JP2015119244A - 弾性波フィルタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】狭ピッチ電極指部を有する5IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタ装置において、フィルタ特性の急峻性を高める。
【解決手段】第1〜第5のIDT11a〜11eを有する弾性波フィルタ装置であって、第1の領域及び第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数をそれぞれNx、第2の領域及び第3の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数をそれぞれNyとしたときに、電極指の総数Nxと電極指の総数Nyうち電極指の総数が多い方の領域にある狭ピッチ電極指部は、電極指の総数が少ない方の領域にある狭ピッチ電極指部よりも、電極指の周期の平均値が大きくされており、第1,第3及び第5のIDT電極11a,11c,11eのうち、電極指の総数が多い方の領域に含まれるIDT電極が、電極指の総数が少ない方の領域に含まれるIDT電極よりも狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が小さくされている。
【選択図】図4
【解決手段】第1〜第5のIDT11a〜11eを有する弾性波フィルタ装置であって、第1の領域及び第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数をそれぞれNx、第2の領域及び第3の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数をそれぞれNyとしたときに、電極指の総数Nxと電極指の総数Nyうち電極指の総数が多い方の領域にある狭ピッチ電極指部は、電極指の総数が少ない方の領域にある狭ピッチ電極指部よりも、電極指の周期の平均値が大きくされており、第1,第3及び第5のIDT電極11a,11c,11eのうち、電極指の総数が多い方の領域に含まれるIDT電極が、電極指の総数が少ない方の領域に含まれるIDT電極よりも狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が小さくされている。
【選択図】図4
Description
本発明は、例えば、携帯電話機のRF段帯域フィルタなどに用いられる弾性波フィルタ装置に関し、より詳細には、第1〜第5のIDT電極を有する縦結合共振子型の弾性波フィルタ装置に関する。
帯域フィルタでは、通過帯域と阻止域との間の領域におけるフィルタ特性の急峻性を高めることが強く求められている。下記の特許文献1には、フィルタ特性の急峻性を高め得る弾性波表面波フィルタ装置が開示されている。特許文献1に記載の弾性表面波フィルタ装置では、3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部に直列または並列に弾性波共振子が接続されている。直列または並列に接続された弾性波共振子の共振周波数や反共振周波数の位置をコントロールすることにより、通過帯域低域側及び通過帯域高域側におけるフィルタ特性の急峻性が高められている。
しかしながら、このような弾性波共振子の周波数特性を利用した方法では、急峻性改善効果は弾性波共振子のQ値に依存する。ここで、弾性波共振子のQ値は、圧電基板材料や電極材料でほぼ決定される。従って、弾性波共振子のQ値を高めることによりフィルタ特性の急峻性をより一層高めるには、限界があった。
他方、下記の特許文献2には、平衡−不平衡変換機能を有する5IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置が開示されている。図27は、特許文献2に記載の弾性表面波フィルタ装置を示す模式的平面図である。弾性表面波フィルタ装置1001は、圧電基板1002を有する。圧電基板1002上に、図示の電極構造が形成されている。この電極構造は、不平衡端子1003と、第1,第2の平衡端子1004,1005との間に接続されている。不平衡端子1003に、5IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタ部1010が接続されている。縦結合共振子型弾性波フィルタ部1010は、第1〜第5のIDT電極1011〜1015と、反射器1016,1017とを有する。ここでは、第1〜第5のIDT電極1011〜1015は、他のIDT電極に隣接している側の端部に、それぞれ、狭ピッチ電極指部N1011、N1012a、N1012b、N1013a、N1013b、N1014a、N1014b及びN1015を有している。
また、縦結合共振子型弾性波フィルタ部1010の後段には、弾性表面波共振子1021,1022がそれぞれ接続されている。
ここでは、第1の平衡端子1004に接続されている第1のIDT電極1011及び第2の平衡端子1005に接続されている第5のIDT電極1015の狭ピッチ電極指部N1011,N1015と、第3のIDT電極1013の狭ピッチ電極指部N1013a,N1013bとにおいて、狭ピッチ電極指部における電極指の本数が多い側の狭ピッチ電極指部の電極指ピッチが、狭ピッチ電極指部における電極指の本数が少ない方の狭ピッチ電極指部の電極指ピッチよりも大きくされている。それによって、通過帯域内におけるリップルを低減することができるとされている。しかしながら、このような構成では、フィルタ特性の急峻性を十分に高めることはできなかった。
また、下記の特許文献3には、狭ピッチ電極指部を有しない5IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置が開示されている。ここでは、中央に位置するIDT電極における電極指の本数及び電極指ピッチが、中央に位置するIDT電極の両側のIDT電極における電極指の本数及び電極指ピッチよりも小さくされている。それによって、通過帯域低域側における阻止域の減衰量を拡大し、フィルタ特性の急峻性を高めることができるとされている。
上記のように、特許文献1に記載の弾性表面波フィルタ装置では、フィルタ特性の急峻性を高めるのに限度があった。従って、近年求められているフィルタ特性の高い急峻性を実現することはできなかった。
他方、特許文献2に記載の縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ装置では、上記のように狭ピッチ電極指部における電極指ピッチや電極指の本数をコントロールすることにより、通過帯域内に表れるリップルの抑圧が図られているにすぎなかった。特許文献2では、フィルタ特性の急峻性を高める構成については特に言及されていない。
また、特許文献3に記載の弾性表面波フィルタ装置では、狭ピッチ電極指部を有しない縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ装置において、中央のIDT電極における電極指の本数及び電極指ピッチと、両側のIDT電極における電極指の本数及び電極指ピッチを調整することにより、フィルタ特性の急峻性を高め得る旨が示されている。しかしながら、なおフィルタ特性の急峻性は十分に高くはなく、より一層の改善が求められていた。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、狭ピッチ電極指部を有する5IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタ装置において、フィルタ特性の急峻性をより一層高めることにある。
本発明に係る弾性波フィルタ装置は、圧電膜/低音速膜/高音速膜/支持基板の積層構造を備えた積層基板と、前記積層基板上において、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第5のIDT電極と、前記第1〜第5のIDT電極が設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを備え、前記第1〜第5のIDT電極と前記第1,第2の反射器とにより縦結合共振子型弾性波フィルタ部が構成されており、前記第1〜第5のIDT電極は、他のIDT電極に隣接している端部に、電極指の周期が残りの部分における電極指の周期よりも小さくされている狭ピッチ電極指部とを有する。ここで、前記第1のIDT電極と、前記第2のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第1のIDT電極側部分とからなる領域を第1の領域、前記第2のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第3のIDT電極側の部分と、前記第3のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第2のIDT電極側の部分とからなる領域を第2の領域、前記第3のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第4のIDT電極側の部分と、前記第4のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第3のIDT電極側の部分とからなる領域を第3の領域、前記第4のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第5のIDT電極側の部分と、前記第5のIDT電極とからなる領域を第4の領域とする。本発明では、前記第1の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数及び前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数をそれぞれNx、前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数及び前記第3の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数をNyとしたときに、電極指の総数Nxと電極指の総数Nyとは異なっており、電極指の総数Nxと電極指の総数Nyのうち前記電極指の総数が多いほうの領域にある狭ピッチ電極指部は、電極指の総数が少ないほうの領域にある狭ピッチ電極指部より、電極指の周期の平均値が大きくされており、前記第1のIDT電極、前記第3のIDT電極、および前記第5のIDT電極のうち、前記電極指の総数が多いほうの領域に含まれるIDT電極が、前記電極指の総数が少ないほうの領域に含まれるIDT電極よりも、狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が小さくされている。
本発明に係る弾性波フィルタ装置の第1の特定の局面では、前記第1の領域における狭ピッチ電極指部は、前記第2の領域における狭ピッチ電極指部より電極指の総数が少なくされており、前記第3の領域における狭ピッチ電極指部は、前記第4の領域における狭ピッチ電極指部より電極指の総数が多くされている。
上記第1の特定の局面でのある実施態様では、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている。
上記第1の特定の局面の他の実施態様では、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている。
上記第1の特定の局面の別の実施態様では、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている。
上記第1の特定の局面のさらに他の実施態様では、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている。
本発明の第1の局面のさらに別の実施態様では、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている。
本発明の第2の特定の局面では、前記第1の領域における狭ピッチ電極指部は、前記第2の領域における狭ピッチ電極指部より電極指の総数が多くされており、前記第3の領域における狭ピッチ電極指部は、前記第4の領域における狭ピッチ電極指部より電極指の総数が少なくされている。
本発明の第2の特定の局面のある実施態様では、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている。
第2の特定の局面の他の実施態様では、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている。
本発明の第2の特定の局面の別の実施態様では、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている。
本発明の第2の特定の局面のさらに他の特定の実施態様では、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている。
本発明の第2の特定の局面のさらに別の実施態様によれば、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている。
本発明によれば、第1〜第5のIDT電極を有する5IDT型の弾性波装置において、上記電極指の総数Nxと電極指の総数Nyとが異なるため、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性を効果的に高めることが可能となる。
また、上記電極指の総数Nxと電極指の総数Nyのうち電極指の総数が多い方の領域にある狭ピッチ電極指部は、電極指の総数が少ない方の領域にある狭ピッチ電極指部よりも電極指の周期の平均値が大きくされているため、通過帯域内におけるスパイクリップルを低減することも可能となる。
さらに、上記第1、第3及び第5のIDT電極のうち、電極指の総数が多い方の領域に含まれるIDT電極が、電極指の総数が少ない方の領域に含まれるIDT電極よりも狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が小さくされているため、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性をより効果的に高めることが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
〔本発明の第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置を示す模式的平面図である。図2は、第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の積層基板を示す断面図である。
〔本発明の第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置を示す模式的平面図である。図2は、第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の積層基板を示す断面図である。
