JP2015112972A - エアバッグドア用立体編クッション層及びそのテアライン加工方法 - Google Patents

エアバッグドア用立体編クッション層及びそのテアライン加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】裏編地層及び連結層にのみテアラインを形成する。
【解決手段】立体編クッション層20は、基材15と表皮26との間に介在され、それら基材15及び表皮26とともにエアバッグドア13を構成する層である。立体編クッション層20は、互いに異なる糸で形成された表編地層22及び裏編地層23と、両編地層22,23を連結糸24で連結してなる連結層25とを備える。表編地層22は、裏編地層23よりもレーザ光を吸収しにくい色である淡色(白色)の糸を用いて形成されている。裏編地層23は、表編地層22よりもレーザ光を吸収しやすい色である濃色(黒色)の糸を用いて形成されている。そして、エアバッグにより押圧された際の破断の起点となるテアライン21が、レーザ光の照射により、裏編地層23及び連結層25に跨がって形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、エアバッグ装置のエアバッグドアの一部を構成するエアバッグドア用立体編クッション層、及びそのエアバッグドア用立体編クッション層にテアラインを加工する方法に関する。
自動車では、助手席の乗員を保護する手段としてエアバッグ装置が有効である。このエアバッグ装置では、助手席の前方に配置されたインストルメントパネルの一部によってエアバッグドアが構成されている。
上記エアバッグドアとして、図11に示すように、基材151と、ダブルラッセル編物等の立体編物からなり、かつ基材151の表面に貼着された立体編クッション層153と、立体編クッション層153の表面に貼着された表皮159とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。立体編クッション層153は、互いに異なる糸により形成された表編地層154及び裏編地層155と、両編地層154,155を連結糸156で連結してなる連結層157とを備えている。
エアバッグドア150では、その開放のための破断を惹起させるために、複数の短い開裂溝、又は単一の長い開裂溝からなるテアライン(破断予定線)が設けられている。このテアラインにより、エアバッグドア150のスムーズな開放、及びエアバッグのスムーズな展開及び膨張が図られている。テアラインは、エアバッグドア150の表面側から見えにくくするために、エアバッグドア150の裏面側の部材、例えば基材151及び立体編クッション層153に設けられる。
そのため、前面衝突等によって自動車に前方から衝撃が加わってエアバッグが展開及び膨張し、そのエアバッグの押圧力がエアバッグドア150に裏面側から加わると、基材151がテアライン152に沿って破断する。立体編クッション層153がテアライン158に沿って破断するとともに、表皮159がテアライン158に対応する箇所で破断して、エアバッグドア150が開放される。エアバッグが、エアバッグドア150の開放部分を通り、インストルメントパネルと助手席に着座している乗員との間で展開及び膨張し、乗員に前方から加わる衝撃を緩和する。
ところで、立体編クッション層153のテアライン158は、一般にトムソン刃等の刃物を立体編クッション層153に対し、裏面側から押付けることにより形成される。しかし、連結層157が柔らかいため、上記刃物の押付けに伴い立体編クッション層153が沈み込む。従って、テアライン158を所定の深さに精度よく形成することが難しい。
そこで、例えば、特許文献2に記載されているように、刃物に代えてレーザ加工を採用することが考えられる。この場合、レーザ光を裏面側から照射して、立体編クッション層153の構成部材を焼き切ることにより、テアライン158を形成する。この方法では、立体編クッション層153を押付けることなくテアライン158が形成されるため、刃物で押し切る場合に比べ、テアライン158の深さ方向についての加工精度を高めることが可能である。
特表2005−537164号公報 特開2012−117164号公報
ところが、立体編クッション層153では、その構成部材である表編地層154、連結層157及び裏編地層155の各厚みが少なからずばらつく。そのため、レーザ光を照射してテアライン158を形成する方法では、テアライン158を立体編クッション層153に貫通させずに形成したい、すなわち、テアライン158を裏編地層155及び連結層157のみに形成し、表編地層154には形成したくないといった要求があった場合には、対応することが難しい。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、裏編地層及び連結層にのみテアラインを形成することのできるエアバッグドア用立体編クッション層及びそのテアライン加工方法を提供することにある。
