JP2015119444A - 量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体 - Google Patents

量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】光源から出射した光が各部で反射されて光源に入射するのを抑制することができ、優れた周波数安定性を有する量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体を提供すること。
【解決手段】本発明の量子干渉装置は、金属原子が封入されているガスセル31と、金属原子に共鳴するための励起光LLを出射する光出射部21と、ガスセル31と光出射部21との間に設けられたNDフィルター41と、を備えている。また、NDフィルター41のガスセル31側の面である第2の面412は、光出射部21とガスセル31とを結ぶ線分に対して傾斜している。ガスセル31で反射した励起光LLの一部は、NDフィルター41の第2の面412で反射するため、光出射部21に入射するのが抑制されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体に関するものである。
長期的に高精度な発振特性を有する発振器として、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属の原子のエネルギー遷移に基づいて発振する原子発振器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一般に、原子発振器の動作原理は、光およびマイクロ波による二重共鳴現象を利用した方式と、波長の異なる2種類の光による量子干渉効果(CPT:Coherent Population Trapping)を利用した方式とに大別されるが、量子干渉効果を利用した原子発振器は、二重共鳴現象を利用した原子発振器よりも小型化できることから、近年、様々な機器への搭載が期待されている。
量子干渉効果を利用した原子発振器は、例えば、特許文献1に開示されているように、ガス状の金属原子を封入したガスセルと、ガスセル中の金属原子に周波数の異なる2種の共鳴光を含むレーザー光を照射する光出射部(光源)と、ガスセルを透過したレーザー光を検出する光検出部と、光出射部とガスセルとの間に設けられた光学部品とを備えている。そして、このような原子発振器では、2種類の共鳴光の周波数差が特定の値のときに2種類の共鳴光の双方がガスセル内の金属原子に吸収されずに透過する電磁誘起透明化(EIT:Electromagnetically Induced Transparensy)現象を生じるが、そのEIT現象に伴って発生する急峻な信号であるEIT信号を光検出器で検出する。
一般的に、光検出部に向ったレーザー光は、大半は光検出部に入射するが、一部が光検出部にて反射されて、反射光として光出射部に向う。反射光は、ガスセルに入射すると、共鳴信号のSN比の低下や共鳴コントラストの低下を招くおそれがある。
そこで、特許文献1に記載の原子発振器では、反射光がガスセルに入射することによる原子発振器の特性低下を抑制すべく、光量減少手段としての光アイソレーターが設けられている。この光アイソレーターは、ガスセルと光検出部との間に設けられており、ガスセルに入射される反射光の光量を減衰させて、原子発振器の特性低下を抑制している。
しかしながら、光出射部から出射したレーザー光は、ガスセルに入射する際にも反射する。このため、ガスセルで反射した反射光は、そのまま光出射部に入射するおそれがある。この反射光が光出射部に入射すると、光出射部から出射するレーザー光の周波数が不安定になる。その結果、原子発振器の周波数安定性が低下するという問題がある。
特開2010−283641号公報
本発明の目的は、光源から出射した光が各部で反射されて光源に入射するのを抑制することができ、優れた周波数安定性を有する量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の量子干渉装置は、金属原子が封入されているガスセルと、
前記金属原子に共鳴光対を含む光を出射する光源と、
前記ガスセルと前記光源との間に設けられている光学素子と、を備え、
前記光学素子の前記ガスセル側の面は、前記光源と前記ガスセルとを結ぶ線分に対して傾斜していることを特徴とする。
光源から出射した光の一部が、例えばガスセルで反射して光源に向う場合がある。しかしながら、ガスセルと光源との間に設けられた光学素子のガスセル側の面が、光源とガスセルとを結ぶ線分に対して傾斜している。これにより、ガスセルで反射して光源に向う光は、光学素子のガスセル側の面で反射する。よって、ガスセルで反射して光源に向う光が光源に入射するのを抑制することができる。その結果、ガスセルで反射して光源に向う光が光源に入射することによる光源の周波数安定性の低下を抑制することができる。したがって、本発明の量子干渉装置は、優れた周波数安定性を有する。
[適用例2]
本発明の量子干渉装置では、前記光学素子の前記光源側の面は、前記光源と前記ガスセルとを結ぶ線分に対して傾斜しているのが好ましい。
これにより、ガスセルで反射して光源に向う光のうち、光学素子のガスセル側の面で反射されず、光源に向う光を、光学素子の光源側の面で反射させることができる。よって、ガスセルで反射して光源に向う光が光源に入射するのをより効果的に抑制することができる。
[適用例3]
本発明の量子干渉装置では、前記光学素子は、減光フィルターであるのが好ましい。
