JP2015107987A - 二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤、骨成長促進剤または骨疾患治療若しくは予防剤 - Google Patents
二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤、骨成長促進剤または骨疾患治療若しくは予防剤 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】二酸化炭素を有効成分とする、骨折及び骨疾患の予防・治療剤、並びに骨成長促進剤、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤と骨吸収抑制剤及び/もしくは骨形成促進剤との併用による、骨折及び骨疾患の予防と治療剤、並びに骨成長促進剤。
【解決手段】(1)体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、前記密閉包囲材の内部において、二酸化炭素を溶解する媒体を含み、二酸化炭素の経皮吸収を助ける吸収補助材と、を備えている二酸化炭素外用投与装置、又は、(2)体表面から外気を密閉することができる密閉包囲材と、この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、密閉包囲材の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段と、を備えている二酸化炭素外用投与装置、による経皮投与である、二酸化炭素の局所投与による骨疾患治療又は予防剤。
【選択図】なし
【解決手段】(1)体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、前記密閉包囲材の内部において、二酸化炭素を溶解する媒体を含み、二酸化炭素の経皮吸収を助ける吸収補助材と、を備えている二酸化炭素外用投与装置、又は、(2)体表面から外気を密閉することができる密閉包囲材と、この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、密閉包囲材の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段と、を備えている二酸化炭素外用投与装置、による経皮投与である、二酸化炭素の局所投与による骨疾患治療又は予防剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、骨折及び骨疾患の予防と治療、さらには骨成長促進のための、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤に関する。より詳細には、二酸化炭素を有効成分とする、骨折及び骨疾患の予防・治療剤、並びに骨成長促進剤、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤と骨吸収抑制剤及び/もしくは骨形成促進剤との併用による、骨折及び骨疾患の予防と治療剤、並びに骨成長促進剤に関する。
二酸化炭素は、概ね次の(1)〜(10)に示すような症状等に有効であると特許文献1に記載されている(特許文献1参照)。
(1) 水虫、虫さされ、アトピー性皮膚炎、貨幣状湿疹、乾皮症、脂漏性湿疹、蕁麻疹、痒疹、主婦湿疹、尋常性ざ瘡、膿痂疹、毛包炎、癰、せつ、蜂窩織炎、膿皮症、乾癬、魚鱗癬、掌蹠角化症、苔癬、粃糠疹、創傷、熱傷、き裂、びらん、凍瘡などの皮膚粘膜疾患もしくは皮膚粘膜障害に伴う痒み、褥創、創傷、熱傷、口角炎、口内炎、皮膚潰瘍、き裂、びらん、凍瘡、壊疽などの皮膚粘膜損傷;
(2) 移植皮膚片、皮弁などの生着不全;
(3) 歯肉炎、歯槽膿漏、義歯性潰瘍、黒色化歯肉、口内炎などの歯科疾患;
(4) 閉塞性血栓血管炎、閉塞性動脈硬化症、糖尿病性末梢循環障害、下肢静脈瘤などの末梢循環障害に基づく皮膚潰瘍や冷感、しびれ感;
(5) 慢性関節リウマチ、頸肩腕症候群、筋肉痛、関節痛、腰痛症などの筋骨格系疾患;
(6) 神経痛、多発性神経炎、スモン病などの神経系疾患;
(7) 乾癬、鶏眼、たこ、魚鱗癬、掌蹠角化症、苔癬、粃糠疹などの角化異常症;
(8) 尋常性ざ瘡、膿痂疹、毛包炎、癰、せつ、蜂窩織炎、膿皮症、化膿性湿疹などの化膿性皮膚疾患;
(9) 除毛後の再発毛抑制(むだ毛処理);
(10) そばかす、肌荒れ、肌のくすみ、肌の張りや肌の艶の衰え、髪の艶の衰えなどの皮膚や毛髪などの美容上の問題及び部分肥満
(1) 水虫、虫さされ、アトピー性皮膚炎、貨幣状湿疹、乾皮症、脂漏性湿疹、蕁麻疹、痒疹、主婦湿疹、尋常性ざ瘡、膿痂疹、毛包炎、癰、せつ、蜂窩織炎、膿皮症、乾癬、魚鱗癬、掌蹠角化症、苔癬、粃糠疹、創傷、熱傷、き裂、びらん、凍瘡などの皮膚粘膜疾患もしくは皮膚粘膜障害に伴う痒み、褥創、創傷、熱傷、口角炎、口内炎、皮膚潰瘍、き裂、びらん、凍瘡、壊疽などの皮膚粘膜損傷;
(2) 移植皮膚片、皮弁などの生着不全;
(3) 歯肉炎、歯槽膿漏、義歯性潰瘍、黒色化歯肉、口内炎などの歯科疾患;
(4) 閉塞性血栓血管炎、閉塞性動脈硬化症、糖尿病性末梢循環障害、下肢静脈瘤などの末梢循環障害に基づく皮膚潰瘍や冷感、しびれ感;
(5) 慢性関節リウマチ、頸肩腕症候群、筋肉痛、関節痛、腰痛症などの筋骨格系疾患;
(6) 神経痛、多発性神経炎、スモン病などの神経系疾患;
(7) 乾癬、鶏眼、たこ、魚鱗癬、掌蹠角化症、苔癬、粃糠疹などの角化異常症;
(8) 尋常性ざ瘡、膿痂疹、毛包炎、癰、せつ、蜂窩織炎、膿皮症、化膿性湿疹などの化膿性皮膚疾患;
(9) 除毛後の再発毛抑制(むだ毛処理);
(10) そばかす、肌荒れ、肌のくすみ、肌の張りや肌の艶の衰え、髪の艶の衰えなどの皮膚や毛髪などの美容上の問題及び部分肥満
上記症状の改善を達成するために、二酸化炭素吸収手段として二酸化炭素外用剤調製用組成物(特許文献2〜3参照)、二酸化炭素外用組成物(特許文献4参照)、二酸化炭素外用ゲル調製用組成物(特許文献5参照)、二酸化炭素外用剤調製用材料(特許文献6参照)、二酸化炭素外用投与装置(特許文献7〜8参照)が開示されている。
さらに、筋力増強のための二酸化炭素吸収手段の使用(特許文献9参照)が開示されている。
しかしながら、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤、骨成長促進剤または骨疾患治療若しくは予防剤については何ら知られていない。
さらに、筋力増強のための二酸化炭素吸収手段の使用(特許文献9参照)が開示されている。
しかしながら、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤、骨成長促進剤または骨疾患治療若しくは予防剤については何ら知られていない。
健常成人では、骨吸収と骨形成の動的平衡により、骨組織の量と強度が維持されている。この平衡が老化やホルモンバランスの乱れ等により崩れ、骨形成が低下したり、骨吸収が亢進したりすると、骨量が減少して骨折しやすくなったり、骨疾患が発生しやすくなったりすると考えられる。その改善のための薬物療法として、カルシウム、活性型ビタミンD3、カルシトニン、エストロゲン、ビスホスホネート等が使用されるが、これらは骨吸収を抑制するものであり、積極的に骨を増加あるいは再生する作用はないため、骨折や骨疾患に対する有効性が低い。
骨形成促進物質として、BMP(Bone Morphogenetic Protein)やFGF(Fibroblast Growth Factor)等の成長因子等が検討されているが、これらはタンパク質であるため、注射投与が必要であり、生体内での安定性が低く、高価である、等多くの問題がある。
本発明は、簡便、安全、かつ安価な、骨折及び骨疾患の予防と治療、さらには骨成長促進のための、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、二酸化炭素を生体内に吸収させることにより、骨の成長を促進し、骨折の治癒期間を短縮することを見いだして、本発明を完成した。
本発明は、二酸化炭素を有効成分とする、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明は、二酸化炭素が、局所投与される、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明は、二酸化炭素の局所投与が、対象部位近傍皮膚からの経皮投与である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明は、二酸化炭素の局所投与が、対象部位から離れた皮膚からの経皮投与である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明は、以下の態様が好適に用いられる。すなわち、
本発明の好適例は、二酸化炭素吸収手段が、二酸化炭素外用投与装置である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素吸収手段が、体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、前記密閉包囲材の内部において、二酸化炭素を溶解する媒体を含み、二酸化炭素の経皮吸収を助ける吸収補助材と、を備えていることを特徴とする、二酸化炭素外用投与装置である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素の供給手段が、体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、密閉包囲材の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段と、を備えていることを特徴とする、二酸化炭素外用投与装置である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素外用剤が、
1)二酸化炭素が溶解する媒体を含み、二酸化炭素が溶存している二酸化炭素外用剤。
2)酸を含む固形物と、炭酸塩を含む液状物からなり、使用前に前記粒状物と前記液状物を混合して得られる二酸化炭素外用剤。
3)炭酸塩を含む固形物と、酸を含む液状物からなり、使用前に前記粒状物と前記液状物を混合して得られる二酸化炭素外用剤。
4)酸と炭酸塩を含む固形物に、使用前に水を加えて得られる二酸化炭素外用剤。
5)酸を含む液状物と、炭酸塩を含む液状物からなり、使用前にこれらの液状物を混合して得られる二酸化炭素外用剤。
6)水溶性酸、増粘剤、水溶性分散剤を必須成分とし、増粘剤が水溶性酸及び水溶性分散剤と混合されている粒状物と、炭酸塩、水、増粘剤を必須成分とし、使用時に前記粒状物と混合する粘性組成物とを含む二酸化炭素外用剤調製用組成物から得られる二酸化炭素外用剤。
7)下記の粒状物(A)と、この粒状物(A)と混合する粘性物(B)と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用ゲル調製用組成物から得られる二酸化炭素外用剤。
(A)弱酸と、カルシウムイオン捕捉剤とを必須成分とする粒状物。
(B)炭酸カルシウムと、カルシウムイオンによりゲル化するゲル化剤と、水とを必須成分とする粘性物。
8)加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩、増粘剤、及び水を必須成分とすることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用組成物から得られる二酸化炭素外用剤。
9)少なくとも水と増粘剤からなる粘性物に二酸化炭素が非気泡状態で溶解していることを特徴とする二酸化炭素外用組成物(二酸化炭素外用剤と同義)、または少なくとも発酵菌と当該菌の代謝産物、増粘剤、水および二酸化炭素を含むことを特徴とする二酸化炭素外用組成物(二酸化炭素外用剤と同義)。
10)高分子立体網目構造体に少なくとも酸と水とを含む粘性物が含浸され、使用時に皮膚に接触させる主剤と、
使用時に前記主剤に接触させることにより二酸化炭素が発生するとともに、当該二酸化炭素が前記粘性物に溶解する、少なくとも炭酸塩を含む反応剤と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用材料から得られる二酸化炭素外用剤。
からなる群より選ばれる1種もしくは2種以上である、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素が、炭酸泉に入浴することにより経皮投与される、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素濃度が300ppm以上である、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、対象部位に組織内注入される、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素の供給手段が、二酸化炭素を溶解する媒体の蒸気と二酸化炭素の混合物の局所投与である、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明は、二酸化炭素を有効成分とする、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明は、二酸化炭素が、局所投与される、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明は、二酸化炭素の局所投与が、対象部位近傍皮膚からの経皮投与である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明は、二酸化炭素の局所投与が、対象部位から離れた皮膚からの経皮投与である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明は、以下の態様が好適に用いられる。すなわち、
本発明の好適例は、二酸化炭素吸収手段が、二酸化炭素外用投与装置である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素吸収手段が、体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、前記密閉包囲材の内部において、二酸化炭素を溶解する媒体を含み、二酸化炭素の経皮吸収を助ける吸収補助材と、を備えていることを特徴とする、二酸化炭素外用投与装置である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素の供給手段が、体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、密閉包囲材の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段と、を備えていることを特徴とする、二酸化炭素外用投与装置である、骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素外用剤が、
1)二酸化炭素が溶解する媒体を含み、二酸化炭素が溶存している二酸化炭素外用剤。
2)酸を含む固形物と、炭酸塩を含む液状物からなり、使用前に前記粒状物と前記液状物を混合して得られる二酸化炭素外用剤。
3)炭酸塩を含む固形物と、酸を含む液状物からなり、使用前に前記粒状物と前記液状物を混合して得られる二酸化炭素外用剤。
4)酸と炭酸塩を含む固形物に、使用前に水を加えて得られる二酸化炭素外用剤。
5)酸を含む液状物と、炭酸塩を含む液状物からなり、使用前にこれらの液状物を混合して得られる二酸化炭素外用剤。
6)水溶性酸、増粘剤、水溶性分散剤を必須成分とし、増粘剤が水溶性酸及び水溶性分散剤と混合されている粒状物と、炭酸塩、水、増粘剤を必須成分とし、使用時に前記粒状物と混合する粘性組成物とを含む二酸化炭素外用剤調製用組成物から得られる二酸化炭素外用剤。
7)下記の粒状物(A)と、この粒状物(A)と混合する粘性物(B)と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用ゲル調製用組成物から得られる二酸化炭素外用剤。
(A)弱酸と、カルシウムイオン捕捉剤とを必須成分とする粒状物。
(B)炭酸カルシウムと、カルシウムイオンによりゲル化するゲル化剤と、水とを必須成分とする粘性物。
8)加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩、増粘剤、及び水を必須成分とすることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用組成物から得られる二酸化炭素外用剤。
9)少なくとも水と増粘剤からなる粘性物に二酸化炭素が非気泡状態で溶解していることを特徴とする二酸化炭素外用組成物(二酸化炭素外用剤と同義)、または少なくとも発酵菌と当該菌の代謝産物、増粘剤、水および二酸化炭素を含むことを特徴とする二酸化炭素外用組成物(二酸化炭素外用剤と同義)。
10)高分子立体網目構造体に少なくとも酸と水とを含む粘性物が含浸され、使用時に皮膚に接触させる主剤と、
使用時に前記主剤に接触させることにより二酸化炭素が発生するとともに、当該二酸化炭素が前記粘性物に溶解する、少なくとも炭酸塩を含む反応剤と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用材料から得られる二酸化炭素外用剤。