本実施形態の弾性波フィルタ装置1は、圧電膜/低音速膜/高音速膜/支持基板の積層構造を備えた積層基板2を有する。積層基板2上に図示の電極構造が形成されており、それによって、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ装置が構成されている。
本実施形態の弾性波フィルタ装置1は、携帯電話機のUMTS−Band2の受信側フィルタとし用いられるものである。UMTS−Band2の送信周波数帯域は1.850〜1.910GHzであり、受信側周波数帯域は、1.930〜1.990GHzである。
弾性波フィルタ装置1は、不平衡端子3と、第1,第2の平衡端子4,5とを有する。不平衡端子3側のインピーダンスは50Ωであり、第1,第2の平衡端子4,5側のインピーダンスは100Ωである。すなわち、弾性波フィルタ装置1は、平衡−不平衡変換機能だけでなく、インピーダンス変換機能をも有している。
上述のとおり、本発明の弾性波フィルタ装置は、圧電膜/低音速膜/高音速膜/支持基板の積層構造からなる積層基板を備え、その基板上にIDT電極が形成された構造からなる。
図2に、第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置1の積層基板2を示す。
積層基板2は、支持基板21を有する。支持基板21上に、音速が相対的に高い高音速膜22が積層されている。高音速膜22上に、音速が相対的に低い低音速膜23が積層されている。また、低音速膜23上に圧電膜24が積層されている。この圧電膜24の上面にIDT電極11a〜11e、反射器11f、11gが積層されている。なお、圧電膜54の下面にIDT電極11a〜11e、反射器11f、11gが積層されていてもよい。
上記積層基板2は、高音速膜22、低音速膜23、圧電膜24及びIDT電極11a〜11e、反射器11f、11gを有する積層構造を支持し得る限り、適宜の材料により構成することができる。このような材料としては、サファイア、リチウムタンタレート、リチュウムニオベイト、水晶等の圧電体、アルミナ、マグネシア、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、ジルコニア、コージライト、ムライト、ステアタイト、フォルステライト等の各種セラミック、ガラス等の誘電体またはシリコン、窒化ガリウム等の半導体及び樹脂基板等を用いることができる。本実施形態では、支持基板21は、ガラスからなる。
上記高音速膜22は、弾性表面波を圧電膜24及び低音速膜23が積層されている部分に閉じ込め、高音速膜22より下の構造に漏れないように機能する。本実施形態では、高音速膜22は、窒化アルミニウムからなる。もっとも、上記弾性波を閉じ込め得る限り、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、DLC膜またはダイヤモンド、前記材料を主成分とする媒質、前記材料の混合物を主成分とする媒質等のさまざまな高音速材料を用いることができる。弾性表面波を圧電膜24及び低音速膜23が積層されている部分に閉じ込めるには、高音速膜22の膜厚は厚いほど望ましく、弾性表面波の波長のλの0.5倍以上、さらには1.5倍以上であることが望ましい。
なお、本明細書において、高音速膜とは、圧電膜24を伝搬する表面波や境界波の弾性波よりも、該高音速膜中のバルク波の音速が高速となる膜を言うものとする。また、低音速膜とは、圧電膜24を伝搬するバルク波よりも、該低音速膜中のバルク波の音速が低速となる膜を言うものとする。また、ある構造上のIDT電極からは様々な音速の異なるモードの弾性波が励振されることになるが、圧電膜24を伝搬する弾性波とは、フィルタや共振子の特性を得るために利用する特定のモードの弾性波を示す。上記バルク波の音速を決定するバルク波のモードは、圧電膜24を伝搬する弾性波の使用モードに応じて定義される。高音速膜22及び低音速膜23がバルク波の伝搬方向に関し等方性の場合には、下記の表1に示すようになる。すなわち、下記の表1の左軸の弾性波の主モードに対し下記の表1の右軸のバルク波のモードにより、上記高音速及び低音速を決定する。P波は縦波であり、S波は横波である。
なお、下記の表1において、U1はP波を主成分とし、U2はSH波を主成分とし、U3はSV波を主成分とする弾性波を意味する。
上記低音速膜及び高音速膜は、上記のように決定される高音速及び低音速を実現し得る適宜の誘電体材料からなる。
圧電膜24は、本実施形態では、38.5°YカットのLiTaO3すなわちオイラー角で(0°,128.5°、0°)のLiTaO3からなり、膜厚は、IDT電極11a〜11eの電極周期で定まる弾性表面波の波長をλとすると、0.25λである。もっとも、圧電膜24は、他のカット角のLiTaO3、例えば50°YカットのLiTaO3等により形成してもよく、あるいはLiTaO3以外の圧電単結晶により形成してもよい。
本発明では、上記高音速膜22と、圧電膜24との間に上記低音速膜23が配置されているため、弾性波の音速が低下する。弾性波は本質的に低音速な媒質にエネルギーが集中する。従って、圧電膜24内及び弾性波が励振されているIDT電極内への弾性波エネルギーの閉じ込め効果を高めることができる。そのため、低音速膜23が設けられていない場合に比べて、本実施形態によれば、損失を低減し、Q値を高めることができる。また、高音速膜22は、弾性波を圧電膜24及び低音速膜23が積層されている部分に閉じ込め、高音速膜22より下の構造に漏れないように機能している。即ち、本願の構造では、フィルタや共振子の特性を得るために利用する特定のモードの弾性波のエネルギーは圧電膜24及び低音速膜23の全体に分布し、高音速膜22の低音速膜側の一部にも分布し、積層基板2には分布しないことになる。高音速膜により弾性波を閉じ込めるメカニズ
ムは非漏洩なSH波であるラブ波型の表面波の場合と同様のメカニズムである。
ムは非漏洩なSH波であるラブ波型の表面波の場合と同様のメカニズムである。
図2(A)では、圧電膜24/低音速膜23/高音速膜22/支持基板21、の積層構造で構成された積層基板を示したが、図2(B)に示すように、媒質層25が、支持基板21と高音速膜22との間に積層されていてもよい。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。従って、第1の実施形態の説明を援用することとする。従って、上から順に、IDT電極、圧電膜24、低音速膜23、高音速膜22、媒質層25及び支持基板21がこの順序で積層されている。
媒質層15としては、誘電体、圧電体、半導体または金属などのいずれの材料を用いてもよい。その場合であっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。もっとも、媒質層25が金属からなる場合には、比帯域を小さくすることができる。従って、比帯域が小さい用途では、媒質層25が金属からなることが好ましい。
また、図2(C)に示すように、支持基板21と高音速膜22との間に、媒質層25及び媒質層26が積層されていてもよい。すなわち、上から順に、IDT電極、圧電膜24、低音速膜23、高音速膜22、媒質層25、媒質層26及び支持基板21がこの順序で積層されている。媒質層25及び媒質層26以外は、第1の実施形態と同様に構成されている。
媒質層25,26は、誘電体、圧電体、半導体または金属などのいずれの材料を用いてもよい。その場合であっても、第1の実施形態の弾性表面波装置と同様の効果を得ることができる。
本実施形態では、圧電膜24、低音速膜23、高音速膜22及び媒質層25からなる積層構造と、媒質層26及び支持基板21からなる積層構造を別々に作製した後、両積層構造を接合する。しかる後、IDT電極を圧電膜24上に形成する。それによって、各積層構造を作製する際の製造上の制約条件に依存せずに、本実施形態の弾性表面波装置を得ることができる。従って、各層を構成する材料の選択の自由度を高めることができる。
なお、上記2つの積層構造の接合に際しては、任意の接合方法を用いることができる。このような接合構造としては、親水化接合、活性化接合、原子拡散接合、金属拡散接合、陽極接合、樹脂やSOGによる接合などの様々な方法を用いることができる。
上記のような構造からなる積層基板2上に形成されている電極構造は、本実施形態では、Alからなるが、Au、Cu、Pt、W、Taなどの様々な金属もしくは合金により形成され得る。またこれらの電極構造は、単一の金属膜により形成されていてもよく、複数の金属膜を積層してなる積層金属膜により形成されていてもよい。
再び、図1を参照して説明する。
不平衡端子3と、第1の平衡端子4との間には、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11が接続されている。また、不平衡端子3と第2の平衡端子5との間には、5IDT型の第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12が接続されている。
第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と不平衡端子3との間には、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11に直列に弾性波共振子13が接続されている。弾性波共振子13は、直列トラップを形成するために設けられている。
第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の出力側の第1の平衡端子4との間の接続点とグラウンド電位との間には、並列トラップを形成するために弾性波共振子14が接続されている。
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12と不平衡端子3との間には、第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12に直列に弾性波共振子15が接続されている。弾性波共振子15は、直列トラップを形成するために設けられている。
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12の出力側の第2の平衡端子5との間の接続点とグラウンド電位との間には、並列トラップを形成するために弾性波共振子16が接続されている。
第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11は、弾性波伝搬方向に沿って、順に配置された第1〜第5のIDT電極11a〜11eを有する。IDT電極11a〜11eが設けられている領域の弾性波伝搬方向における両側には、第1,第2の反射器11f,11gが形成されている。
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12も、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と同様に、第1〜第5のIDT電極12a〜12eと、第1,第2の反射器12f,12gとを有する。もっとも、第1の平衡端子4から取り出される信号と第2の平衡端子5から取り出される信号の位相が180度異なるように、第1〜第5のIDT電極11a〜11eと、第1〜第5のIDT電極12a〜12eとが構成されている。具体的には、第2,第4のIDT電極11b,11dの位相に対し、第2,第4の12b,12eの位相が反転されており、それによって、第1,第2の平衡端子4,5から取り出される信号の位相が180度異ならされている。
第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11では、第1,第3,第5のIDT電極11a,11c,11eの各一端が共通接続され、弾性波共振子13を介して不平衡端子3に接続されている。第1,第3及び第5のIDT電極11a,11c,11eの各他端はグラウンド電位に接続されている。
第2,第4のIDT電極11b,11dの各一端がグラウンド電位に接続されており、各他端が共通接続され、第1の平衡端子4に接続されている。
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12側も同様に構成されており、第1,第3及び第5のIDT電極12a,12c,12eの各一端が共通接続され、直列トラップを形成するための弾性波共振子15を介して不平衡端子3に接続されている。IDT電極12a,12c及び12eの各他端はグラウンド電位に接続されている。
第2及び第4のIDT電極12b,12dの各一端はグラウンド電位に接続されており、他端同士が共通接続され、第2の平衡端子5に接続されている。
上記弾性波共振子13〜16は、いずれも1ポート型弾性波共振子であり、IDT電極と、IDT電極の弾性波伝搬方向における両側に配置された第1,第2の反射器とを有する。
弾性波共振子13〜16は、通過帯域外における減衰量を拡大するために設けられている。より詳細には、弾性波共振子13,15の共振給周波数が、弾性波フィルタ装置1の通過帯域内に位置されており、反共振周波数は通過帯域高域側端部近傍の減衰域に配置されている。それによって、通過帯域高域側の減衰域における減衰量の拡大が図られている。
他方、弾性波共振子14,16の共振周波数が通過帯域の低周波側端部近傍の減衰域に配置されており、反共振周波数は通過帯域内に配置されている。従って、弾性波フィルタ装置1の通過帯域よりも低周波側の減衰域において、減衰量が拡大される。
本実施形態の弾性波フィルタ装置1の特徴は、第1,第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11,12の第1〜第5のIDT電極11a〜11e,12a〜12eの構造にある。これを、図3〜図10を参照して説明する。
なお、図1では、第1,第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11,12の第1〜第5のIDT電極11a〜11e及び12a〜12eにおける電極指間のピッチは全て等しいように図示されているが、本実施形態の弾性波フィルタ装置では、実際には、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11は、図4に示す構造を有する。
図4に示すように、第1〜第5のIDT電極11a〜11eは、IDT電極同士が隣り合っている端部に、相対的に電極指ピッチが残りの部分よりも狭い狭ピッチ電極指部を有する。これをより詳細に説明するために、このような狭ピッチ電極指部が設けられていない仮想の5IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタ部10を図3に示し、図3に示す仮想の5IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタ部10を基に図4の構造を説明する。
図3では、狭ピッチ電極指部が設けられている位置を特定するために、第1〜第5のIDT電極10a〜10eにおける狭ピッチ電極指部が設けられ得る端部をそれぞれA〜D部分としている。具体的には、第1のIDT電極の第2のIDT電極側の端部をA部分としている。同様に、第5のIDT電極10eの第4のIDT電極10d側の端部近傍部分をA部分としている。第2,第4のIDT電極10b,10dの外側端部すなわち第1,第5のIDT電極10aまたは10eに隣接する端部をB部分としている。第2,第4のIDT電極10b,10dの内側端部すなわち第3のIDT電極10cに隣接する側の端部をそれぞれC部分としている。そして、中央に位置する第3のIDT電極の両側の端部近傍部分をD部分としている。
