JP2015117642A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの性能悪化を最小限にとどめつつ、排気還流量の予期せぬ増減に対応する。【解決手段】エンジン燃焼悪化度を検出する手段と、前記エンジンの燃焼悪化度が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンの制御装置に関するものであり、特に、EGR量の制御に関する。
従来より、燃費向上等を目的とした、エンジンの排気を吸気側へ還流させる排気還流制御(EGR制御)が知られている(例えば、特許文献1記載)。
また、エンジンの複数気筒で回転変動が生じたときに、変動を抑制することが知られている(例えば、特許文献2記載)。この公報には、エンジンの回転変動が起こっている異常気筒の情報と、空燃比が目標空燃比に対してリッチまたはリーン側にずれているかを判定結果とに基づいて、各気筒のずれレベルを算出し、ずれレベル情報に基づいて、各気筒の燃料噴射弁の燃料噴射量に対する補正量を算出することが開示されている。
特開2013−11271号公報 特開2004−346807号公報
吸気側へ排気ガスを還流する際に、排気還流管に堆積物が生じた時や、還流する排気ガス量を制御するためのEGR弁の経年劣化や異常が発生した時等に、予期せず排気還流量が増減する可能性が考えられる。特に、予期せぬ排気還流量の増加が発生した時には、気筒内に流入する排気ガス量が失火限界を超えてエンジンの燃焼不安定化に繋がる畏れがある。このような場合に先行技術記載のように燃料噴射量補正等の失火防止制御を行うと、燃費性能・排気性能等が低下してしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、その目的はエンジンの性能悪化を最小限にとどめつつ、排気還流量の予期せぬ増減に対応することにある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本発明は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、例えば本発明の制御装置は、吸気側への排気還流を行う内燃機関の制御装置において、排気還流中の前記内燃機関の燃焼悪化度を検出する手段と、少なくとも前記内燃機関の燃焼悪化度が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、予期せぬ排気還流量増加が発生しても、排気還流量を適切に減少させることができるので、エンジンの性能悪化を最小限にとどめることができる。
実施例1、2、4〜6、8、9、12におけるエンジン制御システム図 実施例1、2、4〜6、8、9、12におけるコントロールユニットの内部を表した図 実施例1、2における制御全体を表したブロック図 実施例1、3、4〜9、12における気筒別回転変動検出部のブロック図 実施例1、3、4〜9、12における気筒別回転変動平均値演算部のブロック図 実施例1、3、4〜9、12における回転変動発生気筒番号演算部のブロック図 実施例1、2、5、10〜12におけるEGR補正値演算部のブロック図 実施例2における気筒別回転変動検出部のブロック図 実施例2における気筒別回転変動分散値演算部のブロック図 実施例2における回転変動発生気筒番号演算部のブロック図 実施例3におけるエンジン制御システム図 実施例3におけるエンジン制御システム図 実施例3におけるコントロールユニットの内部を表した図 実施例3における制御全体を表したブロック図 実施例3における気筒別EGR補正値演算部のブロック図 実施例4における制御全体を表したブロック図 実施例4における制御モード演算部を表したブロック図 実施例4におけるEGR補正値演算部を表したブロック図 実施例4、9におけるEGR値切換部を表したブロック図 実施例5における制御全体を表したブロック図 実施例5における気筒別点火時期補正値演算部を表したブロック図 実施例6における制御全体を表したブロック図 実施例6における気筒別点火時期補正値演算部を表したブロック図 実施例6におけるEGR補正値演算部を表したブロック図 実施例7におけるエンジン制御システム図 実施例7におけるエンジン制御システム図 実施例7におけるコントロールユニットの内部を表した図 実施例7における制御全体を表したブロック図 実施例7における空燃比ばらつき検出部のブロック図 実施例7、8、10〜12におけるEGR補正値演算部のブロック図 実施例8における制御全体を表したブロック図 実施例8〜12における空燃比ばらつき検出部のブロック図 実施例8〜12における2回転成分演算部のブロック図 実施例8〜12における空燃比ばらつき発生フラグ演算部のブロック図 実施例9における制御全体を表したブロック図 実施例9における制御モード演算部を表したブロック図 実施例9におけるEGR補正値演算部のブロック図 実施例10におけるエンジン制御システム図 実施例10におけるエンジン制御システム図 実施例10におけるコントロールユニットの内部を表した図 実施例10における制御全体を表したブロック図 実施例10における気筒別筒内圧変動検出部を表したブロック図 実施例10における気筒別図示平均有効圧演算部を表したブロック図 実施例10における筒内圧変動発生気筒番号演算部を表したブロック図 実施例11におけるエンジン制御システム図 実施例11におけるエンジン制御システム図 実施例11におけるコントロールユニットの内部を表した図 実施例11における制御全体を表したブロック図 実施例11における気筒別イオン電流変動検出部を表したブロック図 実施例11における気筒別イオン電流分散値演算部を表したブロック図 実施例11におけるイオン電流変動発生気筒番号演算部を表したブロック図 実施例12における制御全体を表したブロック図 実施例12における異常判定部を表したブロック図
以下、実施例を図面を用いて説明する。
本実施例では、排気還流を実施しているとき、かつクランク角センサ15の信号に基づいて、気筒毎の角加速度の平均値が所定値より小さい気筒が検出されたときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、排気還流量を減少させる制御について説明する。
図1は、本実施例を示すシステム図である。多気筒(ここでは4気筒)で構成されるエンジン9において、外部からの空気はエアクリーナ1を通過し、吸気マニホールド4、コレクタ5を経てシリンダー内に流入する。流入空気量は電子スロットル3により調節される。エアフローセンサ2では流入空気量が検出される。また、吸気温センサ29で、吸気温が検出される。クランク角センサ15では、クランク軸の回転角10゜毎の信号と燃焼周期毎の信号が出力される。水温センサ14はエンジン9の冷却水温度を検出する。またアクセル開度センサ13は、アクセル6の踏み込み量を検出し、それによって運転者の要求トルクを検出する。
アクセル開度センサ13、エアフローセンサ2、吸気温センサ29、電子スロットル3に取り付けられたスロットル開度センサ17、クランク角センサ15、水温センサ14のそれぞれの信号は、後述のコントロールユニット16に送られ、これらセンサ出力からエンジン9の運転状態を得て、空気量、燃料噴射量、点火時期のエンジン9の主要な操作量が最適に演算される。
コントロールユニット16内で演算された目標空気量は、目標スロットル開度→電子スロットル駆動信号に変換され、電子スロットル3に送られる。燃料噴射量は開弁パルス信号に変換され、燃料噴射弁(インジェクタ)7に送られる。またコントロールユニット16で演算された点火時期で点火されるよう駆動信号が点火プラグ8に送られる。
噴射された燃料は吸気マニホールドからの空気と混合されエンジン9のシリンダー内に流入し混合気を形成する。混合気は所定の点火時期で点火プラグ8から発生される火花により爆発し、その燃焼圧によりピストンを押し下げてエンジン9の動力となる。爆発後の排気は排気マニホールド10を経て三元触媒11に送り込まれる。排気還流管18を通って排気の一部は吸気側に還流される。還流量はEGR弁19によって制御される。
排気管集合部に空燃比センサ12が取り付けられている。触媒下流O2センサ20は三元触媒11の下流に取り付けられている。
図2はコントロールユニット16の内部を示したものである。ECU16内にはエアフローセンサ2、空燃比センサ12、アクセル開度センサ13、水温センサ14、クランク角センサ15、スロットル弁開度センサ17、触媒下流O2センサ20、吸気温センサ29、車速センサ30の各センサ出力値が入力され、入力回路24にてノイズ除去等の信号処理を行った後、入出力ポート25に送られる。入力ポートの値はRAM23に保管され、CPU21内で演算処理される。演算処理の内容を記述した制御プログラムはROM22に予め書き込まれている。制御プログラムに従って演算された各アクチュエータ作動量を表す値はRAM23に保管された後、入出力ポート25に送られる。点火プラグ8の作動信号は点火出力回路26内の一次側コイルの通流時はONとなり、非通流時はOFFとなるON・OFF信号がセットされる。点火時期はONからOFFになる時である。出力ポートにセットされた点火プラグ8用の信号は点火出力回路26で燃焼に必要な十分なエネルギーに増幅され点火プラグ8に供給される。また燃料噴射弁7の駆動信号は開弁時ON、閉弁時OFFとなるON・OFF信号がセットされ、燃料噴射弁駆動回路27で燃料噴射弁7を開くに十分なエネルギーに増幅され燃料噴射弁7に送られる。電子スロットル3の目標開度を実現する駆動信号は、電子スロットル駆動回路28を経て、電子スロットル3に送られる。EGR弁19の目標開度を実現する駆動信号は、EGR弁駆動回路34を経て、EGR弁19に送られる。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図3は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・気筒別回転変動検出部(図4〜図6)
・EGR補正値演算部(図7)
「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から排気還流中の気筒毎の角加速度平均値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「EGR補正値演算部」では、Cyl_dNeから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値を最終的なEGR弁目標開度値として、EGR弁19の開度を制御する。TgOpの演算方法は、従来、様々な制御方式が示されているので、ここでは詳述しない。例えば、エンジン9の運転条件(負荷、回転速度)から求める。以下、各演算部の詳細を説明する。
<気筒別回転変動検出部(図4)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図4に示される。「気筒別回転変動平均値演算部」では、Ne(回転速度)とCYLCNT(シリンダ番号)から、mdNe_1〜4(1〜4番気筒回転変動平均値)を演算する。CYLCNT(シリンダ番号)は、N番気筒のピストン位置が所定値にあるときに更新される値である。ここでは、当該気筒の圧縮TDC前110degで更新されるものとする。「回転変動発生気筒番号演算部」では、mdNe_1〜4から、Cyl_dNeを演算する。以下に、気筒別回転変動平均値演算部と回転変動発生気筒番号演算部の詳細を述べる。
<気筒別回転変動平均値演算部(図5)>
本演算部では、気筒別の回転変動平均値(mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4)を演算する。具体的には、図5に示される。
・Ne(回転速度)の今回値と前回値の差を演算し、dNe(回転変動)とする。
・CYLCNT=1のとき、
