JP2015108762A - ガラスマスクおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シフト露光を精度高くできるガラスマスクを提供する。【解決手段】ガラスマスク(100)は、ガラス支持体(1)と、周期性を有する複数の要素(2)を有する加工パターン(20)と、第1重ね合せ測定基準パターン(3)と、第2重ね合せ測定基準パターン(4)とを有する。上記第1重ね合せ測定基準パターン(3)と第2重ね合せ測定基準パターン(4)を結ぶ直線方向は、その直線方向に沿って、上記加工パターン(20)を移動したときに、移動前の加工パターン(20)の要素(2)と移動後の加工パターン(20)の要素(2)とが離間して重ならないようにすることが可能な方向である。【選択図】図4
Description
この発明は、例えば、シフト露光プロセスに用いれば特に好適なガラスマスクおよび半導体装置の製造方法に関する。
金属中の自由電子の集団振動のことをフォノン等と同様に量子力学的な準粒子とみなす場合に、プラズモンと言い、金属および絶縁膜界面には、境界条件を満足する界面特有の振動モードである表面プラズモンが存在する。
近年、電磁波をある周期構造を持った金属構造と絶縁膜へ入射し、その際に発生するエバネッセント波と上記表面プラズモンとの共鳴現象を利用した各種現象が報告されている。例えば、表面プラズモン共鳴の例としては、入射されたある特定波長の光に対して光出力(光感度)が増大する図1に示すような波長選択性や、表面プラズモン共鳴が起こっている表面の領域は、わずかな分子が結合しただけで敏感に共鳴状態が変化することからDNA(デオキシリボ核酸)などの微小物質を検出するバイオセンサとして使う検討も進んでいる。
この表面プラズモンの波長選択性については例えば、特許文献1(特開平11−072607)で説明されている。本現象を発生させる手段として、様々な方法があるが、例えば50〜200nm程度の薄い金属膜を形成し、図1および2に示すように、透過波長よりも微細な周期(ピッチ)aのホールアレイ50をパターニングしたフィルタ層を形成する方法がある。但し、表面プラズモン効果はある金属膜および絶縁膜もしくは空気での界面で生じる表面プラズモンと入射光により生じるエバネッセント光との共鳴で生じるため、効率よく発生させるためには金属膜や絶縁膜は単一構造(材料、屈折率などの物性の均一性、ホールピッチや形状の均一性)とすることが望ましく、デザインルール65nmプロセス等で使用されるナノインプリントや電子線リソグラフィが用いられる。
非特許文献1(NIMS、豊田中央研究所 フォーカス26<第3回>表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタの開発)によれば、ホールアレイを有する金属膜の材料にAlまたはAlCu、AlSiを使用し、この金属膜を絶縁膜であるSiO2膜で被膜する場合には、光の垂直入射により表面プラズモンを励起する条件は、規格化周波数a/λ=0.65となる(aはホールアレイの周期、λは波長)。この式より赤(RED:波長660nm)、緑(GREEN:波長540nm)、青(BLUE:波長440nm)の波長を透過させる金属膜フィルタを作成するためには、図2に示すホールアレイ10のピッチaは、図1に示すように、420nm(赤)、340nm(緑)、260nm(青)と算出される。
NIMS、豊田中央研究所 フォーカス26<第3回>表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタの開発
近年では生活環境の問題や健康被害への関心が高まる中、可視光領域より更に短波長側の紫外線領域の波長選択性が望まれている。紫外線にはUVA(A波、波長400−315nm)、UVB(B波、波長315−280nm)、UVC(C波、波長280nm未満)があるが比較的波長の長いUVAでも315−400nm程度の波長を選択する必要がある。この場合、図2のようなホールアレイ10のピッチaは、200nm程度でなければならず、ホール51のサイズは100nm程度が求められる。加工精度にバラツキが生じると、透過波形がブロードになり、別の波長の透過が起こる。これを防ぐために、デザインルール65nmなどの微細加工が可能なナノインプリントや電子線描画装置を使い加工する手段が考えられるが、これらの設備は高価で且つ金型など維持管理費用が高額であり、設備投資についても高額でプロセスコストとして高コストとなっている。
そのため、水銀ランプやKrFエキシマレーザーなどを光源とした従来の露光設備を使い、多重露光法や多度露光法(合わせ露光法とも言う。)の技術を用いて、狭ピッチのパターンを形成する技術が考えられる(特許文献2(特開2010−263139号公報)を参照))。例えば、図3のように、二重露光を利用して、300nmピッチのマスクを2つ用意し、初めに、図3の(A)のように第1の露光を行い、第1の露光のホール51,51,51,…の間のちょうど中央にくるように、第2のマスクのホール52,52,52,…の位置を調整し、第2の露光を行う。このようにすれば、212nmのピッチのホールアレイ60を作ることができる。
しかしながら、二種類のガラスマスクを用いる場合、ガラスマスクの加工寸法のバラツキの影響を受けやすいという問題があった。
また、多重露光や多度露光法を行った場合は、合わせ精度にバラツキが大きくなるため、プラズモン共鳴を利用した金属膜フィルタには利用できないという問題があった。これは、波長選択性が金属膜上のパターンピッチやパターンサイズに非常に大きな影響を受けるため、パターンピッチのバラツキやパターンサイズのバラツキにより、波長選択性が揺らぎ、透過スペクトルがブロードになったり、所望の波長以外の波長が透過したりするためである。
そこで、この発明の課題は、複数種類のガラスマスクが不要で、単一のガラスマスクでシフト露光ができるようにすることにある。
また、この発明の課題は、波長選択性の揺らぎを無くし、透過スペクトルをシャープにできるプラズモニックフィルタを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のガラスマスクは、
ガラス支持体と、
このガラス支持体に設けられた周期性を有する複数の要素を有する加工パターンと、
上記ガラス支持体に設けられた第1重ね合せ測定基準パターンと、
上記ガラス支持体に設けられた第2重ね合せ測定基準パターンと
を備え、
上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンを結ぶ直線方向は、その直線方向に沿って、上記加工パターンを移動したときに、移動前の上記加工パターンの要素と移動後の上記加工パターンの要素とが離間して重ならないようにすることが可能な方向である
