JP2015119318A - 撮像装置及び撮像装置の製造方法 - Google Patents

撮像装置及び撮像装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安価で大量生産が可能でありながら結像位置の変動を抑制できる、複眼光学系を用いた撮像装置及び撮像装置の製造方法を提供する。【解決手段】温度上昇により、アレイレンズAL1、AL2の基板ST1、ST2と、第1スペーサSP1も熱膨張が生じるが、第1スペーサSP1の熱膨張量は基板ST1、ST2の熱膨張量より大きい。しかるに、第1スペーサSP1の物体側面の接着部Aが、像側面の接着部Bに対し、光軸直交方向において第1スペーサSP1の中心に近い側に設けられているので、接着部A,B間の第1スペーサSP1の伸び(変形)に応じて、第1アレイレンズAL1と第2アレイレンズAL2とを光軸方向に離間させるようになる。これにより、複眼光学系LHのレンズにおいて温度変化に起因した屈折率変化による結像位置の変化をキャンセルできる。【選択図】図4

Description

本発明は、被写体に対して複数のレンズを向けた複眼光学系を有する撮像装置及び撮像装置の製造方法に関するものである。
近年、スマートフォンやタブレット型パーソナルコンピュータなどに代表される薄型の撮像装置付き携帯端末が急速に普及している。しかるに、このような薄型の携帯端末に搭載される撮像装置には、高解像度を有しながらも薄形でコンパクトであることが要求されている。このような要求に対応するために、撮像レンズの光学設計による全長短縮やそれに伴う誤差感度増大に対応した製造精度向上を行ってきたが、さらなる要求に対応するためには、従来の単一の撮像レンズと撮像素子の組み合わせで像を得るという構成では困難であり、従来とは発想を変えた光学系が期待される。
一方、撮像素子の撮像領域を分割して、それぞれにレンズを配置し、得られた画像を処理することで、最終的な画像出力を行う複眼光学系と呼ばれる光学系が、薄型化への要求に対応するために注目されている(特許文献1参照)。
特開平10−145802号公報 米国特許公開第2009/0159200号明細書
ところで特許文献2には、ガラス製の基板と、基板の一方の面上に金型により形成された複数のプラスチック製の第1レンズ部と、基板の他方の面上に金型により形成された複数のプラスチック製の第2レンズ部とから形成することで、安価に大量生産可能としているアレイレンズが示されている。このようなアレイレンズを複眼光学系に用いることもできる。ところが、このようなアレイレンズを用いた複眼光学系においては、レンズ部がプラスチックにて形成されているので、環境変化により画質が低下する恐れがある。具体的には、プラスチック製のレンズにおいて、温度変化による屈折率変化により結像位置が無視できないほどに変動してしまい、ピンぼけの画像が得られる恐れがある。これに対し、複眼光学系を光軸方向に移動させるアクチュエータを設けることもできるが、コスト高を招くこととなる。尚、このような問題は、アレイレンズ全体をプラスチックで形成した複眼光学系にも同様に生じうる。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、安価で大量生産が可能でありながら結像位置の変動を抑制できる、複眼光学系を用いた撮像装置及び撮像装置の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の撮像装置は、
少なくとも一部がプラスチックである複数のレンズを、光軸を互いに異ならせて配置してなるアレイレンズを備えた複眼光学系と、
前記複眼光学系を支持する鏡枠と、
前記アレイレンズを光軸方向に位置決めする為に接着されるプラスチック製のスペーサと、
前記複眼光学系により結像された被写体像を電気信号に変換する固体撮像素子とを有し、
前記スペーサの物体側面と像側面のうち一方の面の接着部は、他方の面の接着部に対し、前記複眼光学系の光軸直交方向において前記スペーサの中心に近い側に設けられていることを特徴とする。
