JP2015110242A - 前方押出加工方法、中空部材の製造方法及び前方押出加工装置 - Google Patents

前方押出加工方法、中空部材の製造方法及び前方押出加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストの大幅な増加を伴うこと無く、多様な中空部材の内径面割れを抑制することが可能な、新規かつ改良された前方押出加工方法及び前方押出加工装置を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ダイス及びマンドレルを用いて中空部材を前方押出加工する前方押出加工方法において、ダイスの内径面に設けられた外径絞り部により中空部材の外径面を絞るステップと、マンドレルの外径面のうち、外径絞り部に対向する位置に設けられた内径拡径部により中空部材の内径面を拡径
するステップと、を含むことを特徴とする、前方押出加工方法が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、前方押出加工方法、中空部材の製造方法及び前方押出加工装置に関する。
自動車部品などの機械部品の軽量化、低コスト化の要求に対応して、様々な中空冷間鍛造品が製造されるようになっている。例えば、中実部材を後方押出とその後の打ち抜きによって中空化し、そこからさらに据込みや前方押出を行って所定の形状に成形している。しかし、中実部材の前方押出においてシェブロンクラックと呼ばれる内部割れが発生する事があるのと同様に、中空部材の前方押出においても条件によっては内径部(内径面)に割れが発生する事がある。
特許文献1には加工硬化指数n値が0.2以上の被加工材を用いる、または、被加工材の加工硬化指数n値が0.2以上になるよう熱処理を行うことで、多段の冷間前方押出における内部割れを抑制できる方法が提案されている。また、特許文献2には鉄を主成分とする中実焼結体の前方押出において、背圧を付加することで内部割れを抑制する方法が提案されている。
特開2000−312947号公報 特開2002−137039号公報
しかし、特許文献1で開示された方法は、加工硬化指数n値が0.2以上の被加工材に限定され、また、n値を0.2以上にするための熱処理工程を必要とするため製造コストの増加を余儀なくされた。また、特許文献2で開示された方法は、背圧を付与するために金型や鍛造装置が大型、複雑になり、ひいては、製造コストが増加するというデメリットがあった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、製造コストの大幅な増加を伴うこと無く、多様な中空部材の内径面割れを抑制することが可能な、新規かつ改良された前方押出加工方法、中空部材の製造方法及び前方押出加工装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ダイス及びマンドレルを用いて中空部材を前方押出加工する前方押出加工方法において、ダイスの内径面に設けられた外径絞り部により中空部材の外径面を絞るステップと、マンドレルの外径面のうち、外径絞り部に対向する位置に設けられた内径拡径部により中空部材の内径面を拡径するステップと、を含むことを特徴とする、前方押出加工方法が提供される。
ここで、外径絞り部は、中空部材の進行方向に沿って複数段設けられていてもよい。この場合、全ての外径絞り部について、その対向する位置に内径拡径部が設けられていなくてもよいが、少なくとも1段は、外径絞り部に対向する位置に内径拡径部が設けられている必要がある。
また、内径拡径部のうち、中空部材の進行方向に交差する面と、中空部材の進行方向とのなす角度は、60°以上であってもよい。
また、内径拡径部による中空部材の内径面の径変化量は、中空部材の外径の2%以下であってもよい。
また、中空部材は、前方押出加工を行う前に、後方押出とその後の打ち抜きによって中実部材を中空化したものであってもよい。
また、中空部材は金属部材であってもよい。
また、金属部材は鋼材であってもよい。
本発明の他の観点によれば、ダイス及びマンドレルを用いて中空部材を前方押出加工する中空部材の製造方法において、前方押出加工は、ダイスの内径面に設けられた外径絞り部により中空部材の外径面を絞るステップと、マンドレルの外径面のうち、外径絞り部に対向する位置に設けられた内径拡径部により中空部材の内径面を拡径するステップと、を含むことを特徴とする、中空部材の製造方法が提供される。
本発明の他の観点によれば、ダイス及びマンドレルを用いて中空部材を前方押出加工する前方押出加工装置において、ダイスの内径面に設けられ、中空部材の外径面を絞る外径絞り部と、マンドレルの外径面のうち、外径絞り部に対向する位置に設けられ、中空部材の内径面を拡径する内径拡径部と、を備えることを特徴とする、前方押出加工装置が提供される。
