JP2015105373A - 繊維用汚れ放出剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】木綿繊維等の比較的親水性の高い繊維に対して十分な汚れ放出効果を発揮できる汚れ放出剤、及びこれを用いた繊維の処理方法の提供。【解決手段】汚れ放出剤に用いる基剤として、エチレンフランジカルボキシレート単位のモル数xは0以上、60以下の整数であるポリエステル及び、ポリオキシエチレンフランジカルボキシレート単位のモル数yは1以上、40以下の正数であり、xとyのモル比x/yは0/100以上、60/40以下であり、ポリオキシエチレン鎖のオキシエチレン基の数の平均nは9以上、120以下の正数であるポリエステルからなる。また、分子中のポリオキシエチレン鎖の質量分率(WPEG)が0.70以上、0.98以下であるポリエステルからなる繊維用汚れ放出剤により、繊維はこれを含有する水溶液中で処理される。【選択図】なし
Description
本発明は、繊維(繊維製品を含む)に良好な汚れ放出効果を付与する汚れ放出剤、並びに汚れ放出剤を用いた繊維の処理方法に関する。
洗濯時に繊維から汚れ成分が放出されやすくなるように、あらかじめ繊維に基剤を吸着させておく処理が行われることがある。繊維にこのような処理を行っておくと、通常の洗濯よりもより高い洗浄効果が期待できる。このような効果を発現する基剤は一般的には「汚れ放出剤(ソイル・リリース剤)」と呼ばれている。
汚れ放出剤に関しては、様々な基剤が提案されている。例えば特許文献1から3には、テレフタレートを主体とする化合物を用いた汚れ放出剤が提案されている。しかし、これらの汚れ放出剤は、ポリエステル混紡繊維等の疎水性の合成繊維には効果が高いが、木綿繊維等の比較的親水性の高い繊維では十分な効果が得られない。
本発明の課題は、木綿繊維等の比較的親水性の高い繊維に対して十分な汚れ放出効果を発揮できる汚れ放出剤、及びかかる汚れ放出剤を用いた繊維の処理方法を提供することである。
本発明者らは、汚れ放出剤に用いる基剤について種々検討した結果、フランジカルボン酸を用いて得られるポリエステルが木綿繊維等の比較的親水性の高い繊維に対して十分な汚れ放出効果を発揮できることを見出し、本発明に到達した。
本発明は、下記一般式(1−1)で表されるエチレンフランジカルボキシレート単位及び下記一般式(1−2)で表されるポリオキシエチレンフランジカルボキシレート単位を含み、分子中のポリオキシエチレン鎖の質量分率(WPEG)が0.70以上、0.98以下であるポリエステルからなる繊維用汚れ放出剤を提供する。
(式中、xは0以上、60以下の正数であり、yは1以上、40以下の正数であり、x/yは0/100以上、60/40以下であり、nは9以上、120以下の正数である。)
また本発明の繊維の処理方法によれば、上記の繊維用汚れ放出剤を含有し、pH2以上、9以下に調整された水溶液中で繊維が処理される。
本発明の繊維用汚れ放出剤及びこの繊維用汚れ放出剤を用いた処理方法によると、木綿繊維等の比較的親水性の高い繊維に対して高い汚れ放出効果を発揮できる。
このような効果を奏する理由は定かではないが、以下のように考えられる。フラン環はベンゼン環と異なり酸素原子を含む5員環の複素環である。フラン環を有するポリエステルは、フラン環の双極子や酸素原子の不対電子が親水性繊維と親和性を有することにより、ベンゼン環を有するポリエステルよりも、汚れの繊維への吸着を抑制すると考えられる。
このような効果を奏する理由は定かではないが、以下のように考えられる。フラン環はベンゼン環と異なり酸素原子を含む5員環の複素環である。フラン環を有するポリエステルは、フラン環の双極子や酸素原子の不対電子が親水性繊維と親和性を有することにより、ベンゼン環を有するポリエステルよりも、汚れの繊維への吸着を抑制すると考えられる。
<汚れ放出剤>
本発明の繊維用汚れ放出剤は、下記一般式(1−1)で表されるエチレンフランジカルボキシレート単位及び下記一般式(1−2)で表されるポリオキシエチレンフランジカルボキシレート単位を含むポリエステル(以下で「本発明のポリマー」と言う場合がある)からなる。
本発明の繊維用汚れ放出剤は、下記一般式(1−1)で表されるエチレンフランジカルボキシレート単位及び下記一般式(1−2)で表されるポリオキシエチレンフランジカルボキシレート単位を含むポリエステル(以下で「本発明のポリマー」と言う場合がある)からなる。