ことを特徴としている。
ガラス支持体と、
このガラス支持体に設けられた周期性を有する複数の要素を有する加工パターンと、
上記ガラス支持体に設けられた第1重ね合せ測定基準パターンと、
上記ガラス支持体に設けられた第2重ね合せ測定基準パターンと
を備え、
上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンを結ぶ直線方向は、その直線方向に沿って、上記加工パターンを移動したときに、移動前の上記加工パターンの要素と移動後の上記加工パターンの要素とが離間して重ならないようにすることが可能な方向である
ことを特徴としている。
上記加工パターンの要素は、透光部であってもよく、遮光部であってもよい。
この発明のガラスマスクは、例えば、シフト露光法に用いれば最適なものである。
このシフト露光法には、多重露光法と多度露光法との2種類の方法がある。多重露光法とは、第1の露光工程後にガラスマスクをシフト(移動)し、続けて第2の露光工程を行い、最後に現像液で現像を行う方法である。一方、多度露光法とは、第1の露光工程後に一度現像を行い、フォトレジストをマスクにしてワークをエッチングをした後にフォトレジストの剥離を行い、さらに、新たにフォトレジストをワークに塗布し、その後、ガラスマスクをシフトして、第2の露光工程と現像を行う方法である。この明細書では、シフト露光法とは、多重露光法と多度露光法とを含む概念である。
また、この発明の半導体装置の製造方法は、
ワークに塗布されたフォトレジストにシフト露光を行なうフォトリソグラフィ工程を含む半導体装置の製造方法であって、
上記シフト露光は、
上述のガラスマスクを用いて、上記フォトレジストへの第1の露光を行い、
次に、上記ガラスマスクを特定の距離だけシフトして、上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンのうちの一方が、他方により形成されたパターンに重なるように、上記ガラスマスクを特定の距離だけシフトして、第2の露光を行う
ことを特徴としている。
ワークに塗布されたフォトレジストにシフト露光を行なうフォトリソグラフィ工程を含む半導体装置の製造方法であって、
上記シフト露光は、
上述のガラスマスクを用いて、上記フォトレジストへの第1の露光を行い、
次に、上記ガラスマスクを特定の距離だけシフトして、上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンのうちの一方が、他方により形成されたパターンに重なるように、上記ガラスマスクを特定の距離だけシフトして、第2の露光を行う
ことを特徴としている。
この発明によれば、単一のガラスマスクを使用してシフト露光ができるため、複数のガラスマスクを使用してシフト露光をした際に発生する複数のガラスマスク間のパターンの加工サイズのバラツキやパターン位置のズレにより発生する不具合を除去することができる。
尚且つ、この発明によれば、第1重ね合せ測定基準パターンと第2重ね合せ測定基準パターンを有するので、同一のガラスマスクでシフト露光(多重露光または多度露光)を高精度にできて、水銀ランプやKrFエキシマレーザーを光源とする従来の露光設備を用いたシフト露光によって懸念される加工精度の悪化を低減することができる。
以下、この発明を図示の実施形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図4は、この発明の第1実施形態のガラスマスク100を示し、このガラスマスク100はシフト露光法の例である多重露光法用のガラスマスクである。
図4は、この発明の第1実施形態のガラスマスク100を示し、このガラスマスク100はシフト露光法の例である多重露光法用のガラスマスクである。
図4に示すように、この第1実施形態のガラスマスク100は、矩形のガラス支持体1と、このガラス支持体1に設けられた周期性を有する加工パターン20と、上記ガラス支持体1に設けられた第1重ね合せ測定基準パターンの一例としてのインナーパターン3と、上記ガラス支持体1に設けられた第2重ね合せ測定基準パターンの一例としての正方形状のアウターパターン4とを備える。
上記加工パターン20は、ガラス支持体1の片面に設けたクロム膜5に2次元の正方格子状に配列した複数の要素としての円孔2,2,2,…からなる。この円孔2は透光部である。
一方、上記インナーパターン3はクロム膜5に開口した正方形状の透光部3であり、上記アウターパターン4は、回りをロ字形状の開口(透光部)7で囲まれた正方形状の遮光部4である。このアウターパターン4は、クロム膜5の一部からなる。上記アウターパターン4は、上記インナーパターン3よりも大きくて、インナーパターン3を内側に包含できる大きさである。
また、上記インナーパターン3の中心Pとアウターパターン4の中心Qとを結ぶ線分PQ、つまり、直線PQの方向は、その直線PQの方向に沿って、ガラスマスク100、つまり、加工パターン20を移動したときに、移動前の上記加工パターン20の円孔2と移動後の上記加工パターン20の円孔2とが離間して重ならないようにすることが可能な方向である。すなわち、上記直線PQの方向は、シフト露光時のガラスマスク100のシフト方向である。
なお、ここで、上記インナーパターン3の中心Pおよびアウターパターン4の中心Qとは、数学的な意味の中心ではなく、工学的な意味、つまり、工学的な許容範囲を持った中心という意味である。
また、上記線分PQの長さは、上記加工パターン20の領域内に包含される長さである。上記線分PQの長さは、シフト時に、シフト方向およびシフト量の精度の確認ができる範囲内で、短い方が、後述する図7のプラズモニックフィルタ230の領域が大きくなるから、好ましい。
上記加工パターン20の円孔2,2,…の横方向のピッチおよび縦方向のピッチは、同じ大きさで、aと表すと、上記線分PQの長さの横成分および縦成分は、夫々、a×(n+1/2)と表せる長さである。ここで、nは正の整数を表す。
なお、図4では、上記ガラスマスク100をシフト露光時に一度シフトするものとして、一組のインナーパターン3とアウターパターン4を設けているが、複数回のシフトを行うときには、そのシフトの回数に応じた組数のインナーパターンとアウターパターンを設ければよい。
上記構成のガラスマスク100を用いて、多重露光がされて、フォトリソグラフィが行われて、ワークの加工が行われる。
図5,6および7は、ワークの一例としての金属膜10に、図7に示すプラズモニックフィルタ230を形成する過程を簡略的に説明する図である。
