JP2015114127A - 被検査体の表面欠陥深さの弁別方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
Description
磁粉探傷法は、湿式検査技術であって、被検査体表面にできた磁粉指示模様を観察することで表面欠陥を検出する技術であり、超音波探傷法は、超音波を用いて被検査体の表面及び内部に存在する欠陥を探傷する技術である。
このように、様々な探傷手法があるが、より被検査体の表面や表面皮下に存在する欠陥や欠陥深さを正確に検出するため、すなわち被検査体の品質を確実に保証するために、上記した複数の探傷手法を組み合わせた被検査体の検査が行われている。
特許文献1には、鋼片等の被検材を表面欠陥探傷、超音波斜角探傷及び超音波垂直内部探傷により夫々探傷し、その探傷結果から被検材の合否判定を行なうに際して、表面欠陥探傷により検出された全ての欠陥及び斜角探傷により検出された欠陥のうち欠陥評定深さが疵取り限界値より浅い欠陥については、夫々の欠陥評定位置を疵取り限界値まで疵取りを行ない、垂直内部探傷により欠陥が検出された場合、及び斜角探傷により検出された欠陥のうち欠陥評定深さが疵取り限界値より深い欠陥については被検材を内部欠陥材として処理する鋼片等の被検材の合否判定方法が開示されている。
なる。例えば、実際に存在する被検査体の表面欠陥の深さが比較的浅いものであるにもかかわらず、表面欠陥の深さが「深い」と検出することもあれば、逆に、実際に存在する被検査体の表面欠陥の深さが比較的深いものであるにもかかわらず、表面欠陥の深さが「浅い」と検出することもある。
一方で、表面欠陥が深いにもかかわらず「浅い」ものとして検出された場合、検出された深さでその表面欠陥の箇所を削ったとしても、表面欠陥は依然存在すること(削り残し)となり、係る状態のままでは製品として出荷することは非常に困難である。
このような誤った探傷結果を回避するために、特許文献1や特許文献2などに開示されているように、複数の検査技術を組み合わせて、被検査体の検査を行うことも考えられる。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、磁粉探傷法で得られた被検査体の表面欠陥の探傷結果と、表面波探傷法で得られた被検査体の表面欠陥深さの探傷結果とを用いて、当該被検査体の表面欠陥の深さを評価して、被検査体に存在する表面欠陥の深さを、正確且つ確実に弁別することができる被検査体の表面欠陥深さの弁別方法及びその装置を提供することを目的とする。
本発明に係る被検査体の表面欠陥深さの弁別方法は、被検査体の表面及び/又は表面皮下に存在する表面欠陥を探傷すると共に、当該被検査体の表面欠陥の深さを評価して、被検査体に存在する表面欠陥の深さを弁別する被検査体の表面欠陥深さの弁別方法であって、磁粉探傷法を用いて、前記被検査体の表面欠陥を探傷し、前記被検査体に対して送出される超音波の周波数が変更可能とされている超音波探傷法を用いて、前記被検査体の表面欠陥を探傷すると共に当該表面欠陥の深さを検出し、前記磁粉探傷法で得られた表面欠陥の探傷結果と、前記超音波探傷法で得られた表面欠陥の探傷結果とを用いて、前記被検査体の表面欠陥の有無、及び表面欠陥の深さを弁別することを特徴とする。
本発明に係る被検査体の表面欠陥深さの弁別装置は、被検査体の表面及び/又は表面皮下に存在する表面欠陥を探傷すると共に、当該被検査体の表面欠陥の深さを評価して、被
検査体に存在する表面欠陥の深さを弁別する被検査体の表面欠陥深さの弁別装置であって、磁粉探傷法を用いて、前記被検査体の表面欠陥を探傷する磁粉探傷手段と、前記被検査体に対して送出される超音波の周波数が変更可能とされている超音波探傷法を用いて、前記被検査体の表面欠陥を探傷すると共に当該表面欠陥の深さを検出する超音波探傷手段と、前記磁粉探傷手段で得られた表面欠陥の探傷結果と、前記超音波探傷手段で得られた表面欠陥の探傷結果とを用いて、前記被検査体の表面欠陥の有無、及び表面欠陥の深さを弁別する表面欠陥深さ弁別手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る被検査体Wの表面欠陥深さの弁別装置1は、磁粉探傷法を用いて、被検査体Wの表面欠陥Kを探傷し、更に、超音波探傷法を用いて、棒鋼や鋼材などの被検査体Wの表面欠陥Kを探傷すると共にその表面欠陥Kの深さを検出し、当該被検査体Wの表面欠陥Kの深さを評価して、被検査体Wに存在する表面欠陥Kの深さを弁別する装置である。
