JP2015114183A - 液質検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液質センサの合理性を簡便に診断可能な技術を提供する。【解決手段】 センサ装置2は、液質センサ60及び制御装置80を備える。液質センサ60は、一対の電極100及び液位切換装置62,64,66を有する。液位切換装置62,64,66は、一対の電極100に対する燃料の液位を固定された第1固定液位と第2固定液位の間で切換可能に構成されている。制御装置80は、第1固定液位のときの一対の電極100間の電気的特性に依存した第1検出値及び第2固定液位のときの一対の電極100間の電気的特性に依存した第2検出値に基づいて、液質センサ60の合理性を診断する。【選択図】 図2

Description

本明細書で開示される技術は、容器内の液体の液質を検出する液質検出装置に関する。
容器内の液体の液質を検出し、その検出結果に基づいた制御が必要とされる場面が多く存在する。例えば、燃料タンク内の燃料のアルコール濃度を検出する液質検出装置が開発されている。液質検出装置は、一対の電極を有する液質センサを備える。液質センサは、燃料で浸漬された一対の電極間の電気的特性からアルコール濃度を検出する。検出されたアルコール濃度は、ECU(Engine Control Unit)に提供され、エンジンの空燃比制御のパラメータとして用いられる。
例えば、液質センサにおける配線の断線若しくは短絡又は一対の電極の経年劣化により、取得される検出値の正確性が実用上の許容範囲から外れてしまうことがある。このような事態を早期に特定するために、液質センサの合理性を診断する技術の開発が望まれており、その一例が特許文献1に開示されている。
特開2012−225184号公報
特許文献1の技術は、液質センサの合理性を診断するために、他の複数の装置の検出値を利用する。他の複数の装置の検出値は、液質センサの検出値に相関する。特許文献1の技術では、液質センサの検出値と他の複数の装置の検出値の相関関係が維持されているか否かにより、液質センサの合理性を診断する。複数の装置の検出値を利用するので、液質センサの合理性を診断するための処理が複雑になる。本明細書は、液質センサの合理性を簡便に診断可能な技術を提供することを目的としている。
本明細書で開示される液質検出装置は、容器内の液体の液質を検出する。液質検出装置の一実施形態は、液質センサ及び制御装置を備える。液質センサは、一対の電極及び液位切換装置を有する。液位切換装置は、一対の電極に対する液体の液位を固定された第1固定液位と第2固定液位の間で切換可能に構成されている。制御装置は、一対の電極に接続されている。制御装置は、第1固定液位のときの一対の電極間の電気的特性に依存した第1検出値及び第2固定液位のときの一対の電極間の電気的特性に依存した第2検出値に基づいて、液質センサの合理性を診断する。この液質検出装置は、液位切換装置を利用して、一対の電極に対する液体の液位を固定された少なくとも2つの液位に切換えることができる。このため、液質検出装置は、固定された液位のときの少なくとも2つの検出値を取得することができる。これにより、液質検出装置は、2つの検出値に基づいて液質センサの合理性を診断することができる。液質検出装置は、複数の装置の検出値を利用しなくても、液質センサを自己診断することができる。
燃料タンク周辺の構成を示す。 液質センサと制御装置との構成を示す。 図2のIII-III断面の断面図を示す。 合理性診断動作のフローを示す。 変形例の液質センサと制御装置との構成を示す。 変形例の液質センサと制御装置との構成を示す。 図6のVII-VII断面の断面図を示す。 変形例の液質センサと制御装置との構成を示す。 変形例の液質センサと制御装置との構成を示す。 変形例の燃料タンク周辺の構成を示す。 変形例の液質センサと制御装置との構成を示す。 変形例の燃料タンク周辺の構成を示す。 変形例の燃料タンク周辺の構成を示す。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)本明細書で開示される液質検出装置は、容器内の液体の液質を検出する。ここで、液体の液質とは、その液体に固有の特徴を示す性質のことであり、例えば、液体に含まれる特定物質の濃度及び液体の劣化程度を含む。また、ここでいう液体とは、内燃機関に用いられる燃料であってもよい。液体が内燃機関に用いられる燃料の場合、液体の液質とは、燃料に含まれるアルコール濃度であってもよい。
