JP2015120486A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性を損なうことなく、アイス制動性能を向上する。【解決手段】4本の周方向主溝22によって、センターブロック列24と、一対のショルダーブロック列28と、その間の一対の中間ブロック列26とに区画されたトレッドゴム部16を備える重荷重用空気入りタイヤにおいて、トレッドゴム部16をキャップゴム層18とベースゴム層20で構成し、キャップゴム層の300%モジュラスをベースゴム層の300%モジュラスよりも大きくする。また、センターブロック30の断面積H1とセンターブロックのキャップゴム層18の断面積H1Cとの比H1C/H1を0.7〜0.9とし、前記H1Cと中間ブロック32のキャップゴム層の断面積H2Cとの比H2C/H1Cを1.0〜1.2とし、前記H2Cとショルダーブロック34のキャップゴム層の断面積H3Cとの比H3C/H2Cを1.0〜1.2とする。【選択図】図1

Description

本発明は、重荷重用空気入りタイヤに関する。
トラックやバスなどの重荷重用空気入りタイヤにおいて、トレッドゴム部は、トレッド面をなすキャップゴム層と、その半径方向内側に設けられるベースゴム層とで構成されている。そして、タイヤ性能を改良するために、これらキャップゴム層とベースゴム層の厚みをタイヤ幅方向で変化させることが提案されている。
例えば、特許文献1には、耐摩耗性と低転がり抵抗性を両立させるために、トレッドゴム部の中で最も発熱が大きいショルダー部において低発熱性のベースゴム層の占める割合を高めて低転がり抵抗性を向上しつつ、接地圧が高く摩耗寿命に対する影響が大きいトレッド中央部においてキャップゴム層の占める割合を増加して耐摩耗性を確保することが開示されている。しかしながら、この文献には、キャップゴム層の断面積を陸部間で略同等とすることで、各陸部の剛性を均等化することについても、また、それにより、アイス路面における制動性能であるアイス制動性能が向上することについても開示されていない。
特許文献2には、耐摩耗性を損なうことなくウェットグリップ性能を向上するために、キャップゴム層とベースゴム層の硬度差を規定した上で、ベースゴム層の厚さをタイヤ軸方向内側から外側に向かって増加させることが開示されている。しかしながら、この文献では、キャップゴム層のゴム硬度がベースゴム層よりも低いため、センター陸部の剛性が低く、従って、各陸部の剛性を均等化させることはできず、アイス制動性能を向上させることはできない。
特許文献3には、空気入りタイヤの摩耗寿命を向上するために、トレッド幅方向でのベースゴム層の体積分布を、トレッド幅方向の単位幅当たりのゴム体積の分布と一致させることが開示されている。しかしながら、具体的には、トレッド中央部よりもショルダー部でベースゴム層の厚みを薄くした構成が開示されており、各陸部でキャップゴム層の断面積を均等化することは開示されていない。
一方、特許文献4には、摩耗性能や転がり抵抗性能を損なうことなくアイス制動性能を向上するために、ベースゴム層の厚みをトレッドセンター部よりもトレッドショルダー部で大きく設定することが開示されている。しかしながら、ベースゴム層がキャップゴム層よりもモジュラスの高いゴムで構成されており、また、各陸部の剛性を均等化することで、接地圧分布の均一化によりアイス制動性能を向上させることについても開示されていない。
特開2007−137411号公報 特開2003−127614号公報 国際公開第2010/095439号 特開2007−001430号公報
アイス路面において滑る要因の一つとして、アイス路面の表面に凹凸があり、そのため、接地面積が少なくなってスリップすることが挙げられる。このことから、トレッドゴム部に設けられた各陸部の接地圧分布を均一にすれば、接地面積が増えて、アイス制動性能が向上すると考えられる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、各陸部の剛性を均等化することで接地圧分布を均等にし、これにより耐摩耗性を損なうことなく、アイス制動性能を向上することができる重荷重用空気入りタイヤを提供することを目的とする。