上記課題を解決するエアバッグドア用立体編クッション層は、基材と表皮との間に介在され、それら基材及び表皮とともにエアバッグドアを構成する層であり、互いに異なる糸で形成された表編地層及び裏編地層と、前記表編地層及び前記裏編地層を連結糸で連結してなる連結層とを備え、さらに、展開及び膨張するエアバッグにより押圧された際の破断の起点となるテアラインが、レーザ光の照射により前記裏編地層及び前記連結層に跨って形成されたエアバッグドア用立体編クッション層であって、前記表編地層が、前記裏編地層よりもレーザ光を吸収しにくい糸を用いて形成されている。
また、上記課題を解決するエアバッグドア用立体編クッション層のテアライン加工方法は、基材と表皮との間に介在され、それら基材及び表皮とともにエアバッグドアを構成する層であり、互いに異なる糸で形成された表編地層及び裏編地層と、前記表編地層及び前記裏編地層を連結糸で連結してなる連結層とを備え、前記表編地層が前記裏編地層よりもレーザ光を吸収しにくい糸を用いて形成されたエアバッグドア用立体編クッション層を加工対象とし、前記エアバッグドア用立体編クッション層に対し裏面側からレーザ光を照射することにより、展開及び膨張するエアバッグにより押圧された際の破断の起点となるテアラインを、前記裏編地層及び前記連結層に跨って形成する。
上記エアバッグドア用立体編クッション層及びそのテアライン加工方法によれば、立体編クッション層において、裏編地層及び連結層に跨るテアラインを加工する場合には、その立体編クッション層の裏面側からレーザ光が照射される。ここで、立体編クッション層では、裏編地層がレーザ光を吸収しやすい糸を用いて形成され、表編地層がレーザ光を吸収しにくい糸を用いて形成されている。そのため、裏編地層ではレーザ光が表編地層よりも多く吸収される。裏編地層に照射されたレーザ光のエネルギの多くが熱となり、裏編地層のうちレーザ光の照射された箇所の温度が上昇し、焼き切られる。これに対し、表編地層では、仮にレーザ光が照射されたとしても、そのレーザ光が裏編地層よりも多く反射又は透過され、裏編地層に比べてレーザ光が吸収されにくい。表編地層に照射されたレーザ光のエネルギは熱になりにくい。従って、立体編クッション層の構成部材の厚みのばらつきにより、レーザ光が表編地層に達しても、その表編地層は裏編地層に比べて焼き切られにくい。
上記エアバッグドア用立体編クッション層において、前記表編地層は、前記裏編地層よりも淡色の糸を用いて形成されていることが好ましい。
一般に、濃色に比べ淡色の方が光を吸収しにくい。この点、表編地層は、裏編地層よりも淡色の糸を用いて形成されている。従って、照射されたレーザ光が表編地層に達しても、レーザ光は、表編地層が裏編地層と同じ色、又は同裏編地層よりも濃色の糸で形成された場合よりも多く表編地層で反射又は透過され、吸収されにくい。
上記エアバッグドア用立体編クッション層において、前記表編地層は白色の糸を用いて形成されていることが好ましい。
一般に、淡色の中でも白色が最も光を吸収しにくい。この点、表編地層は白色の糸を用いて形成されている。従って、照射されたレーザ光が表編地層に達しても、レーザ光は表編地層でより多く反射され、表編地層が他の淡色の糸を用いて形成された場合よりも吸収されにくい。
上記エアバッグドア用立体編クッション層において、前記裏編地層は黒色の糸を用いて形成されていることが好ましい。
一般に、黒色は他の色に比べ最も光を吸収しやすい。この点、裏編地層は黒色の糸を用いて形成されている。従って、照射されたレーザ光は裏編地層で反射又は透過されにくく、裏編地層が他の色の糸を用いて形成された場合よりも吸収されやすい。
上記エアバッグドア用立体編クッション層及びそのテアライン加工方法によれば、裏編地層及び連結層にのみテアラインを形成することができる。
エアバッグドア用立体編クッション層の一実施形態を示す図であり、インストルメントパネルのうち、エアバッグドア及びその周辺部分を示す部分平面図。 図1の2−2線に沿ったエアバッグ装置の部分断面図。 図2のX部を拡大して示す部分断面図。 一実施形態の基布層における引張強度の異方性を示す模式図。 一実施形態の立体編クッション層における引張強度の異方性を示す模式図。 一実施形態における基材の部分底面図。 一実施形態における立体編クッション層の部分底面図。 一実施形態において、立体編クッション層に裏面側からレーザ光を照射してテアラインを形成する様子を示す部分断面図。 変形例を示す図であり、表皮が貼着された立体編クッション層に裏面側からレーザ光を照射してテアラインを形成する様子を示す部分断面図。 貫通溝の変形例を示す部分平面図。 従来例のエアバッグドアを示す部分断面図。
以下、エアバッグドア用立体編クッション層(以下、単に「立体編クッション層」という)及びそのテアライン加工方法の一実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
なお、以下の説明では、自動車の前進方向を前方と記載し、それを基準に前、後、上、下、左、右を規定している。左右方向は、自動車の幅方向(車幅方向)と合致している。
