JP2015109198A - コネクタ端子 - Google Patents

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將之 大久保
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將之 大久保
喜文 坂
Yoshifumi Saka
喜文 坂
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Abstract

【課題】AgまたはAg合金あるいはAuまたはAu合金を用いた場合であっても、導通確保と低挿入力化とを両立させることが可能なコネクタ端子を提供する。【解決手段】コネクタ端子1は、電気接続すべき相手方端子と接触させるための電気接点2を有している。少なくとも電気接点2の表面部には、単体Agまたは単体Auより構成される第1金属領域21と、単体Agまたは単体Auより硬いAg合金またはAu合金より構成される第2金属領域22とが共存している。【選択図】図2

Description

本発明は、コネクタ端子に関する。
従来、自動車等の車両に用いられるワイヤーハーネスには、CuまたはCu合金製の基材の表面にSnめっき層を有する金属材料から形成されたコネクタ端子が広く用いられている。
他にも、例えば、特許文献1には、Cu合金製の基材の少なくとも相手方端子との接触部の表面に、順次Niめっき層、Cuめっき層およびSnめっき層を積層してなるコネクタ端子が開示されている。同文献には、当該構成を採用することにより、相手方端子と接続する際の挿入力および接触抵抗を低くすることができる点が記載されている。
また、特許文献2には、CuまたはCu合金からなる基材の表面に、4〜10属の金属からなる下地めっき層と、CuまたはCu合金からなる中間めっき層と、SnまたはSn合金からなる表面めっき層とがこの順に形成され、その後熱処理されて形成されためっき材料より構成されたコネクタ端子が開示されている。同文献には、当該構成を採用することにより、良好な耐熱性と挿抜性とを併有することができる点が記載されている。
特開2003−151668号公報 特開2007−204854号公報
上述した従来技術は、SnまたはSn合金を利用し、相手方端子の挿入力の低減等を図ろうとするものである。しかしながら、上記以外の金属材料であるAg、Au、これらの合金を用いる場合、これら金属材料は、SnまたはSn合金と性質が大きく異なっている。そのため、上記構成をそのまま採用することは難しく、導通確保と低挿入力化とを両立可能な構造が新たに必要となる。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、AgまたはAg合金あるいはAuまたはAu合金を用いた場合であっても、導通確保と低挿入力化とを両立させることが可能なコネクタ端子を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、電気接続すべき相手方端子と接触させるための電気接点を有しており、
少なくとも上記電気接点の表面部に、単体Agまたは単体Auより構成される第1金属領域と、上記単体Agまたは上記単体Auより硬いAg合金またはAu合金より構成される第2金属領域とが共存していることを特徴とするコネクタ端子にある。
上記コネクタ端子は、少なくとも電気接点の表面部に、単体Agまたは単体Auより構成される第1金属領域と、上記単体Agまたは上記単体Auより硬いAg合金またはAu合金より構成される第2金属領域とが共存している。上記第1金属領域は、単体Agまたは単体Auより構成されているので、導電性に優れ、電気接点における導通性を確保するのに寄与する。一方、上記第2金属領域は、単体Agまたは単体Auより硬いAg合金またはAu合金より構成されているので、電気接点における摩擦係数を低減し、挿入力を低減するのに寄与する。そのため、上記コネクタ端子は、電気接点の表面部に、導通性を確保することができる第1金属領域と低挿入力化を図ることができる第2金属領域とが共に存在していることで、導通確保と低挿入力化とを両立させることができる。
実施例1のコネクタ端子の断面図である。 実施例1のコネクタ端子における電気接点の斜視図である。 実施例1のコネクタ端子における電気接点の断面図である。 実施例1のコネクタ端子における電気接点の変形例である。 実施例2のコネクタ端子における電気接点の断面図である。 実施例3のコネクタ端子における電気接点の断面図である。
