JP2015119008A - 太陽電池モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】性能劣化を防止し、耐用年数を向上させることができる太陽電池モジュール及びその製造方法を提供する。
【解決手段】太陽電池セルを電気的に接続している配線材204と、封止材と、太陽電池セルの受光面側に受光面側保護材200と、裏面側に裏面側保護材203と、を備える太陽電池モジュールであって、封止材は、太陽電池セルの受光面側に、受光面側封止材201として、太陽電池セル側から順に、封止材Aと、オレフィン系樹脂を主成分とする封止材Bとを有することが好ましい。封止材A及び封止材Bは、40℃、90%RHにおける水蒸気透過量を各々WaおよびWb[g/m2/day]としたときWb<Wa、ショア硬さを各々HaおよびHb[Hs]としたときHa<Hbを満たす。封止材は、太陽電池モジュール端部を覆うように形成されており、封止材Bが太陽電池モジュール端部の90%以上に形成されることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
無尽蔵に降り注ぐ太陽エネルギーを利用して発電することができ、且つ排気ガスを排出することなくクリーンであり、さらに放射能を放出するといった危険もなく安全であることから、太陽電池が注目を集めている。太陽電池は、多くの場合、屋外に置かれるため、過酷な環境にさらされることとなる。また太陽電池は、10年以上の長期にわたって使用させるべきものであり、耐候性、特に湿気に対しての構造が屋外使用における劣化に影響を及ぼす。
図1は、太陽電池モジュールの構造の一例を示す。図1に示すように、太陽電池モジュールは、ガラス板と、例えばアルミニウム箔をプラスチックフィルムで挟みこんだ裏面側保護材との間に、複数の太陽電池セルが例えばEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)樹脂からなる封止材で封止された構成をなしている。隣り合う太陽電池セル同士は、例えば銅箔からなる接続部材にて直列または並列に電気的に接続されている。
従来の太陽電池モジュールにおいて封止材として用いられているEVAは、屈折率がガラスに近く、かつ安価であるという利点がある。しかしながら、EVAは耐水性、耐湿性などの性能の点で必ずしも十分ではないため、特に太陽電池モジュールの端部において、EVAが露出した部分から水分が浸入しやすく、接続部材の剥離や腐食、非晶質シリコン系薄膜層へダメージが生じる場合があり、長期信頼性の点で課題があった。
これを解決するために、特許文献1では、封止材として、太陽電池セルの裏面の中央部を覆う主封止材と、太陽電池セルの周縁部に水蒸気透過量の低いポリイソブチレン(PIB)樹脂を塗布する旨が記載されている。特許文献1においては、PIB樹脂を広い面積に均一に塗布することが困難であること、またEVA上に形成した場合に太陽電池の裏面の平坦性が悪くなるために、裏面中央部に主封止材を載せた後、太陽電池セルの周縁部に水蒸気バリヤー層を塗布し、裏面側保護シートを載せた後、加熱硬化させて、太陽電池セルの周縁部のみがPIB樹脂で覆われた太陽電池モジュールを作製している。特許文献1では、周縁部にのみ水蒸気バリア層を形成することで、水蒸気バリア層と主封止材をほぼ同じ厚みにすることができ、裏面の平坦性が良好になる旨が記載されている。
ところで、従来より、受光面側保護シートや裏面側保護シートとして、水蒸気透過量が極めて低いガラスやAl箔などが各々用いられている。特許文献2では、裏面側封止材として、PIB樹脂を主成分とする水蒸気バリヤー材料用いることにより、裏面金属電極(Al)の水蒸気酸化による性能劣化を防止できる旨、従来のようなEVA等のシート状の封止材と異なり、PIB樹脂を塗布製膜することで、製造工程の簡略化が出来る旨が記載されている。
また高価なAl箔の低コスト化や、破損しやすいガラスの耐久性向上の点から、受光面側保護シートや裏面側保護シートの代替技術の検討も行われており、特許文献3においては、裏面側保護シートとして用いられるAl箔が高価なため、安価なPIB樹脂を含むフィルムを用いる旨が記載されている。特許文献3においては、太陽電池側から高分子樹脂層(PET)/PIB樹脂となる裏面側保護シートを用いている。
また、表面保護シート(受光面側保護シート)として一般的に用いられるガラスの替わりに、防湿性を有するフィルムを用い、環状オレフィン系の封止材(水蒸気透過量=1.0以下)を積層して用いることも提案されている(例えば、特許文献4参照)。特許文献4においては、封止材の水蒸気透過量の10%以下の防湿性フィルムを用い、また予め、防湿性フィルムの端部を覆うように封止材を形成した積層フィルムを用い、積層フィルムの封止材を太陽電池側に配置した太陽電池モジュールを用いることにより、表面保護シートとしてフィルムを用いた場合でも、湿分を防止できる旨が記載されている。特許文献5では、受光面側封止材にエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物を用いて封止することで端面シール部がポリオレフィン系樹脂組成物で封止されている旨が記載されている。
特開2001−148496号公報 特開平6−61518号公報 特開平7−142748号公報 特開2012−209372号公報 WO2011−055531号公報
しかしながら特許文献1においては、周縁部の湿分を防止できると考えられるが、周縁部と、中央部の材料として異なる材料を用いる場合、厚みの調整が困難であるために厚みムラが生じ、このようなムラから湿分が浸入する可能性があると考えられる。またPIBは塗布により形成するために、生産性の点で課題が残る。
さらに、本発明者らの検討によれば、PIBや環状シクロオレフィンは硬いため、太陽電池セルに直接接した状態でモジュール化を行うと、破損が生じやすくなることが明らかとなった。特許文献4、5のように、特に太陽電池の受光面側の封止材として使用された場合、オレフィン系樹脂組成物が硬いため、ラミネーションした際、配線材を起点として破損が生じやすくなることが明らかとなった。このような破損は、太陽電池を薄膜化した際に特に顕著となると考えられる。
また特許文献2では、太陽電池とPIBの間に、EVAを有するために破損を抑制できると考えられるが、PIBは塗布する必要があるため、平坦にすることが困難と考えられ、厚みムラが生じ、この部分から湿分が浸入すると推測される。また周縁部からの湿分の浸入については何ら検討がなされていない。このように、周縁部からの水分と、セルの破損の双方の検討はこれまでなされていなかった。
本発明は、所定の受光面側封止材を用いた封止構造を用いることで、太陽電池モジュールの性能劣化を防止し、耐用年数を向上させることを目的とする。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討した結果、所定の受光面側封止材を用いた封止構造を用いることにより、太陽電池モジュールの性能劣化を防止し、耐用年数を向上させることが可能であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下に関する。
