JP2015120093A - 温度応答性微多孔膜およびそれを用いてなる固体高分子電解質膜 - Google Patents

温度応答性微多孔膜およびそれを用いてなる固体高分子電解質膜 Download PDF

Info

Publication number
JP2015120093A
JP2015120093A JP2013263708A JP2013263708A JP2015120093A JP 2015120093 A JP2015120093 A JP 2015120093A JP 2013263708 A JP2013263708 A JP 2013263708A JP 2013263708 A JP2013263708 A JP 2013263708A JP 2015120093 A JP2015120093 A JP 2015120093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
coating
microporous membrane
responsive
membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013263708A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6429356B2 (ja
Inventor
敏彦 金田
Toshihiko Kaneda
敏彦 金田
石原 毅
Takeshi Ishihara
毅 石原
河野 公一
Koichi Kono
公一 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Battery Separator Film Co Ltd
Original Assignee
Toray Battery Separator Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Battery Separator Film Co Ltd filed Critical Toray Battery Separator Film Co Ltd
Priority to JP2013263708A priority Critical patent/JP6429356B2/ja
Publication of JP2015120093A publication Critical patent/JP2015120093A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6429356B2 publication Critical patent/JP6429356B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Cell Separators (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】温度応答性膜材料が備える温度特性を適切に利用して、膜表面の濡れ性を制御し、かつ、MD/TD強度のバランスを最適化することで、様々な塗工条件に適宜対応が可能な汎用性の高い膜材料を提供する。【解決手段】ポリオレフィンからなる基材に両親媒性分子が配置されてなる温度応答性微多孔膜であって、基材の表面自由エネルギーが20℃において45mJ/m2以上であり、かつ前記表面自由エネルギーが45℃において35mJ/m2以下である温度応答性微多孔膜。また、それを用いてなる固体高分子電解質膜。【選択図】図2