からなる群より選ばれる1種もしくは2種以上である、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素が、炭酸泉に入浴することにより経皮投与される、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素濃度が300ppm以上である、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、対象部位に組織内注入される、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の好適例は、二酸化炭素の供給手段が、二酸化炭素を溶解する媒体の蒸気と二酸化炭素の混合物の局所投与である、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤である。
本発明の、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤の使用により、手間がかからず、低コストで骨折の治癒期間を短くでき、偽関節等の発生を予防できる。骨粗鬆症や関節リウマチ等の骨疾患の予防と治療も可能である。成長期の子供や動物に使用すれば、骨の成長を促進して身長を伸ばしたり、骨折しにくい骨を形成したりできる。宇宙ステーション等の微小重力空間における骨減少を安全かつ簡便に予防できる。
本発明の、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤は、二酸化炭素を生体内に吸収させるものであれば特に限定されるものではない。例えば二酸化炭素を生体内に吸収させるものとしては、次のものが例示される。
(1)二酸化炭素外用剤調製用組成物、例えば、a)加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩、増粘剤および水を必須成分とし、さらにカルシウムイオンによってゲル化するゲル化剤、および水不溶性若しくは水難溶性カルシウム塩からなることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用組成物(国際公開2006/80398号公報)、または、b)水溶性酸、増粘剤、水溶性分散剤を必須成分とし、増粘剤が水溶性酸及び水溶性酸および水溶性分散剤と混合されている粒状物と、炭酸塩、水、増粘剤を必須成分とし、使用時に粒状物と混合される粘性組成物からなる二酸化炭素外用剤調製用組成物(国際公開2002−80941号公報)、から得られる二酸化炭素外用剤;
(2)少なくとも水と増粘剤からなる粘性物に二酸化炭素が非気泡状態で溶解していることを特徴とする二酸化炭素外用組成物、または少なくとも発酵菌と該菌の代謝産物、増粘剤、水および二酸化炭素を含むことを特徴とする二酸化炭素外用組成物(国際公開2003/57228号公報);
(3)下記の粒状物(A)と、この粒状物(A)と混合する粘性物(B)と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用ゲル調製用組成物から得られる二酸化炭素外用剤。
(A)弱酸と、カルシウムイオン捕捉剤とを必須成分とする粒状物。
(B)炭酸カルシウムと、カルシウムイオンによりゲル化するゲル化剤と、水とを必須成分とする粘性物(国際公開2005/16290号公報)、から得られる二酸化炭素外用剤;
(1)二酸化炭素外用剤調製用組成物、例えば、a)加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩、増粘剤および水を必須成分とし、さらにカルシウムイオンによってゲル化するゲル化剤、および水不溶性若しくは水難溶性カルシウム塩からなることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用組成物(国際公開2006/80398号公報)、または、b)水溶性酸、増粘剤、水溶性分散剤を必須成分とし、増粘剤が水溶性酸及び水溶性酸および水溶性分散剤と混合されている粒状物と、炭酸塩、水、増粘剤を必須成分とし、使用時に粒状物と混合される粘性組成物からなる二酸化炭素外用剤調製用組成物(国際公開2002−80941号公報)、から得られる二酸化炭素外用剤;
(2)少なくとも水と増粘剤からなる粘性物に二酸化炭素が非気泡状態で溶解していることを特徴とする二酸化炭素外用組成物、または少なくとも発酵菌と該菌の代謝産物、増粘剤、水および二酸化炭素を含むことを特徴とする二酸化炭素外用組成物(国際公開2003/57228号公報);
(3)下記の粒状物(A)と、この粒状物(A)と混合する粘性物(B)と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用ゲル調製用組成物から得られる二酸化炭素外用剤。
(A)弱酸と、カルシウムイオン捕捉剤とを必須成分とする粒状物。
(B)炭酸カルシウムと、カルシウムイオンによりゲル化するゲル化剤と、水とを必須成分とする粘性物(国際公開2005/16290号公報)、から得られる二酸化炭素外用剤;
(4)体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給装置と、前記密閉包囲材の内部において二酸化炭素の経皮経粘膜吸収を助ける吸収補助材とを備えていることを特徴とする二酸化炭素外用投与装置(国際公開2004/02393号公報);
(5)ヒト又は動物の体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給装置と、前記密閉包囲材の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段とを備えていることを特徴とする二酸化炭素外用投与装置(国際公開2008/047829号公報)。
その他、人工炭酸泉を含む炭酸泉や二酸化炭素含有水蒸気も利用可能である。前記二酸化炭素含有水蒸気とは、東ヨーロッパなどで痔疾治療等に利用される、地下から噴出する、二酸化炭素を含有した天然の水蒸気や、ドライアイスを空気中に置くと発生する、二酸化炭素を含有した水蒸気の白煙などを意味する。さらには、注射針等を用いて目的とする組織内に直接二酸化炭素を注入する方法も利用できる。もちろん、本発明はこれらの二酸化炭素供給手段に限定されるものではなく、骨折及び骨疾患の予防と治療、さらには骨成長促進のための、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤として、二酸化炭素が目的部位に吸収される手段であればよい。これらの中でも上記(4)または(5)の二酸化炭素外用投与装置が好ましい。
(5)ヒト又は動物の体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給装置と、前記密閉包囲材の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段とを備えていることを特徴とする二酸化炭素外用投与装置(国際公開2008/047829号公報)。
その他、人工炭酸泉を含む炭酸泉や二酸化炭素含有水蒸気も利用可能である。前記二酸化炭素含有水蒸気とは、東ヨーロッパなどで痔疾治療等に利用される、地下から噴出する、二酸化炭素を含有した天然の水蒸気や、ドライアイスを空気中に置くと発生する、二酸化炭素を含有した水蒸気の白煙などを意味する。さらには、注射針等を用いて目的とする組織内に直接二酸化炭素を注入する方法も利用できる。もちろん、本発明はこれらの二酸化炭素供給手段に限定されるものではなく、骨折及び骨疾患の予防と治療、さらには骨成長促進のための、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤として、二酸化炭素が目的部位に吸収される手段であればよい。これらの中でも上記(4)または(5)の二酸化炭素外用投与装置が好ましい。
以下、上記(4)および(5)の二酸化炭素外用投与装置を用いた場合につき、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。なお、各図面において、同一符号は、同一要素又は相当する要素を示している。
A.(4)の二酸化炭素外用投与装置の使用
本発明で用いられる二酸化炭素外用投与装置1は、少なくとも、体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材2と、この密閉包囲材2の内部に二酸化炭素を供給するための供給装置3と、密閉包囲材2の内部において二酸化炭素の経皮経粘膜吸収を助ける吸収補助材4とから構成されている。ただし、密閉包囲材2は必ずしも体表面を完全に外気から密閉する必要はなく、少量の二酸化炭素を密閉包囲材2に持続的に供給することによって、密閉包囲材2の内部の二酸化炭素濃度を一定以上に保つことができればよい。
二酸化炭素外用投与装置1において、上記密閉包囲材2は、皮膚粘膜を覆い、二酸化炭素が保持される一定の空間を持つものであれば、その形状や材質などは特に制限されない。
A.(4)の二酸化炭素外用投与装置の使用
本発明で用いられる二酸化炭素外用投与装置1は、少なくとも、体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材2と、この密閉包囲材2の内部に二酸化炭素を供給するための供給装置3と、密閉包囲材2の内部において二酸化炭素の経皮経粘膜吸収を助ける吸収補助材4とから構成されている。ただし、密閉包囲材2は必ずしも体表面を完全に外気から密閉する必要はなく、少量の二酸化炭素を密閉包囲材2に持続的に供給することによって、密閉包囲材2の内部の二酸化炭素濃度を一定以上に保つことができればよい。
二酸化炭素外用投与装置1において、上記密閉包囲材2は、皮膚粘膜を覆い、二酸化炭素が保持される一定の空間を持つものであれば、その形状や材質などは特に制限されない。
その形状としては、例えば、図5に示すように、手(足でもよい。)をすっぽりと包むことができる袋体や、図6に示すように、腕(足でもよい。)に巻き付くチューブ状の袋体を採用することができる。また、密閉包囲材2の形状は、図7に示すように、腹部などの比較的広い皮膚面に密着する開口下縁を有する容器や、図8に示すように、一端部が開口されかつ他端部が供給装置3の接続部分とされたカップ状の筒体を採用することができる。もっとも、密閉包囲材2の形状はこれらの例に限定されるものではない。
密閉包囲材2の材質としては、気体不透過性であれば特に制限はなく、金属、プラスチック、ゴム、ガラスなどから目的や使用部位などに応じて適宜選んで使用できる。
密閉包囲材2が金属やガラスのような伸縮性のない、固い材料のみからなる密閉包囲材(以下、「堅牢型密閉包囲材」という。)の場合は、使用部位を囲む密閉された一定の空間を持つ形状が好ましい。皮膚粘膜の接触部分は二酸化炭素が漏れないように、使用部位に応じた形状であることが好ましいが、伸縮性のあるゴムや樹脂などの材料を皮膚粘膜接触部分に組み合わせると、使用部位に柔軟に対応できるため好ましく、例えば粘弾ゲルのような、より柔軟性が高く、皮膚粘膜への密着性に優れる材料との組み合わせがより好ましい。
密閉包囲材2の材質としては、気体不透過性であれば特に制限はなく、金属、プラスチック、ゴム、ガラスなどから目的や使用部位などに応じて適宜選んで使用できる。
密閉包囲材2が金属やガラスのような伸縮性のない、固い材料のみからなる密閉包囲材(以下、「堅牢型密閉包囲材」という。)の場合は、使用部位を囲む密閉された一定の空間を持つ形状が好ましい。皮膚粘膜の接触部分は二酸化炭素が漏れないように、使用部位に応じた形状であることが好ましいが、伸縮性のあるゴムや樹脂などの材料を皮膚粘膜接触部分に組み合わせると、使用部位に柔軟に対応できるため好ましく、例えば粘弾ゲルのような、より柔軟性が高く、皮膚粘膜への密着性に優れる材料との組み合わせがより好ましい。
また、堅牢型密閉包囲材で皮膚粘膜を密閉した密閉空間に二酸化炭素を満たすために、該包囲材は気体排出口を持つことが好ましい。密閉空間内に二酸化炭素を注入するとき、皮膚粘膜接触部分の隙間から該密閉空間内の空気を逃がし、二酸化炭素と置換してもよいが、隙間の大きさの調節が難しいため、確実な置換が行い難く、置換に必要な二酸化炭素の量が一定しないが、例えば気体注入口から一番遠い位置に気体排出口を設けることにより、空気と二酸化炭素の置換が効率よく短時間で行える。
堅牢型密閉包囲材の気体注入口2a(図7及び図8参照)には、二酸化炭素の供給装置3とつなぐチューブ3aが接続され、気体が漏れないものであれば特に制限されないが、気体の逆流を防止する逆止弁が付いたものがより好ましい。堅牢型密閉包囲材の気体排出口2b(図7及び図8参照)は、皮膚粘膜接触部分の隙間を利用してもよいが、該包囲材内の空気と二酸化炭素の置換を確実かつ効率的にするためには、気体の逆流を防止する逆止弁が付いたものがより好ましい。
密閉包囲材2がゴムや樹脂、軟質プラスチックのような柔軟性のある材料のうち、多少の外力によっても形状が大きく崩れることのない、形状保持能力のある材料からなる密閉包囲材(以下、「柔軟型密閉包囲材」という。)の場合は、皮膚粘膜接触部分も柔らかいため、そのまま使うことができるが、例えば粘弾ゲルのような、より柔軟性が高く、皮膚粘膜への密着性に優れる材料を皮膚粘膜接触部分に組み合わせるとより好ましい。なお、柔軟型密閉包囲材においても、堅牢型密閉包囲材の場合と同じ気体注入口と気体排出口を採用することができる。
堅牢型密閉包囲材の気体注入口2a(図7及び図8参照)には、二酸化炭素の供給装置3とつなぐチューブ3aが接続され、気体が漏れないものであれば特に制限されないが、気体の逆流を防止する逆止弁が付いたものがより好ましい。堅牢型密閉包囲材の気体排出口2b(図7及び図8参照)は、皮膚粘膜接触部分の隙間を利用してもよいが、該包囲材内の空気と二酸化炭素の置換を確実かつ効率的にするためには、気体の逆流を防止する逆止弁が付いたものがより好ましい。
密閉包囲材2がゴムや樹脂、軟質プラスチックのような柔軟性のある材料のうち、多少の外力によっても形状が大きく崩れることのない、形状保持能力のある材料からなる密閉包囲材(以下、「柔軟型密閉包囲材」という。)の場合は、皮膚粘膜接触部分も柔らかいため、そのまま使うことができるが、例えば粘弾ゲルのような、より柔軟性が高く、皮膚粘膜への密着性に優れる材料を皮膚粘膜接触部分に組み合わせるとより好ましい。なお、柔軟型密閉包囲材においても、堅牢型密閉包囲材の場合と同じ気体注入口と気体排出口を採用することができる。
密閉包囲材2がゴムや樹脂のような柔軟性のある材料のうち、風船のような高い伸縮性を持つ材料からなる密閉包囲材(以下、「伸縮性密閉包囲材」という)の場合は、筒状もしくは袋状などで使用でき、所望部位を覆った筒もしくは袋などの口を縛るか、あるいは口にゴムやばねなどを入れた伸縮式開閉口を設けることにより皮膚粘膜を密閉できる。
また、例えば適用部位を腕とする筒状伸縮性密閉包囲材の場合であれば、筒の周囲径が腕の周囲径とほぼ同じか、小さくし、皮膚粘膜に密着した状態、もしくは該包囲材と皮膚粘膜との間の空間が非常に小さい状態で皮膚粘膜を密閉し、該包囲材と皮膚粘膜との間に二酸化炭素を注入して該包囲材を膨張させ、該二酸化炭素自身で、二酸化炭素が保持される一定の空間を作ってもよい。
この伸縮性密閉包囲材の気体注入口及び気体排出口は、前記堅牢型密閉包囲材と同じ構造でもよいが、筒もしくは袋などで皮膚粘膜を密閉し、中の空気をあらかじめできるだけ排出しておき、内部に空気ができるだけ入らないように筒状もしくは袋状などの伸縮性密閉包囲材の口からチューブ3aを差し込み、二酸化炭素を注入してもよい(図5及び図6参照)。
また、例えば適用部位を腕とする筒状伸縮性密閉包囲材の場合であれば、筒の周囲径が腕の周囲径とほぼ同じか、小さくし、皮膚粘膜に密着した状態、もしくは該包囲材と皮膚粘膜との間の空間が非常に小さい状態で皮膚粘膜を密閉し、該包囲材と皮膚粘膜との間に二酸化炭素を注入して該包囲材を膨張させ、該二酸化炭素自身で、二酸化炭素が保持される一定の空間を作ってもよい。
この伸縮性密閉包囲材の気体注入口及び気体排出口は、前記堅牢型密閉包囲材と同じ構造でもよいが、筒もしくは袋などで皮膚粘膜を密閉し、中の空気をあらかじめできるだけ排出しておき、内部に空気ができるだけ入らないように筒状もしくは袋状などの伸縮性密閉包囲材の口からチューブ3aを差し込み、二酸化炭素を注入してもよい(図5及び図6参照)。
密閉包囲材2が折り畳み可能なシートもしくはフィルム状の材料からなる密閉包囲材(以下、「シート型密閉包囲材」という。)の場合は、筒状もしくは袋状などで使用でき、所望部位を覆った筒もしくは袋などの口を縛るか、あるいは口にゴムやばねなどを入れた伸縮式開閉口を設けることにより皮膚粘膜を密閉できる。
また、例えば適用部位を腕(足でもよい。)とする筒状のシート型密閉包囲材の場合であれば、筒の周囲径を腕の周囲径より大きくし、腕を密閉して該包囲材を折り畳み、中の空気をできるだけ排出しておき、皮膚粘膜に密着させて使用することができる。該包囲材の気体注入口及び気体排出口は堅牢型密閉包囲材と同じでもよいが、筒もしくは袋などで皮膚粘膜を密閉し、中の空気をあらかじめできるだけ排出しておき、内部に空気ができるだけ入らないように筒状もしくは袋状などのシート型密閉包囲材の口からチューブを差し込み、二酸化炭素を注入してもよい。