式中、エチレンフランジカルボキシレート単位のモル数xは0以上、60以下の正数であり、ポリオキシエチレンフランジカルボキシレート単位のモル数yは1以上、40以下の正数であり、xとyのモル比x/yは0/100以上、60/40以下であり、nは9以上、120以下の正数である。なお、nはポリオキシエチレン鎖のオキシエチレン基の数の平均である。
後述する洗浄率(汚れ放出効果)の観点から、xは0以上であり、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましい。またポリマーの水溶性の観点から、xは60以下であり、20以下が好ましく、10以下がより好ましく、7以下がさらに好ましい。ポリマーの水溶性の観点から、yは1以上であり、1.2以上が好ましく、1.5以上がより好ましい。またポリマーの生産性の観点から、yは40以下であり、20以下が好ましく、7以下がより好ましい。ポリマーの生産性の観点から、x/yは0/100以上であり、3/97以上が好ましく、5/95以上がより好ましい。またポリマーの水溶性の観点から、x/yは60/40以下であり、57/43以下が好ましく、56/44がより好ましい。ポリマーの水溶性の観点から、nは9以上が好ましく、12以上がより好ましく、14以上がさらに好ましい。ポリマーの生産性の観点から、nは120以下が好ましく、100以下がより好ましく、80以下がさらに好ましく、60以下がよりさらに好ましい。
本発明のポリマーは、本発明の効果を損なわない範囲において、一般式(1−1)及び一般式(1−2)以外の構成単位を含んでもよい。一般式(1−1)及び一般式(1−2)以外の構成単位としては、フランジカルボン酸に由来する構成単位をテレフタル酸、コハク酸等のジカルボン酸に由来する構成単位に変えた構成単位や、エチレングリコールに由来する構成単位を1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール及び2,3−ブタンジオールに由来する構成単位に変えた構成単位が挙げられる。
本発明のポリマーにおいて、一般式(1−1)及び一般式(1−2)で表される構成単位の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは実質的に100質量%、よりさらに好ましくは100質量%である。なお、実質的に100質量%とは、本発明のポリマー中に、一般式(1−1)及び一般式(1−2)で表される構成単位以外の構成単位が不可避的に混入する場合を含む意味である。
本発明のポリマーは、分子中のポリオキシエチレン鎖の質量分率(WPEG)が0.70以上、0.98以下である。WPEGはポリマーの水溶性の観点から0.70以上であり、0.73以上が好ましく、0.75以上がより好ましく、0.77以上がよりさらに好ましい。また洗浄率の観点から0.98以下であり、0.95以下が好ましく、0.90以下がより好ましく、0.87以下がさらに好ましい。
WPEGは、本発明のポリマーが一般式(1−1)及び一般式(1−2)に示される構成単位のみから構成される場合、下記式で定義される。
WPEG=44×n×y/[182×x+(138+44×n)×y]
WPEGは、本発明のポリマーが一般式(1−1)及び一般式(1−2)に示される構成単位のみから構成される場合、下記式で定義される。
WPEG=44×n×y/[182×x+(138+44×n)×y]
本発明のポリマーの重量平均分子量は、洗浄率の観点から800以上が好ましく、1000以上がより好ましく、5000以上がさらに好ましく、7000以上がよりさらに好ましい。またポリマーの水溶性の観点から50000以下が好ましく、30000以下がより好ましく、20000以下がさらに好ましく、15000以下がよりさらに好ましく、13000以下がよりさらに好ましい。
本発明のポリマーの数平均分子量は、洗浄率の観点から800以上が好ましく、1000以上がより好ましく、2000以上がさらに好ましく、3000以上がよりさらに好ましい。またポリマーの水溶性の観点から30000以下が好ましく、15000以下がより好ましく、10000以下がさらに好ましく、8000以下がよりさらに好ましい。