Description

本発明は、二次電池のセパレータやそのコーティング基材、濾過フィルタ、燃料電池の固体高分子電解質膜として好適に用いられる細孔フィリング膜等に適用可能な温度応答性微多孔膜およびそれを用いてなる固体高分子電解質膜に関する。
近年、リチウムイオン二次電池用セパレータや液体濾過フィルタに用いられる分離膜材料において、微多孔膜が一般的に用いられている。これらの用途では、耐熱性、強度、電解液保持などの様々な特性が求められている。近年、こうした要求特性を実現する方法として、多孔質基材にコーティングを施した膜を利用する方法が主流となりつつある。このようなコーティング用の微多孔膜においては、塗材の多様化に伴い、塗工表面も均一塗工を実現するために、濡れ性、膜物性(MD/TD強度バランス、孔径分布など)の制御が重要視されている。均一塗工の実現で、歩留り向上、広幅品を実現し、生産性を向上させることが望まれている。
こうした状況下、このような均一塗工を実現するための工夫が知られている。例えば、特許文献1には、耐熱性繊維とフィブリル化液晶性高分子繊維とを含有する不織布に表面処理を施し、不織布セパレータ表面を改質したセパレータが開示されている。確かに、塗工に最適な処理法を選択することで、均一塗布性は実現できるが、処理方法が一つ(処理後の表面エネルギーは一定)になるため、温度変動などのプロセス変動が起こった際に、膜厚変動などの塗工ムラが発生してしまい、それらを解消するには、製造工程を停止し、調整する必要があった。
また、温度に応答して孔径を調整する性質を有する温度応答性膜材料が従来より知られている。例えば特許文献2には、処理水量を多くしてシステム稼働率を高くするとともに、薬品洗浄や膜交換に要する費用を低減させ、トータルのランニングコストを低減することを課題とした膜ろ過システムが開示されている。この温度応答性膜は、N−イソプロピルアクリルアミドにアクリル酸、2−カルボキシイソプロピルアクリルアミドおよび3−カルボキシ−n−プロピルアクリルアミドを共重合した高分子等の両親媒性分子を用いて構成されている。この方法では、温度応答によって孔径を調整できることから、先のプロセス変動に対処できる工夫がなされているが、ろ過システムへの適用ということで、完全湿潤環境で用いることが前提となっており、濡れ性の制御、MD/TD強度、孔径などが最適化されておらず、必ずしも塗工に適した膜になっていないという問題があった。
特開2003−297680号公報 特開2007−130532号公報
本発明の課題は、温度応答性膜材料が備える温度特性を適切に利用して、膜表面の濡れ性を制御し、かつ、MD/TD強度のバランスを最適化することで、様々な塗工条件(温度、湿度などのプロセス変動を含む)に適宜対応が可能な汎用性の高い膜材料を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る温度応答性微多孔膜は、ポリオレフィンからなる基材に両親媒性分子が配置されてなる温度応答性微多孔膜であって、前記基材の表面自由エネルギーが20℃において45mJ/m以上であり、かつ前記表面自由エネルギーが45℃において35mJ/m以下であることを特徴とする。ここで表面自由エネルギーは、Owens−Wendt法(2液法)で測定される表面自由エネルギーの、液滴下後25秒経過後の値である。また微多孔膜とは、高分子材料を素材とする均一で微細な貫通透孔を有する高分子多孔膜のことをいう。さらに、温度応答性微多孔膜とは、先の微多孔膜表面、あるいは内部に温度変動に伴う水和、脱水和によって分子構造を変化させる分子(両親媒性分子)が担持された膜のことをいう。
このような本発明の温度応答性微多孔膜は、常温で親水性を示し、45℃において疎水性を示す基材表面を備えているので、温度を適切に変化させることにより膜表面の濡れ性を制御することが可能である。例えば本発明の温度応答性微多孔膜を二次電池用コーティングセパレータ基材に用いた場合には、親水性塗材を塗工する際には常温以下で塗工を実施し、疎水性塗材を塗工する際には45℃以上で塗工を実施することで塗材を微多孔膜内部まで浸透させ、密着性を向上させたり、また、逆の制御を行い、微多孔膜内部への塗材の浸透を抑制し、透気抵抗度の悪化を防止するなど、塗材の物性、所望の膜構造に応じた適切な温度条件を選択することができる。また、本発明の温度応答性微多孔膜を液体濾過フィルタに用いた場合には、濾過時においては溶媒の物性に合わせて濾過温度条件を適切に制御し、また洗浄時においては洗浄液の物性に合わせて洗浄温度条件を適切に制御することにより、濾過性能や洗浄効果を最大限に引き出すことができる。さらに、本発明の温度応答性微多孔膜を燃料電池用細孔フィリング膜の支持体として用いた場合には、温度条件を変化させることにより、細孔中にイオン(プロトン)伝導性電解質液を効率よく充填できるため、均一でイオン伝導性の高い膜ができる。