本発明における太陽電池モジュールは、太陽電池セルと、前記太陽電池セルを電気的に接続している配線材と、封止材と、前記太陽電池セルの受光面側に受光面側保護材と、前記太陽電池セルの裏面側に裏面側保護材と、を備え、前記封止材は、前記太陽電池セルの受光面側に、受光面側封止材として、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、オレフィン系樹脂を主成分とする封止材Bとを有し、前記封止材Aおよび前記封止材Bは、40℃、90%RHにおける水蒸気透過量を各々WaおよびWb[g/m/day]としたときWb<Wa、ショア硬さを各々HaおよびHb[Hs]としたときHa<Hbを満たし、前記封止材は、太陽電池モジュール端部を覆うように形成されており、前記封止材Bが前記太陽電池モジュール端部の90%以上に形成されている。
また本発明における太陽電池モジュールは、太陽電池セルと、前記太陽電池セルを電気的に接続している配線材と、封止材と、前記太陽電池セルの受光面側に受光面側保護材と、前記太陽電池セルの裏面側に裏面側保護材と、を備え、前記封止材は、受光面側封止材と裏面側封止材とを有し、かつ、前記太陽電池セルの裏面側に、前記裏面側封止材として、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、オレフィン系樹脂を主成分とする封止材Bとを有し、前記封止材Aおよび前記封止材Bは、40℃、90%RHにおける水蒸気透過量を各々WaおよびWb[g/m/day]としたときWb<Wa、ショア硬さを各々HaおよびHb[Hs]としたときHa<Hbを満たし、前記封止材は、太陽電池モジュール端部を覆うように形成されており、前記封止材Bが前記太陽電池モジュール端部の90%以上に形成されている。
前記受光面側もしくは裏面側のうち、前記封止材Aおよび封止材Bを有する面側の封止材Bは、前記封止材Aの全面を覆うように形成されることが好ましい。
前記封止材Bは、前記太陽電池モジュール端部の全面を覆うように形成されることが好ましい。
前記封止材の40℃、90%RHにおける水蒸気透過量は、Wb<Wa≦30[g/m/day]、Wb≦3.0[g/m/day]を満たすことが好ましい。
前記前記封止材Aおよび前記封止材Bは、ショア硬さが、Ha=20Hs〜30Hs、Hb=40Hs〜50Hsを満たすことが好ましい。
前記封止材Aおよび前記封止材Bは、前記太陽電池セルの受光面側もしくは裏面側における膜厚を各々dAおよびdBとしたとき、dB=100μm〜200μm、dA+dB=400μm〜600μmを満たすことが好ましい。
前記太陽電池セルは、一導電型単結晶シリコン基板の受光面側もしくは裏面側に逆導電型シリコン系薄膜と透明電極層をこの順に有することが好ましい。
前記太陽電池モジュールの製造方法は、太陽電池セルの受光面側もしくは裏面側の少なくとも一方に、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、前記封止材Aを覆う封止材Bを配置した後、受光面側保護材と裏面側保護材を加圧することにより封止を行うことが好ましい。
封止前における前記封止材Aおよび封止材Bがシート状であり、封止前において、封止材Bよりも一辺が10mm〜30mm大きい封止材Aを用い、受光面側保護材と裏面側保護材を加圧することにより封止を行うことが好ましい。
封止前における前記封止材Aおよび封止材Bは、周波数1Hzで測定した150℃における溶融粘度が1000Pa・S以上、20000Ps・S未満であることが好ましい。
本発明によれば、所定の封止材を用いた封止構造を有する太陽電池モジュールを用いることにより、長期信頼性に優れた太陽電池モジュールを作製することができる。
従来の太陽電池モジュールの封止前の構造の一例 本発明の一実施形態にかかる太陽電池モジュールの封止前の構造を示す模式的断面図 本発明の太陽電池セルの模式図 水蒸気透過量測定試験機の模式図 本発明の一実施形態にかかる太陽電池モジュール構造を示す模式的断面図 従来の太陽電池モジュールの構造の一例 本発明の一実施形態にかかる裏面側封止材を有さない太陽電池モジュール構造
本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールは、太陽電池セルと、前記太陽電池セルを電気的に接続している配線材と、封止材と、前記太陽電池セルの受光面側に受光面側保護材と、前記太陽電池セルの裏面側に裏面側保護材と、を備える。前記封止材は、前記太陽電池セルの受光面側に、受光面側封止材として、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、オレフィン系樹脂を主成分とする封止材Bとを有し、前記封止材Aおよび前記封止材Bは、40℃、90%RHにおける水蒸気透過量を各々WaおよびWb[g/m/day]としたときWb<Wa、ショア硬さを各々HaおよびHb[Hs]としたときHa<Hbを満たし、前記封止材は、太陽電池モジュール端部を覆うように形成されており、前記封止材Bが前記太陽電池モジュール端部の90%以上に形成されている。
また、本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールは、太陽電池セルと、前記太陽電池セルを電気的に接続している配線材と、封止材と、前記太陽電池セルの受光面側に受光面側保護材と、前記太陽電池セルの裏面側に裏面側保護材と、を備える。前記封止材は、受光面側封止材と裏面側封止材とを有し、かつ、前記太陽電池セルの裏面側に、前記裏面側封止材として、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、オレフィン系樹脂を主成分とする封止材Bとを有し、前記封止材Aおよび前記封止材Bは、40℃、90%RHにおける水蒸気透過量を各々WaおよびWb[g/m/day]としたときWb<Wa、ショア硬さを各々HaおよびHb[Hs]としたときHa<Hbを満たし、前記封止材は、太陽電池モジュール端部を覆うように形成されており、前記封止材Bが前記太陽電池モジュール端部の90%以上に形成されている。
以下に、本発明の太陽電池モジュールの好ましい実施形態について説明するが、以下に限定されるものではない。
図2に模式的に示すように、本発明の太陽電池モジュール100は、太陽電池セル101と、封止材と、前記太陽電池セル101の受光面側に受光面側保護材200と、前記太陽電池セル101の裏面側に裏面側保護材203を有する。前記封止材は、前記太陽電池セルの受光面側もしくは裏面側の少なくとも一方に、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、オレフィン系樹脂を主成分とする封止材Bとを有する。
図2においては、受光面側に、受光面側封止材201として、封止材A(封止材201A)と封止材B(封止材201B)をこの順に有している。また太陽電池モジュール端部を覆うように封止材Bが形成されている。太陽電池セルの裏面側には、裏面側封止材202が形成されている。
