JP2015109385A - プラズマcvd装置およびプラズマcvd処理方法 - Google Patents

プラズマcvd装置およびプラズマcvd処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015109385A
JP2015109385A JP2013252333A JP2013252333A JP2015109385A JP 2015109385 A JP2015109385 A JP 2015109385A JP 2013252333 A JP2013252333 A JP 2013252333A JP 2013252333 A JP2013252333 A JP 2013252333A JP 2015109385 A JP2015109385 A JP 2015109385A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film forming
metal plate
discharge
discharge electrode
plasma cvd
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013252333A
Other languages
English (en)
Inventor
琢也 樋口
Takuya Higuchi
琢也 樋口
慎也 中野
Shinya Nakano
慎也 中野
山根 司
Tsukasa Yamane
司 山根
竹内 良昭
Yoshiaki Takeuchi
良昭 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2013252333A priority Critical patent/JP2015109385A/ja
Publication of JP2015109385A publication Critical patent/JP2015109385A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】大面積基板への適用が容易で、電極の加工コストが安く、かつ、製膜速度を低下させずにナノ粒子を除去できるプラズマCVD装置およびプラズマCVD処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】プラズマCVD装置1は、製膜室2と、基板支持部5と、基板支持部5と間隔をあけて対面配置された放電電極6と、電源4と、ガス供給部8と、放電電極6の基板支持部側で放電電極6と間隔をあけて対面配置され、所定の電位を維持できる金属板状部材9と、を備え、放電電極6が、厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の放電孔を有し、金属板状部材9が、厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の開口部を有し、複数の放電孔内は、ホロー放電が行われ、複数の開口部の各々が、複数の放電孔の各々と向かい合い、該向かい合う一対の開口部および放電孔が、母ガスを含む製膜室内ガスの通過流路を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマCVD装置およびプラズマCVD処理方法に関するものである。
一般的に、薄膜シリコン型太陽電池の生産性を向上させるためには、高品質なシリコン薄膜を、高速に、かつ、大面積で製膜することが重要である。このような高速かつ大面積な製膜を行う方法としては、プラズマCVD(化学気相成長)法による製膜方法が知られている。
特許文献1に、半導体薄膜を製膜するためのプラズマCVD装置が開示されている。特許文献1では、対向電極の表面を、ガス噴出孔を有するガス吹出面板とし、該ガス吹出面板にプラズマ促進溝を形成している。それにより、大きな基板上の平面的位置に依存することなく均一で優れた特性を有する半導体薄膜をより高速で堆積できる。
特開2002−237459号公報(請求項1および図1)
特許文献1に記載の対向電極は、表面を複雑な形状にしている。そのため、1mを超えるようなサイズの大面積基板への製膜に対応した電極を製作するには、支持構造および熱的な詳細設計が必要となる。また、電極表面の形状が複雑になると、電極の加工費用が高価になる。また、特許文献1に記載のようなプラズマCVD装置では、対向電極の表面形状によって放電を維持するのに必要な圧力範囲が限定される。
プラズマCVD装置でシリコン薄膜を製膜する場合、プラズマ生成領域にて、シリコン薄膜の原料ガスである母ガス(SiHガスなど)が分解された後に再結合することでナノ粒子(ナノメータ以上のサイズのクラスタ)が生成されることが知られている。ナノ粒子は、膜に混入すると光劣化の要因となる。
ナノ粒子Nは、対向電極60と基板電極61との間にフィルタ62を設けることで除去できる(図13参照)。しかしながら、図13に示すような方法では、製膜種(SiHラジカル)Mもフィルタに衝突するために、製膜種Mが基板への到達を遮えぎられたり、フィルタに付着して消費されてしまうことが避けられない。そのため、製膜速度が低下する懸念がある。
特許文献1のように複雑な構造の電極では、ガス噴出孔内でガスが滞留し易い。例えば、図14に示すような形状の孔(63a,63b)が形成された電極(64a,64b)では、孔の開口幅が狭くなる部分で母ガスが滞留する恐れがある。図14において、母ガスは、紙面上側から下側へと流れる(矢印G)。母ガスの滞留が起こると、電極(64a,64b)の孔内にナノ粒子が生成し滞留する、および、ガス噴出し部分に膜や粉となって付着して孔が閉塞することが懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、大面積基板への適用が容易で、電極の加工コストが安く、かつ、製膜速度を低下させずにナノ粒子を除去できるプラズマCVD装置およびプラズマCVD処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のプラズマCVD装置およびプラズマCVD処理方法は以下の手段を採用する。