(特徴2)本明細書で開示される液質センサの一実施形態は、一対の電極及び液位切換装置を有していてもよい。ここで、一対の電極は、一対の電極間の電気的特性に基づいて、液体の特定の物性値を検出するために用いられてもよい。液位切換装置は、一対の電極に対する液体の液位を固定された第1固定液位と第2固定液位の間で切換可能に構成されていてもよい。一対の電極に対する液体の液位は、一対の電極が液体に浸漬されない液位から一対の電極が液体に完全に浸漬される液位までを含む。液位切換装置は、固定配置されている一対の電極に対して液体の液位を調整することで一対の電極に対する液体の液位を切換えてもよく、液体の液位に対して一対の電極を移動させることで一対の電極に対する液体の液位を切換えてもよい。
(特徴3)制御装置は、一対の電極に接続されており、一対の電極間の電気的特性に依存した検出値を取得することができるように構成されていてもよい。例えば、制御装置が取得する検出値は、一対の電極間の静電容量であってもよく、その静電容量から演算される液体の誘電率であってもよく、あるいは、その静電容量から演算される他の指標であってもよい。
(特徴4)制御装置は、第1固定液位のときの一対の電極間の電気的特性に依存した第1検出値及び第2固定液位のときの一対の電極間の電気的特性に依存した第2検出値に基づいて、液質センサの合理性を診断してもよい。ここで、液質センサに合理性があるとは、液質センサを継続して使用することが許容されることをいう。制御装置は、第1検出値及び第2検出値の2つの出力値に基づいて液質センサの合理性を診断することができる。制御装置は、第1検出値と第2検出値の比、積、加算又は減算、あるいはこれらの組合せに基づいて、液質センサの合理性を診断してもよい。あるいは、制御装置は、第1検出値と第2検出値の各々を別個に評価し、液質センサの合理性を診断してもよい。ただし、制御装置は、第1検出値と第2検出値の比に基づいて液質センサの合理性を診断するのが望ましい。第1検出値と第2検出値の比に基づく液質センサの合理診断は、より簡便且つ正確なものとなり得る。
(特徴5)液位切換装置は、一対の電極を収容可能に構成されているとともに容器内に搭載されている液体ポンプに接続可能に構成されている液体貯留部を有していてもよい。液体貯留部は、液体ポンプが稼働しているときに一対の電極に対する液体の液位を第1固定液位となるように構成されていてもよい。液体貯留部はさらに、液体ポンプが停止しているときに一対の電極に対する液体の液位を第2固定液位となるように構成されていてもよい。この例の液位切換装置は、液体ポンプの稼働と停止を利用して、一対の電極に対する液体の液位を固定された第1固定液位と第2固定液位の間で切換えることができるので、簡易な構成となる。
(特徴6)液体貯留部は、容器内に配置可能に構成されていてもよい。この場合、液体貯留部には、液体排出口が形成されていてもよい。この液体排出口は、液体貯留部が容器内に配置されたときに、容器内の液体の残量に依存せずに容器内に形成されている空気層に露出するように構成されていてもよい。この形態の液体貯留部は、液体ポンプが停止したときに、液体排出口の位置に依存して固定された液体量を貯留することができる。このため、この形態の液体貯留部は、液体ポンプが停止したときに、一対の電極に対する液体の液位を固定させることができる。
(特徴7)液質検出装置は、容器に形成されている開口に取付けられるセットプレートを備えていてもよい。セットプレートの一例は、容器の外側に向けて突出して空気層を画定する凸部を有していてもよい。この場合、液体貯留部は、凸部内に配置可能に構成されていてもよい。セットプレートの他の一例は、容器の内側に向けて突出して空気層を画定する凹部を有していてもよい。この場合、液体貯留部は、凹部内に配置可能に構成されていてもよい。いずれの液質検出装置も、液体貯留部の液体排出口を空気層に露出させることができる。また、セットプレートが凹部を有する場合、その凹部の底壁の一部には、液体貯留部から排出される液体を凹部外に排出する開口が形成されていてもよい。開口の大きさが凹部の底壁の一部に規制されているので、このような形態の開口が形成される凹部は、液体と空気の置換を抑制し、空気層を維持することができる。