本発明の温度応答性微多孔膜において、前記基材が、重量平均分子量の異なる二種以上のポリオレフィンからなることが好ましい。また前記ポリオレフィンが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−ペンテン−1および1−ヘキセンからなる群より選ばれる1種以上を重合してなる重合体またはその混合物であることが好ましい。このような二種以上のポリオレフィンを組み合わせることにより、基材の物性(引っ張り強度、透気度、孔径など)をきめ細かく調整することが可能となり、両親媒性分子の担持性に優れ、両親媒性分子が備える優れた温度応答性を有効に発揮させることができ、かつ塗工に適した強度バランスとすることができるため、多様な塗工条件に好適に用いることができる。
本発明の温度応答性微多孔膜における前記両親媒性分子として、例えばN−イソプロピルアクリルアミドを重合した高分子、またはN−イソプロピルアクリルアミドにアクリル酸、2−カルボキシイソプロピルアクリルアミドおよび3−カルボキシ−n−プロピルアクリルアミドを共重合した高分子を前記両親媒性分子として採用することができる。これ以外にも、特許文献2に記載される所定の温度で可逆的に膨張/収縮する下記のような高分子材料が利用可能である。
・N−ビニルイソ酪酸アミド系重合体
・ポリ−N−アルキルアクリルアミド誘導体
・ポリイソプロピルアクリルアミドに代表されるポリアクリルアミド誘導体とポリビニル誘導体との共重合体
・N−ビニルイソ酪酸アミドなどのN−ビニルC3−9アシルアミドと、N−ビニルアセトアミドなどのN−ビニルC1−3アシルアミドとの共重合体
・ポリアクリルアミド誘導体及びポリ−N−ビニルアシルアミド
・N−イソプロピルアクリルアミドで構成された単量体の重合体、およびN−ビニルイソ酪酸アミドで構成された単量体の重合体
本発明の温度応答性微多孔膜において、MD方向における引張破断強度が1000〜4500kgf/cmであり、TD方向における引張破断強度が1000〜3000kgf/cmであることが好ましい。このような範囲にMD方向およびTD方向における引張破断強度が設定されることにより、塗工時の最適な張力を確保でき、塗工性に優れた膜材料を提供することができる。
また、本発明に係る温度応答性微多孔膜を用いて、燃料電池向けの固体高分子電解質膜を構成することができる。このような温度応答性微多孔膜は、固体電解質膜形成用の細孔フィリング膜の支持体として好適に用いることができる。細孔フィリング膜とは、ポリオレフィン、ナフィオン材料などからなる微多孔基材マトリクスにイオン伝導性の電解質溶液を充填した後、重合したものを指す。
本発明に係る温度応答性微多孔膜によれば、温度を適切に変化させることにより膜表面の濡れ性を制御可能な汎用性の高い膜材料を提供することができる。
ポリオレフィンの分子量分布曲線を示す模式図である。 本発明の一実施態様に係る温度応答性微多孔膜のフーリエ変換赤外分光分析(FT−IR分析)(透過法)の結果を示すチャートである。
以下に、本発明に係る温度応答性微多孔膜について詳細に説明する。本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施態様に係る温度応答性微多孔膜は、ポリオレフィンからなる基材に、両親媒性分子としてのN−イソプロピルアクリルアミドを重合した高分子、またはN−イソプロピルアクリルアミドにアクリル酸、2−カルボキシイソプロピルアクリルアミドおよび3−カルボキシ−n−プロピルアクリルアミドを共重合した高分子が配置されてなる温度応答性微多孔膜である。本実施態様において温度応答性微多孔膜とは、先の微多孔膜表面、あるいは内部に温度変動に伴う水和、脱水和によって分子構造を変化させる分子(両親媒性分子)が担持された膜である。
両親媒性分子を担持する手法としては、両親媒性分子溶液によるスピンコート、ディップコート、スプレーコート、ポリオレフィンへのグラフト重合、ブロック共重合、プラズマ重合、電子線架橋などが挙げられる。
本実施態様の基材を構成するポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチル−ペンテン−1)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化塩化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスルホン、ポリカーボネートなどが挙げられるが、ポリエチレンを用いることが好ましい。ポリエチレンの含有量は、ポリオレフィン全体を100重量%としたとき、90重量%以上であることが好ましく、95重量%以上であることがより好ましく、99重量%以上であることが特に好ましい。また、ポリエチレン全体を100重量%としたとき、分子量50万以下のポリエチレン成分の含有量が85重量%以下であり、分子量100万以上のポリエチレン成分の含有量が15重量%以上であることが好ましい。ポリエチレンの構成比率を上記範囲内とすることにより、微多孔膜の強度の向上を図ることができる。