本発明は、環境温度変化が生じたときに、前記複眼光学系のレンズにおいて温度変化に起因した屈折率変化が生じレンズバックが変化するが、同時に前記スペーサが湾曲することを利用して、レンズバックの変化量をキャンセルしようとするものである。より具体的には、前記スペーサの物体側面と像側面のうち一方の面の接着部が、他方の面の接着部に対し、前記複眼光学系の光軸直交方向において前記スペーサの中心に近い側に設けられているので、環境温度が上昇すると、前記スペーサが前記複眼光学系の光軸直交方向に伸びようとするが、その接着部により接着位置で拘束されているため、結果として前記スペーサが撓み変形し、前記スペーサに接着された構成要素を光軸方向に離間させる効果がある。これにより、前記複眼光学系のレンズにおいて温度変化に起因した屈折率変化によるレンズバック変化をキャンセルできる。
請求項2に記載の撮像装置は、請求項1に記載の発明において、前記一方の面の接着部は、他方の面の接着部に対し、少なくとも前記レンズの一つを挟んで前記スペーサの中心に近い側に設けられていることを特徴とする。
これにより温度変化時の前記スペーサの変形量を増大できる。
請求項3に記載の撮像装置は、請求項1又は2に記載の発明において、前記スペーサは、2つの前記アレイレンズの間で接着されることを特徴とする。
前記スペーサの変形により、2つの前記アレイレンズの光軸間距離を調整できる。
請求項4に記載の撮像装置は、請求項3に記載の発明において、前記スペーサは、前記2つのアレイレンズにおける光軸を共有するレンズを通過する光線が通る開口を有し、前記開口の周囲が接着部となることを特徴とする。
これにより前記スペーサを,迷光を防止する遮光部材として機能させることができる。
請求項5に記載の撮像装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記スペーサは、前記アレイレンズと前記固体撮像素子との間で接着されることを特徴とする。
前記スペーサの変形により、前記アレイレンズと前記固体撮像素子との光軸間距離を調整できる。
請求項6に記載の撮像装置は、請求項5に記載の発明において、前記スペーサは、格子形状の板部と、前記板部の周縁に形成され像側に延在する側壁とを有し、前記板部が前記一方の面の接着部であり、前記側壁部が前記他方の面の接着部となることを特徴とする。
これにより温度変化時の前記スペーサの変形を増大できる。
請求項7に記載の撮像装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記スペーサの一方の面及び他方の面を接着する接着剤は、硬化後のヤング率が100MPa以下であることを特徴とする。
硬化後の接着剤が100MPa以下であると、前記アレイレンズの変形を抑制する効果がある。接着剤の例としては、例えば株式会社スリーボンド社製の商品名3016H(ヤング率2.6Mpa)、ケミテック株式会社製の商品名U−1542(同35Mpa)などがある。接着剤の硬化後のヤング率が50MPa以下であると、より好ましい。
請求項8に記載の撮像装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記アレイレンズは、ガラス製の基板と、前記基板の一方の面上に設けられた複数のプラスチック製の第1レンズ部と、前記基板の他方の面上に設けられた複数のプラスチック製の第2レンズ部と、を備えることを特徴とする。
前記スペーサを前記ガラス製の基板に接着することで、温度変化時における前記スペーサの変形を大きく確保できる。前記アレイレンズは、前記第1レンズ部又は前記第2レンズ部のみを有するものであっても良い。尚、前記アレイレンズは全体がプラスチック製であっても良いが、そのプラスチックの線膨張率は、前記スペーサの線膨張率よりも低い必要がある。
請求項9に記載の撮像装置の製造方法は、
少なくとも一部がプラスチックである複数のレンズを、光軸を互いに異ならせて配置してなるアレイレンズを備えた複眼光学系と、
前記複眼光学系を支持する鏡枠と、
前記アレイレンズを光軸方向に位置決めする為に接着されるスペーサと、
前記複眼光学系により結像された被写体像を電気信号に変換する固体撮像素子とを有する撮像装置の製造方法であって、
前記スペーサの物体側面と像側面のうち一方の面を、他方の面の接着部に対し、前記複眼光学系の光軸直交方向において前記スペーサの中心に近い側に設けたことを特徴とする。