図1に示されるように、燃料供給ユニット1は、自動車に搭載され、図示省略したエンジンに燃料を供給する。燃料供給ユニット1は、燃料タンク10、セットプレート14、燃料ポンプユニット30及びセンサ装置2を備える。
燃料タンク10は、開口が形成されている上壁を有しており、その開口がセットプレート14で閉塞されている。燃料タンク10とセットプレート14は、燃料(ガソリンあるいはガソリンとエタノールとの混合燃料)が貯留される空間を画定する。
燃料ポンプユニット30は、低圧フィルタ32、ポンプ本体34、高圧フィルタ36、リザーブカップ20、プレッシャーレギュレータ42及び吐出ポート12を備える。低圧フィルタ32、ポンプ本体34、高圧フィルタ36、リザーブカップ20及びプレッシャーレギュレータ42は、燃料タンク10内に配置されている。吐出ポート12は、セットプレート14に固定されており、燃料タンク10外に配置されている。
低圧フィルタ32、ポンプ本体34及び高圧フィルタ36は、リザーブカップ20内に配置される。リザーブカップ20は、支柱22によって燃料タンク10のセットプレート14に固定されている。リザーブカップ20には、図示省略したジェットポンプによって、リザーブカップ20外の燃料が送り込まれる。
低圧フィルタ32は、袋状に作製されている不織布を有する。低圧フィルタ32の内部は、ポンプ本体34の吸引口34aと連通する。ポンプ本体34は、リザーブカップ20内に貯留されている燃料を吸引口34aから吸引して昇圧する。ポンプ本体34は、昇圧された燃料を排出口34bから排出する。高圧フィルタ36は、ケース36a及びフィルタ部材(図示省略)を備える。図1では、簡略されているが、ケース36aは、ポンプ本体34の周方向に配置されており、ポンプ本体34の排出口34bとパイプ94を連通する。高圧フィルタ36は、ポンプ本体34の排出口34bからケース36a内に流入した燃料をフィルタ部材によって濾過し、パイプ94に送り出す。パイプ94は、高圧フィルタ36と吐出ポート12を連通する。パイプ94には、プレッシャーレギュレータ42が接続されている。プレッシャーレギュレータ42は、プレッシャーレギュレータ42内の燃料の圧力が所定圧以上になると、パイプ94内の過剰な燃料を放出パイプ52に放出する。これにより、パイプ94内の燃料の圧力は、一定圧力に調整される。ポンプ本体34とプレッシャーレギュレータ42によって一定の圧力に調整された燃料は、吐出ポート12からエンジン(図示省略)に圧送される。
センサ装置2は、液質センサ60及び制御装置80を備える。制御装置80が液質センサ60に固定されており、液質センサ60がセットプレート14の開口14aに嵌合されている。セットプレート14は、嵌合壁14b及び突出壁14cを有している。これら嵌合壁14bと突出壁14cが、燃料タンク10の外側に向けて突出する凸部14dを構成する。嵌合壁14bは、開口14aを画定しており、液質センサ60を嵌合可能に構成されている。突出壁14cは、嵌合壁14bの周縁を一巡しており、円筒形状を有する。後述するように、液質センサ60と嵌合壁14bは気密に嵌合する。このため、凸部14dは、燃料タンク10内の燃料の残量に依存せずに、空気が残存する空気層を形成する。
図2に示されるように、液質センサ60は、上壁62、周壁64、底壁66、電極対100及びサーミスタ108を備える。なお、上壁62、周壁64及び底壁66は、特許請求の範囲に記載の液体貯留部を構成する。電極対100は、電極104,106を有する。各電極104,106は、導電性を有する材料で作製されている。電極104は、円筒形状を有する(図3参照)。電極104の中心軸は、燃料タンク10の深さ方向に平行である。電極104は、上端近傍に、電極104の内側と外側とを連通する連通口104bを有する。電極106は、電極104の内側に配置されている。電極106は、電極104の中心軸と同一の中心軸を有する円筒形状を有する(図3参照)。電極106の中心軸方向の長さは、電極104の中心軸方向の長さよりも短い。電極106の上端は、電極104の上端と同じ高さに位置する。電極106の外周面106aは、全面に亘って、電極104の内周面と対向する。
電極106の内側は樹脂によって埋められている。電極106の内側には、サーミスタ108が配置されている。サーミスタ108は、電極106の下端に配置されており、電極106の底部に接触するとともに樹脂によって覆われている。この構成によれば、サーミスタ108を配置するスペースを、個別に確保せずに済む。