また、例えば適用部位を腕(足でもよい。)とする筒状のシート型密閉包囲材の場合であれば、筒の周囲径を腕の周囲径より大きくし、腕を密閉して該包囲材を折り畳み、中の空気をできるだけ排出しておき、皮膚粘膜に密着させて使用することができる。該包囲材の気体注入口及び気体排出口は堅牢型密閉包囲材と同じでもよいが、筒もしくは袋などで皮膚粘膜を密閉し、中の空気をあらかじめできるだけ排出しておき、内部に空気ができるだけ入らないように筒状もしくは袋状などのシート型密閉包囲材の口からチューブを差し込み、二酸化炭素を注入してもよい。
図9は、本発明に好適に使用できる密閉包囲材2の一例である。
この密閉包囲材2は、透明ないし半透明の合成樹脂よりなる左右一対の収納ボックス21を備え、この収納ボックス21にバルブ31付きのチューブ3aをそれぞれ接続することにより、供給装置3からの二酸化炭素を各収納ボックス21のいずれか一方又は双方に供給できるようになっている。
各収納ボックス21は、上方が開放されかつ手首を挿入することができる切り欠き凹部22aが側壁に形成されたボックス本体22と、このボックス本体22の上方開口部を着脱自在に施蓋する蓋部材23とからなり、切り欠き凹部22aの縁部には、スポンジ等の可撓性材料よりなるシール部材24が取り付けられている。なお、図9には表れていないが、蓋部材23の裏面縁部における切り欠き凹部22aに対応する部分にも、スポンジ等の可撓性材料よりなるシール部材が取り付けられている。
この密閉包囲材2は、透明ないし半透明の合成樹脂よりなる左右一対の収納ボックス21を備え、この収納ボックス21にバルブ31付きのチューブ3aをそれぞれ接続することにより、供給装置3からの二酸化炭素を各収納ボックス21のいずれか一方又は双方に供給できるようになっている。
各収納ボックス21は、上方が開放されかつ手首を挿入することができる切り欠き凹部22aが側壁に形成されたボックス本体22と、このボックス本体22の上方開口部を着脱自在に施蓋する蓋部材23とからなり、切り欠き凹部22aの縁部には、スポンジ等の可撓性材料よりなるシール部材24が取り付けられている。なお、図9には表れていないが、蓋部材23の裏面縁部における切り欠き凹部22aに対応する部分にも、スポンジ等の可撓性材料よりなるシール部材が取り付けられている。
図10及び図11は、本発明の別の実施形態に係る二酸化炭素外用投与装置1を示している。
この場合の各投与装置1では、密閉包囲材2への二酸化炭素の供給により膨張しかつ二酸化炭素の減少によって収縮する二酸化炭素量指示器5が当該密閉包囲材2の上端に取り付けられており、これにより、専門的知識等がなくとも容易に二酸化炭素の経皮経粘膜吸収が外部から確認できるようになっている。
また、図10及び図11に示す各投与装置1のうち、図10に示す投与装置1では、ゴムその他の弾性材料で構成されたバルーン製の指示器5が採用されており、図11に示す投与装置1では、上下方向に伸縮自在な蛇腹構造の指示器5が採用されている。
本発明の二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の供給装置3としては、特に制限はなく、例えば市販の炭酸ガスボンベなどが使用できる。また、例えばチューブの付いた密閉容器を利用し、固体の二酸化炭素である、いわゆるドライアイスを該容器内部で気化させるか、あるいは該容器内部で炭酸塩と酸との反応により二酸化炭素を発生させる装置などを使用してもよい。
二酸化炭素外用投与装置1において、密閉包囲材2と二酸化炭素の供給装置3をつなぐチューブ3aとしては、気体が外部に漏れないものであれば、ゴム、樹脂、金属、ガラスなどのチューブとして成形できる材料であれば、特に制限なく使用できる。
この場合の各投与装置1では、密閉包囲材2への二酸化炭素の供給により膨張しかつ二酸化炭素の減少によって収縮する二酸化炭素量指示器5が当該密閉包囲材2の上端に取り付けられており、これにより、専門的知識等がなくとも容易に二酸化炭素の経皮経粘膜吸収が外部から確認できるようになっている。
また、図10及び図11に示す各投与装置1のうち、図10に示す投与装置1では、ゴムその他の弾性材料で構成されたバルーン製の指示器5が採用されており、図11に示す投与装置1では、上下方向に伸縮自在な蛇腹構造の指示器5が採用されている。
本発明の二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の供給装置3としては、特に制限はなく、例えば市販の炭酸ガスボンベなどが使用できる。また、例えばチューブの付いた密閉容器を利用し、固体の二酸化炭素である、いわゆるドライアイスを該容器内部で気化させるか、あるいは該容器内部で炭酸塩と酸との反応により二酸化炭素を発生させる装置などを使用してもよい。
二酸化炭素外用投与装置1において、密閉包囲材2と二酸化炭素の供給装置3をつなぐチューブ3aとしては、気体が外部に漏れないものであれば、ゴム、樹脂、金属、ガラスなどのチューブとして成形できる材料であれば、特に制限なく使用できる。
二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4に使用されるシート状物は、少なくとも水を含む液体を含浸でき、皮膚粘膜に貼付できるものであれば特に制限されず、例えば天然繊維、合成繊維、もしくは半合成繊維などからなる織布や不織布、あるいはセルロース膜などの半透膜、あるいは天然高分子、合成高分子、半合成高分子などからなるハイドロゲルシートなどがあげられ、これらの1種以上が使用される。
前記の少なくとも水を含む液体としては、特に制限はなく、水そのものでも、あるいは本発明の効果を損なわない限り、何らかの物質が溶けるか、あるいは分散している水でもよい。
また、少なくとも水を含む液体は、pH7〜pH2が好ましく、pH6.5〜pH4の酸性水が更に好ましい。その理由は、二酸化炭素はpH4以上の酸性溶媒に溶解したとき、効率的に経皮経粘膜吸収されるからである。
二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4に使用される粘性物は、水を含み、皮膚粘膜に塗布したとき容易に流れ落ちたりせず、粘度が摂氏20度で20cps以上あれば、液体であっても半固体であってもよく、製剤としては、例えば液、クリーム、ペースト、ゲルなどがあげられ、これらの1種以上が使用される。
また、該粘性物は、pH7〜pH2が好ましく、pH6.5〜pH4の酸性粘性物が更に好ましい。
前記の少なくとも水を含む液体としては、特に制限はなく、水そのものでも、あるいは本発明の効果を損なわない限り、何らかの物質が溶けるか、あるいは分散している水でもよい。
また、少なくとも水を含む液体は、pH7〜pH2が好ましく、pH6.5〜pH4の酸性水が更に好ましい。その理由は、二酸化炭素はpH4以上の酸性溶媒に溶解したとき、効率的に経皮経粘膜吸収されるからである。
二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4に使用される粘性物は、水を含み、皮膚粘膜に塗布したとき容易に流れ落ちたりせず、粘度が摂氏20度で20cps以上あれば、液体であっても半固体であってもよく、製剤としては、例えば液、クリーム、ペースト、ゲルなどがあげられ、これらの1種以上が使用される。
また、該粘性物は、pH7〜pH2が好ましく、pH6.5〜pH4の酸性粘性物が更に好ましい。
粘性物としては、特に制限されないが、含水量ができるだけ多く、また、皮膚粘膜に水分を補給できるものが好ましい。液としては、少量で必要な粘度が得られることや、皮膚粘膜との密着性や粘着性に優れることから、増粘剤の水溶液や懸濁液、膨潤液などが好適に使用される。これらの製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法によることができる。
クリーム、ペースト、ゲルとしては、特に制限はなく、公知の方法により製造されるものが使用できる。
前記粘性物に使用する増粘剤としては、天然高分子、半合成高分子、合成高分子、無機物からなる群より選ばれる1種以上が用いられる。
天然高分子としてはアラビアゴム、カラギーナン、ガラクタン、寒天、キサンタンガム、クインスシードガム、グアガム、トラガント、ペクチン、マンナン、ローカストビーンガム、小麦澱粉、米澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉などの植物系高分子、カードラン、キサンタンガム、サクシノグルカン、デキストラン、ヒアルロン酸、プルランなどの微生物系高分子、アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロインなどの蛋白系高分子があげられ、これらの1種以上が使用される。これらのなかでも皮膚粘膜との親和性等の点でアラビアゴム、カラギーナン、キサンタンガム、トラガント、ヒアルロン酸、プルラン、ペクチン、マンナン、ローカストビーンガムが好ましく、使用感等の点でカラギーナンとペクチンが更に好ましく用いられる。
半合成高分子としてはエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、クロスカルメロース、結晶セルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系高分子、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、カルボキシメチル澱粉、デキストリン、メチル澱粉、デンプン−アクリル酸共重合体、セルロース−アクリロニトリルグラフト共重合体などの澱粉系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸系高分子、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムなどのその他の多糖類系高分子があげられ、これらの1種以上が使用される。
クリーム、ペースト、ゲルとしては、特に制限はなく、公知の方法により製造されるものが使用できる。
前記粘性物に使用する増粘剤としては、天然高分子、半合成高分子、合成高分子、無機物からなる群より選ばれる1種以上が用いられる。
天然高分子としてはアラビアゴム、カラギーナン、ガラクタン、寒天、キサンタンガム、クインスシードガム、グアガム、トラガント、ペクチン、マンナン、ローカストビーンガム、小麦澱粉、米澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉などの植物系高分子、カードラン、キサンタンガム、サクシノグルカン、デキストラン、ヒアルロン酸、プルランなどの微生物系高分子、アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロインなどの蛋白系高分子があげられ、これらの1種以上が使用される。これらのなかでも皮膚粘膜との親和性等の点でアラビアゴム、カラギーナン、キサンタンガム、トラガント、ヒアルロン酸、プルラン、ペクチン、マンナン、ローカストビーンガムが好ましく、使用感等の点でカラギーナンとペクチンが更に好ましく用いられる。
半合成高分子としてはエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、クロスカルメロース、結晶セルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系高分子、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、カルボキシメチル澱粉、デキストリン、メチル澱粉、デンプン−アクリル酸共重合体、セルロース−アクリロニトリルグラフト共重合体などの澱粉系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸系高分子、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムなどのその他の多糖類系高分子があげられ、これらの1種以上が使用される。
これらのなかでも皮膚粘膜との親和性等の点でアルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、ヒアルロン酸ナトリウムが好ましく、使用感等の点からアルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ヒアルロン酸ナトリウムが更に好ましく用いられる。
合成高分子としては、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアミン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルメチルエーテルなどがあげられ、これらの1種以上が使用される。これらのなかでも皮膚粘膜との親和性等の点でカルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが好ましく、使用感等の点からポリビニルアルコールとポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーが更に好ましく用いられる。
無機物としては含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、コロイダルアルミナ、ベントナイト、ラポナイトなどがあげられ、これらの1種以上が使用される。
合成高分子としては、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアミン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルメチルエーテルなどがあげられ、これらの1種以上が使用される。これらのなかでも皮膚粘膜との親和性等の点でカルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが好ましく、使用感等の点からポリビニルアルコールとポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーが更に好ましく用いられる。
無機物としては含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、コロイダルアルミナ、ベントナイト、ラポナイトなどがあげられ、これらの1種以上が使用される。
二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4に使用される気化温度の高いアルコール類としては、常温で液状もしくは半固形状であり、ヒトの皮膚温では容易に気化しないものであれば特に制限されず、例えばイソプロピルアルコールや1−ブタノールなどの一価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリンなどの多価アルコールがあげられ、これらの1種以上が使用できる。気化温度の高いアルコール類の使用方法としては特に制限されず、物性等に応じてそのまま皮膚粘膜に塗布するか、噴霧するか、不織布等に含浸させるなどして貼付してもよい。
二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4に使用される油脂類としては、常温で液状もしくは半固形状で、皮膚粘膜に比較的薄く塗布できるものであれば特に制限されず、例えば、アボカド油、アボカドバター、オリーブ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、ヒマワリ油、マカデミアナッツ油などの天然植物油脂;スクアラン、ミンクオイル、牛脂、豚脂、鶏脂、馬脂などの動物油脂などがあげられ、これらの1種以上が使用できる。
二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4に使用される油脂類としては、常温で液状もしくは半固形状で、皮膚粘膜に比較的薄く塗布できるものであれば特に制限されず、例えば、アボカド油、アボカドバター、オリーブ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、ヒマワリ油、マカデミアナッツ油などの天然植物油脂;スクアラン、ミンクオイル、牛脂、豚脂、鶏脂、馬脂などの動物油脂などがあげられ、これらの1種以上が使用できる。
油脂類の使用方法としては特に制限されず、物性等に応じてそのまま皮膚粘膜に塗布するか、噴霧するか、不織布等に含浸させるなどして貼付してもよい。
本発明の二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4に使用されるロウ類としては、常温で液状もしくは半固形状で、皮膚粘膜に比較的薄く塗布できるものであれば特に制限されず、例えば、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、ラノリンなどがあげられ、これらの1種以上が使用できる。
ロウ類の使用方法としては特に制限されず、物性等に応じてそのまま皮膚粘膜に塗布するか、噴霧するか、不織布等に含浸させるなどして貼付してもよい。
二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4を皮膚粘膜に適用したとき、皮膚粘膜上に二酸化炭素溶解媒体の膜ができるだけ薄く形成されることが好ましい。二酸化炭素溶解媒体の膜が厚すぎると、二酸化炭素が当該媒体に溶解し、さらに皮膚粘膜に拡散吸収されるのに時間がかかるため、二酸化炭素の吸収効率が悪くなるおそれがある。ただし、二酸化炭素溶解媒体の気化温度が比較的低い場合、形成される二酸化炭素溶解媒体の膜が薄すぎると、二酸化炭素が吸収されている間に、当該媒体が皮膚温のために気化もしくは蒸発し、皮膚粘膜上から消失するおそれがあるため、使用量を調節する必要がある。
