JP2015121287A - 管材取付サドル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両端の足部20に形成した長円孔21に、コンクリート基礎2に埋設したアンカーボルト12を通し、ダブルナット13等の固着手段で固着する。足部20の内側から直角に起立した起立部30は、その相互間を所定の曲率で湾曲させた管材受部40を保持している。起立部30と管材受部40は一体となった板材から形成されており、起立部30と管材受部40との接線は20〜60度の角度で折曲されており、その交差部に起立部30の幅方向に貫通する長孔45が設けられている。起立部30と一体となった管材受部40は曲げられることにより高度が増し、また、そこに長孔45が形成されても、管材受部40の曲げによって強靭になっているので、変形も生じ難いし、破損もされ難い。
【選択図】図2
Description
このサドルの基本形態を改良した先行技術として特許文献1の技術がある。
そして、長さ方向に直角に切断した開口が水平方向と垂直方向とが異なる楕円管、長さ方向に直角に切断した開口が卵形のシルエットラインと同様の卵状の異径管を取付ける場合には安定した取付けが不可能であった。
そして、上記管材受部は、前記起立部相互間を所定の曲率で湾曲させたものであり、管材とその管材受部の間に震動が生じないように、貨物車両の走行振動が加わらないように、また、水撃作用の粗密波の影響を受けないように接触させるものである。
更にまた、上記帯体は、前記長孔を通過させて円管、楕円管、偏平管、卵状管等の異形管の何れかからなる管材の外周を巻き込む帯で、通常、金属薄板、合成樹脂繊維で編み込んだ帯が使用できる。上記合成樹脂繊維で編み込んだ帯体は、一重に限定されるものではなく、二重以上とすることもできる。
加えて、上記締付具は、前記帯体を前記長孔を通過させて前記管材と前記管材受部を同時に締め付けるもので、単純なものはボルト・ナットの螺合による締付け、通常では帯長を螺合によって変化させる締付具(商品名として、トルククランプ、パーカークランプ、ワンイヤークランプ、ホースクランプ等がある)である。
ここで、上記起立部相互間の間隔を維持するための前記起立部相互間に配設した距離保持部材とは、起立部相互間の間隔が拡大または縮小しないように維持させる板材、棒材、管材からなり、当然に機械的強度を増加させる加工が施されている。
ここで、円管、楕円管、偏平管、卵状管等の異形管の何れか1つからなる管材の長さ方向に対する垂直断面の最大幅以上の上方向の位置で接続を行ったものであるから、円管、楕円管、偏平管、卵状管等の異形管の何れか1つからなる管材の下側に手をまわして接続作業を行う必要がなくなり、安定した機械的接続作業ができる。
なお、実施の形態において、同一記号及び同一符号は、実施の形態の同一または相当する機能部分を意味し、実施の形態相互との同一記号及び同一符号は、それら実施の形態に共通する機能部分であるから、ここでは重複する詳細な説明を省略する。
まず、本発明の実施の形態1の管材受サドルについて、図1乃至図5を用いて説明する。
本実施の形態1の管材受サドル1は、円管、楕円管、偏平管、卵状管等の異形管の管材10に取付けられ、基礎となるコンクリート基礎2の上に配設される。このコンクリート基礎2は、地下施設または暗渠として形成されたものの基礎に該当するが、特定の基礎に限定されるものではない。
なお、管材受サドル1の足部20の取付けは、アンカーボルト12に限定されるものではなく、建造物の強度が適当に維持できる部材に配設される。
このとき、接線角度θが20度以下では、一般的に、管材10の荷重が起立部30に垂直に加わる荷重よりも、管材受部40を下方に伸ばそうとする張力が大きくなり、使用中に後述する帯体50が伸びる可能性がある。接線角度θが60度以上では、管材10の配置が安定し難くなくなる。しかし、本実施の形態において、厳格に接線角度θが20〜60度の角度である必要はなく、管材受部40及び起立部30の板材の強度によっては、2〜3割の誤差は許される。