本実施形態では、図4に示すように、上記A部分〜D部分に狭ピッチ電極指部が設けられている。以下の説明において、A部分、B部分、C部分及びD部分のそれぞれに設けられた狭ピッチ電極指部を、それぞれ狭ピッチ電極指部A、狭ピッチ電極指部B、狭ピッチ電極指部C及び狭ピッチ電極指部Dとする。
なお、本明細書において、狭ピッチ電極指部とは、狭ピッチ電極指部以外のIDT電極内の残りの電極指部のピッチに対して電極指間ピッチが相対的に狭い電極指部をいうものとする。
図4に示されているように、狭ピッチ電極指部はIDT電極同士が隣り合っている部分に設けられており、両側にIDT電極が位置する第2,第4のIDT電極11b,11dや第3のIDT電極11cでは、IDT電極の両端部に狭ピッチ電極指部が設けられている。
本実施形態の特徴は、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11において、第2のIDT電極11b及び第4のIDT電極11dの第1または第5のIDT電極11a,11e側の端部の狭ピッチ電極指部、すなわち狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が、第2,第4のIDT電極11b及び11dの第3のIDT電極11c側の狭ピッチ電極指部すなわち狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数よりも少なくされており、かつ狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期が、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも小さくされており、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、第1及び第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされていることにある。第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12も第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と同様に構成されている。それによって、弾性波フィルタ装置1では、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性が効果的に高められる。これを、図5〜図9を参照して説明する。図5は、本実施形態の弾性波フィルタ装置のフィルタ特性を示す図であり、実線が本実施形態の結果を示し、破線は比較例として用意した弾性波フィルタ装置のフィルタ特性を示す図である。上記実施形態及び比較例における電極構造の詳細は以下の通りである。
〜第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の仕様〜
なお、以下において、IDT電極の電極指のピッチで定まる波長をλIとする。
〜第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の仕様〜
なお、以下において、IDT電極の電極指のピッチで定まる波長をλIとする。
電極指交差幅=15.2λI
第1,第5のIDT電極11a,11e:電極指の本数各40本、但し、40本の内5本が狭ピッチ電極指部Aの電極指
第3のIDT電極11c:電極指の本数79本、但し、両端にそれぞれ5本の電極指を有する狭ピッチ電極指部Dが設けられている。
第1,第5のIDT電極11a,11e:電極指の本数各40本、但し、40本の内5本が狭ピッチ電極指部Aの電極指
第3のIDT電極11c:電極指の本数79本、但し、両端にそれぞれ5本の電極指を有する狭ピッチ電極指部Dが設けられている。
第2,第4のIDT電極11b,11d:電極指の本数43本、但し、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が3本であり、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数が7本であり、残りの部分における電極指の本数が各33本とされている。
第1,第2の反射器11f,11gにおける電極指の本数:各65本
メタライゼーションレシオ:0.68
電極膜厚:0.091λI
また、第2,第4のIDT電極11b,11dの狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.13μm小さくされている。
メタライゼーションレシオ:0.68
電極膜厚:0.091λI
また、第2,第4のIDT電極11b,11dの狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.13μm小さくされている。
第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部D以外の部分における電極指の周期は、第1,第5のIDT電極11a、11eの狭ピッチ電極指部A以外の部分における電極指の周期よりも0.01μm小さくされている。
狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.13μm小さくされている。
〜第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12の仕様〜
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12は、前述したように、一部のIDT電極の位相が反転されていることを除いては、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と同様に構成されている。
〜弾性波共振子13,15の仕様〜
なお、以下において、IDT電極の電極指のピッチで定まる波長をλIIとする。
〜第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12の仕様〜
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12は、前述したように、一部のIDT電極の位相が反転されていることを除いては、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と同様に構成されている。
〜弾性波共振子13,15の仕様〜
なお、以下において、IDT電極の電極指のピッチで定まる波長をλIIとする。
電極指交差幅:11.0λII
IDT電極における電極指の本数:71本
反射器における電極指の本数:各18本
メタライゼーションレシオ:0.60
電極膜厚:0.095λII
〜弾性波共振子14,16の仕様〜
なお、以下において、IDT電極の電極指のピッチで定まる波長をλIIIとする。
IDT電極における電極指の本数:71本
反射器における電極指の本数:各18本
メタライゼーションレシオ:0.60
電極膜厚:0.095λII
〜弾性波共振子14,16の仕様〜
なお、以下において、IDT電極の電極指のピッチで定まる波長をλIIIとする。
電極指交差幅:15.0λIII
IDT電極における電極指の本数:111本
反射器における電極指の本数:18本
メタライゼーションレシオ:0.60
電極膜厚:0.091λIII
なお、比較例として、狭ピッチ電極指部D及び狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数がいずれも4本とされており、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期と、狭ピッチ電極指部Cの周期とが同一とされていることを除いては、上記実施形態と同様にして構成された弾性波フィルタ装置を用意した。
IDT電極における電極指の本数:111本
反射器における電極指の本数:18本
メタライゼーションレシオ:0.60
電極膜厚:0.091λIII
なお、比較例として、狭ピッチ電極指部D及び狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数がいずれも4本とされており、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期と、狭ピッチ電極指部Cの周期とが同一とされていることを除いては、上記実施形態と同様にして構成された弾性波フィルタ装置を用意した。
図5から明らかなように、本実施形態によれば、比較例に対し、通過帯域である1.930〜1.990GHzの低域側端部近傍における急峻性が高められていることがわかる。すなわち、1.930GHz近傍の阻止域、より具体的には、1.900〜1.930GHzの周波数帯域において、急峻性が高められ、フィルタ特性のスルーレベルに対し、損失が3.5dBから47.0dBに至る周波数間隔が、実施形態によれば、比較例に比べて2.5MHz狭くなっている。この周波数間隔が狭くなると、製造ばらつきによる周波数ばらつきに対する交差が大きくなる。さらに、周囲温度が変化したとしても、挿入損失や減衰量の劣化が小さい弾性波フィルタ装置1を提供することができる。
上記のように、本実施形態において、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数及び電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数及び周期よりも少なくまたは小さくしたことにより、上記のように通過帯域低域側近傍のフィルタ特性の急峻性が高められる理由を説明する。
図6は、上記比較例の弾性波フィルタ装置1において、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部のみの電気的特性を示し、1Ωに終端し、特性インピーダンスを除去して、共振モードの共振点を表わしたものである。図6において、X1が0次モード、X2が2次モード、及びX3がIDT電極−IDT電極間に弾性波のエネルギー分布のピークを有する共振モードすなわちIDT電極−IDT電極間モードの共振特性が表われている部分である。2次モードの共振点は、通過帯域外に配置され、通過帯域の形成には寄与していない。すなわち、5IDT型の上記縦結合共振子型弾性波フィルタ部では、0次モードの共振点と、IDT電極−IDT電極間モードの共振点とにより通過帯域を形成している。
この比較例に対し、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数と、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数とを異ならせた場合の上記共振モードの変化を図7に示す。図7において、実線は上記比較例と同様に、狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数がいずれも4本である場合の結果を示す。他方、破線は狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が3本であり、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数が5本の場合の結果を示す。一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が3本であり、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数が7本である場合の結果を示す。狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数と、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数との差が大きくなるに従って、通過帯域低域側端部近傍において大きなリップルYが発生することがわかる。リップルYは、0次モードの共振点と、2次モードの共振点の間に発生する。従って、設計パラメータを調整し、リップルYの周波数位置を調整することにより、リップルYを通過帯域低域側のスロープ部分に位置させることができる。すなわち、リップルYを利用して、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性を高めることができる。
もっとも、同時に、0次モードの共振点と、IDT電極−IDT電極間モードの共振点との間にもリップルZが発生している。リップルZが発生すると、通過帯域内に大きなスパイク状リップルが表われることとなる。従って、リップルZを低減することが求められる。
そこで、リップルZを低減する手法について検討した結果、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期と異ならせることが有効であることを見出した。
図8は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期と、狭ピッチ電極指部Cの周期とを異ならせた場合の共振モードの変化を示す図である。
図8において、実線は、狭ピッチ電極指部Bの周期と、狭ピッチ電極指部Cの狭ピッチ電極指部とが同じである場合の結果を示し、破線は狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期が、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.04μm小さくされている場合の結果を示し、一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期が狭ピッチ電極指部Cに比べて0.08μm小さくされている場合の結果を示す。
図8から明らかなように、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Cの周期よりも小さくすることにより、リップルZを低減し得ることがわかる。特に、両者の電極指の周期の差を大きくすることにより、リップルZをより一層小さくし得ることがわかる。
なお、図8では、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期に対して小さくしたが、逆に、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期に対して大きくすると、リップルZは大きくなってしまう。すなわち、狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cの内、狭ピッチ電極指部における電極指の本数を小さくした側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期を相対的に小さくすることにより、リップルZを低減しつつ、リップルYを利用してフィルタ特性の急峻性を効果的に高めることができる。
