JP2015107639A - 真空成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形性、接着性、生産性等が良好な、加飾フィルムの浮き上がりがない、真空成形方法を提供する。
【解決手段】上方に開口した下ボックスと下方に開口した上ボックスとによって成形空間が密閉形成される真空成形機を用いて、成形空間内の被着体の表面に加飾フィルムを密着させて成形する真空成形方法であって、密閉工程によって密閉した下部の成形空間内を上部の成形空間内に対して減圧させて仕切られた成形空間に圧力差を発生させ、テーブル上にセットした被着体の表面近傍をその周囲よりも減圧環境とする圧力調整工程と、成形工程の後に前記圧力調整工程によって発生した圧力差を解除する圧力解除工程と、圧力解除と共に製品を取り出す取り出し工程とを具備してなり、前記上ボックスの下端部に、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、設置されている真空成形方法。
【選択図】図9
【解決手段】上方に開口した下ボックスと下方に開口した上ボックスとによって成形空間が密閉形成される真空成形機を用いて、成形空間内の被着体の表面に加飾フィルムを密着させて成形する真空成形方法であって、密閉工程によって密閉した下部の成形空間内を上部の成形空間内に対して減圧させて仕切られた成形空間に圧力差を発生させ、テーブル上にセットした被着体の表面近傍をその周囲よりも減圧環境とする圧力調整工程と、成形工程の後に前記圧力調整工程によって発生した圧力差を解除する圧力解除工程と、圧力解除と共に製品を取り出す取り出し工程とを具備してなり、前記上ボックスの下端部に、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、設置されている真空成形方法。
【選択図】図9
Description
本発明は、真空成形方法に関する。
従来のインスツルメントパネル及びコンソールボックス等の加飾加工においては、加飾フィルムを使用した、水圧転写法やフィルムインサート法等が行われている。
また、外気の影響を受けにくい、上下にチャンバーボックスを具備した真空成形機を用い、閉塞された空間内で被成形物を加熱・成形することができる、真空加圧法も行われている(例えば特許文献1〜2参照)。
また、外気の影響を受けにくい、上下にチャンバーボックスを具備した真空成形機を用い、閉塞された空間内で被成形物を加熱・成形することができる、真空加圧法も行われている(例えば特許文献1〜2参照)。
水圧転写法やフィルムインサート法においては、成形性、接着性、耐傷性、生産性等に問題があり、また、成形性等を改善した従来の真空加圧法においても、図10(a)、(b)に示したように、加飾フィルムの浮き上がりが発生し、それに関連する製品不良が生じやすくなるといった問題がある。また、従来の真空加圧法では、深絞りの場合、形状追従性にやや問題があり、パーティングラインが見えやすいなど外観の問題もあった。
本発明は、上記問題を解決し、成形性、接着性、生産性等が良好な、加飾フィルムの浮き上がりがない、真空成形方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記問題を解決し、成形性、接着性、生産性等が良好な、加飾フィルムの浮き上がりがない、真空成形方法を提供することを目的とする。
本発明は、上方に開口した下ボックスと下方に開口した上ボックスとによって成形空間が密閉形成される真空成形機を用いて、成形空間内の被着体の表面に加飾フィルムを密着させて成形する真空成形方法であって、下ボックス内に設置した可動式のテーブル上の収容部に被着体を載置収容する載置工程と、加飾フィルムを境として成形空間を上下に仕切り、下部の成形空間内にテーブル及び被着体を密閉する密閉工程と、加飾フィルムを加熱する加熱工程と、前記加熱工程によって加熱された加飾フィルムの下方から、前記載置工程によって被着体を載置したテーブル及び加熱した加飾フィルムを近接させて被着体の表面に加飾フィルムを密着成形する成形工程と、前記密閉工程によって密閉した下部の成形空間内を上部の成形空間内に対して減圧させて仕切られた成形空間に圧力差を発生させ、テーブル上にセットした被着体の表面近傍をその周囲よりも減圧環境とする圧力調整工程と、成形工程の後に前記圧力調整工程によって発生した圧力差を解除する圧力解除工程と、圧力解除と共に成形品を取り出す取り出し工程とを具備してなり、前記上ボックスの下端部に、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、設置されていることを特徴とする真空成形方法に関する。