前記二酸化炭素の吸収補助材4には、通常外用剤や化粧料に用いられる原料、例えば香料、色素、界面活性剤、油分、保湿剤、アルコール類、防腐剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、着色防止剤、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、アルブチン、コウジ酸、栄養剤、抗炎症剤、血管拡張剤、ホルモン剤、収斂剤、抗ヒスタミン剤、殺菌剤、皮脂抑制剤、角質剥離・溶解剤、抗脂漏剤、鎮痒剤などの薬剤などが配合でき、美容もしくは医療目的に一層好適に使用される。
二酸化炭素外用投与装置1において、使用する二酸化炭素は気体状であり、該気体に占める二酸化炭素の割合は10%以上が好ましく、30%以上がより好ましい。二酸化炭素の投与量としては、皮膚粘膜1平方センチメートルあたり0.1mg以上が好ましく、0.3mg以上がより好ましい。
本発明の二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4に使用されるロウ類としては、常温で液状もしくは半固形状で、皮膚粘膜に比較的薄く塗布できるものであれば特に制限されず、例えば、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、ラノリンなどがあげられ、これらの1種以上が使用できる。
ロウ類の使用方法としては特に制限されず、物性等に応じてそのまま皮膚粘膜に塗布するか、噴霧するか、不織布等に含浸させるなどして貼付してもよい。
二酸化炭素外用投与装置1において、二酸化炭素の吸収補助材4を皮膚粘膜に適用したとき、皮膚粘膜上に二酸化炭素溶解媒体の膜ができるだけ薄く形成されることが好ましい。二酸化炭素溶解媒体の膜が厚すぎると、二酸化炭素が当該媒体に溶解し、さらに皮膚粘膜に拡散吸収されるのに時間がかかるため、二酸化炭素の吸収効率が悪くなるおそれがある。ただし、二酸化炭素溶解媒体の気化温度が比較的低い場合、形成される二酸化炭素溶解媒体の膜が薄すぎると、二酸化炭素が吸収されている間に、当該媒体が皮膚温のために気化もしくは蒸発し、皮膚粘膜上から消失するおそれがあるため、使用量を調節する必要がある。
前記二酸化炭素の吸収補助材4には、通常外用剤や化粧料に用いられる原料、例えば香料、色素、界面活性剤、油分、保湿剤、アルコール類、防腐剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、着色防止剤、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、アルブチン、コウジ酸、栄養剤、抗炎症剤、血管拡張剤、ホルモン剤、収斂剤、抗ヒスタミン剤、殺菌剤、皮脂抑制剤、角質剥離・溶解剤、抗脂漏剤、鎮痒剤などの薬剤などが配合でき、美容もしくは医療目的に一層好適に使用される。
二酸化炭素外用投与装置1において、使用する二酸化炭素は気体状であり、該気体に占める二酸化炭素の割合は10%以上が好ましく、30%以上がより好ましい。二酸化炭素の投与量としては、皮膚粘膜1平方センチメートルあたり0.1mg以上が好ましく、0.3mg以上がより好ましい。
B.(5)の二酸化炭素外用投与装置の使用
次に、上記(5)の二酸化炭素外用投与装置を用いた場合につき、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。なお、各図面において、同一符号は、同一要素又は相当する要素を示している。
ここで使用される二酸化炭素外用投与装置1は、少なくとも、体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材2と、密閉包囲材2の内部に二酸化炭素を供給するための供給装置3と、密閉包囲材2の内部において体表面での発汗を増進させる発汗増進手段4と、を備えている。
ただし、密閉包囲材2は、体表面を外気から完全に密閉できなくてもよく、少量の二酸化炭素を密閉包囲材2に持続的に供給することによって、密閉包囲材2の内部の二酸化炭素濃度を一定以上に保つことができればよい。
〔第一実施形態〕
図12は、第一実施形態の二酸化炭素外用投与装置1を示している。
次に、上記(5)の二酸化炭素外用投与装置を用いた場合につき、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。なお、各図面において、同一符号は、同一要素又は相当する要素を示している。
ここで使用される二酸化炭素外用投与装置1は、少なくとも、体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材2と、密閉包囲材2の内部に二酸化炭素を供給するための供給装置3と、密閉包囲材2の内部において体表面での発汗を増進させる発汗増進手段4と、を備えている。
ただし、密閉包囲材2は、体表面を外気から完全に密閉できなくてもよく、少量の二酸化炭素を密閉包囲材2に持続的に供給することによって、密閉包囲材2の内部の二酸化炭素濃度を一定以上に保つことができればよい。
〔第一実施形態〕
図12は、第一実施形態の二酸化炭素外用投与装置1を示している。
図12(a)に示すように、本実施形態の投与装置1では、密閉包囲材2は、一端側が開口した袋体であり、可撓性を有する合成樹脂でできている。密閉包囲材2は、手の先から腕部分までを包むことができる。この袋体の周囲は、加圧包囲材6で取り囲まれて、内外二重構造になっている。加圧包囲材6も、一端側が開口した合成樹脂製の袋体である。密閉包囲材2の開口部には、腕12に縛り付けることによって両包囲材2、6の内部の気密性を確保するための、締め付けバンド7が、設けられている。
密閉包囲材2には、逆止弁機能を有する第一カプラ8が取り付けられている。第一カプラ8の吐出口は、密閉包囲材2を気密的に貫通して、密閉包囲材2の内部に連通している。第一カプラ8の接続口は、加圧包囲材6の外部に突出している。それ故、二酸化炭素を貯蔵している第一ボンベ9のホースを、第一カプラ8の接続口に接続して、第一ボンベ9から二酸化炭素を放出することによって、密閉包囲材2の内部に二酸化炭素を供給できる。したがって、本実施形態では、第一ボンベ9が、二酸化炭素の供給装置3を構成している。
加圧包囲材6には、逆止弁機能を有する第二カプラ10が取り付けられている。第二カプラ10の吐出口は、加圧包囲材6を気密的に貫通して、加圧包囲材6の内部に連通している。第二カプラ10の接続口は、加圧包囲材6の外部に突出している。それ故、空気を貯蔵している第二ボンベ11のホースを、第二カプラ10の接続口に接続して、第二ボンベ11から空気を放出することによって、加圧包囲材6と密閉包囲材2との間の空間に空気を供給できる。したがって、本実施形態では、第二ボンベ11が、空気供給装置を構成している。
本実施形態の投与装置1を使用する際には、図12(a)に示すように、密閉包囲材2の開口部から被施療者の腕12を指先から挿入し、締め付けバンド7を腕12に縛り付けて、密閉包囲材2及び加圧包囲材6の開口部を気密的に閉塞する。
この状態で、第一ボンベ9から、密閉包囲材2の内部に二酸化炭素を供給し、それと同時に、第二ボンベ11から、密閉包囲材2と加圧包囲材6との間の空間に空気を供給する。
その結果、図12(b)に示すように、密閉包囲材2の内部が、概ね、二酸化炭素で満たされるとともに、密閉包囲材2が、加圧包囲材6の内部の空気圧によって外部から加圧され、これによって、密閉包囲材2の内部の気体が大気圧を超える圧力で加圧される。このため、本実施形態では、加圧包囲材6と、加圧包囲材6の内部に空気を供給する第二ボンベ11と、によって、密閉包囲材2の内部の気体を大気圧を超える圧力に加圧する加圧部材13が、構成されている。
この状態で、第一ボンベ9から、密閉包囲材2の内部に二酸化炭素を供給し、それと同時に、第二ボンベ11から、密閉包囲材2と加圧包囲材6との間の空間に空気を供給する。
その結果、図12(b)に示すように、密閉包囲材2の内部が、概ね、二酸化炭素で満たされるとともに、密閉包囲材2が、加圧包囲材6の内部の空気圧によって外部から加圧され、これによって、密閉包囲材2の内部の気体が大気圧を超える圧力で加圧される。このため、本実施形態では、加圧包囲材6と、加圧包囲材6の内部に空気を供給する第二ボンベ11と、によって、密閉包囲材2の内部の気体を大気圧を超える圧力に加圧する加圧部材13が、構成されている。
上述のように、体表面に接している二酸化炭素含有気体の圧力を、大気圧を超える圧力に加圧すると、後述する実施例から明らかなとおり、施療部位である腕12全体の温感が非常に強くなるとともに、施療部位以外にも温感が生じ、被施療者の腕12やその他の部位に発汗が生じる。したがって、本実施形態の加圧部材13は、密閉包囲材2の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段4として、機能する。
なお、被施療者の体表面に発汗を生じさせるための、密閉包囲材2の内部の二酸化炭素の圧力は、概ね、1.1〜5気圧程度である。何故なら、1.1気圧未満の場合には、加圧効果を得ることができず、5気圧を超える場合には、更なる医療効果又は美容効果を得ることができないからである。
なお、被施療者の体表面に発汗を生じさせるための、密閉包囲材2の内部の二酸化炭素の圧力は、概ね、1.1〜5気圧程度である。何故なら、1.1気圧未満の場合には、加圧効果を得ることができず、5気圧を超える場合には、更なる医療効果又は美容効果を得ることができないからである。
被施療者自身の発汗で生じた体表面の汗に、二酸化炭素が溶解し、この溶解した二酸化炭素が、効果的に経皮経粘膜吸収される。それ故、汗が結果的に二酸化炭素の吸収補助材となるので、短時間で、強い、医療効果、美容効果、及び疲労回復効果を得ることができる。
したがって、本実施形態の投与装置1によれば、後述する吸収補助材25を密閉包囲材2の内部に予め設けるか否かに拘わらず、医療効果、美容効果、及び疲労回復効果などを短時間で得ることができる。
また、本実施形態では、加圧包囲材6が密閉包囲材2の周囲を取り囲んでおり、両包囲材2、6の間に空気を供給するようになっているので、二酸化炭素の供給量を増大させなくても、密閉包囲材2の内部の気体を加圧することができる。それ故、二酸化炭素の供給量を増大させることによって加圧する場合に比べて、密閉包囲材2の内部を安価に加圧することができ、二酸化炭素の経皮経粘膜吸収による施療を安価に行うことができる。
したがって、本実施形態の投与装置1によれば、後述する吸収補助材25を密閉包囲材2の内部に予め設けるか否かに拘わらず、医療効果、美容効果、及び疲労回復効果などを短時間で得ることができる。
また、本実施形態では、加圧包囲材6が密閉包囲材2の周囲を取り囲んでおり、両包囲材2、6の間に空気を供給するようになっているので、二酸化炭素の供給量を増大させなくても、密閉包囲材2の内部の気体を加圧することができる。それ故、二酸化炭素の供給量を増大させることによって加圧する場合に比べて、密閉包囲材2の内部を安価に加圧することができ、二酸化炭素の経皮経粘膜吸収による施療を安価に行うことができる。
〔第二実施形態〕
図13は、本発明の第二実施形態の二酸化炭素外用投与装置1を示している。
図13に示すように、本実施形態の投与装置1では、加圧包囲材6は、硬質且つ中空のボックス体16であり、被施療者15の首から下の体全体を収納できる。ボックス体16は、座部17と背凭れ部18とを有する本体部19と、本体部19の前方開放部を開閉自在に密閉する前蓋部20と、を備えている。
ボックス体16の内面側には、密閉包囲材2が設けられている。密閉包囲材2は、可撓性を有する合成樹脂製の袋体であり、被施療者15の首から下の体全体を収納できる。
ボックス体16の下部には、逆止弁機能を有する、第一カプラ8及び第二カプラ10が、取り付けられている。そして、密閉包囲材2の内部には、第一カプラ8に接続された第一ボンベ9から、二酸化炭素を供給できる。また、密閉包囲材2と加圧包囲材6の間の空間には、第二カプラ10に接続された第二ボンベ11から、空気を供給できる。
図13は、本発明の第二実施形態の二酸化炭素外用投与装置1を示している。
図13に示すように、本実施形態の投与装置1では、加圧包囲材6は、硬質且つ中空のボックス体16であり、被施療者15の首から下の体全体を収納できる。ボックス体16は、座部17と背凭れ部18とを有する本体部19と、本体部19の前方開放部を開閉自在に密閉する前蓋部20と、を備えている。
ボックス体16の内面側には、密閉包囲材2が設けられている。密閉包囲材2は、可撓性を有する合成樹脂製の袋体であり、被施療者15の首から下の体全体を収納できる。
ボックス体16の下部には、逆止弁機能を有する、第一カプラ8及び第二カプラ10が、取り付けられている。そして、密閉包囲材2の内部には、第一カプラ8に接続された第一ボンベ9から、二酸化炭素を供給できる。また、密閉包囲材2と加圧包囲材6の間の空間には、第二カプラ10に接続された第二ボンベ11から、空気を供給できる。
本実施形態では、ボックス体16の座部17の下面に、電熱線ヒータなどからなる加温部材21が設けられている。加温部材21は、密閉包囲材2の内部を皮膚温を超える温度に加熱できる。なお、被施療者の皮膚温は、通常、体温(摂氏36度程度)よりも低温(摂氏25度程度)であるので、加温部材21は、密閉包囲材2の内部を上記低温を超える温度に加熱できる能力を有していればよい。
本実施形態の投与装置1を使用する際には、図13に示すように、被施療者15を、首だけ外部に露出させた状態でボックス本体16の座部17に座らせ、前蓋部20を閉じてボックス本体16を気密的に閉塞する。
この状態で、第一ボンベ9から、密閉包囲材2の内部に二酸化炭素を供給し、それと同時に、第二ボンベ11から、密閉包囲材2と加圧包囲材6との間の空間に空気を供給する。
本実施形態の投与装置1を使用する際には、図13に示すように、被施療者15を、首だけ外部に露出させた状態でボックス本体16の座部17に座らせ、前蓋部20を閉じてボックス本体16を気密的に閉塞する。
この状態で、第一ボンベ9から、密閉包囲材2の内部に二酸化炭素を供給し、それと同時に、第二ボンベ11から、密閉包囲材2と加圧包囲材6との間の空間に空気を供給する。
その結果、密閉包囲材2の内部が、概ね、二酸化炭素で満たされるとともに、密閉包囲材2が、加圧包囲材6の内部の空気圧によって外部から加圧され、これによって、密閉包囲材2の内部の気体が大気圧を超える圧力で加圧される。このため、本実施形態においても、加圧包囲材6と、加圧包囲材6の内部に空気を供給する第二ボンベ11と、によって、密閉包囲材2の内部の気体を大気圧を超える圧力に加圧する加圧部材13が、構成されている。
上述のように、体表面に接している二酸化炭素含有気体の圧力を、大気圧を超える圧力に加圧すると、後述する実施例から明らかなとおり、施療部位である首から下の体全体の温感が非常に強くなり、被施療者15に発汗が生じる。したがって、本実施形態の加圧部材13も、密閉包囲材2の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段4として機能する。
上述のように、体表面に接している二酸化炭素含有気体の圧力を、大気圧を超える圧力に加圧すると、後述する実施例から明らかなとおり、施療部位である首から下の体全体の温感が非常に強くなり、被施療者15に発汗が生じる。したがって、本実施形態の加圧部材13も、密閉包囲材2の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段4として機能する。
また、第二実施形態では、座部17に設けた加温部材21によって、密閉包囲材2の内部が皮膚温を超える温度に加熱されるので、被施療者15の発汗が助長される。このため、本実施形態では、加温部材21も、体表面での発汗を増進させる発汗増進手段4として機能する。
被施療者15自身の発汗で生じた体表面の汗に、二酸化炭素が溶解し、この溶解した二酸化炭素が、効果的に経皮経粘膜吸収される。すなわち、汗が結果的に二酸化炭素の吸収補助材となるので、短時間で、強い、医療効果、美容効果、及び疲労回復効果を得ることができる。
上述のように、本実施形態の投与装置1においても、後述する吸収補助材25を密閉包囲材2の内部に予め設けるか否かに拘わらず、医療効果、美容効果、及び疲労回復効果などを短時間で得ることができる。
また、本実施形態では、加圧包囲材6が密閉包囲材2の周囲を取り囲んでおり、両包囲材2、6の間に空気を供給するようになっているので、二酸化炭素の供給量を増大させなくても、密閉包囲材2の内部の気体を加圧することができる。このため、二酸化炭素の供給量を増大させることによって加圧する場合に比べて、密閉包囲材2の内部を安価に加圧することができ、二酸化炭素の経皮経粘膜吸収による施療を安価に行うことができる。
被施療者15自身の発汗で生じた体表面の汗に、二酸化炭素が溶解し、この溶解した二酸化炭素が、効果的に経皮経粘膜吸収される。すなわち、汗が結果的に二酸化炭素の吸収補助材となるので、短時間で、強い、医療効果、美容効果、及び疲労回復効果を得ることができる。