本発明は、製膜室と、前記製膜室内に配置され、基板を支持し対向電極となる基板支持部と、前記製膜室内に収容され、前記基板支持部と間隔をあけて対面配置された放電電極と、前記放電電極に電力を供給する電源と、前記製膜室内に母ガスを供給するガス供給部と、前記製膜室内からガスを排気する排気部と、前記製膜室内に収容され、前記放電電極の前記基板支持部側で前記放電電極と所定の間隔をあけて対面配置され、所定の電位を維持できる金属板状部材と、を備え、前記放電電極が、厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の放電孔を有し、前記金属板状部材が、厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の開口部を有し、前記金属板状部材の板厚は、前記放電電極の板厚より薄く設定され、前記複数の放電孔内は、ホロー放電が行われ、前記複数の開口部の各々が、前記複数の放電孔の各々と向かい合い、前記排気部により、向かい合う一対の開口部および放電孔が、前記母ガスを含む製膜室内ガスの通過流路を形成するプラズマCVD装置を提供する。
また、本発明は、製膜室と、前記製膜室内に配置され、基板を支持し対向電極となる基板支持部と、前記製膜室内に収容され、厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の放電孔を有し、前記基板支持部と間隔をあけて対面配置された放電電極と、前記放電電極に電力を供給する電源と、前記製膜室内に母ガスを供給するガス供給部と、前記製膜室内のガスを排気する排気部と、を備えたプラズマCVD装置により、前記放電電極にプラズマ放電を行うとともに、前記複数の放電孔内にホロー放電を行い、前記基板をプラズマCVD処理する方法であって、厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の開口部を有し、板厚が前記放電電極の板厚より薄く、所定電位を維持できる金属板状部材を、前記放電電極の前記基板支持部側に所定の間隔をあけて対面配置する工程を含み、該工程において、前記複数の開口部の各々が、前記複数の放電孔の各々と向かい合い、前記排気部により、向かい合う一対の開口部および放電孔が、前記母ガスを含む製膜室内ガスの通過流路を形成するよう前記金属板状部材を配置するプラズマCVD処理方法を提供する。
前記金属板状部材の厚さは、前記開口部の開口幅の0.2倍以上1.2倍以下とされることが好ましい。
本発明によれば、放電電極と基板支持部との間に金属板状部材を挿入し、放電孔と開口部とを向かい合うよう配置することで、従来よりも適用可能な圧力範囲を広げることができる。それにより、1mを超える大面積基板への製膜が容易となる。
また、本発明によれば、放電電極に複雑な加工を施さなくてもよい。それにより、安価な電極製作が可能となる。放電電極の形状をシンプルにすると、放電孔内でガス滞留が発生しにくくなるため、結果としてナノ粒子の滞留も改善できる。
放電孔と開口部とを向かい合うように配置することで、ホロー放電がより安定すると共に、母ガスを含む製膜室内ガスの流れを整流する効果が得られる。
製膜種のラジカルは、放電孔および開口部内を直線的に通過できる。そのため、従来と比較して製膜速度を向上できる。
開口部では、ナノ粒子が開口部壁面に衝突し、開口部の壁面に付着する。
金属板状部材の厚さを上記範囲とすることで、製膜種のラジカルが開口部壁面に衝突して付着する割合を抑制しつつ、放電電極付近から基板へと向かうナノ粒子を除去できる。
上記発明の一態様において、プラズマCVD装置は、前記金属板状部材に電圧を印加する電源を備えていてもよい。
上記発明の一態様によれば、金属板状部材に電圧を印加することで、製膜される膜中に取り込まれるナノ粒子の量を更に低減できる。前記金属板状部材に、印加する電圧は、接地電圧に対して−100V以上−50V以下であることが好ましい。
上記発明の一態様において、前記金属板状部材が、前記放電電極より大きいことが好ましい。
金属板状部材の大きさが放電電極の大きさと同じである場合、端効果により放電電極端部の電荷密度が増加する。それによって、電気力線が放電電極端部よりも外側に膨らんだように発生する。これは、端部での意図しない放電、および基板へ堆積する膜の膜厚に面内分布が生じる要因となる。ここでの「大きさ」とは、金属板状部材および放電電極の面の面積を意味する。
上記発明の一態様によれば、金属板状部材の大きさを、放電電極の大きさよりも大きくすることで、電界=電位/距離の関係から、端部の電界集中を小さくできる。それにより、端部での電界の立下がりが緩やかになるため、意図しない放電および膜厚分布の発生を防ぐことができる。
上記発明の一態様において、前記金属板状部材が、前記製膜室の内壁に電気的に接触していることが好ましい。金属板状部材が、製膜室の内壁の接地電位となる部分に電気的に接触させることで、金属板状部材の電位を接地電位に安定させることができる。
上記発明の一態様において、前記放電電極の前記基板支持部と反対側に、前記排気部が設けられ、前記ガス供給部が、前記基板支持部側から前記放電電極側に向けて前記母ガスを供給可能に配置され、前記開口部の開口幅が、前記放電孔の開口幅の0.7倍以上1倍以下とされてもよい。