また、本発明は、上ボックスの下端部において、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、個々の被着体間を区画するように、被着体の周囲外方に位置するように設置されている上記の真空成形方法に関する。
また、本発明は、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、ワイヤ状、または、薄板状である、上記の真空成形方法に関する。
また、本発明は、被着体の表面が、火炎(フレーム)処理してなる、上記の真空成形方法に関する。
また、本発明は、圧力調整工程において、下部の成形空間内を真空状態とし、上部の成形空間内を加圧状態、大気圧状態、または大気圧未満状態とする上記の真空成形方法に関する。
また、本発明は、上ボックスの下端部において、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、個々の被着体間を区画するように、被着体の周囲外方に位置するように設置されている上記の真空成形方法に関する。
また、本発明は、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、ワイヤ状、または、薄板状である、上記の真空成形方法に関する。
また、本発明は、被着体の表面が、火炎(フレーム)処理してなる、上記の真空成形方法に関する。
また、本発明は、圧力調整工程において、下部の成形空間内を真空状態とし、上部の成形空間内を加圧状態、大気圧状態、または大気圧未満状態とする上記の真空成形方法に関する。
本発明により、成形性、接着性、生産性等が良好な、加飾フィルムの浮き上がりがない、真空成形方法を提供することが可能となった。
以下、本発明を実施するための形態例として、真空成形方法の各工程図と共に説明する。本発明の真空成形方法は基本的に、互いに近接乃至離間する下ボックスと上ボックスとによって密閉の成形空間乃至開放状態が形成される真空成形機を用いて、被着体の表面に加飾フィルムを密着させて成形する。
なお、被着体とは、樹脂成形された成形体であり、例えば、自動車用のインスツルメントパネル及びコンソールボックス等として使用されるものである。また、加飾フィルムとは、印刷、塗装、真空蒸着、着色などで加飾した、透明もしくは半透明の樹脂フィルムであり、その材質は特に限定されないが、具体的にはアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
また、被着体の表面は、加飾フィルムとの密着性を向上させるため、プライマ処理、火炎処理等の密着促進処理をすることが好ましい。さらに、フレーム処理、コロナ処理、イトロ処理等の火炎処理が好ましく、特にフレーム処理が好ましい。
なお、被着体とは、樹脂成形された成形体であり、例えば、自動車用のインスツルメントパネル及びコンソールボックス等として使用されるものである。また、加飾フィルムとは、印刷、塗装、真空蒸着、着色などで加飾した、透明もしくは半透明の樹脂フィルムであり、その材質は特に限定されないが、具体的にはアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
また、被着体の表面は、加飾フィルムとの密着性を向上させるため、プライマ処理、火炎処理等の密着促進処理をすることが好ましい。さらに、フレーム処理、コロナ処理、イトロ処理等の火炎処理が好ましく、特にフレーム処理が好ましい。
本実施形態の真空成形方法において、図1に示したように、下ボックス1内に設置した可動式のテーブル2上の収容部3に被着体4を載置収容する載置工程を有している。なお、予め被着体4を収容した収容部3をテーブル2上に移動し載置してもよく、あるいは、テーブル2上に収容部3を載置し、それに被着体4を収容してもよい。
また、図1に示したように、真空成形機において、下ボックスには、被着体を載置収容する収容部が設置されており、上ボックス6内の下端部には、加飾フィルム5の浮きを抑える冶具8が、設置されている。そして、上ボックスの下端部において、加飾フィルムの浮きを抑える冶具は、個々の被着体間を区画するように、被着体の周囲外方に位置するように設置されている。
個々の被着体間を区画するようにとは、下ボックス内に設置した可動式のテーブル上の収容部に、複数の被着体が載置収容されている場合は、少なくとも隣接する二つ被着体の間に、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が設置されていることである。
