JP2015111201A - フォーカルプレンシャッタ及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大型化させることなく、組み立てが容易で、遮光羽及び羽根アームの走行時の光軸方向のバタつき(暴れ)の発生を抑制するフォーカルプレンシャッタを提供する。【解決手段】後羽根駆動部材2と先羽根駆動部材3により羽根アーム6,7,11,12と遮光羽根8,9,13,14,15からなるシャッタ羽根を往復回動させてシャッタ地板1のアパーチャ1cを開閉する。羽根アーム7,12に連結孔7b,12bを形成し、先羽根駆動部材3と後羽根駆動部材2に設けられた駆動ピン3a,2aを連結孔7b,12bに挿入し、ガタ寄せバネ16,17により羽根アーム7,12を遮光羽根8等の走行方向とは逆の方向に付勢する。駆動ピン3a,2aに連結孔7b,12bの内周壁と係合する溝形状部3b,2bを設け、ガタ寄せバネ16,17により遮光羽根8等の走行中に連結孔7b,12bの内周壁を溝形状部3b,2bの溝底に当接させた状態に保持する。【選択図】図6
Description
本発明は、フォーカルプレンシャッタと、フォーカルプレンシャッタを備える撮像装置に関する。
撮像装置に用いられる従来のフォーカルプレンシャッタでは、遮光羽根を駆動する部材である駆動ピンに対して、遮光羽根と連結されて駆動される羽根アームの光軸方向の位置が規制されていない。そのため、遮光羽根の走行時にスリット形成羽根のスリット形成縁がバタつき(暴れ)、光軸方向の位置が安定せず、また、走行スタート時のスリット形成縁の光軸方向の位置が不安定となるため、撮影毎の露出が安定しないという問題がある。
この問題を解決する技術が、例えば、特許文献1に提案されている。特許文献1に記載されたフォーカルプレンシャッタでは、2本の駆動ピンのそれぞれに対して2枚の羽根アームのそれぞれに形成された連結孔を連結させ、各駆動ピンの先端側に止め部材を固着し、この止め部材の側面に連結孔の周縁部を摺接させている。これにより、羽根アームを駆動ピンの軸方向に位置決めしている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、止め部材を駆動ピンの嵌合径よりも大きくすると共に、一定の嵌合長を必要とする。そのため、フォーカルプレンシャッタ自体が大型化してしまい、これに伴って撮像装置の本体が大型化してしまうという問題がある。また、このとき、フォーカルプレンシャッタが撮像素子側に大型化してしまうため、遮光羽根と撮像素子との距離が離れてしまい、シャッタ効率が低下してしまうという問題が生じる。さらに、フォーカルプレンシャッタを組み立てる際には、羽根駆動部材(駆動ピン)、羽根、地板及び止め部材を、位相を合わせながら同時に組み立てなければならならず、組み立てが容易ではないという問題がある。
本発明は、大型化させることなく、組み立てが容易で、遮光羽及び羽根アームの走行時の光軸方向のバタつき(暴れ)の発生を抑制することが可能なフォーカルプレンシャッタを提供することを目的とする。
本発明に係るフォーカルプレンシャッタは、被写体光束を通過させるためのアパーチャを有する地板と、前記地板に回転可能に支持された複数の羽根アームと、前記複数の羽根アームのそれぞれに連結された複数の遮光羽根と、前記複数の羽根アームを往復回動させることで前記複数の遮光羽根に前記アパーチャの開閉を行わせる羽根駆動部材とを備えるフォーカルプレンシャッタであって、前記羽根アームを前記遮光羽根の走行方向とは逆の方向に付勢する付勢手段を備え、前記羽根アームに孔が形成されると共に前記羽根駆動部材に前記孔に挿入される駆動ピンが設けられ、前記駆動ピンに前記孔の内周壁と係合することで前記羽根アームを前記駆動ピンの軸方向で位置決めする溝形状部が形成され、前記付勢手段により前記遮光羽根の走行中に前記羽根アームの前記孔の内周壁が前記溝形状部の溝底に当接させた状態に保持されることを特徴とする。
本発明のフォーカルプレンシャッタによれば、大型化させることなく組み立てが容易であり、遮光羽根及び羽根アームの走行時の光軸方向の暴れを抑制することができ、これにより、シャッタ効率の低下を抑制し、撮影毎の露光を安定させることができる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るフォーカルプレンシャッタ(シャッタユニット)100の概略構成を示す分解斜視図である。フォーカルプレンシャッタ100は、光軸Zに沿って被写体側から撮像素子側に向かって順に配置された2つの羽根駆動部材である後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3と、シャッタ地板1と、後羽根20と、仕切り板18と、先羽根21と、カバー板19とを備える。