ポリエチレンの分子量は、例えば、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)分析の手法によって測定することができる。図1は、GPCによって得られるポリエチレンの分子量分布曲線の模式図を示しており、横軸は分子量の対数値、縦軸はポリエチレンの濃度分率を分子量の対数値で微分した値である。図1において、(a)の領域は「分子量50万以下のポリエチレン成分」に、(b)の領域は「分子量100万以上のポリエチレン成分」に、それぞれ対応している。
分子量50万以下のポリエチレン成分の含有量は、ポリエチレン全体を100重量%としたとき、85重量%以下であることが好ましく、65重量%以下であることがより好ましく、60重量%以下であることが特に好ましい。分子量50万以下のポリエチレン成分の含有量が85重量%以上である場合、十分な分子鎖の絡み合い効果が得られず、微多孔膜の強度を確保することが難しくなる。
一方、分子量100万以上のポリエチレン成分の含有量は、ポリエチレン全体を100重量%としたとき、15重量%以上であることが好ましく、25%以上であることがより好ましい。分子量100万以上のポリエチレン成分の含有率を20重量%以上とすることで、優れた強度が得られ、塗工に好適、かつ電池とした際にも安全性が向上する。
本実施態様の温度応答性微多孔膜の膜厚、平均孔径、空孔率などの物性は、特に制限されないが、膜厚は、好ましくは1〜2000μm、より好ましくは特に好適には2〜1000μmである。平均孔径は、好ましくは0.005〜20μm、より好ましくは0.01〜10μmであり、空孔率は好ましくは20〜70%であり、より好ましくは30〜60%である。
[膜厚]
上記膜厚の値は、接触式厚さ計(ミツトヨ製、VL−50A)を用いて、無作為に選択したMD位置で測定したものである。膜のTD(幅)に沿った点で30cmの距離にわたって5mmの間隔でTDに沿った厚さ測定を5回行い、その算術平均を上記膜厚の値として採用した。
[空孔率]
本実施態様において、膜強度の観点から、空孔率の上限は、好ましくは70%以下であり、より好ましくは60%以下である。また、透過性能および電解液含有量の観点から、空孔率の下限は、好ましくは20%以上であり、より好ましくは30%以上である。空孔率を上記範囲内とすることにより、透過性、強度および電界液含有量のバランスが良くなり、電池反応の不均一性が解消され、デンドライト発生が抑制される。その結果、電池セパレータとして用いた際には良好な安全性、強度、透過性が得られる。
上記空孔率の値は、微多孔膜の質量w1と、微多孔膜と同じポリエチレン組成物からなる同サイズの空孔のない膜の質量w2から、空孔率(%)=(w2−w1)/w2×100の数式により算出したものである。
[透気抵抗度]
本実施態様において、イオン透過性の観点から、膜厚を20μmとしたときの透気抵抗度は100〜1000sec/100cc以下であることが好ましく、100〜800sec/100ccであることがより好ましく、100〜600sec/100ccであることが特に好ましい。ここで、膜厚を20μmとしたときの透気抵抗度とは、膜厚T(μm)の微多孔膜において、JIS P 8117(2009)に準拠して測定した透気抵抗度がPであったとき、式:P=(P×20)/Tによって算出される透気抵抗度Pのことを指す。なお、以下では、膜厚について特に記載がない限り、「透気抵抗度」という語句を「膜厚を20μmとしたときの透気抵抗度」の意味で用いる。透気抵抗度が1000sec/100ccを超えると、イオン透過性が悪くなり、セパレータとしての絶縁性能が高くなり、電気抵抗が増加するため好ましくない。一方、透気抵抗度が100sec/100cc未満の場合は、電池内部の温度が上昇した際、メルトダウンの前のシャットダウンが十分に行われないおそれがある。
上記透気抵抗度の値は、膜厚20μmの微多孔膜に対して透気度計(旭精工株式会社製、EGO−1T)で測定したものである。
[引張強度]
本実施態様の温度応答性微多孔膜の引っ張り強度は、MD方向の引張強度(MD方向における引張破断強度である。以下、単に「MD引張強度」とも記す。)は、通常1000〜4500kgf/cmであり、好ましくは1500〜4000kgf/cmであり、より好ましくは1500〜3000kgf/cmである。MD引張強度が弱いと電池捲回工程において破膜してしまうおそれがあるため、MD引張強度は少なくとも1000kgf/cm以上であることが好ましい。また、塗工時の搬送張力を考慮すると、1500kgf/cm以上であることがより好ましい。しかしながら、MD引張強度を上げすぎると、TD方向の引張強度(TD方向における引張破断強度である。以下、単に「TD引張強度」とも記す。)とのバランスが悪くなり、製膜時に張力のバランスが崩れて皺が入りやすくなる。また、スリット時に巻きずれなどが起きてしまうおそれがある。そこで、TD引張強度とのバランスの観点から、MD引張強度の上限としては4500kgf/cm以下が好ましい。