また、図1に示したように、真空成形機において、下ボックスには、被着体を載置収容する収容部が設置されており、上ボックス6内の下端部には、加飾フィルム5の浮きを抑える冶具8が、設置されている。そして、上ボックスの下端部において、加飾フィルムの浮きを抑える冶具は、個々の被着体間を区画するように、被着体の周囲外方に位置するように設置されている。
個々の被着体間を区画するようにとは、下ボックス内に設置した可動式のテーブル上の収容部に、複数の被着体が載置収容されている場合は、少なくとも隣接する二つ被着体の間に、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が設置されていることである。
なお、加飾フィルムの浮きを抑える冶具は、加飾フィルムの浮きを抑える機能を有していれば、材質、形状等は特に限定しないが、ワイヤ状、または、薄板状であることが好ましい。ワイヤ状の冶具であれば、直径は3〜5mmであり、材質はステンレス製である。また、薄板状の冶具であれば、厚みは3〜5mm、幅は20〜50mmであり、材質はアルミ製、ステンレス製である。また、ワイヤ状の冶具であれば、加飾フィルムの反力を抑えるため、ワイヤ張力は、50〜200Nである。
ワイヤ張力は、50N未満であれば、加飾フィルムの浮きが発生するおそれがあり、また、200Nを超えると加飾フィルムが必要以上に過度な延伸状態になり、加飾フィルムにしわが発生するおそれがある。
また、ワイヤ状の冶具の直径が3〜5mmの範囲内であることにより、加飾フィルムの反力が抑えられ、加飾フィルムの浮きが発生しない。
図7及び図8は、本実施形態の真空成型方法に使用される真空成型機の上ボックスの下端部を示した状態図である。上ボックス6の下端部9aには、図7に示すように、加飾フィルムの浮きを抑えるワイヤ状の冶具8aが設置されている。或いは、上ボックス6の下端部9bには、図8に示すように、加飾フィルムの浮きを抑える薄板状の冶具8bが設置されている。
なお、冶具8は、被着体の近傍になるように、周囲外方に位置するように設置されていることが好ましい。また、被着体が四辺形の場合、少ないともその1辺の周囲外方の近傍にあればよく、2辺以上にあるのが好ましい。
ワイヤ張力は、50N未満であれば、加飾フィルムの浮きが発生するおそれがあり、また、200Nを超えると加飾フィルムが必要以上に過度な延伸状態になり、加飾フィルムにしわが発生するおそれがある。
また、ワイヤ状の冶具の直径が3〜5mmの範囲内であることにより、加飾フィルムの反力が抑えられ、加飾フィルムの浮きが発生しない。
図7及び図8は、本実施形態の真空成型方法に使用される真空成型機の上ボックスの下端部を示した状態図である。上ボックス6の下端部9aには、図7に示すように、加飾フィルムの浮きを抑えるワイヤ状の冶具8aが設置されている。或いは、上ボックス6の下端部9bには、図8に示すように、加飾フィルムの浮きを抑える薄板状の冶具8bが設置されている。
なお、冶具8は、被着体の近傍になるように、周囲外方に位置するように設置されていることが好ましい。また、被着体が四辺形の場合、少ないともその1辺の周囲外方の近傍にあればよく、2辺以上にあるのが好ましい。
図1、2に示したように、本実施形態の真空成型方法に使用される真空成形機においては、上ボックス6内にはヒーター7が組み込まれている。ヒーター7は、上ボックス6と下ボックス1とが接合された成形空間内で、加飾フィルム5を加熱する。
上ボックス6と下ボックス1とは、接合及び離反が可能とされている。すなわち上ボックス6には駆動装置が設けられており、上ボックス6は、上昇及び下降が可能とされている。また、下ボックス1の内部にテーブル2が配設されており、テーブル2は駆動装置により上昇及び下降が可能とされている。各駆動装置として例えばエアーシリンダ、油圧シリンダ、サーボモータ等を用いることができる。また、下ボックス1内には真空回路が配管されている。上ボックス6内には真空回路及び圧空(圧縮空気)回路が配管されている。
上ボックス6と下ボックス1とは、接合及び離反が可能とされている。すなわち上ボックス6には駆動装置が設けられており、上ボックス6は、上昇及び下降が可能とされている。また、下ボックス1の内部にテーブル2が配設されており、テーブル2は駆動装置により上昇及び下降が可能とされている。各駆動装置として例えばエアーシリンダ、油圧シリンダ、サーボモータ等を用いることができる。また、下ボックス1内には真空回路が配管されている。上ボックス6内には真空回路及び圧空(圧縮空気)回路が配管されている。