dNe_1=dNe_1(前回値), dNe_2=dNe_2(前回値)
dNe_3=dNe_3(前回値), dNe_4=dNe
・CYLCNT=2のとき、
dNe_1=dNe_1(前回値), dNe_2=dNe_2(前回値)
dNe_3=dNe, dNe_4=dNe_4(前回値)
・CYLCNT=3のとき、
dNe_1=dNe_1(前回値), dNe_2=dNe
dNe_3=dNe_3(前回値), dNe_4=dNe_4(前回値)
・CYLCNT=4のとき、
dNe_1=dNe, dNe_2=dNe_2(前回値)
dNe_3=dNe_3(前回値), dNe_4=dNe_4(前回値)
ここに、
dNe_1:1番気筒回転変動
dNe_2:2番気筒回転変動
dNe_3:3番気筒回転変動
dNe_4:4番気筒回転変動
である。次に、以下の処理を行う。
・CYLCNT=1のとき、
過去K回分のdNe_4の平均値をmdNe_4とし、
mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3,は、前回値を維持する。
・CYLCNT=2のとき、
過去K回分のdNe_4の平均値をmdNe_3とし、
mdNe_1, mdNe_2, mdNe_4,は、前回値を維持する。
・CYLCNT=3のとき、
過去K回分のdNe_2の平均値をmdNe_2とし、
mdNe_1, mdNe_3, mdNe_4,は、前回値を維持する。
・CYLCNT=4のとき、
過去K回分のdNe_1の平均値をmdNe_1とし、
mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4,は、前回値を維持する。
Kの値は、平均値として収束する程度の値に経験的に決めるのが良い。また、平均値を求める処理は、メモリ量の負担が少ない移動平均処理でも良い。
<回転変動発生気筒番号演算部(図6)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図6に示される。
・もっとも小さいmdNe_n(n:気筒番号)をmin_mdNeとする。
また、気筒番号をmin_cylとする。
・min_mdNe≦k_min_mdNeのとき、Cyl_dNe=min_cylとする。
・min_mdNe>k_min_mdNeのとき、Cyl_dNe=0とする。
k_min_mdNeは、EGR増加によるトルク低下を判定する値であり、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<EGR補正値演算部(図7)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図9に示される。
i)Cyl_dNe≧1のとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)−k1_TgOp_hos
とする。
ii)上記以外のとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)+k2_TgOp_hos
とする。
ただし、TgOp_hosは、下記範囲とする。
min_TgOp_hos≦TgOp_hos≦max_TgOp_hos
k1_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁19の開度を減少させる値であり、k2_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁19の開度を増加(元に戻す値)である。k1_TgOp_hos,k2_TgOp_hos,min_TgOp_hos,max_TgOp_hosは、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。なお、EGR弁19の開度が、EGR弁目標開度基本値(TgOp)より大きくならないように、max_TgOp_hosは、0に設定してもよい。また、EGR弁開度を減少させた後は、増加側に補正しないように、上述のii)の処理は、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)
としてもよい。
本実施例では、排気還流を実施しているとき、かつクランク角センサ15の信号に基づいて、気筒毎の角加速度の分散値が所定値より大きい気筒が検出されたときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、排気還流量を減少させる制御を説明する。
図1は本実施例を示すシステム図であるが、実施例1と同じであるので詳述しない。図2はコントロールユニット16の内部を示したものであるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図3は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・気筒別回転変動検出部(図8〜図10)
・EGR補正値演算部(図7)
「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から気筒毎の角加速度分散値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「EGR補正値演算部」では、Cyl_dNeから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値を最終的なEGR弁目標開度値として、EGR弁19の開度を制御する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<気筒別回転変動検出部(図8)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図8に示される。「気筒別回転変動分散値演算部」では、Ne(回転速度)とCYLCNT(シリンダ番号)から、vdNe_1〜4(1〜4番気筒回転変動分散値)を演算する。「回転変動発生気筒番号演算部」では、vdNe_1〜4から、Cyl_dNeを演算する。以下に、気筒別回転変動分散値演算部と回転変動発生気筒番号演算部の詳細を述べる。
<気筒別回転変動平均値演算部(図9)>
気筒別の回転変動分散値(vdNe_1, vdNe_2, vdNe_3, vdNe_4)を演算する。具体的には、図9に示される。
・Ne(回転速度)の今回値と前回値の差を演算し、dNe(回転変動)とする。
・CYLCNT=1のとき、
dNe_1=dNe_1(前回値), dNe_2=dNe_2(前回値)
dNe_3=dNe_3(前回値), dNe_4=dNe
・CYLCNT=2のとき、
dNe_1=dNe_1(前回値), dNe_2=dNe_2(前回値)
dNe_3=dNe, dNe_4=dNe_4(前回値)
・CYLCNT=3のとき、
dNe_1=dNe_1(前回値), dNe_2=dNe
dNe_3=dNe_3(前回値), dNe_4=dNe_4(前回値)
・CYLCNT=4のとき、
dNe_1=dNe, dNe_2=dNe_2(前回値)
dNe_3=dNe_3(前回値), dNe_4=dNe_4(前回値)
ここに、
dNe_1:1番気筒回転変動
dNe_2:2番気筒回転変動
dNe_3:3番気筒回転変動
dNe_4:4番気筒回転変動
である。次に、以下の処理を行う。
・CYLCNT=1のとき、
過去K回分のdNe_4の分散値をvdNe_4とし、
vdNe_1, vdNe_2, vdNe_3,は、前回値を維持する。
・CYLCNT=2のとき、
過去K回分のdNe_4の分散値をvdNe_3とし、
vdNe_1, vdNe_2, vdNe_4,は、前回値を維持する。
・CYLCNT=3のとき、
過去K回分のdNe_2の分散値をvdNe_2とし、
vdNe_1, vdNe_3, vdNe_4,は、前回値を維持する。
・CYLCNT=4のとき、
過去K回分のdNe_1の分散値をvdNe_1とし、
vdNe_2, vdNe_3, vdNe_4,は、前回値を維持する。
Kの値は、分散値として収束する程度の値に経験的に決めるのが良い。また、分散値を求める処理として、メモリ量の負担が少ないdNe_1〜dNe_4の絶対値に対して加重移動平均を実施する処理でも良い。
<回転変動発生気筒番号演算部(図10)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図10に示される。
・もっとも大きいvdNe_n(n:気筒番号)をmax_vdNeとする。
また、気筒番号をmax_cylとする。
・max_vdNe≦k_max_vdNeのとき、Cyl_dNe=max_cylとする。
・max_vdNe>k_max_vdNeのとき、Cyl_dNe=0とする。
k_max_vdNeは、EGR増加によるトルクのばらつき度を判定する値であり、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<EGR補正値演算部(図7)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図7に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
本実施例では、排気還流を実施しているとき、かつ回転変動が所定範囲を越える気筒があるときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、当該気筒の排気還流量のみ減少させる制御を説明する。
図11は本実施例を示すシステム図である。実施例1〜2では、排気還流量はEGR弁19によって、全気筒一律に制御したが、実施例3では、1番気筒〜4番気筒独立に排気還流量が独立に制御できるようEGR弁35〜38が気筒別に備えられている(図12参照)。このようなシステムにおいては、EGR弁35〜38のいずれかに経年劣化や故障が発生した場合等に、対応する気筒のみ予期せぬ排気還流量の増減が発生してしまう。
図13はコントロールユニット16の内部を示したものである。実施例1〜2では、EGR弁駆動回路34が一つであったが、実施例2では、気筒別のEGR弁駆動回路39〜42によりEGR弁35〜38に駆動信号が送られる。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図14は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・気筒別回転変動検出部(図4〜図6)
・気筒別EGR補正値演算部(図15)
「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から気筒毎の角加速度平均値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「気筒別EGR補正値演算部」では、Cyl_dNeから、気筒別EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos1〜4)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hos1〜4を加えた値を最終的な気筒別EGR弁目標開度値として、EGR弁の開度を制御する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<気筒別回転変動検出部(図4)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動平均値演算部(図5)>