前記スペーサの物体側面と像側面のうち一方の面の接着部を、他方の面の接着部に対し、前記複眼光学系の光軸直交方向において前記スペーサの中心に近い側に設けているので、環境温度が上昇すると、前記スペーサが前記複眼光学系の光軸直交方向に伸びようとするのに対し、その接着部により接着位置で拘束されていることから、結果として前記スペーサが撓み変形し、前記スペーサに接着された構成要素を光軸方向に離間させる効果がある。これにより、前記複眼光学系のレンズにおいて温度変化に起因した屈折率変化によるレンズバック変化をキャンセルできる。
本発明によれば、安価で大量生産が可能でありながら結像位置の変動を抑制できる、複眼光学系を用いた撮像装置及び撮像装置の製造方法を提供することができる。
本実施の形態にかかる撮像装置を模式的に示す図である。 撮像ユニットLUの断面図である。 撮像ユニットLUを分解して示す斜視図である。 第1アレイレンズAL1を成形する工程を示す図である。 図5(a)は、第1スペーサSP1を物体側から見た図であり、図5(b)は、第1スペーサSP1を像側から見た図である。 温度変化が生じた際の撮像ユニットLUの変形を誇張して示す、図2と同様な断面図である。 別な実施の形態にかかる撮像ユニットを示す、図6と同様な断面図である。 第2の実施の形態にかかる撮像ユニットを示す、図2と同様な断面図である。 第2の実施の形態にかかる撮像ユニットを示す、図6と同様な断面図である。 図10(a)は、第2の実施の形態に用いる第2スペーサSP2を物体側から見た斜視図であり、図10(b)は、第2スペーサSP2を像側から見た斜視図である。 第3の実施の形態にかかる撮像ユニットを示す、図2と同様な断面図である。 第3の実施の形態にかかる撮像ユニットを示す、図6と同様な断面図である。 図13(a)は、第3の実施の形態に用いる第2スペーサSP2を物体側から見た斜視図であり、図13(b)は、第2スペーサSP2を像側から見た斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る撮像装置等を説明する。撮像装置に用いる複眼光学系は、1つの撮像素子に対して複数のレンズ系がアレイ状に配置された光学系であり、各レンズ系が同じ視野の撮像を行う超解像タイプと、各レンズ系が異なる視野の撮像を行う視野分割タイプと、に通常分けられる。本発明に係る複眼光学系は、いずれのタイプにも用いることができるが、ここでは視野の異なる複数の像をつなぎ合わせて1枚の合成画像を出力するために、視野の異なる複数の結像を行う視野分割タイプについて説明する。但し、本発明は超解像タイプにも適用可能である。
図1に本実施の形態にかかる撮像装置を模式的に示す。図1に示すように、撮像装置DUは、撮像ユニットLU,画像処理部1,演算部2,メモリー3等を有している。そして、撮像ユニットLUは、1つの撮像素子SRと、その撮像素子SRに対して同一被写体の複数の像を結像する複眼撮像光学系LHと、を有している。撮像素子SRとしては、例えば複数の画素を有するCCD型イメージセンサー,CMOS型イメージセンサー等の固体撮像素子が用いられる。撮像素子SRの光電変換部である受光面SS上には、被写体の光学像が形成されるように複眼撮像光学系LHが設けられているので、複眼撮像光学系LHによって形成された光学像は、撮像素子SRによって電気的な信号に変換される。
図2は、撮像ユニットLUの断面図である。図2の上方が物体側である。図3は、撮像ユニットLUを分解して示す斜視図である。図3に示すように、物体側から順に、鏡枠LF,第1アレイレンズAL1,第1スペーサSP1,第2アレイレンズAL2,第2スペーサSP2,固体撮像素子SRを取り付けた基板CTを組み合わせてなる。
複眼光学系LHは、第1アレイレンズAL1と第2アレイレンズAL2とを有する。図2において、第1アレイレンズAL1は、ガラス製の平行平板ST1と、平行平板ST1の物体側面に形成された複数(ここでは3行3列に並べた9個)の物体側レンズ(第1レンズ部)AL1aと、物体側レンズAL1aと同軸となるように平行平板ST1の像側面に形成された像側レンズ(第2レンズ部)AL1bを有する。又、第2アレイレンズAL2は、ガラス製の平行平板ST2と、平行平板ST2の物体側面に形成された複数(ここでは3行3列に並べた9個)の物体側レンズ(第1レンズ部)AL2aと、物体側レンズAL2aと同軸となるように平行平板ST2の像側面に形成された像側レンズ(第2レンズ部)AL2bとを有する。尚、第1アレイレンズAL1の物体側面において、物体側レンズAL1aの周囲に黒色皮膜を形成し、第2アレイレンズAL2の像側面において、像側レンズAL2bの周囲に黒色皮膜を形成すると、迷光が抑制されるので好ましい。