上述のように、本実施形態の投与装置1においても、後述する吸収補助材25を密閉包囲材2の内部に予め設けるか否かに拘わらず、医療効果、美容効果、及び疲労回復効果などを短時間で得ることができる。
また、本実施形態では、加圧包囲材6が密閉包囲材2の周囲を取り囲んでおり、両包囲材2、6の間に空気を供給するようになっているので、二酸化炭素の供給量を増大させなくても、密閉包囲材2の内部の気体を加圧することができる。このため、二酸化炭素の供給量を増大させることによって加圧する場合に比べて、密閉包囲材2の内部を安価に加圧することができ、二酸化炭素の経皮経粘膜吸収による施療を安価に行うことができる。
〔その他の実施形態〕
図14〜図17は、本発明の第三〜第六実施形態を示している。
図14〜図17に示すように、本発明の二酸化炭素外用投与装置1において、密閉包囲材2は、皮膚粘膜を覆い、且つ、二酸化炭素が保持される一定の空間を保持できる、部材であれば、その形状や材質などは、特に制限されない。
密閉包囲材2の形状としては、例えば、図14に示すように、手(足でもよい)を包むことができる袋体、又は、図15に示すように、腕(足でもよい)に巻き付けることができるチューブ状の袋体、を採用できる。
また、密閉包囲材2の形状は、図16に示すように、腹部などの比較的広い皮膚面に密着する開口下縁を有する容器、又は、図17に示すように、一端部が開口し、且つ、他端部が供給装置3の接続部分である、カップ状の筒体、を採用できる。もちろん、密閉包囲材2の形状は、これらの例に限定されない。
図14〜図17は、本発明の第三〜第六実施形態を示している。
図14〜図17に示すように、本発明の二酸化炭素外用投与装置1において、密閉包囲材2は、皮膚粘膜を覆い、且つ、二酸化炭素が保持される一定の空間を保持できる、部材であれば、その形状や材質などは、特に制限されない。
密閉包囲材2の形状としては、例えば、図14に示すように、手(足でもよい)を包むことができる袋体、又は、図15に示すように、腕(足でもよい)に巻き付けることができるチューブ状の袋体、を採用できる。
また、密閉包囲材2の形状は、図16に示すように、腹部などの比較的広い皮膚面に密着する開口下縁を有する容器、又は、図17に示すように、一端部が開口し、且つ、他端部が供給装置3の接続部分である、カップ状の筒体、を採用できる。もちろん、密閉包囲材2の形状は、これらの例に限定されない。
図14の第三実施形態及び図15の第四実施形態では、投与装置1の構成要素として、遠赤外線ヒータなどからなる加温部材21が、設けられている。加温部材21は、密閉包囲材2の内部を皮膚温を超える温度に加熱することができ、被施療者の発汗を促進する発汗増進手段4として機能する。
図14及び図15に仮想線で示すように、二酸化炭素を供給するチューブ3aを、恒温水槽などからなる加温部材21Aに、通してもよい。この場合、二酸化炭素の供給装置(ボンベ)3から二酸化炭素を供給する際に、加温部材21Aで温められた二酸化炭素が、密閉包囲材2の内部に供給されて、被施療者の発汗が促進される。したがって、加温部材21Aは、発汗促進手段4を構成している。
図14及び図15に仮想線で示すように、二酸化炭素を供給するチューブ3aを、恒温水槽などからなる加温部材21Aに、通してもよい。この場合、二酸化炭素の供給装置(ボンベ)3から二酸化炭素を供給する際に、加温部材21Aで温められた二酸化炭素が、密閉包囲材2の内部に供給されて、被施療者の発汗が促進される。したがって、加温部材21Aは、発汗促進手段4を構成している。
図16の第五実施形態及び図17の第六実施形態では、投与装置1の構成要素である二酸化炭素の供給装置(ボンベ)3の内部には、二酸化炭素とともに水蒸気が封入されている。そして、供給装置3は、二酸化炭素と水蒸気とを同時に密閉包囲材2の内部に供給でき、密閉包囲材2の内部を加湿できる。
このため、第五及び第六実施形態では、二酸化炭素の供給装置3が、密閉包囲材2の内部の湿度を室内湿度を超える湿度に加湿する加湿部材22としての機能を、兼ね備えている。もちろん、二酸化炭素の供給装置3とは別に、加湿器(加湿部材)を密閉包囲材2に接続し、この加湿器で個別に水蒸気を供給するようにしてもよい。密閉包囲材2の内部の湿度が上がると、体表面からの発汗が増進されるので、加湿部材22は、被施療者の発汗を促進する発汗増進手段4として機能する。
このため、第五及び第六実施形態では、二酸化炭素の供給装置3が、密閉包囲材2の内部の湿度を室内湿度を超える湿度に加湿する加湿部材22としての機能を、兼ね備えている。もちろん、二酸化炭素の供給装置3とは別に、加湿器(加湿部材)を密閉包囲材2に接続し、この加湿器で個別に水蒸気を供給するようにしてもよい。密閉包囲材2の内部の湿度が上がると、体表面からの発汗が増進されるので、加湿部材22は、被施療者の発汗を促進する発汗増進手段4として機能する。
次に、二酸化炭素外用投与装置の各構成要素について、説明する。
〔密閉包囲材〕
上記各実施形態に示すように、密閉包囲材2の構成材料は、気体不透過性材料であれば、特に制限されない。例えば、金属、プラスチック、ゴム、ガラスなどから、目的又は使用部位などに応じて、適宜選んで使用できる。
密閉包囲材2が、金属、ガラスのような、伸縮性のない固い材料で、構成されている(以下、「堅牢型密閉包囲材」という。)場合は、密閉包囲材2は、使用部位を囲んで密閉された一定の空間を保持する形状を有しているのが、好ましい。皮膚粘膜の接触部分は、二酸化炭素が漏れないように、使用部位に応じた形状を有しているのが、好ましい。しかし、伸縮性のある、ゴム、樹脂などの材料は、使用部位に柔軟に対応できるので、皮膚粘膜接触部分と組み合わせて用いるのが、好ましい。例えば、粘弾ゲルのような材料は、柔軟性がより高く、且つ、皮膚粘膜への密着性に優れているので、より好ましい。
〔密閉包囲材〕
上記各実施形態に示すように、密閉包囲材2の構成材料は、気体不透過性材料であれば、特に制限されない。例えば、金属、プラスチック、ゴム、ガラスなどから、目的又は使用部位などに応じて、適宜選んで使用できる。
密閉包囲材2が、金属、ガラスのような、伸縮性のない固い材料で、構成されている(以下、「堅牢型密閉包囲材」という。)場合は、密閉包囲材2は、使用部位を囲んで密閉された一定の空間を保持する形状を有しているのが、好ましい。皮膚粘膜の接触部分は、二酸化炭素が漏れないように、使用部位に応じた形状を有しているのが、好ましい。しかし、伸縮性のある、ゴム、樹脂などの材料は、使用部位に柔軟に対応できるので、皮膚粘膜接触部分と組み合わせて用いるのが、好ましい。例えば、粘弾ゲルのような材料は、柔軟性がより高く、且つ、皮膚粘膜への密着性に優れているので、より好ましい。
例えば、堅牢型密閉包囲材2の気体注入口2a(図16、図17参照)には、二酸化炭素の供給装置3からのチューブ3aが接続されている。気体注入口2aは、気体が漏れない構造を有していれば、特に制限されないが、気体の逆流を防止する逆止弁を備えているのが、より好ましい。堅牢型密閉包囲材2の気体排出口2b(図16、図17参照)は、皮膚粘膜接触部分の隙間でもよいが、密閉包囲材2の内部の空気と二酸化炭素との置換を確実且つ効率的に行うために、気体の逆流を防止する逆止弁を備えているのが、より好ましい。
密閉包囲材2が、形状保持能力のある材料、すなわち、ゴム、樹脂、軟質プラスチックなどのような、柔軟性のある材料であり、且つ、多少の外力によっても形状が大きく崩れることがない材料、で構成されている(以下、「柔軟型密閉包囲材」という。)場合は、密閉包囲材2は、皮膚粘膜接触部分も柔らかいため、そのまま使うことができる。しかし、例えば、粘弾ゲルのような材料は、柔軟性がより高く、且つ、皮膚粘膜への密着性に優れているので、そのような材料を皮膚粘膜接触部分と組み合わせて用いるのが、より好ましい。なお、柔軟型密閉包囲材2においても、堅牢型密閉包囲材2の場合と同じ、気体注入口及び気体排出口を、採用できる。
密閉包囲材2が、形状保持能力のある材料、すなわち、ゴム、樹脂、軟質プラスチックなどのような、柔軟性のある材料であり、且つ、多少の外力によっても形状が大きく崩れることがない材料、で構成されている(以下、「柔軟型密閉包囲材」という。)場合は、密閉包囲材2は、皮膚粘膜接触部分も柔らかいため、そのまま使うことができる。しかし、例えば、粘弾ゲルのような材料は、柔軟性がより高く、且つ、皮膚粘膜への密着性に優れているので、そのような材料を皮膚粘膜接触部分と組み合わせて用いるのが、より好ましい。なお、柔軟型密閉包囲材2においても、堅牢型密閉包囲材2の場合と同じ、気体注入口及び気体排出口を、採用できる。
密閉包囲材2が、ゴム、樹脂などのような、柔軟性のある材料であり、且つ、風船のような高い伸縮性を持つ材料、で構成されている(以下、「伸縮性密閉包囲材」という)場合は、密閉包囲材2は、筒状又は袋状などの形態で使用できる。その場合は、所望部位を覆った筒又は袋などの口を縛ったり、又は、口にゴム又はばねなどが取り付けられた伸縮式開閉口を設けたりすることによって、皮膚粘膜を密閉できる。
また、例えば、適用部位が腕である筒状伸縮性密閉包囲材2の場合には、筒の周囲径を腕の周囲径とほぼ同じ又は小さく設定してもよい。その場合、密閉包囲材2は、皮膚粘膜に密着した状態で、又は、密閉包囲材2と皮膚粘膜との間の空間が非常に小さい状態で、皮膚粘膜を密閉し、密閉包囲材2と皮膚粘膜との間に二酸化炭素が注入されることによって膨張し、注入された二酸化炭素自身によって、二酸化炭素が保持される一定の空間を作ってもよい。
また、例えば、適用部位が腕である筒状伸縮性密閉包囲材2の場合には、筒の周囲径を腕の周囲径とほぼ同じ又は小さく設定してもよい。その場合、密閉包囲材2は、皮膚粘膜に密着した状態で、又は、密閉包囲材2と皮膚粘膜との間の空間が非常に小さい状態で、皮膚粘膜を密閉し、密閉包囲材2と皮膚粘膜との間に二酸化炭素が注入されることによって膨張し、注入された二酸化炭素自身によって、二酸化炭素が保持される一定の空間を作ってもよい。
伸縮性密閉包囲材2の気体注入口及び気体排出口は、堅牢型密閉包囲材2の場合と同じ構造でもよい。しかし、筒状又は袋状などの伸縮性密閉包囲材2においては、筒又は袋などで皮膚粘膜を密閉し、内部の空気を予めできるだけ排出し、内部に空気ができるだけ入らないようにしながらチューブ3aを筒又は袋などの口に差し込み、二酸化炭素を注入してもよい(図14、図15参照)。
密閉包囲材2が、折り畳み可能なシート状又はフィルム状の材料で構成されている(以下、「シート型密閉包囲材」という。)場合は、密閉包囲材2は、筒状又は袋状などの形態で使用できる。その場合は、所望部位を覆った筒又は袋などの口を縛ったり、又は、口にゴム又はばねなどが取り付けられた伸縮式開閉口を設けたりすることによって、皮膚粘膜を密閉できる。
密閉包囲材2が、折り畳み可能なシート状又はフィルム状の材料で構成されている(以下、「シート型密閉包囲材」という。)場合は、密閉包囲材2は、筒状又は袋状などの形態で使用できる。その場合は、所望部位を覆った筒又は袋などの口を縛ったり、又は、口にゴム又はばねなどが取り付けられた伸縮式開閉口を設けたりすることによって、皮膚粘膜を密閉できる。
また、例えば、適用部位が腕(足でもよい)である筒状のシート型密閉包囲材2の場合には、筒の周囲径を腕の周囲径より大きく設定してもよい。その場合、密閉包囲材2は、腕を密閉し、密閉包囲材2自体を折り畳み、内部の空気をできるだけ排出し、皮膚粘膜に密着させて使用できる。
シート型密閉包囲材2の気体注入口及び気体排出口は、堅牢型密閉包囲材2の場合と同じ構造でもよい。しかし、筒状又は袋状などのシート型密閉包囲材2においては、筒又は袋などで皮膚粘膜を密閉し、内部の空気を予めできるだけ排出し、内部に空気ができるだけ入らないようにしながらチューブを筒又は袋などの口に差し込み、二酸化炭素を注入してもよい。
シート型密閉包囲材2の気体注入口及び気体排出口は、堅牢型密閉包囲材2の場合と同じ構造でもよい。しかし、筒状又は袋状などのシート型密閉包囲材2においては、筒又は袋などで皮膚粘膜を密閉し、内部の空気を予めできるだけ排出し、内部に空気ができるだけ入らないようにしながらチューブを筒又は袋などの口に差し込み、二酸化炭素を注入してもよい。
〔二酸化炭素の供給装置〕
本発明の投与装置1において、二酸化炭素の供給装置3としては、特に制限はなく、例えば市販の炭酸ガスボンベなどを使用でき、又は、例えばチューブの付いた密閉容器を次のように使用できる。すなわち、密閉容器の内部において、固体の二酸化炭素であるドライアイスを気化させる、又は、密閉容器の内部において、炭酸塩と酸とを反応させて二酸化炭素を発生させる。
本発明の投与装置1において、密閉包囲材2と供給装置3とを接続するチューブ3aは、外部に気体が漏れなければよい。チューブ3aとしては、ゴム、樹脂、金属、ガラスなどの、チューブとして成形できる材料であれば、特に制限なく使用できる。
本発明の投与装置1において、二酸化炭素の供給装置3としては、特に制限はなく、例えば市販の炭酸ガスボンベなどを使用でき、又は、例えばチューブの付いた密閉容器を次のように使用できる。すなわち、密閉容器の内部において、固体の二酸化炭素であるドライアイスを気化させる、又は、密閉容器の内部において、炭酸塩と酸とを反応させて二酸化炭素を発生させる。
本発明の投与装置1において、密閉包囲材2と供給装置3とを接続するチューブ3aは、外部に気体が漏れなければよい。チューブ3aとしては、ゴム、樹脂、金属、ガラスなどの、チューブとして成形できる材料であれば、特に制限なく使用できる。
〔二酸化炭素〕
本発明の投与装置1において、使用する二酸化炭素は、気体状であり、この気体に占める二酸化炭素の割合は、10%以上が好ましく、30%以上がより好ましい。二酸化炭素の投与量としては、皮膚粘膜1平方センチメートル当たり0.1mg以上が好ましく、0.3mg以上がより好ましい。
本発明の投与装置1において、使用する二酸化炭素は、気体状であり、この気体に占める二酸化炭素の割合は、10%以上が好ましく、30%以上がより好ましい。二酸化炭素の投与量としては、皮膚粘膜1平方センチメートル当たり0.1mg以上が好ましく、0.3mg以上がより好ましい。
〔吸収補助材〕
図14〜図17の各実施形態に示すように、本発明の投与装置1においては、発汗増進手段4を採用するだけでなく、二酸化炭素の吸収補助材25を追加的に採用してもよい。吸収補助材25に使用される材料は、下記のとおりであり、例えば、シート状物、粘性物、アルコール類、油脂類、ロウ類などを、挙げることができる。
上記シート状物は、少なくとも水を含む液体を含浸でき且つ皮膚粘膜に貼付できる材料であれば、特に制限されない。上記シート状物としては、例えば、天然繊維、合成繊維、半合成繊維などからなる、織布、不織布;セルロース膜などの半透膜;天然高分子、合成高分子、半合成高分子などからなる、ハイドロゲルシート;などを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
図14〜図17の各実施形態に示すように、本発明の投与装置1においては、発汗増進手段4を採用するだけでなく、二酸化炭素の吸収補助材25を追加的に採用してもよい。吸収補助材25に使用される材料は、下記のとおりであり、例えば、シート状物、粘性物、アルコール類、油脂類、ロウ類などを、挙げることができる。
上記シート状物は、少なくとも水を含む液体を含浸でき且つ皮膚粘膜に貼付できる材料であれば、特に制限されない。上記シート状物としては、例えば、天然繊維、合成繊維、半合成繊維などからなる、織布、不織布;セルロース膜などの半透膜;天然高分子、合成高分子、半合成高分子などからなる、ハイドロゲルシート;などを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記の少なくとも水を含む液体としては、特に制限はなく、水そのものでもよく、又は、本発明の効果を損なわない限り、何らかの物質が溶けたり分散したりしている水でもよい。また、上記の少なくとも水を含む液体は、pH7〜pH2が好ましく、pH6.5〜pH4の酸性水がより好ましい。何故なら、二酸化炭素は、pH4以上の酸性溶媒に溶解したときに、効率的に経皮経粘膜吸収されるからである。
上記粘性物は、水を含んでおり、且つ、皮膚粘膜に塗布したとき容易に流れ落ちることがなく、且つ、粘度が20℃で20cps以上ある材料であれば、液体でも半固体でもよい。上記粘性物の製剤としては、例えば、液、クリーム、ペースト、ゲルなどを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記粘性物は、pH7〜pH2が好ましく、pH6.5〜pH4の酸性粘性物がより好ましい。
上記粘性物としては、特に制限されないが、含水量ができるだけ多く、且つ、皮膚粘膜に水分を補給できる材料が、好ましい。上記製剤としての液としては、少量で必要な粘度を得ることができること、又は、皮膚粘膜との密着性又は粘着性に優れていることから、増粘剤の、水溶液、懸濁液、又は膨潤液などを、好適に使用できる。これらの製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法を採用できる。上記製剤としての、クリーム、ペースト、ゲルとしては、特に制限はなく、公知の方法によって製造されるものを使用できる。
上記粘性物は、水を含んでおり、且つ、皮膚粘膜に塗布したとき容易に流れ落ちることがなく、且つ、粘度が20℃で20cps以上ある材料であれば、液体でも半固体でもよい。上記粘性物の製剤としては、例えば、液、クリーム、ペースト、ゲルなどを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記粘性物は、pH7〜pH2が好ましく、pH6.5〜pH4の酸性粘性物がより好ましい。