本演算部では、気筒別の回転変動平均値(mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4)を演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<回転変動発生気筒番号演算部(図6)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図6に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別EGR補正値演算部(図15)>
本演算部では、気筒別EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos1〜4)を演算する。具体的には、図15に示される。
・Cyl_dNe=1のとき、
TgOp_hos1=TgOp_hos1(前回値)−k1_TgOp_hos・・・(1)
TgOp_hos2=TgOp_hos2(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(2)
TgOp_hos3=TgOp_hos3(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(3)
TgOp_hos4=TgOp_hos4(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(4)
・Cyl_dNe=2のとき、
TgOp_hos1=TgOp_hos1(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(5)
TgOp_hos2=TgOp_hos2(前回値)−k1_TgOp_hos・・・(6)
TgOp_hos3=TgOp_hos3(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(7)
TgOp_hos4=TgOp_hos4(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(8)
・Cyl_dNe=3のとき、
TgOp_hos1=TgOp_hos1(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(9)
TgOp_hos2=TgOp_hos2(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(10)
TgOp_hos3=TgOp_hos3(前回値)−k1_TgOp_hos・・・(11)
TgOp_hos4=TgOp_hos4(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(12)
・Cyl_dNe=4のとき、
TgOp_hos1=TgOp_hos1(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(13)
TgOp_hos2=TgOp_hos2(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(14)
TgOp_hos3=TgOp_hos3(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(15)
TgOp_hos4=TgOp_hos4(前回値)−k1_TgOp_hos・・・(16)
・上記以外のとき、
TgOp_hos1=TgOp_hos1(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(17)
TgOp_hos2=TgOp_hos2(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(18)
TgOp_hos3=TgOp_hos3(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(19)
TgOp_hos4=TgOp_hos4(前回値)+k2_TgOp_hos・・・(20)
ただし、TgOp_hos1〜4は、下記範囲とする。
min_TgOp_hos≦TgOp_hos1〜4≦max_TgOp_hos
k1_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を減少させる値であり、k2_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を増加(元に戻す値)である。k1_TgOp_hos,k2_TgOp_hos,min_TgOp_hos,max_TgOp_hosは、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。なお、EGR弁の開度が、EGR弁目標開度基本値(TgOp)より大きくならないように、max_TgOp_hosは、0に設定してもよい。また、各気筒のEGR弁開度を減少させた後は、増加側に補正しないように、上述の(2)〜(5),(7)〜(10),(12)〜(15),(17)〜(20)の処理は、k2_TgOp_hosを加えず、前回値を維持する、としてもよい。
本実施例では、EGRにより排気還流を実施していないときは、回転変動が所定範囲内で、また、排気還流を実施しているときは、回転変動が所定範囲を越える気筒があるときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、排気還流量を減少させる制御について説明する。
図1は本実施例を示すシステム図であるが、実施例1と同じであるので詳述しない。図2はコントロールユニット16の内部を示したものであるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図16は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・制御モード演算部(図17)
・気筒別回転変動検出部(図4〜図6)
・EGR補正値演算部(図18)
・EGR値切り換え部(図19)
「制御モード演算部」で、f_mode_z(制御モードフラグ(前回値))とCyl_dNe_z(回転変動発生気筒番号(前回値))からf_mode(制御モードフラグ)を演算する。「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から気筒毎の角加速度平均値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「EGR補正値演算部」では、Cyl_dNeから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値をTgOp_1(EGR弁目標回度補正後値)とする。「EGR値切り換え部」では、f_modeとTgOp_1から、最終的なEGR弁目標開度値であるTgOp_F(EGR弁目標開度最終値)を求め、EGR弁の開度を制御する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<制御モード演算部(図17)>
本演算部では、f_mode(制御モードフラグ)を演算する。具体的には、図17に示される。
・f_modeの初期値は0。
・f_mode_z=0のとき、
Cyl_dNe_z=0が、K_f_mode_z回連続で成立したとき、
f_mode=1とする。
・上記以外は、
f_mode=f_mode_zとする。
K_f_mode_zは、EGRにより排気還流を実施していないときに、回転変動がないことを判断する期間を指すパラメータであり、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<気筒別回転変動検出部(図4)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動平均値演算部(図5)>
本演算部では、気筒別の回転変動平均値(mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4)を演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<回転変動発生気筒番号演算部(図6)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図6に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<EGR補正値演算部(図18)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図18に示される。
・f_mode=0のとき、
TgOp_hos=0
・f_mode=1のとき、
i)Cyl_dNe≧1のとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)−k1_TgOp_hos
ii)上記以外のとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)+k2_TgOp_hos
ただし、TgOp_hosは、下記範囲とする。
min_TgOp_hos≦TgOp_hos≦max_TgOp_hos
k1_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を減少させる値であり、k2_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を増加(元に戻す値)である。k1_TgOp_hos,k2_TgOp_hos,min_TgOp_hos,max_TgOp_hosは、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。なお、EGR弁の開度が、EGR弁目標開度基本値(TgOp)より大きくならないように、max_TgOp_hosは、0に設定してもよい。また、EGR弁開度を減少させた後は、増加側に補正しないように、上述のii)の処理は、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)
としてもよい。
<EGR値切換部(図19)>
本演算部では、TgOp_F(EGR弁目標開度最終値)を演算する。具体的には、図19に示される。
・f_mode=1のとき
TgOp_F=TgOp_1
・f_mode=0のとき
TgOp_F=0
本実施例では、排気還流を実施しているとき、かつ燃焼が不安定になった(回転変動が所定範囲を越えている)と判断したときは、排気還流量を減少し、さらに、排気還流量を所定量減少させても燃焼不安定が解消されない(回転変動が所定範囲を越えている)ときは、点火時期を進角側に補正する制御について説明する。
図1は本実施例を示すシステム図であるが、実施例1と同じであるので詳述しない。図2はコントロールユニット16の内部を示したものであるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図20は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・気筒別回転変動検出部(図4〜図6)
・EGR補正値演算部(図7)
・気筒別点火時期補正値演算部(図21)
「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から気筒毎の角加速度平均値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「EGR補正値演算部」では、Cyl_dNeから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値を最終的なEGR弁目標開度値として、EGR弁の開度を制御する。「気筒別点火時期補正値演算部」では、Cyl_dNeとTgOp_hosから、気筒別の点火時期補正値(ADV_hos1〜4)を演算する。点火時期基本値(ADV0)にADV_hos1〜4を加えた値を最終的な気筒別点火時期として、各気筒の点火時期を制御する。ADV0の演算方法は、従来、様々な制御方式が示されているので、ここでは詳述しない。例えば、エンジン9の運転条件(負荷、回転速度)から求める。以下、各演算部の詳細を説明する。