上記発明の一態様によれば、製膜室の内部において、基板から遠ざかる方向に母ガスを含む製膜室内ガスの流れが形成される。ナノ粒子は、該流れによって、製膜室内から排気されうる。一方、製膜種のラジカルは、拡散により基板に向かって移動するため、基板に製膜処理が施される。
開口部の開口幅を狭くすると、開口部内でのガス流速が速くなる。それにより、ナノ粒子の排気部への移動を助長できる。結果として、開口部内壁に衝突するナノ粒子の量を少なくできるため、ナノ粒子付着により開口部が閉塞することを抑制できる。
開口部を上記範囲とすることで、製膜速度の低下を抑制できる。
上記発明の一態様において、前記製膜室が金属部材からなり、前記製膜室の内壁が、前記放電電極を挟んで、前記金属板状部材と略対象に所定の間隔で配置されていることが好ましい。
上記発明の一態様によれば、放電電極の基板支持部と反対側の面が製膜室の壁面に近づくため、ホロー放電の閉じ込め効果を向上できる。それにより、電子の損失が低減され、製膜効率を向上できる。
本発明は、放電孔と対応する位置に開口部を有し、所定電位を維持できる金属板状部材を、放電電極の基板側に挿入することで、ホロー放電を伴う放電電極の構造をシンプルにできる。それにより、大面積基板への適用が容易となり、電極の加工コストが安くなる。また、本発明は、製膜速度の低下を抑制してナノ粒子を除去できるプラズマCVD装置およびプラズマCVD処理方法を提供する。
第1実施形態に係るプラズマCVD装置の概略構成図である。 図1の放電電極および金属板状部材の構成を説明する斜視図である。 向かい合う一対の開口部および放電孔を抜き出した縦断面図である。 向かい合う一対の開口部および放電孔を抜き出した斜視図である。 式1のパラメータを説明するための模式図である。 金属板状部材の厚さによる製膜種およびナノ粒子の透過率を示すグラフである。 第2実施形態に係るプラズマCVD装置の概略構成図である。 金属板状部材に印加する電圧と、開口部を透過するナノ粒子の量との関係を示すグラフである。 第3実施形態に係るプラズマCVD装置を説明する模式図である。図9(A)は、要部の概略構成を示し、図9(B)は電気力線を示す。 図9の比較対照として、第1実施形態に係るプラズマCVD装置を説明する模式図である。図10(A)は、要部の概略構成を示し、図10(B)は電気力線を示す。 第4実施形態における向かい合う一対の開口部および放電孔を抜き出した縦断面図である。 第5実施形態に係るプラズマCVD装置の概略構成図である。 従来のプラズマCVD装置の概略構成図である。 従来の電極の縦断面図である。
以下に、本発明に係るプラズマCVD装置およびプラズマCVD処理方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係るプラズマCVD装置ついて図を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るプラズマCVD装置の概略構成図である。図2は、図1の放電電極および金属板状部材の構成を説明する斜視図である。
本実施形態においては、面積が1m以上の大面積な基板に対して、アモルファス太陽電池や微結晶太陽電池や液晶ディスプレイ用TFT(Thin Film Transistor)などに用いられる非晶質シリコン、微結晶シリコンなどの結晶質シリコン、窒化シリコン等からなる膜の製膜処理を行うことが可能なプラズマCVD装置に適用する場合について説明する。
プラズマCVD装置1には、図1に示すように、製膜室2、整合器3、電源4、基板支持部5、放電電極6、排気部7、ガス供給部8、および金属板状部材9が主に設けられている。
製膜室2は、内部に配置された基板Sに対してプラズマ処理を施す部分である。製膜室内には、基板支持部5、放電電極6、ガス供給部8、および金属板状部材9が収容されている。製膜室2は、例えば、ステンレス鋼(JIS規格におけるSUS材)や、一般構造用圧延材(JIS規格におけるSS材)、アルミニウム合金などから形成されたものや、リブ材などで補強された構成を用いることができる。製膜室2は、0.1Paから10kPa程度の真空状態に耐えうる。製膜室2の壁面は、電位として接地されている、もしくは製膜室壁面の少なくとも一部に接地点を保有している。
製膜室2には、排気部7が接続されている。該排気部7から製膜室内の気体を排気することで、製膜室内部を所望の圧力に調整できる。排気部7は製膜室内を真空状態にまで減圧できるものである。排気部7は、製膜室2の壁面に形成された開口と連通されている。排気部7としては、公知の真空ポンプなどを用いることができ、特に限定するものではない。
基板支持部5は、図1に示すように、製膜室2の排気部7と連通する開口が形成された壁面と対向する壁面もしくは壁面付近に配置されている。基板支持部5は、後述する放電電極6の対向電極として機能する。基板支持部5は製膜室2の壁面と電気的に接触する、もしくは壁面に設けた接地点と電気的に導通させることで、接地電位となっている。
基板支持部5は、基板Sを支持するものである。基板支持部5は、配置された基板Sの温度および温度分布を調節するものでもある。基板支持部5は、内部に温度制御された熱媒体を循環したり、または温度制御されたヒータを組み込んだりすることで、自身の温度を制御して、全体が概ね均一な温度を有し、接触支持している基板Sの温度を所定の温度に均一化する機能を有する。
上述の熱媒体は非導電性媒体であり、水素やヘリウムなどの高熱伝導性ガス、フッ素系不活性液体、不活性オイル、及び純水等が熱媒体として使用できる。中でも150℃から250℃の範囲でも圧力が上がらずに制御が容易であることから、フッ素系不活性液体(例えば商品名:ガルデン、F05など)の使用が好適である。
基板Sとしては、透光性ガラス基板を例示することができ、例えば、縦横の大きさが1.4m×1.1mであり、厚さが3.0mmから4.5mmのものを挙げることができる。