MD引張強度とのバランスの観点から、TD引張強度は、通常1000〜3000kgf/cmであり、好ましくは1000〜2000kgf/cmであり、より好ましくは1000〜1500kgf/cmである。TD引張強度が上記範囲内であると、微多孔膜のスリット性が良好となるとともに、捲回工程における、引張応力に耐えられない為に起こる破膜などを抑制でき、従って、電池組立時の不良率を低減できる。また、塗工時に基材が好適な張力で支持されていない場合、均一な塗工が困難となるだけでなく、乾燥工程において熱の伝わりムラが起き、乾燥しわや塗材のはがれの原因となるおそれがある。さらに、塗工ムラによる塗工層の内部残存応力により、塗工膜のはがれ、巻き取り皺などが生じるおそれもある。TD引張強度を上記範囲内とすることで、MD引張強度とTD引張強度のバランスが良好となって皺やたるみの発生が抑制され、上記のような塗工時の不具合を未然に防止することができる。
MD引張強度SMDおよびTD引張強度STDについては、幅10mmの短冊状試験片を用いて、ASTM D882に準拠した方法により測定した。
[ポリオレフィン基材の製造]
ポリオレフィン基材の製造方法は、これに制限されるものではないが、MD強度向上の観点から、下記(1)〜(5)の工程を含んでいることが好ましい。
(1)超高分子量ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンに可塑剤を含有した後、溶融混練する工程
(2)ダイから押し出されたシートを、延伸温度90〜115℃、延伸倍率1.1〜2.0倍にてMD方向に延伸する工程
(3)MD方向に延伸されたシートを、延伸温度100〜120℃にてMD方向およびTD方向に同時延伸する工程
(4)洗浄により、可塑剤を洗い流す工程
(5)熱固定する工程
製造時にこれらの工程を実施することにより、微多孔膜を得ることができる。また、同様の効果が得られる製造方法として、(2)を省いて(3)の後に延伸温度90℃〜115℃、延伸倍率1.1〜2.0倍にてMD方向に延伸する工程を追加しても良いし、(5)の後に延伸温度110〜130℃でMD方向に優先的に乾式延伸する工程を追加しても良い。
これらの工程を適宜調整することにより、物性バランス(MD配向、MD/TDバランス)に優れた微多孔膜が得られ、温度応答性分子の担持が良化し、塗工時の皺などが改善できるため、均一塗工が可能な膜となる。
[ポリオレフィン基材の塗工]
NIPAmを溶媒を水として、0.1、1wt%で溶解させた。前述の製造工程を経て得られた微多孔膜(E09HMS; MD引っ張り強度1650kgf/cm:TD引っ張り強度1100kgf/cm:透気抵抗度280sec/100cc/20μm:空孔率33%)を基材として用いて、NIPAm水溶液の含浸性を向上させるため、微多孔膜をエタノールに浸漬した後、NIPAm水溶液をディップコートにより塗工した。微多孔膜を70℃、10分間真空オーブンで乾燥させ、NIPAmを表面に担持させた。
図2は、本実施態様に係る温度応答性微多孔膜のフーリエ変換赤外分光分析(FT−720、HORIBA)の結果を示すチャートである。図2より、微多孔膜はポリエチレンの基材にNIPAm(N−イソプロピルアクリルアミド)を含む成分が表面、あるいは内部にコート(あるいは担持)されていることが読み取れる。
0.1wtと1wt水溶液によるディップコート膜を比較したところ、1wt%では透気度がコート前293sec/100cc/20μm、コート後36948sec/100cc/20μmとなり、透気抵抗度が著しく悪化した(孔を塞いでしまった)。一方、0.1wt%水溶液によるディップコート膜では、透気抵抗度がコート前293sec/100cc/20μm、コート後365sec/100cc/20μmとなり、透気抵抗度を悪化していないことから、微多孔膜として好適に用いることができることが分かった。
[表面自由エネルギーの測定]
〔実施例1〕
接触角測定装置(DM−501 Hi;協和界面科学製)を用い、20℃および45℃の2つの温度条件において、両親媒性分子(ポリNイソプロピルアクリルアミド;アルドリッチ製)をコートしたポリエチレン微多孔膜の2水準の温度における2種の溶媒(水(極性溶媒)とジヨードメタン(非極性溶媒))の滴下後25秒後における動的接触角を測定し、Owens−Wendt法で基板の表面自由エネルギーを算出した。
