JP2015113202A - アウトリガを有する作業機の転倒防止装置 - Google Patents
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Abstract
Description
荷役その他の作業中は、左右の内筒を張り出し、ジャッキを伸長させて、アウトリガとトラックの後輪または前輪でトラック車体を支持するので安定度が向上し、転倒しにくくなる。
そこで、従来より、過荷重による転倒を事前に検出して警告するため、各種の転倒防止装置が開発されている。
特許文献1,2の従来技術は共に、アウトリガの外筒と内筒との間の隙間(いわゆるガタ)を検出するものである。
つまり、作業機が安定した状態で荷役等の作業をしているときは、アウトリガ装置のジャッキが地面上にしっかりと接地して車体を持ち上げているので、アウトリガ装置の外筒と内筒の間は上側では隙間がなく接触し、下側には隙間があいている。しかし、過荷重により作業機が転倒しはじめるときは、吊荷と反対側のジャッキが地面から浮き始めるので、外筒と内筒の間の上側の隙間が開き始め、下側の隙間が閉じられようとする。
このような構造ではローラの転動により引き出し力が軽減されるが、外筒による内筒の支持を安定させるには、前記ローラは外筒における端部にギリギリ寄せて取付けなければならない。
このため、リミットスイッチで直接隙間(ガタ)の変化を検出しようとしても、感度領域が不足し確実にジャッキの浮き上りを検出することができにくくなっており、作業機の転倒を未然に防止することができない。
第2発明のアウトリガを有する作業機の転倒防止装置は、第1発明において、前記支軸が、前記外筒の外端部下面において取付けられた、前記内筒の出し入れを支持する内筒転動支持ローラの支軸であり、前記天秤型レバーが、前記内筒の出し入れ方向に沿った状態で前記支軸に揺動自在に取付けられており、前記検出子が、前記外筒の外端側端部と前記内筒との間の隙間の変位を検知するように取付けられ、前記スイッチが、前記外筒の外表面に対向するように取付けられていることを特徴とする。
第3発明のアウトリガを有する作業機の転倒防止装置は、第1または第2発明において、前記検出子が、回転自在に取付けられたローラであり、前記スイッチが、近接スイッチであることを特徴とする。
第2発明によれば、天秤型レバーを支持する支軸を内筒に転動自在に支持する内筒転動支持ローラを支持する支軸で兼用しているので、強固な支持が可能となる。また、検出子とスイッチがアウトリガ装置の内外筒の下面に配置されているので、人や物と干渉するおそれが少ないので、故障が生じにくい。
第3発明によれば、検出子がローラであるので、内筒の伸縮によって摩耗することがない。また、近接スイッチが外筒の底壁面に接近した状態で作動するので、やはり摩耗等に基づく損傷が生じない。このため長期の使用に耐える。
まず、本発明が適用される作業機の一例であるトラック搭載クレーンTCの基本構造を説明する。
図4に示すように、トラック搭載型クレーンTCは、汎用トラックTの運転室cbと荷台caとの間の車両フレームfrに小型クレーンCが搭載されたものである。 また、車両フレームfrにはアウトリガ装置Aが固定されている。
さらに、図3から明らかなように、内筒転動支持ローラ7は外筒1における端部にギリギリまで寄せて取付けている。こうすることによって、外筒1内での内筒2の支持が安定するのであるが、この内筒転動支持ローラ7の外側における外筒1と内筒2の隙間g1,g2の変位はわずかなものとなって、その検知は困難なものとなっている。
この浮上り検知センサAは、天秤型レバー10と、外筒1と内筒2との間の隙間(いわゆるガタ)の変位を直接検出する検出子11と、警報回路を作動させるスイッチ12とから構成されている。天秤型レバー10は、前記ブラケット5の支軸6を通す孔13を有しており、該天秤型レバー10が前記内筒2の出し入れ方向に沿った状態で、前記支軸6に揺動自在に取付けられている。
検出子11はローラであるので、内筒2の伸縮によって摩耗することがない。また、近接スイッチ12は外筒1の底壁面に接近した状態でON-OFF作動し、接触しないので、やはり摩耗等に基づく損傷が生じない。
外筒1に内筒2を差し込んだアウトリガの場合、外筒1の外端部は外筒1と内筒2の間の隙間が最も大きくなるので、ジャッキの浮き上り現象による内筒2と外筒1の間の隙間の検知が確実に行える。