<気筒別回転変動検出部(図4)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動平均値演算部(図5)>
本演算部では、気筒別の回転変動平均値(mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4)を演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<回転変動発生気筒番号演算部(図6)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図6に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別点火時期補正値演算部(図21)>
本演算部では、気筒別点火時期補正値(ADV_hos1〜4)を演算する。具体的には、図21に示される。
・Cyl_dNe=1かつTgOp_hos≧K3_TgOp_hosのとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)+k1_ADV_hos
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)
・Cyl_dNe=2かつTgOp_hos≧K3_TgOp_hosのとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)+k1_ADV_hos
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)
・Cyl_dNe=3かつTgOp_hos≧K3_TgOp_hosのとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)+k1_ADV_hos
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)
・Cyl_dNe=4かつTgOp_hos≧K3_TgOp_hosのとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)+k1_ADV_hos
・上記以外のとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)
ただし ADV_hos1〜4は、下記範囲とする。
0≦ADV_hos1〜4≦max_ADV_hos
k1_ADV_hosは、補正一回当たり(10ms毎)の点火時期を進角させる値である。また、max_ADV_hosは、進角補正の限界値を決める。k1_ADV_hos、max_ADV_hosは、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<EGR補正値演算部(図7)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図7に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
本実施例では、排気還流を実施しているとき、かつ燃焼が不安定になったと判断した(回転変動が所定範囲を越えている)ときは回転変動が所定範囲を越えていない気筒の点火時期を遅角側に補正した後、排気還流量を減少させる制御について説明する。
図10は本実施例を示すシステム図であるが、実施例2と同じであるので詳述しない。図11はコントロールユニット16の内部を示したものであるが、実施例2と同じであるので、詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図22は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・気筒別回転変動検出部(図4〜図6)
・気筒別点火時期補正値演算部(図23)
・EGR補正値演算部(図24)
「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から気筒毎の角加速度平均値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「気筒別点火時期補正値演算部」では、Cyl_dNeから、気筒別の点火時期補正値(ADV_hos1〜4)を演算する。点火時期基本値(ADV0)にADV_hos1〜4を加えた値を最終的な気筒別点火時期として、各気筒の点火時期を制御する。「EGR補正値演算部」では、Cyl_dNeとADV_hos1〜4から、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値を最終的なEGR弁目標開度値として、EGR弁の開度を制御する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<気筒別回転変動検出部(図4)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動平均値演算部(図5)>
本演算部では、気筒別の回転変動平均値(mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4)を演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<回転変動発生気筒番号演算部(図6)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図6に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別点火時期補正値演算部(図23)>
本演算部では、気筒別点火時期補正値(ADV_hos1〜4)を演算する。具体的には、図23に示される。
・Cyl_dNe=1かつTgOp_hos≧K3_TgOp_hosのとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)−K2_ADV_hos
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)−K2_ADV_hos
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)−K2_ADV_hos
・Cyl_dNe=2かつTgOp_hos≧K3_TgOp_hosのとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)−K2_ADV_hos
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)−K2_ADV_hos
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)−K2_ADV_hos
・Cyl_dNe=3かつTgOp_hos≧K3_TgOp_hosのとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)−K2_ADV_hos
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)−K2_ADV_hos
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)−K2_ADV_hos
・Cyl_dNe=4かつTgOp_hos≧K3_TgOp_hosのとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)−K2_ADV_hos
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)−K2_ADV_hos
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)−K2_ADV_hos
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)
・上記以外のとき、
ADV_hos1=ADV_hos1(前回値)
ADV_hos2=ADV_hos2(前回値)
ADV_hos3=ADV_hos3(前回値)
ADV_hos4=ADV_hos4(前回値)
ただし ADV_hos1〜4は、下記範囲とする。
min_ADV_hos≦ADV_hos1〜4
k2_ADV_hosは、補正一回当たり(10ms毎)の点火時期を遅角させる値である。また、min_ADV_hosは、遅角補正の限界値を決める。K2_ADV_hos、min_ADV_hosは、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<EGR補正値演算部(図24)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図24に示される。
i)
・Cyl_dNe=1かつADV_hos2≦k3_ADV_hosかつADV_hos3≦k3_ADV_hosかつADV_hos4≦k3_ADV_hosのとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)−k1_TgOp_hos
・Cyl_dNe=2かつ ADV_hos1≦k3_ADV_hosかつADV_hos3≦k3_ADV_hosかつADV_hos4≦k3_ADV_hosのとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)−k1_TgOp_hos
・Cyl_dNe=3かつADV_hos1≦k3_ADV_hosかつADV_hos2≦k3_ADV_hosかつ
ADV_hos4≦k3_ADV_hosのとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)−k1_TgOp_hos
・Cyl_dNe=4かつADV_hos1≦k3_ADV_hosかつADV_hos2≦k3_ADV_hosかつADV_hos3≦k3_ADV_hosのとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)−k1_TgOp_hos
ii)上記以外のとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)+k2_TgOp_hos
とする。
ただし、TgOp_hosは、下記範囲とする。
min_TgOp_hos≦TgOp_hos≦max_TgOp_hos
k3_ADV_hosは、遅角補正が十分に実施されているかを判定するための値であり、エンジン性能、目標性能に応じて決めるのが良い。また、k1_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を減少させる値であり、k2_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を増加(元に戻す値)である。k1_TgOp_hos,k2_TgOp_hos,min_TgOp_hos,max_TgOp_hosは、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。なお、EGR弁の開度が、EGR弁目標開度基本値(TgOp)より大きくならないように、max_TgOp_hosは、0に設定してもよい。また、EGR弁開度を減少させた後は、増加側に補正しないように、上述のii)の処理は、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)
としてもよい。