上記コネクタ端子は、例えば、電気接点を有する公知形状のメス型端子、オス型端子、中継端子などに適用可能である。
上記コネクタ端子は、具体的には、オス型端子のタブ部に弾性接触させる弾性接触片が内部に設けられた筒状部を有しており、弾性接触片に電気接点が形成されているメス型端子などとして構成することができる。この場合、電気接点は、例えば、弾性接触片に形成された突起部に含まれる構成などとすることができる。
また、上記コネクタ端子は、具体的には、メス型端子の弾性接触片と弾性接触する平板状、ピン状等の形状を呈するタブ部を有するオス型端子などとして構成することができる。この場合、電気接点は、タブ部に含まれる構成とすることができる。
つまり、メス型端子とオス型端子とを備える端子対において、少なくとも一方が上記コネクタ端子よりなる構成とすることができる。上記端子対において、メス型端子とオス型端子の両方が上記コネクタ端子よりなる場合は、メス型端子またはオス型端子の一方が上記コネクタ端子よりなる場合に比べ、上述した作用効果が得られやすい利点がある。
上記第1金属領域および第2金属領域は、少なくとも電気接点の表面部に共存しておれば、電気接点以外の表面、例えば、上記弾性接触片における電気接点以外の表面、上記タブ部における電気接点以外の表面、端子表面全体等に存在していてもよい。
上記コネクタ端子は、具体的には、少なくとも電気接点の表面部に、単体Agより構成される第1金属領域と、単体Agより硬いAg合金より構成される第2金属領域とが共存していてもよいし、単体Auより構成される第1金属領域と、単体Auより硬いAu合金より構成される第2金属領域とが共存していてもよい。また、上記コネクタ端子は、少なくとも電気接点の表面部に、単体Agより構成される第1金属領域と、単体Agより硬いAu合金より構成される第2金属領域とが共存していてもよいし、単体Auより構成される第1金属領域と、単体Auより硬いAg合金より構成される第2金属領域とが共存していてもよい。
上記Ag合金は、上記硬さの関係を満足することができれば、どのような組成比でAgおよびAgと合金を形成する1種または2種以上の合金元素を含んでいてもよい。上記Ag合金としては、例えば、Ag−Sb合金、Ag−Bi合金、Ag−Sn合金などを例示することができる。同様に、上記Au合金は、上記硬さの関係を満足することができれば、どのような組成比でAuおよびAuと合金を形成する1種または2種以上の合金元素を含んでいてもよい。上記Au合金としては、例えば、Au−Co合金、Au−Ni合金を例示することができる。なお、第1金属領域および第2金属領域は、いずれも隣接する部位からの拡散元素や不可避的不純物を含み得る。
上記コネクタ端子において、電気接点の表面部は、具体的には、例えば、第1金属領域より構成される海相中に第2金属領域より構成される島相が散在している海島構造、第2金属領域より構成される海相中に第1金属領域より構成される島相が散在している海島構造などの共存形態を有する構成とすることができる。電気接点の表面部に第1金属領域が多く存在するほど、導通確保を図りやすくなる。電気接点の表面部に第2金属領域が多く存在するほど、摩擦抵抗の低減を図りやすくなる。したがって、上記海島構造を有する場合は、電気接点の表面部に存在する第1金属領域および第2金属領域の面積率を適宜変化させることで、導通確保と低挿入力化とのバランスを調節しやすい。
なお、上記コネクタ端子において、電気接点の表面部に第1金属領域と第2金属領域とが共存する状態には、電気接点の表面において、第1金属領域と第2金属領域とが共に露出して存在する状態が含まれる。また、上記状態以外にも、電気接点の表面において、第1金属領域と、第1金属領域を構成する金属のごく薄い層によって表面が被覆された第2金属領域とが露出して存在する状態も含まれる。後者の場合、第2金属領域の表面を被覆する金属が十分に薄く、かつ、その直下に第2金属領域が存在している。そのため、電気接点の表面に第2金属領域が直接露出していなくても、相手方端子の挿入により印加される荷重の多くが第2金属領域によって受け止められ、電気接点における摩擦係数の低減効果が発揮される。なお、上記後者の場合に、第2金属領域の表面を覆うごく薄い層が摩耗した場合には、第1金属領域と第2金属領域とが共に露出して存在する状態となるため、上記作用効果を得る上で支障はない。
上記コネクタ端子は、電気接点の表面部に第1金属領域および第2金属領域が共存しておればよく、電気接点の内部構造は、種々の形態をとることができる。