電極対100は、上壁62、周壁64及び底壁66によって覆われている。上壁62は、周壁64と一体的に成形されている。上壁62は、セットプレート14の開口14aに、Oリングを介して気密に嵌合されている。上壁62の下面は、周壁64及び電極対100の上端に当接している。上壁62は、上壁62から下面から下方に突出する円筒形状の支持壁62aを備える。
支持壁62aは、電極104,106の隙間に配置されている。支持壁62aの下端は、全周に亘って同じ高さに位置しており、連通口104bの上端と略同じ高さに位置する。支持壁62aは、周壁64と共に、電極104の上端部を狭持することによって、電極104の上端を支持している。また、支持壁62aは、支持壁62aの内側に電極106が嵌合されることによって、電極106上端を支持する。
周壁64は、上壁62と底壁66の間を延びており、樹脂等の非導電材料で作製されている。周壁64は、電極104の中心軸と同一の中心軸を有する円筒形状を有する(図3参照)。周壁64の中心軸方向の長さは、電極104の中心軸方向の長さと同一であり、周壁64の下端は、電極104の下端と同じ高さに位置する。周壁64は、上端付近に、連通口64aを有する。周壁64の連通口64aは、周方向において、電極104の連通口104bと同じ方向に配置されている。
底壁66は、周壁64の下端に一体的に取り付けられている。また、底壁66の上面には、電極104の下端部が挿入されている。これにより、底壁66は、電極104の下端を支持する。なお、底壁66は、電極106の下端との間に隙間を有する。
電極104の対向面104a、電極106の対向面106a、上壁62、詳細には、支持壁62bの下面及び底壁66の上面は、貯留空間110を画定する。電極104の外周面、周壁64の内周面、上壁62の下面及び底壁66の上面は、貯留空間120を画定する。電極104と電極106は、貯留空間110を介して対向する部分において、一対の電極からなる静電容量式センサを構成する。貯留空間110の下端は、連通口68によって、燃料タンク10内に連通する。貯留空間110の上端は、連通口104bによって、貯留空間120に連通する。貯留空間120の下端は、連通口67によって、放出パイプ52に連通する。図1及び図2に示されるように、貯留空間110の下端に連通する連通口68は、セットプレート14の凸部14dに存在する空気層に露出している。
上壁62の上面には、制御装置80が固定されている。制御装置80は、制御回路82及び複数の出力端子84(この例では、1つの出力端子84のみを図示する)を備える。制御回路82は、CPU、メモリ等を実装する。出力端子84は、ECU90に接続されている。制御装置80は、制御回路82を利用して液質センサ60に貯留する燃料の温度及び電極対100の間の電気的特性からエタノール濃度を演算し、出力端子84を介してそのエタノール濃度をECU90に提供する。また、制御装置80は、制御回路82を利用して液質センサ60の合理性を診断し、出力端子84を介してその診断結果をECU90に提供する。
(燃料供給ユニット1の燃料供給動作)
運転者がエンジンを始動させると、燃料供給ユニット1は駆動する。図1に示されるように、燃料供給ユニット1が駆動すると、リザーブカップ20内の燃料は、低圧フィルタ32を通過してポンプ本体34内に吸引される。低圧フィルタ32は、ポンプ本体34内に異物が混入することを防止することができる。ポンプ本体34内の燃料は、ポンプ本体34内のインペラによって昇圧され、排出口34bから高圧フィルタ36に排出される。燃料は、高圧フィルタ36のフィルタ部材によって濾過され、パイプ94に送り出される。そして、燃料は、吐出ポート12からエンジンに供給される。
プレッシャーレギュレータ42は、プレッシャーレギュレータ42内の燃料の圧力が所定圧以上になると、パイプ94内の過剰な燃料を、放出パイプ52に放出する。図2の破線矢印で示すように、放出パイプ52内の燃料は、連通口67を通過して貯留空間120に流入する。貯留空間120に流入した燃料は、貯留空間120を下方から上方に流れ、連通口104bを通過して貯留空間110に流入する。貯留空間120に流入した燃料の一部は、連通口64aを通過して貯留空間120外に放出される。連通口64aは、連通口104bよりも上方に配置されている。このため、貯留空間120に流入した燃料に含まれる気泡は、連通口64aを通過して貯留空間120外に放出にされる。これにより、貯留空間110に流入する燃料に気泡が含まれることが抑制される。貯留空間110に流入した燃料は、貯留空間110を上方から下方に流れ、連通口68から貯留空間110外に放出される。燃料が流出する連通口68の断面積が燃料が流入する連通口67の断面積よりも小さく構成されているので、貯留空間110に流入した燃料は、貯留空間110を充満し、貯留空間110に露出する電極104の対向面104aと電極106の対向面106aを完全に浸漬する。