図4は、第1アレイレンズAL1を成形する工程を示す図である。第1型MD1と第2型MD2は、それぞれ対向する面に複数の光学面転写面MD1a、MD2aを有している。図4(a)に示すように、ガラスの平行平板である基板ST1を介在させつつ、各光学面転写面MD1a、MD2aを対向させるように配置する。次いで、図4(b)に示すように、各光学面転写面MD1a、MD2a内に、光硬化性の樹脂素材PLを充填した後、第1型MD1の下面と第2型MD2の上面が基板ST1に密着するように型締めし、型の外部より熱もしくはUV光を照射して、樹脂素材PLを硬化させる。
樹脂素材PLの硬化後、図4(c)に示すように、第1型MD1と第2型MD2を型開きすることで、基板ST1の物体側面には、光学面転写面MD1aにより物体側レンズAL1aが形成され、基板ST1の像側面には、光学面転写面MD2aにより像側レンズAL1bが形成され、一体化された第1アレイレンズAL1を成形することができる。図4では図示していないが、本実施の形態では、基板ST1の物体側面の対角方向の角部に、円筒形の突起AL1c(図3参照)を形成している。尚、同様な工程を経て、第2アレイレンズAL2を成形できる。
図2,3において、黒色であるプラスチック製の鏡枠LFは、複眼光学系LHの周囲を囲う矩形枠状の側面部LF1と、側面部LF1の上端から内側に延在する天面部LF2とを有する。天面部LF2には、光軸Xを中心とした開口LF2aを複数個(ここでは3行3列に並べた9個)形成している。又、天面部LF2には、第1レンズアレイAL1の突起AL1cに対向して円形凹部LF2bを形成している。
組み付け時に、図2に示すように、鏡枠LFの円形凹部LF2bに、第1レンズアレイAL1の突起AL1cを嵌合させることで、鏡枠LFと撮像光学系LHの光軸直交方向の位置決めを行える。かかる状態で、鏡枠LFと第1レンズアレイAL1間に接着剤(不図示)を介在させることで、両者は接着される。
図2において、第1アレイレンズAL1と第2アレイレンズAL2との間には、樹脂製である第1スペーサSP1が配置されている。遮光部材としても機能する矩形板状の第1スペーサSP1は、四隅の物体側面及び像側面に、光軸方向位置決め基準面としてそれぞれ平坦な凸部SP1a(図5(a)参照)、SP1b(図5(a)参照)を有しており、凸部SP1aを第1アレイレンズAL1の基板ST1に当接させ、凸部SP1bを第2アレイレンズAL2の基板ST2に当接させるようにして組み付けられている。第1スペーサSP1は、アレイレンズAL1,AL2のレンズ部LA1a、LA1b、LA2a、LA2bの光軸を中心とした開口AP1を複数個(ここでは3行3列に並べた9個)形成している。開口AP1内を、レンズを通過した光線が通るようになっている。
図5(a)は、第1スペーサSP1を物体側から見た図であり、図5(b)は、第1スペーサSP1を像側から見た図である。図5(a)において、中央の開口AP1と、角に近い4つの開口AP1との間(ハッチングで示す接着部A)に第1の接着剤BD1が塗布されて、第1スペーサSP1は第1アレイレンズAL1に接着される。又、図5(b)において、凸部SP1bを除く第1スペーサSP1の周辺領域であって凸部SP1b間の一段低い領域(ハッチングで示す接着部B)に第1の接着剤BD1が塗布されて、第1スペーサSP1は第2アレイレンズAL2に接着される。つまり、物体側の接着部Aは像側の接着部Bよりも、レンズ1つ分以上、第1スペーサSP1の中心に近くなっている。尚、第1の接着剤BD1の硬化後のヤング率が100MPa以下である。
更に図2において、第2アレイレンズAL2と、基板CT上に保持された下部筐体BXとが、金属製又は樹脂製である第2スペーサSP2を介して接着される。下部筐体BXは、底面に撮像素子SRを保持するとともに、撮像素子SRと複眼光学系LHとの間に配置されるカバーガラスCGを保持する機能を有する。矩形枠状の第2スペーサSP2は、四隅の物体側面及び像側面に、それぞれ平坦な凸部SP2a、SP2b(図3参照)を有しており、凸部SP2aを第2アレイレンズAL2の基板ST2に当接させ、凸部SP2bを下部筐体BXに当接させ、それぞれ第2の接着剤(図示せず)により接着されて組み付けられる。
