JP2015105613A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料カットの際のトルクショックを適切に抑制する。【解決手段】吸気バルブタイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構が付帯した内燃機関を制御するものであって、燃料カット条件が成立した場合、エンジントルクを目標トルクまで低下させるための遅延時間の経過を待ってから気筒への燃料供給を停止するものとし、前記遅延時間において吸気バルブタイミングをアイドル時の基準タイミングよりも遅角させ、その遅角量を、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分に応じて可変とする内燃機関の制御装置を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、可変バルブタイミング(Variable Valve Timing)機構が付帯した内燃機関を制御する制御装置に関する。
車両に搭載される内燃機関では、その運転状況に応じて燃料噴射を一時的に停止する燃料カットを行うことが知られている。通常、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あるときに、燃料カット条件が成立したものとして燃料カットを開始する。そして、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数まで低下した等の何れかの燃料カット終了条件が成立したときに、燃料カットを終了、燃料噴射を再開する。
エンジントルクが比較的大きい段階で、急に燃料供給を遮断すると、エンジン回転数や車速がステップ的に急落するトルクショックが発生し、運転者を含む搭乗者に衝撃を感じさせる。このトルクショックを軽減するべく、従来より、燃料カット条件が成立しても即時には燃料噴射を停止せず、ある程度の遅延時間の経過を待ってから燃料噴射を停止するようにしている(例えば、下記特許文献を参照)。
特開平10−030477号公報
燃料カット条件の成立から実際に燃料カットを開始するまでの遅延時間にも、燃料噴射及び燃焼は継続されている。よって、その分だけ実効燃費が悪化することになる。であるから、この遅延時間中には、可及的速やかにエンジントルクを低下させることが求められる。
エンジントルクを速やかに低下させる有効な手立てとして、吸気VVT機構の利用が挙げられる。吸気バルブの開タイミングを排気上死点よりも大きく遅らせ、及び/または、吸気バルブの閉タイミングを吸気下死点よりも大きく遅らせれば、気筒に充填され圧縮される吸気の量を十分に減少させることができ、その分だけ燃料噴射量が少なく済み、燃料の燃焼により発生するエンジントルクも小さくなる。
しかしながら、燃料カット条件成立後の遅延時間中に吸気バルブタイミングを顕著に遅角すると、気筒に充填される吸気量及び燃料噴射量が急減少し、エンジントルクが急激に低下してしまい、却ってショックを引き起こす懸念があった。
本発明は、上述の問題に着目してなされたものであり、燃料カットの際のトルクショックを適切に抑制することを所期の目的としている。
本発明では、吸気バルブタイミング(吸気バルブの開タイミング及び/または閉タイミング)を変更可能なVVT機構が付帯した内燃機関を制御するものであって、燃料カット条件が成立した場合、エンジントルクを目標トルクまで低下させるための遅延時間の経過を待ってから気筒への燃料供給を停止するものとし、前記遅延時間において吸気バルブタイミングをアイドル時の基準タイミングよりも遅角させ、その遅角量を、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分に応じて可変とする内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、燃料カットの際のトルクショックを適切に抑制することができる。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 同実施形態の内燃機関に付随する可変バルブタイミング機構の構成を示す図。 同実施形態の制御装置が実行する制御の内容を示すタイミング図。 同実施形態の制御装置が実施する制御の内容を示すタイミング図。 同実施形態の制御装置が実施する制御の手順例を示すフロー図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式ガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
本実施形態の内燃機関には、外部EGR装置2が付帯している。外部EGR装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通するEGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
図2に示すように、本実施形態における内燃機関では、クランクスプロケット71、吸気側スプロケット72及び排気側スプロケット73にタイミングチェーン74を巻き掛け、このタイミングチェーン74により、クランクシャフトからもたらされる回転駆動力を吸気側スプロケット72を介して吸気カムシャフトに、排気側スプロケット73を介して排気カムシャフトに、それぞれ伝達している。
その上で、吸気側スプロケット72と吸気カムシャフトとの間に、VVT機構6を介設している。本実施形態におけるVVT機構6は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を変化させることにより吸気バルブの開閉タイミングを変化させるものである。