放電電極6は、基板支持部5と所定の間隔をあけて対面配置されている。放電電極6は、放電電極6の厚さ方向に貫通する複数の放電孔10を有する。放電電極6は平坦性を維持する厚さがある。後述する放電孔10の厚さ方向長さの上限から、放電電極6の厚さは、1mm以上20mm以下とされる。放電電極6は、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス、インコネルなどからなる。
放電孔10の開口面の形状は、円形、多角形、ハニカム形状、または格子構造などとされ得る。放電孔10の開口幅は一様とされる。一様とは、一定であることが好ましいが、製造上の誤差を含んでもよい。開口幅は開口面の一番長い箇所の距離である。例えば、円形の開口面における開口幅は、円の直径となる。例えば、正六角形の開口面における開口幅は、向かい合う頂点を結ぶ対角線となる。ただし、四角形の開口面における開口幅は、長辺の長さとする。放電孔10の開口面積は、製膜圧力に影響されるが放電孔内にプラズマが閉じ込められる程度の大きさに設定されることが好ましい。例えば、代表的な製膜条件の圧力範囲では、開口幅が5mmから15mmが好ましい。
放電電極6には、整合器3を介して電源4が接続されている。電源4は、放電電極6に高周波電力を伝送するものである、例えば、周波数が13.56MHz以上、好ましくは30MHzから400MHz(VHF帯からUHF帯)の高周波電力を供給するものである。電源4は、公知の高周波電源を用いることができ、特に限定するものではない。
整合器3は、高周波電力を伝送される系統においてインピーダンスなどの値を調節できる。
ガス供給部8は、プラズマの生成に用いられる基板S表面に製膜する原料ガスを含む母ガス(例えば、SiHガス、Hガスなど)を、製膜室内の放電電極6に供給するものである。本実施形態において、ガス供給部8は、基板支持部側から放電電極側へと向けて母ガスを供給する。
製膜室内のガス供給部8の位置や母ガスの吹き出し方向は、特に限定するものではなく、放電電極側へと極力均一に母ガスを供給できる位置であればよい。例えば、図1において放電電極6と基板Sの間の空間に基板Sの周囲方向から放電電極6の中央部付近に向けて(紙面横方向に)母ガスを供給してもよい。
金属板状部材9は、放電電極6の基板支持部側で、放電電極6と間隔をあけて対面配置されている。金属板状部材9と放電電極6との間隔は、プラズマが発生しない距離とされる。金属板状部材9と放電電極6との間隔は、圧力に影響されるが、代表的な製膜条件の圧力範囲では、0.5mm以上5mm以下とすることが好ましい。金属板状部材9と放電電極6との間隔は、全面にわたり均一になることが好ましく、金属板状部材9と放電電極6との間に複数個の絶縁性セラミックスなどのスペーサーを挟むことで管理してもよい。
金属板状部材9は、所定の電気的な電位を維持できる。本実施形態において、金属板状部材9は、図示しない製膜室の壁面の接地点と電気的に導通して、接地されている。
金属板状部材9は、厚さ方向に貫通する複数の開口部11を有している。開口部11の開口幅は一様である。開口部11における開口面の形状は、放電孔10の形状と同じとされる。開口部11の開口幅は、放電孔10と同じとされる。
金属板状部材9の厚さは、放電電極6の板厚より薄く設定され、放電電極の放電孔10でホロー放電が発生し、金属板部材の開口部11でナノクラスタの除去を行う。金属板状部材9の機能を放電電極6と分けることにより、放電電極6の構造が簡素化し、金属板状部材9も適切な板厚を設定することができるので好ましい。
金属板状部材9の厚さは、開口部11の開口幅の0.2倍以上1.2倍以下とされることが好ましい。金属板状部材9の開口幅が5mmとすれば、金属板状部材9の厚さは1mmから6mmとなる。一方、金属板状部材9の厚さは、機械的強度の観点から1mm以上であることが好ましい。金属板状部材9の厚さを1mm以上とすることで、大面積基板に対応した電極としたときの平坦性と強度を確保できる。また金属板状部材9の厚さは10mm以下、さらに好ましくは6mm程度以下とすることで、自重による変形や表裏温度差による変形の影響を少なくすることができるので好ましい。複数の開口部11の各々は、複数の放電孔10の各々と向かい合うよう配置されている。向かい合う一対の開口部11および放電孔10は、母ガスを含む製膜室内ガスの流路を形成する。
金属板状部材9は、金属材料からなる。金属材料としては、ステンレス、アルミニウムおよびアルミニウム合金などが挙げられる。
次に、上記の構成からなるプラズマCVD装置1における基板Sに対するプラズマCVD処理方法について説明する。
基板Sは、図1に示すように、製膜室2の内部における基板支持部5の上に配置される。その後、排気部7によって製膜室2の内部から空気などの気体が排気される(図1中白抜き矢印)。
電源4から周波数が13.56MHz以上、好ましくは30MHzから400MHzの高周波電力が放電電極6に供給されるとともに、ガス供給部8から放電電極6に、例えばSiHガスなどの母ガス(図1中黒矢印)が供給される。このとき、排気部7の排気量を制御して、製膜室2の内部を製膜条件として、10Paから10kPa程度の真空状態に保持する。
電源4から供給された高周波電力は、整合器3を介して放電電極6に伝送される。整合器3では高周波電力を伝送する系統におけるインピーダンスなどの値が調節される。高周波電力が伝送されると、放電電極6の表面にプラズマが発生するとともに放電孔内にホロー放電が起こり、基板支持部5との間に電界が形成される。放電孔10と開口部11とは、開口の中心軸が工作精度や熱膨張差による誤差は生じるものの、所定の許容値(開口幅の約±10%)以内で同じ位置に配置されているため、ホロー放電がより安定する。
