では、センサーチップ3に重ねて配置され、センサーチップ3と電気的に接続されているICチップ6を有し、ICチップ6がフライングリード27の先端部に固定されている。この場合、例えば、センサーチップ3にはセンサーチップ3をMEMS振動子として機能させるための半導体回路が形成されており、ICチップ6にはセンサーチップ3を圧力センサーとして用いるための半導体回路が形成されている。ただし、センサーチップ3に半導体回路を形成せずに、ICチップ6にその分の半導体回路を形成してもよい。
このような第13実施形態の物理量検出センサー1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
2.高度計
次に、本発明の物理量検出センサーを備える高度計の一例について説明する。図18は、本発明の高度計の一例を示す斜視図である。
高度計200は、腕時計のように、手首に装着することができる。また、高度計200の内部には、圧力センサーとしての物理量検出センサー1が搭載されており、表示部201に現在地の海抜からの高度、または、現在地の気圧等を表示することができる。なお、表示部201には、現在時刻、使用者の心拍数、天候等、様々な情報を表示することができる。
3.電子機器
次に、本発明の物理量検出センサーを備える電子機器を適用したナビゲーションシステムについて説明する。図19は、本発明の電子機器の一例を示す正面図である。
ナビゲーションシステム300には、図示しない地図情報と、GPS(全地球測位システム:Global Positioning System)からの位置情報取得手段と、ジャイロセンサーおよび加速度センサーと車速データとによる自立航法手段と、圧力センサーとしての物理量検出センサー1と、所定の位置情報または進路情報を表示する表示部301とを備えている。
このナビゲーションシステム300において、ナビゲーションシステム300が有するマザーボードに、物理量検出センサー1が電気的に接続される。このようなナビゲーションシステム300は、優れた信頼性を有する。
このナビゲーションシステム300によれば、取得した位置情報に加えて高度情報を取得することができる。高度情報を得ることにより、例えば、一般道路と位置情報上は略同一の位置を示す高架道路を走行する場合、高度情報を持たない場合には、一般道路を走行しているのか高架道路を走行しているのかナビゲーションシステムでは判断できず、優先情報として一般道路の情報を使用者に提供してしまっていた。そこで、本実施形態に係るナビゲーションシステム300では、高度情報を物理量検出センサー1によって取得することができ、一般道路から高架道路へ進入することによる高度変化を検出し、高架道路の走行状態におけるナビゲーション情報を使用者に提供することができる。
なお、表示部301は、例えば液晶パネルディスプレイや、有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなど、小型かつ薄型化が可能な構成となっている。
4.移動体
次いで、本発明の物理量検出センサーを適用した移動体について説明する。図20は、本発明の移動体の一例を示す斜視図である。
図20に示すように、移動体400は、車体401と、4つの車輪402とを有しており、車体401に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪402を回転させるように構成されている。このような移動体400には、ナビゲーションシステム300(圧力センサーとしての物理量検出センサー1)が内蔵されている。
なお、本発明の物理量検出センサーを組み込む電子機器または移動体は、前述したものに限定されず、例えば、携帯電話機、ディジタルスチルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、パーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター)、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター、地上デジタル放送、携帯電話基地局等に適用することができる。
以上、本発明の物理量検出センサー、高度計、電子機器および移動体を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。また、本発明では、前記第1〜第13実施形態で示した任意の2以上の構成を組み合わせるようにしてもよい。
また、前述した実施形態では、凹部に繋がる溝が一対の形成されている構成について説明したが、溝の数は、これに限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
また、前述した実施形態では、各溝が基板の外縁まで延びているが、これに限定されず、外縁まで延びていなくてもよい。すなわち、溝は、基板の側面に開放していなくてもよい。
1……物理量検出センサー 2……パッケージ 3……センサーチップ 4……モールド部 5……バンプ 6……ICチップ 8……ノズル 21……ベース 22……ハウジング 23……基材 24……配線 25……可撓性配線基板 26……接着剤層 27……フライングリード 28……内部空間 31……基板 32……機能素子 33……素子周囲構造体 34……空洞部 41……充填材 200……高度計 201……表示部 231……枠体 232……帯体 233……開口部 241、242、243、244……配線部 300……ナビゲーションシステム 301……表示部 311……半導体基板 312……絶縁膜 313……シリコン窒化膜 314……ダイアフラム部 314a……受圧面 315……凹部 316、317……溝 319……枠部 321……固定電極 322……可動電極 322a……支持部 322b……可動部 322c……連結部 331……層間絶縁膜 332……配線層 333……層間絶縁膜 334……配線層 334a……被覆層 334b……端子 335……表面保護膜 336……封止層 400……移動体 401……車体 402……車輪 J、J1、J2……軸 O……中心 W1、W2、W3……幅

Claims (12)

  1. 枠部と、前記枠部によって周囲の少なくとも一部を囲まれている凹部と、を備え、前記凹部の底部に物理量検出面を有するセンサー素子と、
    前記凹部内に配置されている液状またはゲル状の充填材と、
    を有し、
    前記枠部には、前記凹部に繋がっている溝が配置されていることを特徴とする物理量検出センサー。
  2. 前記溝は、前記凹部と同じ側に開口している請求項1に記載の物理量検出センサー。
  3. 前記物理量検出面の平面視にて、前記溝は、前記枠部の外縁と繋がっている請求項1または2に記載の物理量検出センサー。
  4. 開口を有し、前記センサー素子を収容している内部空間を有するパッケージを備え、
    前記内部空間に前記充填材が充填されており、
    前記物理量検出面の向きと前記開口の向きとが異なっている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の物理量検出センサー。
  5. 前記溝は、複数配置されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の物理量検出センサー。
  6. 前記複数の溝のうちの少なくとも一対の溝は、前記凹部を介して対向配置されている請求項5に記載の物理量検出センサー。
  7. 前記一対の溝は、同じ方向に沿って延在している請求項6に記載の物理量検出センサー。
  8. 前記一対の溝は、前記凹部との接続部における横断面積が互いに異なっている請求項6または7に記載の物理量検出センサー。
  9. 前記物理量検出面が受圧面である請求項1ないし8のいずれか1項に記載の物理量検出センサー。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の物理量検出センサーを備えることを特徴とする高度計。
  11. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の物理量検出センサーを備えることを特徴とする電子機器。
  12. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の物理量検出センサーを備えることを特徴とする移動体。
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