封止材Aおよび封止材Bは、40℃、90%RHにおける水蒸気透過量を各々WaおよびWb[g/m2/day]としたときWb<Waを満たす。また封止材Aおよび封止材Bは、硬さを各々HaおよびHb[Hs]としたときHa<Hbを満たす。本発明における封止材は、前記太陽電池セルの受光面側もしくは裏面側の少なくとも一方に、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、オレフィン系を主成分とする封止材Bとを有する。
太陽電池モジュールの周縁部は、図5に示すように、全面が封止材により覆われている。太陽電池モジュール端部の封止材は、封止材Bを有する。なお、本明細書において、「周縁部」とは、図5(c)に示すように、複数の太陽電池セルを接続して1つのモジュールを作製する場合、最も離れたセル同士の端よりも外周を意味し、「太陽電池モジュール端部(またはモジュール端部ともいう)」とは、主面の周端(主面の端縁)および周端から15mm以内の領域を指す。
封止材Bは、太陽電池モジュール端部の90%以上を覆うように形成される。中でも、外部からの湿分の浸入をより防止できる観点から95%以上が覆われることが好ましく、100%即ち全面が覆われることがより好ましい。なお、本発明においては、例えば、周縁部の幅が20mmの場合、モジュールの周端から15mm以内の領域(すなわち端部)の90%以上が封止材Bで覆われていれば、モジュール周端から15〜20mmの領域は、封止材Aなどの別の材料により覆われていてもよい。
封止材Aおよび封止材Bは、40℃、90%RHにおける水蒸気透過量を各々WaおよびWbとしたときWb<Wbを満たす。中でも、Wb≦3.0[g/m/day]が好ましく、Wb≦2.6[g/m/day]がより好ましく、Wb≦1.0[g/m/day]が特に好ましい。またWb<Wa≦30.0[g/m/day]が好ましく、Wb<Wa≦20.0[g/m/day]がより好ましく、Wb<Wa≦17[g/m/day]が特に好ましい。上記範囲の封止材Bを太陽電池モジュール端部に用いることにより、端部からの湿分の浸入を防止することができる。
ここで、特許文献3のように、封止材として、太陽電池セルの裏面の中央部を覆う主封止材と、周縁部のみに規定の幅、厚みを有したPIBなどの水蒸気バリヤー材料を塗布する場合、幅、厚みの装置での制御が非常に困難で、図6に示すように、幅の狭い個所、厚みの薄い個所が生じてしまい、そこから湿分が浸入し、モジュールが劣化してしまう傾向があった。
一方、本発明のように、直列または並列に接続された複数の太陽電池セルを、受光面側もしくは裏面側の少なくとも一方に、太陽電池セル側から順に、封止材Aと、前記封止材Aを覆うように封止材Bを配置し、封止することによりモジュール化を行う。そのようにすることで、太陽電池モジュール端部の90%以上を封止材Bにより覆うことができる。図5(a)に示すように、封止材Aを覆うように封止材Bを配置し、図5(b)のように封止することにより、モジュール端部に封止材Bが流動し、端部からの湿分を受光面封止材201Bにより防止することができる。従って、長期信頼性の向上が期待できる。
より容易にモジュール端部を封止できる観点から、封止材Bの封止前の大きさは、封止材を重ねて配置したとき、封止材Aよりも、各辺5mm〜15mm大きいことが好ましく、各辺10mm〜15mm大きいことがより好ましい。 即ち、図5の平面図に示すように、モジュールにおいてセルの端部の両端に周縁部を有するため、四角形状のシート状の封止材を用いて封止する場合、四角形の1辺が10mm〜30mm大きいことが好ましく、20mm〜30mm大きいことがより好ましい。
ここで、特許文献4のように、太陽電池セルの受光面側に接するように、環状オレフィンを形成すると、太陽電池セルの破損が生じやすくなるという問題が生じた。即ち、太陽電池セルを覆うように水蒸気透過量の低い封止材を用いることにより、長期信頼性は向上できるものの、歩留まりが低下すると考えられる。特に、近年、太陽電池セルの薄膜化が検討されており、薄膜化に伴い、破損がより生じやすくなると考えられる。
本発明においては、太陽電池セルと封止材Bとの間に、封止材Bの硬さよりも柔らかい封止材Aを用いることにより、モジュール化に伴い生じうるセルの破損をより防止できる。特に、セルを薄くした場合に生じうる破損をより防止することができる。この際、より破損を防止できる点から、封止材Aは、太陽電池セルが形成された領域の全面に形成されることが好ましい。ここで、封止材AおよびBの硬さ(本明細書においてはショア硬さ)を各々HaおよびHb[Hs]としたとき、Ha<Hbを満たすことが好ましい。Haは、20Hs〜40Hsが好ましく、20Hs〜30Hsがより好ましい。封止材のショア硬さHa,Hbは、JIS Z 2246により求めることができる。
試料の試験面上に一定の高さh0から落下させたハンマのはね上がり高さhに比例する値であって、次の式で表される。
Ha(Hb):ショア硬さ
K: ショア硬さとする為の係数
また、通常、水蒸気透過量が低くなるにつれて材料が高価となり、通常、封止材を単層で使用した場合、厚みは400〜600μm程度必要である。これに対し、本発明においては、受光面側もしくは裏面側の少なくとも一方の封止材を、上述のように、封止材A/封止材Bの積層構造にすることにより、封止材Bの単層で使用した場合に比べて、使用量を少なくすることができる。この際、封止材の厚みは、太陽電池の厚みや破損のし易さにより適宜設定すればよいが、封止材Aの厚みがdA=200〜300μm、封止材Bの厚みがdB=100〜200μmが好ましい。
封止材Aが上記範囲を満たすことにより、セルの破損をより防止することが出来る。また封止材Bが上記範囲を満たすことにより、低コスト化が期待できる。またモジュール端部を容易に覆うことが可能となる。また受光面側および裏面側の各々において、封止材の合計厚み(dA+dB)が400〜600μmが好ましい。
封止材は、少なくとも受光面側に形成されることが好ましい。即ち図7に示すように、太陽電池セルが裏面保護材に接していてもよい。太陽電池モジュールは、通常、受光面側保護材として、硬度がH=70〜80[Hs]程度と非常に硬いガラスが用いられており、受光面側保護材に接するように太陽電池セルを配置したり、受光面側に硬い封止材のみを配置した場合、破損が生じやすくなるのに対し、裏面保護材としては、フィルム等の比較的軟らかい材料が用いられているためである。
この場合、受光面側封止材201として前記封止材AおよびBが使用される。この場合、ラミネーターによる封止の際のプレス圧に伴い生じうる破損をより防止することができる。封止した際、封止材Aが緩衝材として働き、またセルが封止材Aに埋め込まれることによりセルの破損を防止することができる。
封止材AおよびBは、太陽電池の種類や、形成方法により適宜設定すれば良いが、例えば太陽電池セルの受光面側と裏面側の両面に封止材を有するモジュールを用いる場合、受光面側封止材201もしくは裏面側封止材202のどちらに使用しても良いし、両方に使用しても良い。また封止材AおよびBが、受光面側もしくは裏面側のいずれか一方にのみ形成される場合、反対面側の封止材としては特に限定されない。例えば、受光面側封止材201として封止材AおよびBが形成された場合、裏面側封止材202として封止材Aを使用してもよい。
