JP2015102174A - 湿式摩擦材 - Google Patents
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Abstract
Description
引き摺りトルクを低減する技術としては、下記特許文献1が知られている。
しかしながら、特許文献1の技術では、引き摺りトルクを低減できる一方で、セグメントピースの加工によって摺動面積が減少するという問題がある。過度に摺動面積を減少させると、湿式摩擦材の摩擦性能が低下するおそれがある。このため、引き摺りトルクの低減と摩擦性能の向上とが相反し、引き摺りトルク低減のみを目的として、セグメントピースを加工することが困難になるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、引き摺りトルクを低減する新たな技術を提供するものであって、摩擦部材の摺動面積を減少させることなく、引き摺りトルクを低減できる湿式摩擦材を提供することを目的とする。
請求項1の湿式摩擦材は、平板リング形状のコアプレートと、前記コアプレートの主面に配設された摩擦部材と、を備えた湿式摩擦材であって、
前記コアプレートは、外周側面に凹凸を備えることを要旨とする。
請求項2の湿式摩擦材は、請求項1の湿式摩擦材において、前記凹凸を構成している各凹部が、その底から、少なくとも一方の側に隣接された凸部の頭頂に向けて、広がる形態であることを要旨とする。
請求項3の湿式摩擦材は、請求項1又は2に記載の湿式摩擦材において、前記凹凸を構成している各凸部のうち、隣接された凸部同士の頭頂間の角度が、0.5〜11度であることを要旨とする。
請求項4の湿式摩擦材は、請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の湿式摩擦材において、前記凹部の深さが、0.15mm以上であることを要旨とする。
この構成により、摩擦部材の摺動面積を減少させることなく、引き摺りトルクを低減できる。即ち、コアプレートの外周側面に凹凸を備えることで、コアプレートの回転時に、外周側面が潤滑油から受ける粘性抵抗を軽減して引き摺りトルクを低減できる。具体的には、コアプレートが外周側面に凹凸を備えることで、凹部に空気が溜まり、これによって潤滑油が外周側面に与える粘性抵抗を軽減できる。一方、凸部は、凹部に油が浸入し難いようにブロックする機能を有し、凹部の空気溜まりを維持できる。この結果、外周側面と油との接触により生じていた引き摺りトルクを軽減できる。更に、この引き摺りトルクの低減は、コアプレートの加工のみで達成できるため、引き摺りトルク低減のために行う摩擦部材の加工の有無やその程度を選択でき、湿式摩擦材の設計自由度を大幅に向上できる。
この構成、即ち、凸部の頭頂に向けて広がる形態により、凹部に浸入される油の排出を促進して、凹部により空気を溜めやすくできる。即ち、回転方向に対して後側の頭頂へ向けて凹部が広がる形態である場合、湿式摩擦材の回転によって凹部から油の排出を促すことができる。このため、凹部により空気を溜めやすくなり、引き摺りトルクを、より効果的に低減することができる。
この構成により、頭頂間の角度が上記範囲以外の場合に比べで、凹部に浸入しようとする油を凸部がより効果的にブロックできる。このため、引き摺りトルクを、より効果的に低減できる。
本発明の湿式摩擦材は、請求項4に記載のように、凹部の深さを0.15mm以上とすることができる。
この構成により、凹部の深さが上記範囲以外の場合に比べて、凹部に空気を溜め易くできる。このため、引き摺りトルクをより効果的に低減できる。
また、コアプレート2は、どのような材料から形成されてもよいが、例えば、S35C、S55C、SPCC、NCH780等を用いることができる。
また、コアプレート2は、外周側面21と主面22とを有する。外周側面21は、凹凸4が形成される部位である。一方、主面22は、摩擦部材3が配設される面である。また、この主面22は、コアプレート2の表面及び/又は裏面に備えられている。