従って、上記実施形態とは逆に、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数よりも多くされている場合には、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも大きくすればよく、この場合においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
また、上記狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期と狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期とが等しくとも、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期と、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期を異ならせることにより、同様の効果を得ることができる。これを図9を参照して説明する。
図9は、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期に対して異ならせた場合のリップルYの変化を示す図である。ここでは、狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期及びピッチは等しくされている。
図9において実線は、狭ピッチ電極指部A及び狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期が同じである場合の結果を示し、破線は、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期に比べて、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を0.04μm小さくした場合の結果を、一点破線は狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Dに比べて0.08μm小さくした場合の結果を示す。図9から明らかなように、狭ピッチ電極指部Dに比べて、狭ピッチ電極指部Aの周期を小さくしていくにつれて、すなわち周期の差を大きくするにつれ、リップルZがより一層小さくなることがわかる。
図9では、狭ピッチ電極指部Dに対し、狭ピッチ電極指部Aの周期を小さくしたが、逆に、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Dに対して相対的に大きくすると、リップルZが大きくなってしまう。すなわち、狭ピッチ電極指部Aと狭ピッチ電極指部Dとのうち、狭ピッチ電極指部Bと狭ピッチ電極指部Cとのうちの電極指の本数が少ない方と対向する方の部分における電極指の周期を小さくすることが必要である。
図8及び図9から明らかなように、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも小さくするか、または狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期よりも小さくすることにより、リップルZを低減し得るものの、この場合は、リップルYも小さくなる傾向にある。リップルYが小さくなると、通過帯域低域側の急峻性を改善する効果が小さくなる。
そこで、さらに検討した結果、リップルYを大きくするには、第1、第3及び第5のIDT電極11a、11c、11eの狭ピッチ電極指部以外の残りの電極指部すなわちフィルタの周波数を決定するメインの電極指部における電極指の周期を調整することが効果的であることを見出した。
図10は、第1のIDT電極11a及び第5のIDT電極11eにおける電極指の周期と、第3のIDT電極11cにおける電極指の周期を異ならせた場合のリップルY及びリップルZの変化を示す図である。より具体的には、図10において、実線は第3のIDT電極11cと第1,第5のIDT電極11a、11eの狭ピッチ電極指部以外の部分(メインの電極指部)における電極指の周期が等しい場合の結果を示し、破線は、中央のIDT電極である第3のIDT電極11cにおける電極指の周期を第1,第5のIDT電極11a,11eにおける電極指の周期よりも0.03μm小さくした場合の結果を、一点鎖線は、中央の第3のIDT電極11cにおける電極指の周期を第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期よりも0.06μm小さくした場合の結果を示す。
図10から明らかなように、第1,第5のIDT電極11a,11eと、第3のIDT電極11cにおける電極指の周期の差が大きくなるにつれて、リップルYが大きくなっていくことがわかる。この場合、リップルZはほとんど変化しない。従って、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期と異ならせることが望ましいことがわかる。
なお、図10では、第1及び第5のIDT電極11a,11eに対し、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を相対的に小さくしたが、逆に、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を相対的に大きくした場合には、リップルYが小さくなってしまう。すなわち、リップルYを大きくするためには、狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cのうちの電極指の本数が少ない方の部分と対向するIDT電極の狭ピッチ電極指部以外のメインの電極指部における電極指の周期を相対的に大きくすることが必要である。従って、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数よりも多い場合には、第1,第5のIDT電極11a、11eの狭ピッチ電極指部以外のメインの電極指部における電極指の周期を、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外のメインの電極指部における電極指の周期よりも小さくすることが望ましい。
次に、上記実施形態の変形例を図11〜図15を参照して説明する。図11は、上記実施形態の変形例に係る弾性波フィルタ装置における第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の狭ピッチ電極指部の構造を説明するための模式的平面図である。
本変形例では、上記実施形態と狭ピッチ電極指部における電極指の本数及び周期の関係が逆とされている。すなわち、図11に示すように、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数よりも多くされており、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも大きくされている。そして、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている。それによって、上記実施形態と同様にリップルYを大きくしてフィルタ特性の低域側における急峻性を高めることができ、しかも、リップルZを低減することができる。これを、図12〜図15に示す。
図12は、狭ピッチ電極指部B、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数を異ならせた場合のリップルY及びリップルZの変化を示す図である。図12において、実線が狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数がいずれも4本とされている場合の結果を、破線が狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数を5本、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数を3本とした場合の結果を示し、一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数を7本、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数を3本とした場合の結果を示す。
図12から明らかなように、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数に対して相対的に多くしていくほど、リップルYを大きくし得ることがわかる。
もっとも、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数に対して相対的に多くしていくほどリップルZも大きくなっている。
図13は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期と、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期とリップルY及びリップルZの関係を示す図である。図13において、実線が、狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期が同一である場合の結果を示し、破線が狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、相対的に0.04μm広くした場合の結果を示し、一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を相対的に0.08μm大きくした場合の結果を示す。
図13から明らかなように、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を相対的に大きくしていくに従って、所望でないリップルZを小さくすることができ、その場合リップルYの大きさはさほど変化していないことがわかる。
図14は、本変形例において、狭ピッチ電極指部A及び狭ピッチ電極指部Dの電極指のピッチを変化した場合のリップルZの変化を示す図であり、実線は狭ピッチ電極指部A及び狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期が同じである場合の結果を示し、破線は狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期が狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期に対して相対的に0.04μm大きい場合の結果を示し、一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期が狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期に対して相対的に0.08μm大きい場合の結果を示す。
図14から明らかなように、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を大きくしていくにつれて、すなわち狭ピッチ電極指部における電極指の本数が狭ピッチ電極指部Cに比べて相対的に多い狭ピッチ電極指部Bに対向している狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期よりも大きくすることにより、リップルZを小さくしていくことができることがわかる。
図15は、本変形例において、第3のIDT電極11cと、第1,第5のIDT電極11a,11eとの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期とリップルYとの関係を示す図である。
図15において、第3のIDT電極11cと、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を全て等しくした場合の結果を示し、破線は、第3のIDT電極11cにおける電極指の周期を相対的に0.03μm大きくした場合の結果を示し、一点鎖線は、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を相対的に0.06μm大きくした場合の結果を示す。
図15から明らかなように、図10の場合と同様に、狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を第1のIDT電極11a及び第5のIDT電極11eと、第3のIDT電極11cとで異ならせることにより、リップルYの大きさもコントロールし得ることがわかる。この場合においても、狭ピッチ電極指部における電極指の本数が相対的に大きい狭ピッチ電極指部Bに対向している部分側の第1,第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を、狭ピッチ電極指部における電極指の本数が相対的に少ない狭ピッチ電極指部Cに対向している第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくすることにより、リップルYを大きくし得ることがわかる。それによって、フィルタ特性の急峻性を効果的に高めることができる。
なお、上記変形例では、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも大きく設定する例について説明したが、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも大きくする代わりに、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期よりも大きく設定してもよい。
なお、本発明では、狭ピッチ電極指部における電極指の周期が一定である場合について説明した。但し、狭ピッチ電極指部における電極指の周期は必ずしも一定でなくてもよい。例えば、狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、特表2002−528987号公報に記載のように徐々に変化していてもよいし、特開2003−243965号公報に記載のように、狭ピッチ電極指部に、電極指の周期が異なる部分が複数設けられていてもよい。このように、狭ピッチ電極指部における電極指の周期が一定ではない場合は、狭ピッチ電極指部における電極指の周期の平均値が上記実施形態において説明した大小関係を満足していれば、本発明の効果が得られる。すなわち、本発明において、狭ピッチ電極指部における電極指の周期とは、狭ピッチ電極指部における電極指の周期が一定ではない場合は、狭ピッチ電極指部における電極指の周期の平均値を意味する。
また、上記実施形態及び変形例では、弾性表面波を利用した弾性表面波フィルタ装置につき説明したが、本発明は、電極構造に特徴を有するものであるため、弾性表面波だけでなく、弾性境界波を利用した弾性境界波フィルタ装置にも同様に適用することができ、同様にフィルタ特性の急峻性を高めることができる。
〔本発明の第2の実施形態に係る弾性波フィルタ装置〕