図1は、第1実施形態に係るフォーカルプレンシャッタ(シャッタユニット)100の概略構成を示す分解斜視図である。フォーカルプレンシャッタ100は、光軸Zに沿って被写体側から撮像素子側に向かって順に配置された2つの羽根駆動部材である後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3と、シャッタ地板1と、後羽根20と、仕切り板18と、先羽根21と、カバー板19とを備える。
シャッタ地板1の被写体側には、後羽根駆動部材2と先羽根駆動部材3をそれぞれ回転可能に支持する軸部1a,1bが設けられている。シャッタ地板1、仕切り板18及びカバー板19にはそれぞれ、不図示の撮像レンズを含む撮像光学系から導かれる被写体光束を通過させるための開口部であるアパーチャ1c,18c,19cが形成されている。
シャッタ地板1の撮像素子側には、仕切り板18とカバー板19がそれぞれ所定の間隔を空けて取り付けられており、シャッタ地板1と仕切り板18との間に第1の羽根室が形成され、仕切り板18とカバー板19との間に第2の羽根室が形成されている。後羽根20は第1の羽根室に配置されており、第2の羽根室に先羽根21が配置されている。後羽根20と先羽根21は共に、アパーチャ1c,18c,19cを開閉する遮光羽根と、遮光羽根に取り付けられた羽根アームとからなるシャッタ羽根である。
図2は、図1のフォーカルプレンシャッタを構成する後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3と後羽根20及び先羽根21のそれぞれの羽根アームとの連結部の構造を示す分解斜視図である。なお、図2では、仕切り板18とカバー板19の図示を省略している。
図1にも示したように、シャッタ地板1にはアパーチャ1cが形成されると共に、シャッタ地板1の被写体側には、後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3をそれぞれ回転可能に支持する軸部1a,1bが配置されている。なお、軸部1a、1bの軸方向は、光軸Zの軸方向(光軸方向)と平行である。
シャッタ地板1には、軸部1a,1bの近傍に円弧状の2つの長孔1d,1eが形成されており、長孔1d,1e下方端部(図1に示した状態における下方の端部を指す)にはそれぞれ、平面形状が略半月型の緩衝部材4,5が取り付けられている。なお、本実施形態では、後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3をそれぞれ支持する軸部1a,1bを被写体側に配置されるシャッタ地板1に配置したが、これに限定されるものではない。例えば、軸部1a,1bを撮像素子側に配置されるカバー板19に配置してもよく、また、不図示の別の部品(撮像素子側か被写体側かを問わない)に配置してもよい。
後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3はそれぞれ、軸部1a,1bに対して回転可能に取り付けられる。先羽根駆動部材3は駆動ピン3aを有し、駆動ピン3aは長孔1eを貫通して先羽根21を構成する羽根アーム7に設けられた連結孔7bに挿入、連結されている。また、後羽根駆動部材2は駆動ピン2aを有し、駆動ピン2aは、長孔1dを貫通して後羽根20を構成する羽根アーム12に設けられた連結孔12b(図2に不図示、図3及び4参照)に挿入、連結されている。
なお、後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3はそれぞれ樹脂材料等で成形されており、駆動ピン2a,3bはそれぞれ後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3の一部であって、同じ材質でその他の部位と一体形成されている。
シャッタ地板1の第1の羽根室側の面には、支軸1f,1gが軸部1a,1bと同軸に形成されると共に、同面には支軸1h,1iが形成されている。なお、支軸1f,1gの軸方向と支軸1h,1iの軸方向とは平行となっている。