まず、図5に示すように、金属膜10にポジ型のフォトレジスト40を塗布して、このフォトレジスト40に図4に示すガラスマスク100を用いて、第1の露光を行う。
そうすると、上記フォトレジスト40に、図5に示すように、ガラスマスク100の加工パターン20の円孔2,2,…に対応する円形の光照射部22,22,…を有する第1のレジストパターン21が形成される。
それと同時に、上記フォトレジスト40に、ガラスマスク100の透光部であるインナーパターン3に対応する正方形状の光の照射部13と、遮光部であるアウターパターン4に対応する正方形状の光の非照射部14と、ロ字形状の開口(透光部)7に対応するロ字形状の光照射部17が生じる。上記正方形状の光の照射部13の中心A’と上記正方形状の光の非照射部14の中心B’とを結ぶ線分A’B’の方向は、ガラスマスク100の線分PQの方向と同じであり、線分A’B’の長さは、等倍の露光をした場合は、線分PQと同じ長さになり、縮小露光をした場合は、線分PQの縮小率に応じた長さになる。
次に、上記ガラスマスク100を、図4の線分PQの方向、つまり、図5で線分A’B’に沿って、線分PQの長さだけシフト(オフセット)する。
次に、上記フォトレジスト40に第2の露光を行うと、図5に示すように、ガラスマスク100の周期性を有する複数の円孔2,2,…からなる加工パターン20に応じた複数の円形の光照射部32,32,…からなる第2のレジストパターン31が形成される。この第2の露光で形成された第2のレジストパターン31は、上記線分A’B’に平行で、上記線分A’B’と同じ長さの線分ABだけ、円形の光照射部22,22,…を有する第1のレジストパターン21をシフトしたものとなる。
上記ガラスマスク100の線分PQは、加工パターン20の領域内に包含される長さであり、かつ、加工パターン20の円孔2,2,…の横方向のピッチおよび縦方向のピッチaは、同じ大きさで、上記線分PQの長さの横成分および縦成分は、夫々、a×(n+1/2)と表せる長さであるから(nは正の整数)、第1の露光による第1のレジストパターン21と第2の露光による第2のレジストパターン31との重なった領域30が生じ、かつ、この重なった領域30において、第1のレジストパターン21の円形の光照射部22と第2のレジストパターン31の円形の光照射部32とが交互に等間隔に、並ぶことになる。この重なった領域30において光照射部22,32は、ガラスマスク100の加工パターン20の円孔2の2倍の密度で、横方向および縦方向について、1/2の微小間隔で配列されることになる。勿論、ステッパ等を用いる縮小投影露光をする場合は、その縮小倍率の2倍の密度で配列されることになる。
また、上記ガラスマスク100のアウターパターン4に対応する第1の露光による非照射部14の内側に、シフト後の第2の露光によるインナーパターン3に対応する光の照射部23が生じる。また、シフト後のガラスマスク100のアウターパターン4に対応する第1の露光による正方形状の光の非照射部24が生じる。
その後、例えば、アルカリ現像液等を用いて、上記フォトレジスト40の現像を行うと、図6に示すように、シフト前のアウターパターン4に対応する正方形状の非照射部14の内側に、シフト後のインナーパターン3に対応する正方形状の照射部23に対応する抜きパターンである開口23が生じ、この開口23以外の非照射部14はロ字形状の残しパターンとなる。
次に、図6に示すように、上記ロ字形状の残しパターン14の外縁と、正方形状の抜きパターンである開口23の外縁との距離C,D,E,Fを測定する。この測定された距離C,D,E,Fが予め定められた範囲に入らないときは、ガラスマスク100のシフトが正しく行われなかったと判断して、フォトレジスト40を剥離し、フォトリソグラフィ工程の最初に戻って、フォトレジストの塗布、第1の露光、第2の露光等を繰り返す。
あるいは、ガラスマスク100のシフト方向およびシフト量の微調整を行う。このときは、第2のレジストパターン231となる領域については、先の第2の露光を保留して、微調整後に、第2の露光を行うことになる。
一方、上記測定された距離C,D,E,Fが予め定められた範囲に入るときは、ガラスマスク100のシフトが方向および量とも正しく行われたと判断して、金属膜10のエッチング、フォトレジストの剥離の工程を行う。そうすると、図7に示すように、図5の第1のレジストパターン21の複数の円形の光照射部22に対応する複数の円孔222からなる領域221と、第2のレジストパターン31の複数の円形の光照射部32に対応する複数の円孔232からなる領域231とが部分的に重なった領域230が生じ、この領域230において、上記複数の円孔222と複数の円孔232とが交互に等間隔に並ぶことになる。この重なった領域230において円孔222,232は、ガラスマスク100の加工パターン20の円孔2の2倍の密度で、横方向および縦方向について、1/2の微小間隔で配列されることになる。勿論、ステッパ等を用いる縮小投影露光をする場合は、その縮小倍率の2倍の密度で配列されることになる。
この重なった領域230は、精度の高い微小間隔の周期性を有する開口を有する金属膜フィルタ230、つまり、プラズモニックフィルタ230となる。
この第1実施形態によれば、複数のガラスマスクを使用しないで、単一のガラスマスク100を使用して多重露光ができるため、複数のガラスマスクを使用した際に発生するガラスマスク上のパターンの加工サイズのバラツキやパターンの位置ズレによる悪影響を除去することができ、水銀ランプやKrFエキシマレーザーを光源とする従来の露光設備を用いた多重露光によって懸念されるガラスマスク間の位置ズレを低減させることができる。特に、同一のガラスマスク100で第1および第2の露光をするため、ガラスマスクの加工精度のバラツキを考慮する必要が無い。
したがって、このガラスマスク100によると、金属膜フィルタ230の波長選択性の揺らぎを無くし、透過スペクトルをシャープにすることができる。
さらに、上記ガラスマスク100の正方形状のアウターパターン4に対応する上記ロ字形状の残しパターン14の外縁と、正方形状のインナーパターン3に対応する抜きパターン23の外縁との距離C,D,E,Fを測定することによって、ガラスマスク100のシフトが正しく行われた否かを簡単に判断できて、つまり、
金属膜フィルタ230の円孔222,232が所望の精度のピッチで作成されるか否かを簡単に確認でき、ピッチの精度の修正を行うことができる。
金属膜フィルタ230の円孔222,232が所望の精度のピッチで作成されるか否かを簡単に確認でき、ピッチの精度の修正を行うことができる。
(第2実施形態)