これにより、ガスセルで反射して光源に向う光のうち、光学素子のガスセル側の面で反射されず、光源に向う光の光量を減衰させることができる。
[適用例4]
本発明の量子干渉装置では、前記光源と前記ガスセルとの間には、前記光学素子を含む光学素子群が配置されており、
前記光学素子は、前記光学素子群の中で最も前記光源側に配置されているのが好ましい。
これにより、光学素子群が設けられている分、原子発振器の発振特性を高めることができるとともに、光学素子群のうちの光学素子以外の光学部品で、反射した光が光源に入射するのを抑制することができる。
[適用例5]
本発明の量子干渉装置では、前記光学素子の前記ガスセル側の面の、前記光源と前記ガスセルとを結ぶ線分に対する傾斜角度θ1は、80°以下であるのが好ましい。
これにより、本発明の効果を顕著に発揮することができる。
[適用例6]
本発明の量子干渉装置では、前記光学素子の前記光源側の面の、前記光源と前記ガスセルとを結ぶ線分に対する傾斜角度θ2は、前記光源から出射した光の放射角度θ3よりも大きいのが好ましい。
これにより、光源から出射した放射状の光が、光学素子の光源側の面で反射して光源に入射するのを抑制することができる。
[適用例7]
本発明の量子干渉装置では、前記光学素子は、前記ガスセル側の面と、前記光源側の面とが平行な部分を有するのが好ましい。
これにより、光学素子の製造が容易になる。
[適用例8]
本発明の量子干渉装置では、前記光学素子の前記ガスセル側の面は、前記光学素子の前記光源側の面に対して傾斜しているのが好ましい。
これにより、光学素子の光源側の面およびガスセル側の面の傾斜角度を適宜設定することができる。
[適用例9]
本発明の原子発振器は、本発明の量子干渉装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた原子発振器を提供することができる。
[適用例10]
本発明の電子機器は、本発明の量子干渉装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた電子機器を提供することができる。
[適用例11]
本発明の移動体は、本発明の量子干渉装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた移動体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る原子発振器(量子干渉装置)の概略構成を示す模式図である。 アルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図である。 光出射部から出射される2つの光の周波数差と、光検出部で検出される光の強度との関係を示すグラフである。 図1に示す原子発振器(量子干渉装置)の斜視図である。 図1に示す原子発振器が備える光出射部およびガスセル部を説明するための模式図である。 図1に示す原子発振器が備える光学素子群を説明するための模式図である。 図6中の第1ユニットおよび光学素子を示す拡大詳細図である。 本発明の第2実施形態に係る原子発振器(量子干渉装置)が備える第1ユニットおよび光学素子を示す拡大詳細図である。 GPS衛星を利用した測位システムに本発明の原子発振器(量子干渉装置)を用いた場合の概略構成を示す図である。 本発明の移動体の一例を示す図である。
以下、本発明の量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.原子発振器(量子干渉装置)
まず、本発明の原子発振器(本発明の量子干渉装置を備える原子発振器)について説明する。なお、以下では、本発明の量子干渉装置を原子発振器に適用した例を説明するが、本発明の量子干渉装置は、これに限定されず、原子発振器の他、例えば、磁気センサー、量子メモリー等にも適用可能である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る原子発振器(量子干渉装置)の概略構成を示す模式図である。また、図2は、アルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図、図3は、光出射部から出射される2つの光の周波数差と、光検出部で検出される光の強度との関係を示すグラフである。
図1に示す原子発振器1は、量子干渉効果を利用した原子発振器である。
この原子発振器1は、図1に示すように、光出射側のユニットである第1ユニット(光源)2と、光検出側のユニットである第2ユニット3と、第1ユニット2および第2ユニット3を制御する制御部6と、第1ユニット2および第2ユニット3の間に設けられた光学部品群(光学素子群)4と、を備える。
ここで、第1ユニット2は、光出射部21と、光出射部21を収納する第1パッケージ22とを備える。
また、第2ユニット3は、ガスセル31と、光検出部32と、ヒーター33と、温度センサー34と、コイル35と、これらを収納する第2パッケージ36と、第2パッケージ36を収納する磁気シールド38とを備える。
また、光学部品群4は、NDフィルター41と、レンズ42と、偏光フィルター43とを備える。
まず、原子発振器1の原理を簡単に説明する。
図1に示すように、原子発振器1では、光出射部21がガスセル31に向けて励起光LLを出射し、ガスセル31を透過した励起光LLを光検出部32が検出する。