以下に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態も第1の実施形態と同じく、図1に示した構造を有しているので、第1の実施形態と共通する部分は、同一符号を使用することで、説明を省略する。
〔本発明の第2の実施形態に係る弾性波フィルタ装置〕
以下に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態も第1の実施形態と同じく、図1に示した構造を有しているので、第1の実施形態と共通する部分は、同一符号を使用することで、説明を省略する。
図16に示すように、本実施形態の特徴は、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11において、第1及び第5のIDT電極11a、11eの端部に設けられた狭ピッチ電極指部、すなわち狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数が、第3のIDT電極11cの両端部に設けられた狭ピッチ電極指部、すなわち、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数よりも少なく、第2及び第4のIDT電極11b、11dの第1及び第5のIDT電極11a、11e側の端部に設けられた狭ピッチ電極指部、すなわち、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期が、第2及び第4のIDT電極11b、11dの第3のIDT電極11c側の端部に設けられた狭ピッチ電極指部、すなわち、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも小さく、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部B,C以外の部分における電極指の周期が、第1及び第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部A以外の部分における電極指の周期よりも小さいことにある。第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12も第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と同様に構成されている。これにより、弾性波フィルタ装置1では、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性が効果的に高められる。これを、図17〜図20を参照して説明する。
図17は、本実施形態の弾性波フィルタ装置のフィルタ特性を示す図であり、実線が本実施形態の結果を示し、一点破線は比較例として用意した弾性波フィルタ装置のフィルタ特性を示す図である。上記実施形態及び比較例における電極構造の詳細は以下の通りである。なお、以下において、IDT電極の電極指の周期で定まる波長をλIとする。
〜第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の仕様〜
電極指交差幅=14.9λI
第1,第5のIDT電極11a,11e:電極指の本数各37本、但し、37本の内3本が狭ピッチ電極指部Aの電極指
第3のIDT電極11c:電極指の本数85本、但し、両端にそれぞれ7本の電極指を有する狭ピッチ電極指部Dが設けられている。
〜第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の仕様〜
電極指交差幅=14.9λI
第1,第5のIDT電極11a,11e:電極指の本数各37本、但し、37本の内3本が狭ピッチ電極指部Aの電極指
第3のIDT電極11c:電極指の本数85本、但し、両端にそれぞれ7本の電極指を有する狭ピッチ電極指部Dが設けられている。
第2,第4のIDT電極11b,11d:電極指の本数41本、但し、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が4本であり、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数が4本であり、残りの部分における電極指の本数が33本とされている。
第1,第2の反射器11f,11gにおける電極指の本数:各65本
メタライゼーションレシオ:0.68
電極膜厚:0.091λI
第2,第4のIDT電極11b,11dの狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.14μm小さい。
メタライゼーションレシオ:0.68
電極膜厚:0.091λI
第2,第4のIDT電極11b,11dの狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.14μm小さい。
第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部D以外の部分における電極指の周期は、第1,第5のIDT電極11a、11eの狭ピッチ電極指部A以外の部分における電極指の周期よりも0.01μm小さくされている。
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12は、前述したように、一部のIDT電極の位相が反転されていることを除いては、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と同様に構成されている。
なお、比較例として、狭ピッチ電極指部D及び狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数がいずれも4本とされており、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期と、狭ピッチ電極指部Cの周期とが同一とされていることを除いては、上記実施形態と同様にして構成された弾性波フィルタ装置を用意した。
図17から明らかなように、本実施形態によれば、比較例に対し、通過帯域である1.930〜1.990GHzの低域側端部近傍における急峻性が高められていることがわかる。すなわち、1.930GHz近傍の阻止域、より具体的には、1.900〜1.930GHzの周波数帯域において、急峻性が高められ、フィルタ特性のスルーレベルに対し、損失が3.5dBから47.0dBに至る周波数間隔が、実施形態によれば、比較例に比べて2.1MHz狭くなっている。この周波数間隔が狭くなると、製造ばらつきによる周波数ばらつきに対する交差が大きくなる。さらに、周囲温度が変化したとしても、挿入損失や減衰量の劣化が小さい弾性波フィルタ装置1を提供することができる。
この比較例に対し、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数と、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数とを異ならせた場合の上記共振モードの変化を図18に示す。図18において、実線は上記比較例と同様に、狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数がいずれも4本である場合の結果を示す。破線は狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数が3本であり、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数が5本の場合の結果を示す。一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数が3本であり、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数が7本である場合の結果を示す。
図18に示す結果から、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数と、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数との差が大きくなるに従って、通過帯域低域側端部近傍において大きなリップルYが発生することがわかる。リップルYは、0次モードの共振点と、2次モードの共振点の間に発生する。従って、設計パラメータを調整し、リップルYの周波数位置を調整することにより、リップルYを通過帯域低域側のスロープ部分に位置させることができる。すなわち、リップルYを利用して、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性を高めることができる。
もっとも、同時に、0次モードの共振点と、IDT電極−IDT電極間モードの共振点との間にもリップルZが発生している。リップルZが発生すると、通過帯域内に大きなスパイク状リップルが表われることとなる。従って、リップルZを低減することが求められる。
そこで、リップルZを低減する手法について検討した結果、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期と異ならせることが有効であることを見出した。
図19は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期と、狭ピッチ電極指部Cの周期とを異ならせた場合の共振モードの変化を示す図である。
図19において、実線は、狭ピッチ電極指部Bの周期と、狭ピッチ電極指部Cの狭ピッチ電極指部とが同じである場合の結果を示し、破線は狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期が、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.04μm小さい場合の結果を示し、一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期が狭ピッチ電極指部Cに比べて0.08μm小さい場合の結果を示す。
図19から明らかなように、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Cの周期よりも小さくすることにより、リップルZを低減し得ることがわかる。特に、両者の電極指の周期の差を大きくすることにより、リップルZをより一層小さくし得ることがわかる。
なお、図19では、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期に対して小さくしたが、逆に、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期に対して大きくすると、リップルZは大きくなってしまう。すなわち、狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cのうち、狭ピッチ電極指部Aと狭ピッチ電極指部Dとのうちの電極指の本数が少ない方に対向する狭ピッチ電極指部の周期を相対的に小さくすることにより、リップルZを低減しつつ、リップルYを利用してフィルタ特性の急峻性を効果的に高めることができる。
従って、上記実施形態とは逆に、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数が、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数よりも多くされている場合には、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも大きくすればよく、この場合においても、上記実施形態と同様に、リップルZを低減しつつ、リップルYを利用してフィルタ特性の急峻性を効果的に高めることができる。
また、上記狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期と狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期とが等しくとも、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期と、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期を異ならせることにより、同様に、リップルZを低減することができる。これを図20を参照して説明する。
図20は、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期に対して異ならせた場合のリップルYの変化を示す図である。ここでは、狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期及びピッチは等しくされている。
図20において実線は、狭ピッチ電極指部A及び狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期が同じである場合の結果を示し、破線は、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期に比べて、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を0.04μm小さくした場合の結果を、一点破線は狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Dに比べて0.08μm小さくした場合の結果を示す。図20から明らかなように、狭ピッチ電極指部Dに比べて、狭ピッチ電極指部Aの周期を小さくしていくにつれて、すなわち周期の差を大きくするにつれ、リップルZがより一層小さくなることがわかる。
図20では、狭ピッチ電極指部Dに対し、狭ピッチ電極指部Aの周期を小さくしたが、逆に、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Dに対して相対的に大きくすると、リップルZが大きくなってしまう。すなわち、狭ピッチ電極指部Aと狭ピッチ電極指部Dとのうち、電極指の本数が少ない方の狭ピッチ電極指部における電極指の周期を小さくすることが必要である。
図19及び図20から明らかなように、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも小さくするか、または狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期よりも小さくすることにより、リップルZを低減し得るものの、この場合は、リップルYも小さくなる傾向にある。リップルYが小さくなると、通過帯域低域側の急峻性を改善する効果が小さくなる。
そこで、さらに検討した結果、リップルZを小さくすることなく、リップルYを大きくするには、第1、第3及び第5のIDT電極11a、11c、11eの狭ピッチ電極指部以外の残りの電極指部すなわちフィルタの周波数を決定するメインの電極指部における電極指の周期を調整することが効果的であることを見出した。