以上説明した本発明によれば、内径拡径部が中空部材の進行に対する抵抗となり内径面での引張応力の発生が抑制されるので、内径面割れが発生する可能性が低減される。また、中空部材の加工硬化指数n値によらず、内径面割れを抑制することができる。また、マンドレルに内径拡径部を設けるだけで内径面割れを抑制することができるので、製造コストの大幅な増加を伴うことがない。なお、本発明は冷間鍛造だけでなく、熱間鍛造や管材の押出加工(および引抜加工)にも適用可能である。
本発明の実施形態に係る前方押出加工装置の概略構成を示す縦断面図である。 同実施形態に係る外径絞り部の詳細構成を示す縦断面図である。 同実施形態に係る内径拡径部の詳細構成を示す縦断面図である。 従来の前方押出加工装置の例を示す縦断面図である。 従来の前方押出加工装置の他の例を示す縦断面図である。 図4に示す例に内径拡径部を設けた本発明の実施形態に係る前方押出加工装置の例を示す縦断面図である。 中空部材の各小領域の延性破壊指数と各小領域の位置との対応関係を示すグラフである(外径面1段絞り)。 中空部材の各小領域の延性破壊指数と各小領域の位置との対応関係を示すグラフである(外径面2段絞り)。 後方押出とその後の打ち抜きによって中実部材を中空化する工程を説明する図である。 図5に示す例に内径拡径部を二つ設けた本発明の実施形態に係る前方押出加工装置の例を示す縦断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、以下の説明では、中空部材が前方押出加工装置内を進行する(流れる)方向を下流方向、下流方向の逆方向を上流方向とする。
<1.本発明者が行った検討>
本発明者は、中空部材に内径面割れが発生する原因及びその内径面割れを抑制する方法について検討し、その結果、本実施形態に係る前方押出加工装置及び前方押出加工方法に想到した。そこで、まず、本発明者が行った検討について説明する。
本発明者は、中空部材に内径面割れが発生する原因を突き止めるために、前方押出中の中空部材に生じる延性破壊指数を有限要素法解析により推定した。その過程を図4〜図7に基づいて説明する。
まず、本発明者は、中空部材の外径面を1段絞る場合の延性破壊指数について推定した。図4は、中空部材の外径面を1段絞る前方押出加工装置100の概要を示す縦断面図である。前方押出加工装置100は、ダイス101と、マンドレル102とを備える。ダイス101は、略円筒形状の部材である。ダイス101の内径面101bには、外径絞り部130が形成されている。
外径絞り部130は、ランド部131と、傾斜面132と、逃げ部133とを備える。
ランド部131は、マンドレル102側に突出した部分である。傾斜面132は、中空部材Wの進行方向(矢印A1方向)に交差する面であり、ランド部131とランド部131の上流側の内径面101bとを連結する。逃げ部133は、ランド部131の下流側に形成される。逃げ部133の内径面(表面)は、ランド部131の内径面(表面)よりも外側(ダイス101の外径面側)に配置される。すなわち、逃げ部133と中空部材Wとの間には隙間が形成される。
マンドレル102は、略円柱形状の部材であり、ダイス101の内部にダイス101と同軸上に設けられている。直線102aはマンドレル102(及びダイス101)の中心軸を示す。マンドレル102の外径面102bとダイス101の内径面101bとの間には隙間が形成されている。
この前方押出加工装置100を用いた前方押出加工方法は以下のとおりである。すなわち、中空部材Wをダイス101とマンドレル102との間に通し、中空部材Wを前方押出する。これにより、中空部材Wは、矢印A1方向に進行する。中空部材Wの外径面は、外径絞り部130により絞られる(すなわち縮径される)。これにより、中空部材Wが成形される。
本発明者は、前方押出中の中空部材Wに生じる延性破壊指数を有限要素法解析により推定した。すなわち、中空部材Wを複数の小領域に区分し、各小領域に生じる延性破壊指数を推定した。延性破壊指数は以下の数式(1)で示される。
Figure 2015110242
ここで、Iは延性破壊指数、σmaxは最大主応力、σeqは相当応力、εeqは相当塑性ひずみである。数式(1)右辺の分子に書かれている積分式はCockcroft&Lathamの式と呼ばれる延性破壊条件式であり、この積分式から計算される数値が材料固有の定数cに達すると、割れが発生すると判断する。すなわち、延性破壊指数が1に達すると割れが発生すると判断する。
また、解析条件は以下のとおりである。外径φ20mm、内径φ10mmの中空部材Wを前方押出により外径φ19.5mm、内径φ10mmとなるように成形した。中空部材Wの進行方向と傾斜面132のなす角度は45°、傾斜面132の角部の曲率半径は0.5mm、ランド部131の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした。せん断摩擦係数m=0.1、軸対称モデル、ダイス及びマンドレルは剛体、被加工材は剛塑性体(四角形要素)でS55C球状化焼鈍材の変形抵抗曲線を使用した。