制御回路82は、燃料供給ユニット1の駆動中、燃料に含まれるエタノール濃度を検出する。制御回路82は、自動車のエンジンが停止されるまで、エタノール濃度の検出を繰り返し実行する。
具体的には、制御回路82は、バッテリ(図示省略)から供給される電力を予め決められた周波数(例えば10Hz〜3MHz)の信号(即ち交流電流)に変換し、配線86を介してその信号を電極106に供給する。制御回路82は、電極104にも接続されている。電極106に供給された信号は、電極104から制御回路82に戻る。この結果、電極対100に電荷が蓄積され、静電容量が発生する。制御回路82は、電極104から制御回路82に戻ってきた信号を用いて、電極対100の静電容量を算出する。次いで、制御回路82は、配線86を介してサーミスタ108に直流電力を供給し、サーミスタ108の抵抗値からサーミスタ108の温度を検出する。サーミスタ108の温度は、貯留空間110内の燃料の温度に略等しい。このため、制御回路82は、サーミスタ108の温度を検出することによって、貯留空間110内の燃料の温度を検出することができる。
貯留空間110に燃料が充満しているため、電極対100の静電容量は、燃料の誘電率に依存して変動する。ガソリンの誘電率とエタノールの誘電率とは大きく異なるため、燃料の誘電率は、燃料に含まれるガソリンとエタノールの含有比に依存して変動する。また、燃料の誘電率は、燃料の温度に依存して変動する。制御回路82は、電極106に供給される信号を用いて電極対100の静電容量を特定するための回路、及び、特定された静電容量を燃料の誘電率に変換するための回路を実装する。また、制御回路82は、燃料の誘電率と燃料の温度から燃料中のエタノール濃度を算出するためのデータベースが格納されているメモリを有する。データベースは、予め実験あるいは解析によって特定されている。制御回路82は、電極104から制御回路82に戻ってきた信号を取得すると、データベースを参照して、燃料の誘電率と燃料の温度から燃料中のエタノール濃度を特定する。制御回路82は、特定されたエタノール濃度を、出力端子84を介してECU90に出力する。ECU90は、燃料中のエタノール濃度に応じて、エンジンに供給する燃料量を調整する。
(燃料供給ユニット1による合理性診断動作)
次に、燃料供給ユニット1による液質センサ60の合理性を診断する動作を説明する。例えば、液質センサ60における配線86の断線若しくは短絡又は電極対100の経年劣化等の故障により、制御回路82で取得される検出値の正確性が実用上の許容範囲から外れてしまうことがある。燃料供給ユニット1は、このような事態を早期に特定するために、以下の手順で液質センサ60の合理性を診断する。
図4に示されるように、ステップS11において、燃料供給ユニット1は、ポンプ本体34を稼働する。このステップS11は、上記したように、運転者がエンジンを始動したときのポンプ本体34の稼働に対応する。
次に、ステップS12において、制御回路82は、電極対100の静電容量を第1検出値として取得する。このステップS12は、上記したように、燃料供給ユニット1の駆動中に繰返されるエタノール濃度の検出時に行われる。制御回路82は、複数回の検出毎に測定される静電容量のうちの1つを第1検出値として取得してもよく、複数回の検出で測定される複数の静電容量の平均値を第1検出値として取得してもよい。上記したように、第1検出値は、貯留空間110が燃料で満たされたときに測定される電極対100の静電容量である。
次に、ステップS13において、燃料供給ユニット1は、ポンプ本体34を停止する。このステップS13は、運転者がエンジンを停止させたときに対応する。図1及び図2に示されるように、貯留空間110の連通口68は、セットプレート14の凸部14dに形成される空気層に露出している。このため、ポンプ本体34が停止すると、貯留空間110内の全ての燃料は、貯留空間110の下端に連通する連通口68から燃料タンク10内に排出され、貯留空間110が空気で満たされる。