ガスセル31内には、ガス状のアルカリ金属(金属原子)が封入されており、アルカリ金属は、図2に示すように、3準位系のエネルギー準位を有し、エネルギー準位の異なる2つの基底状態(基底状態1、2)と、励起状態との3つの状態をとり得る。ここで、基底状態1は、基底状態2よりも低いエネルギー状態である。
光出射部21から出射された励起光LLは、周波数の異なる2種の共鳴光1、2を含んでおり、この2種の共鳴光1、2を前述したようなガス状のアルカリ金属に照射したとき、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)に応じて、共鳴光1、2のアルカリ金属における光吸収率(光透過率)が変化する。
そして、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数に一致したとき、基底状態1、2から励起状態への励起がそれぞれ停止する。このとき、共鳴光1、2は、いずれも、アルカリ金属に吸収されずに透過する。このような現象をCPT現象または電磁誘起透明化現象(EIT:Electromagnetically Induced Transparency)と呼ぶ。
例えば、光出射部21が共鳴光1の周波数ω1を固定し、共鳴光2の周波数ω2を変化させていくと、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数ω0に一致したとき、光検出部32の検出強度は、図3に示すように、急峻に上昇する。このような急峻な信号をEIT信号として検出する。このEIT信号は、アルカリ金属の種類によって決まった固有値をもっている。したがって、このようなEIT信号を用いることにより、発振器を構成することができる。
以下、本実施形態の原子発振器1の具体的な構成について説明する。
図4は、図1に示す原子発振器(量子干渉装置)の斜視図、図5は、図1に示す原子発振器が備える光出射部およびガスセル部を説明するための模式図、図6は、図1に示す原子発振器が備える光学素子群を説明するための模式図、図7は、図6中の第1ユニットおよび光学素子を示す拡大詳細図である。なお、以下では、図5〜図7の上側を「上」、図5の下側を「下」ともいう。また、図4〜図6では、理解を容易にするため、励起光LLの主光線(光軸)のみを図示している(図8についても同様)。
以下、原子発振器1の各部を順次詳細に説明する。
(第1ユニット)
前述したように、第1ユニット2は、光出射部21と、光出射部21を収納する第1パッケージ22とを備える。
[光出射部]
光出射部21は、ガスセル31中のアルカリ金属原子を励起する励起光LLを出射する機能を有する。
より具体的には、光出射部21は、前述したような周波数の異なる2種の光(共鳴光1および共鳴光2)を含む光を励起光LLとして出射するものである。
共鳴光1の周波数ω1は、ガスセル31中のアルカリ金属を前述した基底状態1から励起状態に励起(共鳴)し得るものである。
また、共鳴光2の周波数ω2は、ガスセル31中のアルカリ金属を前述した基底状態2から励起状態に励起(共鳴)し得るものである。
この光出射部21としては、前述したような励起光LLを出射し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)等の半導体レーザー等を用いることができる。
また、このような光出射部21は、図示しない温度調節素子(発熱抵抗体、ペルチェ素子等)により、所定温度に温度調節される。
[第1パッケージ]
第1パッケージ22は、前述した光出射部21を収納する。
この第1パッケージ22は、図4に示すように、外形形状がブロック状をなす筐体で構成されている。また、第1パッケージ22からは、例えば、複数のリード(図示せず)が突出しており、これらは、配線を介して光出射部21に電気的に接続されている。そして、前記各リードは、図示しないコネクター等で配線基板と電気的に接続されている。このコネクターとしては、例えば、フレキシブル基板や、ソケット状をなすもの等を用いることができる。
また、第1パッケージ22の第2ユニット3側の壁部には、窓部23が設けられている。この窓部23は、ガスセル31と光出射部21との間の光軸(励起光LLの光軸)a上に設けられている。そして、窓部23は、前述した励起光LLに対して透過性を有する。
なお、窓部23は、励起光LLに対する透過性を有するものであれば、特に限定されず、例えば、レンズであってもよく、例えば、単なる光透過性の板状部材のようなレンズ以外の光学部品であってもよい。
このような第1パッケージ22の窓部23以外の部分の構成材料としては、特に限定されず、例えば、セラミックス、金属、樹脂等を用いることができる。
ここで、第1パッケージ22の窓部23以外の部分が励起光に対して透過性を有する材料で構成されている場合、第1パッケージ22の窓部23以外の部分と窓部23と一体的に形成することができる。また、第1パッケージ22の窓部23以外の部分が励起光に対して透過性を有しない材料で構成されている場合、第1パッケージ22の窓部23以外の部分と窓部23とを別体で形成し、これらを公知の接合方法により接合すればよい。
また、第1パッケージ22内が気密空間であることが好ましい。これにより、第1パッケージ22内を減圧状態または不活性ガス封入状態とすることができ、その結果、原子発振器1の特性を向上させることができる。
また、第1パッケージ22内には、光出射部21の温度を調節する温度調節素子や温度センサー等が収納されている(図示せず)。かかる温度調節素子としては、例えば、発熱抵抗体(ヒーター)、ペルチェ素子等が挙げられる。