第1の実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤは、4本の周方向主溝によりタイヤ幅方向に区画された陸部を有するトレッドゴム部を備えた重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記トレッドゴム部は、トレッド面をなすキャップゴム層とその半径方向内側に設けられたベースゴム層とからなり、前記キャップゴム層の300%モジュラスが前記ベースゴム層の300%モジュラスよりも大きく、前記陸部が、タイヤ幅方向内側の2本の周方向主溝に挟まれたタイヤ赤道上に位置するセンター陸部と、タイヤ幅方向外側の2本の周方向主溝の外側に位置する一対のショルダー陸部と、前記センター陸部と前記ショルダー陸部の間に位置する一対の中間陸部とからなり、前記センター陸部の断面積H1と該センター陸部のキャップゴム層の断面積H1Cとの比H1C/H1が0.7〜0.9であり、前記センター陸部のキャップゴム層の断面積H1Cと前記中間陸部のキャップゴム層の断面積H2Cとの比H2C/H1Cが1.0〜1.2であり、前記中間陸部のキャップゴム層の断面積H2Cと前記ショルダー陸部のキャップゴム層の断面積H3Cとの比H3C/H2Cが1.0〜1.2であるものである。
第2の実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤは、2本の周方向主溝によりタイヤ幅方向に区画された陸部を有するトレッドゴム部を備えた重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記トレッドゴム部は、トレッド面をなすキャップゴム層とその半径方向内側に設けられたベースゴム層とからなり、前記キャップゴム層の300%モジュラスが前記ベースゴム層の300%モジュラスよりも大きく、前記陸部が、前記2本の周方向主溝に挟まれたタイヤ赤道上に位置するセンター陸部と、前記2本の周方向主溝の外側に位置する一対のショルダー陸部とからなり、前記センター陸部の断面積H1と該センター陸部のキャップゴム層の断面積H1Cとの比H1C/H1が0.7〜0.9であり、前記センター陸部のキャップゴム層の断面積H1Cと前記ショルダー陸部のキャップゴム層の断面積H3Cとの比H3C/H1Cが1.0〜1.2であるものである。
本実施形態によれば、上記のようにモジュラスの高いキャップゴム層の断面積を陸部間で略同等に設定したことにより、各陸部の剛性が均等化され、接地圧分布を均等にすることができるので、耐摩耗性を損なうことなく、アイス制動性能を向上することができる。
第1実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤのトレッド部の幅方向断面図。 同トレッド部における各ブロックの断面積を説明するための図。 同トレッド部における各ブロックのキャップゴム層の断面積を説明するための図。 第2実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤのトレッド部の幅方向断面図。 比較例に係る重荷重用空気入りタイヤのトレッド部の幅方向断面図。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤ(以下、単にタイヤということがある。)のトレッド部10を示すタイヤ幅方向(子午線方向)に沿った断面図である。本実施形態のタイヤは、より詳細には重荷重用のラジアルタイヤであり、摩擦抵抗の低いアイス路面での走行に適するスタッドレスタイヤである。
本実施形態のタイヤは、トレッド部10とともに、図示は省略したが左右一対のビード部及びサイドウォール部を備えてなり、トレッド部10は左右のサイドウォール部の半径方向外端部同士を連結するように設けられている。
タイヤの内部には、一対のビード部間にまたがって延びる少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカス12が埋設されており、カーカス12は、トレッド部10からサイドウォール部を通って延在し、ビード部において両端部が係止されている。トレッド部10におけるカーカス12の外周側にはベルト14が設けられている。ベルト14は、ベルトコードをタイヤ周方向に対し浅い角度で傾斜配列してなるベルトプライからなり、この例では、3枚のベルトプライで構成されている。
ベルト14の半径方向外側には、トレッドゴム部16が設けられている。トレッドゴム部16は、トレッド面(即ち、踏面部)をなすキャップゴム層18と、その半径方向内側に設けられたベースゴム層20との2層で構成されている。