本実施例では、排気還流を実施しているとき、各気筒の排気管10に設置された空燃比センサ信号に基づいて、気筒間の空燃比ばらつきが所定以下であることを検出し、気筒毎の角加速度の平均値が所定値より小さい気筒が検出されたときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、排気還流量を減少させる制御について説明する。
図25は本実施例を示すシステム図である。空燃比センサ12が、排気管集合部に一つ取り付けられていたが、本実施例では、1番気筒〜4番気筒の排気管10にそれぞれ、空燃比センサ30〜33が取り付けられている(図26参照)。それ以外は、実施例1と同じであるので詳述しない。図27はコントロールユニット16の内部を示したものである。実施例1では、空燃比センサ12の出力信号が、入力されていたが、本実施例では、空燃比センサ12の出力信号が入力されている。それ以外は、実施例1と同じであるので詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図28は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・空燃比ばらつき検出部(図29)
・気筒別回転変動検出部(図4〜図6)
・EGR補正値演算部(図30)
「空燃比ばらつき検出部」で、気筒毎の空燃比センサ30〜33の信号(Rabf1〜Rabf2)から気筒間空燃比ばらつきの発生有無(f_af)を演算する。「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から気筒毎の角加速度平均値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「EGR補正値演算部」では、f_afとCyl_dNeから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値を最終的なEGR弁目標開度値として、EGR弁の開度を制御する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<空燃比ばらつき検出部(図29)>
本演算部では、f_af(空燃比発生ばらつきフラグ)を演算する。具体的には、図29に示される。Rabf_1, Rabf_2, Rabf_3, Rabf_4の最大値と最小値の差をInd_Imb(空燃比ばらつき度)とする。Ind_Imb>K1_Ind_Imbのとき、f_af(空燃比ばらつき発生フラグ)を1とする。Ind_Imb≦K1_Ind_Imbのとき、f_afを0とする。K1_Ind_Imbは、ばらつきの発生有無を判定するばらつき度であり、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<気筒別回転変動検出部(図4)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動平均値演算部(図5)>
本演算部では、気筒別の回転変動平均値(mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4)を演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<回転変動発生気筒番号演算部(図6)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図6に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<EGR補正値演算部(図30)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図30に示される。
i)f_af=0 かつ Cyl_dNe≧1のとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)−k1_TgOp_hos
とする。
ii)上記以外のとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)+k2_TgOp_hos
とする。
ただし、TgOp_hosは、下記範囲とする。
min_TgOp_hos≦TgOp_hos≦max_TgOp_hos
k1_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を減少させる値であり、k2_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を増加(元に戻す値)である。k1_TgOp_hos,k2_TgOp_hos,min_TgOp_hos,max_TgOp_hosは、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。なお、EGR弁の開度が、EGR弁目標開度基本値(TgOp)より大きくならないように、max_TgOp_hosは、0に設定してもよい。また、EGR弁開度を減少させた後は、増加側に補正しないように、上述のii)の処理は、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)
としてもよい。
本実施例では、排気還流を実施しているとき、かつ触媒上流空燃比センサ12の信号(Rabf)のエンジン2回転成分に基づいて、気筒間の空燃比ばらつきが所定以下であることを検出し、気筒毎の角加速度の平均値が所定値より小さい気筒が検出されたときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、排気還流量を減少させる制御について説明する。
図1は本実施例を示すシステム図であるが、実施例1と同じであるので詳述しない。図2はコントロールユニット16の内部を示したものであるが、実施例2と同じであるので、詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図31は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・空燃比ばらつき検出部(図32〜図34)
・気筒別回転変動検出部(図4〜図6)
・EGR補正値演算部(図30)
「空燃比ばらつき検出部」で、空燃比センサ12の信号(Rabf)の2回転成分から気筒間空燃比ばらつきの発生有無(f_af)を演算する。「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から気筒毎の角加速度分散値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「EGR補正値演算部」では、f_afとCyl_dNeから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値を最終的なEGR弁目標開度値として、EGR弁の開度を制御する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<空燃比ばらつき検出部(図32)>
本演算部では、f_af(空燃比発生ばらつきフラグ)を演算する。具体的には、図32に示される。「2回転成分演算部」で、 Rabfの2回転成分の実数部(R_2rev)と虚数部(I_2rev)を演算する。「空燃比ばらつき発生フラグ演算部」では、R_2revとI_2revから、f_afを演算する。以下に、気筒別回転変動平均値演算部と回転変動発生気筒番号演算部の詳細を述べる。
<2回転成分演算部(図33)>
本演算部では、Rabfの2回転成分の実数部(R_2rev)と虚数部(I_2rev)を演算する。具体的には、図33に示される。Rabfの今回値と前回値の差を演算し、dRabf(触媒上流空燃比センサ信号差分値)とする。dRabfに対して図中の波線で囲まれた処理(離散フーリエ変換)を実施する。
C_R×dRabfの今回値と前回値と前々回値と前々々回値の和をR_2revとする。
C_I×dRabfの今回値と前回値と前々回値と前々々回値の和をI_2revとする。
ここに、C_RおよびC_Iは、CYLCNTに応じて、次の様に演算する。
CYLCNT=1のとき、C_R=1
CYLCNT=3もしくは2のとき、C_R=0
CYLCNT=4のとき、C_R=-1
また、
CYLCNT=1もしくは4のとき、C_I=0
CYLCNT=3のとき、C_I=1
CYLCNT=2のとき、C_I=-1
<空燃比ばらつき発生フラグ演算部(図34)>
本演算部では、f_af(空燃比ばらつき発生フラグ)を演算する。具体的には、図34に示される。R_2revとI_2revから、下式により、Ind_Imbを求める。
Ind_Imb=√((R_2rev×R_2rev)+(I_2rev×I_2rev))
Ind_Imbは、エンジン2回転成分のパワー相当値である。パワーは、振幅と相関のある値であり、パワーの大きさから、空燃比センサ信号のエンジン2回転相当周波数の振動幅を得る。次に、以下の処理を行う。
・Ind_Imb>K2_Ind_Imbのとき、f_af=1とする。
・Ind_Imb≦K2_Ind_Imbのとき、f_af=0とする。
K2_Ind_Imbは、ばらつきの発生有無を判定するばらつき度であり、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<気筒別回転変動検出部(図4)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動平均値演算部(図5)>
本演算部では、気筒別の回転変動平均値(mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4)を演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<回転変動発生気筒番号演算部(図6)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図6に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<EGR補正値演算部(図30)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図30に示されるが、実施例7と同じであるので詳述しない。
本実施例では、EGRにより排気還流を実施していないときは、空燃比ばらつきが所定以下で、かつ回転変動が所定範囲内で、また、排気還流を実施しているときは、空燃比ばらつきが所定以下で、かつ回転変動が所定範囲を越える気筒があるときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、排気還流量を減少させる制御について説明する。
図1は本実施例を示すシステム図であるが、実施例1と同じであるので詳述しない。図2はコントロールユニット16の内部を示したものであるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図35は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・制御モード演算部(図36)
・空燃比ばらつき検出部(図32〜図34)
・気筒別回転変動検出部(図4〜図6)
・EGR補正値演算部(図37)
・EGR値切り換え部(図19)