表面自由エネルギー(γ)の算出に際しては特開2006−89327号公報の段落〔0041〕〜〔0046〕に記載される計算方法を用いた。すなわち、表面自由エネルギー(γ)は、固体(または液体)の分散力(γd)と固体(または液体)の極性相互作用力(γp)との和で与えられるところ、下記の関係式に既知の2種類の液体それぞれにつき、分散力(γ )と極性相互作用力(γ )の値と接触角(θ)の実測値を代入することにより、固体の分散力(γ )と極性相互作用力(γ )が求められ、これらの和として固体の表面自由エネルギーを算出することができる。
Figure 2015120093
Figure 2015120093
〔比較例1〕
実施例1と同様の測定を、両親媒性分子をコートしていないポリエチレン微多孔膜について実施した。測定結果を表2に示す。
Figure 2015120093
表2より、実施例1における温度応答性微多孔膜の表面自由エネルギーの振り分けは、室温において、極性成分41.8、非極性成分4.8、合計46.6mJ/mであり、比較例1(PE微多孔膜)の35.0mJ/mと比較して、極性成分の増大が認められ、比較例1(PE微多孔膜)よりも水の表面自由エネルギー72.8(極性51.0、21.8mJ/m)に近づいているため、親水性を示すことが分かる。一方、45℃測定においては、実施例1における温度応答性微多孔膜の表面自由エネルギーの振り分けは、極性成分17.2、非極性成分16.6、合計33.8mJ/mであり、極性成分の値が減り、非極性成分の増大、合計値も比較例1(PE微多孔膜)に近づくことから、疎水的になっている。この結果より温度によって、親水と疎水的な表面を制御でき、温度応答性微多孔膜として働くことが分かる。
なお、実施例1においては両親媒性分子をポリエチレン微多孔膜に塗工したが、代わりに両親媒性分子をポリエチレン微多孔膜にグラフト重合してもよい。
次に、塗布液を調整し、塗工時の温度、乾燥温度を制御して、各状態での温度応答性微多孔膜の濡れ性、塗工性を評価した。
[塗布液の調製]
平均粒径:0.5μmのアルミナ粉末(日本軽金属(株)製、LS−231(商品名))60wt%と、平均粒径:50μm、2.4μmの2種のアルミナ粉末(同社製のLS−22(商品名))40wt%を混合したアルミナ粉末に、純水と市販のポリカルボン酸アンモニウム塩を主成分とする分散剤(東亜合成(株)製、商品名A−6114)を添加して混合し、スラリー濃度を50wt%とした。その後、濾過粒子サイズ(初期濾過効率:95%)が10μmのフェルト型ポリプロピレン製フィルタで精密濾過し、塗布液とした
〔実施例2〕
ポリオレフィン基材の塗工をハンドコートにより実施し、微多孔膜上に前述の塗布液を室温でコーティングし、室温、30minで乾燥させた。
〔比較例2〕
ポリオレフィン基材の塗工をハンドコートにより実施し、微多孔膜上に前述の塗布液を45℃のホットプレート上でコーティングし、室温、30minで乾燥させた。
〔比較例3〕
ポリオレフィン基材の塗工をハンドコートにより実施し、微多孔膜上に前述の塗布液を45℃のホットプレート上でコーティングし、45℃、30minで乾燥させた。
塗工に用いた基材はMDとTDの引っ張り強度のバランスに優れているため、ハンドコートの際に皺などの発生が抑制されていた。
[濡れ性]
実施例2および比較例2〜3において、塗工時の濡れ性判定は、塗工液を適量滴下し、微多孔膜上の濡れ広がりの様子を目視確認することにより行った。塗材を5ml滴下後、2cm×2cmの範囲に広がるまでの時間を測定した。判定基準は以下の通りである。
10s未満:良好
10s以上:不良
比較例2および3の45℃コートの際の濡れ広がりはほぼ無く、ハンドコートの際に強制的に濡れ広がるような様子であった。
[塗工性]
塗工性判定は、10cm×5cmの大きさのサンプルを無作為に採取し、塗工ムラ(しわ、塗材のはがれ、クラックなど)の有無について目視確認を行い、塗工ムラ箇所が少ないものほど塗工性が良いとした。判定基準は以下の通りである。
0〜3箇所:優良
4〜10箇所:良好
11箇所以上:不良
表3は塗工性および濡れ性の判定結果をまとめたものである。親水性の塗材のため、実施例2(室温塗工:室温乾燥)では室温での濡れ性が良く、乾燥後の塗工膜も安定化していた。一方、比較例3(45℃塗工:45℃乾燥)においては、濡れ性、塗工性ともに最も悪く、塗工ムラが複数個所で観測された。さらに、比較例2(45℃塗工:室温乾燥)においては、濡れ性は乾燥時の温度低下(45℃から室温まで)とともに改善する傾向を見せ、塗工ムラは比較例3(45℃塗工:45℃乾燥)よりも改善した。
Figure 2015120093
この結果より、基材の表面自由エネルギーを制御することで、塗工ムラを制御できることが示された。
本発明に係る温度応答性微多孔膜およびそれを用いてなる固体高分子電解質膜は、二次電池のセパレータ(あるいは、コーティング基材)、濾過フィルタ、燃料電池用の固体高分子膜として用いられる細孔フィリング膜の支持体等に利用可能である。