ガス供給部8から供給された母ガスは、基板支持部側から放電電極側に向けて流れる。母ガスを含む製膜室内ガスの一部は、向かい合う一対の開口部11および放電孔10から形成された流路を経由して、排気部7へと移動する。放電孔10および開口部11は、開口の中心軸が工作精度や熱膨張差による誤差は生じるものの、所定の許容値(開口幅の約±10%)以内で同じ位置に配置されているため、母ガスを含む製膜室内ガスの流れを整流する効果が得られ、均一な製膜を得るに好ましくなる。
放電電極6で形成された電界により母ガスが電離されて、プラズマおよびホロー放電が形成される。母ガスが電離されて形成された製膜種(SiHラジカルなど)は、向かい合う一対の開口部11および放電孔10から形成された流路を経由して基板S側に拡散する。拡散した製膜種は、基板Sに堆積され、アモルファスシリコン層や結晶質シリコン層などの膜が製膜される。放電孔10および開口部11は、開口の中心軸が工作精度や熱膨張差による誤差は生じるものの、所定の許容値(開口幅の約±10%)以内で同じ位置に配置されているため、製膜種の拡散通過が容易になり、基板Sへの製膜速度の低下を抑制できる。
放電電極6で形成されたプラズマおよびホロー放電により、放電孔10では、ナノ粒子も形成される。ナノ粒子は、製膜された膜へ取り込まれると、膜の光劣化速度が大きくなるなど品質を低下させるものである。ナノ粒子は、一部が母ガスを含む製膜室内ガスの流れにのって排気部7へと流れる。ナノ粒子の一部は、向かい合う一対の開口部11および放電孔10から形成された流路内を基板S側に向けた拡散により移動する。ナノ粒子は、該流路内を移動する際に、流路の内壁に衝突し、付着する。すなわち、一対の開口部11および放電孔10から形成された流路がフィルタの効果を発することによって、ナノ粒子が製膜される膜内へ混入するのを抑制できる。
図3に、一例として、向かい合う一対の円形の開口部および放電孔を抜き出した縦断面図を示す。本実施形態では、向かい合う一対の開口部11および放電孔10で形成された流路は、流路幅が一様である。それにより、製膜種Rが流路内を直線的に通過できるため、図13のような従来の複雑な形状の電極またはフィルタの構造と比較して製膜速度が向上する。ナノ粒子Nは、開口部の内壁に衝突して付着させて除去することで、基板Sの膜中への取り込みを抑制する。
図4に、向かい合う一対の開口部および放電孔を抜き出した斜視図を示す。放電電極6では、電極表面の加工形状に対応した圧力×放電距離の積(pd積)以下となる条件範囲でホロー放電が得られる。pd積は一定である。そのため、放電電極6の加工形状によって、ホロー放電が可能な圧力範囲が限定される。図中の破線矢印は、金属板状部材9がない場合の放電電極6での距離を示す。図中の実線矢印は、金属板状部材9を挿入した場合に考慮できる距離の加算分を示す。
本実施形態では、放電電極6の基板支持部側に金属板状部材9を設けることで、放電電極6の放電孔10での距離に加えて、金属板状部材9の開口部11での距離を考慮できる。そのため、金属板状部材9を設けなかった場合と比較して、プラズマが発生する圧力条件を広げることができる。pd積は一定であるから、距離を延ばすことで、より低圧の条件でホロー放電を得ることが可能となる。
金属板状部材9の厚さを厚くすれば、距離を延ばすことができる。それにより、ナノ粒子が開口部内壁に衝突する確率が上がり、ナノ粒子の付着除去効果を上げることができる。しかしながら、厚くしすぎると製膜種のラジカルが、向かい合う一対の開口部11および放電孔10から形成された流路内を通過する際に、開口部11の壁面に衝突し付着しやすくなる。その結果、製膜速度が低下する。
ナノ粒子およびSiHラジカル(製膜種)が、金属板状部材9の開口部11を透過する割合を表す式を式1、式2に示す。図5に、式1および式2のパラメータを説明するための模式図を示す。図5は、金属板状部材9の断面図である。
金属板状部材9の開口部11を透過する割合である透過率はt2/t1で算出される。
Figure 2015109385

式1におけるφは式2で与えられる。
Figure 2015109385
t1:金属板状部材の上面(放電電極側の面)に堆積した堆積物M1の厚さ
t2:開口部を透過して基板Sに堆積した堆積物M2の厚さ
w:開口幅
L:金属板状部材の厚さ
s:吸着定数(ナノ粒子は1、SiHラジカルは0.3とした)
式1から金属板状部材9の厚さを調整することで、開口部11を透過するナノ粒子の量が低減することがわかる。
図6に、金属板状部材9の厚さと、SiHラジカルおよびナノ粒子の透過率との関係を示す。同図において、横軸は開口部11の開口幅に対する金属板状部材9の厚さ(金属板状部材9の厚さ/開口部11の幅)、縦軸は透過率(%)、実線はSiHラジカル、破線はナノ粒子を示す。
図6によれば、開口部11の開口幅に対する金属板状部材9の厚さを1.5倍以下にすると、SiHラジカルの透過率が50%以上となる。開口部11の開口幅に対する金属板状部材9の厚さを1.2倍以下にすると、SiHラジカルの透過率が60%以上となる。
図6によれば、開口部11の開口幅に対する金属板状部材9の厚さを0.2倍にすると、SiHラジカルの透過率を95%以上にできる。
図6によれば、開口部11の開口幅に対する金属板状部材9の厚さを1.5倍にすると、ナノ粒子の透過率を20%程度に抑えられる。開口部11の開口幅に対する金属板状部材9の厚さを1.2倍にすると、ナノ粒子の透過率を30%程度に抑えられる。
図6によれば、開口部11の開口幅に対する金属板状部材9の厚さを0.2倍にすると、ナノ粒子の透過率を90%以下にできる。