「制御モード演算部」で、f_mode_z(制御モードフラグ(前回値))とf_af_z(空燃比ばらつき発生フラグ(前回値))とCyl_dNe_z(回転変動発生気筒番号(前回値))からf_mode(制御モードフラグ)を演算する。「空燃比ばらつき検出部」で、空燃比センサ12の信号(Rabf)の2回転成分から気筒間空燃比ばらつきの発生有無(f_af)を演算する。「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から気筒毎の角加速度平均値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「EGR補正値演算部」では、f_afとCyl_dNeから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値をTgOp_1(EGR弁目標回度補正後値)とする。「EGR値切り換え部」では、f_modeとTgOp_1から、最終的なEGR弁目標開度値であるTgOp_F(EGR弁目標開度最終値)を求め、EGR弁の開度を制御する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<制御モード演算部(図36)>
本演算部では、f_mode(制御モードフラグ)を演算する。具体的には、図20に示される。
・f_modeの初期値は0。
・f_mode_z=0のとき、
f_af_z=0かつCyl_dNe_z=0が、
K_f_mode_z回連続で成立したとき、
f_mode=1とする。
・上記以外は、
f_mode=f_mode_zとする。
K_f_mode_zは、EGRにより排気還流を実施していないときに、空燃比ばらつきが所定以下で、かつ回転変動がないことを判断する期間を指すパラメータであり、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<空燃比ばらつき検出部(図32)>
本演算部では、f_af(空燃比発生ばらつきフラグ)を演算する。具体的には、図32に示されるが、実施例8と同じであるので詳述しない。
<2回転成分演算部(図33)>
本演算部では、Rabfの2回転成分の実数部(R_2rev)と虚数部(I_2rev)を演算する。具体的には、図33に示されるが、実施例8同じであるので詳述しない。
<空燃比ばらつき発生フラグ演算部(図34)>
本演算部では、f_af(空燃比ばらつき発生フラグ)を演算する。具体的には、図34に示されるが、実施例8と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動検出部(図4)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動平均値演算部(図5)>
本演算部では、気筒別の回転変動平均値(mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4)を演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<回転変動発生気筒番号演算部(図6)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図6に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<EGR補正値演算部(図37)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図37に示される。
・f_mode=0のとき、
TgOp_hos=0
・f_mode=1のとき、
i)f_af=0 かつ Cyl_dNe≧1のとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)−k1_TgOp_hos
ii)上記以外のとき、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)+k2_TgOp_hos
ただし、TgOp_hosは、下記範囲とする。
min_TgOp_hos≦TgOp_hos≦max_TgOp_hos
k1_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を減少させる値であり、k2_TgOp_hosは、補正一回当たり(10ms毎)のEGR弁の開度を増加(元に戻す値)である。k1_TgOp_hos,k2_TgOp_hos,min_TgOp_hos,max_TgOp_hosは、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。なお、EGR弁の開度が、EGR弁目標開度基本値(TgOp)より大きくならないように、max_TgOp_hosは、0に設定してもよい。また、EGR弁開度を減少させた後は、増加側に補正しないように、上述のii)の処理は、
TgOp_hos=TgOp_hos(前回値)
としてもよい。
<EGR値切換部(図19)>
本演算部では、TgOp_F(EGR弁目標開度最終値)を演算する。具体的には、図19に示されるが、実施例4と同じであるので詳述しない。
本実施例では、排気還流を実施しているとき、各気筒の排気管10に設置された空燃比センサ信号に基づいて、気筒間の空燃比ばらつきが所定以下であることを検出し、気筒毎の筒内圧の分散値が所定値より大きい気筒が検出されたときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、排気還流量を減少させる制御について説明する。
図38は本実施例を示すシステム図である。本実施例では、1番気筒〜4番気筒の燃焼室内にそれぞれ、筒内圧センサ43〜46が取り付けられている(図39参照)。それ以外は、実施例1と同じであるので詳述しない。図40はコントロールユニット16の内部を示したものである。本実施例では、筒内圧センサ43〜46の出力信号が入力されている。それ以外は、実施例1と同じであるので詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図31は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・空燃比ばらつき検出部(図32〜図34)
・気筒別筒内圧変動検出部(図42〜図44)
・EGR補正値演算部(図30)
「空燃比ばらつき検出部」で、空燃比センサ12の信号(Rabf)の2回転成分から気筒間空燃比ばらつきの発生有無(f_af)を演算する。「気筒別筒内圧変動検出部」では、筒内圧センサ43〜46の信号から気筒毎の図示平均有効圧の分散値を求め、分散値が所定値より大きい(回転変動が発生している)気筒(Cyl_Pi)を求める。「EGR補正値演算部」では、f_afとCyl_Piから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値を最終的なEGR弁目標開度値として、EGR弁の開度を制御する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<空燃比ばらつき検出部(図32)>
本演算部では、f_af(空燃比発生ばらつきフラグ)を演算する。具体的には、図32に示されるが、実施例8と同じであるので詳述しない。
<2回転成分演算部(図33)>
本演算部では、Rabfの2回転成分の実数部(R_2rev)と虚数部(I_2rev)を演算する。具体的には、図33に示されるが、実施例8同じであるので詳述しない。
<空燃比ばらつき発生フラグ演算部(図34)>
本演算部では、f_af(空燃比ばらつき発生フラグ)を演算する。具体的には、図34に示されるが、実施例8と同じであるので詳述しない。
<気筒別筒内圧変動検出部(図42)>
本演算部では、Cyl_Pi(筒内圧変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図42に示される。「気筒別図示平均有効圧分散値演算部」では、P_1(1〜4番気筒筒内圧)から、vPi_1〜4(1〜4番気筒図示平均有効圧分散値)を演算する。「筒内圧変動発生気筒番号演算部」では、vPi_1〜4から、Cyl_Piを演算する。以下に、気筒別図示平均有効圧分散値演算部と筒内圧変動発生気筒番号演算部の詳細を述べる。
<気筒別図示平均有効圧分散値演算部(図43)>
本演算部では、気筒別の図示平均有効圧分散値(vPi_1, vPi_2, vPi_3, vPi_4)を演算する。具体的には、図43に示される。
・P_1から、1番気筒図示平均有効圧を演算し、Pi_1する。Pi_1のサイクル間の分散値をvPi_1とする。
・P_2から、2番気筒図示平均有効圧を演算し、Pi_2する。Pi_2のサイクル間の分散値をvPi_2とする。
・P_3から、3番気筒図示平均有効圧を演算し、Pi_3する。Pi_3のサイクル間の分散値をvPi_3とする。
・P_4から、4番気筒図示平均有効圧を演算し、Pi_4する。Pi_4のサイクル間の分散値をvPi_4とする。
本演算部では、10deg周期で、各気筒の筒内圧をサンプリングし、各気筒の図示平均有効圧を求めるが、図示平均有効圧の演算方法については、公知であるので、ここでは、詳述しない。
<筒内圧変動発生気筒番号演算部(図44)>
本演算部では、Cyl_Pi(筒内圧変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図44に示される。
・もっとも大きいPi_n(n:気筒番号)をmax_vPiとする。
また、気筒番号をmax_cylとする。
・max_vPi≧k_max_vPiのとき、
Cyl_Pi=max_cyl
・max_vPi<k_max_vPiのとき、
Cyl_Pi=0
とする。
k_max_vPiは、EGR増加による燃焼圧のばらつき度を判定する値であり、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<EGR補正値演算部(図30)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図30に示されるが、実施例7と同じであるので詳述しない。
本実施例では、排気還流を実施しているとき、各気筒の排気管10に設置された空燃比センサ信号に基づいて、気筒間の空燃比ばらつきが所定以下であることを検出し、気筒毎のイオン電流の分散値が所定値より大きい気筒が検出されたときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、排気還流量を減少させる制御について説明する。
図45は本実施例を示すシステム図である。本実施例では、1番気筒〜4番気筒の点火プラグ8にそれぞれ、イオン電流センサ47〜50が取り付けられている(図46参照)。それ以外は、実施例1と同じであるので詳述しない。図47はコントロールユニット16の内部を示したものである。本実施例では、イオン電流センサ47〜50の出力信号が入力されている。それ以外は、実施例1と同じであるので詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図48は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・空燃比ばらつき検出部(図32〜図34)
・気筒別イオン電流変動検出部(図49〜図51)
・EGR補正値演算部(図30)
「空燃比ばらつき検出部」で、空燃比センサ12の信号(Rabf)の2回転成分から気筒間空燃比ばらつきの発生有無(f_af)を演算する。「気筒別イオン電流変動検出部」では、イオン電流センサ47〜50の信号から気筒毎のイオン電流積算値の分散値を求め、分散値が所定値より大きい(回転変動が発生している)気筒(Cyl_I)を求める。「EGR補正値演算部」では、f_afとCyl_Iから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値を最終的なEGR弁目標開度値として、EGR弁の開度を制御する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<空燃比ばらつき検出部(図32)>
本演算部では、f_af(空燃比発生ばらつきフラグ)を演算する。具体的には、図32に示されるが、実施例8と同じであるので詳述しない。
<2回転成分演算部(図33)>
本演算部では、Rabfの2回転成分の実数部(R_2rev)と虚数部(I_2rev)を演算する。具体的には、図33に示されるが、実施例8同じであるので詳述しない。