湿式摩擦材1は、この凹凸4を外周側面21に有することで、外周側面21による引き摺りトルクを低減し、湿式摩擦材1全体の引き摺りトルクを小さくできる。即ち、図9に説明するように、コアプレート2は、その外周側面21に凹凸4を備える。そして、コアプレート2は、回転時に凹部5に空気溜まり10の形成が観察されるが、これは以下の理由によるものと推測している。凹凸4の凸部6が回転すると、その回転方向に対して後ろ側に配置される凹部5には潤滑油が侵入し難くなる。つまり凸部6は凹部5への潤滑油の流入をブロックするブロック機能を有している。そして、この凸部6のブロック機能によって潤滑油の流入が抑えられた凹部5では、回転当初内在していた潤滑油が、コアプレート2の回転によって生じる遠心力や、相対的に外周を流通する潤滑油の流れによって引き起こされる負圧によりコアプレート2の外周へ移動する。潤滑油が移動された後の凹部5には凸部6のブロック機能により新たな潤滑油が補給されないため、凹部5には潤滑油のない部分が発生し、この部分が空気溜まり10となる。従って、この空気溜まり10の形成により、コアプレート2の外周側面21では、潤滑油から受ける潤滑油の粘性による粘性抵抗が減り、それによって、コアプレート2の外周側面21に発生する引き摺りトルクの低減が可能となる。
尚、隣接された凸部6同士の頭頂61間の角度θは、コアプレート2の軸中心(図示省略)と第1の凸部6の頭頂61を結ぶ半径L1と、コアプレート2の軸中心(図示省略)と第1の凸部6の隣接された第2の凸部6の頭頂61を結ぶ半径L2と、で形成される角度θである。
上記の深さdは、上述のように、例えば、0.01mm以上の範囲で設定できるが、なかでも、0.1mm以上とすることが好ましい。この深さ範囲では、それ以下の深さである場合に比べて、引き摺りトルクを低減する効果を特に顕著に得ることができる。ここで深さdを大きくすると、摩擦部材3を配設する主面の面積が小さくなり摩擦部材3の形状が制約される。このため、深さdの最大値は摩擦部材3に要求される形状によって規定される。以上のことを考慮すると深さdは、更に、0.12〜5mmがより好ましく、0.15〜1mmが更に好ましい。
尚、凹部5の深さdは、凸部6の頭頂61を結んだ仮想外周曲線(コアプレート2の外周)を規定し、この仮想外周曲線の接線から凹部5の底51に向かった垂線を規定したときの当該仮想外周曲線と凹部5の底51との間の最大の垂線長さdである。
この摩擦部材3は、どのようにコアプレート2に固定されていてもよいが、通常、コアプレート2に接合して固定される。その接合方法は限定されず、熱融着や、接着剤等を介した貼着等の方法を用いることができる。
また、摩擦部材3は、セグメントピースにして、コアプレート2の主面22の形状に従って環状に配置できる(図1−図8参照)。この場合、摩擦部材3(セグメントピース)間に間隙を設けて配設すれば、その間隙は、潤滑油を流通させるための油溝7として利用できる(図1−図8参照)。一方、予め環状に成形された1枚の摩擦部材3を、コアプレート2の主面22の形状に従ってそのまま配置した後、プレスによって必要な油溝を事後的に設けることもできる。即ち、コアプレート2に配設された摩擦部材3上から、必要な部位をプレスし、摩耗部材3と共にコアプレート2の表面を凹ませることで、その凹溝を油溝として利用できる。
基材繊維としては、セルロース繊維(パルプ)、アクリル繊維、アラミド繊維等を利用できる他、各種の合成繊維、再生繊維、無機繊維、天然繊維等を利用できる。通常、この基材繊維は、平均長さ0.5〜5mm、繊維径0.1〜6μmのものが用いられる。
充填材としては、摩擦調整剤としてのカシューダスト、固体潤滑剤としてのグラファイト及び/又は二硫化モリブデン、体質顔料としてのケイソウ土等を用いることができる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。更に、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂及び/又はその変性樹脂を用いることができる。
以下では、本発明を実施の形態によって説明する。尚、各実施の形態に共通する説明は省略する。
[実施の形態1]
実施の形態1の湿式摩擦材1(図1−図3参照)は、コアプレート2と、コアプレート2の主面22に配設された摩擦部材3と、を備える。更に、コアプレート2は、その外周側面21に凹凸4を備えている。
上述の凹凸4を構成する各凹部5は、その底51から、両隣に隣接された頭頂61に向けて広がる形態とされている。この形態により、凹部5に潤滑油が浸入した際に、湿式摩擦材1が回転することによって発生する遠心力や、コアプレート2の頭頂61によって規定される円周域を流通する潤滑油による負圧によって凹部5内から潤滑油を排出し易く、凹部5に空気が溜まりやすい形状となっている。