図21は、第1のIDT電極11a及び第5のIDT電極11eのメインの電極指部における電極指の周期と、第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期を異ならせた場合のリップルY及びリップルZの変化を示す図である。より具体的には、図21において、実線は第3のIDT電極11cと第1,第5のIDT電極11a、11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が等しい場合の結果を示し、破線は、中央のIDT電極である第3のIDT電極11cにおける電極指の周期を第1,第5のIDT電極11a,11eにおける電極指の周期よりも0.03μm小さくした場合の結果を、一点鎖線は、中央の第3のIDT電極11cにおける電極指の周期を第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期よりも0.06μm小さくした場合の結果を示す。
図21から明らかなように、第1,第5のIDT電極11a,11eと、第3のIDT電極11cにおける電極指の周期の差が大きくなるにつれて、リップルYが大きくなっていくことがわかる。この場合、リップルZはほとんど変化しない。従って、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期と異ならせることが望ましいことがわかる。
なお、図21では、第1及び第5のIDT電極11a,11eに対し、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を相対的に小さくしたが、逆に、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を相対的に大きくした場合には、リップルYが小さくなってしまう。すなわち、リップルYを大きくするためには、第1及び第3のIDT電極11a、11cのうち、狭ピッチ電極指部の電極指の本数が多い方のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外のメインの電極指部における電極指の周期を相対的に小さくすることが必要である。従って、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数が狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数よりも多い場合には、第1,第5のIDT電極11a、11eの狭ピッチ電極指部以外のメインの電極指部における電極指の周期を、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外のメインの電極指部における電極指の周期よりも小さくすることが望ましい。
次に、上記実施形態の変形例を図22〜図26を参照して説明する。図22は、上記実施形態の変形例に係る弾性波フィルタ装置における第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の狭ピッチ電極指部の構造を説明するための模式的平面図である。
本変形例では、上記実施形態と狭ピッチ電極指部における電極指の本数及び周期の関係が逆とされている。すなわち、図22に示すように、本変形例では、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数が、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数よりも多く、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期が、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも大きく、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部B,C以外の部分における電極指の周期が、第1及び第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部A以外の部分における電極指の周期よりも大きい。これにより、上記実施形態と同様にリップルYを大きくしてフィルタ特性の低域側における急峻性を高めることができ、しかも、リップルZを低減することができる。これを、図23〜図26に示す。
図23は、狭ピッチ電極指部A、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数を異ならせた場合のリップルY及びリップルZの変化を示す図である。図23において、実線が狭ピッチ電極指部A及び狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数がいずれも4本とされている場合の結果を、破線が狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数を7本、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数を3本とした場合の結果を示し、一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数を9本、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数を3本とした場合の結果を示す。
図23から明らかなように、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数を狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数に対して相対的に多くしていくほど、リップルYを大きくし得ることがわかる。
もっとも、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数を狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数に対して相対的に多くしていくほどリップルZも大きくなっている。
図24は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期と、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期とリップルY及びリップルZの関係を示す図である。図24において、実線が、狭ピッチ電極指部B及び狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期が同一である場合の結果を示し、破線が狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を、相対的に0.02μm広くした場合の結果を示し、一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を相対的に0.04μm大きくした場合の結果を示す。
図24から明らかなように、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を相対的に大きくしていくに従って、所望でないリップルZを小さくすることができ、その場合リップルYの大きさはさほど変化していないことがわかる。
図25は、本変形例において、狭ピッチ電極指部A及び狭ピッチ電極指部Dの電極指の周期を変化した場合のリップルZの変化を示す図であり、実線は狭ピッチ電極指部A及び狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期が同じである場合の結果を示し、破線は狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期が狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期に対して相対的に0.02μm大きい場合の結果を示し、一点鎖線は、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期が狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期に対して相対的に0.04μm大きい場合の結果を示す。
図25から明らかなように、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を相対的に大きくしていくにつれて、リップルZが小さくなることがわかる。すなわち、狭ピッチ電極指部Aと狭ピッチ電極指部Dとのうち電極指の本数が多い方の狭ピッチ電極指部における電極指の周期を大きくするほどリップルZが小さくなることがわかる。
図26は、本変形例において、第3のIDT電極11cと、第1,第5のIDT電極11a,11eとの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期とリップルYとの関係を示す図である。
図26において、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期と、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期とを等しくした場合の結果を示し、破線は、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも0.03μm大きくした場合の結果を示し、一点鎖線は、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも0.06μm大きくした場合の結果を示す。
図26から明らかなように、図21の場合と同様に、狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を第1のIDT電極11a及び第5のIDT電極11eと、第3のIDT電極11cとで異ならせることにより、リップルYの大きさもコントロールし得ることがわかる。具体的には、第1,第5のIDT電極11a、11e及び第3のIDT電極11cのうち、狭ピッチ電極指部における電極指の本数が多い方のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期を、他方のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくすることにより、リップルYを大きくし得ることがわかる。それによって、フィルタ特性の急峻性を効果的に高めることができる。
なお、上記変形例では、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも大きく設定する例について説明したが、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも大きくする代わりに、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期を狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期よりも大きく設定してもよい。
〔本発明の第3の実施形態に係る弾性波フィルタ装置〕
以下に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態も第1の実施形態と同じく、図1に示した構造を有しているので、第1の実施形態と共通する部分は、同一符号を使用することで、説明を省略する。
〔本発明の第3の実施形態に係る弾性波フィルタ装置〕
以下に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態も第1の実施形態と同じく、図1に示した構造を有しているので、第1の実施形態と共通する部分は、同一符号を使用することで、説明を省略する。
図28に示すように、本実施形態の特徴は、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11において、第2のIDT電極11b及び第4のIDT電極11dの第1または第5のIDT電極11a,11e側の端部の狭ピッチ電極指部、すなわち狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が、第2,第4のIDT電極11b及び11dの第3のIDT電極11c側の狭ピッチ電極指部すなわち狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数よりも少なくされており、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期が、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも小さくされており、第1及び第5のIDT電極11a、11eの端部に設けられた狭ピッチ電極指部、すなわち狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数が、第3のIDT電極11cの両端部に設けられた狭ピッチ電極指部、すなわち、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数よりも少なく、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期が、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期よりも小さく、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部B,C以外の部分における電極指の周期が、第1及び第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部A以外の部分における電極指の周期よりも小さいことにある。第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12も第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と同様に構成されている。これにより、弾性波フィルタ装置1では、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性が効果的に高められる。これを、図29を参照して説明する。
図29は、本実施形態の弾性波フィルタ装置のフィルタ特性を示す図であり、実線が本実施形態の結果を示し、一点破線は比較例として用意した弾性波フィルタ装置のフィルタ特性を示す図である。上記実施形態及び比較例における電極構造の詳細は以下の通りである。なお、以下において、IDT電極の電極指の周期で定まる波長をλIとする。
〜第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の仕様〜
電極指交差幅=16.9λI
第1,第5のIDT電極11a,11e:電極指の本数各42本、但し、42本の内3本が狭ピッチ電極指部Aの電極指
第3のIDT電極11c:電極指の本数55本、但し、両端にそれぞれ5本の電極指を有する狭ピッチ電極指部Dが設けられている。
〜第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の仕様〜
電極指交差幅=16.9λI