次に、ステップS14において、制御回路82は、電極対100の静電容量を第2検出値として取得する。第2検出値は、貯留空間110が空気で満たされたときに測定される電極対100の静電容量である。
次に、ステップS15において、制御回路82は、第2検出値/第1検出値を演算し、その演算値が所定範囲内にあるか否かを判定する。ここで、第1検出値を測定するとき、貯留空間110が燃料で満たされるので、このときの静電容量を規定する要素のうちの電極対100の対向面積及び距離は、既知の定数である。このため、第1検出値の推定変域は、ガソリンとエタノールの含有比に基づいて、実験値又は理論値から求められる。一方、第2検出値を測定するとき、貯留空間110が空気で満たされるので、このときの静電容量を規定する要素のうちの電極対100の対向面積及び距離は、既知の定数である。さらに、空気の誘電率も定数なので、第2検出値の推定値は定数である。このため、第2検出値/第1検出値の推定変域は、液質センサ60に故障が無い限り、実験値又は理論値から求められる。なお、この推定変域の設定には、温度等の影響を加味するのが望ましい。制御回路82は、ステップS12及びステップS14の実測値から演算される第2検出値/第1検出値の演算値が、推定される所定範囲内にあるか否かを判定する。詳細には、制御回路82は、第2検出値/第1検出値を演算するための回路、実験値又は理論値によって推定される所定範囲を規定する下限値及び上限値が格納されているメモリ、これら下限値及び上限値の各々と第2検出値/第1検出値の演算値を比較して第2検出値/第1検出値の演算値が所定範囲内にあるか否かを判定する回路を有する。
制御回路82は、第2出力値/第1出力値の演算値が所定範囲内のときに、ステップS16に進み、液質センサ60に合理性があると診断する。即ち、制御回路82は、液質センサ60に実用上の問題がないと診断する。一方、制御回路82は、第2出力値/第1出力値の演算値が所定範囲外のときに、ステップS17に進み、液質センサ60に合理性がないと診断する。即ち、制御回路82は、液質センサ60に実用上の問題があると診断する。
このように、燃料供給ユニット1は、ポンプ本体34を稼働したときに液質センサ60の貯留空間110を燃料で充満させた状態にし、ポンプ本体34を停止したときに液質センサ60の貯留空間110を空気で充満させた状態にすることができる。前者の状態のときに取得される第1検出値は、実験値又は理論値によって推定することができる。後者の状態のときに取得される第2検出値は、定数と推定することができる。このように、燃料供給ユニット1は、推定可能な検出値が得られる2つの状態を作り出すことができるので、液質センサ60の合理性を正確に自己診断することができる。
また、制御回路82は、第1検出値と第2検出値の比に基づいて液質センサ60の合理性を診断する。合理性診断のための所定範囲は、第1検出値と第2検出値が同時に基準を満たすなかでもさらに狭い範囲に設定することができる。このため、合理性診断をより正確に行うことができる。さらに、第1検出値と第2検出値を個別に評価する場合に比して、合理性診断の処理が簡単化される。
(変形例)
(1)図5に示されるように、電極104の連通口104bは、電極104の周方向において、連通口64aとは異なる方向に配置されていてもよい。この構成によれば、連通口67から流入した燃料が、連通口64aに到達するまでの間、貯留空間120の上下方向だけでなく、周方向にもスムースに流れる。この構成によれば、貯留空間120内で、燃料が滞留することを抑制することができる。
(2)図6に示されように、貯留空間110から液質センサ60外に燃料を流出させるための連通口68が、貯留空間120に連通していてもよい。この場合、電極104は、連通口104cを有していてもよい。連通口104cは、電極104の周方向において、連通口64a、104bと異なる位置に配置されており、貯留空間110と貯留空間120とを連通してもよい。連通口104cは、貯留空間110の下端に配置されていてもよい。図7に示すように、貯留空間120は、分割壁69によって、2個の空間120a,120bに区分されていてもよい。燃料は、連通口67から空間120aに流入し、連通口104bを通過して、貯留空間110に流入してもよい。貯留空間110の燃料は、電極104に形成されている連通口104cを通過して、空間120bに流入し、連通口68から液質センサ60外に排出されていてもよい。なお、貯留空間120は、分割壁69によって、3個以上の空間に分割されていてもよい。この場合、各空間は、連通口によって、他の空間と、貯留空間110と、液質センサ60外と、の少なくとも1個と連通していてもよい。