ここで凹部5の底51は、両隣に隣接された頭頂61間に配置されればよく、両頭頂61から等距離に配置されなくともよい。また、凹凸4は、凸部6と凹部5とがともに同じ曲率半径を有する円弧から形成されてもよい。即ち、所定の曲率半径でコアプレート2の遠心方向へ円弧状に突出された凸部6と、それと同じ曲率半径でコアプレート2の中心方向へ円弧状に凹んだ凹部5と、が滑らかに接続されてなる凹凸4であってもよい。これらの形態であっても、前述の通り、凹部5内から潤滑油を排出し易く、凹部5に空気が溜まりやすい形状であることに変わりはないからである。
このような後者(片方にのみ広がった形態)の形態に対して、本実施の形態1(両側に広がった形態)は、湿式摩擦材1の回転方向に依らず潤滑油の排出を促すことができる。従って、実施の形態1の湿式摩擦材1は、回転方向を自在に設定できる。また、正回転・逆回転のいずれもの回転に対して対応できることから、設置可能箇所がより広範である。即ち、両側に広がった形態の凹部5を備えた湿式摩擦材(実施の形態1)は、その適用の自由度が高い。
尚、この角度θは、頭頂61間ごとに全て同じ角度であってもよいが、異なる角度であってもよい。また、凹部5の各々深さdは0.15〜3mmとされている。尚、この深さdは、凹部5ごとに全て同じ深さであってもよいが、異なる深さであってもよい。
この摩擦部材3は、各々が略弧状の形状をなしている。そして、複数枚の摩擦部材3は、所定の間隔を隔てて、コアプレート2上に全体として環状になるように配列されている。摩擦部材3同士の間に形成された間隙は、潤滑油の径外への排出を促す油溝7として機能される。
実施の形態2の湿式摩擦材1(図4参照)は、実施の形態1(図3参照)と、凹凸4の形状が異なる。即ち、凹部5と凸部6とが、いずれも切り立った形状(即ち、凹部5の底51に対して略直角)をなしている。更に換言すれば、コアプレート2を平面視した場合に、凹部5と凸部6とを区切る壁211(図4参照)がコアプレート2の直径方向となるように形成されている。また、凹部5が占有するコアプレート2の外周長さ(外周方向の幅)に対して、凸部6が占有するコアプレート2の外周長さ、が大きくなるように凹凸4が形成されている。即ち、凹部5に対して、凸部6は大きく形成されている。また、凹部5は実施の形態1と同様に深さdに対応する半径で規定される円弧形状としているが、直線形状とすることや、実施の形態1のような凸部6とは反対に凸の円弧形状も有り得る。
実施の形態3の湿式摩擦材1(図5参照)は、凹凸4の形状が実施の形態1(図3参照)と異なる。即ち、実施の形態2の湿式摩擦材1(図4参照)と同様に、凹部5と凸部6とが、いずれも切り立った形状(凹部5の底51に対して略直角)をなしている。一方、実施の形態2の湿式摩擦材1(図4参照)とは、凹部5及び凸部6が各々占有するコアプレート2の外周長さ(外周方向の幅)の点において異なっている。即ち、実施の形態3の湿式摩擦材1(図5参照)は、凹部5が占有するコアプレート2の外周長さが、凸部6が占有するコアプレート2の外周長さ、よりも大きくされている。即ち、凸部6に対して凹部が大きく形成されている。
尚、上述の実施の形態2で説明したのと同様に、実施の形態1における凹凸4(図3参照)と、実施の形態3における凹凸4(図5参照)と、を比べた場合も、切り立った壁211(図5参照)によって区切られていないという点で実施の形態1が好ましい。
実施の形態4の湿式摩擦材1(図6参照)は、凹凸4の形状が実施の形態1(図3参照)と異なる。即ち、実施の形態4の湿式摩擦材1(図6参照)は、凹凸4を構成している凹部5が、その底51から、一方の側に隣接された凸部6の頭頂61に向けてのみ広がる形態とされている。即ち、湿式摩擦材1の回転方向を前側とした場合に、凹部5の後側に配置された凸部6の頭頂61に向けて広がる斜面212を有している。この斜面212を有することにより、凹部5に潤滑油が浸入しても、湿式摩擦材1の回転が低回転で遠心力が大きく働かない場合には斜面212に沿って潤滑油がコアプレート2の外周方向へ押し出され、回転が高回転になると遠心力が大きく作用して凹部5から潤滑油を排出し易くできる。即ち、斜面212を通じて潤滑油を径外へ排出し易くして、凹部5に空気をより溜めやすくできる。その結果、潤滑油が外周側面21に及ぼす影響を大きく低減させることが可能となり、引き摺りトルクを小さくできる。即ち、凹部5が一方の側の凸部6の頭頂61に向けて広がる形態であることにより、実施の形態2の湿式摩擦材1(図4参照)や、実施の形態3の湿式摩擦材1(図5参照)に比べて、引き摺りトルクを低減しやすい形態となっている。尚、凹部5の形状は実施の形態1や実施の形態2と同様な円弧形状や直線形状とすることができる。