組み付けた状態で、図2に示すように、鏡枠LFの側面部LF1の像側端と、基板CTとの間に隙間Δが生じるので、かかる隙間はゴム又はヤング率の低い変形しやすい接着剤でシールすることが望ましい。
本実施の形態の動作について説明する。図1に示すように、画像処理部1は、複眼撮像光学系LHにより撮像素子SRの撮像面SS上に形成された複数の個眼像Zn(n=1,2,3,…)に応じた信号を合成処理し、1枚の個眼合成画像MLを出力することができる。個眼合成画像MLは、演算部2で圧縮されてメモリー3に記憶される。
図6は、温度変化が生じた際の撮像装置の変形を誇張して示す、図2と同様な断面図である。例えば環境温度が上昇すると、プラスチック製である複眼光学系LHのレンズAL1a、AL2aにおいて、凸レンズの場合、一般的に温度上昇による屈折率変化が生じ結像位置が遠くなる。凹レンズの場合には、その逆になるが、各光学系のトータルパワーは正であるから、トータルで見れば結像位置が遠くなる。
ここで、温度上昇により、アレイレンズAL1、AL2の基板ST1、ST2と、第1スペーサSP1も熱膨張が生じるが、第1スペーサSP1の熱膨張量は基板ST1、ST2の熱膨張量より大きい。しかるに、第1スペーサSP1の物体側面の接着部Aが、像側面の接着部Bに対し、光軸直交方向において第1スペーサSP1の中心に近い側に設けられているので、接着部A,B間の第1スペーサSP1の伸び(変形)に応じて、第1アレイレンズAL1と第2アレイレンズAL2とを光軸方向に離間させるようになる。これにより、複眼光学系LHのレンズにおいて温度変化に起因した屈折率変化による結像位置の変化をキャンセルできる。
図7は、別な実施の形態にかかる撮像ユニットを示す、図6と同様な断面図である。本実施の形態においては、上述した実施の形態と逆の関係で、第1スペーサSP1の周辺領域であって凸部SP1a間の一段低い領域に第1の接着剤BD1が塗布され、第1スペーサSP1は第1アレイレンズAL1に接着され,且つ中央の開口AP1の周囲に第1の接着剤BD1が塗布され、第1スペーサSP1は第2アレイレンズAL2に接着されている。つまり、像側の接着部は物体側の接着部よりも、第1スペーサSP1の中心に近くなっている。それ以外の構成は,上述した実施の形態と同様である。
温度上昇時に、図6に示すように、第1スペーサSP1の像側の接着部が、物体側の接着部に対し、光軸直交方向において第1スペーサSP1の中心に近い側に設けられているので、上述した実施の形態とは対称的に第1スペーサSP1が撓み変形し、接着部間の第1スペーサSP1の伸び(変形)に応じて、第1アレイレンズAL1と第2アレイレンズAL2とを光軸方向に離間させるようになる。これにより、複眼光学系LHのレンズにおいて温度変化に起因した屈折率変化による結像位置の変化をキャンセルできる。
図8,9は、第2の実施の形態にかかる撮像ユニットを示す、図2,6と同様な断面図である。図10(a)は、本実施の形態に用いる第2スペーサSP2を物体側から見た斜視図であり、図10(b)は、第2スペーサSP2を像側から見た斜視図である。図10に示すように、第2スペーサSP2は、光軸方向に延在する矩形筒部SP2aと、その一端内周から延在する縦横2本の桟同士を交差させてなる格子部SP2bとを有する。よって格子部SP2bは、第2アレイレンズAL2のレンズ部LA2bに対向する9つの矩形開口を有することとなる。本実施の形態では、矩形筒部SP2aと格子部SP2bの光軸方向の長さ(厚み)が等しくなっている。
第2スペーサSP2は、四隅の物体側面及び像側面に、光軸方向位置決め基準面としてそれぞれ平坦な凸部SP2c、SP2dを有しており、凸部SP2cを第2アレイレンズAL2の基板ST2に当接させ、凸部SP2dを下部筐体BXに当接させるようにして組み付けられている。
図10(a)に示すように、格子部SP2bの中央の開口周囲(ハッチングで示す接着部A)に第1の接着剤BD1が塗布されて、第2スペーサSP2は第2アレイレンズAL2に接着される。又、図10(b)に示すように、格子部SP2bの周辺領域であって凸部SP2d間の一段低い領域(ハッチングで示す接着部B)に第1の接着剤BD1が塗布されて、第2スペーサSP2は下部筐体BXに接着される。つまり、物体側の接着部Aは像側の接着部Bよりも、第2スペーサSP2の中心に近くなっている。尚、下部筐体BXは、例えばエポキシ樹脂などを用いるが、ガラスと同等な線膨張率の素材からなると好ましい。第1の接着剤BD1の硬化後のヤング率が100MPa以下である。
