以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。なお、前後方向8は第1方向の一例であり、左右方向9は第2方向の一例である。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10は、概ね直方体に形成されており、インクジェット記録方式で記録用紙などのシートに画像を記録するプリンタ部11を備えている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。プリンタ部11が画像記録装置に相当する。
プリンタ部11は、前面に開口13が形成された筐体14を有している。また、各種サイズの記録用紙を収容可能な給送トレイ20及び排出トレイ21が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。筐体14の底面が、複合機10が設置される載置面に当接する。図2に示されるように、プリンタ部11は、給送トレイ20から記録用紙を給送する給送部15、記録用紙に画像を記録する記録部24、第1搬送ローラ対54、第2搬送ローラ対55、及びバイパストレイ50などを備えている。
図1に示されるように、プリンタ部11の上部には、スキャナ部12が設けられている。スキャナ部12の筐体16の前後方向8及び左右方向9の寸法は、プリンタ部11の筐体14と同じである。したがって、プリンタ部11の筐体14及びスキャナ部12の筐体16が一体となって、複合機10の概ね直方体形状の外形を形成している。スキャナ部12は、フラットベッドスキャナである。なお、フラットベッドスキャナの構造は公知であるので、ここでは詳細な説明が省略される。また、スキャナ部12には、複数枚の原稿を1枚ずつ分離して搬送する自動原稿搬送装置(ADF)が設けられていてもよい。
[プリンタ部11]
以下、プリンタ部11の詳細な構造が説明される。プリンタ部11が画像記録装置に相当する。また、プリンタ部11において記録用紙などのシートを搬送する機構がシート搬送装置に相当する。さらに、給送部15、第1搬送ローラ対54、及び第2搬送ローラ対55が搬送部に相当する。
[給送トレイ20]
給送トレイ20は、前後方向8及び左右方向9の長さが上下方向7の長さよりも長い外形であって、上面が開放された箱型の形状を有している。給送トレイ20の上面前側には、排出トレイ21が設けられている。給送トレイ20は、例えば日本工業規格によるA4サイズから写真記録に用いられるL版などの大小様々なサイズの記録用紙を支持面で支持することにより記録用紙を収容可能である。給送トレイ20は、筐体14の開口13に通ずる内部空間に着脱自在に装着される。この給送トレイ20は、開口13を通じて筐体14に対して前後方向8に沿って進退可能である。バイパストレイ50は、複合機10の後面側に設けられており、給送トレイ20とは独立して記録用紙を収容する。バイパストレイ50の詳細は省略される。
給送トレイ20は、図4〜図7に示されるように、前後方向8において伸長及び収縮が可能に構成されている。最も収縮された状態の給送トレイ20は、図1に示されるように、筐体14の内部に収容される。一方、伸長された状態の給送トレイ20は、その一部(より詳細には、後述される第2トレイ72の一部)が筐体14から露出される。給送トレイ20に支持された記録用紙が給送部15によって給送される向きを、特に給送向き17と定義する。すなわち、図2における給送向き17は、前後方向8に沿って前方から後方へ向かう向きである。給送トレイ20の詳細な構成は、後述される。
排出トレイ21は、図1に示されるように、給送トレイ20の上側に設けられている。排出トレイ21は、給送トレイ20と一体となって、筐体14に対して進退可能である。排出トレイ21は、第2搬送ローラ対55によって排出された記録用紙を支持可能である。排出トレイ21は、図4に示されるように、左右方向9に延びる回動軸線を中心に回動可能に給送トレイ20に支持されている。より詳細には、排出トレイ21は、給送トレイ20の上方の一部を覆う倒伏位置(図4(A)参照)と、倒伏位置より起立した起立位置(図4(B)参照)との間を回動する。また、排出トレイ21は、図4〜図7に示されるように、前後方向8において伸長及び収縮が可能に構成されている。第2搬送ローラ対55によって排出トレイ21に記録用紙が排出される向きを、特に排出向き18と定義する。すなわち、図2における排出向き18は、前後方向8に沿って後方から前方へ向かう向きである。排出トレイ21の詳細な構成は、後述される。
[給送部15]
図2に示されるように、給送部15は、給送ローラ25、給送アーム26、駆動伝達機構27、及び分離パッド23を備えている。給送部15は、給送トレイ20の上方であって記録部24の下方に設けられている。給送ローラ25は、給送アーム26の回動先端(給送向き17の下流側の端部)に回転可能に軸支されている。給送アーム26は、回動基端(給送向きの上流側の端部)に設けられた軸28を中心として、給送トレイ20に支持された記録用紙に給送ローラ25を接離させる方向(矢印29の方向)に回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20の支持面に対して当接及び離間が可能である。
したがって、記録用紙を収容した給送トレイ20が筐体14内に装着されたとき、給送ローラ25は、給送トレイ20に収容された記録用紙に当接可能である。記録用紙を収容していない給送トレイ20が筐体14内に装着されたとき、給送トレイ20の支持面に給送ローラ25が当接する位置には分離パッド23が設けられている。分離パッド23は、記録用紙に対して、給送トレイ20の支持面の摩擦係数より大きな摩擦係数を有する材料で形成されている。
給送ローラ25には、モータ(不図示)の駆動力が駆動伝達機構27を通じて伝達される。駆動伝達機構27は、軸28に伝達された回転を無端ベルトにより給送ローラ25の軸へ伝達する。給送ローラ25が、給送トレイ20の支持面上に支持された記録用紙のうち一番上側の記録用紙に当接された状態で回転することにより、当該記録用紙が搬送経路65へ給送される。記録用紙が搬送経路65へ給送されるとき、記録用紙の先端が、給送トレイ20の前後方向8の後側に設けられた後板76と当接する。その結果、一番上側の記録用紙のみが下側の記録用紙から分離されて搬送される。そして、一番上側の記録用紙よりも下側の記録用紙は、一番上側の記録用紙に引き摺られることなく給送トレイ20内に収容されたままで保持される。
[搬送経路65]
図2に示されるように、筐体14の内部空間に設けられた搬送経路65は、給送トレイ20の後側から上方へUターンするように湾曲して延び、さらにプリンタ部11の後ろ側から前側へ曲がった後、更に前側へ向かってほぼ真っ直ぐに延びて排出トレイ21に至っている。搬送経路65は、Uターンする湾曲路65Aと、真っ直ぐな直線路65Bとに大別される。湾曲路65Aは、記録用紙が通過可能な空間を隔てて対向する外側ガイド部材30及び内側ガイド部材31等によって規定されている。直線路65Bは、記録用紙が通過可能な空間を隔てて対向する記録部24及びプラテン40等によって規定されている。
給送トレイ20の給送ローラ25によって搬送経路65に沿って給送された記録用紙は、湾曲路65Aに沿って下方から上方へ向かって搬送向きが反転され、直線路65Bに沿って搬送向きが反転することなく後方から前方へ向かって搬送される。外側ガイド部材30は、湾曲路65Aに沿って記録用紙が搬送されるとき、外側の案内面を構成する部材である。内側ガイド部材31は、湾曲路65Aに沿って記録用紙が搬送されるとき、内側の案内面を構成する部材である。なお、各案内面は、1つの面で構成されていてもよいし、複数のリブの先端面の群として構成されていてもよい。
[第1搬送ローラ対54及び第2搬送ローラ対55]
図2に示されるように、搬送経路65における記録部24よりも搬送向き(前後方向8の前向き)の上流側には、第1搬送ローラ対54が設けられている。第1搬送ローラ対54は、第1搬送ローラ60とピンチローラ61とを有する。搬送経路65において、記録部24よりも搬送向きの下流側には、第2搬送ローラ対55が設けられている。第2搬送ローラ対55は、第2搬送ローラ62と拍車ローラ63とを有する。第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、モータ(不図示)の回転が伝達されて回転する。第1搬送ローラ対54及び第2搬送ローラ対55は、それぞれを構成する各ローラの間に記録用紙を挟持した状態において、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62が回転することによって、記録用紙を搬送する。
[記録部24]
図2に示されるように、第1搬送ローラ対54と第2搬送ローラ対55との間に記録部24が設けられている。記録部24は、キャリッジ38と記録ヘッド39とを備えている。キャリッジ38は、プラテン40の後側及び前側に設けられたガイドレール33、34によって左右方向9に往復動可能に支持されている。ガイドレール34には、公知のベルト機構が設けられている。キャリッジ38は、ベルト機構の無端ベルトと連結されており、無端ベルトの回動によってガイドレール33、34に沿って左右方向9に往復動する。キャリッジ38と記録ヘッド39とが、プラテン40と空間を隔てて対向しているとき、キャリッジ38、記録ヘッド39、及びプラテン40は、直線路65Bの一部を規定する。
記録ヘッド39は、キャリッジ38に搭載されている。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル(不図示)が形成されている。記録ヘッド39には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド39は、複数のノズルからインクを微小なインク滴として選択的に吐出する。キャリッジ38が左右方向9へ移動しているときに、ノズルからプラテン40に支持されている記録用紙に対してインク滴が吐出される。吐出されたインク滴がプラテン40上の記録用紙に付着することにより、記録用紙に画像が記録される。なお、記録部24が記録用紙に画像を記録する方式は、インクジェット記録方式に限定されず、例えば電子写真方式等であってもよい。
[給送トレイ20]
給送トレイ20は、図3に示されるように、第1トレイ71と、第2トレイ72と、一対の連結部材73と、補強部材80とで構成されている。給送トレイ20は、図4〜図7に示されるように、第2トレイ72が第1トレイ71に対して前後方向8に移動することによって、様々なサイズの記録用紙を支持することができるように構成されている。また、給送トレイ20には、図8〜図10に示されるように、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動を規制するロック機構90が設けられている。