図8〜13は、第2実施形態のガラスマスク400およびプラズモニックフィルタ230の構成およびその製造方法を説明する図である。図8〜13において、図4〜7に示す第1実施形態のガラスマスク100およびプラズモニックフィルタ230に関する構成部と同一または類似の構成部については、図4〜7の構成部と同一参照番号を付して、それらの構成および作用の詳しい説明は省略し、異なる構成部およびその作用について、以下に説明する。
図8〜13は、第2実施形態のガラスマスク400およびプラズモニックフィルタ230の構成およびその製造方法を説明する図である。図8〜13において、図4〜7に示す第1実施形態のガラスマスク100およびプラズモニックフィルタ230に関する構成部と同一または類似の構成部については、図4〜7の構成部と同一参照番号を付して、それらの構成および作用の詳しい説明は省略し、異なる構成部およびその作用について、以下に説明する。
図8は、この発明の第2実施形態のガラスマスク400を示し、このガラスマスク400はシフト露光法の例である多度露光法用のガラスマスクである。
図8に示すように、この第2実施形態のガラスマスク400は、ガラス支持体1に設けられた第1重ね合せ測定基準パターンの一例としてのインナーパターン403と、上記ガラス支持体1に設けられた第2重ね合せ測定基準パターンの一例としての正方形状のアウターパターン404とを備える。
上記インナーパターン403は、クロム膜5の一部からなる正方形状の遮光部403であり、このインナーパターン403は、回りをロ字形状の金属膜10の開口(透光部)405で囲まれている。また、上記アウターパターン404は、回りをロ字形状の開口(透光部)407で囲まれた正方形状の遮光部404である。このインナーパターン403およびアウターパターン404は、クロム膜5の一部からなる。上記アウターパターン404は、上記インナーパターン403よりも大きくて、インナーパターン403を内側に包含できる大きさである。
また、上記インナーパターン403の中心Pとアウターパターン404の中心Qとを結ぶ線分PQ、つまり、直線PQの方向は、その直線PQの方向に沿って、ガラスマスク400、つまり、加工パターン20を移動したときに、移動前の上記加工パターン20の円孔2と移動後の上記加工パターン20の円孔2とが離間して重ならないようにすることが可能な方向である。すなわち、上記直線PQの方向は、シフト露光時のガラスマスク400のシフト方向である。
上記構成のガラスマスク400を用いて、次のように、多度露光がされて、フォトリソグラフィが行われて、ワークの一例としての金属膜の加工が行われる。
まず、図9に示す金属膜10にポジ型のフォトレジスト40を塗布して、このフォトレジスト40に図8に示すガラスマスク400を用いて、第1の露光を行って、ガラスマスク400の加工パターン20の複数の円孔2に応じた複数の円形の照射部22,22,…からなる第1のレジストパターン21を形成する。
また、この第1の露光によって、フォトレジスト40に、ガラスマスク400のインナーパターン403に対応する正方形状の非照射部413と、その回りのロ字形状の照射部415と、ガラスマスク400のアウターパターン404に対応する正方形状の非照射部414と、その回りのロ字形状の照射部417とを形成する。
なお、上記金属膜10は、図示しない下層に一体に固定されている。
次に、現像、エッチング、フォトレジスト剥離をおこなって、金属膜10に、図10に示すように、図9の第1のレジストパターン21の複数の円形の照射部22,22,…に対応する複数の円孔222,222,…からなる領域221を形成する。それと同時に、金属膜10に、図10に示すように、ガラスマスク400のインナーパターン403に対応するフォトレジスト40の非照射部413に対応する正方形状のランド423と、フォトレジスト40の照射部415に対応するロ字形状の開口425を形成する。また、金属膜10に、ガラスマスク400のアウターパターン404に対応するフォトレジスト40の非照射部414に対応する正方形状のランド424と、フォトレジスト40のロ字形状の照射部417に対応するロ字形状の開口427を形成する。
次に、上記正方形状のランド423、ロ字形状の開口425、正方形状のランド424およびロ字形状の開口427が形成された金属膜10に、図11に示すように、再度、フォトレジスト40を塗布し、ガラスマスク400を、線分PQで表されるシフト方向(線分PQの向き)にシフト量(線分PQの長さ)だけシフト(オフセット)する。そうすると、上記ガラスマスク400のインナーパターン403は、図示しないが、第1の露光時のアウターパターン404に対応した正方形状のランド424の内側に位置することになる。
次に、このシフトしたガラスマスク400を用いて、フォトレジスト40に第2の露光を行って、図11に示すように、周期的に配列された複数の円形の照射部32を有する第2のレジストパターン31と、ガラスマスク400のインナーパターン403に対応する非照射部433を形成する。この非照射部433の外側のロ字形状の部分434は、ガラスマスク400のインナーパターン403の周囲のロ字形状の領域405に対応する照射部434である。また、シフトしたガラスマスク400のアウターパターン404に対応する非照射部444がフォトレジスト40に形成される。
次に、図11に示すフォトレジスト40を現像すると、図12に示すように、金属膜10の正方形状のランド424の上に、フォトレジストの正方形状の非照射部433が形成される。
次に、図12に示すように、上記正方形状のランド424の外縁と、フォトレジスト40の正方形状の非照射部433の外縁との距離C,D,E,Fを測定する。この測定された距離C,D,E,Fが予め定められた範囲に入らないときは、ガラスマスク400のシフトが正しく行われなかったと判断して、フォトレジスト40を剥離し、第2の露光工程の前に戻って、フォトレジストの塗布、第2の露光、現像等を繰り返す。
一方、上記測定された距離C,D,E,Fが予め定められた範囲に入っているときは、ガラスマスク400のシフトが方向および量とも正しく行われたと判断して、金属膜10のエッチング、フォトレジストの剥離の工程を行う。そうすると、図13に示すように、図9の第1のレジストパターン21の複数の円形の光照射部22に対応する複数の円孔222からなる領域221と、図11の第2のレジストパターン31の複数の円形の光照射部32に対応する複数の円孔232からなる領域231とが部分的に重なった領域230が生じ、この領域230において、上記複数の円孔222と複数の円孔232とが縦方向および横方向について交互に等間隔に並ぶことになる。この重なった領域230において円孔222,232は、ガラスマスク400の加工パターン20の円孔2の2倍の密度で、縦方向および横方向について、1/2の微小間隔で配列されることになる。勿論、ステッパ等を用いる縮小投影露光をする場合は、その縮小倍率の2倍の密度で配列されることになる。