(3)図8に示すように、燃料が流入する連通口67及び燃料が流出する連通口68の双方が貯留空間110に連通していてもよい。この例では、図2,5及び6で例示した液質センサ60が有する周壁64及びそれによって画定される貯留空間120が存在しない。この例の液質センサ60は、小型化に有利な構造である。
(4)図9に示すように、連通口104cが電極104の軸方向の中間部に形成されており、連通口68が周壁64の軸方向の中間部に形成されていてもよい。電極104の連通口104cと周壁64の連通口68の高さが一致していてもよい。この例では、ポンプ本体34を停止したときに、連通口104cよりも下方の貯留空間110に燃料が残る。換言すれば、貯留空間110に残る燃料の液位は、連通口104cの高さと同一になる。
例えば、貯留空間110を介して電極対100が対向する部分の下端から上端までの距離を「1」としたときに、連通孔104cが電極対100の対向部分の下端から「0.8」の距離となる位置に形成されている場合、ポンプ本体34が停止すると、電極対100の対向部分の80%が燃料で浸漬されることになる。このため、電極対100の対向部分の80%が燃料で浸漬したときの電極対100の静電容量は、電極対100の対向部分が燃料で完全に浸漬したときの電極対100の静電容量の約0.8倍と推定される。したがって、この例では、第2検出値/第1検出値の推定値は、燃料に含まれるガソリンとエタノールの含有比に依存せずに、液質センサ60に故障が無い限り、常に「0.8」となる。なお、上記例では、電極対100の対向部分の20%が空気で浸漬されることになるので、それが第2検出値/第1検出値の推定値に与える影響を考慮するのが望ましい。また、温度の影響等を考慮するのが望ましい。この例では、これらを考慮して、図4のステップS16の所定範囲は、「0.8」に対して許容可能な下限値と上限値を規定することで設定することができる。この例であれば、第2検出値/第1検出値についての実験値又は理論値を予め求める必要がない。また、この例であれば、図10に示すように、液質センサ60の側面に燃料の排出口が設けられているので、セットプレート14の凸部14dを小さくできる。燃料供給ユニット1の省スペース化に有利である。なお、図11に示すように、燃料が流入する連通口67が貯留空間110に連通していてもよい。この例では、図9で例示する液質センサ60が有する周壁64及びそれによって画定される貯留空間120が存在しない。この例の液質センサ60は、小型化に有利な構造である。
(5)図12に示すように、セットプレート14は、嵌合壁114bと突出壁114cと底壁114eを有しており、これら嵌合壁14bと突出壁14cと底壁114eが凹部114dを構成してもよい。凹部114dは、燃料タンク10内に向けて突出する。嵌合壁114bは、開口14aを画定しており、液質センサ60を嵌合可能に構成されている。突出壁114cは、嵌合壁14bと底壁112eの間を延びており、円筒形状を有する。底壁114eは、放出パイプ52が通過する開口114fを画定している。開口114fは、放出パイプ52よりも大きく形成されており、液質センサ60から凹部114dに排出された燃料が通過できるように構成されている。また、開口114fは、嵌合壁14bの開口14aよりも小さいのが望ましい。このような形態の開口114fは、燃料タンク10内の燃料と凹部114d内の空気の置換を抑えることができるので、燃料タンク10内の燃料の残量に依存せずに、凹部114d内の空気層を維持することができる。
(6)上記の実施例では、セットプレート14の凸部14d又は凹部114dによって空気層を形成していたが、この例に代えて、図13に示すように、燃料タンク10の上壁が凸部10aを有し、その凸部10aが空気層を形成してもよい。
(7)上記の実施例では、センサ装置2は、液質センサ60を用いて、燃料中のエタノール濃度を検出している。この例に代えて、センサ装置2は、燃料の劣化の程度(例えば、燃料の酸化の程度)等を検出してもよい。