また、本発明のポリマーの分子量分布は、有効に働くポリマーの量を増やし、さらに本発明の効果を発現しない低分子量成分を低減させる観点から、狭いことが好ましい。分子量分布の指標として分散比(=重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))を用いると、その値はポリマーの生産性の観点から1.0以上であり、1.2以上が好ましく、1.5以上がより好ましい。またポリマーの水溶性の観点から4.5以下が好ましく、4.0以下がより好ましく、3.5以下がさらに好ましく、3.0以下がよりさらに好ましい。
<ポリエステルの製造>
本発明の繊維用汚れ放出剤に用いるポリエステルは、たとえば下記一般式(2)
(式中、R1はHまたは炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表わされる2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体を、エチレングリコール及びポリエチレングリコールと縮合反応させることにより製造することができる。
本発明の繊維用汚れ放出剤に用いるポリエステルは、たとえば下記一般式(2)
前記一般式(2)で表わされる2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体としては、2,5−フランジカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸ジメチル、2,5−フランジカルボン酸ジエチル、2,5−フランジカルボン酸ジプロピル等が挙げられる。
前記縮合反応は、スズ化合物、アンチモン化合物、チタン化合物など従来公知のポリエステル縮合用触媒の存在下で好ましく行われる。前記反応において、その反応温度は、100℃以上、好ましくは120℃以上であり、また300℃以下、好ましくは270℃以下である。反応圧力は、減圧、常圧またはやや加圧(50kPa以下)であることができるが、好ましくは常圧ないし減圧である。
前記縮合反応を行う場合、反応は予備縮合工程(第一工程)と、高分子量化工程(第二工程)との二つの工程で行うことができる。予備縮合工程においては、エステル化反応あるいはエステル交換反応により末端にエチレングリコールの結合した低分子量のフランジカルボキシレート縮合物を生成させる。この縮合物の数平均分子量は、1000〜5000にするのがよく、その分子量は、原料カルボン酸とジオールの比、反応温度及び反応時間等の反応条件により適宜調節することができる。高分子量化工程は、エステル交換により過剰のエチレングリコールを留去しながら低分子量の縮合物を縮合させて高分子量の縮合物を生成させる工程である。この工程により、重量平均分子量が1万近辺以上の縮合物を生成させることができる。この高分子量化工程は、前記予備縮合工程を実施する反応装置と同じ装置又は攪拌効率のよい重合装置で実施することができる。触媒、予備縮合工程の反応条件、高分子量化工程の反応条件を適当に調節することにより、ポリエステル中におけるポリオキシエチレン単位の比率を変化させることが可能である。
<繊維の処理方法>
本発明の繊維用汚れ放出剤は、まず、汚れ放出剤を含有する水溶液と繊維を接触させることでポリマーを繊維に吸着させ、被服の着用等の繊維の使用後、水中で洗浄することでポリマーを使用時に付着した汚れと共に脱離させることで汚れ放出効果を発現する。
本発明の繊維用汚れ放出剤は、まず、汚れ放出剤を含有する水溶液と繊維を接触させることでポリマーを繊維に吸着させ、被服の着用等の繊維の使用後、水中で洗浄することでポリマーを使用時に付着した汚れと共に脱離させることで汚れ放出効果を発現する。
本発明の汚れ放出剤は親水性繊維用として特に有用である。本発明において、親水性繊維とは、標準状態の水分率(20℃、65%RH)が5%を超える繊維を指している。なお標準状態の水分率は、JIS L 1013、JIS L 1015に規定される方法により測定される。