先羽根21は、遮光羽根8,9と、遮光羽根8,9に取り付けられた羽根アーム6,7とを有する。羽根アーム6,7にはそれぞれ支持孔6a,7aが形成されており、支持孔6a,7aに、直接、支軸1i,1gを挿通させることにより、羽根アーム6,7はそれぞれ往復回動自在に枢着されている。後羽根20には、遮光羽根13,14,15と、遮光羽根13,14,15に取り付けられた羽根アーム11,12とを有する。羽根アーム11,12にはそれぞれ支持孔11a,12a(支持孔12aは図2に不図示、図4参照)が形成されており、支持孔11a,12aに、直接、支軸1h,1fを挿通させることにより、遮光羽根13,14,15がそれぞれ往復回動自在に枢着されている。
遮光羽根8,9と羽根アーム6,7は、これらを重ね合わせて、連結部材10Aを用いてカシメ等で一体的に組み立てられる。同様に、遮光羽根13,14,15と羽根アーム11,12は、これらを重ね合わせて、連結部材10Bを用いてカシメ等で一体的に組み立てられる。これにより、羽根アーム6,7に対して遮光羽根8,9が回動自在に軸支され、羽根アーム11,12に対して遮光羽根13,14,15が回動自在に軸支される。
ここで、連結部材10A,10Bを用いて遮光羽根8,9及び遮光羽根13,14,15を回動自在に軸支しているため、連結部材10A,10Bの連結軸周りにはガタが存在する。そこで、支軸1h,1iと内側の羽根アーム6,11に対してガタ寄せバネ16,17(図4参照)を配置し、遮光羽根8,9,13,14,15(以下「遮光羽根8等」と記す)のガタを一方向に寄せている。これにより、走行中の遮光羽根8等の片寄りを常に一方向に規制することができ、よって、シャッタ精度を向上させることができる。
なお、遮光羽根8等のガタ寄せは、支軸1h,1iと内側の羽根アーム6,11に対してガタ寄せバネ16,17を配置する構成に限定されるものではない。例えば、別の場所にトーションバネを配置する構成としてもよいし、別の付勢手段を用いる方法を用いてもよい。
先羽根21と後羽根20とは互いに、羽根アーム6,7と遮光羽根8,9とを連結する連結部材10Aの連結軸と、羽根アーム11,12と遮光羽根13,14,15とを連結する連結部材10Bの連結軸のそれぞれの頭の向きが反対側を向くように、逆向きに配置される。ここで、先羽根21の遮光羽根8,9と後羽根20の遮光羽根13,14,15のうち、羽根アーム6,7,11,12(以下「羽根アーム6等」と記す)の先端側で連結された羽根である遮光羽根8,13がスリット形成羽根である。以下の説明では、「遮光羽根8」及び「遮光羽根13」について、適宜、「スリット形成羽根8」及び「スリット形成羽根13」と記す。
スリット形成羽根8,13及び遮光羽根9,14,15の光軸方向への暴れを抑制するための手段が、後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3がそれぞれ備える駆動ピン2a,3aに設けられている。図3は、駆動ピン2a,3aに形成された溝形状部の構造を示す断面図である。本実施形態では、図2及び図3に示すように、駆動ピン2a,3aには、羽根走行時の回転方向と略直交する方向(駆動ピン2a,3aの軸方向)に一定の幅を持つ溝形状部2b,3b(溝形状部3bは、図2では陰となって見えないために不図示)が形成されている。
先羽根21及び後羽根20の光軸Zから離れた外側の羽根アーム7,12に設けられた連結孔7b,12bの内周壁はそれぞれ溝形状部3b,2bの溝底に当接している。これにより、羽根アーム7,12は、駆動ピン3a,2aの軸方向で位置決めされ、動きが規制されている。駆動ピン3a,2aの外径Bと連結孔7b,12bの直径Aとは、直径Aが外径Bよりも嵌合ガタの分だけ僅かに大きい。そのため、駆動ピン3a,2aにそれぞれ溝形状部3b,2bを形成すると、後羽根20と先羽根21の走行時の回転方向に対して羽根アーム7,12と駆動ピン3a,2aとがガタを持った構成になる。
そこで、前述したガタ寄せバネ16,17を用いて、羽根アーム6,11を図3中に矢印Cで示すように、後羽根20と先羽根21の走行方向(以下「羽根走行方向」という)とは逆方向に付勢する。これにより、走行中の羽根アーム7,12と駆動ピン3a,2aとのガタ寄せが行われ、シャッタ羽根の走行中には、連結孔7b,12bの内周壁が溝形状部3b,2bの溝底に当接した状態に保持される。つまり、ガタ寄せバネ16,17は、前述の通りに遮光羽根8等同士のガタ寄せを行うと共に、羽根アーム7,12と駆動ピン3a,2aとのガタ寄せを行う役割を担う。