上記コネクタ端子において、少なくとも電気接点は、例えば、凸部と凹部とからなる凹凸形状を表面に有する基材の凹凸形状に沿って層状に形成されており、Ag合金またはAu合金より構成される合金部と、凹部に起因して合金部の表面に現れる対応凹部を満たしており、単体Agまたは単体Auより構成される単体金属部とを有している構成等とすることができる。
この場合には、基材表面における凸部の頂部上に形成された合金部の表面が、電気接点における第2金属領域となり、摩擦抵抗の低減が図られる。また、対応凹部を満たす単体金属部の表面が、電気接点における第1金属領域となり、導通確保が図られる。したがって、この場合には、導通確保と低挿入力化との両立が確実なものとなる。
この場合において、上記凸部の頂部間の距離のうち最小の距離は、電気接点の表面を横切る直線のうち最長の直線の長さよりも短い構成とすることができる。この場合は、電気接点の表面部に、第1金属領域と第2金属領域との両方を確実に存在させやすくなる。
なお、上記基材表面の凹凸形状は、ショットブラスト等のブラスト処理等により形成することができる。また、合金部の表面は、平滑化されていてもよいし、微細凹凸形状を有していてもよい。この場合、上記コネクタ端子は、例えば、次のようにして製造することができる。凹凸形状を表面に有する板状の基材上に、凹凸形状に沿ってAg合金またはAu合金より構成される合金部を層状に形成する。次いで、合金部の表面に現れる対応凹部を埋めるように単体Agまたは単体Auより構成される単体金属部を形成し、必要に応じて加熱処理を施す。合金部、単体金属部の形成には、電気めっき法、蒸着法などを用いることができる。また、必要な形状を確保する等のため、必要に応じて、研磨やエッチング等を行うこともできる。これにより端子材料を準備する。準備した端子材料を所望端子の展開形状に打ち抜き、折り曲げ加工等を施すことにより、上記コネクタ端子が形成される。
また、上記コネクタ端子において、少なくとも電気接点は、例えば、平滑な表面を有する基材の表面から突出しており、Ag合金またはAu合金より構成される合金部と、合金部の間に形成される空間を満たしており、単体Agまたは単体Auより構成される単体金属部とを有している構成等とすることもできる。
この場合には、基材表面から突出する合金部の頂部表面が、電気接点における第2金属領域となり、摩擦抵抗の低減が図られる。また、基材表面から突出する合金部の間に形成される空間を満たす単体金属部の表面が、電気接点における第1金属領域となり、導通確保が図られる。したがって、この場合も、導通確保と低挿入力化との両立が確実なものとなる。
この場合において、上記突出する合金部の頂部間の距離のうち最小の距離は、電気接点の表面を横切る直線のうち最長の直線の長さよりも短い構成とすることができる。この場合は、電気接点の表面部に、第1金属領域と第2金属領域との両方を確実に存在させやすくなる。
なお、上記基材の「平滑な表面」とは、積極的に基材表面に凹凸形状が付与されていないことを意味している。上記にいう「平滑な表面」は、上述した凹凸形状を表面に有する基材との対比で用いられている。この場合、上記コネクタ端子は、例えば、次のようにして製造することができる。例えば、表面が平滑な板状の基材上に、Ag合金またはAu合金を選択的に成長させ、合金部を形成する。合金部は、柱状、山状等の各種突出形状に形成することができる。その後、基材表面より突出する合金部の間に形成される空間を埋めるように単体Agまたは単体Auより構成される単体金属部を形成し、必要に応じて加熱処理を施す。合金部、単体金属部の形成には、電気めっき法、蒸着法などを用いることができる。また、必要な形状を確保する等のため、必要に応じて、研磨やエッチング等を行うこともできる。これにより端子材料を準備する。準備した端子材料を所望端子の展開形状に打ち抜き、折り曲げ加工等を施すことにより、上記コネクタ端子が形成される。
上記コネクタ端子において、第1金属領域および第2金属領域は、ともにめっきより構成することができる。
この場合には、端子を構成する基材の表面に形成されるAgめっきまたはAuめっきより第1金属領域が構成される。また、端子を構成する基材の表面に形成されるAg合金めっきまたはAu合金めっきより第2金属領域が構成される。そのため、この場合には、基材の材質を選択する際の自由度が高くなる。また、高価なAg、Auの使用量が比較的少なくなる。また、上記電気接点の構成を比較的製造しやすい。