この重なった領域230は、精度の高い微小間隔の周期性を有する開口222,232を有する金属膜フィルタ230、つまり、プラズモニックフィルタ230となる。
この第2実施形態によれば、複数のガラスマスクを使用しないで、単一のガラスマスク400を使用して多度露光ができるため、複数のガラスマスクを使用した際に発生するガラスマスク上のパターンの加工サイズのバラツキやパターンの位置ズレによる影響を除去することができ、水銀ランプやKrFエキシマレーザーを光源とする従来の露光設備を用いた多度露光によって懸念されるガラスマスク間の位置ズレを低減させることができる。特に、同一ガラスマスク400で第1および第2の露光ができるため、ガラスマスクの精度バラツキを考慮する必要が無い。
したがって、このガラスマスク400によると、金属膜フィルタ、つまり、プラズモニックフィルタ230の波長選択性の揺らぎを無くし、透過スペクトルをシャープにすることができる。
さらに、上記ガラスマスク400の正方形状のアウターパターン404に対応する上記正方形状の金属膜10のランド424の外縁と、正方形状のインナーパターン403に対応するフォトレジスト40の正方形状の非照射部433の外縁との距離C,D,E,Fを測定することによって、ガラスマスク400のシフトが正しく行われた否かを簡単に判断できて、つまり、金属膜フィルタ230の円孔222,232が所望の精度のピッチで作成されるか否かを簡単に確認でき、ピッチの精度の修正を行うことができる。
また、この第2実施形態では、多度露光をして、フォトレジスト40に、ガラスマスク400を用いて第1の露光をした後に一度現像を行い、そのフォトレジスト40をマスクにして金属膜10をエッチングした後に、フォトレジスト40の剥離を行い、さらに、新たにフォトレジスト40を金属膜10に再度塗布し、その後、ガラスマスク400をシフトして第2の露光と現像とエッチングを行なっているから、多重露光で同じフォトレジストに第1および第2の露光をした場合に生じる問題、つまり、露光されたパターン同士の干渉し合い、露光パターン間の形状の崩れが生じ難いと言う利点を有する。
上記第1および第2実施形態では、第1および第2重ね合せ測定基準パターン3,4,403,404として、インナーパターン3,403と、そのインナーパターン3,403を内側に包含し得る大きさを有するアウターパターン4,404とを設けたが、第1および第2重ね合せ測定基準パターンは、一方が他方を包含し得る関係に無くて、例えば、円と、その円と中心が一致するがその円から先端が突出する十字とのように、シフトが正しくできたか否かを確認できる形状であればよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ガラスマスク100,400を、第1重ね合せ測定基準パターン3,403を、第2重ね合せ測定基準パターン4,404に重ねるようにシフトしたが、第2重ね合せ測定基準パターンを第1重ね合せ測定基準パターンに重ねるようにシフトしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、図6および12に示すように、ボックスインボックス型(アウターパターン24,424は口型、インナーパターン23,433はドット型で二つを合わせると口型の中にドットが入る形状)であるが、バーインバー型(アウターパターン、インナーパターン共に上下左右に各数ミクロン幅のラインパターンで形成される)にも適用できる。
また、図6および12に示す構造の他に、図示しないが、第1および第2重ね合せ測定基準パターンの重なった状態での残しパターンと抜きパターンとの関係は、適宜選択できることは、勿論である。
また、上記第1および第2実施形態では、ガラスマスク100,400の加工パターン20の要素2は、円形であったが、四角形、三角形等であってもよい。また、その要素は、透光部であっても、遮光部であってもよい。また、その要素は、2次元的に周期的に配列されるのが最も望ましいが、ある程度、周期的でなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、夫々、一組の第1および第2重ね合せ測定基準パターン3,4,403,404を有しているが、複数組の第1および第2重ね合せ測定基準パターンを有していてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ガラスマスク100,400の加工パターン20は、要素2を2次元の正方格子状に配列していたが、2次元の六方格子状に配列してもよい。この場合、六方格子の辺に平行な異なる3方向に、3組の第1および第2重ね合せ測定基準パターンを有するのが望ましい。
(第3実施形態)
図14〜16は、この発明の第3実施形態の半導体装置の製造方法の一例としての光電変換装置の製造方法を説明する断面図である。
図14〜16は、この発明の第3実施形態の半導体装置の製造方法の一例としての光電変換装置の製造方法を説明する断面図である。
図14に示すように、Siで形成された半導体基板500上の所定の位置に、入射した光を電気信号に変換するフォトダイオード等の光電変換素子510を形成する。上記半導体基板500に設けた光電変換素子510、その周辺や回路部(図示せず)の上方には、SiO2からなる絶縁膜501,502,503を介して、多層配線を構成する配線層511,512,513が形成される。なお、515は、ビアホールである。
次に、図14に示すように、上記絶縁膜503および配線層513の上方に、図15に示す金属膜10を形成するための絶縁膜504を形成する。この絶縁膜504の形成後は、配線層513のある部分とない部分とで、図14に示すように、この絶縁膜504に段差が発生するが、CMP(化学機械研磨:Chemical Mechanical Polishing)等により、絶縁膜504が完全に平坦になるまで加工を行う。このCMPにより完全に平坦にされた絶縁膜504の表面に、図15に示すように、金属膜10を塗布し、この金属膜10に、特定の光(例えば、赤、緑、青等の光)を透過させるための波長選択フィルタの微細パターンのフォトリソグラフィを行うので、この表面の平坦化は重要である。