トレッドゴム部16には、タイヤ周方向に延びる4本の周方向主溝22が設けられている。詳細には、タイヤ赤道CLを挟んだ両側に各2本の周方向主溝22A,22Bが設けられている。これにより、トレッドゴム部16には、周方向主溝22によりタイヤ幅方向に区画された陸部として5つのブロック列24,26,26,28,28が設けられている。
ブロック列は、タイヤ幅方向内側の2本の周方向主溝22A,22Aに挟まれたセンターブロック列24と、タイヤ幅方向外側の2本の周方向主溝22B,22Bの外側に位置する左右一対のショルダーブロック列28,28と、センターブロック列24とショルダーブロック列28との間に位置する左右一対の中間ブロック列26,26とからなる。
センターブロック列24は、タイヤ赤道CL上に位置するブロック列であり、2本の周方向主溝22A,22Aとこれに交差して延びる複数の横溝(不図示)とにより区画形成されたセンターブロック30を有し、該センターブロック30をタイヤ周方向に複数並設してなる。中間ブロック列26は、センターブロック列24のタイヤ幅方向両側に周方向主溝22Aを挟んで隣接したブロック列であり、2本の周方向主溝22A,22Bとこれに交差して延びる複数の横溝(不図示)とにより区画形成された中間ブロック32を有し、該中間ブロック32をタイヤ周方向に複数並設してなる。ショルダーブロック列28は、トレッド幅方向の最も外側に位置するブロック列であって、中間ブロック列26の外側に周方向主溝22Bを挟んで隣接している。ショルダーブロック列28は、外側の周方向主溝22Bとこれに交差して延びて接地端36に開口する複数の横溝(不図示)とにより区画形成されたショルダーブロック34を有し、該ショルダーブロック34をタイヤ周方向に複数並設してなる。
以上の構成において、本実施形態では、キャップゴム層18がベースゴム層20よりもモジュラスの高いゴムで形成されている。詳細には、キャップゴム層18の300%モジュラス(M300c)がベースゴム層20の300%モジュラス(M300b)よりも大きい。好ましくは、M300c/M300bが1.1〜1.4の範囲内(即ち、1.1≦、M300c/M300≦1.4)であり、より好ましくは1.2〜1.3である。このような範囲内に設定することにより、後述するブロック間でのキャップゴム層の断面積設定との関係で、ブロック間の剛性の均等化を効果的に行うことができる。ここで、300%モジュラスは、JIS K6251に準拠して測定される300%伸張時の引張応力である(ダンベル状3号形)。
センターブロック列24を構成するセンターブロック30の断面積をH1とし、中間ブロック列26を構成する中間ブロック32の断面積をH2とし、ショルダーブロック列28を構成するショルダーブロック34の断面積をH3とする。ここで、これらブロック30,32,34の断面積とは、図2に示すようにタイヤ幅方向に沿う断面での陸部(ブロック)の面積であり、周方向主溝22の溝底よりも上側(半径方向外側)の面積である。すなわち、図2に示す断面において、周方向主溝22の溝底を通りトレッド面(踏面)に平行な線(トレッド面との間隔が一定の線)を基準線Xとして、基準線Xよりも半径方向外側における各ブロック30,32,34の面積を当該ブロックの断面積H1,H2,H3とする。
また、図3に示すように、センターブロック30におけるキャップゴム層18の断面積をH1Cとし、中間ブロック32におけるキャップゴム層18の断面積をH2Cとし、ショルダーブロック34におけるキャップゴム層18の断面積をH3Cとする。
このとき、本実施形態では、センターブロック30の断面積H1とそのキャップゴム層の断面積H1Cとの比H1C/H1が0.7〜0.9の範囲内(即ち、0.7≦H1C/H1≦0.9)に設定されている。H1C/H1は、より好ましくは0.75〜0.85である。このような範囲内に設定することにより、センターブロック30での剛性を確保して接地圧を向上することができる。
また、センターブロック30と中間ブロック32とではキャップゴム層18の断面積が略同等に設定されている。詳細には、センターブロック30のキャップゴム層18の断面積H1Cと中間ブロック32のキャップゴム層18の断面積H2Cとの比H2C/H1Cが1.0〜1.2の範囲内(即ち、1.0≦H2C/H1C≦1.2)に設定されている。H2C/H1Cは、より好ましくは1.0〜1.1である。
更に、中間ブロック32とショルダーブロック34とではキャップゴム層18の断面積が略同等に設定されている。詳細には、中間ブロック32のキャップゴム層18の断面積H2Cとショルダーブロック34のキャップゴム層18の断面積H3Cとの比H3C/H2Cが1.0〜1.2の範囲内(即ち、1.0≦H3C/H2C≦1.2)に設定されている。H3C/H2Cは、より好ましくは1.0〜1.1である。