(8)上記の各実施例では、放出パイプ52は、プレッシャーレギュレータ42に接続されている。この例に代えて、放出パイプ52は、パイプ94から分岐していてもよいし、ポンプ本体34のベーパジェットに接続されていてもよい。
(9)上記の各実施例では、液質センサ60等の電極の個数が2個である。この例に代えて、液質センサ60等は、3個以上の電極を備えていてもよい。
(10)上記の各実施例では、制御回路82は、各電極対の静電容量、即ち、燃料の誘電率を用いて、エタノール濃度等を検出する。しかしながら、制御回路82は、電極対の静電容量の以外の電極対を用いて得られる値、例えば、電極対を用いて得られる燃料の導電率を用いて、エタノール濃度を検出してもよい。
(11)上記の各実施例の液質センサ60等は、燃料の温度を検出するために、サーミスタ以外の温度検出素子を備えていてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1:燃料供給ユニット
2:センサ装置
10:燃料タンク
30:燃料ポンプユニット
60:液質センサ
80:制御装置
90:ECU

Claims (10)

  1. 容器内の液体の液質を検出する液質検出装置であって、
    一対の電極と、前記一対の電極に対する前記液体の液位を固定された第1固定液位と第2固定液位の間で切換可能に構成されている液位切換装置と、を有する液質センサと、
    前記一対の電極に接続されている制御装置と、を備えており、
    前記制御装置は、前記第1固定液位のときの前記一対の電極間の電気的特性に依存した第1検出値及び前記第2固定液位のときの前記一対の電極間の電気的特性に依存した第2検出値に基づいて、前記液質センサの合理性を診断する液質検出装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1検出値と前記第2検出値の比に基づいて、前記液質センサの合理性を診断する請求項1に記載の液質検出装置。
  3. 前記液位切換装置は、前記一対の電極を収容可能に構成されているとともに前記容器内に搭載されている液体ポンプに接続可能に構成されている液体貯留部を有しており、
    前記液体貯留部は、前記液体ポンプが稼働しているときに前記一対の電極に対する前記液体の前記液位を前記第1固定液位となるように構成されており、前記液体ポンプが停止しているときに前記一対の電極に対する前記液体の前記液位を前記第2固定液位となるように構成されている請求項1又は2に記載の液質検出装置。
  4. 前記液体貯留部は、前記容器内に配置可能に構成されており、
    前記液体貯留部には、液体排出口が形成されており、
    前記液体排出口は、前記液体貯留部が前記容器内に配置されたときに、前記容器内の前記液体の残量に依存せずに前記容器内に形成されている空気層に露出するように構成されている請求項3に記載の液質検出装置。
  5. 前記容器に形成されている開口に取付けられるセットプレートをさらに備えており、
    前記セットプレートは、前記容器の外側に向けて突出して前記空気層を画定する凸部を有しており、
    前記液体貯留部は、前記凸部内に配置可能に構成されている請求項4に記載の液質検出装置。
  6. 前記容器に形成されている開口に取付けられるセットプレートをさらに備えており、
    前記セットプレートは、前記容器の内側に向けて突出して前記空気層を画定する凹部を有しており、
    前記液体貯留部は、前記凹部内に配置可能に構成されている請求項4に記載の液質検出装置。
  7. 前記凹部の底壁の一部には、前記液体貯留部から排出される前記液体を前記凹部外に排出する開口が形成されている請求項6に記載の液質検出装置。
  8. 前記第1固定液位が、前記一対の電極が前記液体に完全に浸漬される液位である請求項1〜7のいずれか一項に記載の液質検出装置。
  9. 前記第2固定液位が、前記一対の電極が前記液体に浸漬されない液位である請求項1〜8のいずれか一項に記載の液質検出装置。
  10. 前記第2固定液位が、前記一対の電極の一部が前記液体に浸漬される液位である請求項1〜8のいずれか一項に記載の液質検出装置。
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