VVT機構6のハウジング61は、吸気側スプロケット72に固着しており、吸気側スプロケット72とハウジング61とは一体となってクランクシャフトに同期して回転する。これに対し、吸気カムシャフトの一端部に固着したロータ62は、ハウジング61内に収納され、吸気側スプロケット72及びハウジング61に対して相対的に回動することが可能である。ハウジング61の内部には、作動液が流出入する複数の流体室が形成され、各流体室は、ロータ62の外周部に成形されたベーン621によって進角室612と遅角室611とに区画されている。
VVT機構6の液圧(油圧)回路には、オイルパン81内に蓄えられた作動液が液圧ポンプ82より供給される。液圧ポンプ82は、内燃機関からの動力で駆動される。液圧ポンプ82とVVT機構6との間には、切換制御弁であるOCV(Oil Control Valve)9を設けている。作動液の流量及び方向をこのOCV9を介して操作することで、オイルパン81から汲み上げた作動液を進角室612または遅角室611に選択的に供給することができる。さすれば、ハウジング61がロータ62に対して相対回動し、吸気バルブの開閉タイミングを進角または遅角させることができる。
OCV9は、いわゆる電磁式の四方向スプール弁である。図2に示すように、OCV9は、液圧ポンプ82の吐出口と接続する供給ポート91、ハウジング61の進角室612と接続するAポート92、ハウジング61の遅角室611と接続するBポート93、並びにオイルパン81と接続するドレインポート94、95を有している。OCV9のスプールは、進退動作により内部粒体経路を切り換えて、Aポート92及びBポート93をそれぞれ供給ポート91、ドレインポート94、95の何れかに連通させる。また、スプール96が中立位置をとるときには内部流体経路が断絶し、Aポート92及びBポート93を供給ポート91にもドレインポート94、95にも連通させない。図2では、スプール96が中立位置にある状態を示している。
スプール96はソレノイド97によって駆動する。即ち、制御信号mとしてソレノイド97に入力するパルス電流(または、電圧)のデューティ比に応じて、スプール96の進退の距離が変化する。
制御信号mのデューティ比が比較的大きい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がAポート92を通じて進角室612に供給される一方、既に遅角室611に貯留していた作動液がBポート93を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、進角室612の容積が拡大、遅角室611の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトの回転位相、換言すれば吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が進角して、吸気バルブのバルブタイミングが進角化する。
逆に、制御信号mのデューティ比が比較的小さい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がBポート93を通じて遅角室611に供給される一方、既に進角室612に貯留していた作動液がAポート92を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、遅角室611の容積が拡大、進角室612の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が遅角して、吸気バルブのバルブタイミングが遅角化する。
総じて言えば、制御信号mのデューティ比が中立より大きいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く進角し、デューティ比が中立より小さいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く遅角する。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量をアクセル開度(運転者が要求する機関出力、いわば要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、シフトレバーのレンジを知得するためのセンサ(シフトポジションスイッチ)から出力されるシフトレンジ信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、ブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタ13に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、OCV9に対して制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、要求EGR率(または、EGR量)、点火タイミング、吸気バルブタイミングといった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、mを出力インタフェースを介して印加する。
吸気バルブタイミングは、内燃機関の始動時、アイドル時及び低負荷運転領域において、基準タイミングをとる。基準タイミングでは、吸気バルブが排気上死点またはその近傍のタイミングにて開き、吸気下死点後所定のクランク角度(例えば、45°CA)が経過したタイミングにて閉じる。中負荷ないし高負荷の運転領域では、吸気バルブタイミングを基準タイミングよりも進角させる。但し、高回転域では、エンジン回転数が高くなるほど吸気バルブの閉タイミングを遅らせることが好ましい。