封止材Bとしては、オレフィン系を主成分とし、水蒸気透過量がWb<Wa、硬さがHa<Hbを満たすものであれば特に限定されないが、水蒸気透過量Wbが3.0[g/m/day]を満たす材料を用いることが好ましい。中でもWbが2.6[g/m/day]以下の材料、例えばエチレンを主成分とするオレフィン系エラストマーを主成分としたポリエチレン系樹脂組成物の、高密度ポリエチレン(HDPE)、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン・α-オレフィン共重合体を用いることがより好ましい。
また、封止材Aとしては、水蒸気透過量が20.0[g/m/day]以下の材料、例えば、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/酢酸ビニル/トリアリルイソシアヌレート(EVAT)、ポリビニルブチラート(PVB)、シリコン、ウレタン、アクリル、エポキシ等の透光性の樹脂を用いることが好ましい。
また封止材Aまたは/および封止材Bの封止前の材料としては、シート状のものが好ましい。シート状のものを用いることにより、封止の際に生じうる厚みムラをより抑制できるため、モジュール端部からの湿分の浸入をより防止することができる。また厚みムラにより封止の際に圧力が不均一にかかることに伴い生じうる破損をより防止することができる。また取扱いの容易性の点でも好ましい。
また加工のし易さの観点から、封止材の封止前の周波数1Hzで測定した150℃における溶融粘度が1000Pa・S以上、20000Ps・S未満が好ましい。粘度が20000Ps・S未満の場合、封止工程において、モジュールの端部にまで樹脂が回りこみやすくなり、モジュールを十分に封止することができる。またより低温で封止したり、低い圧力で封止できるため、封止性に優れ、高温加熱により生じうるセルや半田付けされた配線が変質したり、封止する際の圧力で破壊されるなどの問題を抑制することができる。また粘度が1000Pa・S以上の場合、封止工程において、樹脂がモジュールの周辺に流れ出ることを抑制できるため、所望の厚みが得られ、歩留まりが低下するなどの問題を抑制することができる。
本発明の太陽電池のモジュール化は、適宜の方法により行われる。例えば、図5(a)に示すように、前記太陽電池セル101に配線材204が接続されることによって、複数の太陽電池セルが直列または並列に接続される。その後、受光面側封止材201として、太陽電池セル側から封止材201Aと201Bとが配置され、また裏面側封止材202が配置される。この際、封止材Bが封止材Aと封止材202の略全面を覆うように配置され、封止されることによりモジュール化が行われることが好ましい。即ち、図5(b)のように、各材料を配置して押圧等を行うことにより、封止材Bがモジュール端部に流動して覆い、封止材A、裏面側封止材202が太陽電池セルと太陽電池セルの間に流動し、モジュール化が行われる。このような方法により封止を行うことにより、端部のみを別途封止する特許文献1等に比べて工程を簡略化できるため、生産性の観点から好ましい。
以上のように、本発明の封止構造を用いることにより、安価な材料を用いた場合でも、セル割れの工程不良を抑制でき、さらに長期信頼性をより向上させた太陽電池モジュールを作製できる。本発明においては、受光面側保護材は、複数の太陽電池セルを有する太陽電池モジュールを作製する場合、それぞれの太陽電池セルの受光面側(光入射面側)に配置し、太陽電池モジュールの表面を保護することが好ましい。受光面側保護材としては、ガラス基板(青板ガラス基板や、白板ガラス基板)、ポリフッ化ビニルフィルム(例えば、テドラーフィルム(登録商標))等のフッ素樹脂フィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのような有機フィルムが例示されるが、強度、光線透過率(短波長側・長波長側の光など光線透過率の波長依存性を含む)、工業的に得られる他の素材との比較において価格の点で、また表面からの湿分をより防止できる点から、白板ガラス基板が好ましい。上述のように、太陽電池セルの受光面側には、櫛形の受光面側電極が一般的に用いられるため、受光面側においては湿分の影響が大きくなる。この点からも、白板ガラス基板がより好ましい。
裏面側保護材としては、水蒸気透過量が0.1[g/m/day]以下の材料を用いることが好ましい。例えば、絶縁透光性基板(例えば、ガラス基板、青板ガラス基板、白板ガラス基板)や、積層フィルム(ポリフッ化ビニルフィルム(例えば、テドラーフィルム(登録商標))等のフッ素樹脂フィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのような有機フィルム、アルミニウム等からなる金属箔を、単層構造または複層構造で積層した構造)が挙げられる。
上記のような太陽電池モジュールを作製すると、以下の効果を発揮する。つまり、裏面側保護材として、水蒸気透過量が0.1以下のAl箔等を用いる場合、裏面側保護材により、裏面側からの湿分は防止でき、モジュール端部からの湿分を封止材Bにより防止することができるため、長期信頼性をより向上させることができる。
太陽電池セル101としては、特に限定されず、結晶シリコン太陽電池や、GaAs等のシリコン以外の半導体基板が用いられる太陽電池、非晶質シリコン系薄膜や結晶質シリコン系薄膜のpin接合あるいはpn接合上に透明電極層が形成されたシリコン系薄膜太陽電池や、CIS,CIGS等の化合物半導体太陽電池、色素増感太陽電池や有機薄膜(導電性ポリマー)等の有機薄膜太陽電池のような各種の太陽電池に適用可能である。中でも、非晶質半導体層を有する太陽電池が好ましく、ヘテロ接合太陽電池を用いることがより好ましい。例えば、ヘテロ接合太陽電池では、一般的に非晶質シリコン系薄膜層を有するものが用いられており、非晶質シリコン系薄膜層は、湿分によりダメージを受けやすい。しかしながら本発明の太陽電池モジュールを用いることにより、湿分の太陽電池セルへの浸入をより防止することができる。
また、太陽電池セルとしては、厚みが50〜250μmのものを用いることが好ましい。一般的にコスト削減や拡散電位向上を目的として、太陽電池セル厚みを薄くすることが検討されているが、太陽電池セル厚みが薄いと封止した際割れやすくなる。しかしながら本発明の封止材Aを適用した太陽電池モジュールを用いることにより、太陽電池セル割れを防止することができる。例えば、ヘテロ接合太陽電池を用いた場合、単結晶シリコン基板として厚み50〜150μm、より好ましくは50〜120μmのものなど膜厚が薄い太陽電池を用いた場合であってもセル割れを抑制することができる。
以下に、本発明の一実施形態に係る太陽電池セルおよび太陽電池モジュールについて詳細に説明する。以下の実施形態では、太陽電池セルとして、ヘテロ接合太陽電池セルを用いた場合について説明するが、以下の実施形態に限定されるものではない。