解析結果を図7(L20及びL21)に示す。図7の縦軸は小領域の延性破壊指数、横軸は小領域の位置を示す。小領域の位置は、小領域から中空部材Wの内径面に下ろした垂線の長さrと、小領域を通る横断面上での中空部材Wの内径面から外径面までの距離rの比r/rで示される。すなわち、r/r=0は内径面を、r/r=1は外径面を表す。
グラフL20は、図4の横断面(平断面)C上の小領域の延性破壊指数と小領域の位置との対応関係を示す。また、グラフL21は、横断面D上の小領域の延性破壊指数と小領域の位置との対応関係を示す。グラフL20、L21からわかるように、中空部材Wの外径面が絞られることで、中空部材Wの内径面の延性破壊指数が大きく増大する。
次に、本発明者は、中空部材の外径面を2段絞る場合の延性破壊指数について推定した。図5は、中空部材の外径面を2段絞る前方押出加工装置200の概要を示す縦断面図である。前方押出加工装置200は、前方押出加工装置100のダイス101をダイス201に変更したものである。
ダイス201は、略円筒形状の部材である。ダイス201の内径面201bには、外径絞り部230が2段形成されている。外径絞り部230は、ランド部231と、傾斜面232と、逃げ部233とを備える。外径絞り部230の各部分の機能は外径絞り部130と同様である。また、前方押出加工装置200を用いた前方押出加工方法は前方押出加工装置100を用いた前方押出加工方法と同様である。
本発明者は、前方押出中の中空部材Wに生じる延性破壊指数を有限要素法解析により推定した。すなわち、中空部材Wを複数の小領域に区分し、各小領域に生じる延性破壊指数を推定した。解析条件は以下のとおりである。外径φ20mm、内径φ10mmの中空部材Wを、まず外径φ19.5mm、内径φ10mmとした後、さらに、外径φ19.0mm、内径φ10mmとなるように二段の前方押出を行った。中空部材Wの進行方向と傾斜面232のなす角度は45°、傾斜面232の角部の曲率半径は0.5mm、ランド部231の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした。せん断摩擦係数m=0.1、軸対称モデル、ダイス及びマンドレルは剛体、被加工材は剛塑性体(四角形要素)でS55C球状化焼鈍材の変形抵抗曲線を使用した。
解析結果を図8(L23及びL24)に示す。図8の縦軸、縦軸の意味は図7と同様である。グラフL23は、図5の横断面(平断面)E上の小領域の延性破壊指数と小領域の位置との対応関係を示す。また、グラフL24は、横断面F上の小領域の延性破壊指数と小領域の位置との対応関係を示す。グラフL23、L24及び図7に示すグラフL20、L21からわかるように、中空部材Wの外径面が絞られる段数が増える毎に、中空部材Wの内径面の延性破壊指数が累積される。従って、外径絞りの段数が増えるほど内径面割れが発生する可能性が高くなる。図8に示す例では、内径面の延性破壊指数が1を超えているので、内径面割れが発生する可能性が非常に高い。
このように、加工条件によっては、中空部材Wの外径面が絞られることで、内径面の延性破壊指数が大きく増大することがあるが、その理由は、中空部材Wの外径面が絞られることで、外径絞り部に対向する位置で中空部材Wの内径面に大きな引張応力が生じ、内径面が引張応力下で塑性変形を受けたためである。
このような内径面割れを防止する方法として、前方押出加工の減面率を大きくする、傾斜面の角度(後述する縮径角度θ)を小さくする、傾斜面角部の曲率半径(後述する曲率半径R)を大きくする、などの対策が提案されている。これらはいずれも内径面に生じる引張応力を緩和する方法であるが、最終製品形状の制約もあり、いずれも内径面割れを十分に抑制することができなかった。そこで、本発明者は、他の方法により内径面に生じる引張応力を緩和することを検討し、この結果、中空部材Wの内径面を拡径することを考えた。
具体的には、まず、本発明者は、図4に示す前方押出加工装置100において、中空部材Wの内径面を拡径することを考えた。その具現例を図6に示す。図6に示す前方押出加工装置300は、図4に示す前方押出加工装置100のマンドレル102をマンドレル302に変更したものである。
マンドレル302は、略円柱形状の部材であり、ダイス101の内部にダイス101と同軸上に設けられている。直線302aはマンドレル302(及びダイス101)の中心軸を示す。マンドレル302の外径面302bとダイス101の内径面101bとの間には隙間が形成されている。
また、マンドレル302の外径面302bのうち、外径絞り部130に対向する位置には、内径拡径部340が設けられている。内径拡径部340は、ランド部341と、傾斜面342と、逃げ部343とを備える。ランド部341は、ダイス101側に突出した部分である。傾斜面342は、中空部材Wの進行方向に交差する面であり、ランド部341とランド部341の上流側の外径面302bとを連結する。逃げ部343は、ランド部341の下流側に形成される。逃げ部343の外径面(表面)は、ランド部341の外径面(表面)よりも内側(マンドレル302の中心軸(=直線302a)側)に配置される。すなわち、逃げ部343と中空部材Wとの間には隙間が形成される。