このような第1パッケージ22によれば、光出射部21から第1パッケージ22外への励起光の出射を許容しつつ、光出射部21を第1パッケージ22内に収納することができる。
(第2ユニット)
前述したように、第2ユニット3は、ガスセル31と、光検出部32と、ヒーター33と、温度センサー34と、コイル35と、これらを収納する第2パッケージ36と、第2パッケージ36を収納する磁気シールド38とを備える。
[ガスセル]
ガスセル31内には、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属が封入されている。また、ガスセル31内には、必要に応じて、アルゴン、ネオン等の希ガス、窒素等の不活性ガスが緩衝ガスとしてアルカリ金属ガスとともに封入されていてもよい。
例えば、ガスセル31は、図5に示すように、柱状の貫通孔311aを有する本体部311と、その貫通孔311aの両開口を封鎖する1対の窓部312、313とを有する。これにより、前述したようなアルカリ金属が封入される内部空間Sが形成されている。
本体部311を構成する材料としては、特に限定されず、金属材料、樹脂材料、ガラス材料、シリコン材料、水晶等が挙げられるが、加工性や窓部312、313との接合の観点から、ガラス材料、シリコン材料を用いるのが好ましい。
このような本体部311には、窓部312、313が気密的に接合されている。これにより、ガスセル31の内部空間Sを気密空間とすることができる。
本体部311と窓部312、313との接合方法としては、これらの構成材料に応じて決められるものであり、特に限定されないが、例えば、接着剤による接合方法、直接接合法、陽極接合法等を用いることができる。
また、窓部312、313を構成する材料としては、前述したような励起光LLに対する透過性を有していれば、特に限定されないが、例えば、シリコン材料、ガラス材料、水晶等が挙げられる。
このような各窓部312、313は、前述した光出射部21からの励起光LLに対する透過性を有している。そして、一方の窓部312は、ガスセル31内へ入射する励起光LLが透過するものであり、他方の窓部313は、ガスセル31内から出射した励起光LLが透過するものである。
また、ガスセル31は、ヒーター33により加熱され、所定温度に温度調節される。
[光検出部]
光検出部32は、ガスセル31内を透過した励起光LL(共鳴光1、2)の強度を検出する機能を有する。
この光検出部32としては、上述したような励起光を検出し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、太陽電池、フォトダイオード等の光検出器(受光素子)を用いることができる。
[ヒーター]
ヒーター33は、前述したガスセル31(より具体的にはガスセル31中のアルカリ金属)を加熱する機能を有する。これにより、ガスセル31中のアルカリ金属を所望濃度のガス状に維持することができる。
このヒーター33は、通電により発熱するものであり、例えば、ガスセル31の外表面上に設けられた発熱抵抗体で構成されている。このような発熱抵抗体は、例えば、プラズマCVD、熱CVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着等の乾式メッキ法、ゾル・ゲル法等を用いて形成される。
ここで、かかる発熱抵抗体は、ガスセル31の励起光LLの入射部または出射部に設けられる場合、励起光に対する透過性を有する材料、具体的には、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物等の透明電極材料で構成される。
なお、ヒーター33は、ガスセル31を加熱することができるものであれば、特に限定されず、ガスセル31に対して非接触であってもよい。また、ヒーター33に代えて、または、ヒーター33と併用して、ペルチェ素子を用いて、ガスセル31を加熱してもよい。
このようなヒーター33は、後述する制御部6の温度制御部62に電気的に接続され、通電制御される。
[温度センサー]
温度センサー34は、ヒーター33またはガスセル31の温度を検出するものである。そして、この温度センサー34の検出結果に基づいて、前述したヒーター33の発熱量が制御される。これにより、ガスセル31内のアルカリ金属原子を所望の温度に維持することができる。
なお、温度センサー34の設置位置は、特に限定されず、例えば、ヒーター33上であってもよいし、ガスセル31の外表面上であってもよい。
温度センサー34としては、それぞれ、特に限定されず、サーミスタ、熱電対等の公知の各種温度センサーを用いることができる。
このような温度センサー34は、図示しない配線を介して、後述する制御部6の温度制御部62に電気的に接続されている。
[コイル]
コイル35は、通電により、内部空間Sに励起光LLの光軸aに沿った方向(平行な方向)の磁場を発生させる機能を有する。これにより、ゼーマン分裂により、内部空間Sに存在するアルカリ金属の原子の縮退している異なるエネルギー準位間のギャップを拡げて、分解能を向上させ、EIT信号の線幅を小さくすることができる。
なお、コイル35が発生する磁場は、直流磁場または交流磁場のいずれかの磁場であってもよいし、直流磁場と交流磁場とを重畳させた磁場であってもよい。
このコイル35の設置位置は、特に限定されず、図示しないが、例えば、ソレノイド型を構成するようにガスセル31の外周に沿って巻回して設けられていてもよいし、ヘルムホルツ型を構成するように1対のコイルをガスセル31を介して対向させてもよい。