親水性繊維としては、例えば、天然繊維では、種子毛繊維(綿、木綿、カポックなど)、靭皮繊維(麻、亜麻、苧麻、大麻、黄麻など)、葉脈繊維(マニラ麻、サイザル麻など)、やし繊維、いぐさ、わら、獣毛繊維(羊毛、モヘア、カシミヤ、らくだ毛、アルパカ、ビキュナ、アンゴラなど)、絹繊維(家蚕絹、野蚕絹)、羽毛などが例示できる。化学繊維では、セルロース系繊維(レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテートなど)などが例示できる。
本発明においては、はじめにポリマーと繊維を接触させる時、pH2以上、9以下に調整したポリマー水溶液を用いることが繊維への吸着性の面で好ましい。ポリマーと繊維の接触は、ポリマー水溶液中への繊維の浸漬、ポリマー水溶液の繊維へのスプレー等で行うことができる。また、被服の着用等の繊維の使用後に行う洗浄においては、pHによらず効果が得られるが、pH9以上、13以下に調整した水溶液中で洗浄を行うことが繊維からの脱離性の面で好ましい。
繊維の洗浄においては、いわゆる洗浄剤を使用することがさらに好ましい。洗浄剤としては、一般に洗浄剤に配合される剤、例えば、界面活性剤、硬度成分捕捉剤、香料、酵素、アルカリ剤、漂白剤等任意の成分を含有したもので良い。
本発明の繊維用汚れ放出剤は、洗浄性の観点から繊維1kgに対して、0.001g以上、好ましくは0.005g以上、より好ましくは0.05g以上の量で使用され、同様の観点から好ましくは10g以下、より好ましくは5g以下、さらに好ましくは3g以下の量で使用される。
本発明の繊維用汚れ放出剤は、その性能を損なわない範囲で、他の組成物に配合して使用することができる。その中でも、洗剤又は柔軟剤、のり剤等の繊維処理剤に配合することが好ましい。その際、洗浄性の観点から本発明の汚れ放出剤を0.01質量%以上配合することが好ましく、0.1質量%以上配合することがより好ましく、0.5質量%以上配合することが更に好ましい。同様の観点から、本発明の汚れ放出剤の配合量は50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。
(1)ポリエステルの分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法を用いて、以下の条件にて測定した。
カラム :α−M(東ソー株式会社製)2つを直列につないで使用
溶離液 :60mM H3PO4、50mM LiBr/DMF混合溶液
流量 :1.0mL/分
カラム温度:40℃
検出器 :RI
サンプル濃度及びサンプル量:5mg/mL、100μL
標準ポリエチレングリコールから校正曲線を作成し、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法を用いて、以下の条件にて測定した。
カラム :α−M(東ソー株式会社製)2つを直列につないで使用
溶離液 :60mM H3PO4、50mM LiBr/DMF混合溶液
流量 :1.0mL/分
カラム温度:40℃
検出器 :RI
サンプル濃度及びサンプル量:5mg/mL、100μL
標準ポリエチレングリコールから校正曲線を作成し、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
(2)ポリエステルの組成(x、y、nの同定)
得られたポリエステルのH−NMRを用いて解析を行った。下記のピークa、b、cそれぞれの積分値を求め、x/y、nは下記の式より求めた。
a:両末端がエステル化されたエチレングリコールのメチレン基由来のピーク(4.64ppm)
b:両末端がエステル化されたポリエチレングリコールの末端のメチレン基由来のピーク(4.45ppm)
c:b以外のポリエチレングリコールのメチレン基由来のピーク(3.62ppm)
x/y=a/b
n=c/b
上記一般式(1)についてWPEGは下記のように変形できるので、x/y及びnを代入して求めた。
WPEG=[44×n×y/x]/[182+(138+44×n)×y/x]
得られたポリエステルのH−NMRを用いて解析を行った。下記のピークa、b、cそれぞれの積分値を求め、x/y、nは下記の式より求めた。
a:両末端がエステル化されたエチレングリコールのメチレン基由来のピーク(4.64ppm)
b:両末端がエステル化されたポリエチレングリコールの末端のメチレン基由来のピーク(4.45ppm)
c:b以外のポリエチレングリコールのメチレン基由来のピーク(3.62ppm)
x/y=a/b
n=c/b