この前方押出加工装置300を用いた前方押出加工方法は以下のとおりである。すなわち、中空部材Wをダイス101とマンドレル302との間に通し、中空部材Wを前方押出する。これにより、中空部材Wは、矢印A1方向に進行する。中空部材Wの外径面は、外径絞り部130により絞られる(すなわち縮径される)。さらに、中空部材Wの内径面は、内径拡径部340により拡径される。このとき、外径面が絞られたことによって中空部材Wの内径面に生じる引張応力は、内径拡径部340が中空部材Wの進行に対する抵抗となったことによって生じる圧縮応力によって相殺される。ただし、中空部材Wの内径面を拡径することで、引張応力の発生位置が中空部材Wの内径面から内部へとシフトし、後述するように、中空部材Wの内部で延性破壊指数が上昇する。
本発明者は、前方押出中の中空部材Wに生じる延性破壊指数を有限要素法解析により推定した。すなわち、中空部材Wを複数の小領域に区分し、各小領域に生じる延性破壊指数を推定した。解析条件は以下のとおりである。外径φ20mm、内径φ10mmの中空部材Wを前方押出により外径φ19.5mm、φ10.5mmとなるように成形した。中空部材Wの進行方向と傾斜面132及び傾斜面342のなす角度は45°、傾斜面132及び傾斜面342の角部の曲率半径は0.5mm、ランド部131及びランド部341の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした。せん断摩擦係数m=0.1、軸対称モデル、ダイス及びマンドレルは剛体、被加工材は剛塑性体(四角形要素)でS55C球状化焼鈍材の変形抵抗曲線を使用した。
図7のグラフL22は、横断面H上の小領域の延性破壊指数と小領域の位置との対応関係を示すものである。なお、横断面G上の小領域の延性破壊指数と小領域の位置との対応関係はグラフL20に示す通りである。グラフL21とL22とを対比すると、中空部材Wに生じる延性破壊指数のピーク位置は、中空部材Wの内径面を拡径することで、中空部材Wの内径面から内部へとシフトすることがわかる。したがって、中空部材Wの内径面の延性破壊指数が減少するので、内径面割れが生じる可能性が低減される。また、内径拡径を行ったことで減面率が高くなり延性破壊指数のピーク高さ自体も減少している。
本発明者は、中空部材Wの内径面を拡径することをさらに検討し、本実施形態に係る前方押出加工装置10及び前方押出加工方法に想到した。以下、本実施形態に係る前方押出加工装置10及び前方押出加工方法について説明する。
<2.前方押出加工装置の構成>
次に、図1〜図3に基づいて、前方押出加工装置10の構成について説明する。前方押出加工装置10は、ダイス11と、マンドレル12とを備える。ダイス11は、略円筒形状の部材である。ダイス11の内径面11bには、外径絞り部30が複数段形成されている。なお、本実施形態では、各外径絞り部30の順番を最上流側の外径絞り部30から順に1段目、2段目とカウントする。
外径絞り部30は、図1及び図2に示すように、ランド部31と、傾斜面32と、逃げ部33とを備える。ランド部31は、マンドレル12側に突出した部分である。ランド部31の内径面(表面)からランド部31の上流側の内径面11bまでの距離0.5×dは特に制限されず、従来の外径絞り部30がとりうる値であれば任意に適用可能である。ここで、距離dは、外径絞り部30によって中空部材Wの外径面が絞られる量、すなわち外径の縮径量に相当する。また、ランド部31の上流側の内径面11bは、ランド部31が2段目となる場合、1段目の逃げ部33に相当する。
傾斜面32は、ランド部31とランド部31の上流側の内径面11bとを連結する部分である。例えば、2段目の外径絞り部30の傾斜面32は、1段目の外径絞り部30の逃げ部33と、2段目の外径絞り部30のランド部31とを連結する。傾斜面32と中空部材Wの進行方向とのなす角度(縮径角度)θは特に制限されず、従来の外径絞り部30がとりうる値であれば任意に適用可能である。
また、傾斜面32の上端部32aと下端部32bとの曲率半径Rは特に制限されず、従来の外径絞り部30がとりうる値であれば任意に適用可能である。
逃げ部33は、ランド部31の下流側に形成される。逃げ部33の内径面(表面)は、ランド部31の内径面(表面)よりも外側(ダイス11の外径面側)に配置される。すなわち、逃げ部33と中空部材Wとの間には隙間が形成される。逃げ部33の内径面とランド部31の内径面との距離0.5×dは特に制限されず、従来の外径絞り部30がとりうる値であれば任意に適用可能である。ここで、距離dは、中空部材Wと逃げ部33との間に設けられた隙間の広さ、すなわち逃げ量に相当する。
マンドレル12は、略円柱形状の部材であり、ダイス11の内部にダイス11と同軸上に設けられている。直線12aはマンドレル12(及びダイス11)の中心軸を示す。マンドレル12の外径面12bとダイス11の内径面11bとの間には隙間が形成されている。
また、マンドレル12の外径面12bのうち、2段目の外径絞り部30に対向する位置には、内径拡径部40が設けられている。内径拡径部40は、図1及び図3に示すように、ランド部41と、傾斜面42と、逃げ部43とを備える。