[第1トレイ71]
第1トレイ71は、略矩形の底板74と、底板74の左右方向9の両端から上向きに立設された一対の側板75と、底板74の後端から上向きに立設された後板76とを備える。第1トレイ71を構成する底板74、一対の側板75、及び後板76は、例えば、樹脂材料によって一体成型される。すなわち、本実施形態における底板74、一対の側板75、及び後板76は、樹脂製の薄板である。底板74の上面には、ガイド部材41、42と、当接部材43、44とが設けられている。
ガイド部材41、42は、底板74に支持された記録用紙の左右方向9の一方側及び他方側の端部に当接されることにより、当該記録用紙を左右方向9に位置決めする。ガイド部材41、42は、図5及び図6に示されるように、不図示のピニオンギアによって互いに連動して左右方向9に移動可能に構成されている。これにより、ガイド部材41、42は、様々なサイズの記録用紙を左右方向9に位置決めすることができる。
当接部材43、44は、底板74の上面において、左右方向9の概ね中央に配置されている。当接部材43、44は、その前端を回動基端とし且つ後端を回動先端として、図5に示される倒伏位置と、上方に立設された起立位置との間を回動可能に構成されている。当接部材43、44は、底板74の上面に支持された記録用紙の前端(給送向き17の上流側の端部)に当接し、当該記録用紙を前後方向8に位置決めする。複数の当接部材43、44を底板74に設けることにより、様々なサイズの用紙を前後方向8に位置決めすることができる。
[第2トレイ72]
第2トレイ72は、略矩形の底板77と、底板77の左右方向9の両端から上向きに立設された一対の側板78と、底板77の前端から上向きに立設された前板79とを備える。一対の側板78は、その前端部において前板79に接続されている。一対の側板78及び前板79は、その上端において、倒伏位置の排出トレイ21を支持する。第2トレイ72を構成する底板77、一対の側板78、及び前板79は、例えば、樹脂材料によって一体成型される。すなわち、本実施形態における底板77、一対の側板78、及び前板79は、樹脂製の薄板である。
前板79の外面(前後方向8における前方側の面)は、図1に示されるように、複合機10の外部に露出されている。また、前板79の外面は、給送トレイ20が最も収縮された状態において、筐体14の正面と概ね面一となる。さらに、前板79の外面には、上下方向7の下部で且つ左右方向9の中央部に、給送トレイ20を複合機10から引き抜く際にユーザによって把持される把持部79Aが設けられている。
把持部79Aは、上下方向7の下部で且つ左右方向9の中央部における前板79の一部が、前後方向8の後方側に後退された部分である。具体的には、把持部79Aの位置における前板79には、図3に示されるように、前板79の内面側に後退した後退壁79Bと、後退壁79Bの上端と前板79とを接続する上壁79Cとが形成されている。すなわち、後退壁79Bは、その上端において上壁79Cを介して前板79と連続している。また、後退壁79Bは、左右方向9の両端部において前板79と連続している。
第1トレイ71の底板74の上面と第2トレイ72の底板77の上面とは、相互に連なって記録用紙を支持する支持面を構成する。すなわち、給送トレイ20は、底板74、77の上面において積層状態の記録用紙を支持する。底板74の上面は第1支持面の一例であり、底板77の上面は第2支持面の一例である。前板79は第1側壁の一例であり、一対の側板78は第2側壁及び第3側壁の一例である。
[連結部材73]
連結部材73は、各々が前後方向8に延設され且つ互いに直交する縦板73A及び横板73Bによって構成される、所謂アングルである。縦板73Aは、その内面が第1トレイ71の側板75の外面と対面し、その外面が第2トレイ72の側板78の内面と対面する。横板73Bは、その上面が第1トレイ71の底板74の下面と対面し、その下面が第2トレイ72の底板77の上面と対面する。第1トレイ71及び第2トレイ72と連結部材73との互いに対面する面には、例えば、前後方向8に延設されたリブ及び溝が設けられている。第1トレイ71及び第2トレイ72と連結部材73とは、各リブが対応する溝に入り込んだ状態で前後方向8に相対移動する。これにより、給送トレイ20が収縮或いは伸長される。
給送トレイ20は、図4及び図5に示されるように、第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積が最も大きい状態において、底板74の上面でA4サイズの記録用紙を支持することができる。図4及び図5に示される給送トレイ20は、長手方向が左右方向9を向いたA4サイズの記録用紙を支持することができる。図4及び図5に示される第1トレイ71に対する第2トレイ72の位置は、第1位置の一例である。また、A4サイズは、第1サイズの一例である。なお、本実施形態では、第2トレイ72が第1位置に位置する状態において底板74の上面のみで記録用紙が支持されるが、これに限定されず、底板74の上面と底板77の上面とで記録用紙が支持されてもよい。
また、給送トレイ20は、図6に示されるように、第1トレイ71に対して第2トレイ72が前方に引き出された状態において、底板74、77の上面でB4サイズの記録用紙を支持することができる。図6に示される給送トレイ20は、長手方向が前後方向8を向いたB4サイズの記録用紙を支持することができる。図6における第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積は、図4及び図5における第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積より小さい。図6に示される第1トレイ71に対する第2トレイ72の位置は、第2位置の一例である。また、B4サイズは、第2サイズの一例である。
さらに、給送トレイ20は、図7に示されるように、第1トレイ71に対して第2トレイ72が前方にさらに引き出された状態において、底板74、77の上面でA3サイズの記録用紙を支持することができる。図7に示される給送トレイ20は、長手方向が前後方向8を向いたA3サイズの記録用紙を支持することができる。図7における第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積は、図6における第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積よりさらに小さい、図7に示される第1トレイ71に対する第2トレイ72の位置は、第3位置の一例(第2位置の他の例)である。また、A3サイズは、第3サイズの一例(第2サイズの他の例)である。
[補強部材80]
補強部材80は、図3に示されるように、第1補強部81と、第2補強部82と、連結部83とで構成されている。補強部材80は、底板77、一対の側板78、及び前板79で構成された第2トレイ72の剛性を確保するものである。補強部材80は、図4(B)に示されるように、底板77の上面(すなわち、第2支持面)と、一対の側板78及び前板79の内面とに対面する位置に配置される。すなわち、補強部材80は、上下方向7において、底板77の上面に支持された記録用紙と重畳する位置に配置される。また、補強部材80は、倒伏位置の排出トレイ21と上下方向7において重畳する位置に設けられている。
第1補強部81は、前後方向8及び左右方向9に広がる補強壁81Aを有している。補強壁81Aは、図3の破線で示されるように、上下方向7からの平面視において、仮想的な三角形の領域を少なくとも含む。補強壁81Aは、図4(B)に示されるように、当該三角形の一辺(補強壁81Aの右端面)が右側の側板78の内面に対面し、当該三角形の他の一辺(補強壁81Aの前端面)が前板79の内面に対面する。すなわち、右側の側板78或いは前板79が内側に倒れ込む向きに変形しようとしたときに、補強壁81Aは、当該右側の側板78及び前板79に同時に当接し得る。
第2補強部82は、前後方向8及び左右方向9に広がる補強壁82Aを有している。補強壁82Aは、図3の破線で示されるように、上下方向7からの平面視において、仮想的な三角形の領域を少なくとも含む。補強壁82Aは、図4(B)に示されるように、当該三角形の一辺(補強壁81Aの左端面)が左側の側板78の内面に対面し、当該三角形の他の一辺(補強壁81Aの前端面)が前板79の内面に対面する。すなわち、左側の側板78或いは前板79が内側に倒れ込む向きに変形しようとしたときに、補強壁82Aは、当該左側の側板78及び前板79に同時に当接し得る。
なお、補強壁81A、82Aは、図3に示されるように、破線で示される三角形を含む矩形状であってもよい。すなわち、補強壁81A、82Aは、図3の破線で示される仮想的な三角形を含んでいれば、どのような形状であってもよい。また、補強壁81Aの各端面は、右側の側板78及び前板79の上端部と対面するのが望ましい。同様に、補強壁82Aの各端面は、左側の側板78及び前板79の上端部と対面するのが望ましい。
また、補強壁81A、82Aそれぞれの上面には、第1突起84及び第2突起85が突設されている。補強壁81A、82Aに設けられた一対の第1突起84は、左右方向9に延びる仮想直線上に設けられている。同様に、補強壁81A、82Aに設けられた一対の第2突起85は、左右方向9に延びる仮想直線上に設けられている。また、補強壁81Aに設けられた第1突起84と第2突起85とは、前後方向8に延びる仮想直線上に配置されている。同様に、補強壁82Aに設けられた第1突起84と第2突起85とは、前後方向8に延びる仮想直線上に配置されている。第1突起84は係止部の一例であり、第2突起85は連動部の一例である。
連結部83は、その左右方向9の両端において、第1補強部81及び第2補強部82に連結されている。また、連結部83は、その下面側において、底板77の上面及び上壁79Cの上面に固定されている。連結部83の固定方法は特に限定されないが、ボルト等によって締結されてもよいし、互いに係合されてもよい。また、連結部83は、図18に示されるように、傾斜壁83Aを有する。傾斜壁83Aは、前板79の内面に沿って設けられている。また、傾斜壁83Aの給送向き17の下流側を向く面(すなわち、前後方向8の前方側を向く面)は、第2トレイ72の底板77へ向かって前板79に近づく向きに傾斜している。すなわち、傾斜壁83Aは、前傾している。この傾斜壁83Aは、給送トレイ20に支持された記録用紙の前端(給送向き17の上流側の端部)に当接する。
[ロック機構90]