[太陽電池セル]
太陽電池セルとしては、例えば、図3のように一導電型の単結晶シリコン基板の表面に、単結晶シリコンとはバンドギャップの異なるシリコン系薄膜を有することで、拡散電位が形成された結晶系太陽電池(ヘテロ接合結晶シリコン太陽電池)を用いることが好ましい。太陽電池セルは、光電変換部として、一導電型単結晶シリコン基板の一方の面(光入射側の面)に、導電型シリコン系薄膜および光入射側透明電極層をこの順に有することが好ましい。一導電型単結晶シリコン基板の他方の面(光入射側とは異なる面)には、導電型シリコン系薄膜および裏面側透明電極層をこの順に有することが好ましい。光電変換部表面の光入射側透明電極層上には、受光面電極が形成されている。裏面側透明電極層上には受光面電極より光電変換部を覆う面積が大きい裏面電極が形成されている。
一導電型単結晶シリコン基板と導電型シリコン系薄膜との間には、真性シリコン系薄膜を有することが好ましい。まず、一導電型単結晶シリコン基板1について説明する。一般的に単結晶シリコン基板は、導電性を持たせるために、シリコンに対して電荷を供給する不純物を含有している。単結晶シリコン基板は、シリコン原子に電子を導入するための原子(例えばリン)を含有させたn型と、シリコン原子に正孔を導入する原子(例えばボロン)を含有させたp型がある。すなわち、本発明における「一導電型」とは、n型またはp型のどちらか一方であることを意味する。
ヘテロ接合太陽電池では、単結晶シリコン基板へ入射した光が最も多く吸収される入射側のへテロ接合を逆接合として強い電場を設けることで、電子・正孔対を効率的に分離回収することができる。そのため、光入射側のヘテロ接合は逆接合であることが好ましい。一方で、正孔と電子とを比較した場合、有効質量および散乱断面積の小さい電子の方が、一般的に移動度が大きい。以上の観点から、ヘテロ接合太陽電池に用いられる単結晶シリコン基板1は、n型単結晶シリコン基板であることが好ましい。単結晶シリコン基板1は、光閉じ込めの観点から、表面にテクスチャ構造を有することが好ましい。
テクスチャが形成された一導電型単結晶シリコン基板1の表面に、シリコン系薄膜が製膜される。シリコン系薄膜の製膜方法としては、プラズマCVD法が好ましい。プラズマCVD法によるシリコン系薄膜の形成条件としては、基板温度100〜300℃、圧力20〜2600Pa、高周波パワー密度0.004〜0.8W/cmが好ましく用いられる。シリコン系薄膜の形成に使用される原料ガスとしては、SiH4、Si2H6等のシリコン含有ガス、またはシリコン系ガスとH2との混合ガスが好ましく用いられる。
導電型シリコン系薄膜3は、一導電型または逆導電型のシリコン系薄膜である。例えば、一導電型単結晶シリコン基板1としてn型が用いられる場合、一導電型シリコン系薄膜、および逆導電型シリコン系薄膜は、各々n型、およびp型となる。p型またはn型シリコン系薄膜を形成するためのドーパントガスとしては、B2H6またはPH3等が好ましく用いられる。また、PやBといった不純物の添加量は微量でよいため、予めSiH4やH2で希釈された混合ガスを用いることが好ましい。導電型シリコン系薄膜の製膜時に、CH4、CO2、NH3、GeH4等の異種元素を含むガスを添加して、シリコン系薄膜を合金化することにより、シリコン系薄膜のエネルギーギャップを変更することもできる。
シリコン系薄膜としては、非晶質シリコン薄膜、微結晶シリコン(非晶質シリコンと結晶質シリコンとを含む薄膜)等が挙げられる。中でも非晶質シリコン系薄膜を用いることが好ましい。例えば、一導電型単結晶シリコン基板1としてn型単結晶シリコン基板を用いた場合の光電変換部50の好適な構成としては、透明電極層6a/p型非晶質シリコン系薄膜3a/i型非晶質シリコン系薄膜2a/n型単結晶シリコン基板1/i型非晶質シリコン系薄膜2b/n型非晶質シリコン系薄膜3b/透明電極層6bの順の積層構成が挙げられる。この場合、前述の理由から、p層側を光入射面とすることが好ましい。
なお、上述のように、太陽電池セルとして、非晶質シリコン薄膜等の非晶質半導体層を用いる場合、非晶質半導体層は湿分に弱いため、長期信頼性の観点で課題となることが多い。しかしながら、本発明の構造を有する太陽電池モジュールを用いることにより、太陽電池セルへの湿分の浸入をより抑制することができる。
真性シリコン系薄膜2a,2bとしては、シリコンと水素で構成されるi型水素化非晶質シリコンが好ましい。単結晶シリコン基板上に、CVD法によってi型水素化非晶質シリコンが製膜されると、単結晶シリコン基板への不純物拡散を抑えつつ表面パッシベーションを有効に行うことができる。また、膜中の水素量を変化させることで、エネルギーギャップにキャリア回収を行う上で有効なプロファイルを持たせることができる。
p型シリコン系薄膜は、p型水素化非晶質シリコン層、p型非晶質シリコンカーバイド層、またはp型非晶質シリコンオキサイド層であることが好ましい。不純物拡散の抑制や直列抵抗低下の観点ではp型水素化非晶質シリコン層が好ましい。一方、p型非晶質シリコンカーバイド層およびp型非晶質シリコンオキサイド層は、ワイドギャップの低屈折率層であるため、光学的なロスを低減できる点において好ましい。
ヘテロ接合太陽電池101の光電変換部50は、導電型シリコン系薄膜3a,3b上に、透明電極層6a,6bを備えることが好ましい。透明電極層は、透明電極層形成工程により形成される。透明電極層6a,6bは、導電性酸化物を主成分とする。導電性酸化物としては、例えば、酸化亜鉛や酸化インジウム、酸化錫を単独または混合して用いることができる。導電性、光学特性、および長期信頼性の観点から、酸化インジウムを含んだインジウム系酸化物が好ましく、中でも酸化インジウム錫(ITO)を主成分とするものがより好ましく用いられる。ここで「主成分とする」とは、含有量が50重量%より多いことを意味し、70重量%以上が好ましく、90%重量以上がより好ましい。透明電極層は、単層でもよく、複数の層からなる積層構造でもよい。
透明電極層には、ドーピング剤を添加することができる。例えば、透明電極層として酸化亜鉛が用いられる場合、ドーピング剤としては、アルミニウムやガリウム、ホウ素、ケイ素、炭素等が挙げられる。透明電極層として酸化インジウムが用いられる場合、ドーピング剤としては、亜鉛や錫、チタン、タングステン、モリブデン、ケイ素等が挙げられる。透明電極層として酸化錫が用いられる場合、ドーピング剤としては、フッ素等が挙げられる。
ドーピング剤は、光入射側透明電極層6aおよび裏面側透明電極層6bの一方もしくは両方に添加することができる。特に、光入射側透明電極層6aにドーピング剤を添加することが好ましい。光入射側透明電極層6aにドーピング剤を添加することで、透明電極層自体が低抵抗化されるとともに、透明電極層6aと受光面電極7との間での抵抗損を抑制することができる。