<空燃比ばらつき発生フラグ演算部(図34)>
本演算部では、f_af(空燃比ばらつき発生フラグ)を演算する。具体的には、図34に示されるが、実施例8と同じであるので詳述しない。
<気筒別イオン電流変動検出部(図49)>
本演算部では、Cyl_I(イオン電流変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図49に示される。「気筒別イオン電流分散値演算部」では、I_1(1〜4番気筒イオン電流)から、vI_1(1〜4番気筒イオン電流分散値)を演算する。「イオン電流変動発生気筒番号演算部」では、vI_1〜4から、Cyl_Iを演算する。以下に、気筒別イオン電流分散値演算部とイオン電流変動発生気筒番号演算部の詳細を述べる。
<気筒別イオン電流分散値演算部(図50)>
本演算部では、気筒別のイオン電流分散値(vI_1, vI_2, vI_3, vI_4)を演算する。具体的には、図50に示される。
・1番気筒の行程が所定期間にあるときのI_1積算値を演算し、サイクル間の分散値をvI_1とする。
・2番気筒の行程が所定期間にあるときのI_2積算値を演算し、サイクル間の分散値をvI_2とする。
・3番気筒の行程が所定期間にあるときのI_3積算値を演算し、サイクル間の分散値をvI_3とする。
・4番気筒の行程が所定期間にあるときのI_4積算値を演算し、サイクル間の
分散値をvI_4とする。
本演算部では、10deg周期で、各気筒が所定期間にあるときのイオン電流の積算値を演算し、積算値の分散値を求める。
<イオン電流変動発生気筒番号演算部(図51)>
本演算部では、Cyl_I(イオン電流変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図51に示される。
・もっとも大きいvI_n(n:気筒番号)をmax_vIとする。
また、気筒番号をmax_cylとする。
・max_vI≧k_max_vIのとき、
Cyl_I=max_cyl
・max_vI<k_max_vIのとき、
Cyl_I=0
とする。
k_max_vIは、EGR増加による所定期間イオン電流積算値のばらつき度を判定する値であり、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
<EGR補正値演算部(図30)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図30に示されるが、実施例7と同じであるので詳述しない。
本実施例では、排気還流を実施しているとき、燃焼が不安定になったと判断したときは、排気還流量を減少し、さらに、排気還流量を所定量減少させても燃焼不安定が解消されない(回転変動が所定範囲を越えている)ときは、なんらかの異常が発生しているとして、それを報知する制御について説明する。
図1は本実施例を示すシステム図であるが、実施例1と同じであるので詳述しない。図2はコントロールユニット16の内部を示したものであるが、実施例1と同じであるので、詳述しない。
以下、ROM22に書き込まれる制御プログラムについて述べる。図52は制御全体を表したブロック図であり、以下の演算部から構成される。
・空燃比ばらつき検出部(図32〜図34)
・気筒別回転変動検出部(図4〜図6)
・EGR補正値演算部(図30)
・異常判定部(図53)
「空燃比ばらつき検出部」で、空燃比センサ12の信号(Rabf)の2回転成分から気筒間空燃比ばらつきの発生有無(f_af)を演算する。「気筒別回転変動検出部」では、クランク角センサ15の信号から気筒毎の角加速度平均値を求め、回転変動が発生している気筒(Cyl_dNe)を求める。「EGR補正値演算部」では、f_afとCyl_dNeから、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を求める。EGR弁目標開度基本値(TgOp)にTgOp_hosを加えた値を最終的なEGR弁目標開度値として、EGR弁の開度を制御する。「異常判定部」では、f_afとCyl_dNeとTgOp_hosから、異常フラグ(f_MIL)を演算する。以下、各演算部の詳細を説明する。
<空燃比ばらつき検出部(図32)>
本演算部では、f_af(空燃比発生ばらつきフラグ)を演算する。具体的には、図32に示されるが、実施例8と同じであるので詳述しない。
<2回転成分演算部(図33)>
本演算部では、Rabfの2回転成分の実数部(R_2rev)と虚数部(I_2rev)を演算する。具体的には、図33に示されるが、実施例8と同じであるので詳述しない。
<空燃比ばらつき発生フラグ演算部(図34)>
本演算部では、f_af(空燃比ばらつき発生フラグ)を演算する。具体的には、図34に示されるが、実施例8と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動検出部(図4)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図4に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<気筒別回転変動平均値演算部(図5)>
本演算部では、気筒別の回転変動平均値(mdNe_1, mdNe_2, mdNe_3, mdNe_4)を演算する。具体的には、図5に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<回転変動発生気筒番号演算部(図6)>
本演算部では、Cyl_dNe(回転変動発生気筒番号)を演算する。具体的には、図6に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<EGR補正値演算部(図30)>
本演算部では、EGR弁目標開度補正値(TgOp_hos)を演算する。具体的には、図30に示されるが、実施例1と同じであるので詳述しない。
<異常判定部(図53)>
本演算部では、異常フラグ(f_MIL)を演算する。具体的には、図53に示される。
i)f_af=0かつCyl_dNe≧1かつTgOp_hos≦K4_TgOp_hosが連続してK_MIL回続いたとき、
f_MIL=1
ii)上記以外のとき、
f_MIL=0
K4_TgOp_hosは、排気還流量を十分に減少させたかを判定するための値であり、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。K_MILは、排気還流を減少させた後、異常判定するまでの期間を指すパラメータであり、同じく、エンジン性能、目標性能等に応じて決めるのが良い。
以上説明した通り、本発明は複数の実施形態を含んでいるが、例えばエンジン燃焼悪化度を検出する手段と、前記エンジンの燃焼悪化度が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段とを備えたことを特徴とする。
すなわち、気筒毎の燃焼悪化度を検出する手段により、燃焼悪化度が所定範囲を超える気筒があるとき、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、気筒毎の回転変動を検出する回転変動検出手段と前記気筒毎の回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段とを備えたことを特徴とする。
すなわち、燃焼悪化度検出手段として、気筒毎の回転変動検出手段により、回転変動が所定範囲を超える気筒があるとき、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、気筒毎の角加速度の平均値を演算する手段と、前記角加速度平均値が所定値以下の気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段を備えたことを特徴とする。
すなわち、気筒毎の角加速度は、気筒毎のトルクと相関がある。EGR量が予期せず増加した気筒の燃焼は不安定になり、トルクが減少する。検出精度を上げるため、角加速度の平均値を演算し、その値が所定値以下の気筒は、予期せず排気還流量が増加したと判定し、少なくとも当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、気筒毎の角加速度のばらつき度合いを演算する手段と、前記角加速度のばらつき度合いが所定範囲を所定値以上の気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段を備えたことを特徴とする。
すなわち、気筒毎の角加速度は、気筒毎のトルクと相関がある。EGR量が予期せず増加した気筒の燃焼は不安定になり、トルクが変動する。角加速度の分散などばらつき度合いを演算し、その値が所定値以上の気筒は、予期せず排気還流量が増加したと判定し、少なくとも当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、前記排気還流量を減少させるEGR補正手段は、全気筒の排気還流量を減少させることで、前記回転変動が所定範囲を越える気筒の排気還流量を減少させるEGR補正手段を備えたことを特徴とする。
すなわち、回転変動が所定範囲を越える気筒があるときは、少なくとも当該気筒の排気還流量を減少させるが、気筒毎に排気還流量を制御可能な装置があるとは限らないので、その場合は、全気筒の排気還流量を減少させることで、当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、前記排気還流量を減少させるEGR補正手段は、前記回転変動が所定範囲を越える気筒の排気還流量のみ排気還流量を減少させるEGR補正手段を備えたことを特徴とする。
すなわち、回転変動が所定範囲を越える気筒があるときは、少なくとも当該気筒の排気還流量を減少させるが、気筒毎に排気還流量を制御可能な装置がある場合は、当該気筒の排気還流量のみ減少させるものである。
また、例えば、気筒毎の回転変動を検出する回転変動検出手段と前記EGR手段が排気還流を実施していないとき、前記気筒毎の回転変動が所定範囲を越えてなく、前記EGR手段が排気還流を実施中のとき、エンジンの回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、
排気還流量を減少させるEGR補正手段とを備えたことを特徴とする。
すなわち、EGR手段により排気還流を実施していないときは、回転変動がない一方で、排気還流を実施しているときは、回転変動が所定範囲を越える気筒があるときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、前記排気還流量を所定量減少させた後、前記排気還流量を所定量減少させた気筒の前記回転変動が所定範囲を越えているとき、前記気筒の点火時期を進角側に補正する手段とを備えたことを特徴とする。
すなわち、排気還流量と点火時期から決まる最適領域は、排気還流量が多くなるほど、点火時期は進角側にシフトする。ここに、最適領域とは、ノックが発生せず、また、排気還流量による安定性が悪化しない、双方を満たす領域を指す。このことから、排気還流量を所定量減少させても前記回転変動が所定範囲を越えているときは、点火時期を進角側に補正し、最適領域に制御することを試みるものである。
また、例えば、全気筒の排気還流量を所定量減少させる前に、回転変動が所定範囲を越えている気筒以外の点火時期を遅角側に補正した後、全気筒の排気還流量を減少させることを備えたことを特徴とする。