図1は、本発明に係る被検査体Wの表面欠陥深さの弁別装置1を示す図である。また、図2(a)は、被検査体Wの表面欠陥深さの弁別装置1の超音波探傷手段2の構成を示す図であり、図2(b)は、被検査体Wの表面欠陥深さの弁別装置1の磁粉探傷手段12の構成を示す図である。
検査ラインに設置された弁別装置1は、鋼材搬送方向の上流側に配備された超音波探傷手段2と、その下流側に配備された磁粉探傷手段12と、磁粉探傷手段12で得られた表面欠陥Kの探傷結果と、超音波探傷手段2で得られた表面欠陥Kの探傷結果とを用いて、被検査体Wの表面欠陥Kの有無、及び表面欠陥Kの深さを弁別する表面欠陥深さ弁別手段18と、を有している。
探傷手段12で散布される磁粉液Lの被検査体Wの表面への塗れ性が良くなる。
図1、図2(a)に示すように、超音波探傷手段2は、被検査体Wに対して送出される超音波の周波数が変更可能とされている表面波探傷法を用いて、被検査体Wの表面欠陥Kを探傷すると共に当該表面欠陥Kの深さを検出するものである。
センサヘッド3は、探触子4と、探触子4を保持するセンサホルダ5と、センサホルダ5を支持し被検査体Wに探触子4を押し付けるように当接させる機構を備えたホルダ支持体6とで構成されるものである。
特に、本実施形態の超音波探傷手段2における探触子4は、異なる2種類以上の圧電素子で構成されており、複数の周波数(例えば、f1=5MHz,f2=2MHz,f3=1.5MHz)の表面波を送出することができる。
このように、周波数によって検出可能な表面欠陥Kの深さが異なるので、本実施形態では周波数を切り替え可能にしている。
センサホルダ5は、その箱型の内部において、前述した探触子4と、その探触子4と被検査体Wとの間で超音波を伝達する接触媒質を探触子4に供給するための接触媒質供給管
と、供給された接触媒質を探触子4から回収するための接触媒質回収管を有するものである。
エアブロア10は、図2(a)に示すように、被検査体Wの側面上に残る接触媒質などを除去するための手段である。このエアブロア10は、センサヘッド3が配置された被検査体Wの側面上で、センサヘッド3から所定の距離だけ離れた通材方向下流側に配置されていて、被検査体Wの側面幅とほぼ同じ幅である略直方体の筐体と、該筐体の長手方向に沿うと共に通材方向とは逆向きに突設された複数のエアノズルと、エア導入口(図示せず)とから構成される。
磁化器14は、例えば、コ字状の磁性体にコイルを巻き付けた電磁石2組で構成されていて、これら各コ字状の磁性体の一対の先端部(極部)の間を被検査体Wに近づけて、コイルに交流電流を印可し、両極部間に位置する被検査体Wの表面に磁場を印可するものである。この磁化器14により磁場が印可された被検査体Wに表面欠陥Kが存在する場合、表面欠陥Kの近傍で漏洩した磁束が存在するため、表面欠陥Kのない部分よりも強い磁界が生じ、蛍光体を含んだ磁粉が表面欠陥Kの近傍に高密度に凝集し、表面欠陥Kの状況に対応する磁粉の模様が現れる。
撮像部16は、被検査体Wの表面欠陥Kの近傍に付着した蛍光体を含む磁粉から発せられた蛍光を撮像し、その撮像した画像は画像解析部17へ供給されるものである。撮像部16には、例えばラインセンサカメラなどが用いられる。
表面欠陥深さ弁別手段18は、超音波探傷手段2で得られた表面欠陥Kの探傷結果と、磁粉探傷手段12で得られた表面欠陥Kの探傷結果を基に、被検査体Wの表面欠陥Kの有無、及び表面欠陥Kの深さを同定・弁別するものである。
表2に示すように、表面欠陥深さ弁別手段18は、被検査体Wの表面及び表面皮下に存在する、あらゆる表面欠陥Kの深さを検出することができる。
表2のパターン1を見てみると、磁粉探傷手段12において、被検査体Wの表面欠陥Kが検出されている。また、超音波探傷手段2においては、超音波の周波数をf1にして探傷した場合でも、超音波の周波数をf2(f1>f2)に切り替えて探傷した場合でも、被検査体Wの表面欠陥Kの深さが検出されている。このような検出結果の場合、被検査体Wに存在する表面欠陥Kの形状は、被検査体Wの表面で開口していて、疵深さが深い表面欠陥Kであると同定される。
このような検出結果の場合、被検査体Wに存在する表面欠陥Kの形状は、被検査体Wの表面で閉口していて、疵深さが深い表面欠陥Kであると同定される。
例えば、磁粉探傷手段12で、表面欠陥Kが検出されていても実際には表面欠陥Kが存在しない場合や、逆に表面欠陥Kが検出されていなくても実際には表面欠陥Kが存在する場合があり、そのときに超音波探傷手段2で得られた探傷結果を参照することで、表面欠陥Kの誤検出を低減させることができる。
表面欠陥深さ弁別手段18にて求められる深さランクは、超音波探傷手段2の信号記録処理部8で反射信号強度を基にして算出されるものであり、発射される超音波の周波数と受信された信号の強度とを基に表面欠陥K(表面疵)の深さを推定し、ランク付けしたものである。
具体的には、表面欠陥Kの探傷を行う際、送出される超音波の周波数が5MHzのとき、受波される反射信号強度が予め設定された閾値以上である場合、且つ、送出される超音波の周波数が1.5MHz及び2MHzのとき、受波される反射信号強度が予め設定された閾値未満である場合に、検出される表面欠陥Kの深さを「深さランク1」に弁別する。
次に、送出される超音波の周波数が2MHzのとき、受波される反射信号強度が予め設定された閾値以上である場合、且つ、送出される超音波の周波数が1.5MHzとき、受波される反射信号強度が予め設定された閾値未満である場合に、検出される表面欠陥Kの深さを「深さランク2」に弁別する。
ない場合、且つ、送出される超音波の周波数が5MHz及び2MHzであるとき、反射信号強度が受波される場合に、検出される表面欠陥Kの深さを「深さランク2」に弁別する。
また、送出される超音波の周波数全て(5MHz、2MHz、1.5MHz)で反射信号が受波されると共に、その反射信号強度が予め設定された閾値以下である場合に、検出される表面欠陥Kの深さも「深さランク2」に弁別する。
言い換えれば、送出される超音波の周波数が5MHz及び2MHzのとき、反射信号が受波されない場合、且つ、送出される超音波の周波数が1.5MHzのとき、反射信号強度が受波される場合に、検出される表面欠陥Kの深さを「深さランク3」に弁別する。
そして、上記した深さランク1〜3以外のものは、「深さランク外」として弁別する。
このように、超音波探傷手段2にて探傷された表面欠陥Kの深さを、超音波探傷手段2で得られた表面欠陥Kの探傷結果を基に、表面欠陥Kの深さごとに区分けされた深さランクに弁別する。
図4は、磁粉探傷手段12で検出した表面欠陥Kに対して超音波探傷を実施し、その超音波探傷手段2で得られた各周波数における反射信号強度を基に、検出された表面欠陥Kの深さを表面欠陥深さ弁別手段18にて、弁別した結果を示す図である。図4に示す縦軸は、弁別した表面欠陥Kの深さランクを示し、横軸は実際に表面欠陥Kの深さを測定した結果を示す。
一方で、弁別された探傷結果B(図4中で一点鎖線)を見てみると、この探傷結果Bは、実際の表面欠陥Kの深さが浅いもの(約0.55mm)であるが、深さランク3(1.0mm以上の比較的深い表面欠陥K)に相当する反射強度が得られており、疵深さと深さランクが一致しない場合である。
また、弁別された探傷結果C(図4中で実線)を見てみると、この探傷結果Cは、実際の表面欠陥Kの深さが深いもの(約1.2mm)であるが、深さランク2(0.5mm〜1.0mmの範囲内の深さ)に相当する反射強度が得られており、疵深さと深さランクが一致しない場合である。
つまり、「誤弁別」及び「過弁別」は、被検査体Wを検査する上で、問題となるものである。「過弁別」は、表面欠陥Kが浅いにもかかわらず深いものとして検出され、問題ではあるが、被検査体Wの表面に存在する表面欠陥K(表面疵)を除去することができる。一方、「誤弁別」は、表面欠陥Kが深いにもかかわらず浅いものとして検出され、被検査体Wの表面に存在する表面欠陥Kを除去する際に設定される切削深さが浅いので、表面欠陥Kが除去できない虞がある。それゆえ、「誤弁別」と検出された表面欠陥Kにおいては、その表面欠陥Kを再検査するなどして、弁別が成功するように対応すればよい。
「表面欠陥Kの深さ」と「深さランク」が一致した場合は、表面欠陥Kの深さが正確に求められていると考えることができる。
[変形例]
次に、本発明に係る被検査体Wの表面欠陥深さの弁別装置1に変形例について、図を基に説明する。
なお、本変形例におけるその他の構成、奏する作用効果は、上記した本発明の弁別装置1及び弁別方法と略同じであるため、その説明は省略する。
以上述べたように、本発明の被検査体Wの表面欠陥深さの弁別方法及びその装置1によれば、磁粉探傷法で得られた被検査体Wの表面欠陥Kの探傷結果と、表面波探傷法で得られた被検査体Wの表面欠陥の探傷結果とを用いて、当該被検査体Wの表面欠陥Kの深さを評価して、被検査体Wに存在する表面欠陥Kの深さを、正確且つ確実に弁別することができる。
例えば、本実施形態では、深さランクを3つに区分けしてものとして説明したが、検査対象となる被検査体Wの探傷方法に応じて、深さランクの数を適宜変更してもよい。
また、本実施形態では、変更可能な超音波の周波数を1.5MHz、2MHz、5MH
zの3種類の場合例に挙げて説明しているが、変更可能な超音波の周波数は、弁別する表面欠陥Kの深さによって適宜選択すればよく、また用いる周波数の数も2つ以上であるならば特に限定しない。
2 超音波探傷手段(表面波探傷手段)
3 センサヘッド
4 探触子
5 センサホルダ
6 ホルダ支持体
7 超音波探傷器
8 信号記録処理部
9 接触媒質供給回収部
10 エアブロア
11 エア供給部
12 磁粉探傷手段
13 磁粉液散布部
14 磁化器
15 照明部
16 撮像部
17 画像解析部
18 表面欠陥深さ弁別手段
20 搬送部
L 磁粉液
K 表面欠陥(表面疵)
W 被検査体
Claims (4)
- 被検査体の表面及び/又は表面皮下に存在する表面欠陥を探傷すると共に、当該被検査体の表面欠陥の深さを評価して、被検査体に存在する表面欠陥の深さを弁別する被検査体の表面欠陥深さの弁別方法であって、
磁粉探傷法を用いて、前記被検査体の表面欠陥を探傷し、
前記被検査体に対して送出される超音波の周波数が変更可能とされている超音波探傷法を用いて、前記被検査体の表面欠陥を探傷すると共に当該表面欠陥の深さを検出し、
前記磁粉探傷法で得られた表面欠陥の探傷結果と、前記超音波探傷法で得られた表面欠陥の探傷結果とを用いて、前記被検査体の表面欠陥の有無、及び表面欠陥の深さを弁別する
ことを特徴とする被検査体の表面欠陥深さの弁別方法。 - 前記超音波探傷法で得られた表面欠陥の探傷結果を基に、探傷された表面欠陥を、表面欠陥の深さごとに区分けされた深さランクに弁別することを特徴とする請求項1に記載の被検査体の表面欠陥深さの弁別方法。
- 被検査体の表面及び/又は表面皮下に存在する表面欠陥を探傷すると共に、当該被検査体の表面欠陥の深さを評価して、被検査体に存在する表面欠陥の深さを弁別する被検査体の表面欠陥深さの弁別装置であって、
磁粉探傷法を用いて、前記被検査体の表面欠陥を探傷する磁粉探傷手段と、
前記被検査体に対して送出される超音波の周波数が変更可能とされている超音波探傷法を用いて、前記被検査体の表面欠陥を探傷すると共に当該表面欠陥の深さを検出する超音波探傷手段と、
前記磁粉探傷手段で得られた表面欠陥の探傷結果と、前記超音波探傷手段で得られた表面欠陥の探傷結果とを用いて、前記被検査体の表面欠陥の有無、及び表面欠陥の深さを弁別する表面欠陥深さ弁別手段と、
を有することを特徴とする被検査体の表面欠陥深さの弁別装置。 - 前記表面欠陥深さ弁別手段は、前記超音波探傷手段で得られた表面欠陥の探傷結果を基に、探傷された表面欠陥を、表面欠陥の深さごとに区分けされた深さランクに弁別することを特徴とする請求項3に記載の被検査体の表面欠陥深さの弁別装置。
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