ロック機構90は、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動を規制し、或いは規制を解除する。ロック機構90は、図8〜図10に示されるように、係合部材91と、操作部材92と、リンク部材93と、付勢部材94とを有する。本実施形態において、係合部材91、操作部材92、リンク部材93、及び付勢部材94は、第1トレイ71に支持されている。
係合部材91は、第2トレイ72が第1トレイ71に対して最も引き出された状態(すなわち、図7に示される状態)において、第1トレイ71及び第2トレイ72が重畳する位置に設けられている。すなわち、係合部材91が設けられた位置は、第1トレイ71と第2トレイ72とが常に重なり合う位置である。また、係合部材91は、図4〜図7に示されるように、倒伏位置の排出トレイ21によって覆われる位置に配置されている。さらに、係合部材91は、左右方向9における給送トレイ20の概ね中央に設けられている。
係合部材91は、給送トレイ20に対して左右方向9に移動可能である。係合部材91は、図9及び図10に示されるように、本体95と、本体95の裏面に突設された係合部96とで構成される。本体95は、常に第1トレイ71に係合(支持)されている。係合部96は、第1トレイ71の底板74に設けられた開口74Aを通じて底板74の下面から突出され、第2トレイ72に接触し得る位置まで延設されている。
係合部96は、図8及び図9に示される位置に本体95が位置している状態において、図9(B)に示されるように、第2トレイ72の底板77に設けられた被係合部77Aに係合される。すなわち、図8及び図9に示される係合部材91は、第1トレイ71及び第2トレイ72の両方に係合されている。これにより、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動が規制される。図8及び図9に示される係合部材91の位置は、係合位置の一例である。
一方、係合部96は、図10に示される位置に本体95が位置している状態において、図10(B)に示されるように、被係合部77Aとの係合が解除される。すなわち、図10に示される係合部材91は、第1トレイ71に係合され且つ第2トレイ72に係合されていない。これにより、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動が許容(すなわち、規制が解除)される。図10に示される係合部材91の位置(すなわち、係合位置から左方に移動された位置)は、係合解除位置の一例である。
被係合部77Aは、図8において破線枠で示されるように、前後方向8に離間した複数の位置において、左右方向9に離間した2カ所ずつ設けられている。具体的には、被係合部77Aは、第1トレイ71に対して第2トレイ72が最も押し込まれた状態(図4及び図5に示される第1位置)において係合部96と係合可能な位置(前方側の破線枠の位置)と、第1トレイ71から第2トレイ72が途中まで引き出された状態(図6に示される第2位置)において係合部96と係合可能な位置(中央の破線枠の位置)と、第1トレイ71から第2トレイ72が最大限引き出された状態(図7に示される第3位置)において係合部96と係合可能な位置(後方側の破線枠の位置)とに設けられている。
被係合部77Aの具体的な構成は特に限定されないが、例えば、被係合部77Aは、前後方向8において対面する一対の壁面を有していてもよい。そして、当該一対の壁面の間に係合部96が進入することによって、係合部96と被係合部77Aとが係合される。一方、当該一対の壁面の間から係合部96が後退することによって、係合部96と被係合部77Aとの係合が解除される。
操作部材92は、図4に示されるように、排出トレイ21の回動軸線に重畳する位置(排出トレイ21の回動軸線の直下方)に設けられている。また、操作部材92は、左右方向9における給送トレイ20の中央から一方側(図8の例では、左側)にずれた位置に設けられている。操作部材92は、左右方向9において、当接部材43と隣接する位置に設けられている。さらに、操作部材92は、係合部材91から前後方向8(図8の例では、後方側)に離間した位置に設けられている。操作部材92は、第1トレイ71の底板74に設けられた開口74Bを通じて底板74の上面側及び下面側の両方に露出されている。
操作部材92は、給送トレイ20に対して左右方向9に移動可能である。図8及び図9に示される操作部材92の位置は、ロック位置の一例である。図10に示される操作部材92の位置(すなわち、ロック位置から右方に移動された位置)は、ロック解除位置の一例である。また、操作部材92は、ロック位置へ向けて付勢部材94に付勢されている。付勢部材94の具体例は特に限定されないが、例えば、コイルバネである。
リンク部材93は、前後方向8における係合部材91及び操作部材92の間において、第1トレイ71の底板74の下面に回動可能に支持されている。リンク部材93は、長尺の板状部材であって、その一端が係合部材91に接続され、他端が操作部材92に接続されている。ロック位置及びロック解除位置の一方から他方への操作部材92の移動によって、リンク部材93は、係合位置及び係合解除位置の一方から他方へ係合部材91を移動させる向きに回動する。係合部材91は、リンク部材93によって操作部材92の移動向きと逆向きに移動する。
より詳細には、ロック位置からロック解除位置への操作部材92の移動によって、リンク部材93は第1向き(図9及び図10の例では、反時計回り)に回動し、係合部材91を係合位置から係合解除位置へ移動させる。その結果、操作部材92がロック解除位置に位置するときに、係合部材91は係合解除位置に位置する。すなわち、付勢部材94の付勢力に抗して操作部材92が右方に移動されることにより、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動が許容される。
また、ロック解除位置からロック位置への操作部材92の移動によって、リンク部材93は第1向きと反対の第2向き(図9及び図10の例では、時計回り)に回動し、係合部材91を係合解除位置から係合位置へ移動させる。その結果、操作部材92がロック位置に位置するときに、係合部材91は係合位置に位置する。すなわち、操作部材92を右方に移動させる力がなくなると、付勢部材94によって操作部材92が左方に移動されることにより、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動が規制される。
[排出トレイ21]
排出トレイ21は、図7に示されるように、本体トレイ100と、第1中間トレイ110と、第2中間トレイ130と、第3中間トレイ150と、回動トレイ160とを有する。本体トレイ100、第1中間トレイ110、第2中間トレイ130、第3中間トレイ150、及び回動トレイ160は、それぞれの上面において、排出ローラ対66によって排出された記録用紙を支持する。以下、排出トレイ21の倒伏状態を前提として、各構成要素の位置関係が説明される。
本体トレイ100は、給送トレイ20(より詳細には、第2トレイ72の一対の側板78)に回動可能に支持されている。第1中間トレイ110は、本体トレイ100の下面側において、本体トレイ100に対して前後方向8に移動可能に支持されている。第2中間トレイ130は、第1中間トレイ110の下面側において、第1中間トレイ110に対して前後方向8に移動可能に支持されている。第3中間トレイ150は、第2中間トレイ130の下面側において、第2中間トレイ130に対して前後方向8に移動可能に支持されている。回動トレイ160は、第3中間トレイ150に回動可能に支持されている。
[本体トレイ100]
本体トレイ100は、図11に示されるように、前後方向8の外形寸法より左右方向9の外形寸法が長い矩形の平板形状である。本体トレイ100の左右方向9の外形寸法は、第2トレイ72の一対の側板75の間の距離と概ね同じである。本体トレイ100の上面は、図5〜図7に示されるように、前後方向8及び左右方向9に沿った平面である。また、本体トレイ100の上面には、左右方向9の両端部に一対のリブ109が設けられている。一対のリブ109は、本体トレイ100の上面に突設され且つ前後方向8に延設されている。
倒伏位置における本体トレイ100の後方側(すなわち、第1中間トレイ110が引き出される側と反対側)であって且つ左右方向9の両側には、左右方向9の外方へ突出する一対の支軸101が設けられている。一対の支軸101が一対の側板75の上端部にそれぞれ支持されることにより、左右方向9に延びる回動軸線を中心として、本体トレイ100が給送トレイ20に対して回動可能となる。また、前後方向8における本体トレイ100の前端であって且つ左右方向9の中央には、矩形の切欠部102が形成されている。
本体トレイ100の下面には、各々が前後方向8に沿って延びる第1レール部103、第2レール部104、第3レール部105、及び第4レール部106が設けられている。第1レール部103、第2レール部104、第3レール部105、及び第4レール部106は、本体トレイ100の下面において、左右方向9に離間した位置に設けられている。第1レール部103及び第2レール部104は、左右方向9において、第3レール部105及び第4レール部106より本体トレイ100の外側に配置されている。左右方向9における第1レール部103及び第2レール部104の中央の位置と、左右方向9における第3レール部105及び第4レール部106の中央の位置と、左右方向9における本体トレイ100の中央の位置(図11における一点鎖線)とは、一致する。
第1レール部103は、第1リブ103Aと、第1突出部103Bとを有する。第1リブ103Aは、本体トレイ100の下面から下方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第1突出部103Bは、左右方向9における第1リブ103Aの左面から左方に突出し且つ前後方向8に延設されている。本体トレイ100の下面と第1突出部103Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、本体トレイ100の下面と第1突出部103Bの上面との間には空間が形成されている。
第2レール部104は、第2リブ104Aと、第2突出部104Bとを有する。第2リブ104Aは、本体トレイ100の下面から下方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第2突出部104Bは、第2リブ104Aにおける左右方向9の右面から右方に突出し且つ前後方向8に延設されている。本体トレイ100の下面と第2突出部104Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、本体トレイ100の下面と第2突出部104Bの上面との間には空間が形成されている。