上記結果によれば、金属板状部材9の厚さを、開口部11の開口幅の0.2倍以上1.5倍以下、好ましくは0.2倍以上1.2倍以下とすることで、製膜速度の低下を抑制しつつ、製膜される膜に混入するナノ粒子の量を低減できる。金属板状部材9の厚さは、開口部11の開口幅の1.5倍以下であれば、厚くしたことによる金属板状部材9の重量増加を危惧しなくてもよい。
表1に、金属板状部材9の厚さを、開口部11の開口幅の0.2倍および1.2倍としたときのホロー放電が可能な圧力範囲を示す。表1に示す圧力範囲は、金属板状部材9を挿入しなかった場合(放電電極のみ)でのホロー放電最小圧力を1.0として規格化した値である。
Figure 2015109385
金属板状部材9を挿入しなかった場合の圧力範囲は、1〜2.3であった。一方、金属板状部材9を挿入することで、圧力範囲の下限が0.5まで広がった。この結果から、本実施形態によれば、低い圧力でホロー放電が得られることがわかった。
なお、図1などで製膜室2は基板Sが水平に設置され、上側に真空排気される形態で記載されているが、これに限定されるものではない。基板Sを含む製膜室2が鉛直方向から傾斜した斜めに支持されていてもよい。また真空排気位置も製膜室2のガスが極力均一に排気できる位置であれば、基板Sに対して垂直上側方向でなくてもよい。
〔第2実施形態〕
本発明に係る第2実施形態について、図を参照して説明する。
本実施形態のプラズマCVD装置は、金属板状部材に電圧を印加する電源を備えていることを特徴とする。本実施形態のプラズマCVD装置の基本構成は、第1実施形態と同様とする。本実施形態において、第1実施形態と同様の構成要素などの説明は省略する。
図7は、本実施形態に係るプラズマCVD装置21の概略構成図である。プラズマCVD装置21は、金属板状部材29に電源30が接続されている。金属板状部材29は、第1実施形態と同様とされる。電源30は、金属板状部材29に所定の電圧を印加できる。電源30は、DCバイアス電源などとされる。
本実施形態によれば、金属板状部材29に所定の電圧を印加することで、開口部を透過するナノ粒子量を低減させることができる。
図8に、金属板状部材29に印加する電圧と、開口部を透過するナノ粒子量との関係を示す。同図において、横軸はバイアス印加電圧(V)、縦軸は開口部を透過するナノ粒子量である。縦軸のナノ粒子量は、印加電圧が0の時に開口部を透過するナノ粒子量を1として規格化した値である。
図8によれば、金属板状部材29にDC負バイアス電圧を印加することで、開口部を透過するナノ粒子量を低減できることがわかる。DC負バイアス電圧は、接地電位に対して−100V以上−50V以下であるとよい。
〔第3実施形態〕
本発明に係る第3実施形態について、図を参照して説明する。
本実施形態のプラズマCVD装置は、金属板状部材が放電電極よりも大きいことを特徴とする。本実施形態のプラズマCVD装置の基本構成は、第1実施形態と同様とする。本実施形態において、第1実施形態と同様の構成要素などの説明は省略する。
金属板状部材は、大きさが異なる以外は、第1実施形態と同様とされる。
図9は、本実施形態に係るプラズマCVD装置の要部概略構成図(図9(A))および電気力線を示す図(図9(B))である。比較のため、図10に、第1実施形態に係るプラズマCVD装置の要部概略構成図(図10(A))および電気力線(図10(B))を示す。なお、簡略化のため、図9および図10では、要部(製膜室の側面(32,2)、放電電極(36,6)および金属板状部材(39,9))のみの記載とした。図9(B)および図10(B)は、放電電極に電力を供給したときに発生する電気力線Eを示す。
本実施形態において、金属板状部材39の面は、放電電極36の面よりも大きい。金属板状部材39は、各辺が放電電極36の各辺よりも1mm以上大きいことが好ましい。金属板状部材39の面は、製膜室32の内壁に電気的に接触して接地電位としていてもよい。
図10(B)に示すように、金属板状部材9の大きさが放電電極6の大きさと同じである場合、端効果により放電電極端部の電荷密度が増加する傾向がある。それによって、電気力線Eが放電電極端部よりも外側に膨らんだように発生する。これは、端部での意図しない放電、および基板Sへ堆積する膜に面内分布が生じる要因となる。
図9(B)に示すように、本実施形態によれば、金属板状部材39の大きさを、放電電極36の大きさよりも大きくすることで、電界=電位/距離の関係から、端部の電界集中を小さくできる。それにより、端部での電界の立下がりが緩やかになるため、意図しない放電および分布の発生を防ぐことができる。
金属板状部材39を製膜室32の内壁に接触させると、金属板状部材39の電位を安定させることができる。
〔第4実施形態〕
本発明に係る第4実施形態について、図を参照して説明する。
本実施形態のプラズマCVD装置は、金属板状部材の開口部の開口幅が、放電孔の開口幅よりも狭くすることを特徴とする。本実施形態のプラズマCVD装置の基本構成は、第1実施形態と同様とする。本実施形態において、第1実施形態と同様の構成要素などの説明は省略する。
金属板状部材は、開口部の大きさが異なる以外は、第1実施形態と同様とされる。
図11に、向かい合う一対の開口部41および放電孔40を抜き出した縦断面図を示す。本実施形態において、開口部41の開口幅は、放電孔40の開口幅よりも狭くする。開口部41の開口幅は、放電孔40の開口幅の0.7倍以上1倍以下であることが好ましい。開口部41の開口幅が、放電孔40の開口幅の0.7倍より小さいと、金属板状部材49の厚さと開口部11の開口幅の比が1.5倍以上になり、製膜速度の低下の抑制効果を十分に得ることが出来ない。
本実施形態では、図示しないガス供給部および排気部によって、基板から遠ざかる方向に母ガスを含む製膜室内ガスの流れGが形成される。ナノ粒子は、母ガスを含む製膜室内ガスの流れにのって、製膜室内から排気される。一方、製膜種のラジカルは、拡散により基板に向かって移動し、基板に製膜処理が施される。