図1及び図2に示すように、自動車の前席(運転席及び助手席)の前方には、車幅方向に延びるインストルメントパネル10が配置されている。自動車には、前方から衝撃が加わった場合に、助手席に着座している乗員の前方でエアバッグ32を展開及び膨張させて乗員を衝撃から保護する助手席用エアバッグ装置(以下、単に「エアバッグ装置」という)11が設けられている。
エアバッグ装置11は、インストルメントパネル10の一部(助手席の前方部分)に形成されたエアバッグドア13と、そのエアバッグドア13の裏面側(図2の下側)に設けられたエアバッグモジュールAMとを備えている。エアバッグドア13は、エアバッグ装置11の作動時に展開及び膨張するエアバッグ32によって押圧されて助手席側へ開き、エアバッグ32の展開を許容する開口14を画成する。次に、エアバッグ装置11の各構成部材について説明する。
<エアバッグドア13の基本構造について>
図2及び図3に示すように、エアバッグドア13は、芯材としての基材15、立体編クッション層20及び表皮26を備えている。
基材15は、サーモプラスチックオレフィン(TPO)、ポリプロピレン等の樹脂材料からなり、射出成形法によって成形されている。
立体編クッション層20は、エアバッグドア13に必要なクッション性(弾力性)を付与して触感を向上させるために用いられている。立体編クッション層20は、ダブルラッセル編物等の立体編物からなり、基材15の表面(図3の上面)に貼着されている。
立体編クッション層20は、表編地層22、裏編地層23及び連結層25を備えており、ダブルラッセル編機等を用いて形成されている。表編地層22は、単一の糸によって構成され、平面的で規則正しい編目で形成されている。裏編地層23は、表編地層22とは異なる単一の糸によって構成され、平面的で規則正しい編目で形成されている。
表編地層22及び裏編地層23を形成する糸としては、例えば、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、ポリプロピレン系繊維等の合成繊維、綿、麻、ウール等の天然繊維、キュプラレーヨン、リヨセル等の再生繊維からなるものが用いられている。
表編地層22及び裏編地層23の編地の編み組織は特に限定されず、例えば、平坦な組織(例えば、経編みの三原組織であるトリコット編、コード編、アトラス編)が挙げられる。そのほかにも、四角、六角等のメッシュ編地や、マーキゼット編地等が挙げられる。表編地層22及び裏編地層23の編組織の組合わせとしては、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
連結層25は、表編地層22及び裏編地層23を連結糸24で連結することによって形成されている。連結糸24は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリアミド繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエステル系エラストマー繊維等によって形成されている。なお、繰り返しや長時間圧縮後のクッション性の耐久性を良好にするために、連結糸24の少なくとも一部に、ポリトリメチレンテレフタレート繊維を用いることが好ましい。また、繊維の断面形状については、クッション性の耐久性を良好にする観点からは、丸型断面が好ましい。さらに、連結糸24は、ずれ力の緩和の観点からモノフィラメント糸が好ましい。
連結糸24は、表編地層22及び裏編地層23の編地中にループ状の編目を形成してもよい。また、連結糸24は、両編地層22,23に挿入状態やタック状態で引っ掛けられてもよい。なかでも、少なくとも2本の連結糸24が両編地層22,23を互いに逆方向の斜めに傾斜してクロス状(X状)又はトラス状に連結することが、立体編クッション層20の形態安定性を向上させ、良好なクッション性を得るうえで好ましい。トラスは、三角形を基本単位としてその集合体で構成する構造形式であり、連結糸24と表編地層22とによって、又は連結糸24と裏編地層23とによって略三角形状を形成する。この場合、クロス状についてもトラス状についても、連結糸24が、2本の糸によって構成されてもよいし、1本の同一の連結糸24が表編地層22及び裏編地層23で折り返され、見かけ上2本となっていてもよい。
このような立体編クッション層20は、積層構造となっていないため、通気性、クッション性等の点で優れている。立体編クッション層20の厚みは、連結糸24の長さを調整することで変更可能である。本実施形態では、立体編クッション層20は2.5mm以上の厚みに形成されている。
図5に示すように、立体編クッション層20の原反20Aは、その面に沿った方向の引張強度に関して異方性を有している。すなわち、原反20Aは、その面に沿った所定の方向R1において引張強度が最小とされる一方、同方向R1に対して直交する方向R2において引張強度が最大とされている。