第3レール部105は、第3リブ105Aと、第3突出部105Bとを有する。第3リブ105Aは、本体トレイ100の下面から下方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第3突出部105Bは、左右方向9における第3リブ105Aの右面から右方に突出し且つ前後方向8に延設されている。本体トレイ100の下面と第3突出部105Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、本体トレイ100の下面と第3突出部105Bの上面との間には空間が形成されている。さらに、第3突出部105Bの下面には、下方に突出する一対の凸部105Cが設けられている。一対の凸部105Cは、前後方向8に隣接して設けられている。すなわち、前後方向8における一対の凸部105Cの間は凹んでいる。
第4レール部106は、第4リブ106Aと、第4突出部106Bとを有する。第4リブ106Aは、本体トレイ100の下面から下方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第4突出部106Bは、左右方向9における第4リブ106Aの左面から左方に突出し且つ前後方向8に延設されている。本体トレイ100の下面と第4突出部106Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、本体トレイ100の下面と第4突出部106Bの上面との間には空間が形成されている。さらに、第4突出部106Bの下面には、下方に突出する一対の凸部106Cが設けられている。一対の凸部106Cは、前後方向8に隣接して設けられている。すなわち、前後方向8における一対の凸部106Cの間は凹んでいる。
本体トレイ100の下面側の後端部には、被係合部107、108が設けられている。被係合部107、108は、左右方向9において、第1レール部103及び第2レール部104より本体トレイ100の外側に配置されている。すなわち、被係合部107は第1レール部103より本体トレイ100の右側に配置されており、被係合部108は第2レール部104より本体トレイ100の左側に配置されている。
被係合部107は、各々が左右方向9において第1レール部103に対面し、且つ前後方向8において互いに隣接する一対の傾斜面107A、107Bを有する。傾斜面107Aと傾斜面107Bとは、互いに逆向きに傾斜している。より詳細には、被係合部107は、左右方向9において、傾斜面107Aと傾斜面107Bとの接続位置(以下、「被係合部107の頂上位置」と表記する。)において第1レール部103に最も近づき、傾斜面107A及び傾斜面107Bに沿って頂上位置から前後方向8に離間するほど第1レール部103から遠ざかるように構成されている。
被係合部108は、各々が左右方向9において第2レール部104に対面し、且つ前後方向8において互いに隣接する一対の傾斜面108A、108Bを有する。傾斜面108Aと傾斜面108Bとは、互いに逆向きに傾斜している。より詳細には、被係合部108は、左右方向9において、傾斜面108Aと傾斜面108Bとの接続位置(以下、「被係合部108の頂上位置」と表記する。)において第2レール部104に最も近づき、傾斜面108A及び傾斜面108Bに沿って頂上位置から前後方向8に離間するほど第2レール部104から遠ざかるように構成されている。
[第1中間トレイ110]
第1中間トレイ110は、図12に示されるように、前後方向8の外形寸法より左右方向9の外形寸法が長い矩形の平板形状である。第1中間トレイ110の左右方向9の外形寸法は、本体トレイ100の左右方向9の外形寸法と概ね同じである。しかし、厳密には、第1中間トレイ110の左右方向9の外形寸法は、本体トレイ100の左右方向9の外形寸法よりわずかに短い。第1中間トレイ110の上面は、前後方向8及び左右方向9に沿った概ね平面である。前後方向8における第1中間トレイ110の前端であって且つ左右方向9の中央には、矩形の切欠部112が形成されている。切欠部112は、第1中間トレイ110が本体トレイ100の下方に収納された状態において、上下方向7において本体トレイ100の切欠部102と重なる位置に設けられている。
第1中間トレイ110は、左右方向9の中央に位置する中央部110Aと、左右方向9の両側に位置する右端部110B及び左端部110Cとを有する。右端部110B及び左端部110Cは、中央部110Aより上下方向7の下方に偏在している。すなわち、中央部110Aと右端部110Bとの境界部分には、上下方向7の段差が形成されている。同様に、中央部110Aと左端部110Cとの境界部分には、上下方向7の段差が形成されている。また、右端部110B及び左端部110Cの前後方向8の長さは、中央部110Aの前後方向8の長さより短い。より詳細には、右端部110B及び左端部110Cの後端は、中央部110Aの後端より前方側に位置する。
右端部110Bには、第1係合部117が設けられている。第1係合部117は、右端部110Bの後端から前後方向8の後方に延びる弾性部117Aと、弾性部117Aの先端(前後方向8の後方側の端部)から左右方向9の外方に突出する突出部117Bとで構成される。同様に、左端部110Cには、第1係合部118が設けられている。第1係合部118は、左端部110Cの後端から前後方向8の後方に延びる弾性部118Aと、弾性部118Aの先端(前後方向8の後方側の端部)から左右方向9の外方に突出する突出部118Bとで構成される。
弾性部117Aは、右端部110Bとの接続端(前後方向8の前方側の端部)を基点として、突出部117Bを左右方向9に変位させる向きに弾性変形する。突出部117Bは、第1中間トレイ110が本体トレイ100に収納された状態において、本体トレイ100の被係合部107に係合される。同様に、弾性部118Aは、左端部110Cとの接続端(前後方向8の前方側の端部)を基点として、突出部118Bを左右方向9に変位させる向きに弾性変形する。突出部118Bは、第1中間トレイ110が本体トレイ100に収納された状態において、本体トレイ100の被係合部108に係合される。突出部117Bが被係合部107に係合され且つ突出部118Bが被係合部108に係合される時の第1中間トレイ110の位置は、第1収納位置の一例である。
第1収納位置に位置する第1中間トレイ110の突出部117Bは、被係合部107の頂上位置より後方側に位置する。そして、第1中間トレイ110が本体トレイ100から引き出される(すなわち、後述される第1露出位置に向けて移動される)過程で、突出部117Bは、弾性部117Aの弾性変形によって傾斜面107Aに沿って左右方向9の内方へ変位する。そして、突出部117Bが被係合部107の頂上位置を乗り越えることによって、第1係合部117と被係合部107との係合が解除される。同様に、第1収納位置に位置する第1中間トレイ110の突出部118Bは、被係合部108の頂上位置より後方側に位置する。そして、第1中間トレイ110が本体トレイ100から引き出される過程で、突出部118Bは、弾性部118Aの弾性変形によって傾斜面108Aに沿って左右方向9の内方へ変位する。そして、突出部118Bが被係合部108の頂上位置を乗り越えることによって、第1係合部118と被係合部108との係合が解除される。
一方、本体トレイ100から引き出された状態の第1中間トレイ110の突出部117Bは、被係合部107の頂上位置より前方側に位置する。そして、第1中間トレイ110が本体トレイ100に収納される(すなわち、第1収納位置に向けて移動される)過程で、突出部117Bは、弾性部117Aの弾性変形によって傾斜面107Bに沿って左右方向9の内方へ変位する。そして、突出部117Bが被係合部107の頂上位置を乗り越えることによって、第1係合部117と被係合部107とが係合される。同様に、本体トレイ100から引き出された状態の第1中間トレイ110の突出部118Bは、被係合部108の頂上位置より前方側に位置する。そして、第1中間トレイ110が本体トレイ100に収納される過程で、突出部118Bは、弾性部118Aの弾性変形によって傾斜面108Bに沿って左右方向9の内方へ変位する。そして、突出部118Bが被係合部108の頂上位置を乗り越えることによって、第1係合部118と被係合部108とが係合される。
中央部110Aの右端には、左右方向9の外方へ突出し且つ前後方向8に延設された突片113が設けられている。突片113は、上下方向7において右端部110Bと離間している。すなわち、突片113の下面と右端部110Bの上面との間には、空間が形成されている。本体トレイ100の第1突出部103Bは、突片113の下面と右端部110Bの上面との間の空間に進入する。換言すれば、突片113は、本体トレイ100の下面と第1突出部103Bの上面との間の空間に進入する。
中央部110Aの左端には、左右方向9の外方へ突出し且つ前後方向8に延設された突片114が設けられている。突片114は、上下方向7において左端部110Cと離間している。すなわち、突片114の下面と左端部110Cの上面との間には、空間が形成されている。本体トレイ100の第2突出部104Bは、突片114の下面と左端部110Cの上面との間の空間に進入する。換言すれば、突片114は、本体トレイ100の下面と第2突出部104Bの上面との間の空間に進入する。
第1中間トレイ110の上面には、各々が前後方向8に延設され且つ互いに左右方向9に離間したスリット115、116が形成されている。スリット115、116は、第1中間トレイ110の左右方向9の中央(図12(A)における一点鎖線)に対して左右対称な位置に配置されている。スリット115の右端を画定する壁面には、当該壁面から左右方向9の内方(左方)に突出し且つ前後方向8に延設された庇部115Aが設けられている。庇部115Aは、スリット115の上方の一部を覆う。同様に、スリット116の左端を画定する壁面には、当該壁面から左右方向9の内方(右方)に突出し且つ前後方向8に延設された庇部116Aが設けられている。庇部116Aは、スリット116の上方の一部を覆う。
庇部115Aは、スリット115の右側の領域を上方から覆う。すなわち、上下方向7及び左右方向9を含むスリット115の断面を前方側から見ると、L字形状である。スリット115には、本体トレイ100の第3レール部105が挿通される。より詳細には、庇部115Aで覆われていないスリット115の空間に第3レール部105の第3リブ105Aが進入し、庇部115Aで覆われたスリット115の空間に第3レール部105の第3突出部105Bが進入する。換言すれば、本体トレイ100の下面と第3突出部105Bの上面との間の空間に庇部115Aが進入する。