20は隙間検出部で、アウトリガ装置Aの左右両側に取付けた近接スイッチ12を並列接続して構成されている。また、この両近接スイッチ12は電源である車両バッテリー21とブザー22に接続されている。したがって、いずれか一方の近接スイッチ12がジャッキ浮上り直前に発生する隙間の減少を検出すると、ブザー22が鳴動し、転倒警報を発するようになっている。
巻過検知スイッチ26によりフックが巻過ぎでないと検知されたときは、上記のとおりジャッキの浮上りを検知すると転倒警報を発する。
しかし、巻過状態のときはリレーRで開閉するスイッチが切られる。この場合、クレーンフックが格納状態であるので、クレーン作業開始前にジャッキを接地するまでの間に不要な転倒警報を発することにならないように設けられている。
同図(B)は、クレーン作業時を示している。この状態では、ジャッキ3(図示せず)が地面上に突っ張ってクレーンCもトラックシャーシも持ち上げた状態なので、外筒1先端と内筒2の後端のそれぞれの下面の間の隙間g1が大きくなっている。また、この状態では内筒転動支持ローラ7の頂点と内筒2の底板との間にも隙間が生じている(小さな隙間なので図示はされていない。)。
このとき、検出子11は内筒2下面に押されて天秤型レバー10は揺動し近接スイッチ12は逆に上方に動くので、外筒1の下面に接近する。このようにして近接スイッチ12がONとなると、ブザー22(図2参照)が鳴動するので、作業者はクレーンCを安全側に動かす等の対処をとれる。このため、転倒を防止できる。
上記実施形態では、内筒転動支持ローラ7の支軸6を用いて天秤型レバー10を取付けたが、この代りに専用の支軸を用いて天秤型レバーを取付けることもできる。
この場合、専用の支軸は任意の構造のものでよく、また、その軸方向が内筒2の伸縮方向に沿ったものであってもよく、沿ってなくてもよい。たとえば、内筒2の伸縮方向に交差したり直交していてもよい。
アウトリガ自体の構造も、外筒が2本の内筒を並列に収納できるものの外、外筒が2本の内筒を直列状態でのみ収納できるものなど、外筒と内筒の間に隙間(ガタ)が発生する形式のアウトリガであれば、本発明を適用することができる。
2 内筒
3 油圧ジャッキ
6 支軸
7 内筒転動支持ローラ
10 天秤型レバー
11 検出子
12 近接スイッチ
A アウトリガ装置
Claims (3)
- アウトリガを有する作業機であって、
該アウトリガが、トラックシャーシに取付けられた横向きの外筒と、該外筒に出し入れ自在に差し込まれた内筒と、該内筒の先端に縦向きに取付けられたジャッキとからなり、
前記外筒と前記内筒の間の隙間の変位を検知する浮上り検知センサが設けられており、
該浮上り検知センサは、前記隙間の変位を直接検出する検出子と、警報回路を作動させるスイッチと、支軸回りに揺動する天秤型レバーとからなり、
前記支軸からの距離が短い短辺の端部に前記検出子が取付けられ、前記支軸からの距離が長い長辺の端部に前記スイッチが取付けられている
ことを特徴とするアウトリガを有する作業機の転倒防止装置。 - 前記支軸が、前記外筒の外端部下面において取付けられた、前記内筒の出し入れを支持する内筒転動支持ローラの支軸であり、
前記天秤型レバーが、前記内筒の出し入れ方向に沿った状態で前記支軸に揺動自在に取付けられており、
前記検出子が、前記外筒の外端側端部と前記内筒との間の隙間の変位を検知するように取付けられ、
前記スイッチが、前記外筒の外表面に対向するように取付けられている
ことを特徴とする請求項1記載のアウトリガを有する作業機の転倒防止装置。 - 前記検出子が、回転自在に取付けられたローラであり、
前記スイッチが、近接スイッチである
ことを特徴とする請求項1または2記載のアウトリガを有する作業機の転倒防止装置。
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JP2013256573A JP6231368B2 (ja) | 2013-12-12 | 2013-12-12 | アウトリガを有する作業機の転倒防止装置 |
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2013
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