基材15及び表皮26の間の層(クッション層)を立体編クッション層20によって構成したのは、次の理由による。すなわち、クッション層が織物によって形成されたものに比べて立体編クッション層20、ひいては表皮26の伸縮性や柔軟性を高めることができる。また、立体編クッション層20に代えて、発泡ウレタン等によりクッション層を形成した場合よりもクッション性能を高め、エアバッグドア13の触感を向上させることができる。さらに、立体編クッション層20が経編みされた原反により形成されれば、編地を安定させることができる。
図3に示すように、表皮26は、主にエアバッグドア13の質感向上、触感向上等を図る目的で設けられており、本実施形態では合皮によって構成されている。合皮は、基布層27と、その基布層27の表面側に配置された表皮層28とからなる二層構造をなしている。
基布層27は、例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の合成繊維の編物又は織物からなり、その生地を加工することによって形成されている。
図4に示すように、基布層27の原反27Aは、その面に沿った方向の引張強度に関して異方性を有している。すなわち、原反27Aは、その面に沿った所定の方向R1において引張強度が最小とされる一方、同方向R1に対して直交する方向R2において引張強度が最大とされている。
図3に示すように、表皮層28は、エアバッグドア13の外表面(意匠面)を構成する層であり、例えばポリウレタンによって形成されていて、基布層27に貼着されている。
表皮26(基布層27及び表皮層28)は、0.3mm〜1.0mmの厚みを有していることが好ましい。上記厚みが0.3mmよりも小さいと、立体編クッション層20の表面に対して表皮26を貼着させる際の強度を確保することが難しく、1.0mmよりも大きいと、表皮26を好適に破断させることが難しいからである。なお、表皮26の厚みは0.4mm〜0.7mmであることがより好ましい。
また、表皮26の厚みを上記の範囲に設定することで、表皮26の破断荷重を従来よりも小さくすることができる。また、立体編クッション層20を貫通する開裂溝が形成されている構成に比べて、エアバッグ32の膨張時に基布層27に伝達される力が小さくはなるものの、立体編クッション層20の破断に伴って表皮26を容易に破断することができる。
基布層27と立体編クッション層20とは、それらの引張強度が最小となる方向R1が一致するように、向きを合わせられた状態で互いに貼着されている。従って、基布層27及び立体編クッション層20の引張強度は上記方向R1において最小となっている。
<エアバッグモジュールAMの概略構成について>
図2に示すように、エアバッグドア13の裏面側には、一対の壁部31を備えてなるリテーナ30が設けられている。両壁部31は、前後方向に互いに離間した箇所に位置している。両壁部31には、エアバッグ32が折り畳まれた状態で保持されるとともに、膨張用ガスを発生してエアバッグ32に供給するインフレータ33が保持されている。これらのリテーナ30、エアバッグ32及びインフレータ33によってエアバッグモジュールAMが構成されている。
前側の壁部31における表側の端部には、エアバッグドア13の裏面に沿って前方へ延びる延出部34と、ヒンジ部35aを介して後方へ延びる前側ドア部35とが連結されている。また、後側の壁部31における表側の端部には、エアバッグドア13の裏面に沿って後方へ延びる延出部34と、ヒンジ部36aを介して前方へ延びる後側ドア部36とが連結されている。前側ドア部35と後側ドア部36との間には、貫通溝37の第1溝37aが車幅方向に沿って延びている。
なお、図示を省略するが、エアバッグ32及びインフレータ33の車幅方向についての両側には、上記壁部31と同様の壁部が形成されている。図1に示すように、左側の壁部における表側の端部には、エアバッグドア13の裏面に沿って左方へ延びる延出部34と、ヒンジ部38aを介して右方へ延びる左側ドア部38とが連結されている。また、右側の壁部における表側の端部には、エアバッグドア13の裏面に沿って右方へ延びる延出部34と、ヒンジ部39aを介して左方へ延びる右側ドア部39とが連結されている。
また、第1溝37aの車幅方向についての両端には、V字状をなす第2溝37bがそれぞれ貫通して形成されている。各第2溝37bは、第1溝37aの各端部を起点とし、同第1溝37aから車幅方向についての外側へ遠ざかるに従い幅広となる。第2溝37bは、前側ドア部35と左側ドア部38及び右側ドア部39との境界に位置するとともに、後側ドア部36と左側ドア部38及び右側ドア部39との境界に位置している。
また、第1溝37aが第2溝37bとなす角度αはいずれも鈍角とされている。これは、後述する第1開裂溝16a,21aが車幅方向についての中央部を起点として外側に沿って開裂される力を好適に利用して、第2開裂溝16b,21bを円滑に破断させるためである。本実施形態では、上記角度αはいずれも135度に設定されている。