庇部116Aは、スリット116の左側の領域を上方から覆う。すなわち、上下方向7及び左右方向9を含むスリット116の断面を前方側から見ると、逆L字形状である。スリット116には、本体トレイ100の第4レール部106が挿通される。より詳細には、庇部116Aで覆われていないスリット116の空間に第4レール部106の第4リブ106Aが進入し、庇部116Aで覆われたスリット116の空間に第4レール部106の第4突出部106Bが進入する。換言すれば、本体トレイ100の下面と第4突出部106Bの上面との間の空間に庇部116Aが進入する。
スリット115の後端側の一部は、庇部115Aによって覆われていない。そして、庇部115Aに覆われていないスリット115の後端側の領域において、スリット115の奥面(底面)を画定する壁面には、上下方向7の上向きへ突出する凸部115Bが設けられている。凸部115Bは、上下方向7及び前後方向8を含む断面が略三角形であり、上方へ向かって先細りする形状である。凸部115Bは、左右方向9において本体トレイ100の一対の凸部105Cと対応する位置に配置されている。同様に、スリット116の後端側の一部は、庇部116Aによって覆われていない。そして、庇部116Aに覆われていないスリット116の後端側の領域において、スリット116の奥面(底面)を画定する壁面には、上下方向7の上向きへ突出する凸部116Bが設けられている。凸部116Bは、上下方向7及び前後方向8を含む断面が略三角形であり、上方へ向かって先細りする形状である。凸部116Bは、左右方向9において本体トレイ100の一対の凸部106Cと対応する位置に配置されている。
凸部115Bは、第1中間トレイ110が本体トレイ100から最大限引き出された時に、本体トレイ100の一対の凸部105Cの間の凹みに入り込んで、本体トレイ100と第1中間トレイ110とを前後方向8に位置決めする。同様に、凸部116Bは、第1中間トレイ110が本体トレイ100から最大限引き出された時に、本体トレイ100の一対の凸部106Cの間の凹みに入り込んで、本体トレイ100と第1中間トレイ110とを前後方向8に位置決めする。本体トレイ100の一対の凸部105Cの間の凹みに凸部115Bが入り込み且つ本体トレイ100の一対の凸部106Cの間の凹みに凸部116Bが入り込む時の第1中間トレイ110の位置は、第1露出位置の一例である。第1露出位置における本体トレイ100と第1中間トレイ110との重畳面積は、第1収納位置における本体トレイ100と第1中間トレイ110との重畳面積より小さい。
上記構成のように、突片113が第1突出部103Bに、突片114が第2突出部104Bに、庇部115Aが第3突出部105Bに、庇部116Aが第4突出部106Bに、それぞれ前後方向8に移動可能な状態で支持されることによって、第1中間トレイ110は、第1収納位置及び第1露出位置の間を本体トレイ100に対して移動可能となる。すなわち、第1中間トレイ110は、前後方向8に離間した第1収納位置及び第1露出位置の間を移動可能に本体トレイ100に支持されている。
第1中間トレイ110の下面には、各々が前後方向8に沿って延びる第5レール部123、第6レール部124、第7レール部125、及び第8レール部126が設けられている。第5レール部123、第6レール部124、第7レール部125、及び第8レール部126は、第1中間トレイ110の下面において、左右方向9に離間した位置に設けられている。第5レール部123及び第6レール部124は、左右方向9において、第7レール部125及び第8レール部126より第1中間トレイ110の外側に配置されている。左右方向9における第5レール部123及び第6レール部124の中央の位置と、左右方向9における第7レール部125及び第8レール部126の中央の位置と、左右方向9における第1中間トレイ110の中央の位置(図12(B)における一点鎖線)とは、一致する。
第5レール部123は、第1中間トレイ110の下面側において、右端部110Bの左端から左方へ突出し且つ前後方向8に延設された第5突出部123Bを有する。第1中間トレイ110(より詳細には、中央部110A)の下面と第5突出部123Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、第1中間トレイ110の下面と第5突出部123Bの上面との間には空間が形成されている。
第6レール部124は、第1中間トレイ110の下面側において、左端部110Cの右端から右方へ突出し且つ前後方向8に延設された第6突出部124Bを有する。第1中間トレイ110(より詳細には、中央部110A)の下面と第6突出部124Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、第1中間トレイ110の下面と第6突出部124Bの上面との間には空間が形成されている。
第7レール部125は、第7リブ125Aと、第7突出部125Bとを有する。第7リブ125Aは、第1中間トレイ110の下面から下方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第7突出部125Bは、左右方向9における第7リブ125Aの右面から右方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第1中間トレイ110の下面と第7突出部125Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、第1中間トレイ110の下面と第7突出部125Bの上面との間には空間が形成されている。さらに、第7突出部125Bの下面には、下方に突出する凸部125Cが設けられている。
第8レール部126は、第8リブ126Aと、第8突出部126Bとを有する。第8リブ126Aは、第1中間トレイ110の下面から下方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第8突出部126Bは、左右方向9における第8リブ126Aの左面から左方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第1中間トレイ110の下面と第8突出部126Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、第1中間トレイ110の下面と第8突出部126Bの上面との間には空間が形成されている。さらに、第8突出部126Bの下面には、下方に突出する凸部126Cが設けられている。
[第2中間トレイ130]
第2中間トレイ130は、図13に示されるように、前後方向8の外形寸法より左右方向9の外形寸法が長い矩形の平板形状である。第2中間トレイ130の左右方向9の外形寸法は、本体トレイ100及び第1中間トレイ110の左右方向9の外形寸法と概ね同じである。しかし、厳密には、第2中間トレイ130の左右方向9の外形寸法は、本体トレイ100の左右方向9の外形寸法よりわずかに短く、第1中間トレイ110の左右方向9の外形寸法と概ね同じである。第2中間トレイ130の上面は、前後方向8及び左右方向9に沿った概ね平面である。前後方向8における第2中間トレイ130の前端であって且つ左右方向9の中央には、矩形の切欠部132が形成されている。切欠部132は、第2中間トレイ130が第1中間トレイ110の下方に収納された状態において、上下方向7において第1中間トレイ110の切欠部112と重なる位置に設けられている。
第2中間トレイ130は、左右方向9の中央に位置する中央部130Aと、左右方向9の両側に位置する右端部130B及び左端部130Cとを有する。右端部130B及び左端部130Cは、中央部130Aより上下方向7の下方に偏在している。すなわち、中央部130Aと左端部130Cとの境界部分には、上下方向7の段差が形成されている。同様に、中央部130Aと左端部130Cとの境界部分には、上下方向7の段差が形成されている。また、右端部130B及び左端部130Cの前後方向8の長さは、中央部130Aの前後方向8の長さより短い。より詳細には、右端部130B及び左端部130Cの後端は、中央部130Aの後端より前方側に位置する。
右端部130Bには、第2係合部137が設けられている。第2係合部137は、右端部130Bの後端から前後方向8の後方に延びる弾性部137Aと、弾性部137Aの先端(前後方向8の後方側の端部)から左右方向9の外方へ突出する突出部137Bとで構成される。同様に、左端部130Cには、第2係合部138が設けられている。第2係合部138は、左端部130Cの後端から前後方向8の後方に延びる弾性部138Aと、弾性部138Aの先端(前後方向8の後方側の端部)から左右方向9の外方へ突出する突出部138Bとで構成される。
弾性部137Aは、右端部130Bとの接続端(前後方向8の前方側の端部)を基点として、突出部137Bを左右方向9に変位させる向きに弾性変形する。突出部137Bは、第2中間トレイ130が本体トレイ100及び第1中間トレイ110に収納された状態において、本体トレイ100の被係合部107に係合される。同様に、弾性部138Aは、左端部130Cとの接続端(前後方向8の前方側の端部)を基点として、突出部138Bを左右方向9に変位させる向きに弾性変形する。突出部138Bは、第2中間トレイ130が本体トレイ100及び第1中間トレイ110に収納された状態において、本体トレイ100の被係合部108に係合される。突出部137Bが被係合部107に係合され且つ突出部138Bが被係合部108に係合される時の第2中間トレイ130の位置は、第2収納位置の一例である。
第2収納位置に位置する第2中間トレイ130の突出部137Bは、被係合部107の頂上位置より後方側に位置する。そして、第2中間トレイ130が本体トレイ100及び第1中間トレイ110から引き出される(すなわち、後述される第2露出位置に向けて移動される)過程で、突出部137Bは、弾性部137Aの弾性変形によって傾斜面107Aに沿って左右方向9の内方へ変位する。そして、突出部137Bが被係合部107の頂上位置を乗り越えることによって、第2係合部137と被係合部107との係合が解除される。同様に、第2収納位置に位置する第2中間トレイ130の突出部138Bは、被係合部108の頂上位置より後方側に位置する。そして、第2中間トレイ130が本体トレイ100及び第1中間トレイ110から引き出される過程で、突出部138Bは、弾性部138Aの弾性変形によって傾斜面108Aに沿って左右方向9の内方へ変位する。そして、突出部138Bが被係合部108の頂上位置を乗り越えることによって、第2係合部138と被係合部108との係合が解除される。