次に、図15に示すように、平坦化された絶縁膜504上に、フィルタ材料としての金属膜10をスパッタにて例えば150nmの厚さに形成する。このフィルタ材料としての金属膜10の金属は、単一金属であるAlが最も望ましいが、より一般的に半導体の製造に使用されているAlCuやAlSiでもよい。また、金属膜10の膜厚は50〜200nm程度が望ましい。また、この同一の金属膜10で、光入射が不要な領域を遮光する必要があるが、この50〜200nm程度の膜厚の金属膜10は、300nm〜1200nmの波長の光を遮断できるから、問題がない。
この金属膜10の塗布後、図15に示すように、このワークとしての金属膜10の上にフォトレジスト40を塗布し、このフォトレジスト40に、第1実施形態、第2実施形態または変形例で述べたガラスマスクを用いて、第1実施形態または第2実施形態で述べたように、第1の露光および第2の露光を含むフォトリソグラフィを行う。
そうすると、上記フォトレジスト40に複数の開口30a…を有するプラズモニックフィルタ領域30のパターンが形成される。この開口30a,30a,…のパターンは、光電変換素子510上の受光用開口部の上の金属膜10の部分の上に形成される。そして、上記金属膜10を、フォトレジスト40をマスクとして、エッチングして、図16に示すように、複数の開口232,232,…を有するプラズモニックフィルタ230を形成する。
このとき、上記ガラスマスクの上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンとが、加工後の上記金属膜10のプラズモニックフィルタ230の周辺の外側に位置するように、上記ガラスマスクを配置するので、上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンにより生成された開口等が、プラズモニックフィルタ230に重なることがなくて、悪影響を与えることがない。
さらに、上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンとが、加工後の上記金属膜10のプラズモニックフィルタ230の周辺の外側に位置するように、上記ガラスマスクを配置するので、上記同一のガラスマスクの第1重ね合せ測定基準パターンと第2重ね合せ測定基準パターンとの重ね合せの精度の確認が容易にできて、シフト露光(多重露光および多度露光)で形成された同一周期性のパターンの合わせ精度をさらに向上させることができる。
上記金属膜10のプラズモニックフィルタ230の複数の円形の開口232,232,…のパターンは二次元状に周期的に配置されている。この開口232は、貫通穴または凹部で形成される。これらの開口232は円形の他、四角形、三角形などの形状で作成されてもよい。
その後、上記金属膜10および絶縁膜504上に、図16に示すように、SiO2からなる保護膜としての絶縁膜505を形成する。この際、前工程にて形成された金属膜10のプラズモニックフィルタ230の複数の開口(貫通穴または凹部)232を、絶縁膜505、つまり、SiO2で埋める必要があるため、SiO2からなる絶縁膜505を高密度プラズマCVD(化学的気相成長)法で形成する。
この金属膜10のプラズモニックフィルタ230に周期的に形成された複数の開口232に、光が入射した際に、表面プラズモン分散関係が組み込まれて、金属膜10と絶縁膜505との界面に表面プラズモンが励起されて、プラズモニックフィルタ230を、開口232の周期に依存した波長の光を共鳴させて透過させる波長選択フィルタとして機能させることができる。このとき、隣接する開口232でも同様に電子が振動し、表面全体で集団励起として振舞うので、この透過する光の波長は開口232の周期に依存するため、開口232と開口232との周期(ホールピッチ)は均一となるような配列が最適であり、図2のように6つの開口が1つの開口を囲むような千鳥状の配列ならばホールピッチが一定となり高い色分解能を得ることができる。
このように、これらの開口232の位置ばらつきが、プラズモニックフィルタ230の分光性能を決めるため、本半導体装置の製造方法により、光電変換装置の製造を行うことにより、ガラスマスクの加工バラツキによるバラツキを減らせるだけでなく、第1および第2測定基準パターンの合わせ込みにより、所望の重ね合わせ精度以上にすることができ、プラズモニックフィルタ230の特性のバラツキを低減することができる。
上記第3実施形態では、半導体装置の製造方法として、光電変換装置の製造方法について述べたが、この発明の半導体装置の製造方法は、光電変換装置の他、カラーフィルタを有するフラットディスプレイ装置、プリント基板を有する半導体装置等に適用でき、カラーフィルタ、プリント基板等を上述のガラスマスクを用いて加工することができる。
また、上記第3実施形態では、ワークの一例として金属膜を述べたが、ワークは、金属膜に限らず、半導体、絶縁体、有機物等であってもよい。
なお、この発明のガラスマスクは、半導体装置の製造に限らず、印刷板、装飾板等の製造にも,適用できることは勿論である。
この発明および実施形態を纏めると、次のようになる。
この発明のガラスマスク100,400は、
ガラス支持体1と、
このガラス支持体1に設けられた周期性を有する複数の要素2を有する加工パターン20と、
上記ガラス支持体1に設けられた第1重ね合せ測定基準パターン3,403と、
上記ガラス支持体1に設けられた第2重ね合せ測定基準パターン4,404と
を備え、
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404を結ぶ直線方向は、その直線方向に沿って、上記加工パターン20を移動したときに、移動前の上記加工パターン20の要素2と移動後の上記加工パターン20の要素2とが離間して重ならないようにすることが可能な方向である
ことを特徴としている。
この発明のガラスマスク100,400は、
ガラス支持体1と、
このガラス支持体1に設けられた周期性を有する複数の要素2を有する加工パターン20と、
上記ガラス支持体1に設けられた第1重ね合せ測定基準パターン3,403と、
上記ガラス支持体1に設けられた第2重ね合せ測定基準パターン4,404と
を備え、
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404を結ぶ直線方向は、その直線方向に沿って、上記加工パターン20を移動したときに、移動前の上記加工パターン20の要素2と移動後の上記加工パターン20の要素2とが離間して重ならないようにすることが可能な方向である
ことを特徴としている。
上記構成のガラスマスク100,400によれば、複数のガラスマスクを使用しないで、単一のガラスマスクを使用してシフト露光ができるため、複数のガラスマスクを使用した際に発生する複数のガラスマスク間のパターンの加工サイズのバラツキやパターン位置のズレを除去することができる。