上記粘性物としては、特に制限されないが、含水量ができるだけ多く、且つ、皮膚粘膜に水分を補給できる材料が、好ましい。上記製剤としての液としては、少量で必要な粘度を得ることができること、又は、皮膚粘膜との密着性又は粘着性に優れていることから、増粘剤の、水溶液、懸濁液、又は膨潤液などを、好適に使用できる。これらの製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法を採用できる。上記製剤としての、クリーム、ペースト、ゲルとしては、特に制限はなく、公知の方法によって製造されるものを使用できる。
上記粘性物に使用される増粘剤としては、天然高分子、半合成高分子、合成高分子、無機物からなる群から選択される、1種以上を、使用できる。
天然高分子としては、アラビアゴム、カラギーナン、ガラクタン、寒天、キサンタンガム、クインスシードガム、グアガム、トラガント、ペクチン、マンナン、ローカストビーンガム、小麦澱粉、米澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉などの、植物系高分子;カードラン、キサンタンガム、サクシノグルカン、デキストラン、ヒアルロン酸、プルランなどの、微生物系高分子;アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロインなどの、蛋白系高分子;を挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記天然高分子の中でも、皮膚粘膜との親和性などの点で、アラビアゴム、カラギーナン、キサンタンガム、トラガント、ヒアルロン酸、プルラン、ペクチン、マンナン、ローカストビーンガムが、好ましく、また、使用感などの点で、カラギーナンとペクチンが、より好ましい。
上記天然高分子の中でも、皮膚粘膜との親和性などの点で、アラビアゴム、カラギーナン、キサンタンガム、トラガント、ヒアルロン酸、プルラン、ペクチン、マンナン、ローカストビーンガムが、好ましく、また、使用感などの点で、カラギーナンとペクチンが、より好ましい。
半合成高分子としては、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、クロスカルメロース、結晶セルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースなどの、セルロース系高分子;アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、カルボキシメチル澱粉、デキストリン、メチル澱粉、デンプン−アクリル酸共重合体、セルロース−アクリロニトリルグラフト共重合体などの、澱粉系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどの、アルギン酸系高分子;コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムなどの、その他の多糖類系高分子;を挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記半合成高分子の中でも、皮膚粘膜との親和性などの点で、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、ヒアルロン酸ナトリウムが、好ましく、また、使用感などの点で、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ヒアルロン酸ナトリウムが、より好ましい。
合成高分子としては、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアミン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルメチルエーテルなどを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記合成高分子の中でも、皮膚粘膜との親和性などの点で、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが、好ましく、また、使用感などの点で、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーが、より好ましい。
無機物としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、コロイダルアルミナ、ベントナイト、ラポナイトなどを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記合成高分子の中でも、皮膚粘膜との親和性などの点で、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが、好ましく、また、使用感などの点で、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーが、より好ましい。
無機物としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、コロイダルアルミナ、ベントナイト、ラポナイトなどを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記アルコール類は、常温で液状又は半固形状であり、且つ、ヒトの皮膚温では容易に気化しなければ、特に制限されない。上記アルコール類としては、例えば、イソプロピルアルコール、1−ブタノールなどの、一価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリンなどの、多価アルコール;を挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
気化温度の高いアルコール類の使用方法は、特に制限されない。上記アルコール類は、物性などに応じて、皮膚粘膜に、そのまま塗布又は噴霧したり、不織布などに含浸させるなどして貼付したりして、使用できる。
上記油脂類は、常温で液状又は半固形状であり、且つ、皮膚粘膜に比較的薄く塗布できれば、特に制限されない。上記油脂類としては、例えば、アボカド油、アボカドバター、オリーブ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、ヒマワリ油、マカデミアナッツ油などの、天然植物油脂;スクアラン、ミンクオイル、牛脂、豚脂、鶏脂、馬脂などの、動物油脂;などを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
気化温度の高いアルコール類の使用方法は、特に制限されない。上記アルコール類は、物性などに応じて、皮膚粘膜に、そのまま塗布又は噴霧したり、不織布などに含浸させるなどして貼付したりして、使用できる。
上記油脂類は、常温で液状又は半固形状であり、且つ、皮膚粘膜に比較的薄く塗布できれば、特に制限されない。上記油脂類としては、例えば、アボカド油、アボカドバター、オリーブ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、ヒマワリ油、マカデミアナッツ油などの、天然植物油脂;スクアラン、ミンクオイル、牛脂、豚脂、鶏脂、馬脂などの、動物油脂;などを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記油脂類の使用方法は、特に制限されない。上記油脂類は、物性などに応じて、皮膚粘膜に、そのまま塗布又は噴霧したり、不織布などに含浸させるなどして貼付したりして、使用できる。
上記ロウ類は、常温で液状又は半固形状であり、且つ、皮膚粘膜に比較的薄く塗布できれば、特に制限されない。上記ロウ類としては、例えば、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、ラノリンなどを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記ロウ類の使用方法は、特に制限されない。上記ロウ類は、物性などに応じて、皮膚粘膜に、そのまま塗布又は噴霧したり、不織布などに含浸させるなどして貼付したりして、使用できる。
上記ロウ類は、常温で液状又は半固形状であり、且つ、皮膚粘膜に比較的薄く塗布できれば、特に制限されない。上記ロウ類としては、例えば、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、ラノリンなどを挙げることができ、これらの1種以上を使用できる。
上記ロウ類の使用方法は、特に制限されない。上記ロウ類は、物性などに応じて、皮膚粘膜に、そのまま塗布又は噴霧したり、不織布などに含浸させるなどして貼付したりして、使用できる。
本発明の投与装置1において、吸収補助材25を皮膚粘膜に適用する場合には、皮膚粘膜上に、二酸化炭素溶解媒体の膜ができるだけ薄く形成されることが、好ましい。二酸化炭素溶解媒体の膜が厚すぎると、二酸化炭素が当該媒体に溶解して皮膚粘膜に拡散吸収されるのに、時間がかかり、二酸化炭素の吸収効率が悪くなるおそれがある。
しかし、二酸化炭素溶解媒体の気化温度が比較的低い場合において、形成される二酸化炭素溶解媒体の膜が薄すぎる場合には、二酸化炭素が吸収されている間に、当該媒体が、皮膚温によって気化又は蒸発して皮膚粘膜上から消失するおそれがあるので、二酸化炭素溶解媒体の使用量を調節する必要がある。
しかし、二酸化炭素溶解媒体の気化温度が比較的低い場合において、形成される二酸化炭素溶解媒体の膜が薄すぎる場合には、二酸化炭素が吸収されている間に、当該媒体が、皮膚温によって気化又は蒸発して皮膚粘膜上から消失するおそれがあるので、二酸化炭素溶解媒体の使用量を調節する必要がある。
吸収補助材25には、外用剤又は化粧剤に通常用いられる原料を、配合でき、そのような原料は、医療効果、美容効果、又は疲労回復効果を得るために、より好適に使用できる。そのような原料としては、例えば、香料、色素、界面活性剤、油分、保湿剤、アルコール類、防腐剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、着色防止剤、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、アルブチン、コウジ酸、栄養剤、抗炎症剤、血管拡張剤、ホルモン剤、収斂剤、抗ヒスタミン剤、殺菌剤、皮脂抑制剤、角質剥離・溶解剤、抗脂漏剤、鎮痒剤などを挙げることができる。
本発明の投与装置1は、ヒトだけでなく動物にも、適用できる。適用される動物は、汗腺を持つ動物であれば、特に限定されない。具体的には、ウマ、ウシなどを挙げることができる。イヌ、ネコのような、汗腺が殆ど無い動物に対しては、密閉包囲材の内部を、皮膚温を超える温度に加熱する加温部材、及び、密閉包囲材の内部を、室内湿度を超える湿度に加湿する加湿部材、の一方又は両方を備えた、本発明の投与装置1を用いることによって、二酸化炭素の経皮経粘膜吸収を促進できる。密閉包囲材の内部の気体を、大気圧を超える圧力に加圧することは、汗腺が殆ど無い動物に対しても、有効である。
霊長類又は変温動物などに対しても、必要に応じて、汗腺を持つ動物又は汗腺が殆ど無い動物に対する上記の方法を採用し、本発明の投与装置1を用いることによって、二酸化炭素による医療効果及び美容効果などを容易に得ることができる。
本発明の二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤において、二酸化炭素の吸収濃度及び時間は、二酸化炭素の吸収方法によるが、二酸化炭素濃度としては300ppm以上が好ましく、1,000ppm以上がさらに好ましい。二酸化炭素濃度に上限はない。吸収時間としては概ね5分以上が好ましく、10分以上がさらに好ましい。二酸化炭素は安全性が高いため、長時間の吸収に問題はないが、概ね30分で所期の効果が得られる。
二酸化炭素の吸収頻度は、1週間に1回以上が好ましく、1日1回以上がさらに好ましい。
二酸化炭素の吸収頻度は、1週間に1回以上が好ましく、1日1回以上がさらに好ましい。
骨折治療において、通常骨折部位はギプス固定され、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤の使用は、そのままでは容易ではないが、ギプスに特願2004−517345号公報記載の密閉包囲材の機能を持たせることで、固定と二酸化炭素吸収が同時に可能である。もちろん、ギプスをはずして二酸化炭素吸収を行っても良い。
骨成長促進は、身長を伸ばす目的でヒトに用いる場合、成長期を過ぎると、骨の長軸方向の成長が止まるため、成長期の子供を対象に行う。成長期とは、概ね男子で17才、女子で14才までを指す。ラットのように成長期が続く動物では、どの年齢で用いても骨成長促進効果が得られる。
本発明の、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤を骨吸収抑制剤及び/もしくは骨形成促進剤と併用する場合、二酸化炭素の吸収時期はこれらの薬剤投与と同じ時間でも、別の時間でも良い。
骨成長促進は、身長を伸ばす目的でヒトに用いる場合、成長期を過ぎると、骨の長軸方向の成長が止まるため、成長期の子供を対象に行う。成長期とは、概ね男子で17才、女子で14才までを指す。ラットのように成長期が続く動物では、どの年齢で用いても骨成長促進効果が得られる。
本発明の、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤を骨吸収抑制剤及び/もしくは骨形成促進剤と併用する場合、二酸化炭素の吸収時期はこれらの薬剤投与と同じ時間でも、別の時間でも良い。
上記の骨吸収抑制剤または骨形成促進剤としては、活性型ビタミンD3、エストロゲン、エストロゲン様物質、カルシトニン、イプリフラボン、ビスフォスフォネート、ビタミンK2、カルシウム、副甲状腺ホルモン、及びそれらの誘導体などが挙げられる。
本発明において、二酸化炭素を生体に吸収させる手段の一つである、二酸化炭素外用剤について以下に説明する。
二酸化炭素外用剤に含まれる、二酸化炭素を溶解する媒体としては、水、アルコール、油脂、ワックスが挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が使用できる。水、アルコール、油脂、ワックスとしては、二酸化炭素外用投与装置で挙げたものが同様に使用できる。
二酸化炭素外用剤の調製手段を以下に例示する。
1)二酸化炭素を溶解する媒体中に二酸化炭素を直接吹き込むなどして溶解させる方法、
2)二酸化炭素を溶解する媒体中で、酸と炭酸塩の反応により、二酸化炭素が当該媒体中に発生する、二酸化炭素外用剤調製用組成物、
3)二酸化炭素を溶解する媒体中で、発酵により二酸化炭素を発生する微生物等と、当該発酵に必要な原料を含む二酸化炭素外用剤調製用組成物
が挙げられる。
溶存二酸化炭素は大気中に散逸しやすく、媒体中に長期間保存することが困難である。また、媒体に溶解する二酸化炭素の量は限られている。そのため、使用前に調製し、使用中に二酸化炭素が連続的に媒体中に発生する、二酸化炭素を溶解する媒体中で、酸と炭酸塩の反応により、二酸化炭素が当該媒体中に発生する、二酸化炭素外用剤調製用組成物を使用することが好ましい。
二酸化炭素外用剤に含まれる、二酸化炭素を溶解する媒体としては、水、アルコール、油脂、ワックスが挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が使用できる。水、アルコール、油脂、ワックスとしては、二酸化炭素外用投与装置で挙げたものが同様に使用できる。
二酸化炭素外用剤の調製手段を以下に例示する。
1)二酸化炭素を溶解する媒体中に二酸化炭素を直接吹き込むなどして溶解させる方法、
2)二酸化炭素を溶解する媒体中で、酸と炭酸塩の反応により、二酸化炭素が当該媒体中に発生する、二酸化炭素外用剤調製用組成物、
3)二酸化炭素を溶解する媒体中で、発酵により二酸化炭素を発生する微生物等と、当該発酵に必要な原料を含む二酸化炭素外用剤調製用組成物
が挙げられる。
溶存二酸化炭素は大気中に散逸しやすく、媒体中に長期間保存することが困難である。また、媒体に溶解する二酸化炭素の量は限られている。そのため、使用前に調製し、使用中に二酸化炭素が連続的に媒体中に発生する、二酸化炭素を溶解する媒体中で、酸と炭酸塩の反応により、二酸化炭素が当該媒体中に発生する、二酸化炭素外用剤調製用組成物を使用することが好ましい。
二酸化炭素を溶解する媒体中で、酸と炭酸塩の反応により、二酸化炭素が当該媒体中に発生する、二酸化炭素外用剤調製用組成物の例を以下に示す。
a)酸を含む固形物と、炭酸塩を含む液状物からなり、使用前に前記粒状物と前記液状物を混合する二酸化炭素外用剤調製用組成物。
b)炭酸塩を含む固形物と、酸を含む液状物からなり、使用前に前記粒状物と前記液状物を混合する二酸化炭素外用剤調製用組成物。
c)酸と炭酸塩を含む固形物に、使用前に水を加えて混合する二酸化炭素外用剤調製用組成物。
d)酸を含む液状物と、炭酸塩を含む液状物からなり、使用前にこれらの液状物を混合する二酸化炭素外用剤調製用組成物。
a)酸を含む固形物と、炭酸塩を含む液状物からなり、使用前に前記粒状物と前記液状物を混合する二酸化炭素外用剤調製用組成物。