一方、本体トレイ100及び第1中間トレイ110から引き出された状態の第2中間トレイ130の突出部137Bは、被係合部107の頂上位置より前方側に位置する。そして、第2中間トレイ130が本体トレイ100及び第1中間トレイ110に収納される(すなわち、第2収納位置に向けて移動される)過程で、突出部137Bは、弾性部137Aの弾性変形によって傾斜面107Aに沿って左右方向9の内方へ変位する。そして、突出部137Bが被係合部107の頂上位置を乗り越えることによって、第2係合部137と被係合部107とが係合される。同様に、本体トレイ100及び第1中間トレイ110から引き出された状態の第2中間トレイ130の突出部138Bは、被係合部108の頂上位置より前方側に位置する。そして、第2中間トレイ130が本体トレイ100及び第1中間トレイ110に収納される過程で、突出部138Bは、弾性部138Aの弾性変形によって傾斜面108Aに沿って左右方向9の内方へ変位する。そして、突出部138Bが被係合部108の頂上位置を乗り越えることによって、第2係合部138と被係合部108とが係合される。
中央部130Aの右端には、左右方向9の外方(右方)へ突出し且つ前後方向8に延設された突片133が設けられている。突片133は、上下方向7において右端部130Bと離間している。すなわち、突片133の下面と右端部130Bの上面との間には、空間が形成されている。第1中間トレイ110の第5突出部123Bは、突片133の下面と右端部130Bの上面との間の空間に進入する。換言すれば、突片133は、第1中間トレイ110の下面と第5突出部123Bの上面との間の空間に進入する。
中央部130Aの左端には、左右方向9の外方(左方)へ突出し且つ前後方向8に延設された突片134が設けられている。突片134は、上下方向7において左端部130Cと離間している。すなわち、突片134の下面と左端部130Cの上面との間には、空間が形成されている。第1中間トレイ110の第6突出部124Bは、突片134の下面と左端部130Cの上面との間の空間に進入する。換言すれば、突片134は、第1中間トレイ110の下面と第6突出部124Bの上面との間の空間に進入する。
第2中間トレイ130の上面には、各々が前後方向8に延設され且つ互いに左右方向9に離間したスリット135、136が形成されている。スリット135、136は、第2中間トレイ130の左右方向9の中央(図13(A)における一点鎖線)に対して左右対称な位置に配置されている。スリット135の右端を画定する壁面には、当該壁面から左右方向9の内方(左方)に突出し且つ前後方向8に延設された庇部135Aが設けられている。庇部135Aは、スリット135の上方の一部を覆う。同様に、スリット136の左端を画定する壁面には、当該壁面から左右方向9の内方(右方)に突出し且つ前後方向8に延設された庇部136Aが設けられている。庇部136Aは、スリット136の上方の一部を覆う。
庇部135Aは、スリット135の右側の領域を上方から覆う。すなわち、上下方向7及び左右方向9を含むスリット135の断面を前方側から見ると、L字形状である。スリット135には、第2中間トレイ130の第7レール部125が挿通される。より詳細には、庇部135Aで覆われていないスリット135の空間に第7レール部125の第7リブ125Aが進入し、庇部135Aで覆われたスリット135の空間に第7レール部125の第7突出部125Bが進入する。換言すれば、第1中間トレイ110の下面と第7突出部125Bの上面との間の空間に庇部135Aが進入する。
庇部136Aは、スリット136の左側の領域を上方から覆う。すなわち、上下方向7及び左右方向9を含むスリット136の断面を前方側から見ると、逆L字形状である。スリット136には、第1中間トレイ110の第8レール部126が挿通される。より詳細には、庇部136Aで覆われていないスリット136の空間に第8レール部126の第8リブ126Aが進入し、庇部136Aで覆われたスリット136の空間に第8レール部126の第8突出部126Bが進入する。換言すれば、第1中間トレイ110の下面と第8突出部126Bの上面との間の空間に庇部136Aが進入する。
スリット135の後端側の一部は、庇部135Aによって覆われていない。そして、庇部135Aに覆われていないスリット135の後端側の領域において、スリット135の奥面(底面)を画定する壁面には、上下方向7の上向きへ突出する凸部135Bが設けられている。凸部135Bは、上下方向7及び前後方向8を含む断面が略三角形であり、上方へ向かって先細りする形状である。凸部135Bは、左右方向9において第1中間トレイ110の凸部125Cに対応する位置に配置されている。同様に、スリット136の後端側の一部は、庇部136Aによって覆われていない。そして、庇部136Aに覆われていないスリット136の後端側の領域において、スリット136の奥面(底面)を画定する壁面には、上下方向7の上向きへ突出する凸部136Bが設けられている。凸部136Bは、上下方向7及び前後方向8を含む断面が略三角形であり、上方へ向かって先細りする形状である。凸部136Bは、左右方向9において第1中間トレイ110の凸部126Cに対応する位置に配置されている。
凸部135Bは、第2中間トレイ130が第1中間トレイ110から最大限引き出された時に、第1中間トレイ110の凸部125Cに係合されて、第1中間トレイ110と第2中間トレイ130とを前後方向8に位置決めする。同様に、凸部136Bは、第2中間トレイ130が第1中間トレイ110から最大限引き出された時に、第1中間トレイ110の凸部126Cに係合されて、第1中間トレイ110と第2中間トレイ130とを前後方向8に位置決めする。第1中間トレイ110の凸部125Cに凸部135Bが係合され且つ第1中間トレイ110の凸部126Cに凸部136Bが係合された時の第2中間トレイ130の位置は、第2露出位置の一例である。第2露出位置における第1中間トレイ110と第2中間トレイ130との重畳面積は、第2収納位置における第1中間トレイ110と第2中間トレイ130との重畳面積より小さい。
上記構成のように、突片133が第5突出部123Bに、突片134が第6突出部124Bに、庇部135Aが第7突出部125Bに、庇部136Aが第8突出部126Bに、それぞれ前後方向8に移動可能な状態で支持されることによって、第2中間トレイ130は、第2収納位置及び第2露出位置の間を第1中間トレイ110に対して移動可能となる。すなわち、第2中間トレイ130は、前後方向8に離間した第2収納位置及び第2露出位置の間を移動可能に第1中間トレイ110に支持されている。
第2中間トレイ130の下面には、被係合部143、144が設けられている。被係合部143は、中央部130Aと右端部130Bとの境界の段差部に設けられている。すなわち、被係合部143は、中央部130Aの下面及び右端部130Bの左面の両方に隣接する位置に設けられている。本体トレイ100、第1中間トレイ110、及び第2中間トレイ130が組み立てられた状態において、第2中間トレイ130の被係合部143は、本体トレイ100の被係合部107より左右方向9の中央側に設けられている。同様に、被係合部144は、中央部130Aと左端部130Cとの境界の段差部に設けられている。すなわち、被係合部144は、中央部130Aの下面及び左端部130Cの両方に隣接する位置に設けられている。本体トレイ100、第1中間トレイ110、及び第2中間トレイ130が組み立てられた状態において、第2中間トレイ130の被係合部144は、本体トレイ100の被係合部108より左右方向9の中央側に設けられている。
被係合部143は、案内面143Aと、第1傾斜面143Bと、第2傾斜面143Cと、係止片143Dとで構成されている。同様に、被係合部144は、案内面144Aと、第1傾斜面144Bと、第2傾斜面144Cと、係止片144Dとで構成されている。案内面143Aと案内面144Aとは、左右方向9にける第2中間トレイ130の内側を向く面である。すなわち、案内面143Aと案内面144Aとは、左右方向9において互いに対面する面である。また、第1傾斜面143Bと第1傾斜面144Bとは、左右方向9にける第2中間トレイ130の内側を向く面である。すなわち、第1傾斜面143Bと第1傾斜面144Bとは、左右方向9において互いに対面する面である。さらに、第2傾斜面143Cと第2傾斜面144Cとは、左右方向9における第2中間トレイ130の内側を向く面である。すなわち、第2傾斜面143Cと第2傾斜面144Cとは、左右方向9において互いに対面する面である。
案内面143A、144Aは、前後方向8に沿って延設された面である。すなわち、左右方向9における案内面143Aと案内面144Aとの間隔は、前後方向8において概ね一定である。第1傾斜面143Bは、案内面143Aの後端から後方に向かって延びる面である。同様に、第1傾斜面144Bは、案内面144Aの後端から後方に向かって延びる面である。また、第1傾斜面143Bと第1傾斜面144Bとは、前後方向8の後方に向かって互いに離間する向き(すなわち、左右方向9における第2中間トレイ130の外側)に傾斜する面である。
第2傾斜面143Cは、案内面143Aの前端から前方に向かって延びる面である。同様に、第2傾斜面144Cは、案内面144Aの前端から前方に向かって延びる面である。また、第2傾斜面143Cと第2傾斜面144Cとは、前後方向8の前方に向かって互いに離間する向きに傾斜する面である。係止片143Dは、第2傾斜面143Cの前端から第2中間トレイ130の内側に張り出した部分である。同様に、係合片144Dは、第2傾斜面144Cの前端から第2中間トレイ130の内側に張り出した部分である。すなわち、係止片143Dと係止片144Dとは、互いに近づく向き(すなわち、左右方向9における第2中間トレイ130の内側)に張り出している。
第2中間トレイ130の下面には、各々が前後方向8に沿って延びる第9レール部145及び第10レール部146が設けられている。第9レール部145及び第10レール部146は、第2中間トレイ130の下面において、左右方向9に離間した位置に設けられている。左右方向9における第9レール部145及び第10レール部146の中央の位置と、左右方向9における第2中間トレイ130の中央の位置(図13(B)における一点鎖線)とは、一致する。さらに、第2中間トレイ130には、その後端から下方に突出し且つ左右方向9に延設されたリブ147が設けられている。
第9レール部145は、第9リブ145Aと、第9突出部145Bとを有する。第9リブ145Aは、第2中間トレイ130の下面から下方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第9突出部145Bは、左右方向9における第9リブ145Aの右面から右方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第2中間トレイ130の下面と第9突出部145Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、第2中間トレイ130の下面と第9突出部145Bの上面との間には空間が形成されている。さらに、第9突出部145Bの下面には、下方に突出する凸部145Cが設けられている。