このコイル35は、図示しない配線を介して、後述する制御部6の磁場制御部63に電気的に接続されている。これにより、コイル35に通電を行うことができる。
[第2パッケージ]
第2パッケージ36は、外形形状がブロック状をなす筐体で構成され、前述したガスセル31、光検出部32、ヒーター33、温度センサー34およびコイル35を収納する。また、第2パッケージ36は、ガスセル31、光検出部32、ヒーター33、温度センサー34およびコイル35を内部で直接的または間接的に支持する。
また、第2パッケージ36の第1ユニット2側の壁部には、窓部37が設けられている。この窓部37は、ガスセル31と光出射部21との間の光軸a上に設けられている。そして、窓部37は、前述した励起光に対して透過性を有する。
なお、窓部37は、励起光に対する透過性を有するものであれば、光透過性を有するものに限定されず、例えば、レンズ、偏光板、λ/4波長板、減光フィルター等の光学部品であってもよい。
このような第2パッケージ36の窓部37以外の部分の構成材料としては、特に限定されず、例えば、セラミックス、金属、樹脂等を用いることができる。
[磁気シールド]
磁気シールド38は、外形形状がブロック状をなす筐体で構成されており、内部に第2パッケージ36を収納する。この磁気シールド38は、磁気シールド性を有し、ガスセル31内のアルカリ金属を外部磁界から遮蔽する機能を有している。これにより、コイル35の磁場の磁気シールド38内での安定性の向上を図ることができる。よって、原子発振器1の発振特性の向上を図ることができる。
また、磁気シールド38の第1ユニット2側の壁部には、窓部382が設けられている。これにより、光出射部21から出射した光が窓部382を介して第2パッケージ36の窓部37およびガスセル31内に入射することができる。
このような磁気シールド38の構成材料としては、磁気シールド性を有する材料が用いられ、例えば、Fe、各種鉄系合金(ケイ素鉄、パーマロイ、アモルファス、センダスト、コバール)等の軟磁性材料が挙げられ、中でも、磁気シールド性が優れるという観点から、コバール、パーマロイ等のFe−Ni系合金を用いることが好ましい。
また、磁気シールド38からは、例えば、複数のリード(図示せず)が突出しており、これらは、配線を介して光検出部32、ヒーター33、温度センサー34およびコイル35に電気的に接続されている。また、前記各リードは、図示しないコネクター等で配線基板と電気的に接続されている。このコネクターとしては、例えば、フレキシブル基板や、ソケット状をなすもの等を用いることとができる。
[制御部]
図1に示す制御部6は、ヒーター33、コイル35および光出射部21をそれぞれ制御する機能を有する。
本実施形態では、制御部6は、IC(Integrated Circuit)チップで構成されている。
このような制御部6は、光出射部21の共鳴光1、2の周波数を制御する励起光制御部61と、ガスセル31中のアルカリ金属の温度を制御する温度制御部62と、ガスセル31に印加する磁場を制御する磁場制御部63とを有する。
励起光制御部61は、前述した光検出部32の検出結果に基づいて、光出射部21から出射される共鳴光1、2の周波数を制御する。より具体的には、励起光制御部61は、前述した光検出部32の検出結果に基づいて、前述した周波数差(ω1−ω2)がアルカリ金属固有の周波数ω0となるように、光出射部21から出射される共鳴光1、2の周波数を制御する。
また、励起光制御部61は、図示しないが、電圧制御型水晶発振器(発振回路)を備えており、その電圧制御型水晶発振器の発振周波数を光検出部32の検知結果に基づいて同期・調整しながら原子発振器1の出力信号として出力する。
また、温度制御部62は、温度センサー34の検出結果に基づいて、ヒーター33への通電を制御する。これにより、ガスセル31を所望の温度範囲内に維持することができる。
また、磁場制御部63は、コイル35が発生する磁場が一定となるように、コイル35への通電を制御する。
(光学部品群)
図1および図4〜図6に示すように、前述したような第1ユニット2と第2ユニット3との間には、光学部品群4が配置されている。光学部品群4は、NDフィルター41と、レンズ42と、偏光フィルター43とを備える。また、NDフィルター41と、レンズ42と、偏光フィルター43とは、第1パッケージ22内の光出射部21と、前述した第2パッケージ36内のガスセル31との間の光軸a上に設けられている。また、本実施形態では、第1ユニット2側からNDフィルター41、レンズ42、偏光フィルター43の順に配置されている。
[NDフィルター]
図4に示すように、NDフィルター(減光フィルター)41は、板状(円板状)をなし、ガスセル31に入射する励起光LLの強度を調整(減少)させる機能を有している。このため、光出射部21の出力が大きい場合でも、ガスセル31に入射する励起光を所望の光量とすることができる。
また、NDフィルター41は、光軸aに対して傾斜して設けられている。また、NDフィルター41の第1ユニット2側の面である第1の面411と、NDフィルター41のガスセル31側の面である第2の面412とは、平面で構成され、互いに平行である。これらのことについては後述する。
なお、NDフィルター41は、上側と下側とで連続的または段階的に減光率の異なる部分を有していてもよい。この場合、NDフィルター41を上下方向での位置を調整することにより、励起光の減光率を調整することができる。
また、NDフィルター41は、それぞれ、周方向で連続的または断続的に減光率が異なる部分を有していてもよい。この場合、NDフィルター41を光軸a回りに回転させることにより、励起光LLの減光率を調整することができる。