また、図1に示すように、各ブロック30,32,34の断面積は、センターブロック30よりも中間ブロック32が大きく、中間ブロック32よりもショルダーブロック34が大きく設定されている。即ち、H1<H2<H3となっている。これらの比率は特に限定されないが、1.1≦H2/H1≦1.4、かつ、1.4≦H3/H1≦1.8であることが好ましい。
このようにセンターブロック30からショルダーブロック34にかけて順次大きくなるブロック構成の場合、一般に、センターブロックの剛性が小さく接地圧が高くなる。そこで、本実施形態では、ブロック剛性が小さいセンターブロック30側ほど、モジュラスの高いキャップゴム層18の比率が高く、かつブロック剛性の大きいショルダーブロック34側ほど、モジュラスの低いベースゴム層20の比率が高くなるように、キャップゴム層18の断面積をブロック30,32,34間で略均等に設定している。これにより、ブロック30,32,34間の剛性が均等化されるので、接地圧分布を均等化することができ、よって、耐摩耗性を損なうことなく、アイス制動性能を向上することができる。
キャップゴム層18とベースゴム層20の比率をブロック30.32,34間で変化させる場合、ベースゴム層20の厚み(即ち、キャップゴム層18とベースゴム層20の界面38の位置)を、中央部ほど薄くなるように、トレッド幅方向で変化させればよい。その場合、ベースゴム層20の厚みをトレッド幅方向で漸次変化させてもよいが、本実施形態では、図1に示すように、ベースゴム層20の厚みを、周方向主溝22を挟んで隣接するブロック列24,26,28毎に階段状に変化させている。すなわち、各ブロック30,32,34内において、ベースゴム層20の厚みは一定であり(従って、キャップゴム層18の厚みも一定)、上記界面38はトレッド面に平行(即ち、踏面との間隔が一定)に形成されている。そして、幅方向中央のセンターブロック30から幅方向外側のブロックほど、ベースゴム層20の厚みが大きくなるように形成している。
このようにキャップゴム層18とベースゴム層20の界面38がトレッド面に平行になるように、ベースゴム層20の厚みを隣接するブロック列24,26,28毎に階段状に変化させたことにより、各ブロック30,32,34内でも剛性が均等化されて接地圧を均等にすることができる。そのため、この点からも、耐摩耗性とアイス制動性能を高レベルで両立させることができる。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態に係る重荷重用空気入りタイヤのトレッド部10Aを示した断面図である。第2実施形態は、トレッドゴム部16に2本の周方向主溝22を設けた点で第1実施形態とは異なる。
すなわち、この例では、タイヤ赤道CLを挟んだ両側に各1本の周方向主溝22が設けられている。これにより、トレッドゴム部16には、周方向主溝22によりタイヤ幅方向に区画された陸部として3つのブロック列24,28,28が設けられている。ブロック列は、上記2本の周方向主溝22,22に挟まれたセンターブロック列24と、2本の周方向主溝22,22の外側に位置する左右一対のショルダーブロック列28,28とからなる。従って、第1実施形態とは、中間ブロック列26がない点で異なり、センターブロック列24がタイヤ周方向に並設された複数のセンターブロック30で構成される点、及び、ショルダーブロック列28がタイヤ周方向に並設された複数のショルダーブロック34で構成される点は、第1実施形態と共通である。
第2実施形態でも、トレッドゴム部16は、キャップゴム層18とベースゴム層20との2層で構成されており、キャップゴム層18がベースゴム層20よりも300%モジュラスが高いゴムで形成されており、M300c/M300bが1.1〜1.4、より好ましくは1.2〜1.3の範囲内に設定されている。
また、センターブロック30の断面積H1とそのキャップゴム層の断面積H1Cとの比H1C/H1が0.7〜0.9、より好ましくは0.75〜0.85の範囲内に設定されている。更に、センターブロック30とショルダーブロック34のキャップゴム層18の断面積が略同等に設定されており、すなわち、センターブロック30のキャップゴム層18の断面積H1Cとショルダーブロック34のキャップゴム層18の断面積H3Cとの比H3C/H1Cが1.0〜1.2、より好ましくは1.0〜1.1の範囲内に設定されている。