開口部41の開口幅を狭くすると、開口部内でのガス流速が速くなる。それにより、ナノ粒子の排気部への移動を助長できる。結果として、基板S側に拡散で向かうナノ粒子を抑制しながら、放電孔および開口部内壁に衝突するナノ粒子の量を少なくできるため、ナノ粒子付着により開口部41および放電孔40が閉塞することを抑制できる。
開口部41を上記範囲とすることで、製膜速度の低下を抑制できる。
〔第5実施形態〕
本発明に係る第5実施形態について、図を参照して説明する。
本実施形態のプラズマCVD装置は、放電電極を製膜室の壁面に近づけて配置することを特徴とする。本実施形態のプラズマCVD装置の基本構成は、第1実施形態と同様とする。本実施形態において、第1実施形態と同様の構成要素などの説明は省略する。
図12は、本実施形態に係るプラズマCVD装置51の概略構成図である。
プラズマCVD装置51において、製膜室52は第1実施形態と同様に金属部材からなる。放電電極56は、製膜室52の内壁に近づけて配置する。製膜室52の内壁は、放電電極56を挟んで、金属板状部材59と略対象に配置されていることが好ましい。放電電極56と製膜室52の内壁との間隔は、プラズマが発生しない距離とされる。略対象とは、プラズマが発生しない範囲での設置誤差を含む。放電電極56と製膜室52の内壁との間隔は、0.5mm以上5mm以下とすることが好ましい。放電電極56と製膜室52の内壁との間隔は、放電電極56と製膜室52の内壁との間に複数個の絶縁性セラミックスなどのスペーサーを挟むことで管理してもよい。
放電電極56の基板支持部側に金属板状部材59を設けると、ホロー放電で生じた電子が金属板状部材59を設けていない側に漏れる可能性がある。本実施形態では、放電電極56の基板支持部55と反対側の面を、製膜室52の内壁に近づけることで、ホロー放電の閉じ込め効果を向上できるので、母ガスの分解が進み製膜速度の向上が得られる。
第1実施形態から第5実施形態は組み合わせることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1,21,51 プラズマCVD装置
2,22,32,52 製膜室
3,23,53 整合器
4,24,54 電源
5,25,55 基板支持部
6,26,36,46,56 放電電極
7,27,57 排気部
8,28,58 ガス供給部
9,29,39,49,59 金属板状部材
10,40 放電孔
11,41 開口部
30 電源(DCバイアス電源)
60 対向電極
61 基板電極
62 フィルタ
63a,63b 孔
64a,64b 電極

Claims (14)

  1. 製膜室と、
    前記製膜室内に配置され、基板を支持し対向電極となる基板支持部と、
    前記製膜室内に収容され、前記基板支持部と間隔をあけて対面配置された放電電極と、
    前記放電電極に電力を供給する電源と、
    前記製膜室内に母ガスを供給するガス供給部と、
    前記製膜室内からガスを排気する排気部と、
    前記製膜室内に収容され、前記放電電極の前記基板支持部側で前記放電電極と所定の間隔をあけて対面配置され、所定の電位を維持できる金属板状部材と、
    を備え、
    前記放電電極が、厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の放電孔を有し、
    前記金属板状部材が、厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の開口部を有し、
    前記金属板状部材の板厚は、前記放電電極の板厚より薄く設定され、
    前記複数の放電孔内は、ホロー放電が行われ、
    前記複数の開口部の各々が、前記複数の放電孔の各々と向かい合い、
    前記排気部により、向かい合う一対の開口部および放電孔が、前記母ガスを含む製膜室内ガスの通過流路を形成するプラズマCVD装置。
  2. 前記金属板状部材の厚さが、前記開口部の開口幅の0.2倍以上1.2倍以下とされる請求項1に記載のプラズマCVD装置。
  3. 前記金属板状部材に電圧を印加する電源を備えている請求項1または請求項2に記載のプラズマCVD装置。
  4. 前記金属板状部材が、前記放電電極より大きい請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプラズマCVD装置。
  5. 前記金属板状部材が、前記製膜室の内壁に電気的に接触している請求項4に記載のプラズマCVD装置。
  6. 前記放電電極の前記基板支持部と反対側に、前記排気部が設けられ、
    前記ガス供給部が、前記基板支持部側から前記放電電極側に向けて前記母ガスを供給可能に配置され、
    前記開口部の開口幅が、前記放電孔の開口幅の0.7倍以上1倍以下とされる請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプラズマCVD装置。
  7. 前記製膜室が金属部材からなり、
    前記製膜室の内壁が、前記放電電極を挟んで、前記金属板状部材と略対象に所定の間隔で配置されている請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプラズマCVD装置。
  8. 製膜室と、
    前記製膜室内に配置され、基板を支持し対向電極となる基板支持部と、
    前記製膜室内に収容され、厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の放電孔を有し、前記基板支持部と間隔をあけて対面配置された放電電極と、
    前記放電電極に電力を供給する電源と、
    前記製膜室内に母ガスを供給するガス供給部と、