温度上昇時、第2スペーサSP2の物体側面の接着部Aが、像側面の接着部Bに対し、光軸直交方向において第2スペーサSP2の中心に近い側に設けられているので、接着部A,B間の第2スペーサSP2の伸び(変形)に応じて、第2アレイレンズAL2と下部筐体BXとを光軸方向に離間させるようになる。これにより、複眼光学系LHのレンズにおいて温度変化に起因した屈折率変化による結像位置の変化をキャンセルできる。更に、第2スペーサSP2が、矩形筒部SP2aと格子部SP2bとからなるので、温度上昇時の大きな変形を確保できる。
図11,12は、第3の実施の形態にかかる撮像ユニットを示す、図2,6と同様な断面図である。図13(a)は、本実施の形態に用いる第2スペーサSP2を物体側から見た斜視図であり、図13(b)は、第2スペーサSP2を像側から見た斜視図である。図13に示すように、第2スペーサSP2は、光軸方向に延在する矩形筒部SP2aと、その一端内周から延在する縦横2本の桟同士を交差させてなる格子部SP2bとを有する。よって格子部SP2bは、第2アレイレンズAL2のレンズ部LA2bに対向する9つの矩形開口を有することとなる。本実施の形態では、矩形筒部SP2aの光軸方向の長さ(厚み)が、格子部SP2bの光軸方向の長さ(厚み)より大きくなっている。
第2スペーサSP2は、四隅の物体側面及び像側面に、光軸方向位置決め基準面としてそれぞれ平坦な凸部SP2c、SP2dを有しており、凸部SP2cを第2アレイレンズAL2の基板ST2に当接させ、凸部SP2dを下部筐体BXに当接させるようにして組み付けられている。
図10(a)に示すように、格子部SP2bの中央の開口周囲(ハッチングで示す接着部A)に第1の接着剤BD1が塗布されて、第2スペーサSP2は第2アレイレンズAL2に接着される。又、図10(b)に示すように、格子部SP2bの周辺領域であって凸部SP2d間の一段低い領域(ハッチングで示す接着部B)に第1の接着剤BD1が塗布されて、第2スペーサSP2は下部筐体BXに接着される。つまり、物体側の接着部Aは像側の接着部Bよりも、第2スペーサSP2の中心に近くなっている。尚、下部筐体BXは、例えばエポキシ樹脂などを用いるが、ガラスと同等な線膨張率の素材からなると好ましい。第1の接着剤BD1の硬化後のヤング率が100MPa以下である。
温度上昇時、第2スペーサSP2の物体側面の接着部Aが、像側面の接着部Bに対し、光軸直交方向において第2スペーサSP2の中心に近い側に設けられているので、接着部A,B間の第2スペーサSP2の伸び(変形)に応じて、第2アレイレンズAL2と下部筐体BXとを光軸方向に離間させるようになる。特に、第2スペーサSP2は、矩形筒部SP2aに対して格子部SP2bの光軸方向長さが短いため、高温時に大きく屈曲するから,後述するように第2の実施の形態に比べ変位量が大きくなる。この時、バックフォーカスが過補正とならないよう、第1スペーサSP1の接着は第1基板ST1側、第2基板ST2側ともに、図5(b)に示す領域Bに塗布し、第1スペーサSP1の変形を抑え、すなわち第2スペーサSP2単独でレンズバックの補正を行うことが好ましい。これにより、複眼光学系LHのレンズにおいて温度変化に起因した屈折率変化による結像位置の変化をキャンセルできる。更に、第2スペーサSP2が、矩形筒部SP2aと格子部SP2bとからなるので、温度上昇時の大きな変形を確保できる。
本発明者の検討結果によれば、アレイレンズAL1、AL2で+30℃の温度変化で、レンズバック変化量が14μm程度生じるが、図2の実施形態において、第1スペーサSP1の変形により、アレイレンズAL1、AL2間が6μm広がるので、レンズバックの変化分を6×1.5=9μm減少できることがわかった。この作用及び被写界深度や画像処理を組み合わせることで、高画質な画像を形成できる。
更に図8に示す実施形態で、第2アレイレンズAL2と撮像素子SR間に設けた第2スペーサSP2の変形により、第2アレイレンズAL2と撮像素子SR間が4μm広がるので、レンズバックの変化分を4×1.5=6μm減少できることがわかった。つまり、図2の第1スペーサSP1と図8の第2スペーサSP2とを用いれば、9+6=15μmの補正ができるのでバックずれはほぼなくなる。