光入射側透明電極層6aの膜厚は、透明性、導電性、および光反射低減の観点から、10nm以上140nm以下であることが好ましい。透明電極層6aの役割は、受光面電極7へのキャリアの輸送であり、そのために必要な導電性があればよく、膜厚は10nm以上であることが好ましい。膜厚を140nm以下にすることにより、透明電極層6aでの吸収ロスが小さく、透過率の低下に伴う光電変換効率の低下を抑制することができる。また、透明電極層6aの膜厚が上記範囲内であれば、透明電極層内のキャリア濃度上昇も防ぐことができるため、赤外域の透過率低下に伴う光電変換効率の低下も抑制される。
透明電極層の製膜方法は、特に限定されないが、スパッタ法等の物理気相堆積法や、有機金属化合物と酸素または水との反応を利用した化学気相堆積(MOCVD)法等が好ましい。いずれの製膜方法においても、熱やプラズマ放電によるエネルギーを利用することもできる。
透明電極層作製時の基板温度は、適宜設定される。例えば、シリコン系薄膜として非晶質シリコン系薄膜が用いられる場合、200℃以下が好ましい。基板温度を200℃以下とすることにより、非晶質シリコン層からの水素の脱離や、それに伴うシリコン原子へのダングリングボンドの発生を抑制でき、結果として変換効率を向上させることができる。
透明電極層6a上に、受光面電極7が形成される。受光面電極7の電極材料としては、特に限定されず、金、銀、銅、アルミなどを用いることが出来るが、電気導電率の点から、銀や銅を用いることが好ましい。受光面電極7は、インクジェット法、スクリーン印刷法、導線接着法、スプレー法、真空蒸着法、スパッタ法等の公知技術によって作製できるが、生産性の観点から銀ペーストを用いたスクリーン印刷法や、銅を用いたメッキ法等が好ましい。受光面電極は、受光面側に形成されるため、遮光損をより抑制できる観点から、櫛形状に形成することが好ましい。
裏面側透明電極層6bの上には、裏面電極8が形成される。前記裏面電極8としては、金属膜や導電性ペースト等を用いることができるが、低抵抗化の観点から、金属膜を用いることが好ましい。裏面電極は、単層でもよく、複数層でもよいが、コストや長期信頼性の観点から、複数層が好ましい。
裏面電極として複数層を有するものを用いる場合、例えば、前記裏面側透明電極層6b側から順に第一導電層と第二導電層を有するものを用いることができる。この際、第一導電層としては、近赤外から赤外域の反射率が高く、また導電性や化学的安定性が高い材料を用いることが望ましい。このような材料としては、銀、金、アルミニウムなどが挙げられる。中でも、銀を用いることが特に好ましい。また第二導電層としては、コスト抑制の観点からアルミニウム、銅を用いることが好ましく、電気導電率の観点から銅を主成分とすることがより好ましい。
裏面電極として、例えば、銅を主成分とした第二導電層を用いる場合など、第二導電層の酸化や、封止材への拡散の抑制のため、第二導電層上にさらに導電性保護層を形成することが好ましい。中でも導電性保護層として、変性を抑制できる観点から銀が好ましく、より酸化されにくく、より低コストで作製できる観点から、チタンや錫、クロムなどを用いることがより好ましい。
本発明により、外部から太陽電池モジュール内への湿分の浸入を防止するだけなく、開放も行うことで、太陽電池モジュールの性能劣化を防止し、耐用年数を向上させることができる。
[太陽電池モジュール]
太陽電池モジュールは、通常、太陽電池セル同士、もしくは太陽電池セルと外部回路を接続するための配線材を備える。この場合、太陽電池セルの受光面電極もしくは裏面電極に配線材を接続される。配線材の接続は、直列であっても良いし、並列であってもよい。
配線材と太陽電池セルの接続は、一般的に導電性微粒子を含有する樹脂製接着剤で接着する方法や、半田付けによる方法などが挙げられるが、受光面電極や裏面電極として金属を用いた場合、該金属との接合のしやすさや熱ダメージをより抑制する観点から、導電性微粒子を含有する樹脂製接着剤により接着されることが好ましい。
太陽電池セルと、樹脂製接着剤を介して配線材を互いに接続し太陽電池ストリングを作製し、次に、受光面側保護材上に、受光面側封止材、太陽電池ストリング、裏面側封止材及び裏面側保護材を順次積層して積層体とすることにより太陽電池モジュールを作製することができる。 次に、上記積層体を所定条件で加熱することにより、封止材を硬化させることが好ましい。そしてAlフレーム等を取り付けることで太陽電池モジュールを作製することが好ましい。
以上のようにして太陽電池モジュールを作製することができるが、上記に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1のヘテロ接合太陽電池モジュールを以下のように製造した。
一導電型単結晶シリコン基板として、入射面の面方位が(100)で、厚みが200μmのn型単結晶シリコンウェハを用い、このシリコンウェハを2重量%のHF水溶液に3分間浸漬し、表面の酸化シリコン膜が除去された後、超純水によるリンスを2回行った。このシリコン基板を、70℃に保持された5/15重量%のKOH/イソプロピルアルコール水溶液に15分間浸漬し、ウェハの表面をエッチングすることでテクスチャを形成した。その後に超純水によるリンスが2回行った。原子間力顕微鏡(AFM パシフィックナノテクノロジー社製)により、ウェハの表面観察を行ったところ、ウェハの表面はエッチングが最も進行しており、(111)面が露出したピラミッド型のテクスチャを形成した。
エッチング後のウェハがCVD装置へ導入され、その光入射側に、真性シリコン系薄膜2aとしてi型非晶質シリコンを5nmの膜厚で製膜した。i型非晶質シリコンの製膜条件は、基板温度:170℃、圧力:100Pa、SiH4/H2流量比:3/10、投入パワー密度:0.011W/cmであった。なお、本実施例における薄膜の膜厚は、ガラス基板上に同条件にて製膜された薄膜の膜厚を、分光エリプソメトリー(商品名M2000、ジェー・エー・ウーラム社製)にて測定することにより求められた製膜速度から算出された値である。
i型非晶質シリコン層2a上に、逆導電型シリコン系薄膜3aとしてp型非晶質シリコンを7nmの膜厚で製膜した。p型非晶質シリコン層3aの製膜条件は、基板温度が170℃、圧力60Pa、SiH4/B2H6流量比が1/3、投入パワー密度が0.01W/cmであった。なお、上記でいうB2H6ガス流量は、H2によりB2H6濃度が5000ppmまで希釈された希釈ガスの流量である。
次にウェハの裏面側に、真性シリコン系薄膜2bとしてi型非晶質シリコン層を6nmの膜厚で製膜した。i型非晶質シリコン層2bの製膜条件は、上記のi型非晶質シリコン層2aの製膜条件と同様であった。i型非晶質シリコン層2b上に、一導電型シリコン系薄膜3bとしてn型非晶質シリコン層を4nmの膜厚で製膜した。n型非晶質シリコン層3bの製膜条件は、基板温度:170℃、圧力:60Pa、SiH4/PH3流量比:1/2、投入パワー密度:0.01W/cmであった。なお、上記でいうPH3ガス流量は、H2によりPH3濃度が5000ppmまで希釈された希釈ガスの流量である。
この上に透明電極層6aおよび6bとして、各々酸化インジウム錫(ITO、屈折率:1.9)を100nmの膜厚で製膜した。ターゲットとして酸化インジウムを用い、基板温度:室温、圧力:0.2Paのアルゴン雰囲気中で、0.5W/cmのパワー密度を印加して透明電極層の製膜を行った。以上のようにして、ヘテロ接合太陽電池の光電変換部を作製した。