Claims (6)

  1. ポリオレフィンからなる基材に両親媒性分子が配置されてなる温度応答性微多孔膜であって、前記基材の表面自由エネルギーが20℃において45mJ/m以上であり、かつ前記表面自由エネルギーが45℃において35mJ/m以下であることを特徴とする温度応答性微多孔膜。
  2. 前記基材が、重量平均分子量の異なる二種以上のポリオレフィンからなる、請求項1に記載の温度応答性微多孔膜。
  3. 前記ポリオレフィンが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−ペンテン−1および1−ヘキセンからなる群より選ばれる1種以上を重合してなる重合体またはその混合物である、請求項1または2に記載の温度応答性微多孔膜。
  4. 前記両親媒性分子が、N−イソプロピルアクリルアミドを重合した高分子、またはN−イソプロピルアクリルアミドにアクリル酸、2−カルボキシイソプロピルアクリルアミドおよび3−カルボキシ−n−プロピルアクリルアミドを共重合した高分子である、請求項1〜3のいずれかに記載の温度応答性微多孔膜。
  5. MD方向における引張破断強度が1000〜4500kgf/cmであり、TD方向における引張破断強度が1000〜3000kgf/cmである、請求項1〜4のいずれかに記載の温度応答性微多孔膜。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の温度応答性微多孔膜から構成されている固体高分子電解質膜。
JP2013263708A 2013-12-20 2013-12-20 温度応答性微多孔膜およびそれを用いてなる固体高分子電解質膜 Expired - Fee Related JP6429356B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013263708A JP6429356B2 (ja) 2013-12-20 2013-12-20 温度応答性微多孔膜およびそれを用いてなる固体高分子電解質膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013263708A JP6429356B2 (ja) 2013-12-20 2013-12-20 温度応答性微多孔膜およびそれを用いてなる固体高分子電解質膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015120093A true JP2015120093A (ja) 2015-07-02
JP6429356B2 JP6429356B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=53532284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013263708A Expired - Fee Related JP6429356B2 (ja) 2013-12-20 2013-12-20 温度応答性微多孔膜およびそれを用いてなる固体高分子電解質膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6429356B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112512834A (zh) * 2019-05-10 2021-03-16 住友橡胶工业株式会社 增塑剂、组合物和轮胎
JP2023528814A (ja) * 2020-08-20 2023-07-06 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 熱変色高分子を含む単位セル及びこれを用いた欠陥検出方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1160790A (ja) * 1997-08-08 1999-03-05 Mitsui Chem Inc ポリエチレン微多孔膜およびその製造方法
JP2003003007A (ja) * 2001-06-19 2003-01-08 Tonen Chem Corp 熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法
JP2003297680A (ja) * 2001-04-27 2003-10-17 Mitsubishi Paper Mills Ltd 電気化学素子用セパレータ
JP2007061677A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Toshiba Corp 温度応答性中空糸膜、温度応答性中空糸膜モジュール及びそれを用いたろ過装置
JP2007130532A (ja) * 2005-11-08 2007-05-31 Toshiba Corp 温度応答性膜、温度応答性膜モジュール、およびそれを用いた膜ろ過システム
JP2007173159A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Nissan Motor Co Ltd 温度応答性材料含有電解質膜
JP2010244943A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Nissan Motor Co Ltd 双極型二次電池