[レンズ]
レンズ42は、平面で構成され、光出射部21側に位置する面421と、湾曲面で構成され、ガスセル31側に位置する面422とを有するコリメートレンズである。このレンズ42は、励起光LLを集光し、平行光とする機能を有している。これにより、原子発振器1では、励起光LLを無駄なくガスセル31へ照射することができる。また、内部空間Sに存在するアルカリ金属の原子のうち、励起光LLにより共鳴するアルカリ金属の原子の数を多くすることができる。その結果、EIT信号の強度を高めることができる。
[偏光フィルター]
偏光フィルター43は、平面で構成され、光出射部21側に位置する面431と、平面で構成され、ガスセル31側に位置する面432とを有するλ/4波長板である。これにより、レンズ42によって、平行光となった励起光LLを円偏光(右円偏光または左円偏光)に変換することができる。
前述したようにコイル35の磁場によりガスセル31内のアルカリ金属原子がゼーマン分裂した状態において、仮に直線偏光の励起光をアルカリ金属原子に照射すると、励起光とアルカリ金属原子との相互作用により、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位に均等に分散して存在することとなる。その結果、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数が他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に少なくなるため、所望のEIT現象を発現する原子数が減少し、所望のEIT信号が小さくなり、その結果、原子発振器1の発振特性の低下をもたらす。
これに対し、前述したようにコイル35の磁場によりガスセル31内のアルカリ金属原子がゼーマン分裂した状態において、円偏光の励起光をアルカリ金属原子に照射すると、励起光とアルカリ金属原子との相互作用により、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位のうち、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数を他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に多くすることができる。そのため、所望のEIT現象を発現する原子数が増大し、所望のEIT信号が大きくなり、その結果、原子発振器1の発振特性を向上させることができる。
なお、NDフィルター41、レンズ42および偏光フィルター43の平面視形状は、円形であるが、これに限定されず、例えば、四角形、五角形等の多角形をなしていてもよい。また、NDフィルター41、レンズ42および偏光フィルター43は、例えば、図示しない配線基板に凹部を設け、該凹部に挿入することにより配線基板に支持される。
さて、図6に示すように、第1ユニット2から出射した励起光LLは、一部が第2ユニット3で反射されて反射光LL’として第1ユニット2(光出射部21)に向う。この反射光LL’が光出射部21に入射した場合、その光量によっては、光出射部21の周波数安定性が低下し、その結果、原子発振器の周波数安定性が低下するおそれがある。
そこで、原子発振器1では、前述したように、NDフィルター41が、第1ユニット2および第2ユニット3との間で、かつ、第2の面412が光軸aに対して傾斜して設けられている。これにより、反射光LL’は、光軸aに対して傾斜したNDフィルター41の第2の面412で反射される。よって、反射光が第2ユニット3に入射するのを効果的に抑制することができる。その結果、光出射部21の周波数安定性が低下するのを抑制することができ、優れた周波数安定性を有する原子発振器1を得ることができる。
なお、本実施形態では、光軸aは、第1ユニット2の中心点と第2ユニット3の中心点とを結ぶ線分と一致している。具体的には、光出射部21の中心と光検出部32の中心とを結ぶ線分と一致している。
また、励起光LLがガスセル31の窓部313で反射して反射光LL’が生じた場合であっても、前記と同様に、傾斜したNDフィルター41の第2の面412で一部が反射される。これにより、前記と同様の効果を得ることができる。また、光検出部32で生じた反射光LL’についても同様である。
さらに、前述したように、NDフィルター41は、光学部品群4の最も第1ユニット2側に配置されている。このため、レンズ42の第1ユニット2側の面421で反射した反射光LL’が光出射部21に入射するのを抑制することができるとともに、レンズ42のガスセル31側の面422で反射した反射光LL’が光出射部21に入射するのを抑制することができる。さらに、偏光フィルター43の第1ユニット2側の面431で反射した反射光LL’が光出射部21に入射するのを抑制することができるとともに、偏光フィルター43のガスセル31側の面432で反射した反射光LL’が光出射部21に入射するのを抑制することができる。
また、NDフィルター41の第2の面412の光軸aに対する傾斜角度θ1は、80°以下であるのが好ましく、60°以下であるのがより好ましく、33°であるのが特に好ましい。傾斜角度θ1が上記数値範囲に設定されていれば、前述した効果を効果的に発揮することができる。特に、傾斜角度θ1が33°であった場合、反射光LL’を第2の面412で効果的に反射することができる。