本実施形態の真空成形方法において、図2及び図3に示したように、加飾フィルムを境として成形空間を上下に仕切り、下部の成形空間内にテーブル及び被着体を密閉する密閉工程と、加飾フィルムを加熱する加熱工程とを有している。図2に示したように、収容部3に被着体4を載置収容した可動式のテーブル2を下げた後、加飾フィルム5を境として成形空間を上下に仕切りように、加飾フィルム5を、下ボックス1の上部に載置する。
その後、図3に示したように、上ボックス6を下げ、下ボックス1と上ボックス6を密着させ、下部の成形空間内にテーブル2及び被着体4を密閉し、さらにヒーター7’を起動し、加飾フィルム5を加熱する。さらに、下ボックス1及び上ボックス6の両方を、真空ポンプ等を利用し、真空状態まで減圧する。なお、密閉状態は、加飾フィルム5を、下ボックス1の上部に載置し、さらに下ボックス1と上ボックス6とを密着させた状態である。
その後、図3に示したように、上ボックス6を下げ、下ボックス1と上ボックス6を密着させ、下部の成形空間内にテーブル2及び被着体4を密閉し、さらにヒーター7’を起動し、加飾フィルム5を加熱する。さらに、下ボックス1及び上ボックス6の両方を、真空ポンプ等を利用し、真空状態まで減圧する。なお、密閉状態は、加飾フィルム5を、下ボックス1の上部に載置し、さらに下ボックス1と上ボックス6とを密着させた状態である。
本実施形態の真空成形方法において、図4に示したように、前記加熱工程によって加熱された加飾フィルムの下方から、前記載置工程によって被着体を載置したテーブル及び加熱した加飾フィルムを近接させて被着体の表面に加飾フィルムを密着成形する成形工程を有している。
図4に示したように、加熱された加飾フィルムの温度が100〜150℃になると、被着体を載置したテーブルが上昇し、被着体の表面の一部に加飾フィルムが接触する(被せられる)。その際、上ボックスの下端部に設置された冶具により、被着体の周囲外方の加飾フィルムの浮きが抑えられる。
図4に示したように、加熱された加飾フィルムの温度が100〜150℃になると、被着体を載置したテーブルが上昇し、被着体の表面の一部に加飾フィルムが接触する(被せられる)。その際、上ボックスの下端部に設置された冶具により、被着体の周囲外方の加飾フィルムの浮きが抑えられる。
本実施形態の真空成形方法において、図5に示したように、前記密閉工程によって密閉した下部の成形空間内を上部の成形空間内に対して減圧させて仕切られた成形空間に圧力差を発生させ、テーブル上にセットした被着体の表面近傍をその周囲よりも減圧環境とする圧力調整工程を有している。図5に示したように、テーブルと加飾フィルムを境にして、下部の成形空間内は減圧状態を維持し、上部の成形空間内は加圧または大気開放し、減圧状態を解除する。その際、上部の成形空間内は加圧状態或いは大気圧状態のいずれでもよく、また、加飾フィルムの加熱は停止する。
成形空間に圧力差を発生させる際、加飾フィルムの加熱を停止することによって、加熱による加飾フィルムの過度の延伸状態が緩和され、被着体の形状に適度に追従するので、加飾フィルムの浮きの要因となる加飾フィルムのたるみが発生しなくなる。
なお、下部(下ボックス)の成形空間内を、上部(上ボックス)の成形空間内に対して、減圧させて仕切られた成形空間に圧力差を発生させることが可能であれば、下部(下ボックス)の成形空間内は減圧状態(真空状態)を維持し、上部(上ボックス)の成形空間内は大気開放せずに、減圧状態(真空状態)を緩和し、上部(上ボックス)の成形空間内を大気圧未満の状態としてもよい。
成形空間に圧力差を発生させる際、加飾フィルムの加熱を停止することによって、加熱による加飾フィルムの過度の延伸状態が緩和され、被着体の形状に適度に追従するので、加飾フィルムの浮きの要因となる加飾フィルムのたるみが発生しなくなる。
なお、下部(下ボックス)の成形空間内を、上部(上ボックス)の成形空間内に対して、減圧させて仕切られた成形空間に圧力差を発生させることが可能であれば、下部(下ボックス)の成形空間内は減圧状態(真空状態)を維持し、上部(上ボックス)の成形空間内は大気開放せずに、減圧状態(真空状態)を緩和し、上部(上ボックス)の成形空間内を大気圧未満の状態としてもよい。
図5及び図9(b)に示したように、上部の成形空間(上ボックス6)内の真空を開放することにより、加飾フィルムは被着体に押し付けられてオーバーレイ(成形)される。なお、圧空タンク(不図示)により上部の成形空間(上ボックス6)内に圧縮空気を供給することにより(加圧状態)、さらに大きな力で加飾フィルムを被着体に密着させることもできる。