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1160790A (ja) * 1997-08-08 1999-03-05 Mitsui Chem Inc ポリエチレン微多孔膜およびその製造方法
JP2003297680A (ja) * 2001-04-27 2003-10-17 Mitsubishi Paper Mills Ltd 電気化学素子用セパレータ
JP2003003007A (ja) * 2001-06-19 2003-01-08 Tonen Chem Corp 熱可塑性樹脂微多孔膜の製造方法
JP2007061677A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Toshiba Corp 温度応答性中空糸膜、温度応答性中空糸膜モジュール及びそれを用いたろ過装置
JP2007130532A (ja) * 2005-11-08 2007-05-31 Toshiba Corp 温度応答性膜、温度応答性膜モジュール、およびそれを用いた膜ろ過システム
JP2007173159A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Nissan Motor Co Ltd 温度応答性材料含有電解質膜
JP2010244943A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Nissan Motor Co Ltd 双極型二次電池

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112512834A (zh) * 2019-05-10 2021-03-16 住友橡胶工业株式会社 增塑剂、组合物和轮胎
JP2023528814A (ja) * 2020-08-20 2023-07-06 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 熱変色高分子を含む単位セル及びこれを用いた欠陥検出方法
JP7531969B2 (ja) 2020-08-20 2024-08-13 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 熱変色高分子を含む単位セル及びこれを用いた欠陥検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6429356B2 (ja) 2018-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101998014B1 (ko) 도포액, 적층 다공질 필름 및 적층 다공질 필름의 제조 방법
US10361458B2 (en) Laminated body
JP5708873B1 (ja) 積層多孔質フィルム、非水電解液二次電池用セパレータおよび非水電解液二次電池
JP4195810B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法並びに用途
US20240141198A1 (en) Separator coating for li-ion batteries based on pvdf acrylate latex
JPWO2005049318A1 (ja) 複合微多孔膜及びその製造方法並びに用途
RU2418821C2 (ru) Способ получения микропористых полиолефиновых мембран и микропористых мембран
JP5156158B2 (ja) 複合膜およびその製造方法
JP2011516684A (ja) 高耐熱性被覆層を有するポリオレフィン系複合微多孔膜の製造方法
CN102015083A (zh) 具有高温热稳定性多孔层的微孔聚烯烃复合膜
JP7088163B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜、多層ポリオレフィン微多孔膜、積層ポリオレフィン微多孔膜、及び、セパレータ
JPWO2012102129A1 (ja) 微多孔膜、その製造方法及びそれを用いたバッテリーセパレーター
JP5877213B2 (ja) 積層体、蓄電デバイス用セパレータ、蓄電デバイス、リチウムイオン二次電池および共重合体
TW201840039A (zh) 用於鋰離子二次電池之分隔件
CN115411454B (zh) 一种锂电池隔膜及其制备方法
JP6429356B2 (ja) 温度応答性微多孔膜およびそれを用いてなる固体高分子電解質膜
JP6302400B2 (ja) 蓄電デバイス用セパレータ、蓄電デバイス及びリチウムイオン二次電池
JPWO2013014986A1 (ja) 微多孔性ポリエチレンフィルムの製造方法
JP2018200788A (ja) リチウムイオン二次電池用セパレータ
JP6580211B1 (ja) 非水電解液二次電池用セパレータ
KR102354780B1 (ko) 폴리올레핀 미세 다공막 및 폴리올레핀 미세 다공막을 이용하여 이루어지는 코팅용 기재
JPWO2016170692A1 (ja) 積層多孔質フィルム、非水電解液二次電池用セパレータおよび非水電解液二次電池
KR102287723B1 (ko) 분리막 코팅 조성물 및 이를 이용한 분리막의 제조방법
JP2017119769A (ja) ポリオレフィン微多孔膜とその製造方法、ロール及びポリオレフィン微多孔膜の評価方法
JP6354650B2 (ja) 塗工液及び積層多孔質フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170727

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170824

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171211

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20171218

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20180105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180914

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181029

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6429356

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees