JP2015113497A - 差圧式高圧水電解装置 - Google Patents

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博之 石川
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Abstract

【課題】ピストン部と端板との絶縁部の厚さを可及的に薄肉化することができ、装置全体の小型化を容易に遂行可能にする。【解決手段】差圧式高圧水電解装置10は、複数の単位セル12が積層されたセルユニット14を備える。セルユニット14の一端側には、押圧機構22を構成するピストン部70が一方のエンドプレート20aに対向して配置される。ピストン部70とエンドプレート20aとの間には、絶縁部80が設けられるとともに、水素連通孔38cには、前記絶縁部80の厚さよりも大きな軸方向の長さを有する電気絶縁性ノック部82が配設される。【選択図】図2

Description

本発明は、セルユニット全体を積層方向に押圧するピストン部が設けられるとともに、水を電気分解して酸素と前記酸素よりも高圧な水素とを製造する差圧式高圧水電解装置に関する。
例えば、燃料電池を発電させるための燃料ガスとして、水素ガスが使用されている。一般的に、水素を製造するために、水電解装置が採用されている。この水電解装置は、水を分解して水素(及び酸素)を発生させるため、固体高分子電解質膜(イオン交換膜)を用いている。固体高分子電解質膜の両面には、電極触媒層が設けられて電解質膜・電極構造体が構成されるとともに、前記電解質膜・電極構造体の両側には、給電体を配設して単位セルが構成されている。
そこで、複数の単位セルが積層されたセルユニットに対して、積層方向両端に電圧が付与されるとともに、アノード側の給電体に水が供給される。このため、電解質膜・電極構造体のアノード側では、水が分解されて水素イオン(プロトン)が生成され、この水素イオンが固体高分子電解質膜を透過してカソード側に移動し、電子と結合して水素が製造される。一方、アノード側では、水素と共に生成された酸素が、余剰の水を伴ってセルユニットから排出される。
この設備では、セルユニットに対して、積層方向に一定の締め付け圧力を付与することにより、安定した電解性能を維持する必要がある。そこで、セルユニット全体を積層方向に押圧するピストン部により、良好な荷重の付与を確実に行うことを目的として、例えば、特許文献1に開示されている高圧水素製造装置が知られている。
この高圧水素製造装置では、単位セルの積層方向に延在し、水素流路に連通して水素を前記積層方向に流通させる水素連通孔が設けられている。ピストン部には、セルユニットに対向する端面から開口して水素連通孔に連通する第1水素通路と、前記第1水素通路に連通し且つ前記端面から開口する少なくとも1つの第2水素通路とが設けられている。第1水素通路及び第2水素通路には、水素を高圧水素製造装置の外部に導出する水素導出通路が連通している。そして、端面の中央を中心とする仮想円上に、第1水素通路及び第2水素通路が互いに等角度間隔ずつ離間して配設されている。
このため、ピストン部は、セルユニットに対して均一な押圧力を付与することが可能になり、積層荷重の付与性能が向上し、良好且つ安定した機能を維持することができる、としている。
特開2012−177169号公報
ところで、高圧水素製造装置では、ピストン部とセルユニットとの間に絶縁プレートが配置されている。従って、装置全体の小型化を図るために、絶縁プレートを薄肉化することが望まれている。しかしながら、水分を含む水素が流通する水素通路においても、所望の絶縁距離を保持する必要があり、絶縁プレートを薄肉化することができないという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、ピストン部と端板との絶縁部の厚さを可及的に薄肉化することができ、装置全体の小型化が容易に遂行可能な差圧式高圧水電解装置を提供することを目的とする。
本発明に係る差圧式高圧水電解装置は、電解質膜の一方の面にアノード給電体が、前記電解質膜の他方の面にカソード給電体が、それぞれ設けられた電解質膜・電極構造体と、セパレータとが積層される単位セルを備えている。複数の単位セルが積層されたセルユニットの積層方向両端には、端板が配設されるとともに、一方の端板と前記セルユニットとの間には、該セルユニット全体を積層方向に押圧するピストン部が設けられている。
この差圧式高圧水電解装置は、水を電気分解してアノード側に酸素を、カソード側に前記酸素よりも高圧な水素を、それぞれ製造している。高圧な水素は、セルユニット、一方の端板及びピストン部に互いに連通して形成された水素連通孔に流通している。
差圧式高圧水電解装置は、ピストン部と該ピストン部に隣接する一方の端板との間に設けられる絶縁部と、前記絶縁部に接するとともに、水素連通孔に配置され、且つ、該絶縁部の厚さよりも大きな軸方向の長さを有する電気絶縁性ノック部と、を備えている。
また、この差圧式高圧水電解装置では、一方の端板は、水素連通孔を囲繞してシール部材を配設するシール溝部を設けることが好ましい。シール溝部の内周側に位置してピストン部に対向する内側端面が設けられる一方、前記シール溝部の外周側に位置して前記ピストン部に対向する外側端面が設けられることが好ましい。その際、内側端面は、外側端面よりもピストン部から離間する位置に形成されることが好ましい。
さらに、この差圧式高圧水電解装置では、一方の端板には、水素連通孔を囲繞してノック部を保持するノック保持部が形成されることが好ましい。
さらにまた、この差圧式高圧水電解装置では、絶縁部は、一方の端板又はピストン部に絶縁被膜をコーティングすることにより形成されることが好ましい。
本発明によれば、ピストン部と端板との間に絶縁部が設けられるとともに、前記絶縁部に接して水素連通孔に電気絶縁性ノック部が配置されている。このため、ノック部は、水素連通孔の絶縁距離を確保する厚さに設定されるだけで、絶縁部の厚さを可及的に薄肉化することができ、装置全体の小型化が容易に遂行可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る差圧式高圧水電解装置の斜視説明図である。 前記差圧式高圧水電解装置の要部断面説明図である。 前記差圧式高圧水電解装置を構成する押圧機構の要部分解斜視説明図である。 前記差圧式高圧水電解装置の要部断面説明図である。 水素連通孔の絶縁距離の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る差圧式高圧水電解装置の要部断面説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る差圧式高圧水電解装置の要部断面説明図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る差圧式高圧水電解装置10は、複数の単位セル12が鉛直方向(矢印A方向)又は水平方向(矢印B方向)に積層されたセルユニット14を備える。
セルユニット14の積層方向一端には、ターミナルプレート16a、絶縁プレート18a及びエンドプレート20aが、順次、配設される。セルユニット14の積層方向他端には、同様にターミナルプレート16b、絶縁プレート18b及びエンドプレート20bが、順次、配設される。
エンドプレート20aには、セルユニット14全体を積層方向(矢印A方向)に押圧する押圧機構22が配置される。押圧機構22には、上部支持円盤24aが配置される一方、エンドプレート20bには、下部支持円盤24bが配置される。上部支持円盤24aと下部支持円盤24bとは、例えば、矢印A方向に延在する複数本のタイロッド26を介して一体的に締め付け保持される。
なお、差圧式高圧水電解装置10は、上部支持円盤24a及び下部支持円盤24bを端板として含む箱状ケーシング(図示せず)により一体的に保持される構成を採用してもよい。また、差圧式高圧水電解装置10は、全体として略円柱体形状を有しているが、立方体形状等の種々の形状に設定可能である。
ターミナルプレート16a、16bの側部には、端子部27a、27bが外方に突出して設けられる。端子部27a、27bは、配線28a、28bを介して電解電源30に電気的に接続される。
図2に示すように、単位セル12は、円盤状の電解質膜・電極構造体32と、この電解質膜・電極構造体32を挟持するアノードセパレータ34及びカソードセパレータ36とを備える。単位セル12は、図1に示すように、略円盤状を有するとともに、外周縁部には、セパレータ面方向外方に向かって互いに反対方向に突出する第1突出部37a及び第2突出部37bが形成される。
図2に示すように、第1突出部37aには、積層方向(矢印A方向)に互いに連通して、水(純水)を積層方向上方に供給するための水供給連通孔38aが設けられる。第2突出部37bには、積層方向に互いに連通して、反応により生成された酸素及び未反応の水(混合流体)を積層方向下方に排出するための水排出連通孔38bが設けられる。
単位セル12の中央部には、電解領域の略中央を貫通して積層方向に互いに連通して、反応により生成された高圧(例えば、1MPa〜70MPa)な水素を流通させるための水素連通孔38cが設けられる。
アノードセパレータ34及びカソードセパレータ36は、略円盤状を有するとともに、例えば、カーボン部材等で構成される。アノードセパレータ34及びカソードセパレータ36は、鋼板、ステンレス鋼板、チタン板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板をプレス成形してもよい。アノードセパレータ34及びカソードセパレータ36は、あるいは切削加工した後に防食用の表面処理を施して構成してもよい。
電解質膜・電極構造体32は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜40を備える。固体高分子電解質膜40の両面には、リング形状を有するアノード電極触媒層42aとカソード電極触媒層44aとが形成される。アノード電極触媒層42aは、例えば、Ru(ルテニウム)系触媒を使用する一方、カソード電極触媒層44aは、例えば、白金触媒を使用する。
固体高分子電解質膜40の両側には、それぞれリング形状を有するアノード給電体42とカソード給電体44とが配設される。アノード給電体42及びカソード給電体44は、例えば、球状アトマイズチタン粉末の焼結体(多孔質導電体)により構成される。アノード給電体42及びカソード給電体44は、例えば、研削加工後にエッチング処理される平滑表面部を設けるとともに、空隙率が10%〜46%、より好ましくは、20%〜40%の範囲内に設定される。
アノードセパレータ34には、水供給連通孔38aに連通する供給通路46aと、水排出連通孔38bに連通する排出通路46bとが設けられる。アノードセパレータ34の電解質膜・電極構造体32に向かう面34aには、供給通路46a及び排出通路46bに連通する水流路48が形成される。アノードセパレータ34の面34aには、水素連通孔38cを周回してシール溝部50が設けられる。シール溝部50には、シール部材52が収容される。
カソードセパレータ36の電解質膜・電極構造体32に向かう面36aには、水素排出通路46cが形成される。カソード給電体44は、水素排出通路46cを介して水素連通孔38cに連通する。カソードセパレータ36の面36aには、カソード給電体44の外方を周回してシール溝部54が形成される。このシール溝部54には、シール部材56が配設される。
シール部材52、56には、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を有するシール部材が用いられる。
エンドプレート(一方の端板)20aと上部支持円盤24aとの間には、セルユニット14全体を積層方向(矢印A方向)に押圧する押圧機構22が設けられる。図2に示すように、押圧機構22は、上部支持円盤24aに固定(例えば、溶接)される円盤状の固定部材62を備える。固定部材62は、例えば、ステンレス材やチタン(Ti)系材料等の耐食性部材で構成される。なお、以下に説明する内側リング部材68a及びピストン部70は、固定部材62と同様の耐食性部材で構成される。
図2及び図3に示すように、固定部材62の中央部には、高圧水素を排出するための水素排出孔部(水素連通孔38cの一部)64が形成される。水素排出孔部64は、上部支持円盤24aの中央に形成された水素孔部(水素連通孔38cの一部)66に連通する(図2参照)。固定部材62の外周部に内側リング部材68a及び外側リング部材68bを有する2重リングの一端が固定される。外側リング部材68bは、例えば、鉄系の高強度を有する鋼材(耐圧部材)で形成される。