上記コネクタ端子を製造するにあたり、板状の基材表面への各金属の形成は、最終的に電気接点となる部位に対して行われておればよい。好ましくは、生産性の観点から、板状の基材表面の全面に各金属が形成されているとよい。また、上記基材としては、例えば、CuまたはCu合金、AlまたはAl合金を用いることができる。基材がCuまたはCu合金よりなる場合は、高い導電性を有するコネクタ端子が得られる。基材がAlまたはAl合金よりなる場合は、軽量で、良好な導電性を有するコネクタ端子が得られる。なお、基材表面には、必要に応じて、NiまたはNi合金より構成される下地めっき層が予め形成されていてもよい。この場合には、下地めっき層が基材を構成する元素の拡散を抑制する。そのため、電気接点の表面で基材を構成する元素の酸化物が生じ難くなり、接触抵抗の低減に有利となる。
上記コネクタ端子は、車両用ワイヤーハーネスが有するコネクタに好適に用いることができる。
車両用ワイヤーハーネスは、一般に、多数のコネクタを有しているため、車両搭載時等にコネクタの嵌合作業が多く、また、確実な電気的接続が要求される。そのため、上記コネクタ端子を車両用ワイヤーハーネスが有するコネクタに用いた場合には、上記コネクタ端子は導通確保と低挿入力化とが両立されているので、車両用ワイヤーハーネスのコネクタ嵌合作業の負荷が軽減され、かつ、確実な電気的接続が図られる。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
以下、実施例のコネクタ端子について、図面を用いて説明する。なお、同一部材については同一の符号を用いて説明する。
(実施例1)
実施例1のコネクタ端子について、図1〜図3を用いて説明する。図1〜図3に示されるように、本例のコネクタ端子1は、電気接続すべき相手方端子と接触させるための電気接点2を有している。
本例では、コネクタ端子1は、具体的には、図1に示されるように、メス型端子である。コネクタ端子1は、自動車用ワイヤーハーネスが有するコネクタ(不図示)に用いられるものである。コネクタ端子1は、より具体的には、電気接続すべき相手方端子としてのオス型端子4が有するタブ部40を挿入させるための挿入口101が開口した筒状部10を有している。筒状部10の内部には、底面板102が内側後方へ折り返されて形成された弾性接触片103が設けられている。弾性接触片103は、挿入されたオス型端子4のタブ部40に上向きの力を加える。オス型端子4のタブ部40は、弾性接触片103によって筒状部10の天井板105の内側面に押し付けられる。これにより、オス型端子4のタブ部40が弾性接触片103と天井板105の内側面との間に挟圧状態で保持される。
弾性接触片103のオス型端子4に接触する部分には、エンボス部104が形成されている。エンボス部104は、弾性接触片103の表面を半球状に隆起させることにより形成された突起部である。エンボス部104は、その頂部近傍にてオス型端子4のタブ部40と接触する。本例では、図2に示されるように、このエンボス部104のうち、オス型端子4と実質的に接触する部位が電気接点2に該当する。
コネクタ端子1は、図2に示されるように、少なくとも電気接点2の表面部に、単体Agまたは単体Auより構成される第1金属領域21と、単体Agまたは単体Auより硬いAg合金またはAu合金より構成される第2金属領域22とが共存している。
本例では、具体的には、第1金属領域21は、単体Agより構成されており、第2金属領域22は、単体Agより硬いAg合金より構成されている。また、電気接点2の表面部は、第1金属領域21より構成される海相中に第2金属領域22より構成される島相が散在する海島構造を有している。したがって、本例では、電気接点2の表面に第2金属領域22が2つ以上存在している。なお、本例において、第1金属領域21と第2金属領域22とは、共に電気接点2の表面に露出した状態で存在している。
本例では、電気接点2の断面構造は、図3に示される構造とされている。すなわち、図3に示されるように、電気接点2は、凸部301と凹部302とからなる凹凸形状30を表面に有する基材3の凹凸形状30に沿って層状に形成された合金部221と、凹部302に起因して合金部221の表面に現れる対応凹部210を満たす単体金属部211とを有している。単体金属部211は、単体Agより構成されている。合金部221は、Ag合金より構成されている。基材3は、Cu合金からなる。単体Ag、Ag合金はいずれもめっきより形成されている。
なお、本例では、上記断面構造を有する板状の端子材料を用いてコネクタ端子1が構成されている。したがって、図2に示されるように、電気接点2以外の端子表面にも第1金属領域21および第2金属領域22が形成されている。上記電気接点2の断面構造は、他にも図4に示されるように変形可能である。すなわち、図4では、表面の凹凸形状30に沿ってNiまたはNi合金より構成される下地めっき層31が予め形成された基材3が用いられている。また、合金部221の表面には、基材3の凹凸形状30よりも凹凸の高低差が十分に小さい微細凹凸形状221が形成されている。