第10レール部146は、第10リブ146Aと、第10突出部146Bとを有する。第10リブ146Aは、第2中間トレイ130の下面から下方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第10突出部146Bは、左右方向9における第10リブ146Aの左面から左方に突出し且つ前後方向8に延設されている。第2中間トレイ130の下面と第10突出部146Bの上面とは、上下方向7に離間されている。すなわち、第2中間トレイ130の下面と第10突出部146Bの上面との間には空間が形成されている。さらに、第10突出部146Bの下面には、下方に突出する凸部146Cが設けられている。
[第3中間トレイ150]
第3中間トレイ150は、図14に示されるように、前後方向8の外形寸法より左右方向9の外形寸法が長い矩形の平板形状である。第3中間トレイ150の左右方向9の外形寸法は、第2中間トレイ130の中央部130Aの左右方向9の外形寸法と概ね同じである。すなわち、第3中間トレイ150の左右方向9の外形寸法は、第2中間トレイ130の左右方向9の外形寸法より小さい。第3中間トレイ150の上面は、前後方向8及び左右方向9に沿った概ね平面である。
第3中間トレイ150の上面には、前後方向8の前端で且つ左右方向9の中央に概ね矩形の凹部151が設けられている。凹部151は、第3中間トレイ150が第2中間トレイ130から引き出された(すなわち、第3中間トレイ150が後述される第3露出位置に位置する)状態において、第2中間トレイ130から露出される位置に設けられている。凹部151は、回動トレイ160が収容される空間である。したがって、凹部151は、回動トレイ160の外形より若干大きく、且つ上下方向7における回動トレイ160の厚みより若干深い。また、前後方向8における第3中間トレイ150の前端部で且つ凹部151より左右方向9の外側には、一対の軸受部152が設けられている。一対の軸受部152は、後述される回動トレイ160の一対の支軸161を回動自在に支持する。
第3中間トレイ150の下面には、左右方向9の両端部において前後方向8に延設された一対のスリット153が設けられている。また、第3中間トレイ150には、その前端から下方に突出し且つ左右方向9に延設されたリブ154が設けられている。一対のスリット153の前端は、リブ154によって閉鎖されている。一方、一対のスリット153の後端は、開放されている。排出トレイ21を倒伏位置に位置させた状態において、一対のスリット153は、第1突起84及び第2突起85と対面する位置に配置される。すなわち、第1突起84及び第2突起は、倒伏位置の排出トレイ21のスリット153の内部に配置される。そして、排出トレイ21を倒伏位置に位置させた状態において、給送トレイ20及び排出トレイ21の一方を伸長或いは収縮させると、第1突起84及び第2突起85は、スリット153の内部を前後方向8に移動する。
第3中間トレイ150の左右方向9の両端部には、第3係合部157、158が設けられている。第3係合部157は、左右方向9において、第1中間トレイ110の第1係合部117及び第2中間トレイの第2係合部137より排出トレイ21の内側に設けられている。同様に、第3係合部158は、左右方向9において、第1中間トレイ110の第1係合部118及び第2中間トレイの第2係合部138より排出トレイ21の内側に設けられている。
第3係合部157は、第3中間トレイ150の前方且つ外方に延びる弾性部157Aと、弾性部157Aの先端(前後方向8の前方側の端部)から左右方向9の外方へ突出する突出部157Bとで構成される。弾性部157Aは、前後方向8の後方側の端部を基点として、突出部157Bを左右方向9に変位させる向きに弾性変形する。突出部157Bは、第2中間トレイ130の被係合部143に係合される。同様に、第3係合部158は、第3中間トレイ150の前方且つ外方に延びる弾性部158Aと、弾性部158Aの先端(前後方向8の前方側の端部)から左右方向9の外方へ突出する突出部158Bとで構成される。弾性部158Aは、前後方向8の後方側の端部を基点として、突出部158Bを左右方向9に変位させる向きに弾性変形する。突出部158Bは、第2中間トレイ130の被係合部144に係合される。
第2中間トレイ130に収納された第3中間トレイ150の突出部157Bは、左右方向9において、被係合部143の第1傾斜面143Bと対面する。すなわち、上記の状態において、突出部157Bと第1傾斜面143Bとは、係合する。なお、突出部157Bと第1傾斜面143Bとの係合力は、第2係合部137と被係合部107との係合力より弱く設定されている。同様に、第2中間トレイ130に収納された第3中間トレイ150の突出部158Bは、左右方向9において、被係合部144の第1傾斜面144Bと対面する。すなわち、上記の状態において、突出部158Bと第1傾斜面144Bとは、係合する。なお、突出部158Bと第1傾斜面144Bとの係合力は、第2係合部138と被係合部108との係合力より弱く設定されている。本明細書中における「係合力」とは、係合を解除するために必要な力を指すものとする。突出部157Bが第1傾斜面143Bに係合され且つ突出部158Bが第1傾斜面144Bに係合される時の第3中間トレイ150の位置は、第3収納位置の一例である。
第3収納位置の第3中間トレイ150を第2中間トレイ130から引き出すと、突出部157Bは、弾性部157Aの弾性変形によって第1傾斜面143Bに沿って左右方向9の内方へ変位し、変位した状態で案内面143Aに案内される。さらに第3中間トレイ150を第2中間トレイ130から引き出すと、突出部157Bが第2傾斜面143Cに沿って左右方向9の外方へ変位することによって、弾性部157Aが元の位置に弾性復帰する。同様に、第3収納位置の第3中間トレイ150を第2中間トレイ130から引き出すと、突出部158Bは、弾性部158Aの弾性変形によって第1傾斜面144Bに沿って左右方向9の内方へ変位し、変位した状態で案内面144Aに案内される。さらに第3中間トレイ150を第2中間トレイ130から引き出すと、突出部158Bが第2傾斜面144Cに沿って左右方向9の外方へ変位することによって、弾性部158Aが元の位置に弾性復帰する。さらに、突出部157Bが係止片143Dに係止され且つ突出部158Bが係止片144Dに係止される位置において、第2中間トレイ130からの第3中間トレイ150のそれ以上の引き出しが規制される。
第3中間トレイ150の上面には、前後方向8の後端から前後方向8に沿って延びる凹溝155、156が形成されている。凹溝155、156は、第3中間トレイ150の左右方向9の中央に対して左右対称な位置に配置されている。凹溝155の右端を画定する壁面には、当該壁面から左右方向9の内方(左方)に突出し且つ前後方向8に延設された庇部155Aが設けられている。同様に、凹溝156の左端を画定する壁面には、当該壁面から左右方向9の内方(右方)に突出し且つ前後方向8に延設された庇部156Aが設けられている。
庇部155Aは、凹溝155の右側の領域を上方から覆う。すなわち、上下方向7及び左右方向9を含む凹溝155の断面を前方側から見ると、L字形状である。凹溝155には、第2中間トレイ130の第9レール部145が挿通される。より詳細には、庇部155Aで覆われていない凹溝155の空間に第9レール部145の第9リブ145Aが進入し、庇部155Aで覆われた凹溝155の空間に第9レール部145の第9突出部145Bが進入する。換言すれば、第2中間トレイ130の下面と第9突出部145Bの上面との間の空間に庇部155Aが進入する。
庇部156Aは、凹溝156の左側の領域を上方から覆う。すなわち、上下方向7及び左右方向9を含む凹溝156の断面を前方側から見ると、逆L字形状である。凹溝156には、第2中間トレイ130の第10レール部146が挿通される。より詳細には、庇部156Aで覆われていない凹溝156の空間に第10レール部146の第10リブ146Aが進入し、庇部156Aで覆われた凹溝156の空間に第10レール部146の第10突出部146Bが進入する。換言すれば、第1中間トレイ110の下面と第10突出部146Bの上面との間の空間に庇部156Aが進入する。
凹溝155の後端側の一部は、庇部155Aによって覆われていない。そして、庇部155Aに覆われていない凹溝155の後端側の領域において、凹溝155の奥面(底面)を画定する壁面には、上下方向7の上向きへ突出する凸部155Bが設けられている。凸部155Bは、上下方向7及び前後方向8を含む断面が略三角形であり、上方へ向かって先細りする形状である。同様に、凹溝156の後端側の一部は、庇部156Aによって覆われていない。そして、庇部156Aに覆われていない凹溝156の後端側の領域において、凹溝156の奥面(底面)を画定する壁面には、上下方向7の上向きへ突出する凸部156Bが設けられている。凸部156Bは、上下方向7及び前後方向8を含む断面が略三角形であり、上方へ向かって先細りする形状である。左右方向9において、凸部155Bは第2中間トレイ130の凸部145Cに対応する位置に配置され、凸部156Bは第2中間トレイ130の凸部146C対応する位置に配置されている。
凸部135Bは、第3中間トレイ150が第2中間トレイ130から最大限引き出された時に、第2中間トレイ130の凸部145Cに係合されて、第2中間トレイ130と第3中間トレイ150とを前後方向8に位置決めする。同様に、凸部135Bは、第3中間トレイ150が第2中間トレイ130から最大限引き出された時に、第2中間トレイ130の凸部146Cに係合されて、第2中間トレイ130と第3中間トレイ150とを前後方向8に位置決めする。第2中間トレイ130の凸部145Cに凸部155Bが係合され且つ第2中間トレイ130の凸部146Cに凸部156Bが係合された時の第3中間トレイ150の位置は、第3露出位置の一例である。第3露出位置における第2中間トレイ130と第3中間トレイ150との重畳面積は、第3収納位置における第2中間トレイ130と第3中間トレイ150との重畳面積より小さい。
[回動トレイ160]
回動トレイ160は、図15に示されるように、前後方向8の外形寸法より左右方向9の外形寸法が長い矩形の平板形状である。回動トレイ160の左右方向9の外形寸法は、第3中間トレイ150の左右方向9の外形寸法よりも短く、第3中間トレイ150の凹部151の左右方向9の外形寸法より若干短い。回動トレイ160の左右方向9の両側には、左右方向9の外方へ突出する一対の支軸161が設けられている。一対の支軸161が第3中間トレイ150の一対の軸受部152にそれぞれ支持されることにより、回動トレイ160が第3中間トレイ150に対して回動可能となる。