b)炭酸塩を含む固形物と、酸を含む液状物からなり、使用前に前記粒状物と前記液状物を混合する二酸化炭素外用剤調製用組成物。
c)酸と炭酸塩を含む固形物に、使用前に水を加えて混合する二酸化炭素外用剤調製用組成物。
d)酸を含む液状物と、炭酸塩を含む液状物からなり、使用前にこれらの液状物を混合する二酸化炭素外用剤調製用組成物。
より具体的には、以下の二酸化炭素外用剤調製用組成物が例示される。
e)加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩、増粘剤および水を必須成分とし、さらにカルシウムイオンによってゲル化するゲル化剤、および水不溶性若しくは水難溶性カルシウム塩からなることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用組成物(国際公開2006/80398号パンフレット)。
f)水溶性酸、増粘剤、水溶性分散剤を必須成分とし、増粘剤が水溶性酸及び水溶性酸および水溶性分散剤と混合されている粒状物と、炭酸塩、水、増粘剤を必須成分とし、使用時に粒状物と混合される粘性組成物からなる二酸化炭素外用剤調製用組成物(国際公開2002−80941号パンフレット)。
g)下記の粒状物(A)と、この粒状物(A)と混合する粘性物(B)と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用ゲル調製用組成物。
(A)弱酸と、カルシウムイオン捕捉剤とを必須成分とする粒状物。
(B)炭酸カルシウムと、カルシウムイオンによりゲル化するゲル化剤と、水とを必須成分とする粘性物(国際公開2005/16290号パンフレット)
h)高分子立体網目構造体に少なくとも酸と水とを含む粘性物が含浸され、使用時に皮膚に接触させる主剤と、
使用時に前記主剤に接触させることにより二酸化炭素が発生するとともに、当該二酸化炭素が前記粘性物に実質的に非気泡状態で溶解する、少なくとも炭酸塩を含む反応剤と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用材料(国際公開第2004/4745号パンフレット)
e)加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩、増粘剤および水を必須成分とし、さらにカルシウムイオンによってゲル化するゲル化剤、および水不溶性若しくは水難溶性カルシウム塩からなることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用組成物(国際公開2006/80398号パンフレット)。
f)水溶性酸、増粘剤、水溶性分散剤を必須成分とし、増粘剤が水溶性酸及び水溶性酸および水溶性分散剤と混合されている粒状物と、炭酸塩、水、増粘剤を必須成分とし、使用時に粒状物と混合される粘性組成物からなる二酸化炭素外用剤調製用組成物(国際公開2002−80941号パンフレット)。
g)下記の粒状物(A)と、この粒状物(A)と混合する粘性物(B)と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用ゲル調製用組成物。
(A)弱酸と、カルシウムイオン捕捉剤とを必須成分とする粒状物。
(B)炭酸カルシウムと、カルシウムイオンによりゲル化するゲル化剤と、水とを必須成分とする粘性物(国際公開2005/16290号パンフレット)
h)高分子立体網目構造体に少なくとも酸と水とを含む粘性物が含浸され、使用時に皮膚に接触させる主剤と、
使用時に前記主剤に接触させることにより二酸化炭素が発生するとともに、当該二酸化炭素が前記粘性物に実質的に非気泡状態で溶解する、少なくとも炭酸塩を含む反応剤と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用剤調製用材料(国際公開第2004/4745号パンフレット)
前記e)の二酸化炭素外用剤調製用組成物(以下、二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕という。)から得られる二酸化炭素外用剤について以下に詳細に説明する。
本発明に用いる二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕は、加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩、増粘剤及び水を必須成分とする。
加水分解されて酸を生じる物質としては、ラクトン、有機酸の環状二量体及び、酸無水物から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、より好ましくは結晶状態の、ラクトン、有機酸の環状二量体及び、酸無水物から選ばれる1種又は2種以上である。具体的には、グルコノデルタラクトン、パントラクトン、D,L−又はL−ラクチド(3,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2,5ジオン)、D,L−又はL−グリコリド、無水フタル酸、無水マレイン酸及び無水コハク酸が挙げられる。これらを1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。無水マレイン酸や無水コハク酸は加水分解、並びにそれに続く酸の生成が速いため、グルコノデルタラクトンやD,L−ラクチドなど他の加水分解されて酸を生じる物質と組み合わせて用いる方が、酸の生成速度ひいては二酸化炭素の発生速度を任意にコントロールできるために好ましい。
本発明に用いる二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕は、加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩、増粘剤及び水を必須成分とする。
加水分解されて酸を生じる物質としては、ラクトン、有機酸の環状二量体及び、酸無水物から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、より好ましくは結晶状態の、ラクトン、有機酸の環状二量体及び、酸無水物から選ばれる1種又は2種以上である。具体的には、グルコノデルタラクトン、パントラクトン、D,L−又はL−ラクチド(3,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2,5ジオン)、D,L−又はL−グリコリド、無水フタル酸、無水マレイン酸及び無水コハク酸が挙げられる。これらを1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。無水マレイン酸や無水コハク酸は加水分解、並びにそれに続く酸の生成が速いため、グルコノデルタラクトンやD,L−ラクチドなど他の加水分解されて酸を生じる物質と組み合わせて用いる方が、酸の生成速度ひいては二酸化炭素の発生速度を任意にコントロールできるために好ましい。
炭酸塩としては、酸と反応して二酸化炭素を発生する炭酸塩であれば特に限定されるものではなく、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、セスキ炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、セスキ炭酸リチウム、炭酸セシウム、炭酸水素セシウム、セスキ炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水酸化マグネシウム、炭酸バリウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。これらの中で、炭酸水素ナトリウムや炭酸ナトリウム等の水溶性炭酸塩が好ましい。
増粘剤としては、特に限定されるものではなく、天然高分子、半合成高分子、合成高分子及び、無機物から選ばれる1種又は2種以上を使用することができる。
増粘剤としては、特に限定されるものではなく、天然高分子、半合成高分子、合成高分子及び、無機物から選ばれる1種又は2種以上を使用することができる。
上記のうち、中性又はアルカリ性の増粘剤は以下のものを挙げることができる。
天然高分子としては、アラビアゴム、カラゲニン、ガラクタン、寒天、クインスシード、グアガム、トラガント、マンナン、ローカストビーンガム、小麦澱粉、米澱粉、タラガム、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉などの植物系高分子、カードラン、キサンタンガム、サクシノグルカン、デキストラン、プルランなどの微生物系高分子、アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロインなどの蛋白系高分子を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
天然高分子としては、アラビアゴム、カラゲニン、ガラクタン、寒天、クインスシード、グアガム、トラガント、マンナン、ローカストビーンガム、小麦澱粉、米澱粉、タラガム、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉などの植物系高分子、カードラン、キサンタンガム、サクシノグルカン、デキストラン、プルランなどの微生物系高分子、アルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロインなどの蛋白系高分子を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
半合成高分子としては、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びその塩類、カルボキシメチルエチルセルロース及びその塩類、カルボキシメチルスターチ及びその塩類、クロスカルメロース及びその塩類、結晶セルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系高分子、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、カルボキシメチル澱粉、デキストリン、メチル澱粉などの澱粉系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸系高分子、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムなどのその他の多糖類系高分子を挙げることができ、これらの1種もしくは2種以上を使用することができる。
合成高分子としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メタアクリル酸−アクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸−メタアクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸エチル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチルコポリマー、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル・メタアクリル酸メチルコポリマーなどを挙げることができ、これらの1種もしくは2種以上を使用することができる。
無機物としては、含水二酸化ケイ素、コロイダルアルミナ、ベントナイト、ラポナイト等を挙げることができ、これらの1種もしくは2種以上を使用することができる。
無機物としては、含水二酸化ケイ素、コロイダルアルミナ、ベントナイト、ラポナイト等を挙げることができ、これらの1種もしくは2種以上を使用することができる。
酸性増粘剤としては以下のものを挙げることができる。
天然高分子としては、アルギン酸、ペクチン、ヒアルロン酸を、半合成高分子としてはカルボキシビニルポリマーを、無機物としては軽質無水ケイ酸などを挙げることができ、これらの1種若しくは2種以上を使用することができる。
水としては、特に限定されるものではなく、天然水、水道水、蒸留水、精製水等を使用することができる。
天然高分子としては、アルギン酸、ペクチン、ヒアルロン酸を、半合成高分子としてはカルボキシビニルポリマーを、無機物としては軽質無水ケイ酸などを挙げることができ、これらの1種若しくは2種以上を使用することができる。
水としては、特に限定されるものではなく、天然水、水道水、蒸留水、精製水等を使用することができる。
上記のうち、二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕における二酸化炭素の発生原料は、加水分解されて酸を生じる物質及び炭酸塩である。加水分解されて酸を生じる物質は、水に接触すると徐々に加水分解されて酸になり、この酸が炭酸塩と反応することによって徐々に二酸化炭素を発生する。さらに、二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕は、必須成分として増粘剤と水とを含んでおり、これらが粘性物を形成する。加水分解されて酸を生じる物質の加水分解と、それに引き続く二酸化炭素発生の反応速度が、水中よりも粘性物中の方が遅いため、二酸化炭素が徐々に、しかも持続的に発生し、当該二酸化炭素が大気中に散逸しにくい二酸化炭素外用剤が得られる。
二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕の調製は、水以外の成分(加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩及び増粘剤)が粒状物を形成している二酸化炭素外用剤調製用組成物(以下、二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1−1〕という。)であるか、もしくは加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩及びカルシウムイオンによってゲル化するゲル化剤及び、水不溶性又は水難溶性カルシウム塩から選ばれる1種又は2種以上の成分が粒状物を形成し、かつ、少なくとも増粘剤と水とが粘性物を形成している二酸化炭素外用剤調製用組成物(以下、二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1−2〕という。)であることが好ましい。なお、本発明において、粒状物とは、粉末、細粒、顆粒、結晶等の固形物、又はこれら固形物の混合物を意味する。
上記二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1−1〕は、常法によって予め調製された、加水分解されて酸を生じる物質、炭酸塩及び増粘剤からなる粒状物(以下、粒状物〔A〕という。)と水とからなる。使用時に粒状物〔A〕と水とを混合することにより二酸化炭素外用剤が得られる。
粒状物〔A〕と水とは使用するまで接触しない状態で保存され、使用時に粒状物〔A〕と水とを混合すれば容易に二酸化炭素外用剤が得られる。粒状物〔A〕は、例えば、加水分解されて酸を生じる物質と炭酸塩と増粘剤とを単に混ぜ合わせることによって調製することができる。加水分解されて酸を生じる物質と炭酸塩と増粘剤はできるだけ均一に混合されていることが好ましい。
粒状物〔A〕と水とは使用するまで接触しない状態で保存され、使用時に粒状物〔A〕と水とを混合すれば容易に二酸化炭素外用剤が得られる。粒状物〔A〕は、例えば、加水分解されて酸を生じる物質と炭酸塩と増粘剤とを単に混ぜ合わせることによって調製することができる。加水分解されて酸を生じる物質と炭酸塩と増粘剤はできるだけ均一に混合されていることが好ましい。
粒状物〔A〕には、さらに分散剤が含まれることが好ましい。これは、増粘剤と水を混合したとき、いわゆる、「だま」又は「ままこ」を作りにくくして、増粘剤が水に溶解又は均一に分散し易くするためである。ここで、「だま」又は「ままこ」とは、増粘剤を水と混合したときに、固形物である増粘剤どうしが凝集して形成される、内部に水を含まない固形物であり、その外側が溶解又は膨潤した粘性物に囲まれた凝集塊のことをいう。
上記分散剤としては、水に溶けやすく、化学的に安定で、粒子状で使用できるものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、アルファー化澱粉、α−シクロデキストリン等の澱粉誘導体、白糖、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖、キシリトール、D−ソルビトール、D−マンニトール等の糖類、プルラン、キサンタンガム等の多糖類、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム等のセルロース誘導体及びその塩類、ポリピニルピロリドン等の合成高分子並びに尿素等を挙げることができ、これらの1種もしくは2種以上を使用することができる。
さらに、上記分散剤以外にも、増粘剤を水に溶解し易くするために、又は均一に分散し易くするために通常医薬品又は化粧品等に配合される添加剤を加えることもできる。
さらに、上記分散剤以外にも、増粘剤を水に溶解し易くするために、又は均一に分散し易くするために通常医薬品又は化粧品等に配合される添加剤を加えることもできる。