上記光入射側透明電極層6a上には、スクリーン印刷法を用いてAgペーストにて受光面電極7を形成した。裏面側透明電極層6b上には、裏面電極9を、スパッタ法で以下のように形成した。第一電極層として100nmの銀を、第二電極層として250nmの銅を、導電性保護層として10nmのチタンを形成した。
なお、本発明における裏面電極の厚みは、SEM(フィールドエミッション型走査型電子顕微鏡S4800、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いてヘテロ接合太陽電池の断面を観察することにより測定した。この際、裏面電極は、前記光電変換部の裏面側表面の全面に形成されていた。なお、裏面電極は、光学顕微鏡(オリンパス社製BX51)により20倍に拡大して、光電変換部の裏面側表面を観察することにより、求めた。
その後、レーザ加工装置に移動させて、レーザ光によって結晶シリコン基板の光入射側の外周部の全周にわたって溝を形成した。溝の位置は結晶シリコン基板端から0.5mmとした。レーザ光としては、YAGレーザの第三高調波(波長355nm)を用い、溝の深さは結晶シリコン基板の厚みの3分の1程度とした。続いて溝に沿って折り曲げ破断し、結晶シリコン基板外周部を除去することで絶縁処理工程とした。その後、190度で1時間アニール処理を行った。
以上のようにして、結晶シリコン系太陽電池を作製した。AM1.5のスペクトル分布を有するソーラーシミュレータを用いて、25℃の下で擬似太陽光を100mW/cmのエネルギー密度で照射して太陽電池特性の測定を行った。
受光面電極、裏面電極上に、各々、導電性接着剤を介して、配線材を配置し、温度180℃、15秒間、2MPaの圧力を加え、接続し、太陽電池ストリングを作製した。導電性接着剤として、エポキシ樹脂を主成分とした樹脂中に、平均粒子径約10μmφのNiを10質量%含有したフィルム上樹脂を選択した。
以上の様にして、配線材を接続した太陽電池ストリングを用い、太陽電池モジュールを作製した。受光面側保護材として1480×980mの白板ガラスを、受光面側封止材201として、封止材AとBを用い、封止材Bとして厚み100μm、1480×980mmのLDPEを、封止材Aとして厚み300μm、1425×950mmのEVAを、裏面側封止材として厚み400μm、1425×950mmのEVAを、裏面側保護材として1480×980mmのAl箔を含んだシート(PET20μm/Al30μm/PET50μmの三層構造)を用い、白板ガラス、LDPE、EVA、太陽電池ストリング、EVA、PET/AL/PETの順に積層させ、加熱しながら加圧することで、一体化させた。なお、封止材Bは、前記封止材Aの全面を覆い、かつ前記太陽電池モジュール端部の少なくとも一部に至るように配置させた。大気圧での加熱圧着を5分間行い、続いて、150℃にて60分間保持して、EVA樹脂を架橋させた。
以上のように作製した太陽電池モジュールは、端部の100%がLDPEで覆われており、端部を除く周縁部は、EVAとLDPEで覆われていた。なお、LDPE、EVAの水蒸気透過量をJIS K 7129(プラスチックフィルムおよびシートの水蒸気透過量試験方法(機器測定法))に基づいて測定した。この水蒸気透過量の測定は、図4に示すような測定装置を用いて行った。測定装置にサンプル201、202をセットするとともに、サンプル201、202の下方に水を設置した。そして、サンプル201、202の下側の雰囲気を温度:40℃、湿度:100%とするとともに、サンプル201、202の上側の雰囲気を温度:40℃、湿度:10%(測定開始時の初期湿度)とした。
この状態を保持することにより、サンプル201、202に水蒸気を透過させた。そして、サンプル201、202の上側における湿度の変化速度を湿度センサにより測定した。そして、測定した湿度の変化速度を、予め水蒸気透過量の知られている標準試験片を用いた場合の湿度の変化速度と比較することにより、サンプル201、202の水蒸気透過量を測定した。
このようにして測定した実施例1によるLDPEの水蒸気透過量は、2.0g/m/day(40℃,90%)、EVAの水蒸気透過量は、15.0g/m/day(40℃,90%)であった。またEVAを架橋した後の、LDPEおよびEVAの硬さは、各々Hb=45[Hs]、Ha=25[Hs]であった。
(実施例2)
受光面側封止材における封止材Aとして厚み100μmのEVAを用いた点を除いて、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製した。この際、モジュール端部を含む周縁部は、LDPEにより形成されていた。
(比較例1)
受光面側封止材として厚み400μm、1480×980mmEVAのみを用いた点を除いて、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製した。この際、モジュール端部を含む周縁部は、EVAにより形成されていた。
(比較例2)
封止材として、太陽電池セルが形成された領域(すなわち太陽電池セルの表面及び裏面)を覆うように、封止材Aとして厚み400μm、1425×950mmのEVAを、また裏面側封止材として厚み400μm、1425×950mmのEVAを用い、モジュール周縁部のみを覆う水蒸気バリヤー材料のポリイソブチレン(PIB)を用いた点を除いて、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製した。またEVAを架橋した後の、PIBの硬さは、40[Hs]であった。
(比較例3)
受光面封止材として、厚み100μm、1480×980mmのLDPEのみを用いた点を除いて、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製した。この際、モジュールの端部の100%がLDPEにより覆われており、端部を除く周縁部はEVAとLDPEにより覆われていた。
(比較例4)
受光面側封止材として、封止材AとBを用い、封止材Bとして厚み100μm、1425×950mmのLDPEを、封止材Aとして厚み300μm、1480×980mmのEVA、裏面側封止材として厚み400μm、1480×980mmのEVAを用いた点を野路いて、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製した。この際、モジュールの端部の100%がEVAにより覆われており、端部を除く周縁部はEVAとLDPEにより覆われていた。
(耐湿性試験)
次に、実施例、比較例による太陽電池モジュールについて、耐湿性試験を行った。耐湿性試験は、IEC61215に記載されている内容に準じて行った。太陽電池モジュールの初期出力を測定した後、太陽電池モジュールを温度85℃、湿度85%以上の恒温恒室槽中に1000時間保持した。試験後、太陽電池モジュールの出力を再び測定し、太陽電池モジュールの初期出力に対する1000時間の保持後の出力の割合(%)(以下、耐湿性試験の保持率という)を求めた。求めた初期出力比に基づいて、太陽電池モジュールの耐湿性を評価した。なお、IEC61215では、耐湿性試験後の保持率は95.0%以上が合格基準として規定されている。本発明では、より長期で厳しい条件での耐湿性を評価するために2000時間まで保持し、太陽電池モジュールの保持率を求め、96.0%以上を合格とした。