尚且つ、上記ガラスマスク100,400は、第1重ね合せ測定基準パターン3,403と第2重ね合せ測定基準パターン4,404を有するので、同一のガラスマスクでシフト露光が高精度にできて、水銀ランプやKrFエキシマレーザーを光源とする従来の露光設備を用いたシフト露光(多重露光または多度露光)によって懸念される加工精度の悪化を低減することができる。
1実施形態では、
上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404は、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403を包含できる大きさであり、かつ、
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403および上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404のうちの一方は透光部であり、他方は遮光部である。
上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404は、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403を包含できる大きさであり、かつ、
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403および上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404のうちの一方は透光部であり、他方は遮光部である。
上記実施形態によれば、上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404により形成されたパターンと、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403により形成されたパターンとのシフト露光時の重ね合わせの精度の検出が容易で、かつ、高い精度で、シフト露光を行うことができる。
また、1実施形態では、
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404とを結ぶ線分PQの長さは、上記加工パターン20の領域内に包含される長さである。
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404とを結ぶ線分PQの長さは、上記加工パターン20の領域内に包含される長さである。
上記実施形態によれば、上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404により形成されたパターンと、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403により形成されたパターンとが重ね合わさるようにシフトすると、上記加工パターン20に対応するシフト前のパターン21と、上記加工パターン20に対応するシフト後のパターン31とが重なるように簡単にできる。
また、1実施形態では、
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404とを結ぶ線分PQの長さの横成分および縦成分は、夫々、上記周期性を有する加工パターン20のピッチaの(n+1/2)倍である(nは正の整数)。
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404とを結ぶ線分PQの長さの横成分および縦成分は、夫々、上記周期性を有する加工パターン20のピッチaの(n+1/2)倍である(nは正の整数)。
上記実施形態によれば、ガラスマスク100,400の加工パターン20の第1の露光による第1のレジストパターン21の要素と、ガラスマスク100,400の加工パターン20の第2の露光による第2のレジストパターン31の要素とが交互に等間隔に、並んで、ガラスマスク100,400の加工パターン20の要素の2倍の密度で、横方向および縦方向について、1/2の微小間隔で配列することができる。勿論、ステッパ等を用いる縮小投影露光をする場合は、その縮小倍率の2倍の密度で配列することができる。
この発明の半導体装置の製造方法は、
ワーク10に塗布されたフォトレジスト40にシフト露光を行なうフォトリソグラフィ工程を含む半導体装置の製造方法であって、
上記シフト露光は、
上述のいずれか1つのガラスマスク100,400を用いて、上記フォトレジスト40への第1の露光を行い、
次に、上記ガラスマスク100,400を特定の距離だけシフトして、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404のうちの一方が、他方により形成されたパターンに重なるように、上記ガラスマスク100,400を特定の距離だけシフトして、第2の露光を行う
ことを特徴としている。
ワーク10に塗布されたフォトレジスト40にシフト露光を行なうフォトリソグラフィ工程を含む半導体装置の製造方法であって、
上記シフト露光は、
上述のいずれか1つのガラスマスク100,400を用いて、上記フォトレジスト40への第1の露光を行い、
次に、上記ガラスマスク100,400を特定の距離だけシフトして、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404のうちの一方が、他方により形成されたパターンに重なるように、上記ガラスマスク100,400を特定の距離だけシフトして、第2の露光を行う
ことを特徴としている。
上記構成の半導体装置の製造方法によれば、同一のガラスマスク100,400を使用してシフト露光を行うので、複数のガラスマスクを使用する場合に比べて、ガラスマスクの加工バラツキによるバラツキを減らせるだけでなく、第1および第2測定基準パターン3,403;4,404の合わせ込みにより、所望の重ね合わせ精度以上にすることができて、半導体装置の特性バラツキを低減することができる。
1実施形態では、
上記ワーク10は金属膜であり、
上記ガラスマスク100,400の上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404とが、加工後の上記金属膜のプラズモニックフィルタ230の周辺の外側に位置するように、上記ガラスマスク100,400を配置する。
上記ワーク10は金属膜であり、
上記ガラスマスク100,400の上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404とが、加工後の上記金属膜のプラズモニックフィルタ230の周辺の外側に位置するように、上記ガラスマスク100,400を配置する。