ランド部41は、ダイス11側に突出した部分である。ランド部41の外径面(表面)からランド部41の上流側の外径面12bまでの距離0.5×dは特に制限されない。ここで、距離dは、内径拡径部40による中空部材Wの内径面の径変化量、すなわち内径の拡径量に相当する。距離dは中空部材Wの外径の2%以下であることが好ましい。距離dの下限値は特に制限されず、0より大きければ(すなわち、ランド部41がわずかでも突出していれば)よい。径変化量dがこのような範囲となる場合に、中空部材Wの内径面の延性破壊指数がより減少する。
傾斜面42は、中空部材Wの進行方向に交差する面であり、ランド部41とランド部41の上流側の外径面12bとを連結する。傾斜面42と中空部材Wの進行方向とのなす角度(拡径角度)θは特に制限されないが、60°以上であることが好ましい。拡径角度θがこのような範囲となる場合に、中空部材Wの内径面の延性破壊指数がより減少する。なお、拡径角度θの上限値は特に制限されず、90°未満であればよい。
また、傾斜面42の上端部42aと下端部42bとの曲率半径Rは特に制限されないが、より大きい方が好ましい。また、傾斜面42の下端部42bは、2段目の外径絞り部30の傾斜面32の下端部32bとほぼ同一横断面上に配置される。ここで、「ほぼ同一」とは、両者が同一横断面上に配置されることだけでなく、外径面が絞られたことによって中空部材Wの内径面に生じる引張応力の少なくとも一部が、内径拡径部40が中空部材Wの進行に対する抵抗となったことによって生じる圧縮応力によって相殺されるのであれば、両者の位置がずれてもよいことを意味する。両者は同一横断面上に配置されることが好ましく、さらに、下端部42bが下端部32bよりも多少下流側に配置されることが、より好ましい。ただし、ランド部41の少なくとも一部は、2段目の外径絞り部30のランド部31に対向する。
逃げ部43は、ランド部41の下流側に形成される。逃げ部43の外径面(表面)は、ランド部41の外径面(表面)よりも内側(マンドレル12の中心軸(=直線12a)側)に配置される。すなわち、逃げ部43と中空部材Wとの間には隙間が形成される。逃げ部43の外径面とランド部41の外径面との距離0.5×dは特に制限されない。ここで、距離dは、中空部材Wと逃げ部33との間に設けられた隙間の広さ、すなわち逃げ量に相当する。
なお、本実施形態では、ダイス11に外径絞り部30が2段設けられているが、より多段の外径絞り部30が設けられてもよい。この場合、全ての外径絞り部30について、その対向する位置に内径拡径部40が設けられていなくてもよいが、少なくとも1段は、外径絞り部30に対向する位置に内径拡径部40が設けられている必要がある。
また、外径絞り部30は1段であってもよい。この場合、内径拡径部40は、外径絞り部30に対向する位置に設けられる。すなわち、本実施形態は、図6に示す構成も含む。
図10は、本実施形態に係る前方押出加工装置の他の例である前方押出加工装置400を示す。前方押出加工装置400は、図5に示す前方押出加工装置200のマンドレル102をマンドレル401に変更したものである。
マンドレル401は、略円柱形状の部材であり、ダイス201の内部にダイス201と同軸上に設けられている。直線400aはマンドレル401(及びダイス201)の中心軸を示す。マンドレル401の外径面400bとダイス201の内径面201bとの間には隙間が形成されている。
また、マンドレル12の外径面12bのうち、1段目及び2段目の外径絞り部230に対向する位置には、内径拡径部440が設けられている。内径拡径部440は、ランド部441と、傾斜面442と、逃げ部443とを備える。ランド部441、傾斜面442、及び逃げ部443は、図1に示すランド部41、傾斜面42、及び逃げ部43と同様の構成であるので、説明を省略する。
<3.前方押出加工方法>
次に、前方押出加工装置10を用いた前方押出加工方法について説明する。中空部材Wをダイス11とマンドレル12との間に通し、中空部材Wを前方押出する。これにより、中空部材Wは、矢印A1方向に進行する。中空部材Wの外径面は、まず、1段目の外径絞り部30により絞られる(すなわち縮径される)。中空部材Wはさらに矢印A1方向に進行する。その後、中空部材Wの外径面は、2段目の外径絞り部30により絞られ、それと同時に、中空部材Wの内径面は、内径拡径部40により拡径される。すなわち、図5に示す例では、中空部材Wが外径絞り部230を通過する毎に延性破壊指数が中空部材Wの内径面に累積されていく。これに対し、本実施形態では、まず、外径面が1段目の外径絞り部30により絞られる際、中空部材Wの内径面で延性破壊指数が上昇する。次に、外径面が2段目の外径絞り部30により絞られる際は、内径拡径部40により中空部材Wの内径面が拡径されるため、中空部材Wの内部で延性破壊指数が上昇する。このように、中空部材Wに発生する延性破壊指数が中空部材Wの内径面と内部とに分散され、内径面割れが発生する可能性が低減される。