本実施形態のECU0は、運転状況に応じてインジェクタ11からの燃料噴射を一時的に停止する燃料カットを実行する。通常、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あるときに、燃料カット条件が成立したものとする。
但し、燃焼カット条件が成立したとしても、即座に気筒1への燃料噴射を停止するわけではない。図5に、本実施形態のECU0が燃料カットに際して実行する処理の手順を示す。
燃料カット条件が成立したとき(ステップS1)、ECU0は、その燃料カット条件成立時(燃料カット条件の成立直前、成立時または成立直後の時期)におけるエンジントルクと、目標トルクとの差分を演算し(ステップS2)、当該差分の大きさに基づいて、燃料カット条件成立から燃料カット開始までの遅延期間における吸気バルブタイミングの推移を決定する(ステップS3)。
燃料カット条件成立時のエンジントルクは、燃料カット条件成立時のエンジン回転数、サージタンク33内吸気圧及び吸気温(または、気筒1に充填される吸気量)等を基に推算することができる。ECU0のメモリには予め、エンジン回転数、吸気圧及び吸気温等と、エンジントルクとの関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、燃料カット条件成立時のエンジン回転数、吸気圧及び吸気温等をキーとして当該マップを検索し、燃料カット条件成立時のエンジントルクを知得する。
目標トルクは、運転者または搭乗者に衝撃を感じさせないような車速の減速度に相当するトルクの低下量;
トルク低下量=許容減速度×(車両重量+搭乗者重量)÷伝達効率×車輪(タイヤ)径÷変速機ギア比÷デファレンシャル比
に依存する。許容減速度は、例えば0.08Gとする。搭乗員重量は、例えば60kgに想定人数を乗じたものとする。主として二人乗りを想定するならば、搭乗員重量は120kgとなる。伝達効率は、駆動系(例えば、トルクコンバータ、前後進切換装置、変速機及びデファレンシャル装置)並びに車輪等の総体の伝達効率であり、例えば0.9とする。変速機のギア比は、燃料カット条件成立時の変速比やシフトポジションに応じた値とする。
目標トルクは、燃料カット即ち燃料噴射の停止に起因するエンジントルクの低下について許容される最大値;
目標トルク=トルク低下量−燃料カット条件成立後の内燃機関及び補機の機械的損失
によって規定される。燃料カットに起因するエンジントルクの低下分のうちの機械的損失の項は、燃料カット条件成立後のエンジン回転数及び機関の冷却温度、エアコンディショナの冷媒圧縮用のコンプレッサの稼働状況、さらにはオルタネータの発電量等に応じた値とする。機械的損失の項は、エンジン回転数が高いほど大きくなり、冷却水温が低いほど大きくなる。特に、冷却水温は、機関各部のフリクションを示唆する。冷却水温が低いほど、機関の温度が低く、潤滑油の粘性が高く、そしてフリクションが大きい。
冷媒圧縮用のコンプレッサが稼働している場合は、そうでない場合と比較して機械的損失が大きくなる。
さらに、発電機(オルタネータ)の発電量が大きいほど、機械的損失が大きくなることは言うまでもない。発電機による発電量は、そのときの電気負荷の稼働状況やバッテリの充電状態にも依存する(例えば、電気負荷が殆ど稼働しておらず、かつバッテリが満充電に近いと、高い出力電圧をレギュレータに指令しても発電機は無負荷運転に近い状態となる)。オルタネータの発電量(出力電流または出力電力)を直接計測できるのであれば、その計測値を以て機械的損失を算定すればよい。さもなくば、発電機のフィールドコイルへの通電のDUTY比(fDUTY)、バッテリの充電状態及びエンジン回転数等に基づいて発電機の発電量を推測し、機械的損失を算定する。
図3または図4に示すように、本実施形態のECU0は、燃料カット条件の成立時点t0から燃料カットの開始(燃料噴射の停止)時点までの遅延時間において、VVT機構6を介して吸気バルブタイミングを基準タイミングよりも遅角させる操作を行う。この操作により、吸気バルブが、排気上死点よりも遅く開くとともに、吸気下死点を大きく超えた後に閉じるようになる。吸気バルブの開タイミングの遅角化は、吸気通路3から気筒1への吸気の流入の開始を遅らせる。並びに、吸気バルブの閉タイミングの遅角化は、一旦気筒1に吸引した吸気を一部吸気通路3に吐き戻す(吹き返す)現象を生じさせる。何れも、気筒1に充填され圧縮される実効的な吸気量を減少させる働きをし、燃料噴射量の削減及びエンジントルクの低下をもたらす。
ステップS3にて決定する、上記遅延時間における吸気バルブタイミングの遅角操作の推移は、
(I)遅延時間における吸気バルブタイミングの基準タイミングからの遅角量の最大値ΔA
(II)遅延時間における吸気バルブタイミングの遅角の速度(単位時間または単位サイクルあたりの遅角量)dA/dt
の何れか一方または両方である。
遅角量の最大値ΔAは、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分が大きいほど小さくする。換言すれば、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分が比較的小さい場合(図3中、破線にて表す)には、最大値ΔAを比較的大きく設定して吸気バルブタイミングを大いに遅角し、遅延時間におけるエンジントルクの早期の低下を促す。逆に、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分が比較的大きい場合(図3中、実線にて表す)には、最大値ΔAを比較的小さく設定して吸気バルブタイミングをあまり遅角せず、遅延時間中に気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量が急減少することを回避し、以てエンジントルクの急激な低下によるショックの発生を防止する。