管材受部40の端部と起立部30の端部は、接線角度θが20〜60度の角度に湾曲されているから、その部位の硬度が高くなっており、機械的強度が強くなっている。
補助支持辺70の配設は、補助支持辺70の両端を1対の起立部30に溶接してもよいが、本実施の形態では、ボルト71とナット72によって固着されている。なお、補助支持辺70は、プレス加工の際にその長さ方向に線条を形成し、機械的強度を上げるのが望ましい。
予め、基礎コンクリート2にアンカーボルト12を埋設して打設する。この基礎コンクリート2の打設は、アンカーボルト12の埋設強度の高い、公知の方法が採用できる。
また、管材受サドル1の締付具60によって帯体50を緩め帯体50の周囲を長くし、1本の管材10に対して必要数の管材受サドル1を挿入する。
管材10については、その状態で継手11で次の管材10とを公知の方法で接続する。勿論、継手11を使用しないで、管材10の先端に配設されたフランジで接続するものもある。
なお、足部20に設けられた長円孔21は、管材10の長さ方向に対し垂直な変化を孔の長さで吸収できる。
この締付具10で帯体50を締付ける際に、締付具60が管材10の水平方向の直径位置よりも上に配置されているから、工具で締付具60の螺合回転子62を回転操作が自在となり、帯体50の周囲の長さに部分的な歪等が存在しないことを確認して、管材受部40及び管材10を締付け固定することができる。
しかし、本発明を実施する場合には、他の方法によって施工することもできる。
次に、管材10及び継手11を順次接続しながら、管材受部40に対して管材10及び継手11を順次配設する。その管材10及び継手11の配置が可能になったとき、帯体50をもって、その先端を起立部30と管材受部40との間に形成した2個の長孔45を貫通させ、管材10の上まで引き出す。
ところで、図1乃至図5は、締付具60として、トルククランプ、パーカークランプ、ワンイヤークランプ等として市販のものを例示したが、例えば、図6のように更に公知のロックバンド等の固着手段が使用できる。
また、足部20に設けられた長円孔21は、管材10の長さ方向に対し垂直な変化を孔の長さで吸収できるようにしているが、本発明を実施する場合は、一方のみ長円孔21として実施することもできる。
[実施の形態2]
帯体500は、鋼材帯またはステンレス鋼帯からなり、先端501及び先端502が直角に折曲されている。この先端501及び先端502の形状は、起立部30と管材受部40との間に形成した2個の長孔45を貫通させることができる形状としている。したがって、施工の際には、先に、起立部30と管材受部40との間に形成した2個の長孔45を両側に通過させ、中央断面図における垂線の位置で、最高位置から±90度の角度位置に先端501及び先端502が位置している。
即ち、本発明を実施使用とする場合の締付具60及び締付具600は、公知の手段が採用できる。
また、足部20に設けられた長円孔21は、管材10の長さ方向に対し垂直な変化を孔の長さで吸収できるようにしているが、本発明を実施する場合は、一方のみ長円孔21として実施することもできる。
[実施の形態3]
即ち、図1乃至図6において、補助支持辺70は管材受部40側を軸に足部20を広げようとする力が大きくなる可能性があるのでその対策として用いている。
しかし、1対の起立部30の高さが低いもの、或いは、管材10の径が細いもののときには、外力が小さいので、補助支持辺70を省略することができる。
そして、足部20に設けられた長円孔21は、管材10の長さ方向に対し垂直な変化を孔の長さで吸収できるようにしているが、本発明を実施する場合は、一方のみ長円孔21として実施することもできる。即ち、足部20に設けられた長円孔21は、1個または2個とすることができる。
[実施の形態4]
図1乃至図7においては、管材10が円管100であることについて説明した。しかし、楕円管、偏平管、卵状管300等の異形管にも使用できる。
この実施の形態では、管材受部40に卵状管300の下方にシャープな曲率の形状を帯体50で締め付けるものであるから、安定した施工状態が維持できる。