なお、中空部材Wの種類は特に制限されず、金属部材であってもよい。また、金属部材は鋼材であってもよい。
本発明者は、前方押出中の中空部材Wに生じる延性破壊指数を有限要素法解析により推定した。すなわち、中空部材Wを複数の小領域に区分し、各小領域に生じる延性破壊指数を推定した。解析条件は以下のとおりである。外径φ20mm、内径φ10mmの中空部材Wを、まず外径φ19.5mm、内径φ10mmとした後、さらに、外径φ19.0mm、内径φ10.5mmとなるように二段の前方押出を行った。中空部材Wの進行方向と傾斜面32及び傾斜面42のなす角度は45°、傾斜面32及び傾斜面42の角部の曲率半径は0.5mm、ランド部31及びランド部41の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした。せん断摩擦係数m=0.1、軸対称モデル、ダイス及びマンドレルは剛体、被加工材は剛塑性体(四角形要素)でS55C球状化焼鈍材の変形抵抗曲線を使用した。
図8のグラフL25は、横断面C上の小領域の延性破壊指数と小領域の位置との対応関係を示す。なお、横断面A上の小領域の延性破壊指数と小領域の位置との対応関係は、グラフL23に示す通りである。グラフL23〜L25からわかるように、外径面が2段目の外径絞り部30により絞られる際に、内径拡径部40により中空部材Wの内径面を拡径すると、延性破壊指数の上昇位置が中空部材Wの内径面から内部へとシフトするので、延性破壊指数が中空部材Wの内径面と内部とに分散される。したがって、中空部材Wの内径面の延性破壊指数が減少するので、内径面割れが生じる可能性が低減される。
<4.後方押出とその後の打ち抜きによる中実部材の中空化>
中空部材は、前方押出加工の前に、図9に示すように、後方押出とその後の打ち抜きによって中実部材を中空化したものであってもよい。さらに、熱処理を施してもよいが、生産性を考慮すると、後方押出、打ち抜きを、順次、行った後、そのまま前方押出加工することが好ましい。この場合、中空部材は、後方押出工程で内径面に大ひずみが付与され、加工硬化によって延性が著しく低下している。そのため、前方押出によって外径を絞った際に内径面割れが発生し易くなるが、中空部材の内径面を拡径する本発明によれば、内径面割れの発生を防止することができる。
(実施例1)
次に、好ましい径変化量d、拡径角度θ、及び曲率半径Rの範囲を確認するために、以下の実施例を行った。
本実施例でも、上述したように、有限要素法解析により中空部材Wに発生する延性破壊指数を推定した。解析条件は以下のとおりである。外径φ20mm、内径φ10mmの中空部材を、外径φ19.5mm、内径φ(10+d)mmとなるように前方押出を行った。外径絞り部については、中空部材の進行方向と傾斜面のなす角度(すなわち縮径角度θ)は45°、傾斜面の角部の曲率半径は0.1mm、ランド部の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした。内径拡径部については、径変化量はd、中空部材の進行方向と傾斜面のなす角度(すなわち拡径角度)はθ、傾斜面の角部の曲率半径は0.05mm、ランド部の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした。せん断摩擦係数m=0.1、軸対称モデル、ダイス及びマンドレルは剛体、被加工材は剛塑性体(四角形要素)でS55C球状化焼鈍材の変形抵抗曲線を使用した。
(好ましい径変化量及び拡径角度の組み合わせの確認)
上記解析条件のうち、径変化量d及び拡径角度θの組み合わせを0.2mm<d<4.0mm、5°<θ<85°の範囲で変更することで、好ましい径変化量d及び拡径角度θの組み合わせを確認した。この結果を表1に示す。
Figure 2015110242
表1によれば、拡径角度はより大きいほど内径面の延性破壊指数が低く、60°以上であることが好ましい。また、径変化量はより小さいほど内径面の延性破壊指数が低く、0.4mm以下(=中空部材の外径の2%以下)であることが好ましいことがわかった。
(好ましい曲率半径の確認)
上記解析条件のうち、拡径角度を45°、径変化量を0.4mmとして、曲率半径Rを0mm<R<3mmの範囲で変更することで、好ましい曲率半径Rの範囲を確認した。この結果を表2に示す。
Figure 2015110242
表2によれば、曲率半径Rはより大きい方が好ましいことがわかった。
(実施例2)
次に、本発明は、中空部材Wが、前方押出加工を行う前に、後方押出とその後の打ち抜きによって中実部材を中空化したものである場合に好適であることを確認するため、以下の実施例を行った。
まず、球状化焼鈍処理を施したS43Cの中実部材(外径φ45mm、球状化率は約70%、成分は質量%で、C:0.43%、Si:0.22%、Mn:0.80%、P:0.011%、S:0.016%、残部はFe)を外径φ19.9mmに切削加工し、潤滑のため、リン酸塩石けん皮膜処理を施した。そして、図9に示すように、冷間の後方押出によってカップ状に成形した後、カップ底を打ち抜き、外径φ20mm、内径φ10mmの中空部材とした。これを中空部材Wfとする。