また、遅角の速度dA/dtは、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分が大きいほど小さくする。換言すれば、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分が比較的小さい場合(図4中、破線にて表す)には、遅角速度dA/dTを比較的大きく設定して吸気バルブタイミングを急速に遅角し、遅延時間におけるエンジントルクの速やかな低下を促す。逆に、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分が比較的大きい場合(図4中、実線にて表す)には、遅角速度dA/dtを比較的小さく設定して吸気バルブタイミングを緩慢に遅角し、遅延時間中に気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量が急減少することを回避し、以てエンジントルクの急激な低下によるショックの発生を防止する。
その上で、ECU0は、VVT機構6を介して、ステップS3にて決定した最大値ΔAまで吸気バルブタイミングを遅角し、及び/または、ステップS3にて決定した遅角速度dA/dtにて吸気バルブタイミングを遅角する操作を行いながら(ステップS4)、燃料カット条件の成立後も気筒1に燃料を噴射して燃焼させる運転を継続する(ステップS5)。遅延時間中に吸気バルブタイミングを基準タイミングよりも遅角化することで、エンジントルクの低減を目的とした点火タイミングの遅角補正量を小さくすることができるので、熱機械変換効率の向上にも寄与し得る。
しかして、ECU0は、現在のエンジントルクを推算し、このエンジントルクが目標トルクまで低下したか否かを判断する(ステップS6)。既に述べた通り、現在のエンジントルクは、現在のエンジン回転数、吸気圧及び吸気温等をキーとしてマップデータを検索することで知得できる。
現在のエンジントルクが目標トルクまで低下したならば、燃料噴射を停止してよい状況が整った、つまり燃料噴射を停止しても大きなトルクショックを引き起こさないということであるから、燃料噴射(及び、点火)を停止する(ステップS7)。燃料カットの開始後、即ち遅延時間の経過後には、VVT機構6を介して吸気バルブタイミングを基準タイミングまで戻す(ステップS8)。
燃料カットの開始即ち燃料噴射を停止した後、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数まで低下した等の何れかの燃料カット終了条件が成立した暁には(ステップS9)、燃料カットを終了することとし、燃料噴射(及び、点火)を再開する(ステップS10)。
本実施形態では、吸気バルブタイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構6が付帯した内燃機関を制御するものであって、燃料カット条件が成立した場合、エンジントルクを目標トルクまで低下させるための遅延時間の経過を待ってから気筒への燃料供給を停止するものとし、前記遅延時間において吸気バルブタイミングをアイドル時の基準タイミングよりも遅角させ、その遅角量(最大値ΔA、及び/または、遅角速度dA/dt)を、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分に応じて可変とする内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、燃料カットの際のトルクショックを適切に抑制できる。燃料カット条件成立時のエンジントルクが比較的小さいならば、吸気バルブタイミングをより大きく、及び/または、急速に遅角することで、エンジントルクが目標トルクに低下するまでの遅延時間を短縮し、燃費の良化を図ることが可能である。翻って、燃料カット条件成立時のエンジントルクが比較的大きいならば、吸気バルブタイミングをより小さく、及び/または、緩慢に遅角することで、エンジントルクの急激な低下によるショックの発生を抑止する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態におけるVVT機構6は、作動液圧(油圧)により吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相角を変化させるベーン式のものであったが、その回転位相角の変化を電動機によって実現するモータドライブVVTをVVT機構6として採用してもよい。この他にも、吸気バルブをECU0から制御信号を入力することにより開閉制御できる電磁ソレノイドバルブとする等、種々のVVT機構を用いることが可能である。
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
12…点火プラグ
3…吸気通路
32…スロットルバルブ
6…可変バルブタイミング(VVT)機構

Claims (1)

  1. 吸気バルブタイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構が付帯した内燃機関を制御するものであって、
    燃料カット条件が成立した場合、エンジントルクを目標トルクまで低下させるための遅延時間の経過を待ってから気筒への燃料供給を停止するものとし、
    前記遅延時間において吸気バルブタイミングをアイドル時の基準タイミングよりも遅角させ、
    その遅角量を、燃料カット条件成立時のエンジントルクと目標トルクとの差分に応じて可変とする内燃機関の制御装置。
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