上記構成のリテーナ30は、例えばサーモプラスチックオレフィン(TPO)からなり、射出成形法によって成形されている。また、各延出部34、前側ドア部35、後側ドア部36、左側ドア部38及び右側ドア部39の各表面には、複数の突部(図示略)が形成されており、これら突部がエアバッグドア13における基材15の裏面に対して振動溶着法等により固着されている。
<テアラインについて>
図3及び図6に示すように、基材15の裏面にはテアライン16が形成されている。テアライン16は、車幅方向に沿って延びる第1開裂溝16aと、その第1開裂溝16aの両端から車幅方向についての外側、かつ斜め前方又は斜め後方に延びてV字状をなす第2開裂溝16bとからなり、リテーナ30の貫通溝37の表側に位置している。基材15において第1開裂溝16a及び第2開裂溝16bの形成された箇所では、形成されていない箇所よりも肉厚が小さく、強度が低くなっている。第1開裂溝16a及び各第2開裂溝16bは、表側ほど幅の狭くなる台形の断面を有している。本実施形態では、第1開裂溝16a及び各第2開裂溝16bの表側の端部の幅が約1.0mmに設定されている。
図3に示すように、立体編クッション層20において、基材15のテアライン16に対応する箇所には、裏編地層23及び連結層25に跨るテアライン21が形成されている。図6及び図7に示すように、立体編クッション層20のテアライン21は、互いに離間した状態で基材15の第1開裂溝16aに沿って列をなすように一定間隔毎に形成された複数の第1開裂溝21aと、互いに離間した状態で基材15の第2開裂溝16bに沿って列をなすように一定間隔毎に形成された複数の第2開裂溝21bとからなる。このように、立体編クッション層20では、第1開裂溝21a及び第2開裂溝21bをミシン目状に形成しているのは、基材15の表面に立体編クッション層20を貼着する際に、第1開裂溝21a及び第2開裂溝21bを開きにくくするためである。そして、表皮層28の表面に第1開裂溝21a及び第2開裂溝21bに起因した凹みが生ずるのを抑制するためである。
各第1開裂溝21a及び各第2開裂溝21bは、立体編クッション層20の裏面から表側へ向けて凹んでいるが、立体編クッション層20を貫通していない。そして、立体編クッション層20において、各第1開裂溝21a及び各第2開裂溝21bの形成された箇所では、形成されていない箇所よりも肉厚が小さく、強度が低くなっている。図3に示すように、各第1開裂溝21a及び各第2開裂溝21bは、表側ほど幅の狭くなる台形の断面を有している。本実施形態では、各第1開裂溝21a及び各第2開裂溝21bの表側の端部の幅が約1.0mmとされている。
このように、各第1開裂溝21a及び各第2開裂溝21bを立体編クッション層20に貫通させていないのは、次の理由による。すなわち、表皮26はある程度の厚みを有しており、そのままでは強度が高く、展開及び膨張するエアバッグ32の押圧力によって破断されにくい。そのため、表皮26が好適に破断されるように、立体編クッション層20及び基布層27に開裂溝をそれぞれ貫通した状態で形成するとともに、表皮層28の裏面に、エアバッグドア13の外観を損なわないように開裂溝を形成することも考えられる。
しかし、この場合には、立体編クッション層20に開裂溝を形成する工程に加え、表皮26の裏面側に開裂溝を形成する工程が必要となる。さらに、表皮26を立体編クッション層20の表面に貼着する際には、互いの開裂溝が一致するように位置合せを行なう必要がある。そのため、エアバッグドア13の製造に手間がかかる。
そこで、本実施形態では、基材15よりも表側に位置する立体編クッション層20及び表皮26のうち、立体編クッション層20にのみ第1開裂溝21a及び第2開裂溝21bを、基材15の第1開裂溝16a及び第2開裂溝16bに対応させて形成している。表皮26には開裂溝を形成していない。そのため、立体編クッション層20の表面に表皮26を貼着する際にこれらの互いの位置を合せる作業が不要であり、その分、エアバッグドア13の製造工数を少なくすることができる。
ここで、上記の製造に手間がかかるといった点に関しては、単に表皮26を薄くしてその強度を低下させることで対処可能である。このようにすると、表皮26に開裂溝を形成しなくとも好適に破断させることが可能となるからである。
しかし、この場合には、表皮26が、開裂溝の貫通された立体編クッション層20の表面に貼着されると、立体編クッション層20の開裂溝に表皮26が沈み込み、表皮層28の表面に凹みが生じ、エアバッグドア13の外観が損なわれるおそれがある。
この点、本実施形態では、立体編クッション層20については、その裏面から表側へ向けて凹む第1開裂溝21a及び第2開裂溝21bを形成している。立体編クッション層20の表面(表編地層22)には開裂溝を形成していない。そのため、表皮26の厚みを従来品の厚み(例えば1.3mm)よりも薄くしているものの、表皮層28の表面に開裂溝に起因した凹みが生じいくい。
なお、立体編クッション層20のテアライン21は、基材15のテアライン16を投影した箇所に位置していることが望ましいが、同テアライン16の幅方向について最大で3mm程度のずれであれば、同程度の性能が発揮されるため、許容される。