起立部30と管材受部40は一体となった板材から形成されており、起立部30と管材受部40との接線は20〜60度の角度で折曲されており、その交差部に起立部30の幅方向に貫通する長孔45が設けられている。したがって、起立部30と管材受部40との接線は20〜60度の角度で交差しているので、起立部30と一体となった管材受部40は曲げられることにより高度が増し、また、そこに長孔45が形成されても、管材受部40の曲げによって強靭になっているので、変形も生じ難いし、破損もされ難い。
また、管材受部40は起立部30相互間を所定の曲率で湾曲させたものであり、管材10とその管材受部40の間に震動が生じないように接触させることの構造であればよい。そして、長孔45は、起立部30と管材受部40との接線が20〜60度の角度で交差する位置に、起立部30の幅方向に表裏に貫通する孔を設けたもので、長孔45は起立部30と管材受部40の境界に設けたものである。
更に、締付具60,600は、帯体50,500を長孔45を通過させて管材10と管材受部40を同時に締め付けるもので、単純なものはボルト・ナットの螺合による締付け、通常では帯長を螺合によって変化させる締付具である。
ここで、起立部30相互間の間隔を維持するための起立部30相互間に配設した補助支持辺70とは、起立部30相互間の間隔が拡大または縮小しないように維持させる板材、棒材、管材からなり、当然に機械的強度を増加させる加工を施したものが望ましい。
ここで、円管100、楕円管、偏平管、卵状管300等の異形管からなる管材10の長さ方向に対する垂直断面の最大幅以上の上方向の位置で接続を行ったものであるから、円管100、楕円管、偏平管、卵状管300等の異形管からなる管材10の下側に手をまわして接続作業を行う必要が難くなり、安定した機械的接続作業ができる。
この実施の形態においても、足部20に設けられた長円孔21は、管材10の長さ方向に対し垂直な変化を孔の長さで吸収できるようにしているが、本発明を実施する場合は、一方のみ長円孔21として実施することもできる。
[実施の形態5]
図6の実施例は、起立部30相互間の間隔を維持するための起立部30相互間に配設した補助支持辺70を具備するものであるが、次のように変形させることができる。
足部200は図6の両端の長さに設定した長さの板材を使用している。当該板材の両側には、表裏に貫通した長円孔21が穿設されている。
そして、板材からなる足部200の長さ方向の中央に、1対の起立部30の間隔の中央を位置決めし、1対の起立部30の下端を板材からなる足部200に溶接している。
なお、本実施の形態においても、足部200に設けられた長円孔21は、管材10の長さ方向に対し垂直な変化を孔の長さで吸収できるようにしているが、本発明を実施する場合は、一方のみ長円孔21として実施することもできる。
[実施の形態6]
図6の実施の形態6は、起立部30相互間の間隔を維持するための起立部30相互間に配設した補助支持辺70を具備するものであるが、次のように変形させることができる。
即ち、足部210は図6の実施の形態の片側の足部20と起立部30と同じ構造である。他方の起立部30Aも立設形成されていることに相違はないが、起立部30よりも起立部30Aの厚みだけ長く形成されている。起立部30Aに対して足部220は内方向に折曲されている。即ち、起立部30Aの先端は、起立部30Aに対して足部220が足部210方向に折曲されている。その足部220の先端は、図6の実施の形態の他方の起立部30の足部210の先端と同一になっている。勿論、足部220の先端には表裏に貫通した長円孔221が穿設されており、足部210の長円孔21と同一位置に長円孔221が穿設されている。ここで、長円孔21を有する足部210及び長円孔220を有する足部220は、足部230を構成している。
なお、本実施の形態では。足部220に設けられた長円孔21,221は、管材10の長さ方向に対し垂直な変化を孔の長さで吸収できるものであり、本発明を実施する場合は、両方を長円孔21,221または円孔とすることができる。
[実施の形態7]