更に図11に示す実施形態で、第2アレイレンズAL2と撮像素子SR間に設けた第2スペーサSP2の変形により、第2アレイレンズAL2と撮像素子SR間が14μm広がるので、第2スペーサSP2単独で14μmの補正ができることになり、バックずれはほぼなくなる。
本発明にかかる複眼光学系は、視野分割タイプに限らず、超解像タイプの撮像装置にも用いることができる。
1 画像処理部
1a 画像合成部
1b 画像補正部
2 演算部
3 メモリー
AL1 第1アレイレンズ
AL1a 物体側レンズ
AL1b 像側レンズ
AL2 第2アレイレンズ
AL2a 物体側レンズ
AL2b 像側レンズ
AP 遮光部材
AP1 開口
BD1 第1の接着剤
BD2 第2の接着剤
BD3 第3の接着剤
BD4 第4の接着剤
BX 下部筐体
CG カバーガラス
DU 撮像装置
LF 鏡枠
LF1 側面部
LF2 天面部
LF2a 開口
LH 複眼光学系
LU 撮像ユニット
ML 個眼合成画像
SP1 第1スペーサ
SP2 第2スペーサ
SR 撮像素子
SS 撮像面
ST1 基板
ST2 基板
Zn 個眼像

Claims (9)

  1. 少なくとも一部がプラスチックである複数のレンズを、光軸を互いに異ならせて配置してなるアレイレンズを備えた複眼光学系と、
    前記複眼光学系を支持する鏡枠と、
    前記アレイレンズを光軸方向に位置決めする為に接着されるプラスチック製のスペーサと、
    前記複眼光学系により結像された被写体像を電気信号に変換する固体撮像素子とを有し、
    前記スペーサの物体側面と像側面のうち一方の面の接着部は、他方の面の接着部に対し、前記複眼光学系の光軸直交方向において前記スペーサの中心に近い側に設けられていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記一方の面の接着部は、他方の面の接着部に対し、少なくとも前記レンズの一つを挟んで前記スペーサの中心に近い側に設けられていることを特徴とする撮像装置。
  3. 前記スペーサは、2つの前記アレイレンズの間で接着されることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記スペーサは、前記2つのアレイレンズにおける光軸を共有するレンズを通過する光線が通る開口を有し、前記開口の周囲が接着部となることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記スペーサは、前記アレイレンズと前記固体撮像素子との間で接着されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 前記スペーサは、格子形状の板部と、前記板部の周縁に形成され像側に延在する側壁とを有し、前記板部が前記一方の面の接着部であり、前記側壁部が前記他方の面の接着部となることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記スペーサの一方の面及び他方の面を接着する接着剤は、硬化後のヤング率が100MPa以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 前記アレイレンズは、ガラス製の基板と、前記基板の一方の面上に設けられた複数のプラスチック製の第1レンズ部と、前記基板の他方の面上に設けられた複数のプラスチック製の第2レンズ部と、を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の撮像装置。
  9. 少なくとも一部がプラスチックである複数のレンズを、光軸を互いに異ならせて配置してなるアレイレンズを備えた複眼光学系と、
    前記複眼光学系を支持する鏡枠と、
    前記アレイレンズを光軸方向に位置決めする為に接着されるプラスチック製のスペーサと、
    前記複眼光学系により結像された被写体像を電気信号に変換する固体撮像素子とを有する撮像装置の製造方法であって、
    前記スペーサの物体側面と像側面のうち一方の面を、他方の面の接着部に対し、前記複眼光学系の光軸直交方向において前記スペーサの中心に近い側に設けたことを特徴とする撮像装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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