内側リング部材68aの内周面には、固定部材62に対向して積層方向に進退可能なピストン部70がシール部材72を介装して摺動可能に配置される。ピストン部70の固定部材62に向かう面には、凹部74が形成され、前記凹部74には、弾性体、例えば、皿ばね76が配設される。皿ばね76は、ピストン部70と固定部材62との間に所定の弾性力を付与して介装される。
ピストン部70は、略円盤形状を有し、中央部には、セルユニット14の水素連通孔38cに連通する水素導入孔部(水素連通孔38cの一部)78が形成される。なお、押圧機構22は、上記の構成に限定されるものではなく、従来から採用されている種々の構成にも適用することができる。
ピストン部70とエンドプレート20aとの間に、絶縁部80が設けられるとともに、前記ピストン部70と前記エンドプレート20aとに跨って電気絶縁性ノック部82が設けられる。絶縁部80は、ピストン部70のエンドプレート20aに対向する面70aに絶縁被膜をコーティングすることにより形成される。なお、絶縁部80は、エンドプレート20aの端面20asに形成してもよい。
図4に示すように、エンドプレート20aのピストン部70に対向する端面(絶縁部80に対向する面)20asには、水素連通孔38cを囲繞してリング状のシール溝部84が形成される。シール溝部84には、シール部材、例えば、Oリング86が配設される。シール溝部84の内側には、水素連通孔38cを囲繞してノック部82を保持するノック保持部88が形成される。ノック保持部88は、ノック部82の端部が嵌合する凹部により構成される。
エンドプレート20aの端面20asには、シール溝部84の内周側に位置してピストン部70に対向する内側端面20asiが設けられる。シール溝部84の外周側には、ピストン部70に対向する外側端面、すなわち、端面20asが設けられる。内側端面20asiは、端面20asよりもピストン部70から離間する位置に形成され、前記端面20asから深さSだけ内方に配置される。端面20asのシール溝部84の外周壁部との境界部位には、R形状部(湾曲形状部)90が形成される。
ピストン部70の面70aには、水素導入孔部78と同心上で且つ前記水素導入孔部78よりも開口径が大径なノック保持部78aが形成される。ノック保持部88、78aには、ノック部82が一体に嵌合する。ノック部82は、略円柱形状を有し、軸方向両端には、面取り部(又は湾曲面)82aが形成される。ノック部82の中心には、水素連通孔38cと水素導入孔部78とに連通する貫通孔(水素連通孔38cの一部)92が形成される。
ノック部82は、耐熱温度が高く、強度が高い特性を有する樹脂材により形成される。この樹脂材としては、例えば、POM(ポリアセタール)、PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等が使用される。ノック部82の全長Lnは、絶縁部80の厚さよりも大きな軸方向の長さを有し、さらにエンドプレート20aとピストン部70との絶縁距離L(図5参照)以上に設定される。
具体的には、図5に示すように、水素連通孔38c(水素導入孔部78)の開口直径d、絶縁抵抗R(≧1MΩ)、比抵抗ρとすると、絶縁距離Lは、L>R/ρ×(πd2/4)から求められる。この絶縁距離Lが、ノック部82の全長Lnとして設定される。
図1に示すように、下部支持円盤24bには、水供給連通孔38a及び水排出連通孔38bに連通する配管96a及び96bが接続される。上部支持円盤24aには、水素連通孔38cに連通する配管96cが接続される。配管96cには、図示しないが、背圧弁(又は電磁弁)が設けられており、水素連通孔38cに生成される水素の圧力を高圧に維持することができる。
このように構成される差圧式高圧水電解装置10の動作について、以下に説明する。
図1に示すように、配管96aから差圧式高圧水電解装置10の水供給連通孔38aに水が供給されるとともに、ターミナルプレート16a、16bの端子部27a、27bに電気的に接続されている電解電源30を介して電圧が付与される。このため、図2に示すように、各単位セル12では、水供給連通孔38aからアノードセパレータ34の水流路48に水が供給され、この水がアノード給電体42内に沿って移動する。
従って、水は、アノード電極触媒層42aで電気により分解され、水素イオン、電子及び酸素が生成される。この陽極反応により生成された水素イオンは、固体高分子電解質膜40を透過してカソード電極触媒層44a側に移動し、電子と結合して水素が得られる。
このため、カソード給電体44の内部の水素流路に沿って水素が流動する。水素は、水供給連通孔38aよりも高圧に維持された状態で、水素連通孔38cを流れて押圧機構22の内部に導入される。
押圧機構22では、内部に導入された水素の圧力と皿ばね76の弾性力とを介して、ピストン部70によるセルユニット14への締め付け圧力が調整される。なお、水素は、図示しない背圧弁の設定圧力に昇圧されることにより、差圧式高圧水電解装置10の外部に取り出し可能となる。一方、反応により生成した酸素と未反応の水とは、水排出連通孔38bに沿って差圧式高圧水電解装置10の外部に排出される。
この場合、第1の実施形態では、図4に示すように、ピストン部70とエンドプレート20aとの間に、絶縁部80が設けられるとともに、水素連通孔38cに、電気絶縁性のノック部82が設けられている。ノック部82の全長Lnは、絶縁部80の厚さよりも大きな寸法を有し、さらにエンドプレート20aとピストン部70との絶縁距離L以上に設定されている。
このため、ノック部82は、水素連通孔38cの絶縁距離Lを確保する厚さ(軸方向の長さLn)以上に設定されるだけで、絶縁部80の厚さを可及的に薄肉化することができる。従って、所望の絶縁機能を有するとともに、差圧式高圧水電解装置10全体の小型化が容易に遂行可能になるという効果が得られる。
しかも、ノック部82は、ピストン部70とエンドプレート20aとに跨って配置されている。これにより、ピストン部70とセルユニット14とは、互いに正確且つ確実に位置決めすることができる。その際、ノック部82には、軸方向両端に面取り部82aが形成されている。このため、ノック部82の挿入作業が容易且つ迅速に遂行可能になる。
さらにまた、エンドプレート20aの端面20asには、シール溝部84の内周側に位置してピストン部70に対向する内側端面20asiが設けられている。内側端面20asiは、端面20asよりもピストン部70から離間する位置に形成され、前記端面20asから深さSだけ内方に配置されている。従って、セルユニット14全体に積層方向に押圧力が付与される際、内側端面20asiに集中応力が発生することを確実に抑制することができ、特にコーティング層である絶縁部80を良好に保護することが可能になる。なお、段差部位である内側端面20asiを設けることなく、R形状部を設けることにより、集中応力の発生を抑制することもできる。
一方、エンドプレート20aの端面20asには、シール溝部84の外周壁部との境界部位に、R形状部90が形成されている。これにより、端面20asにシール溝部84との境界部位に対応して屈曲する角部が設けられず、前記境界部位に集中応力が発生することを確実に抑制することができ、絶縁部80を良好に保護することが可能になる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る差圧式高圧水電解装置100の要部断面説明図である。なお、第1の実施形態に係る差圧式高圧水電解装置10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に説明する第3の実施形態においても同様に、その詳細な説明は省略する。
差圧式高圧水電解装置100は、押圧機構102を構成するピストン部104を備え、前記ピストン部104は、エンドプレート106に対向する面104aに絶縁部80を設ける。エンドプレート106の端面20asには、シール溝部84の内側に水素連通孔38cを囲繞してノック部82を保持するノック保持部108が形成される。
ノック保持部108の深さL0は、絶縁距離L以上の寸法に設定される(L0≧L)。ノック部82は、ノック保持部108に保持された際、ピストン部104内に挿入されることがなく、端部が絶縁部80に当接する。
このように構成される第2の実施形態では、絶縁部80の厚さを可及的に薄肉化することができ、差圧式高圧水電解装置100全体の小型化が容易に遂行可能になる等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る差圧式高圧水電解装置110の要部断面説明図である。
差圧式高圧水電解装置110は、押圧機構112を構成するピストン部114を備え、前記ピストン部114は、エンドプレート116に対向する面114aに絶縁部80を設ける。面114aには、水素導入孔部78よりも大径なノック保持部78aaが形成される。
エンドプレート116の端面20asには、シール溝部118と大径なノック保持部120とが同軸上に且つ連続して形成される。すなわち、シール溝部118とノック保持部120との間には、内側端面20asiが設けられていない。ノック保持部78aa、120には、ノック部122が一体に嵌合する。ノック部122は、第1及び第2の実施形態に比べて大径に構成され、軸方向に大径な貫通孔92aを有する。
このように構成される第3の実施形態では、ノック部122は、比較的大径に設定されており、このノック部122の外周面は、Oリング86の内周側をガイドする機能を有している。しかも、この第3の実施形態では、絶縁部80の厚さを可及的に薄肉化することができ、差圧式高圧水電解装置110全体の小型化が容易に遂行可能になる等、上記の第1及び第2の実施形態と同様の効果が得られる。
10、100、110…差圧式高圧水電解装置
12…単位セル 14…セルユニット
16a、16b…ターミナルプレート 18a、18b…絶縁プレート
20a、20b、106、116…エンドプレート
22、102、112…押圧機構 30…電解電源
32…電解質膜・電極構造体 34…アノードセパレータ
36…カソードセパレータ 40…固体高分子電解質膜
42…アノード給電体 44…カソード給電体
50、54、84、118…シール溝部
52、56、72…シール部材 62…固定部材
64…水素排出孔部 66…水素孔部
68a…内側リング部材 70、104、114…ピストン部
78…水素導入孔部
78a、78aa、88、108、120…ノック保持部
80…絶縁部 82a…面取り部
86…Oリング 90…R形状部
122…ノック部

Claims (4)

  1. 電解質膜の一方の面にアノード給電体が、前記電解質膜の他方の面にカソード給電体が、それぞれ設けられた電解質膜・電極構造体と、セパレータとが積層される単位セルを備え、複数の前記単位セルが積層されたセルユニットの積層方向両端には、端板が配設されるとともに、一方の端板と前記セルユニットとの間には、該セルユニット全体を積層方向に押圧するピストン部が設けられており、水を電気分解してアノード側に酸素を、カソード側に前記酸素よりも高圧な水素を、それぞれ製造し、前記セルユニット、前記一方の端板及び前記ピストン部に互いに連通して形成された水素連通孔に、前記高圧な水素を流通させる差圧式高圧水電解装置であって、
    前記ピストン部と該ピストン部に隣接する前記一方の端板との間に設けられる絶縁部と、
    前記絶縁部に接するとともに、前記水素連通孔に配置され、且つ、該絶縁部の厚さよりも大きな軸方向の長さを有する電気絶縁性ノック部と、
    を備えることを特徴とする差圧式高圧水電解装置。
  2. 請求項1記載の差圧式高圧水電解装置において、前記一方の端板は、前記水素連通孔を囲繞してシール部材を配設するシール溝部を設け、
    前記シール溝部の内周側に位置して前記ピストン部に対向する内側端面と、前記シール溝部の外周側に位置して前記ピストン部に対向する外側端面とを有し、前記内側端面は、前記外側端面よりも前記ピストン部から離間する位置に形成されることを特徴とする差圧式高圧水電解装置。
  3. 請求項1又は2記載の差圧式高圧水電解装置において、前記一方の端板には、前記水素連通孔を囲繞して前記ノック部を保持するノック保持部が形成されることを特徴とする差圧式高圧水電解装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の差圧式高圧水電解装置において、前記絶縁部は、前記一方の端板又は前記ピストン部に絶縁被膜をコーティングすることにより形成されることを特徴とする差圧式高圧水電解装置。
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