図6及び図7に示すように、テアライン21は、第1開裂溝21aの延びる方向が、立体編クッション層20の引張強度が最も大きい方向R2に沿うように形成されている。
上記両テアライン16,21は、エアバッグドア13の開放のために、展開及び膨張するエアバッグ32によって押圧されてエアバッグドア13が破断される際の破断の起点となる。これらのテアライン16,21は、エアバッグドア13のスムーズな開放、及びエアバッグ32のスムーズな展開及び膨張を確保するために設けられている。テアライン16,21が基材15及び立体編クッション層20に設けられている主な理由は、テアライン16,21を表皮26よりも裏面側に設けることで、テアライン16,21が表面側から見えないようにするためである。
さらに、本実施形態では、エアバッグドア13が、展開及び膨張するエアバッグ32によって押圧された場合、テアライン16,21のうち第1開裂溝16a,21aが第2開裂溝16b,21bよりも先に破断されるように設定されている。
次に、本実施形態の特徴部分について説明する。
立体編クッション層20の裏面側にテアライン21を形成する方法としては、トムソン刃を用いた加工、コールドナイフやホットナイフを用いた加工等がよく知られているが、本実施形態ではレーザ加工が採用されている。レーザ加工は、レーザ加工機を用い、立体編クッション層20に対し裏面側からレーザ光を照射し、立体編クッション層20のうち裏編地層23の一部及び連結層25の一部をレーザ光によって焼き切って除去することでテアライン21を形成する加工方法である。
レーザとしては、CO2レーザ、YAGレーザ、LDレーザ(半導体レーザ)、YVO4レーザ、ファイバレーザ等を用いることが好ましく、本実施形態では、9.4μmと10.6μmを中心とする2つの波長帯で発光するCO2レーザが用いられている。
上記レーザ光により、立体編クッション層20の裏編地層23と連結層25とに跨るテアライン21を形成するために、立体編クッション層20に工夫がなされている。裏編地層23が表編地層22よりもレーザ光を吸収しやすい糸を用いて形成されている。より詳しくは、裏編地層23は、表編地層22よりも濃色である黒色の糸によって形成される一方、表編地層22は、裏編地層23よりも淡色である白色の糸によって形成されている。連結層25についても、裏編地層23と同様、表編地層22よりも濃色である黒色の糸によって形成されている。
次に、上記のように構成された本実施形態の作用について説明する。
まず、立体編クッション層20にテアライン21を形成する方法について説明する。
図8に示すように、立体編クッション層20に対し裏面側(図8の上側)からレーザ光LAが照射される。ここで、一般に、濃色に比べ淡色の方が光を吸収しにくい。また、淡色の中でも白色が最も光を吸収しにくい。表現を変えると、淡色に比べ濃色の方が光を吸収しやすい。また、濃色のなかでも黒色が最も光を吸収しやすい。
この点、本実施形態では、表編地層22が、裏編地層23及び連結層25よりも淡色である白色の糸を用いて形成されている。また、裏編地層23及び連結層25が、表編地層22よりも濃色である黒色の糸を用いて形成されている。
そのため、裏編地層23及び連結層25ではレーザ光LAが反射又は透過されにくく、裏編地層23及び連結層25が、他の色の糸を用いて形成されている場合よりも多く吸収される。裏編地層23及び連結層25に照射されたレーザ光LAのエネルギの多くが熱となり、裏編地層23及び連結層25のうちレーザ光LAの照射された箇所の温度が上昇し、図8において二点鎖線で示すように焼き切られてテアライン21が形成される。これに対し、表編地層22では、仮にレーザ光LAが照射されたとしても、そのレーザ光LAが裏編地層23及び連結層25よりも多く反射され、裏編地層23及び連結層25に比べてレーザ光LAが吸収されにくい。表編地層22に照射されたレーザ光LAのエネルギは熱になりにくい。
従って、立体編クッション層20の構成部材の厚みのばらつきにより、レーザ光LAが表編地層22に達したとしても、レーザ光LAは表編地層22でより多く反射され、表編地層22が他の色の糸を用いて形成されている場合よりも吸収されにくい。そのため、表編地層22は裏編地層23及び連結層25に比べて焼き切られにくい。
ここで、立体編クッション層20に表皮26が貼着された状態でも、その立体編クッション層20に裏面側からレーザ光LAを照射してテアライン21を形成することが可能である。ただし、この場合には、仮に立体編クッション層20にテアライン21が適切に形成されないと、その立体編クッション層20だけでなく貼着された表皮26も廃棄処分の対象となり、表皮26が無駄になる。
この点、上記の加工方法によれば、レーザ光LAは立体編クッション層20に表皮26が貼着されていない状態で行なわれる。そのため、仮に立体編クッション層20にテアライン21が適切に形成されなかったとしても、その立体編クッション層20だけが廃棄処分の対象となる。
次に、エアバッグ装置11の作用について説明する。