なお、ガタ寄せバネ16,17の付勢方向を羽根走行方向とは逆の方向としているのは、次のような理由による。即ち、羽根走行方向と同方向に付勢した場合、羽根駆動部材2,3を直接駆動する不図示の羽根駆動バネのバネ力と羽根アーム6,11を付勢するガタ寄せバネ16,17のバネ力との関係によっては、羽根走行中に羽根アーム7,12が駆動ピン3a,2aに形成された溝形状部3b,2bから外れてしまうおそれがある。こうして羽根走行中に羽根アーム7,12が溝形状部3b,2bから外れてしまうと、遮光羽根8等の走行が不安定になってしまうため、このような事態が生じることを未然に防止する必要があるからである。
本実施形態では、図3に示すように、溝形状部2b,3bの側壁2c,3cをテーパ形状に形成している。これは以下の理由による。即ち、先羽根駆動部材3及び後羽根駆動部材2が羽根走行完了状態から羽根走行待機状態に移行するときに、慣性によって羽根アーム7,12のバウンドが生じるおそれがある。このバウンドが収まると、ガタ寄せバネ16,17によって羽根アーム7,12の連結孔7b,12bの内周壁が駆動ピン3a,2aの溝底へ向けて付勢される。このとき、側壁3c,2cがテーパ形状となっているため、スムーズに連結孔7b,12bの内周壁を溝形状部3b,2bの溝底へ案内して、羽根アーム7,12の連結孔7b,12bと駆動ピン3,2の溝形状部3b,2bとを係合させることができる。
なお、本実施形態では、駆動ピン2a,3aにそれぞれ形成した溝形状部2b,3bを羽根走行方向側にのみ形成している。これは、羽根走行方向の逆方向にも溝形状部を形成すると、その分だけ駆動ピン3a,2aと羽根アーム7,12との間のガタの量が大きくなって羽根走行完了時にアパーチャ1cに対する遮光羽根8等のバウンドが大きくなってしまうので、これを防止するためである。
次に、フォーカルプレンシャッタ100の動作について、図4乃至図6を参照して説明する。図4は、フォーカルプレンシャッタ100を撮像素子側から見た平面図であり、遮光羽根8等の羽根走行完了状態を示す図である。図5は、フォーカルプレンシャッタ100を撮像素子側から見た平面図であり、遮光羽根8等の羽根走行待機状態を示す図である。図6(a)は、先羽根21の走行前の状態を示す部分斜視図であり、図6(b)は、先羽根21の走行後の状態を示す部分斜視図である。なお、図6の各図では、簡略化のために後羽根20及びガタ寄せバネ17の図示を省略している。
撮影に際して、フォーカルプレンシャッタ100を備える不図示の撮像装置のレリーズボタンが押下されると、羽根駆動部材2,3の固定が所定のタイミングで解除される。すると、図5の羽根走行待機状態から、まず、先駆動バネ(不図示)の付勢力によって先羽根駆動部材3が時計方向へ急速に回転し、駆動ピン3aが先羽根アーム7を時計方向へ回動させる。これにより、先羽根21が相互の重なり量を大きくしながら、アパーチャ1cを開放していく。続いて、所定時間後に、後駆動バネ(不図示)の付勢力によって後羽根駆動部材2が時計方向へ急速に回転し、駆動ピン2aが羽根アーム12を時計方向へ回動させる。これにより、後羽根20が相互の重なり量を小さくさせながら、アパーチャ1cを覆っていく。
このようにして露光作動が続けられるが、スリット形成羽根8,13のスリット形成縁がアパーチャ1cの下方へ退いた段階で、駆動ピン2a,3aがシャッタ地板1に形成された長孔1d,1eに設けられた緩衝部材4、5に当接する。これにより、羽根駆動部材2,3の動作が停止し、後羽根20及び先羽根21の走行も停止する。
ところで、駆動ピン2a,3aの回転による先羽根21及び後羽根20の走行中には、遮光羽根8等には作動方向へ移動させるための力の他に、光軸方向等への複雑な力が作用する。従来のフォーカルプレンシャッタでは、このような複雑な力によって遮光羽根に暴れが生じる。これに対して、本実施形態では、羽根アーム7,12に設けられた連結孔7b,12bの内周壁を駆動ピン3a,2aにそれぞれ形成された溝形状部3b,2bによって光軸方向で位置決めし、羽根アーム7,12の動きを規制している。これにより、羽根アーム7,12の暴れが抑制され、これに伴って遮光羽根8等の光軸方向への暴れを抑制することができる。