上記の結果をまとめたものを表1に示す。
実施例1、比較例1、比較例4を比較すると、比較例1→比較例4→実施例1の順で保持率が向上した。これは、比較例1では、モジュール端部を除く周縁部もEVAのみであったのに対し、比較例4では、モジュール端部を除く周縁部にLDPEも形成されていたため、端部からの水分をより抑制できたためと考えられる。さらに、端部もLDPEにした実施例1においてはより保持率が向上した。これは、太陽電池モジュール端部からの湿分を防止できたためと考えられる。特に、より厳しい条件である2000時間後の保持率も高くなった。
実施例1、比較例2を比較すると、比較例2→実施例1の順に保持率が向上した。すなわちモジュール端部にPIBを用いた比較例2の構造より、実施例1の構造の方が保持率は向上した。これは、モジュール端部にPIBを塗布した際、幅や厚みのバラツキにより裏面側保護材とPIB間に隙間が生じ、そこから湿分が浸入し、性能が低下したためと考えられる。
実施例1、2と比較例3を比較すると、モジュール化後のセル破損率が実施例1、2の方が大幅に低くなった。これは、受光面側封止材として、100μmのLDPEに加え、300μmのEVAを配置することで、封止した際、緩衝材として機能し、セル破損率を低く抑えることができたためと考えられる。また実施例1と2を比較すると、実施例1の方がよりセル破損率が低減した。これは、EVAの厚みが厚くなるにつれて、緩衝材としての機能がより高まったためと考えられる。
以上のように、本発明の太陽電池モジュールを用いることにより、モジュール化した際のセル破損率を低くできるため、工程安定化を可能にし、さらに、外部からの湿分を防止できるため、通常より厳しい条件下における保持率の低下を抑制できるため、長期信頼性の高い太陽電池モジュールを作製できると考えられる。
1.一導電型単結晶シリコン基板
2a,2b.真性シリコン系薄膜
3a,3b.導電型シリコン系薄膜
6a,6b.透明電極層
7.受光面電極
8.裏面電極
100.太陽電池モジュール
101. 太陽電池セル
50.光電変換部
200. 受光面側保護材
201.受光面側封止材
202.裏面側封止材
203.裏面側保護材
204. 配線材

Claims (11)

  1. 太陽電池セルと、前記太陽電池セルを電気的に接続している配線材と、封止材と、前記太陽電池セルの受光面側に受光面側保護材と、前記太陽電池セルの裏面側に裏面側保護材と、を備える太陽電池モジュールであって、
    前記封止材は、前記太陽電池セルの受光面側に、受光面側封止材として、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、オレフィン系樹脂を主成分とする封止材Bとを有し、
    前記封止材Aおよび前記封止材Bは、40℃、90%RHにおける水蒸気透過量を各々WaおよびWb[g/m/day]としたときWb<Wa、ショア硬さを各々HaおよびHb[Hs]としたときHa<Hbを満たし、
    前記封止材は、太陽電池モジュール端部を覆うように形成されており、前記封止材Bが前記太陽電池モジュール端部の90%以上に形成されている、太陽電池モジュール。
  2. 太陽電池セルと、前記太陽電池セルを電気的に接続している配線材と、封止材と、前記太陽電池セルの受光面側に受光面側保護材と、前記太陽電池セルの裏面側に裏面側保護材と、を備える太陽電池モジュールであって、
    前記封止材は、受光面側封止材と裏面側封止材とを有し、かつ、前記太陽電池セルの裏面側に、前記裏面側封止材として、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、オレフィン系樹脂を主成分とする封止材Bとを有し、
    前記封止材Aおよび前記封止材Bは、40℃、90%RHにおける水蒸気透過量を各々WaおよびWb[g/m/day]としたときWb<Wa、ショア硬さを各々HaおよびHb[Hs]としたときHa<Hbを満たし、
    前記封止材は、太陽電池モジュール端部を覆うように形成されており、前記封止材Bが前記太陽電池モジュール端部の90%以上に形成されている、太陽電池モジュール。
  3. 前記受光面側もしくは裏面側のうち、前記封止材Aおよび封止材Bを有する面側の封止材Bは、前記封止材Aの全面を覆うように形成される、請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記封止材Bは、前記太陽電池モジュール端部の全面を覆うように形成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記封止材の40℃、90%RHにおける水蒸気透過量は、Wb<Wa≦30[g/m/day]、Wb≦3.0[g/m/day]を満たす、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記前記封止材Aおよび前記封止材Bは、ショア硬さが、Ha=20Hs〜30Hs、Hb=40Hs〜50Hsを満たす、請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記封止材Aおよび前記封止材Bは、前記太陽電池セルの受光面側もしくは裏面側における膜厚を各々dAおよびdBとしたとき、dB=100μm〜200μm、dA+dB=400μm〜600μmを満たす、請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記太陽電池セルは、一導電型単結晶シリコン基板の受光面側もしくは裏面側に逆導電型シリコン系薄膜と透明電極層をこの順に有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法であって、
    太陽電池セルの受光面側もしくは裏面側の少なくとも一方に、前記太陽電池セル側から順に、封止材Aと、前記封止材Aを覆う封止材Bを配置した後、受光面側保護材と裏面側保護材を加圧することにより封止を行う、太陽電池モジュールの製造方法。
  10. 封止前における前記封止材Aおよび封止材Bがシート状であり、
    封止前において、封止材Bよりも一辺が10mm〜30mm大きい封止材Aを用い、受光面側保護材と裏面側保護材を加圧することにより封止を行う、請求項9に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  11. 封止前における前記封止材Aおよび封止材Bは、周波数1Hzで測定した150℃における溶融粘度が1000Pa・S以上、20000Ps・S未満である、請求項9または10に記載の太陽電池モジュールの製造方法。

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