上記の二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1−2〕は、加水分解されて酸を生じる物質及び/又は炭酸塩が粒状物を形成し、かつ、少なくとも増粘剤と水とが粘性物を形成しており、当該増粘剤が水に溶けるか又は均一に分散した状態であることが好ましい。
増粘剤と水との混合が十分に行われないと、得られる二酸化炭素外用剤の粘度が不十分となり、発生した二酸化炭素が大気中に散逸して経皮経粘膜吸収される量が少なくなったり、二酸化炭素外用剤が皮膚から垂れたりするおそれがある。そのため、少なくとも増粘剤と水とで予め粘性物を形成させ、使用時に粒状物と混合して十分な粘度の二酸化炭素外用剤を調製することが好ましい。
増粘剤と水との混合が十分に行われないと、得られる二酸化炭素外用剤の粘度が不十分となり、発生した二酸化炭素が大気中に散逸して経皮経粘膜吸収される量が少なくなったり、二酸化炭素外用剤が皮膚から垂れたりするおそれがある。そのため、少なくとも増粘剤と水とで予め粘性物を形成させ、使用時に粒状物と混合して十分な粘度の二酸化炭素外用剤を調製することが好ましい。
粘性物と粒状物の組み合わせの例は、以下に示される。
(1) 炭酸塩、増粘剤及び水からなる粘性物(以下、粘性物〔B〕という。)と、加水分解されて酸を生じる物質からなる粒状物(以下、粒状物〔B〕という。)
(2) 増粘剤及び水からなる粘性物(以下、粘性物〔C〕という。)と、加水分解されて酸を生じる物質と炭酸塩からなる粒状物(以下、粒状物〔C〕という。)
(1) 炭酸塩、増粘剤及び水からなる粘性物(以下、粘性物〔B〕という。)と、加水分解されて酸を生じる物質からなる粒状物(以下、粒状物〔B〕という。)
(2) 増粘剤及び水からなる粘性物(以下、粘性物〔C〕という。)と、加水分解されて酸を生じる物質と炭酸塩からなる粒状物(以下、粒状物〔C〕という。)
増粘剤が炭酸塩と組み合わされて粘性物中に配合されている場合、すなわち、粘性物〔B〕の場合には、増粘剤は、前記の、二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕に用いる増粘剤のうち中性又はアルカリ性の増粘剤を使用することが好ましい。その理由は、もし増粘剤が酸性であれば、粘性物の調製時に炭酸塩が増粘剤と反応して二酸化炭素が発生するおそれがあるためである。
粘性物〔C〕の場合には、増粘剤は前記の二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕に用いる増粘剤(前記中性又はアルカリ性、若しく前記酸性増粘剤)と同様のものが使用できる。
粘性物〔C〕の場合には、増粘剤は前記の二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕に用いる増粘剤(前記中性又はアルカリ性、若しく前記酸性増粘剤)と同様のものが使用できる。
二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1〕は、二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1−1〕の場合においても、二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1−2〕の場合でも、二酸化炭素外用剤としての使用時にすべての成分が混合されることが好ましい。
また二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1−1〕を、吸水性支持体を用いて調製する場合には、使用時まで水と接触しない状態で粒状物〔A〕が吸水性支持体に含まれていることが好ましい。この場合、使用時に当該吸水性支持体を水に浸すかあるいは水で濡らすだけで使用することができる。
また二酸化炭素外用剤調製用組成物〔1−1〕を、吸水性支持体を用いて調製する場合には、使用時まで水と接触しない状態で粒状物〔A〕が吸水性支持体に含まれていることが好ましい。この場合、使用時に当該吸水性支持体を水に浸すかあるいは水で濡らすだけで使用することができる。
前記吸水性支持体としては、粒状物〔A〕を保持することが可能で、かつ吸水能があり、皮膚に適用できるものであれば特に限定されるものではなく、具体的な目的や使用部位に応じて適宜選択することが可能である。吸水性支持体としては、例えば、織布、不織布、スポンジ等を挙げることができる。それらの中でも、軽く、粒状物の保持能力に優れる不織布が好ましい。
得られた二酸化炭素外用剤は、所望の部位に1mm以上の厚さに塗布する。当該外用剤が塗布部位から動かないように、プラスチックフィルム等で覆い、テープ等で留めておいても良い。塗布時間は5分以上が好ましく、10分以上がさらに好ましい。塗布時間に上限はないが、連続塗布する場合は、概ね24時間で新たな二酸化炭素外用剤に交換することが好ましい。塗布頻度は、週1回以上が好ましい。塗布頻度に上限はない。二酸化炭素濃度としては300ppm以上が好ましく、1,000ppm以上がさらに好ましい。
その他、人工炭酸泉を含む炭酸泉や二酸化炭素含有水蒸気も利用可能である。前記二酸化炭素含有水蒸気とは、東ヨーロッパなどで痔疾治療等に利用される、地下から噴出する、二酸化炭素を含有した天然の水蒸気や、ドライアイスを空気中に置くと発生する、二酸化炭素を含有した水蒸気の白煙などを意味する。
気体状の二酸化炭素の対象部位への局所注入や、二酸化炭素を溶解する媒体の蒸気と二酸化炭素の混合物の局所投与も利用できる。
もちろん、本発明はこれらの二酸化炭素供給手段に限定されるものではなく、骨折治癒、あるいは骨成長が促進される、もしくは骨疾患が治療または予防される量の二酸化炭素が目的部位に吸収される手段であればよい。二酸化炭素を生体に吸収させる手段として、これらの中でも上記二酸化炭素外用投与装置がより好ましい。
気体状の二酸化炭素の対象部位への局所注入や、二酸化炭素を溶解する媒体の蒸気と二酸化炭素の混合物の局所投与も利用できる。
もちろん、本発明はこれらの二酸化炭素供給手段に限定されるものではなく、骨折治癒、あるいは骨成長が促進される、もしくは骨疾患が治療または予防される量の二酸化炭素が目的部位に吸収される手段であればよい。二酸化炭素を生体に吸収させる手段として、これらの中でも上記二酸化炭素外用投与装置がより好ましい。
次に実施例をあげて本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 ラット骨成長促進効果(二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤の吸収方法として二酸化炭素外用投与装置を使用)
[実験方法]
動物は5週齢のSD系ラットを用いた。二酸化炭素吸収群(n=6)は、週2回、剃毛した右下肢に、特許文献7を参考に、水93.77質量%、グリセリン5質量%、カルボマー0.65質量%、アルギン酸ナトリウム0.15質量%、リン酸二水素ナトリウム0.15質量%、水酸化ナトリウム0.18質量%、メチルパラベン0.10質量%からなる、二酸化炭素の吸収補助材を、麻酔下に2mmの厚さに塗布し、ラットの下半身を長さ4cm、幅4cmの袋で覆い、袋の口を輪ゴムで止めて密閉し、当該袋内に炭酸ガスボンベからビニールチューブで100%濃度の炭酸ガスを充填し、10分間吸収させた。コントロール群(n=3)は麻酔処置のみとした。前記操作を3ヶ月間行った。3ヶ月後、すべてのラットの両脚の脛骨を採取し、レントゲンで脛骨長を測定し、脱灰後、パラフィンに包埋し、組織切片を作成した。組織切片は、成長軟骨部をPCNAで染色し、成長軟骨の増殖細胞を染色した。
[結果]
右脛骨長/左脛骨長の比を比較したところ、図1に示したように、二酸化炭素吸収群では、コントロール群と比較して、右脛骨長は統計学的に有意に長かった(P<0.05)。
図2に示したように、二酸化炭素吸収群では、コントロール群と比較して増殖細胞の数が多かった。
以上の結果より、本発明の二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤は、明らかに骨成長促進作用を有する。
実施例1 ラット骨成長促進効果(二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤の吸収方法として二酸化炭素外用投与装置を使用)
[実験方法]
動物は5週齢のSD系ラットを用いた。二酸化炭素吸収群(n=6)は、週2回、剃毛した右下肢に、特許文献7を参考に、水93.77質量%、グリセリン5質量%、カルボマー0.65質量%、アルギン酸ナトリウム0.15質量%、リン酸二水素ナトリウム0.15質量%、水酸化ナトリウム0.18質量%、メチルパラベン0.10質量%からなる、二酸化炭素の吸収補助材を、麻酔下に2mmの厚さに塗布し、ラットの下半身を長さ4cm、幅4cmの袋で覆い、袋の口を輪ゴムで止めて密閉し、当該袋内に炭酸ガスボンベからビニールチューブで100%濃度の炭酸ガスを充填し、10分間吸収させた。コントロール群(n=3)は麻酔処置のみとした。前記操作を3ヶ月間行った。3ヶ月後、すべてのラットの両脚の脛骨を採取し、レントゲンで脛骨長を測定し、脱灰後、パラフィンに包埋し、組織切片を作成した。組織切片は、成長軟骨部をPCNAで染色し、成長軟骨の増殖細胞を染色した。
[結果]
右脛骨長/左脛骨長の比を比較したところ、図1に示したように、二酸化炭素吸収群では、コントロール群と比較して、右脛骨長は統計学的に有意に長かった(P<0.05)。
図2に示したように、二酸化炭素吸収群では、コントロール群と比較して増殖細胞の数が多かった。
以上の結果より、本発明の二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤は、明らかに骨成長促進作用を有する。
実施例2 運動負荷ラットの骨成長に対する効果(二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤の吸収方法として二酸化炭素外用投与装置を使用)
[実験方法]
5週齢のwistar系ラットを、体重でマッチングを行ない、2群(コントロール群;n=8、運動負荷群;n=16)に分けた。全てのラットに対し、回転かごを使い、1回30分間、連続5日間走行トレーニングを行った。運動負荷群ラットは、4日目と5日目の走行量と5日目の体重でマッチングを行ない、更に2群(トレーニング群;n=8、二酸化炭素吸収群;n=8)に分けた。全てのラットの下半身を剃毛し、その後トレーニング群と二酸化炭素吸収群は、毎日30分、回転かごで走らせた。これを週5回、4週間行った。二酸化炭素吸収群は回転かごによる運動終了後、エーテル麻酔下に、実施例1と同様に両下肢に二酸化炭素を10分間吸収させた。4週間の実験終了2日後、全てのラットを安楽死させて両脚の脛骨を採取し、レントゲンで脛骨全長を測定した。脛骨を脱灰処理し、パラフィンに包埋、組織切片を作製した。組織切片は、サフラニンO染色にて成長軟骨板を染色し、その長さを測定した。
[結果]
図3に示したように、トレーニング群では、運動をしなかったコントロール群と比較して、脛骨長は統計学的に有意に短かった(P<0.1)。二酸化炭素吸収群では、トレーニング群と比較して、脛骨長は統計学的に有意に長かった(P<0.1)。通常は運動により筋肉が発達する結果、脛骨の成長が妨げられるが、二酸化炭素の吸収により、運動をしても脛骨の成長は妨げられなかったため、二酸化炭素吸収による骨成長促進作用が明らかになった。
図4に示したように、二酸化炭素吸収群の成長軟骨板は、トレーニング群、コントロール群のいずれに対しても、統計学的に有意に長かった(P<0.05)。
以上の結果より、本発明の二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤は、明らかに骨成長促進作用を有する。
[実験方法]
5週齢のwistar系ラットを、体重でマッチングを行ない、2群(コントロール群;n=8、運動負荷群;n=16)に分けた。全てのラットに対し、回転かごを使い、1回30分間、連続5日間走行トレーニングを行った。運動負荷群ラットは、4日目と5日目の走行量と5日目の体重でマッチングを行ない、更に2群(トレーニング群;n=8、二酸化炭素吸収群;n=8)に分けた。全てのラットの下半身を剃毛し、その後トレーニング群と二酸化炭素吸収群は、毎日30分、回転かごで走らせた。これを週5回、4週間行った。二酸化炭素吸収群は回転かごによる運動終了後、エーテル麻酔下に、実施例1と同様に両下肢に二酸化炭素を10分間吸収させた。4週間の実験終了2日後、全てのラットを安楽死させて両脚の脛骨を採取し、レントゲンで脛骨全長を測定した。脛骨を脱灰処理し、パラフィンに包埋、組織切片を作製した。組織切片は、サフラニンO染色にて成長軟骨板を染色し、その長さを測定した。
[結果]
図3に示したように、トレーニング群では、運動をしなかったコントロール群と比較して、脛骨長は統計学的に有意に短かった(P<0.1)。二酸化炭素吸収群では、トレーニング群と比較して、脛骨長は統計学的に有意に長かった(P<0.1)。通常は運動により筋肉が発達する結果、脛骨の成長が妨げられるが、二酸化炭素の吸収により、運動をしても脛骨の成長は妨げられなかったため、二酸化炭素吸収による骨成長促進作用が明らかになった。
図4に示したように、二酸化炭素吸収群の成長軟骨板は、トレーニング群、コントロール群のいずれに対しても、統計学的に有意に長かった(P<0.05)。
以上の結果より、本発明の二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤は、明らかに骨成長促進作用を有する。
実施例3 ラットの骨折治癒促進効果(二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤の吸収方法として二酸化炭素外用投与装置を使用)
[実験方法]
文献(Kokubo,Tら、J Orthop Res.2003 May;21(3):503−510)に従い、12週齢のSD系ラット(n=23)の大腿骨に単純骨折を作製した。体重でマッチングを行ない、2群(コントロール群;n=11、二酸化炭素吸収群;n=12)に分けた。二酸化炭素の吸収時間を20分間とした他は、実施例1と同様に、骨折肢に二酸化炭素を吸収させた。骨折作製後、1週目に各群2匹、2週目に各群3匹、及び3週目にコントロール群6匹、二酸化炭素吸収群7匹で大腿骨のレントゲンを撮影した。実験終了後、全てのラットを安楽死させ、大腿骨を採取した。
[結果]
骨折作製後、1週目及び2週目では両群とも骨折は治癒していなかった。3週目では、コントロール群6匹中1匹で、二酸化炭素吸収群7匹中6匹で骨折は完全に治癒していた。
以上の結果より、本発明の二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤は、明らかに骨折治癒促進作用を有する。
[実験方法]
文献(Kokubo,Tら、J Orthop Res.2003 May;21(3):503−510)に従い、12週齢のSD系ラット(n=23)の大腿骨に単純骨折を作製した。体重でマッチングを行ない、2群(コントロール群;n=11、二酸化炭素吸収群;n=12)に分けた。二酸化炭素の吸収時間を20分間とした他は、実施例1と同様に、骨折肢に二酸化炭素を吸収させた。骨折作製後、1週目に各群2匹、2週目に各群3匹、及び3週目にコントロール群6匹、二酸化炭素吸収群7匹で大腿骨のレントゲンを撮影した。実験終了後、全てのラットを安楽死させ、大腿骨を採取した。
[結果]
骨折作製後、1週目及び2週目では両群とも骨折は治癒していなかった。3週目では、コントロール群6匹中1匹で、二酸化炭素吸収群7匹中6匹で骨折は完全に治癒していた。
以上の結果より、本発明の二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤は、明らかに骨折治癒促進作用を有する。
本発明の、二酸化炭素を有効成分とする骨折治療剤又は骨成長促進剤もしくは骨疾患治療又は予防剤は、手間がかからず、低コストで骨折の治癒期間を短くでき、偽関節等の発生を予防できる。骨粗鬆症や関節リウマチ等の骨疾患の予防と治療も可能である。また、成長期の子供や動物に使用すれば、骨の成長を促進して身長を伸ばしたり、骨折しにくい骨を形成したりすることができる。
Claims (5)
- 二酸化炭素を有効成分とする、骨疾患治療又は予防剤。
- 二酸化炭素が、局所投与される請求項1に記載の、骨疾患治療又は予防剤。
- 二酸化炭素の局所投与が、対象部位近傍皮膚からの経皮投与である、請求項2に記載の骨疾患治療又は予防剤。
- 二酸化炭素の局所投与が、対象部位から離れた皮膚からの経皮投与である、請求項2に記載の骨疾患治療又は予防剤。
- 二酸化炭素の局所投与が、
(1)体表面を外気から密閉することができる密閉包囲材と、
この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、
前記密閉包囲材の内部において、二酸化炭素を溶解する媒体を含み、二酸化炭素の経皮吸収を助ける吸収補助材と、
を備えている二酸化炭素外用投与装置、又は
(2)体表面から外気を密閉することができる密閉包囲材と、
この密閉包囲材の内部に二酸化炭素を供給するための供給手段と、
密閉包囲材の内部の体表面での発汗を増進させる発汗増進手段と、
を備えている二酸化炭素外用投与装置
による経皮投与である、請求項3又は請求項4に記載の骨疾患治療又は予防剤。
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