次に、本例のコネクタ端子の作用効果について説明する。
本例のコネクタ端子1は、電気接点2の表面部に、単体Agより構成される第1金属領域21と、単体Agより硬いAg合金より構成される第2金属領域22とが共存している。第1金属領域21は、単体Agより構成されているので、導電性に優れ、電気接点2における導通性を確保するのに寄与する。一方、第2金属領域22は、単体Agより硬いAg合金より構成されているので、電気接点2における摩擦係数を低減し、挿入力を低減するのに寄与する。そのため、本例のコネクタ端子1は、電気接点2の表面部に、導通性を確保することができる第1金属領域21と低挿入力化を図ることができる第2金属領域22とが共に存在していることで、導通確保と低挿入力化とを両立させることができる。
また、本例のコネクタ端子1は、電気接点2が、凸部301と凹部302とからなる凹凸形状30を表面に有する基材3の凹凸形状30に沿って層状に形成されており、Ag合金より構成される合金部221と、凹部302に起因して合金部221の表面に現れる対応凹部210を満たしており、単体Agより構成される単体金属部211とを有している。基材3表面における凸部301の頂部上に形成された合金部221の表面が、電気接点2における第2金属領域22となり、摩擦抵抗の低減が図られる。また、対応凹部210を満たす単体金属部211の表面が、電気接点2における第1金属領域21となり、導通確保が図られる。したがって、本例のコネクタ端子1によれば、導通確保と低挿入力化との両立が確実なものとなる。
また、本例のコネクタ端子1は、単体金属部211と合金部221とが同系の金属から構成されている。そのため、単体金属部211と合金部221との密着性向上に有利である。
また、本例のコネクタ端子1は導通確保と低挿入力化とが両立されているので、車両用ワイヤーハーネスのコネクタ嵌合作業の負荷が軽減され、かつ、確実な電気的接続が図られる。
(実施例2)
実施例2のコネクタ端子について、図5を用いて説明する。本例のコネクタ端子1は、電気接点2における第1金属領域21が単体Auより構成されており、第2金属領域22が単体Auより硬いAu合金より構成されている。
また、図5に示されるように、本例のコネクタ端子1は、電気接点2が、平滑な表面を有する基材3の表面から柱状に突出している合金部221と、突出する合金部221の間に形成される空間を満たす単体金属部211とを有している。単体金属部211は、単体Auより構成されている。合金部221は、Au合金より構成されている。単体Auは、めっきより形成されている。Au合金は、蒸着法により形成されている。また、本例では、基材3表面に下地めっき層31が形成されていない。その他の構成は、実施例1のコネクタ端子1と同様である。
本例のコネクタ端子1によれば、電気接点2が、平滑な表面を有する基材3の表面から突出する合金部221と、合金部221の間に形成される空間を満たす単体金属部211とを有している。基材3表面から突出する合金部221の頂部表面が、電気接点2における第2金属領域22となり、摩擦抵抗の低減が図られる。また、基材3表面から突出する合金部221の間に形成される空間を満たす単体金属部211の表面が、電気接点2における第1金属領域21となり、導通確保が図られる。したがって、本例のコネクタ端子1によれば、導通確保と低挿入力化との両立が確実なものとなる。その他の作用効果は実施例1のコネクタ端子1と同様である。
(実施例3)
実施例3のコネクタ端子について、図6を用いて説明する。本例のコネクタ端子1は、図6に示されるように、電気接点2が、平滑な表面を有する基材3の表面から山状に突出する合金部221と、突出する合金部221の間に形成される空間を満たす単体金属部211とを有している。単体金属部211は、単体Agより構成されている。合金部221は、Ag合金より構成されている。単体Ag、Ag合金はいずれもめっきより形成されている。
また、電気接点2は、その表面において、第1金属領域21と、第1金属領域21を構成する金属である単体Agのごく薄い層によって表面が被覆された第2金属領域22とが露出して存在している。つまり、Ag合金より構成される第2金属領域22の表面を被覆している単体Agは十分に薄く、かつ、その直下に第2金属領域22が存在している。そのため、電気接点2の表面に第2金属領域22は直接露出していない。その他の構成は、実施例1のコネクタ端子1と同様である。