上記一般式(1)についてWPEGは下記のように変形できるので、x/y及びnを代入して求めた。
WPEG=[44×n×y/x]/[182+(138+44×n)×y/x]
製造例1(ポリマー1の製造)
表1に示す原料モノマー及びエステル化触媒として2−エチルヘキサン酸スズ0.50ミリモルを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5L容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、180℃まで昇温して2時間保持した。10℃/時間の昇温速度で200℃まで昇温した後、3時間保持した。さらに0.67kPa以下まで減圧したのち、200℃で5時間保持してポリマー1を得た。得られたポリマーの物性を表1に示す。
表1に示す原料モノマー及びエステル化触媒として2−エチルヘキサン酸スズ0.50ミリモルを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5L容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、180℃まで昇温して2時間保持した。10℃/時間の昇温速度で200℃まで昇温した後、3時間保持した。さらに0.67kPa以下まで減圧したのち、200℃で5時間保持してポリマー1を得た。得られたポリマーの物性を表1に示す。
製造例2〜7(ポリマー2〜7の製造)
表1に示す原料モノマーを用いた以外は、製造例1と同様に行い、ポリマー2〜7を得た。
表1に示す原料モノマーを用いた以外は、製造例1と同様に行い、ポリマー2〜7を得た。
ポリマーの製造に用いた原料は以下のものである。
FDCA:2,5−フランジカルボン酸(V&V PHARMA INDUSTRIES製)
EG:エチレングリコール(和光純薬工業株式会社製)
PEG200:ポリエチレングリコール 平均分子量200(関東化学株式会社製)
PEG600:ポリエチレングリコール 平均分子量600(関東化学株式会社製)
PEG1000:ポリエチレングリコール 平均分子量1000(和光純薬工業株式会社製)
PEG2000:ポリエチレングリコール 平均分子量2000(和光純薬工業株式会社製)
PEG4000:ポリエチレングリコール 平均分子量4000(和光純薬工業株式会社製)
FDCA:2,5−フランジカルボン酸(V&V PHARMA INDUSTRIES製)
EG:エチレングリコール(和光純薬工業株式会社製)
PEG200:ポリエチレングリコール 平均分子量200(関東化学株式会社製)
PEG600:ポリエチレングリコール 平均分子量600(関東化学株式会社製)
PEG1000:ポリエチレングリコール 平均分子量1000(和光純薬工業株式会社製)
PEG2000:ポリエチレングリコール 平均分子量2000(和光純薬工業株式会社製)
PEG4000:ポリエチレングリコール 平均分子量4000(和光純薬工業株式会社製)
実施例1〜4及び比較例1〜3
得られたポリマー1〜7を用いて、下記に示す水溶性及び洗浄率(汚れ放出効果)を評価した。結果を表2に示す。なお、ポリマー5〜7については、水に溶けなかったので、汚れ放出効果の評価は行わなかった。
得られたポリマー1〜7を用いて、下記に示す水溶性及び洗浄率(汚れ放出効果)を評価した。結果を表2に示す。なお、ポリマー5〜7については、水に溶けなかったので、汚れ放出効果の評価は行わなかった。
比較例4
ポリマー8:ポリオキシエチレンテレフタレート(「SOREZ100」ローディア社製) を汚れ放出剤として用い、実施例1と同様に汚れ放出効果を評価した。結果を表2に示す。
ポリマー8:ポリオキシエチレンテレフタレート(「SOREZ100」ローディア社製) を汚れ放出剤として用い、実施例1と同様に汚れ放出効果を評価した。結果を表2に示す。
参考例1
ポリマーを添加せずに、実施例1と同様に汚れ放出効果を評価した。結果を表2に示す。
ポリマーを添加せずに、実施例1と同様に汚れ放出効果を評価した。結果を表2に示す。
試験例1(水溶性の評価)
ポリマー1〜7の濃度が1質量%になるように水と混合し、25℃にて30分間攪拌した。攪拌後、未溶解のポリマーや白濁の有無を目視にて観察することにより、ポリマー1〜7の水への溶解性を判断した。