図11に示す実施の形態7の起立部30は、図6の起立部30に対して足部20を切断除去した形状となっている。
施工現場には、例えば、橋梁では、車道または歩道に沿ってトラス(上弦材、垂直材、斜材、下弦材)に沿って、鉄骨、形鋼の柱または梁を配置し、図示では、C型のチャンネル鋼80がトラスに取付けられ、そのチャンネル鋼80に所定の間隔で円孔を穿設しておき、その円孔にボルト81とダブルナット82で固着したものである。
このときの取付形態としては、構造物に堅固な部材が存在すれば、直接、起立部30をその構造物に取付ければよい。そのため、足部20は省略することができる。
本実施の形態7の基本的構成は、図12に示すように、1対の起立部30の下端から足部20を切断された形態となるが、図10の実施の形態6の構成から起立部30の右側に延びた足部210の距離で、両者を切断した形態とすることもできる。
[実施の形態8]
リブ513を形成したものでも、リブ513の高さを大きくしなければ、長孔45に対して端部が直角に折曲された帯体500も、その帯体500の端部を挿通できる。
したがって、本実施の形態の帯体500の端部は、ボルト512とダブルナット514で堅固に固着することができる。勿論、ボルト512またはナット514を帯体500の端部にスポット溶接しておくこともできる。
したがって、取付けた場合、恒久的な固着が可能となり、安定した固着状態が維持できる。
また、長孔45を通過させて円管100、楕円管、偏平管、卵状管300等の異形管の何れか1つからなる管材10の外周を巻き込む帯体50,500は、帯体50,500を長孔45を通過させて管材10と管材受部40を同時に締め付ける締付具60,600が配設されているから、管材10の外周に巻き付け乍ら締付具60,600で固着できるから、ガタツキの原因となる空間が生じない。そして、帯体50,500は、円管、楕円管、偏平管、卵状管300、異形管等の何れか1つからなる管材10の外周を巻き付ければよいから、簡単に施工できる。
また、管材11を収容する構造体との間隔は、管材受サドル1の設置を管材10の横幅に若干のスペースを確保できればよい。勿論、足部20,200,230の長円孔21,221までを管材10の横幅以内とすることもできる。そして、足部20,200,230の全長を管材10の横幅以内とすることもできる。それによって作業性を難しくすることがない構成となる。
また、締付具60,600は起立部30と管材受部40に設けた長孔45を通過自在で、円管100、楕円管、偏平管、卵状管300等の管材10の外周に巻き付ける機能を有する帯体50,500の係合長さを変化させることができ、容易に解けないものであればよい。
2 コンクリート基礎
10 管材
12 アンカーボルト
20 足部
30 起立部
40 管材受部
50,500 帯体
60,600 締付具
70 補助支持辺
100 円管
200,230 足部
300 卵状管
Claims (3)
- 並行する1対の起立部と、
前記起立部と同一板材料で形成され、前記起立部相互間を所定の曲率で湾曲させた管材受部と、
前記起立部の直線と前記管材受部の接線が所定の角度で交差する位置に、前記起立部の幅方向に設けた表裏に貫通し、前記起立部及び前記管材受部の長さ方向に対して直角に穿設した長孔と、
前記長孔を通過させて円管、楕円管、偏平管、卵状管等の異形管の何れか1つの管材の外周に巻き付ける帯体と、
前記帯体を前記長孔を通過させて前記管材と前記管材受部を同時に締め付ける締付具と
を具備することを特徴とする管材受サドル。 - 更に、前記起立部相互間の間隔を維持するための前記起立部相互間に配設した距離保持部材を具備することを特徴とする請求項1に記載の管材受サドル。
- 前記締付具は、円管、楕円管、偏平管、卵状管等の異形管の何れか1つの管材の長さ方向に対する垂直断面の最大幅以上の上方位置で締付けを行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の管材受サドル。
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