本例のコネクタ端子1によれば、オス型端子4の挿入によって印加される荷重の多くが第2金属領域22によって受け止められ、摩擦係数の低減効果が発揮される。また、基材3表面から突出する合金部221の間に形成される空間を満たす単体金属部211の表面が、電気接点2における第1金属領域21となり、導通確保が図られる。したがって、本例のコネクタ端子1によっても、導通確保と低挿入力化とを両立させることができる。その他の作用効果は実施例1のコネクタ端子1と同様である。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
1 コネクタ端子
2 電気接点
21 第1金属領域
22 第2金属領域

Claims (10)

  1. 電気接続すべき相手方端子と接触させるための電気接点を有しており、
    少なくとも上記電気接点の表面部に、単体Agまたは単体Auより構成される第1金属領域と、上記単体Agまたは上記単体Auより硬いAg合金またはAu合金より構成される第2金属領域とが共存していることを特徴とするコネクタ端子。
  2. 上記電気接点の表面部は、上記第1金属領域より構成される海相中に上記第2金属領域より構成される島相が散在している海島構造、または、上記第2金属領域より構成される海相中に上記第1金属領域より構成される島相が散在している海島構造を有していることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ端子。
  3. 上記第1金属領域および上記第2金属領域は、ともにめっきより構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ端子。
  4. 少なくとも上記電気接点は、
    凸部と凹部とからなる凹凸形状を表面に有する基材の上記凹凸形状に沿って層状に形成されており、上記Ag合金または上記Au合金より構成される合金部と、
    上記凹部に起因して上記合金部の表面に現れる対応凹部を満たしており、上記単体Agまたは上記単体Auより構成される単体金属部とを有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ端子。
  5. 上記凸部の頂部間の距離のうち最小の距離が、上記電気接点の表面を横切る直線のうち最長の直線の長さよりも短いことを特徴とする請求項4に記載のコネクタ端子。
  6. 少なくとも上記電気接点は、
    平滑な表面を有する基材の表面から突出しており、上記Ag合金または上記Au合金より構成される合金部と、
    該合金部の間に形成される空間を満たしており、上記単体Agまたは上記単体Auより構成される単体金属部とを有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ端子。
  7. 上記突出する合金部の頂部間の距離のうち最小の距離が、上記電気接点の表面を横切る直線のうち最長の直線の長さよりも短いことを特徴とする請求項6に記載のコネクタ端子。
  8. 上記基材は、CuまたはCu合金よりなることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載のコネクタ端子。
  9. 上記基材は、AlまたはAl合金よりなることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載のコネクタ端子。
  10. 車両用ワイヤーハーネスが有するコネクタに用いられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のコネクタ端子。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59123788A (ja) * 1982-12-28 1984-07-17 Matsushita Electric Works Ltd 電気接点材料及びその製法
JP2004339555A (ja) * 2003-05-14 2004-12-02 Mitsubishi Shindoh Co Ltd めっき処理材およびその製造方法、コネクタ用端子部材、およびコネクタ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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