ポリマー1〜7の濃度が1質量%になるように水と混合し、25℃にて30分間攪拌した。攪拌後、未溶解のポリマーや白濁の有無を目視にて観察することにより、ポリマー1〜7の水への溶解性を判断した。
試験例2( 汚れ放出効果の評価)
(1)繊維の処理
ポリマー1〜4及びポリマー8の1%質量水溶液100mL中へ木綿ブロード布「染色試材」((株)谷頭商店製)を6×6cmに切断したものを1枚投入し、30分間撹拌処理した後、取り出して、自然乾燥し、処理した木綿布を得た。参考例1においては、ポリマーの1%水溶液に代わりに、水を用いた。
ポリマー1〜4の1%水溶液の25℃におけるpHは、いずれも3.8であった。pHは、「ハンディタイプpH/mV測定器」(EUTECH INSTRUMENT社製)にて、電極をポリマー溶液に30秒浸漬した後、測定した。
(1)繊維の処理
ポリマー1〜4及びポリマー8の1%質量水溶液100mL中へ木綿ブロード布「染色試材」((株)谷頭商店製)を6×6cmに切断したものを1枚投入し、30分間撹拌処理した後、取り出して、自然乾燥し、処理した木綿布を得た。参考例1においては、ポリマーの1%水溶液に代わりに、水を用いた。
ポリマー1〜4の1%水溶液の25℃におけるpHは、いずれも3.8であった。pHは、「ハンディタイプpH/mV測定器」(EUTECH INSTRUMENT社製)にて、電極をポリマー溶液に30秒浸漬した後、測定した。
(2)汚染布の調製
処理した木綿布(6×6cm)のそれぞれに対してモデル油汚れ(ラー油;エスビー食品株式会社製)を200μL 滴下し、試験用汚染布とした。
処理した木綿布(6×6cm)のそれぞれに対してモデル油汚れ(ラー油;エスビー食品株式会社製)を200μL 滴下し、試験用汚染布とした。
(3)繊維の洗浄
温度20℃、4°DH硬水(カルシウム/マグネシウム=7/3)600mLにアタックバイオEX;花王(株)製)600mgを添加し、試験用汚染布を投入した。ターゴトメーターを用い、回転数100rpmで10分間撹拌洗浄した。
温度20℃、4°DH硬水(カルシウム/マグネシウム=7/3)600mLにアタックバイオEX;花王(株)製)600mgを添加し、試験用汚染布を投入した。ターゴトメーターを用い、回転数100rpmで10分間撹拌洗浄した。
(4)洗浄率の算出
処理前の布(以下、未処理布ともいう)及び洗浄前汚染布、洗浄後汚染布の反射率(460nm)を測色色差計(ND−300A;日本電色工業(株)製)にて測定し、次式によって洗浄率D(%)を算出し、この洗浄率Dを汚れ放出効果の指標とした。
D(%)=[(L2−L1)/(L0−L1)]×100
(ここで、L0:未処理布の反射率、L1:洗浄前汚染布の反射率、L2:洗浄後汚染布の反射率を示す。)
処理前の布(以下、未処理布ともいう)及び洗浄前汚染布、洗浄後汚染布の反射率(460nm)を測色色差計(ND−300A;日本電色工業(株)製)にて測定し、次式によって洗浄率D(%)を算出し、この洗浄率Dを汚れ放出効果の指標とした。
D(%)=[(L2−L1)/(L0−L1)]×100
(ここで、L0:未処理布の反射率、L1:洗浄前汚染布の反射率、L2:洗浄後汚染布の反射率を示す。)
表2から明らかなように、実施例1〜4のポリマーは、比較例1〜4で用いたポリマーに比べ、水溶性及び洗浄率に優れる。従って本発明によれば、木綿繊維等の比較的親水性の高い繊維に対して十分な汚れ放出効果を発揮できる汚れ放出剤、及びこれを用いた繊維の処理方法が提供される。
Claims (6)
- 分子中のポリオキシエチレン鎖の質量分率(WPEG)が、以下の式で表されるものである、請求項1に記載の繊維用汚れ放出剤。
WPEG=44×n×y/[182×x+(138+44×n)×y] - 前記ポリエステルの重量平均分子量が800以上、50000以下である、請求項1又は2記載の繊維用汚れ放出剤。
- 前記ポリマーの分散比が1.0以上、4.5以下である、請求項1から3のいずれか1項記載の繊維用汚れ放出剤。
- 請求項1〜4いずれか1項記載の繊維用汚れ放出剤を含有し、pH2以上、9以下に調整された水溶液中で繊維を処理する、繊維の処理方法。
- 繊維が親水性繊維である、請求項5記載の繊維の処理方法。
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