また、図4に示すように、センターブロック30の断面積H1よりもショルダーブロック34の断面積が大きく(即ちH1<H3)に設定されている。この比率は特に限定されないが、1.3≦H3/H1≦1.8であることが好ましい。
このように第2実施形態でも、センターブロック30に対してショルダーブロック34が大きいブロック構成において、モジュラスの高いキャップゴム層18の断面積をブロック30,34間で略均等に設定したことにより、ブロック30,34間の剛性が均等化される。そのため、接地圧分布を均等にすることができ、よつて、耐摩耗性を損なうことなく、アイス制動性能を向上することができる。
また、第2実施形態でも、ベースゴム層20の厚みが、周方向主溝22を挟んで隣接するブロック列24,28毎に階段状に変化しており、すなわち、各ブロック30,34内において、キャップゴム層18とベースゴム層20の界面38はトレッド面に平行であり、かつ、ベースゴム層20の厚みがセンターブロック30よりもショルダーブロック34で厚くなるように形成されている。そのため、各ブロック30,34内でも剛性が均等化されて接地圧を均等にすることができる。第2実施形態について、その他の構成及び作用効果は第1実施形態と同じであり、説明は省略する。
なお、以上の実施形態において、陸部は、複数のブロックを並設したブロック列で構成したが、タイヤ周方向に連続するリブで構成してもよく、1つのタイヤでブロック列とリブが混在するものであってもよい。また、周方向主溝22は、通常はタイヤ周方向に沿って直線状に延びるストレート状溝であるが、交互に屈曲しながらタイヤ周方向に延びるジグザク状溝でもよい。また、各ブロック30,32,34のタイヤ周方向における長さは特に限定されず、同一でも異なってもよい。また、各陸部30,32,34の断面積は、タイヤ周方向において一定である必要はなく、タイヤ周方向で変化してもよく、その場合、タイヤ周方向における平均値を各陸部及びそのキャップゴム層の断面積とする。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
上記実施形態の構成と効果を具体的に示すために、重荷重用空気入りラジアルタイヤ(サイズ:245/70R19.5)を試作し、性能評価を行った、評価方法は以下のとおりである。
(1)アイス制動性能
テストタイヤを19.5×6.75のリムに組み付け、内圧850KPaまでエアを充填し、車両総重量25tのABS装置が装備されているトラックの全ての車輪に装着した後、最大積載量の50%の荷重条件にて直線状のアイス路面に速度30km/hにて進入し、制動を開始した位置から車両が停止した位置までの距離を測定した。評価は、比較例1の制動距離の逆数を100としたときの指数で示し、数値が大きいほどアイス制動性能が良好であることを示す。
(2)耐摩耗性
上記トラックを用い、アスファルト路を10万km走行した後の摩耗量を測定し、比較例1の摩耗量の逆数を100としたときの指数で示し、数値が大きいほど耐摩耗性が良好であることを示す。
[実施例1〜3,比較例1,2]
実施例1〜3及び比較例1,2に係るタイヤの構成を表1に示す。実施例1〜3は、上記第1実施形態に係る図1に示すトレッドゴム部構成を持つ例である。比較例1は、図5に示すようにベースゴム層20の厚みを一定にした例である。比較例2は、図1に示すトレッドゴム部構成をベースとするものであるが、表1に示すようにキャップゴム層の断面積がセンターブロックからショルダーブロックにかけて小さくなるように設定した例である。なお、実施例及び比較例は表1に示すトレッドゴム部構成以外は同一構成とした。また、キャップゴム層18としては300%モジュラスが15.5MPaのゴムを用い、ベースゴム層20としては300%モジュラスが13.0MPaのゴムを用いた。
結果は、表1に示す通りである。ベースゴム層の厚みが一定の比較例1では、センターブロックの剛性が低く、ブロック間での剛性変化が大きいため、アイス制動性能に劣っていた。比較例2では、キャップゴム層の断面積がセンターブロックからショルダーブロックにかけて小さいため、比較例1に対して耐摩耗性に劣っており、アイス制動性能の向上効果も得られなかった。これに対し、実施例1〜3であると、比較例1に対して耐摩耗性を同等以上に確保しながら、アイス制動性能が顕著に向上していた。特に、キャップゴム層の断面積をブロック30,32,34間で均等に設定した実施例1では、比較例1に対して耐摩耗性を向上させつつ、アイス制動性能が顕著に向上していた。
Figure 2015120486