また、テーブル上にセットした被着体の表面近傍がその周囲よりも減圧環境となり、さらに、図4及び図9(a)に示したように、テーブル上昇の際、上ボックスの下端部に設置された冶具により、被着体の周囲外方の加飾フィルムの浮きが抑えられるため、被着体の表面に加飾フィルムが、追従し確実に密着する。特に、加飾フィルムの浮きが抑えられるため、深絞りの場合でも、形状追従性に問題なく、また、加飾フィルムの末端が確実に巻き込まれ、パーティングラインが見えないため、外観性も良好である。
また、テーブル上にセットした被着体の表面近傍がその周囲よりも減圧環境となり、さらに、図4及び図9(a)に示したように、テーブル上昇の際、上ボックスの下端部に設置された冶具により、被着体の周囲外方の加飾フィルムの浮きが抑えられるため、被着体の表面に加飾フィルムが、追従し確実に密着する。特に、加飾フィルムの浮きが抑えられるため、深絞りの場合でも、形状追従性に問題なく、また、加飾フィルムの末端が確実に巻き込まれ、パーティングラインが見えないため、外観性も良好である。
本実施形態の真空成形方法においては、圧力調整工程は、成形工程の後でもよく、あるいは、成形工程と略同時に行ってもよい。
圧力調整工程と、成形工程とを略同時行うことにより、加飾フィルムが被着体の表面に、一気に、均一に貼りつくので、外観上の不具合(しわ等)解消に効果があり、好ましい。
圧力調整工程と、成形工程とを略同時行うことにより、加飾フィルムが被着体の表面に、一気に、均一に貼りつくので、外観上の不具合(しわ等)解消に効果があり、好ましい。
本実施形態の真空成形方法において、図6に示したように、前記圧力調整工程によって発生した圧力差を解除する圧力解除工程と、圧力解除と共に成形品を取り出す取り出し工程を有している。下部の成形空間内及び上部の成形空間内は、大気開放され、圧力差は解除される。その後、上ボックスが上昇し、加飾フィルムを有する被着体(成形品)が取り出される。
1:下ボックス、2:テーブル、3:収容部、4:被着体、5:加飾フィルム、6:上ボックス、7,7’:ヒーター、8:加飾フィルムの浮きを抑える冶具、8a:ワイヤ状の冶具、8b:薄板状の冶具、9a,9b:上ボックスの下端部。
Claims (5)
- 上方に開口した下ボックスと下方に開口した上ボックスとによって成形空間が密閉形成される真空成形機を用いて、成形空間内の被着体の表面に加飾フィルムを密着させて成形する真空成形方法であって、
下ボックス内に設置した可動式のテーブル上の収容部に被着体を載置収容する載置工程と、
加飾フィルムを境として成形空間を上下に仕切り、下部の成形空間内にテーブル及び被着体を密閉する密閉工程と、
加飾フィルムを加熱する加熱工程と、
前記加熱工程によって加熱された加飾フィルムの下方から、前記載置工程によって被着体を載置したテーブル及び加熱した加飾フィルムを近接させて被着体の表面に加飾フィルムを密着成形する成形工程と、
前記密閉工程によって密閉した下部の成形空間内を上部の成形空間内に対して減圧させて仕切られた成形空間に圧力差を発生させ、テーブル上にセットした被着体の表面近傍をその周囲よりも減圧環境とする圧力調整工程と、
成形工程の後に前記圧力調整工程によって発生した圧力差を解除する圧力解除工程と、圧力解除と共に成形品を取り出す取り出し工程とを具備してなり、
前記上ボックスの下端部に、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、設置されていることを特徴とする真空成形方法。 - 上ボックスの下端部において、加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、個々の被着体間を区画するように、被着体の周囲外方に位置するように設置されている請求項1記載の真空成形方法。
- 加飾フィルムの浮きを抑える冶具が、ワイヤ状、または、薄板状である、請求項1または2に記載の真空成形方法。
- 被着体の表面が、火炎(フレーム)処理してなる、請求項1〜3いずれかに記載の真空成形方法。
- 圧力調整工程において、下部の成形空間内を真空状態とし、上部の成形空間内を加圧状態、大気圧状態、または大気圧未満状態とする請求項1〜4いずれかに記載の真空成形方法。
Priority Applications (1)
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- 2014-10-21 JP JP2014214434A patent/JP2015107639A/ja active Pending
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