その結果、本実施形態によれば、羽根アーム6等と遮光羽根8等の動作が安定し、撮影毎に露光むらが発生することを抑制することができる。また、例えば、羽根アーム6等と遮光羽根8等に対してねじりのような大きな負荷が掛かることを抑制することができるため、これらの耐久性を向上させることができる。更に、遮光羽根8等に接近して配置される撮像素子(不図示)と遮光羽根8等との接触を防止することができるため、走行中の遮光羽根8等の暴れによって撮像素子が損傷することを防止することができる。逆に、遮光羽根8等と撮像素子とを接近させて配置することができるようになるため、シャッタ効率を向上させることが可能になる。
次に、後羽根20及び先羽根21のセット動作について、図4及び図5を参照して説明する。セット部材(不図示)によって、先駆動バネ(不図示)の付勢力に抗して、先羽根駆動部材3を軸部1b回りに反時計方向へ回転させる。これにより、駆動ピン3aによって、先羽根21の羽根アーム7は駆動ピン3aに形成された溝形状部3bに係合したまま支軸1g回りに反時計方向へ回動する。こうして、先羽根21の遮光羽根8,9は相互の重なりを小さくしつつ上方へ移動していく。
先羽根21のスリット形成羽根8が後羽根20のスリット形成羽根13に所定量だけ重なると、セット部材(不図示)が後駆動バネ(不図示)の付勢力に抗して後羽根駆動部材2を軸部1a回りに反時計方向へ回転させ始める。これにより、駆動ピン2aによって、後羽根20の羽根アーム12は、駆動ピン2aに形成された溝形状部2bに係合したまま支軸1f回りに反時計方向へ回動し、後羽根20の遮光羽根13,14,15は相互の重なりを大きくしながら上方へ移動していく。そして、後羽根20の遮光羽根13,14,15が重畳されてアパーチャ1cの上方位置へ収納されると共に、先羽根21の遮光羽根8,9は展開されてアパーチャ1cを完全に覆った状態で、先羽根駆動部材3と後羽根駆動部材2の回動は終了し、固定される。
なお、セット動作が完了した状態においては、ガタ寄せバネ16,17の付勢力によって、羽根アーム7,12はそれぞれ、駆動ピン3a,2aに形成された溝形状部3b,2bと係合した状態にあるため、光軸方向での位置が固定されている。これにより、アパーチャ1cに対する遮光羽根8等のスタート位置を安定化させて、撮影毎の露出精度を向上させることができるという効果を得ることができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、樹脂材料等からなる後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3のそれぞれにおいて、駆動ピン2a,3aは同じ材料で一体成形されているとした。これに対して第2実施形態では、羽根駆動部材において駆動ピンがその他の部位とは異なる材料で形成された場合、つまり、駆動ピンを羽根駆動部材に対して別部品として準備し、駆動ピンが羽根駆動部材に取り付けられた場合について説明する。
第1実施形態では、樹脂材料等からなる後羽根駆動部材2及び先羽根駆動部材3のそれぞれにおいて、駆動ピン2a,3aは同じ材料で一体成形されているとした。これに対して第2実施形態では、羽根駆動部材において駆動ピンがその他の部位とは異なる材料で形成された場合、つまり、駆動ピンを羽根駆動部材に対して別部品として準備し、駆動ピンが羽根駆動部材に取り付けられた場合について説明する。
図7は第2実施形態に係るフォーカルプレンシャッタが備える羽根駆動部材が備える駆動ピン22の構造を示す側面図である。羽根駆動部材(不図示)と駆動ピン22とが別部品として形成されている場合には、羽根駆動部材に駆動ピンをカシメ等で取り付ける必要が生じる。その際に、第1実施形態で説明した駆動ピン2a,3aの溝形状部2b,3bに相当する溝形状部を駆動ピン22の羽根走行方向のみに形成してしまうと、カシメの回転方向の取り付け誤差によって羽根走行特性にバラつきが発生してしまう。そこで、本実施形態では、駆動ピン22には、羽根走行方向と平行な面で全周にわたって溝形状部22aを形成する。これにより、羽根走行特性にバラつきが生じることを回避することができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