自動車に対し前方から衝撃が加わらないときには、エアバッグ装置11では、膨張用ガスがインフレータ33から噴出されず、エアバッグ32に供給されない。そのため、エアバッグ32は、図2に示すように折り畳まれた状態に保持され続ける。
エアバッグドア13では、基材15が心材として機能し、立体編クッション層20が自身の弾力性により触感を向上させ、表皮26が、主として質感、触感等を向上させる。
これに対し、前面衝突等により自動車に前方から衝撃が加わると、インフレータ33から膨張用ガスがエアバッグ32に供給される。この膨張用ガスにより、エアバッグ32が、折り状態を解消(展開)しながら膨張する。この展開及び膨張の過程で、エアバッグ32の押圧力が図1及び図2に示すリテーナ30の前側ドア部35、後側ドア部36、左側ドア部38及び右側ドア部39に加わる。各ドア部35,36,38,39が、ヒンジ部35a,36a,38a,39aによって支持されながら外側に向けて押し広げられる。
このとき、前側ドア部35及び後側ドア部36を介してエアバッグドア13の基材15が表側へ押圧されることにより、同基材15が、まずは図6の第1開裂溝16aを起点として前後に破断されるとともに、同基材15の前側ドア部35及び後側ドア部36に対応する部分が表側に向けて押し広げられる。
このように、基材15が表側に向けて押し広げられることにより、図7に示す立体編クッション層20の第1開裂溝21aが前後に引っ張られる。第1開裂溝21aが、その車幅方向における中央部を起点として同車幅方向に沿って破断されるとともに、表側に向けて押し広げられる。ここで、立体編クッション層20及び基布層27の引張強度は前後方向に対して最も小さくされているため、立体編クッション層20が第1開裂溝21aを起点として前後に円滑に破断されるとともに、基布層27及び表皮層28が第1開裂溝16aに対応する部位を起点として前後に円滑に破断される。
このようにして基材15の第1開裂溝16aでの破断、及び立体編クッション層20の第1開裂溝21aでの破断がそれぞれ車幅方向の両端まで進行すると、これら第1開裂溝16a,21aの両端からV字状に延びる第2開裂溝16b,21bの破断が進行する。
図1及び図2に示すように、前側ドア部35、後側ドア部36、左側ドア部38及び右側ドア部39が、上記のように破断された基材15、立体編クッション層20及び表皮26を伴って、ヒンジ部35a,36a,38a,39aを支点として外側へ開くことにより、インストルメントパネル10に開口14が形成される。エアバッグ32は、この開口14を通って、インストルメントパネル10と助手席の乗員との間で展開及び膨張し、同乗員に前方から加わる衝撃を緩和する。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)互いに異なる糸で形成された表編地層22及び裏編地層23と、両編地層22,23を連結糸24で連結してなる連結層25とを備え、裏編地層23から表側へ凹むテアライン21を有する立体編クッション層20にあって、表編地層22を裏編地層23よりもレーザ光LAを吸収しにくい糸を用いて形成している。そして、立体編クッション層20に対し裏面側からレーザ光LAを照射することによりテアライン21を形成している(図3、図8)。
そのため、立体編クッション層20の構成部材の厚みのばらつきにより、レーザ光LAが表編地層22に達しても、その表編地層22を焼き切らないようにし、裏編地層23及び連結層25にのみテアライン21を形成することができる。
(2)一般に、濃色に比べ淡色が光を吸収しにくい点に着目し、表編地層22を、裏編地層23よりも淡色の糸を用いて形成している。
そのため、照射されたレーザ光LAが表編地層22に達しても、レーザ光LAを、表編地層22が裏編地層23と同じ色、又は同裏編地層23よりも濃色の糸で形成されている場合よりも多く表編地層22で反射又は透過させ、吸収されにくくし、表編地層22を焼き切らないようにすることができる。
(3)一般に、淡色の中でも白色が最も光を吸収しにくい点に着目し、表編地層22を、白色の糸を用いて形成している。
そのため、レーザ光LAが表編地層22に達しても、レーザ光LAを表編地層22でより多く反射させ、表編地層22が他の淡色の糸を用いて形成された場合よりも吸収されにくくし、表編地層22を焼き切らないようにすることができる。
(4)一般に、黒色が他の色に比べ最も光を吸収しやすい点に着目し、裏編地層23及び連結層25を黒色の糸を用いて形成している。
そのため、照射されたレーザ光LAを、裏編地層23及び連結層25が他の色の糸を用いて形成されているよりも多く吸収し、同裏編地層23及び連結層25のレーザ光LAの照射された箇所を的確に焼き切ることができる。
(5)レーザ光LAの照射を、立体編クッション層20に表皮26が貼着されていない状態で行なうようにしている(図8)。
そのため、仮に立体編クッション層20にテアライン21が適切に形成されなかったとしても、その立体編クッション層20だけを廃棄処分すればよく、表皮26を無駄にしなくてすむ。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