なお、本明細書中では、「第2の面412の傾斜角度」とは、第2の面412の法線と、光軸aとがなす角度(図7中に示すθ1)のことを言う。同様に、「第1の面411の傾斜角度」とは、第1の面411の法線と、光軸aとがなす角度(図7中に示すθ2)のことを言う。
また、反射光LL’がNDフィルター41の第2の面412で反射する際、一部が第2の面412で反射されず通過することも考えられる。しかしながら、NDフィルター41は、通過する光の光量を減衰させる機能を有している。このため、NDフィルター41を通過する反射光LL’の光量を減衰させることができ、その結果、反射光LL’が第2ユニット3に入射するのをより効果的に抑制することができる。
さらに、第1の面411も第2の面412と同様に、光軸aに対して傾斜している。これにより、NDフィルター41で光量が減衰した反射光LL’は、さらにその一部が第1の面411で反射される。その結果、反射光LL’が第2ユニット3に入射するのをさらに効果的に抑制することができる。
ここで、図7に示すように、励起光LLは、放射角度θ3で放射状に拡散している。本明細書中では、「放射角度」とは、励起光LLの光束の最も外側に位置している光と、光軸aとがなす角度のことを言う。このような励起光LLは、放射角度θ3や、第1の面411の傾斜角度θ2や、光出射部21とガスセル31との離間距離等によっては、一部の光(特に、励起光LLの光束のうちの最も外側に位置している光)が第1の面411で反射して光出射部21に入射する可能性がある。しかしながら、傾斜角度θ2を放射角度θ3よりも大きくすることで、光出射部21とガスセル31との離間距離が比較的小さい場合であっても、励起光LLが第1の面411によって反射して光出射部21に入射するのを防止することができる。よって、より優れた周波数安定性を有する原子発振器1を得ることができるとともに、光出射部21とガスセル31との離間距離を比較的小さくすることができ、原子発振器1の小型化を図ることができる。
なお、光出射部21とNDフィルター41との離間距離に応じて、傾斜角度θ2を適宜設定することで、上記と同様の効果を得ることができる。例えば、光出射部21とNDフィルター41との離間距離が比較的大きい場合、傾斜角度θ2が放射角度θ3よりも小さい場合であっても、同様の効果を奏することができる。
また、前述したように、本実施形態では、第1の面411と第2の面412とは、平行である。これにより、NDフィルター41の製造が容易になる。さらに、原子発振器1では、第1の面411と第2の面412とをそれぞれ設定する作業を省略することができる。
なお、光学部品群4では、レンズ42および偏光フィルター43のうちのいずれか一方または双方を省略してもよい。また、光学部品群4を構成する各部は、前述した種類、配置順、数等に限定されない。例えば、NDフィルター41に換えて、レンズ、偏光フィルター、プリズム等の任意の光学素子を用いることができる。このように、光学素子が光軸aに対して傾斜している面を有していれば、本発明の効果を得ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る原子発振器(量子干渉装置)が備える第1ユニットおよび光学素子を示す拡大詳細図である。
本実施形態は光学素子の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図8において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図8に示すように、本実施形態のNDフィルター41Aでは、第2の面412は、第1の面411に対して傾斜している。すなわち、第1の面411の光軸aに対する傾斜角度θ4と、第2の面412の光軸aに対する傾斜角度θ5とは異なっている。
このような本実施形態によれば、傾斜角度θ4を、例えば光出射部21とNDフィルター41との離間距離に応じて所望の数値に設定し、傾斜角度θ4に係わらず傾斜角度θ5を所望の数値に設定することができる。換言すれば、傾斜角度θ4と傾斜角度θ5とをそれぞれ独立して設定することができる。これにより、原子発振器1の周波数安定性のさらなる向上を図ることができる。
以上説明したような量子干渉装置および原子発振器は、各種電子機器に組み込むことができる。このような電子機器は、優れた信頼性を有する。
以下、本発明の電子機器について説明する。
2.電子機器
図9は、GPS衛星を利用した測位システムに本発明の原子発振器(量子干渉装置)を用いた場合の概略構成を示す図である。
図9に示す測位システム100は、GPS衛星200と、基地局装置300と、GPS受信装置400とで構成されている。
GPS衛星200は、測位情報(GPS信号)を送信する。
基地局装置300は、例えば電子基準点(GPS連続観測局)に設置されたアンテナ301を介してGPS衛星200からの測位情報を高精度に受信する受信装置302と、この受信装置302で受信した測位情報をアンテナ303を介して送信する送信装置304とを備える。
ここで、受信装置302は、その基準周波数発振源として前述した本発明の原子発振器1を備える電子装置である。このような受信装置302は、優れた信頼性を有する。また、受信装置302で受信された測位情報は、リアルタイムで送信装置304により送信される。
GPS受信装置400は、GPS衛星200からの測位情報をアンテナ401を介して受信する衛星受信部402と、基地局装置300からの測位情報をアンテナ403を介して受信する基地局受信部404とを備える。
3.移動体
図10は、本発明の移動体の一例を示す図である。