[実施例4〜6,比較例3,4]
実施例4〜6及び比較例3,4に係るタイヤの構成を表2に示す。実施例4〜6は、上記第2実施形態に係る図4に示すトレッドゴム部構成を持つ例である。比較例3は、図4に示す構成に対してベースゴム層20の厚みを一定にした例である。比較例4は、図4に示すトレッドゴム部構成をベースとするものであるが、表2に示すようにキャップゴム層の断面積がセンターブロックからショルダーブロックにかけて小さくなるように設定した例である。なお、実施例及び比較例は表2に示すトレッドゴム部構成以外は同一構成とした。また、アイス制動性能と耐摩耗性の性能評価は、上記比較例1に代えて、比較例3を基準として指数化した。
結果は、表2に示す通りであり、実施例4〜6であると、キャップゴム層の断面積をブロック30,34間で略均等に設定したことにより、コントロールである比較例3に対して耐摩耗性を同等以上に確保しながら、アイス制動性能が向上した。
Figure 2015120486
10,10A…トレッド部、16…トレッドゴム部、18…キャップゴム層、20…ベースゴム層、22,22A,22B…周方向主溝、24…センターブロック列、26…中間ブロック列、28…ショルダーブロック列、30…センターブロック、32…中間ブロック、34…ショルダーブロック

Claims (5)

  1. 4本の周方向主溝によりタイヤ幅方向に区画された陸部を有するトレッドゴム部を備えた重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッドゴム部は、トレッド面をなすキャップゴム層とその半径方向内側に設けられたベースゴム層とからなり、前記キャップゴム層の300%モジュラスが前記ベースゴム層の300%モジュラスよりも大きく、
    前記陸部が、タイヤ幅方向内側の2本の周方向主溝に挟まれたタイヤ赤道上に位置するセンター陸部と、タイヤ幅方向外側の2本の周方向主溝の外側に位置する一対のショルダー陸部と、前記センター陸部と前記ショルダー陸部の間に位置する一対の中間陸部とからなり、
    前記センター陸部の断面積H1と該センター陸部のキャップゴム層の断面積H1Cとの比H1C/H1が0.7〜0.9であり、前記センター陸部のキャップゴム層の断面積H1Cと前記中間陸部のキャップゴム層の断面積H2Cとの比H2C/H1Cが1.0〜1.2であり、前記中間陸部のキャップゴム層の断面積H2Cと前記ショルダー陸部のキャップゴム層の断面積H3Cとの比H3C/H2Cが1.0〜1.2である
    ことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 前記ベースゴム層の厚みが前記周方向主溝を挟んで隣接する陸部毎に階段状に変化して設けられたことを特徴とする請求項1記載の重荷重空気入りタイヤ。
  3. 前記キャップゴム層の300%モジュラスM300cと前記ベースゴム層の300%モジュラスM300bとの比M300c/M300bが1.1〜1.4であることを特徴とする請求項1又は2記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 2本の周方向主溝によりタイヤ幅方向に区画された陸部を有するトレッドゴム部を備えた重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッドゴム部は、トレッド面をなすキャップゴム層とその半径方向内側に設けられたベースゴム層とからなり、前記キャップゴム層の300%モジュラスが前記ベースゴム層の300%モジュラスよりも大きく、
    前記陸部が、前記2本の周方向主溝に挟まれたタイヤ赤道上に位置するセンター陸部と、前記2本の周方向主溝の外側に位置する一対のショルダー陸部とからなり、
    前記センター陸部の断面積H1と該センター陸部のキャップゴム層の断面積H1Cとの比H1C/H1が0.7〜0.9であり、前記センター陸部のキャップゴム層の断面積H1Cと前記ショルダー陸部のキャップゴム層の断面積H3Cとの比H3C/H1Cが1.0〜1.2である
    ことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  5. 前記ベースゴム層の厚みが前記周方向主溝を挟んで隣接する陸部毎に階段状に変化して設けられたことを特徴とする請求項4記載の重荷重空気入りタイヤ。
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