次に、中空部材Wfを、図4に示す前方押出加工装置100を用いて、外径φ19.5mm、内径φ10mmとなるように成形した。中空部材Wfの進行方向と傾斜面132のなす角度は45°、傾斜面132の角部の曲率半径は0.5mm、ランド部131の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした([従来法]前方押出加工装置100)。
また、中空部材Wfを、図5に示す前方押出加工装置200を用いて、まず外径φ19.5mm、内径φ10mmとした後、さらに、外径φ19.0mm、内径φ10mmとなるように二段の前方押出を行った。中空部材Wfの進行方向と傾斜面232のなす角度は45°、傾斜面232の角部の曲率半径は0.5mm、ランド部231の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした([従来法]前方押出加工装置200)。
また、中空部材Wfを、図6に示す前方押出加工装置300を用いて、外径φ19.5mm、内径φ10.5mmとなるように成形した。中空部材Wfの進行方向と傾斜面132および傾斜面342のなす角度は45°、傾斜面132および傾斜面342の角部の曲率半径は0.5mm、ランド部131およびランド部341の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした([本発明]前方押出加工装置300)。
また、中空部材Wfを、図10に示す前方押出加工装置400を用いて、まず外径φ19.5mm、内径φ10.25mmとした後、さらに、外径φ19.0mm、内径φ10.5mmとなるように二段の前方押出を行った。中空部材Wfの進行方向と傾斜面232および傾斜面442のなす角度は45°、傾斜面232および傾斜面442の角部の曲率半径は0.5mm、ランド部231および441の長さは2.0mm、逃げ量は0.1mmとした([本発明]前方押出加工装置400)。
上記の成形は、いずれも、最大負荷能力6000kN、ストローク300mmのプレス機を用い、速度は20spm、室温下で行った。前方押出後、中空部材を半割りにして内径面を目視で観察し、内径面割れの発生の有無を確認した。
この結果を表3に示す。
Figure 2015110242
表3によれば、前方押出加工装置100、200を用いて中空部材Wfの前方押出を行った場合は内径面割れが発生したが、前方押出加工装置300、400を用いた場合は内径面割れが発生しなかった。
中空部材Wfは前方押出加工を行う前に、後方押出によって、内径面に300%〜400%程度のひずみが付与されており、加工硬化により内径面の延性が著しく低下している。そのため、内径面に大きな引張応力が生じ、内径面が引張応力下で塑性変形を受ける前方押出加工装置100、200(どちらも従来法)を用いて前方押出を行った場合は、内径面割れが発生した。
一方、マンドレルに内径拡径部を設ける本発明の前方押出加工装置300、400を用いた場合は、マンドレルの内径拡径部によって内径面での引張応力の発生が抑制されるため、内径面割れの発生が発生しなかった。なお、マンドレルに内径拡径部を設けたことで、内径面ではなく内部で引張応力が発生するが、内径面と違って内部は後方押出工程での延性の低下が比較的小さいため割れが発生しなかったことを、前方押出加工後の中空部材Wfの断面観察により確認している。
以上のように、後方押出とその後の打ち抜きによって中実部材を中空化した中空部材Wfは、内径面に引張応力が発生する従来法では一段の前方押出(前方押出加工装置100)でも内径面割れが発生してしまった。一方、本発明を適用すれば、引張応力の発生位置を内部へ移動させることで、内径面の延性が著しく低下している中空部材Wであっても、内径面割れを発生させることなく二段の前方押出(前方押出加工装置400)を行うことが可能となった。
以上により、本実施形態によれば、まず、中空部材Wの外径面が1段目の外径絞り部30により絞られる際、中空部材Wの内径面で延性破壊指数が上昇する。次に、中空部材Wの外径面が2段目の外径絞り部30により絞られる際は、内径拡径部40により中空部材Wの内径面が拡径されるため、中空部材Wの内部で延性破壊指数が上昇する。このように、中空部材Wに発生する延性破壊指数が中空部材Wの内径面と内部とに分散され、内径面割れが発生する可能性が低減される。
また、中空部材Wの種類は特に制限されない。例えば、本実施形態が適用可能な中空部材Wは、特定の加工硬化指数n値を有する金属部材に制限されない。すなわち、本実施形態は、あらゆる金属部材に適用可能である。本実施形態は、これらの金属部材のうち、鋼材であっても良い。また、本実施形態では、マンドレル12に内径拡径部40を設けるだけでよいので、製造コストを大幅に増加させることなく、内径面割れが発生する可能性を低減することができる。
また、拡径角度θは、60°以上にすることで、内径面割れが発生する可能性が更に低減される。