例えば、上記実施形態では、シャッタ地板1に対して仕切り板18とカバー板19を光軸方向にこの順序で取り付け、これらの板部材間に形成された2つの羽根室内に、2組のシャッタ羽根(先羽根21、後羽根20)を配置した。しかし、このような形態に限定されず、例えば、2枚の地板による構成、例えば、シャッタ地板1とカバー板19との間に形成された1つの羽根室内に1組のシャッタ羽根を備えた構造としてもよい。また、上記実施形態では、2枚の遮光羽根8,9で先羽根21を構成し、3枚の遮光羽根13,14,15で後羽根20を構成したが、これに限定されず、3枚或いは5枚等の複数の枚数の遮光羽根で先羽根及び後羽根を構成してもよい。
1 シャッタ地板
1d,1e 長孔
2 後羽根駆動部材
3 先羽根駆動部材
2a,3a 駆動ピン
2b,3b 溝形状部
6,7,11,12 羽根アーム
7b,12b 連結孔
8,9,13,14,15 遮光羽根
16,17 ガタ寄せバネ
19 カバー板
20 後羽根
21 先羽根
1d,1e 長孔
2 後羽根駆動部材
3 先羽根駆動部材
2a,3a 駆動ピン
2b,3b 溝形状部
6,7,11,12 羽根アーム
7b,12b 連結孔
8,9,13,14,15 遮光羽根
16,17 ガタ寄せバネ
19 カバー板
20 後羽根
21 先羽根
Claims (7)
- 被写体光束を通過させるためのアパーチャを有する地板と、
前記地板に回転可能に支持された複数の羽根アームと、
前記複数の羽根アームのそれぞれに連結された複数の遮光羽根と、
前記複数の羽根アームを往復回動させることで前記複数の遮光羽根に前記アパーチャの開閉を行わせる羽根駆動部材とを備えるフォーカルプレンシャッタであって、
前記羽根アームを前記遮光羽根の走行方向とは逆の方向に付勢する付勢手段を備え、
前記羽根アームに孔が形成されると共に前記羽根駆動部材に前記孔に挿入される駆動ピンが設けられ、前記駆動ピンに前記孔の内周壁と係合することで前記羽根アームを前記駆動ピンの軸方向で位置決めする溝形状部が形成され、前記付勢手段により前記遮光羽根の走行中に前記羽根アームの前記孔の内周壁が前記溝形状部の溝底に当接させた状態に保持されることを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。 - 前記付勢手段はトーションバネであることを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記溝形状部の側壁は、前記孔の内周壁を前記溝形状部の溝底へ案内するテーパ形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記複数の羽根アームのうちの光軸から離れた外側にある羽根アームに前記孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記羽根駆動部材と前記駆動ピンとが一体形成され、
前記溝形状部は、前記駆動ピンにおける前記遮光羽根の走行方向側にのみ形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフォーカルプレンシャッタ。 - 前記駆動ピンは、前記羽根駆動部材とは異なる材料で形成されて前記羽根駆動部材に取り付けられており、
前記溝形状部は、前記遮光羽根の走行方向と平行な面で全周にわたって形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフォーカルプレンシャッタ。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のフォーカルプレンシャッタを備えることを特徴とする撮像装置。
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JP2013253123A JP2015111201A (ja) | 2013-12-06 | 2013-12-06 | フォーカルプレンシャッタ及び撮像装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015169739A (ja) * | 2014-03-05 | 2015-09-28 | セイコープレシジョン株式会社 | フォーカルプレーンシャッタ及び光学機器 |
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