上記実施形態によれば、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404により生成された開口等が、重ねあわされた加工パターン20に対応するプラズモニックフィルタ230に重なることがなくて、悪影響を与えることがない。
さらに、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と第2重ね合せ測定基準パターン4,404とが、加工後の上記金属膜10のプラズモニックフィルタ230の周辺の外側に位置するように、上記ガラスマスク100,400を配置するので、上記同一のガラスマスク100,400の第1重ね合せ測定基準パターン3,403と第2重ね合せ測定基準パターン4,404との重ね合せパターンの精度の確認が容易にできて、シフト露光(多重露光および多度露光)で形成された同一周期性パターンの重ね合わせ精度をさらに向上させることができる。
また、1実施形態では、
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404のうちの一方が、他方により形成されたパターンに重なるように、上記ガラスマスク100,400を移動した後、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404のうちの上記一方と、上記他方により形成されたパターンとの間のずれ量を測定し、
上記ずれ量が管理すべき重ね合わせ精度を満たすように、上記ガラスマスク100,400の移動量を微調整する。
上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404のうちの一方が、他方により形成されたパターンに重なるように、上記ガラスマスク100,400を移動した後、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404のうちの上記一方と、上記他方により形成されたパターンとの間のずれ量を測定し、
上記ずれ量が管理すべき重ね合わせ精度を満たすように、上記ガラスマスク100,400の移動量を微調整する。
上記実施形態によれば、上記ガラスマスク100,400を移動した後、上記第1重ね合せ測定基準パターン3,403と上記第2重ね合せ測定基準パターン4,404のうちの上記一方と、上記他方により形成されたパターンとの間のずれ量を測定し、上記ずれ量が管理すべき重ね合わせ精度を満たすように、上記ガラスマスク100,400の移動量を微調整するので、ガラスマスク100,400を精度高くシフトできて、所望の重ね合わせ精度以上にすることができて、半導体装置の特性バラツキを低減することができる。
また、1実施形態は、上述の半導体装置の製造方法で製造されたプラズモニックフィルタ230である。
上記実施形態のプラズモニックフィルタ230は、上記製造方法で製造されているので、波長選択性の揺らぎが無く、透過スペクトルがシャープであるという利点を有する。
第1〜第3実施形態および変形例で述べた構成要素は、適宜、組み合わせてもよく、また、適宜、選択、置換、あるいは、削除してもよいのは、勿論である。
1 ガラス支持体
2 要素
3,403 第1重ね合せ測定基準パターン
4,404 第2重ね合せ測定基準パターン
5 クロム膜
10 金属膜
20 加工パターン
40 フォトレジスト
230 プラズモニックフィルタ
2 要素
3,403 第1重ね合せ測定基準パターン
4,404 第2重ね合せ測定基準パターン
5 クロム膜
10 金属膜
20 加工パターン
40 フォトレジスト
230 プラズモニックフィルタ
Claims (5)
- ガラス支持体と、
このガラス支持体に設けられた周期性を有する複数の要素を有する加工パターンと、
上記ガラス支持体に設けられた第1重ね合せ測定基準パターンと、
上記ガラス支持体に設けられた第2重ね合せ測定基準パターンと
を備え、
上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンを結ぶ直線方向は、その直線方向に沿って、上記加工パターンを移動したときに、移動前の上記加工パターンの要素と移動後の上記加工パターンの要素とが離間して重ならないようにすることが可能な方向である
ことを特徴とするガラスマスク。 - 請求項1に記載のガラスマスクにおいて、
上記第2重ね合せ測定基準パターンは、上記第1重ね合せ測定基準パターンを包含できる大きさであり、かつ、
上記第1重ね合せ測定基準パターンおよび上記第2重ね合せ測定基準パターンのうちの一方は透光部であり、他方は遮光部である
ことを特徴とするガラスマスク。 - 請求項1または2に記載のガラスマスクにおいて、
上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンとを結ぶ線分の長さは、上記加工パターンの領域内に包含される長さであることを特徴とするガラスマスク。 - 請求項3に記載のガラスマスクにおいて、
上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンとを結ぶ線分の長さの横成分および縦成分は、夫々、上記周期性を有する加工パターンのピッチの(n+1/2)倍である(nは正の整数)ことを特徴とするガラスマスク。 - ワークに塗布されたフォトレジストにシフト露光を行なうフォトリソグラフィ工程を含む半導体装置の製造方法であって、
上記シフト露光は、
請求項1から4のいずれか1つに記載のガラスマスクを用いて、上記フォトレジストへの第1の露光を行い、
次に、上記ガラスマスクを特定の距離だけシフトして、上記第1重ね合せ測定基準パターンと上記第2重ね合せ測定基準パターンのうちの一方が、他方により形成されたパターンに重なるように、上記ガラスマスクを特定の距離だけシフトして、第2の露光を行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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JP2018098343A (ja) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 撮像素子、金属薄膜フィルタ、電子機器 |
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2013
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