    前記製膜室内のガスを排気する排気部と、
    を備えたプラズマCVD装置により、前記放電電極にプラズマ放電を行うとともに、前記複数の放電孔内にホロー放電を行い、前記基板をプラズマCVD処理する方法であって、
    厚さ方向に貫通し、開口幅が一様である複数の開口部を有し、板厚が前記放電電極の板厚より薄く、所定電位を維持できる金属板状部材を、前記放電電極の前記基板支持部側に所定の間隔をあけて対面配置する工程を含み、
    該工程において、
    前記複数の開口部の各々が、前記複数の放電孔の各々と向かい合い、前記排気部により、向かい合う一対の開口部および放電孔が、前記母ガスを含む製膜室内ガスの通過流路を形成するよう前記金属板状部材を配置するプラズマCVD処理方法。
  9. 前記金属板状部材の厚さを、前記開口部の開口幅の0.2倍以上1.2倍以下とする請求項8に記載のプラズマCVD処理方法。
  10. 前記金属板状部材に、接地電圧に対して−100V以上−50V以下の電圧を印加する請求項8または請求項9に記載のプラズマCVD処理方法。
  11. 前記金属板状部材が、前記放電電極より大きい請求項8乃至請求項10のいずれかに記載のプラズマCVD処理方法。
  12. 前記金属板状部材を、前記製膜室の内壁に電気的に接触させる請求項11に記載のプラズマCVD処理方法。
  13. 前記開口部の開口幅を、前記放電孔の開口幅の0.7倍以上1倍以下とし、
    前記母ガスを含む製膜室内ガスが前記基板支持部側から前記放電電極側に向けて流れるガス流れを形成させる請求項8乃至請求項12のいずれかに記載のプラズマCVD処理方法。
  14. 前記製膜室を金属部材で構成し、
    前記放電電極を挟んで、前記金属板状部材と略対象に前記製膜室の内壁を所定の間隔で配置する請求項8乃至請求項13のいずれかに記載のプラズマCVD処理方法。
JP2013252333A 2013-12-05 2013-12-05 プラズマcvd装置およびプラズマcvd処理方法 Pending JP2015109385A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013252333A JP2015109385A (ja) 2013-12-05 2013-12-05 プラズマcvd装置およびプラズマcvd処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013252333A JP2015109385A (ja) 2013-12-05 2013-12-05 プラズマcvd装置およびプラズマcvd処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015109385A true JP2015109385A (ja) 2015-06-11

Family

ID=53439533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013252333A Pending JP2015109385A (ja) 2013-12-05 2013-12-05 プラズマcvd装置およびプラズマcvd処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015109385A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5328685B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP5517509B2 (ja) 真空処理装置
JP5589839B2 (ja) プラズマ処理装置およびこれを用いたアモルファスシリコン薄膜の製造方法
US20120220109A1 (en) Plasma cvd device and method of manufacturing silicon thin film
JP3224011B2 (ja) プラズマ励起化学蒸着装置及びプラズマエッチング装置
JP2006152416A (ja) プラズマcvd装置
TWI414628B (zh) 電漿處理裝置及電漿cvd成膜方法
JP5378416B2 (ja) プラズマ処理装置
JP4119820B2 (ja) プラズマcvd装置および光電変換装置の製造方法
US20100277050A1 (en) Plasma processing apparatus
JP2006120926A (ja) プラズマ処理装置
JP2007266094A (ja) プラズマcvd装置及びプラズマcvdによる半導体薄膜の成膜方法
JP2010212277A (ja) 成膜装置
JP5614180B2 (ja) プラズマcvd装置
TWI434951B (zh) Plasma film forming device and plasma film forming method
JP2014075606A (ja) プラズマcvd装置
KR101290738B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
JP5329796B2 (ja) プラズマ処理装置
JP2006032720A (ja) プラズマ処理装置及び太陽電池
JP2015109385A (ja) プラズマcvd装置およびプラズマcvd処理方法
JP2002064064A (ja) プラズマ処理装置
KR102224586B1 (ko) 처리 챔버들을 위한 코팅 재료
JP5487990B2 (ja) プラズマcvd装置
JP2630089B2 (ja) マイクロ波プラズマ処理装置
JP2011222991A (ja) プラズマcvd装置及び薄膜基板の製造方法