この図において、移動体1500は、車体1501と、4つの車輪1502とを有しており、車体1501に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪1502を回転させるように構成されている。このような移動体1500には、原子発振器1が内蔵されている。
このような移動体によれば、優れた信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の原子発振器(量子干渉装置)を備える電子機器は、前述したものに限定されず、例えば、携帯電話機、ディジタルスチルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、パーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター)、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、地上デジタル放送、携帯電話基地局等に適用することができる。
以上、本発明の量子干渉装置および原子発振器について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本発明の量子干渉装置および原子発振器は、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明の量子干渉装置および原子発振器は、前述した各実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
なお、前記実施形態では、磁気シールドが省略されていてもよい。
1……原子発振器 2……第1ユニット 3……第2ユニット 4……光学部品群 6……制御部 21……光出射部 22……第1パッケージ 23……窓部 31……ガスセル 32……光検出部 33……ヒーター 34……温度センサー 35……コイル 36……第2パッケージ 37……窓部 38……磁気シールド 41……NDフィルター 41A……NDフィルター 42……レンズ 43……偏光フィルター 61……励起光制御部 62……温度制御部 63……磁場制御部 100……測位システム 200……GPS衛星 300……基地局装置 301……アンテナ 302……受信装置 303……アンテナ 304……送信装置 311……本体部 311a……貫通孔 312……窓部 313……窓部 382……窓部 400……GPS受信装置 401……アンテナ 402……衛星受信部 403……アンテナ 404……基地局受信部 411……第1の面 412……第2の面 421……面 422……面 431……面 432……面 1500……移動体 1501……車体 1502……車輪 LL……励起光 LL’ ……反射光 S……内部空間 a……光軸 θ1……傾斜角度 θ2……傾斜角度 θ3……放射角度 θ4……傾斜角度 θ5……傾斜角度 ω0……周波数 ω1……周波数 ω2……周波数

Claims (11)

  1. 金属原子が封入されているガスセルと、
    前記金属原子に共鳴光対を含む光を出射する光源と、
    前記ガスセルと前記光源との間に設けられている光学素子と、
    を備え、
    前記光学素子の前記ガスセル側の面は、前記光源と前記ガスセルとを結ぶ線分に対して傾斜していることを特徴とする量子干渉装置。
  2. 前記光学素子の前記光源側の面は、前記光源と前記ガスセルとを結ぶ線分に対して傾斜している請求項1に記載の量子干渉装置。
  3. 前記光学素子は、減光フィルターである請求項1または2に記載の量子干渉装置。
  4. 前記光源と前記ガスセルとの間には、前記光学素子を含む光学素子群が配置されており、
    前記光学素子は、前記光学素子群の中で最も前記光源側に配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の量子干渉装置。
  5. 前記光学素子の前記ガスセル側の面の、前記光源と前記ガスセルとを結ぶ線分に対する傾斜角度θ1は、80°以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の量子干渉装置。
  6. 前記光学素子の前記光源側の面の、前記光源と前記ガスセルとを結ぶ線分に対する傾斜角度θ2は、前記光源から出射した光の放射角度θ3よりも大きい請求項1ないし5のいずれか1項に記載の量子干渉装置。
  7. 前記光学素子は、前記ガスセル側の面と前記光源側の面とが平行な部分を有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の量子干渉装置。
  8. 前記光学素子の前記ガスセル側の面は、前記光学素子の前記光源側の面に対して傾斜している請求項1ないし6のいずれか1項に記載の量子干渉装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の量子干渉装置を備えることを特徴とする原子発振器。
  10. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の量子干渉装置を備えることを特徴とする電子機器。
  11. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の量子干渉装置を備えることを特徴とする移動体。
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