第1,第5のIDT電極11a,11e:電極指の本数各42本、但し、42本の内3本が狭ピッチ電極指部Aの電極指
第3のIDT電極11c:電極指の本数55本、但し、両端にそれぞれ5本の電極指を有する狭ピッチ電極指部Dが設けられている。
第2,第4のIDT電極11b,11d:電極指の本数43本、但し、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が3本であり、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数が7本であり、残りの部分における電極指の本数が33本とされている。
第1,第2の反射器11f,11gにおける電極指の本数:各65本
メタライゼーションレシオ:0.68
電極膜厚:0.091λI
第2,第4のIDT電極11b,11dの狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.177μm小さい。
メタライゼーションレシオ:0.68
電極膜厚:0.091λI
第2,第4のIDT電極11b,11dの狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.177μm小さい。
第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期は、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期よりも0.076μm小さい。
第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部D以外の部分における電極指の周期は、第1,第5のIDT電極11a、11eの狭ピッチ電極指部A以外の部分における電極指の周期よりも0.01μm小さくされている。
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12は、前述したように、一部のIDT電極の位相が反転されていることを除いては、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と同様に構成されている。
なお、比較例として、狭ピッチ電極指部A〜Dにおける電極指の本数がいずれも4本とされており、狭ピッチ電極指部A〜Dにおける電極指の周期がことを除いては、上記実施形態と同様にして構成された弾性波フィルタ装置を用意した。
図29から明らかなように、本実施形態によれば、比較例に対し、通過帯域である1.930〜1.990GHzの低域側端部近傍における急峻性が高められていることがわかる。すなわち、1.930GHz近傍の阻止域、より具体的には、1.900〜1.930GHzの周波数帯域において、急峻性が高められ、フィルタ特性のスルーレベルに対し、損失が3.5dBから47.0dBに至る周波数間隔が、実施形態によれば、比較例に比べて3.8MHz狭くなっている。この周波数間隔が狭くなると、製造ばらつきによる周波数ばらつきに対する交差が大きくなる。さらに、周囲温度がばらつい変化したとしても、挿入損失や減衰量の劣化が小さい弾性波フィルタ装置1を提供することができる。
第3の実施形態においても、第1、第2の実施形態と同様に、電極指の本数と周期の大小関係を逆にすることにより、同様の効果を奏する変形例を得ることができる。すなわち、第3の実施形態の変形例では、図30に示すように、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数よりも多くされており、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも大きくされている。そして、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数が狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数よりも多くされており、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期よりも大きくされている。さらに、第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている。それによって、第3の実施形態と同様にリップルYを大きくしてフィルタ特性の低域側における急峻性を高めることができ、しかも、リップルZを低減することができる。
具体的には、以下のように、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11の仕様の一部を変更すればよい。
第1,第5のIDT電極11a,11e:電極指の本数各42本、但し、42本の内5本が狭ピッチ電極指部Aの電極指である。
第3のIDT電極11c:電極指の本数55本、但し、両端にそれぞれ3本の電極指を有する狭ピッチ電極指部Dが設けられている。
第2,第4のIDT電極11b,11d:電極指の本数43本、但し、狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数が7本であり、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数が3本であり、残りの部分における電極指の本数が33本とされている。
第2,第4のIDT電極11b,11dの狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期は、狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期よりも0.177μm大きい。
第1,第5のIDT電極11a,11eの狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期は、第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期よりも0.076μm大きい。
第3のIDT電極11cの狭ピッチ電極指部D以外の部分における電極指の周期は、第1,第5のIDT電極11a、11eの狭ピッチ電極指部A以外の部分における電極指の周期よりも0.01μm大きくされている。
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部12も、一部のIDT電極の位相が反転されていることを除いては、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部11と同様に構成すればよい。
従って、上記第1〜3の実施形態及び変形例の結果をまとめると、以下の条件を満たすように、狭ピッチ電極指部A〜Dにおける電極指の本数、周期並びに第3のIDT電極11cと第1,第5のIDT電極11a,11eにおける狭ピッチ電極指部以外のメインの電極指部における電極指の周期を設計すればよいことがわかる。
〜構成1(第1の特定の局面における上記第1の実施形態に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期、または、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
3)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期>第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成2(第1の特定の局面における上記第2の実施形態に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期、または、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
3)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期>第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成3(第1の特定の局面における上記第3の実施形態に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数
3)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期
4)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
5)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期>第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成4(第2の特定の局面における上記第1の実施形態の変形例に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期、または、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
3)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期<第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成5(第2の特定の局面における上記第2の実施形態の変形例に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期、または、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
3)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期<第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成6(第2の特定の局面における上記第3の実施形態の変形例に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数
3)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期
4)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
5)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期<第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
本発明に係る弾性波フィルタ装置における電極指の本数および周期の関係を、図4を参照して要約する。図4に示すように、第1のIDT電極11aと、第2のIDT電極11bにおける弾性波伝搬方向の中央部から第1のIDT電極11a側部分とからなる領域を第1の領域とする。第2のIDT電極11bにおける弾性波伝搬方向の中央部から第3のIDT電極11c側の部分と、第3のIDT電極11cにおける、弾性波伝搬方向中央部から第2のIDT電極11b側の部分とからなる領域を第2の領域とする。第3のIDT電極11cにおける、弾性波伝搬方向中央部から第4のIDT電極11d側の部分と、第4のIDT電極11dにおける、弾性波伝搬方向中央部から第3のIDT電極11c側の部分とからなる領域を第3の領域とする。さらに、第4のIDT電極11dにおける、弾性波伝搬方向中央部から第5のIDT電極11e側の部分と、第5のIDT電極11eとからなる領域を第4の領域とする。
〜構成1(第1の特定の局面における上記第1の実施形態に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期、または、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
3)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期>第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成2(第1の特定の局面における上記第2の実施形態に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期、または、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
3)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期>第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成3(第1の特定の局面における上記第3の実施形態に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数
3)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期
4)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期<狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
5)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期>第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成4(第2の特定の局面における上記第1の実施形態の変形例に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期、または、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
3)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期<第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成5(第2の特定の局面における上記第2の実施形態の変形例に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期、または、狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
3)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期<第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
〜構成6(第2の特定の局面における上記第3の実施形態の変形例に相当)〜
1)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の本数>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の本数
2)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の本数>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の本数