回動トレイ160は、第3中間トレイ150の上面に重畳する重畳位置と、第3中間トレイ150から排出向き18へ突出する突出位置との間を回動する。なお、突出位置の回動トレイ160は、排出向き18と厳密に平行である必要はない。例えば、突出位置の回動トレイ160は、例えば図18に示されるように、第3中間トレイ150の前方で且つ上方へ突出していてもよい。すなわち、重畳位置の回動トレイ160は、回動先端が回動基端より排出向き18の上流側に位置していればよい。一方、突出位置の回動トレイ160は、回動先端が回動基端より排出向き18の下流側に位置していればよい。
上記構成の排出トレイ21において、第1中間トレイ110を第1収納位置に位置させ、第2中間トレイ130を第2収納位置に位置させ、第3中間トレイ150を第3収納位置に位置させ、回動トレイ160を重畳位置に位置させると、図16に示されるように、第1係合部118及び第2係合部138は、上下方向7に隣接した状態で被係合部108に係合される。なお、図示は省略するが、第1係合部117及び第2係合部137も、上下方向7に隣接した状態で被係合部107に係合される。一方、第3係合部158は、被係合部144の第1傾斜面144Bに係合される。なお、図示は省略するが、第3係合部157も被係合部143の第1傾斜面143Bに係合される。すなわち、第1中間トレイ110及び第2中間トレイ130が本体トレイ100に係合され、第3中間トレイ150が第2中間トレイ130に係合される。
次に、ユーザが第3中間トレイ150を把持して第2中間トレイ130から引き出すと、図17に示されるように、第3係合部157と第1傾斜面143Bとの係合が解除され、第3露出位置において第3係合部157が係止片143Dに係止される。なお、図示は省略するが、第3係合部158と第1傾斜面144Bとの係合も解除され、第3露出位置において第3係合部158が係止片144Dに係止される。この状態で第3中間トレイ150をさらに引き出そうとすると、第2係合部137と被係合部107との係合が解除される。なお、図示は省略するが、第2係合部138と被係合部108との係合も解除される。これにより、第2中間トレイ130が第1中間トレイ110から引き出される。
第2トレイ72が第1位置に位置し且つ排出トレイ21が倒伏位置に位置する状態で上記の操作が行われた場合、図18(A)に示されるように、第2中間トレイ130のリブ147が第1突起84に係止され、第2中間トレイ130のそれ以上の引き出しが規制される。リブ147の排出向き18の下流側の壁面と第1突起84とが当接する時の第2中間トレイの位置は、中途位置の一例である。中途位置は、前後方向8において、第2収納位置と第2露出位置との間に位置する。
第2トレイ72が第1位置に位置し、第1中間トレイ110が第1収納位置に位置し、第2中間トレイ130が中途位置に位置し、第3中間トレイ150が第3露出位置に位置し、回動トレイ160が突出位置に位置する時の排出トレイ21は、図5及び図18(A)に示される状態となる。排出トレイ21は、図5及び図18(A)に示される状態において、A4サイズの記録用紙を支持することができる。より詳細には、図5及び図18(A)に示される排出トレイ21は、長手方向が左右方向9を向いたA4サイズの記録用紙を支持することができる。
一方、図4(A)に示される状態の第1トレイ71から第2トレイ72を引き出すと、第3中間トレイ150のリブ154が第2突起85に係止される。すなわち、リブ154の排出向き18の上流側の壁面と第2突起85とが当接する。この状態で第2トレイ72をさらに引き出すと、第2トレイ72の移動に連動して、第3中間トレイ150、第2中間トレイ130、及び第1中間トレイ110が、この順に各収納位置から各露出位置へ移動される。
第2トレイ72が第2位置に位置し、第1中間トレイ110が第1収納位置に位置し、第2中間トレイ130が第2露出位置に位置し、第3中間トレイ150が第3露出位置に位置し、回動トレイ160が突出位置に位置する時の排出トレイ21は、図6及び図18(B)に示される状態となる。排出トレイ21は、図6及び図18(B)に示される状態において、B4サイズの記録用紙を支持することができる。より詳細には、図6及び図18(B)に示される排出トレイ21は、長手方向が前後方向8を向いたB4サイズの記録用紙を支持することができる。
また、第2トレイ72が第3位置に位置し、第1中間トレイ110が第1露出位置に位置し、第2中間トレイ130が第2露出位置に位置し、第3中間トレイ150が第3露出位置に位置し、回動トレイ160が突出位置に位置する時の排出トレイ21は、図7及び図18(C)に示される状態となる。排出トレイ21は、図7及び図18(C)に示される状態において、A3サイズの記録用紙を支持することができる。より詳細には、図7及び図18(C)に示される排出トレイ21は、長手方向が前後方向8を向いたA3サイズの記録用紙を支持することができる。
なお、筐体14の内部において、給送トレイ20及び排出トレイ21を収容する空間の上端を画定する上壁には、図19に示されるように、上下方向7において、本体トレイ100の上面に設けられた一対のリブ109に対向する対向部14Aが設けられている。対向部14Aは、倒伏位置の排出トレイ21の一対のリブ109と上下方向7に離間している。一方、開口13を通じて筐体14に給送トレイ20及び排出トレイ21が装着された状態において、排出トレイ21を倒伏位置から起立位置へ回動させようとすると、一対のリブ109と対向部14Aとが当接する。すなわち、対向部14Aは、倒伏位置から起立位置への排出トレイ21の回動を規制する規制部の一例である。
すなわち、上述したように、筐体14に装着された状態の排出トレイ21は、第2トレイ72が第1位置に位置している状態において、図5及び図18(A)に示される位置までしか引き出すことができない。また、排出トレイ21は、第2トレイ72が第1トレイ71から引き出されるのに連動して、図6及び図18(B)に示される状態、或いは図7及び図18(C)に示される状態まで引き出される。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、例えば第3中間トレイ150を把持して排出トレイ21を延長させる場合において、まず第3中間トレイ150が第3収納位置から第3露出位置に引き出され、次に第2中間トレイ130が第2収納位置から第2露出位置に引き出され、最後に第1中間トレイ110が第1収納位置から第1露出位置に引き出される。すなわち、各中間トレイが所定の順序で引き出される。その結果、所望のサイズの用紙15を支持するのに適した長さに排出トレイ21を簡単に伸縮させることができる。
なお、本実施形態では、第3係合部157と第1傾斜面143Bとの係合力及び第3係合部158と第1傾斜面144Bとの係合力を、第2係合部137と被係合部107との係合力及び第2係合部138と被係合部108との係合力より弱く設定した例を説明したが、これに限定されない。例えば、第3係合部157と第1傾斜面143Bとの係合力及び第3係合部158と第1傾斜面144Bとの係合力を、第2係合部137と被係合部107との係合力及び第2係合部138と被係合部108との係合力以下に設定してもよい。この場合、第2中間トレイ130、第3中間トレイ150、第1中間トレイ110の順に各収納位置から各露出位置に引き出される。
また、本実施形態では、第3収納位置における第3中間トレイ150の第3係合部157を第2中間トレイ130の被係合部143に係合させ且つ第3係合部158を被係合部144に係合させた例を説明したが、これに限定されない。例えば、第3係合部157、158は、本体トレイ100に係合されてもよい。すなわち、第3収納位置における第3中間トレイ150の第3係合部157、158は、本体トレイ100又は第2中間トレイ130に係合されればよい。
また、本実施形態では、第1係合部117、118及び第2係合部137、138の本体トレイ100と係合位置より、左右方向9における排出トレイ21の中央側で第3係合部143、144を第2中間トレイ130に係合させた例を説明したが、これに限定されない。すなわち、第1係合部117、118、第2係合部137、138、及び第3係合部143、144は、左右方向9における任意の位置に設けることができる。
また、本実施形態によれば、第2トレイ72が第1位置に位置し且つ排出トレイ21が倒伏位置に位置する状態において、排出トレイ21を延長する過程でリブ147が第1突起84に係止されるので、排出トレイ21が必要以上に延長されるのを抑制することができる。すなわち、複合機10をコンパクトな状態で使用することができる。また、プリンタ筐体14に挿入された状態の排出トレイ21は、倒伏位置から起立位置への回動が対向部14Aによって規制されるので、排出トレイ21がプリンタ筐体14に挿入された状態において、排出トレイ21が必要以上に延長されることをさらに有効に抑制することができる。
また、本実施形態によれば、リブ154が第2突起84に当接されることによって、第2トレイ72が引き出されるのに連動して排出トレイ21も延長される。これにより、給送トレイ20に載置可能なサイズの用紙15を支持するのに適した長さに排出トレイ21が延長される。すなわち、簡単な操作によって排出トレイ21を適切な長さにすることができる。
なお、プリンタ筐体14に挿入された排出トレイ21は、完全に回動が規制される必要は必ずしもなく、リブ109と対向部14Aとが当接する位置まで回動してもよい。但し、リブ109と対向部14Aとが当接する位置まで回動させたとしても、リブ147が第1突起84に係止されるように、第1突起84及びリブ147の突出量を調整することが望ましい。同様に、リブ109と対向部14Aとが当接する位置まで回動させたとしても、リブ154が第2突起85に当接されるように、第2突起85及びリブ154の突出量を調整することが望ましい。
また、本実施形態によれば、補強部材80によって第2トレイ72を補強したので、一対の側板78及び前板79を樹脂製の薄板で形成したとしても、第2トレイ72の変形を抑制することができる。また、図5〜図7に示されるように、上記構成によれば、第2支持面に重畳する補強部材80がさらに排出トレイ21で覆われる。一方、第1トレイ72の上面が解放された状態となるので、用紙15を第1トレイ71側から給送トレイ20に挿入することができる。すなわち、第2支持面に重畳する補強部材80が用紙15の挿入を妨げることがない。
また、本実施形態によれば、補強部材80に設けられた傾斜壁83Aによて、給送トレイ20に積層された複数の用紙15を、上方に位置する用紙15ほど給送向き17の下流側に位置するように整列させることができる。これにより、給送ローラ25を適切な位置で用紙15に当接させることができる。