すなわち、回転変動が所定範囲を越える気筒があるときは、少なくとも当該気筒の排気還流量を減少させるが、気筒毎に排気還流量を制御可能な装置があるとは限らないので、その場合は、全気筒の排気還流量を減少させることで、当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、複数気筒間の空燃比ばらつきを検出する空燃比ばらつき検出手段と、気筒毎の回転変動を検出する回転変動検出手段と、前記EGR手段が排気還流を実施中で、かつ前記複数気筒間の空燃比ばらつきが所定以下のときに、回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段とを備えたことを特徴とする。
すなわち、EGRにより排気還流を実施しているとき、空燃比ばらつき検出手段で、気筒間の空燃比がばらついていないことを確認し、気筒毎の回転変動検出手段により、回転変動が所定範囲を超える気筒があるとき、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、当該気筒の排気還流量を減少させるものである。空燃比がリーンになったり、極度にリッチになったりすると、同じく、燃焼が不安定になるが空燃比ばらつき検出手段により、空燃比がばらついていないことを確認しているので、空燃比ずれによる回転変動発生の可能性を排除する。
また、例えば、各気筒の排気管に空燃比を検出する手段を備え、前記各気筒の空燃比の最大値と最小値の差が所定値以下のときに、少なくとも回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段を備えたことを特徴とする。
すなわち、空燃比のばらつきを検出する方法として、各気筒の排気管に空燃比を検出する手段を設置して、もっともリーンな気筒の空燃比ともっともリッチな気筒の空燃比の差が所定値以下のとき、気筒間の空燃比のばらつきがないと判定するものである。
また、例えば、排気管集合部に空燃比を検出する手段を備え、排気管集合部の空燃比信号の内、エンジンが2回転する周期の成分の振幅を検出する手段と、前記エンジン2回転周期成分の振幅が所定値以下のときに、少なくとも回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段を備えたことを特徴とする。
すなわち、空燃比のばらつきを検出する方法として、気筒間の空燃比にばらつきが発生すると、排気管集合部の空燃比信号が、エンジンが2回転する周期で振動する現象を用いる。この振動現象の振幅は、ばらつき度が大きいほど、大きくなる。したがって、排気管集合部の空燃比信号の内、エンジン2回転周期成分の振幅が所定値以下のとき、気筒間の空燃比のばらつきがないと判定するものである。
また、例えば、EGR手段により排気還流を実施していないとき、前記複数気筒間の空燃比ばらつきが所定以下かつ前記気筒毎の回転変動が所定範囲を越えてなく、前記EGR手段が排気還流を実施中で、かつ前記複数気筒間の空燃比ばらつきが所定以下のときに、
少なくとも回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段を備えたことを特徴とする。
すなわち、EGR手段により排気還流を実施していないときは、空燃比ばらつきがなく、また、回転変動がない一方で、排気還流を実施しているときは、空燃比ばらつきがなく、回転変動が所定範囲を越える気筒があるときは、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、気筒毎の燃焼圧変動を検出する燃焼圧変動検出手段と、気筒毎の燃焼圧変動が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段とを備えたことを特徴とする。
すなわち、燃焼悪化度検出手段として、気筒毎の燃焼圧変動検出手段により、燃焼圧変動が所定範囲を超える気筒があるとき、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、気筒毎のイオン電流変動を検出するイオン電流変動検出手段と 気筒毎のイオン電流変動が所定範囲を越える気筒に対して、排気還流量を減少させるEGR補正手段とを備えたことを特徴とする。
すなわち、燃焼悪化度検出手段として、気筒毎のイオン電流変動検出手段により、イオン電流変動が所定範囲を超える気筒があるとき、少なくとも当該気筒の排気還流量が予期せず増加したことにより、燃焼が不安定になったと判断し、当該気筒の排気還流量を減少させるものである。
また、例えば、前記排気還流量を所定量減少させた後、前記排気還流量を所定量減少させた気筒の前記燃焼悪化度が所定範囲を越えているとき、異常を報知する手段を備えたことを特徴とする。
すなわち、排気還流量を減少させても、依然として燃焼悪化度が所定範囲を越えているときは、EGRを含めたエンジンシステムになんらかの異常が発生しているとして、それを報知するものである。
1 エアクリーナ
2 エアフローセンサ
3 電子スロットル
4 吸気管
5 コレクタ
6 アクセル
7 燃料噴射弁
8 点火プラグ
9 エンジン
10 排気管
11 三元触媒
12 空燃比センサ
13 アクセル開度センサ
14 水温センサ
15 クランク角センサ
16 コントロールユニット
17 スロットル開度センサ
18 排気還流管
19 EGR弁
20 触媒下流O2センサ
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 入力回路
25 入出力ポート
26 点火出力回路
27 燃料噴射弁駆動回路
28 電子スロットル駆動回路
29 吸気温センサ
30 1番気筒空燃比センサ
31 2番気筒空燃比センサ
32 3番気筒空燃比センサ
33 4番気筒空燃比センサ
34 EGR弁駆動回路
35 1番気筒EGR弁
36 2番気筒EGR弁
37 3番気筒EGR弁
38 4番気筒EGR弁
39 1番気筒EGR弁駆動回路
40 2番気筒EGR弁駆動回路
41 3番気筒EGR弁駆動回路
42 4番気筒EGR弁駆動回路
43 1番気筒燃焼圧センサ
44 2番気筒燃焼圧センサ
45 3番気筒燃焼圧センサ
46 4番気筒燃焼圧センサ
47 1番気筒イオン電流センサ
48 2番気筒イオン電流センサ
49 3番気筒イオン電流センサ
50 4番気筒イオン電流センサ

Claims (16)

  1. 吸気側への排気還流を行う内燃機関の制御装置において、
    排気還流中の前記内燃機関の燃焼悪化度を検出する手段と、
    少なくとも前記内燃機関の燃焼悪化度が所定範囲を越える気筒に対して、
    排気還流量を減少させるEGR補正手段と、を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記燃焼悪化度を検出する手段は、気筒毎の回転変動を検出する回転変動検出手段であり、
    前記EGR補正手段は、前記気筒毎の回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記回転変動検出手段は、気筒毎の角加速度の平均値を演算する手段であり、
    前記EGR補正手段は、前記角加速度平均値が所定値以下の気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項2において、
    前記回転変動検出手段は、気筒毎の角加速度のばらつき度合いを演算する手段であり、
    前記EGR補正手段は、前記角加速度のばらつき度合いが所定範囲を所定値以上の気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項2において、
    前記EGR補正手段は、
    全気筒の排気還流量を減少させることで、
    前記回転変動が所定範囲を越える気筒の排気還流量を
    減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項2において、
    前記EGR補正手段は、
    前記回転変動が所定範囲を越える気筒の排気還流量のみ
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項2において、
    前記EGR補正手段は、排気還流を実施していないときに
    前記気筒毎の回転変動が所定範囲を越えておらず、かつ
    前記EGR手段が排気還流を実施中のとき、
    エンジンの回転変動が所定範囲を越える気筒が発生したときに、当該気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項2において、
    前記排気還流量を所定量減少させた後、
    前記排気還流量を所定量減少させた気筒の前記回転変動が所定範囲を越えているとき、
    前記気筒の点火時期を進角側に補正する手段とを備えたことを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 請求項2において、
    全気筒の排気還流量を所定量減少させる前に、
    回転変動が所定範囲を越えている気筒以外の点火時期を遅角側に補正した後、
    全気筒の排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  10. 請求項2において、
    複数気筒間の空燃比ばらつきを検出する空燃比ばらつき検出手段を備え、
    前記EGR補正手段は、排気還流を実施中で、かつ
    前記複数気筒間の空燃比ばらつきが所定以下のときに、
    回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  11. 請求項10において、
    各気筒の排気管に空燃比を検出する手段を備え、
    前記EGR補正手段は、前記各気筒の空燃比の最大値と最小値の差が所定値以下のときに、
    少なくとも回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  12. 請求項10において、
    排気管集合部に空燃比を検出する手段と、
    排気管集合部の空燃比信号の内、エンジンが2回転する周期の成分の振幅を検出する手段と、を備え、
    前記EGR補正手段は、前記エンジン2回転周期成分の振幅が所定値以下のときに、
    少なくとも回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  13. 請求項10において、
    前記EGR補正手段は、排気還流を実施していないときに
    前記複数気筒間の空燃比ばらつきが所定以下かつ前記気筒毎の回転変動が所定範囲を越えておらず、かつ
    排気還流を実施中で前記複数気筒間の空燃比ばらつきが所定以下のときに、
    少なくとも回転変動が所定範囲を越える気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  14. 請求項1において、
    前記燃焼悪化度を検出する手段は、気筒毎の燃焼圧変動を検出する燃焼圧変動検出手段であり、
    前記EGR補正手段は、気筒毎の燃焼圧変動が所定範囲を越える気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  15. 請求項1において、
    前記燃焼悪化度を検出する手段は、気筒毎のイオン電流変動を検出するイオン電流変動検出手段であり、
    前記EGR補正手段は、気筒毎のイオン電流変動が所定範囲を越える気筒に対して、
    排気還流量を減少させることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  16. 請求項2において、
    排気還流量を所定量減少させた後、
    排気還流量を所定量減少させた気筒の燃焼悪化度が所定範囲を越えているとき、
    異常を報知する手段を備えたことを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
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