3)狭ピッチ電極指部Bにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Cにおける電極指の周期
4)狭ピッチ電極指部Aにおける電極指の周期>狭ピッチ電極指部Dにおける電極指の周期
5)第1,第5のIDT電極11a,11eのメインの電極指部における電極指の周期<第3のIDT電極11cのメインの電極指部における電極指の周期
本発明に係る弾性波フィルタ装置における電極指の本数および周期の関係を、図4を参照して要約する。図4に示すように、第1のIDT電極11aと、第2のIDT電極11bにおける弾性波伝搬方向の中央部から第1のIDT電極11a側部分とからなる領域を第1の領域とする。第2のIDT電極11bにおける弾性波伝搬方向の中央部から第3のIDT電極11c側の部分と、第3のIDT電極11cにおける、弾性波伝搬方向中央部から第2のIDT電極11b側の部分とからなる領域を第2の領域とする。第3のIDT電極11cにおける、弾性波伝搬方向中央部から第4のIDT電極11d側の部分と、第4のIDT電極11dにおける、弾性波伝搬方向中央部から第3のIDT電極11c側の部分とからなる領域を第3の領域とする。さらに、第4のIDT電極11dにおける、弾性波伝搬方向中央部から第5のIDT電極11e側の部分と、第5のIDT電極11eとからなる領域を第4の領域とする。
上記構成1〜3をまとめると、第1の特定の局面で提供される弾性波フィルタ装置は、第1の領域における狭ピッチ電極指部A及びBの電極指の総数が、第2の領域における狭ピッチ電極指部C及びDの電極指の総数よりも少なくされており、第3の領域における狭ピッチ電極指部C及びDの電極指の総数は、第4の領域における狭ピッチ電極指部A及びBの電極指の総数よりも多くされている。ここで、第1の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数及び第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数をそれぞれNx、前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数及び第3の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数をそれぞれNyとしたときに、電極指の総数Nxと電極指の総数Nyとのうち電極指の総数が多い方の領域にある狭ピッチ電極指部は、電極指の総数が少ない方の領域にある狭ピッチ電極指部よりも、電極指の周期の平均値が大きくされており、第1のIDT電極11a、第3のIDT電極11c及び第5のIDT電極11eのうち、電極指の総数が多い方の領域に含まれるIDT電極が、電極指の総数が少ない方の領域に含まれるIDT電極よりも、狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が小さくされていることになる。
上記構成4〜構成6をまとめると、第2の特定の局面で提供される弾性波フィルタ装置は、第1の領域における狭ピッチ電極指部A及びBの電極指の総数が、第2の領域における狭ピッチ電極指部C及びDの電極指の総数よりも少なくされており、第3の領域における狭ピッチ電極指部C及びDの電極指の総数は、第4の領域における狭ピッチ電極指部A及びBの電極指の総数よりも多くされている。ここで、第1の領域における狭ピッチ電極指部A及びBの電極指の総数及び第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数をそれぞれNx、前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数及び第3の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数をそれぞれNyとしたときに、電極指の総数Nxと電極指の総数Nyとのうち電極指の総数が多い方の領域にある狭ピッチ電極指部は、電極指の総数が少ない方の領域にある狭ピッチ電極指部よりも、電極指の周期の平均値が大きくされており、第1のIDT電極11a、第3のIDT電極11c及び第5のIDT電極11eのうち、電極指の総数が多い方の領域に含まれるIDT電極が、電極指の総数が少ない方の領域に含まれるIDT電極よりも、狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が小さくされていることになる。
さらに、第1の特定の局面及び第2の特定の局面により提供される弾性表面波装置における電極指の本数および周期の関係を総合すると、前記第1の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数及び前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数をそれぞれNx、前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数及び前記第3の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数をNyとしたときに電極指の総数Nxと電極指の総数Nyとは異なっており、電極指の総数Nxと電極指の総数Nyのうち前記電極指の総数が多いほうの領域にある狭ピッチ電極指部は、電極指の総数が少ないほうの領域にある狭ピッチ電極指部より、電極指の周期の平均値が大きくされており、前記第1のIDT電極、前記第3のIDT電極、および前記第5のIDT電極のうち、前記電極指の総数が多いほうの領域に含まれるIDT電極が、前記電極指の総数が少ないほうの領域に含まれるIDT電極よりも、狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が小さくされている構成であればよいことがわかる。
1 … 弾性波フィルタ装置
2 … 積層基板(圧電膜/低音速膜/高音速膜/支持基板を備える)
21 … 支持基板
22 … 高音速膜
23 … 低音速膜
24 … 圧電膜
25、26 … 媒質層
3 … 不平衡端子
4 … 第1の平衡端子
5 … 第2の平衡端子
10 … 縦結合共振子型弾性波フィルタ部
10a… 第1のIDT電極
10b… 第2のIDT電極
10c… 第3のIDT電極
10d… 第4のIDT電極
10e… 第5のIDT電極
11 … 第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部
11a… 第1のIDT電極
11b… 第2のIDT電極
11c… 第3のIDT電極
11d… 第4のIDT電極
11e… 第5のIDT電極
11f… 第1の反射器
11g… 第2の反射器
12 … 第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部
12a… 第1のIDT電極
12b… 第2のIDT電極
12c… 第3のIDT電極
12d… 第4のIDT電極
12e… 第5のIDT電極
12f… 第1の反射器
12g… 第2の反射器
2 … 積層基板(圧電膜/低音速膜/高音速膜/支持基板を備える)
21 … 支持基板
22 … 高音速膜
23 … 低音速膜
24 … 圧電膜
25、26 … 媒質層
3 … 不平衡端子
4 … 第1の平衡端子
5 … 第2の平衡端子
10 … 縦結合共振子型弾性波フィルタ部
10a… 第1のIDT電極
10b… 第2のIDT電極
10c… 第3のIDT電極
10d… 第4のIDT電極
10e… 第5のIDT電極
11 … 第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ部
11a… 第1のIDT電極
11b… 第2のIDT電極
11c… 第3のIDT電極
11d… 第4のIDT電極
11e… 第5のIDT電極
11f… 第1の反射器
11g… 第2の反射器
12 … 第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ部
12a… 第1のIDT電極
12b… 第2のIDT電極
12c… 第3のIDT電極
12d… 第4のIDT電極
12e… 第5のIDT電極
12f… 第1の反射器
12g… 第2の反射器
Claims (13)
- 圧電膜/低音速膜/高音速膜/支持基板の積層構造を備えた積層基板と、
前記積層基板上において、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第5のIDT電極と、
前記第1〜第5のIDT電極が設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを備え、
前記第1〜第5のIDT電極と前記第1,第2の反射器とにより縦結合共振子型弾性波フィルタ部が構成されており、
前記第1〜第5のIDT電極は、他のIDT電極に隣接している端部に、電極指の周期が残りの部分における電極指の周期よりも小さくされている狭ピッチ電極指部とを有し、
前記第1のIDT電極と、前記第2のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第1のIDT電極側部分とからなる領域を第1の領域、
前記第2のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第3のIDT電極側の部分と、前記第3のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第2のIDT電極側の部分とからなる領域を第2の領域、
前記第3のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第4のIDT電極側の部分と、前記第4のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第3のIDT電極側の部分とからなる領域を第3の領域、
前記第4のIDT電極における弾性波伝搬方向の中央部から前記第5のIDT電極側の部分と、前記第5のIDT電極とからなる領域を第4の領域とすると、
前記第1の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数及び前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数をそれぞれNx、前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の総数及び前記第3の領域における狭ピッチ電極指部の電極指の総数をNyとしたときに、電極指の総数Nxと電極指の総数Nyとは異なっており、
電極指の総数Nxと電極指の総数Nyのうち前記電極指の総数が多いほうの領域にある狭ピッチ電極指部は、電極指の総数が少ないほうの領域にある狭ピッチ電極指部より、電極指の周期の平均値が大きくされており、
前記第1のIDT電極、前記第3のIDT電極、および前記第5のIDT電極のうち、前記電極指の総数が多いほうの領域に含まれるIDT電極が、前記電極指の総数が少ないほうの領域に含まれるIDT電極よりも、狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が小さくされている、弾性波フィルタ装置。 - 前記第1の領域における狭ピッチ電極指部は、前記第2の領域における狭ピッチ電極指部より電極指の総数が少なくされており、
前記第3の領域における狭ピッチ電極指部は、前記第4の領域における狭ピッチ電極指部より電極指の総数が多くされている、請求項1に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている、請求項2に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている、請求項2に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている、請求項2に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている、請求項2に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも小さくされている、請求項2に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第1の領域における狭ピッチ電極指部は、前記第2の領域における狭ピッチ電極指部より電極指の総数が多くされており、
前記第3の領域における狭ピッチ電極指部は、前記第4の領域における狭ピッチ電極指部より電極指の総数が少なくされている、請求項1に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている、請求項8に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている、請求項8に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている、請求項8に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている、請求項8に記載の弾性波フィルタ装置。 - 前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より多くされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の本数は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の本数より少なくされており、
前記第1のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第3のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第2のIDT電極の前記第1の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第2のIDT電極の前記第2の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より大きくされており、
前記第4のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第4のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第3のIDT電極の前記第3の領域側の狭ピッチ電極指部における電極指の周期は、前記第5のIDT電極の前記第4の領域における狭ピッチ電極指部における電極指の周期より小さくされており、
前記第3のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期が、前記第1及び第5のIDT電極の狭ピッチ電極指部以外の部分における電極指の周期よりも大きくされている、請求項8に記載の弾性波フィルタ装置。
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