また、径変化量dは、中空部材の外径の2%以下にすることで、内径面割れが発生する可能性が更に低減される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10 前方押出加工装置
11 ダイス
12 マンドレル
30 外径絞り部
31 ランド部
32 傾斜面
33 逃げ部
40 内径拡径部
41 ランド部
42 傾斜面
43 逃げ部

Claims (18)

  1. ダイス及びマンドレルを用いて中空部材を前方押出加工する前方押出加工方法において、
    前記ダイスの内径面に設けられた外径絞り部により前記中空部材の外径面を絞るステップと、
    前記マンドレルの外径面のうち、前記外径絞り部に対向する位置に設けられた内径拡径部により前記中空部材の内径面を拡径するステップと、を含むことを特徴とする、前方押出加工方法。
  2. 前記外径絞り部は、前記中空部材の進行方向に沿って複数段設けられており、
    前記内径拡径部は、前記外径絞り部に対向する位置に設けられることを特徴とする、請求項1記載の前方押出加工方法。
  3. 前記内径拡径部のうち、前記中空部材の進行方向に交差する面と、前記中空部材の進行方向とのなす角度は、60°以上であることを特徴とする、請求項1または2記載の前方押出加工方法。
  4. 前記内径拡径部による前記中空部材の内径面の径変化量は、中空部材の外径の2%以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の前方押出加工方法。
  5. 前記中空部材は、前記前方押出加工を行う前に、後方押出とその後の打ち抜きによって中実部材を中空化したものであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の前方押出加工方法。
  6. 前記中空部材は金属部材であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の前方押出加工方法。
  7. 前記金属部材は鋼材であることを特徴とする、請求項6記載の前方押出加工方法。
  8. ダイス及びマンドレルを用いて中空部材を前方押出加工する中空部材の製造方法において、
    前記前方押出加工は、前記ダイスの内径面に設けられた外径絞り部により前記中空部材の外径面を絞るステップと、
    前記マンドレルの外径面のうち、前記外径絞り部に対向する位置に設けられた内径拡径部により前記中空部材の内径面を拡径するステップと、を含むことを特徴とする、中空部材の製造方法。
  9. 前記外径絞り部は、前記中空部材の進行方向に沿って複数段設けられており、
    前記内径拡径部は、前記外径絞り部に対向する位置に設けられることを特徴とする、請求項8記載の中空部材の製造方法。
  10. 前記内径拡径部のうち、前記中空部材の進行方向に交差する面と、前記中空部材の進行方向とのなす角度は、60°以上であることを特徴とする、請求項8または9記載の中空部材の製造方法。
  11. 前記内径拡径部による前記中空部材の内径面の径変化量は、中空部材の外径の2%以下であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の中空部材の製造方法。
  12. 前記中空部材は、前記前方押出加工を行う前に、後方押出とその後の打ち抜きによって中実部材を中空化したものであることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の中空部材の製造方法。
  13. 前記中空部材は金属部材であることを特徴とする、請求項8〜12のいずれか1項に記載の中空部材の製造方法。
  14. 前記金属部材は鋼材であることを特徴とする、請求項13記載の中空部材の製造方法。
  15. ダイス及びマンドレルを用いて中空部材を前方押出加工する前方押出加工装置において、
    前記ダイスの内径面に設けられ、前記中空部材の外径面を絞る外径絞り部と、
    前記マンドレルの外径面のうち、前記外径絞り部に対向する位置に設けられ、前記中空部材の内径面を拡径する内径拡径部と、を備えることを特徴とする、前方押出加工装置。
  16. 前記外径絞り部は、前記中空部材の進行方向に沿って複数段設けられており、
    前記内径拡径部は、前記外径絞り部に対向する位置に設けられることを特徴とする、請求項15記載の前方押出加工装置。
  17. 前記内径拡径部のうち、前記中空部材の進行方向に交差する面と、前記中空部材の進行方向とのなす角度は、60°以上であることを特徴とする、請求項15または16記載の前方押出加工装置。
  18. 前記マンドレルの外径面に対する前記内径拡径部の径変化量は、前記ダイスの内径の2%以下であることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか1項に記載の前方押出加工装置。
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