・表編地層22は、裏編地層23よりも淡色であることを条件に、白色とは異なる色の糸によって形成されてもよい。
・裏編地層23及び連結層25は、表編地層22よりも濃色であることを条件に、黒色とは異なる色の糸によって形成されてもよい。この場合、裏編地層23の糸の色と、連結糸24の色とは互いに同じであってもよいし、互いに異なってもよい。
・第1開裂溝16a,21a及び第2開裂溝16b,21bの断面形状が、上記実施形態とは異なる断面形状、例えば三角形状等に変更されてもよい。
・基材15の表面に立体編クッション層20を貼着する際に、第1開裂溝21a及び第2開裂溝21bがその幅方向へ開くのを抑制する上では、上記実施形態のように、両開裂溝21a,21bをミシン目状に形成することが好ましい。しかしながら、上記貼着時に第1開裂溝21a及び第2開裂溝21bが問題になるほど開かないのであれば、両開裂溝21a,21bはその延びる方向において連続的に形成されてもよい。
・図9に示すように、レーザ光LAの照射は、立体編クッション層20に表皮26が貼着された状態で行なわれてもよい。
・リテーナ30の貫通溝37、基材15のテアライン16、及び立体編クッション層20のテアライン21が上記実施形態とは異なる形態に変更されてもよい。
図10はその一例を示している。この変形例では、インストルメントパネル110の一部を構成するリテーナ130の貫通溝137は、車幅方向に沿って延びる第1溝137aと、同第1溝137aの両端からそれぞれ前後に延びる第2溝137bとを有する。また、両テアライン16,21は、貫通溝137に対応する形状を有する。
こうした構成においては、リテーナ130は、第1溝137aの前後にそれぞれ位置するとともに、第2溝137bの車幅方向内側に位置する前側ドア部135及び後側ドア部136を備える。前側ドア部135は、ヒンジ部135aにより前側の壁部31(図2参照)に連結されている。後側ドア部136は、ヒンジ部136aにより後側の壁部31(図2参照)に連結されている。左側ドア部38及び右側ドア部39は形成されない。
また、この場合には、上記実施形態において例示したエアバッグドア13及びリテーナ30に比べて、前側ドア部135及び後側ドア部136が表側に押し広げられたときの開口14の面積が大きくなる。
・立体編クッション層20は、ダブルラッセル編物とは異なる立体編物、例えばトリコット編物によって形成されてもよい。
・表皮26は、上記実施形態とは異なり基布層27がなく、表皮層28のみからなる単層構造をなすものであってもよい。本革の場合がこれに該当する。
・上記立体編クッション層は、インストルメントパネル10のほかにも、サイドドア(ドアトリム)、ピラー(ピラーガーニッシュ)、フロントシート、バックシート等の自動車用内装品におけるエアバッグドアの立体編クッション層にも適用可能である。
13…エアバッグドア、15…基材、16,21…テアライン、20…立体編クッション層、22…表編地層、23…裏編地層、24…連結糸、25…連結層、26…表皮、32…エアバッグ、LA…レーザ光。

Claims (5)

  1. 基材と表皮との間に介在され、それら基材及び表皮とともにエアバッグドアを構成する層であり、
    互いに異なる糸で形成された表編地層及び裏編地層と、前記表編地層及び前記裏編地層を連結糸で連結してなる連結層とを備え、
    さらに、展開及び膨張するエアバッグにより押圧された際の破断の起点となるテアラインが、レーザ光の照射により前記裏編地層及び前記連結層に跨って形成されたエアバッグドア用立体編クッション層であって、
    前記表編地層が、前記裏編地層よりもレーザ光を吸収しにくい糸を用いて形成されているエアバッグドア用立体編クッション層。
  2. 前記表編地層は、前記裏編地層よりも淡色の糸を用いて形成されている請求項1に記載のエアバッグドア用立体編クッション層。
  3. 前記表編地層は白色の糸を用いて形成されている請求項2に記載のエアバッグドア用立体編クッション層。
  4. 前記裏編地層は黒色の糸を用いて形成されている請求項2又は3に記載のエアバッグドア用立体編クッション層。
  5. 基材と表皮との間に介在され、それら基材及び表皮とともにエアバッグドアを構成する層であり、
    互いに異なる糸で形成された表編地層及び裏編地層と、前記表編地層及び前記裏編地層を連結糸で連結してなる連結層とを備え、
    前記表編地層が前記裏編地層よりもレーザ光を吸収しにくい糸を用いて形成されたエアバッグドア用立体編クッション層を加工対象とし、
    前記エアバッグドア用立体編クッション層に対し裏面側からレーザ光を照射することにより、展開及び膨張するエアバッグにより押圧された際の破断の起点となるテアラインを、前記裏編地層及び前記連結層に跨って形成するエアバッグドア用立体編クッション層のテアライン加工方法。
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