実施の形態5の湿式摩擦材1(図7参照)は、凹凸4の形状が実施の形態1(図3参照)と異なる。即ち、実施の形態5の湿式摩擦材1(図7参照)は、凹凸4を構成している凹部5が、その底51から、一方の側に隣接された凸部6の頭頂61に向けてのみ広がる形態とされている。即ち、湿式摩擦材1の回転方向を前側とした場合に、凹部5の後側に配置された凸部6の頭頂61に向けて広がる斜面212を有していて、実施の形態4(図6参照)と同様である。この斜面212を有することによる効果については、実施の形態4の湿式摩擦材1(図6参照)と同様であり、前述の通りである。
実施の形態6の湿式摩擦材1(図8参照)は、凹凸4の形状が実施の形態1(図3参照)と異なる。即ち、実施の形態6の湿式摩擦材1(図8参照)は、凹凸4を構成している凹部5が、その底51から、両方の側に隣接された凸部6の頭頂61に向けて広がった形態である点では同様である。しかし、広がり方が、凸部6の一方の側と他方の側とで異なっている。即ち、回転方向に対して前側に配置された斜面213と、回転方向に対して後側に配置された斜面212と、の形状が異なっており、凸部6は左右対称の形状をなしていない。このような形態では、回転方向に対して後側に配置された斜面212は、回転方向に対して前に配置された斜面213よりも、なだらかであることが好ましい。即ち、実施の形態6(図8参照)の斜面212と凹部5の底51(底面)とで形成される角度は、実施の形態6(図8参照)の斜面213と凹部5の底51(底面)とで形成される角度よりも大きいことが好ましい。
尚、斜面212を有することによる効果については、実施の形態4(図6参照)における場合と同様である。更に、凹部5の形状は実施の形態1や実施の形態2と同様な円弧形状や直線形状とすることができる。
以下では、本発明を試験例によって説明する。
[1]湿式摩擦材
(1)コアプレート
前述の実施の形態1の形状を有し、NCH780製、板厚0.96mm、外直径166mm(凸部の頭頂を繋いだ最外径)、内直径140mmの平板リング状を有する実施例1−6及び比較例1の7種類のコアプレートを用意した。このうち、実施例1−6のコアプレートは、外周側面に凹凸を備え、この凹凸の凸部は曲率半径が1mmのR形状をなしたコアプレートである(図1参照)。一方、比較例1は、外周側面に凹凸を備えないコアプレートである。更に、実施例1−6のコアプレートの凸部間角度(隣接された凸部同士の頭頂間の角度)及び凹部の深さは、各々以下の通りである。
実施例1:凸部間角度1.5度、凹部深さ0.1mm、
実施例2:凸部間角度1.5度、凹部深さ0.2mm
実施例3:凸部間角度 10度、凹部深さ0.1mm
実施例4:凸部間角度 10度、凹部深さ0.2mm
実施例5:凸部間角度 12度、凹部深さ0.1mm
実施例6:凸部間角度 12度、凹部深さ0.2mm
上記の形態の実施例1−6及び比較例1のコアプレートの表裏の主面に、片側40ピースずつ(1枚のコアプレートに合計80ピースを備える)の摩擦部材を配設した。各摩擦部材は、プレステンパーされたコアプレートの表面に、加圧加熱により接合されている。また、各摩擦部材は、パルプ及びアラミド繊維等の繊維基材と、カシューダスト等の摩擦調整剤と、珪藻土等の充填剤と、を抄造して得られた抄紙体に、熱可硬化性樹脂(樹脂結合剤)を含浸させて加熱硬化したものである。更に、摩擦部材は、各々巾10mm×高さ10mmの形状であり、実施例1−6及び比較例1とも全て材質は同じである。
更に、油溝の巾(隣接された摩擦部材同士の間の離間距離)は1.5mmとした。
上記[1]で得られた実施例1−6及び比較例1の湿式摩擦材の各3枚を、下記条件下でSAE摩擦試験機を用いて、その回転数500−4000rpmの間で測定した。得られた結果を表1及び図10にグラフにして示した。
自動変速機潤滑油(Automatic Transmission Fluid、「ATF」は出光興産株式会社の登録商標であるが、ここでは当該登録商標とは無関係に以下「ATF」と略す。)油温:40℃、ATF油量:1000mL/分(軸芯潤滑)の環境下で、湿式摩擦材の集合体の回転速度を500〜4000rpmまで変化させ、500rpm、1500rpm、2000rpm、2500rpm、3000rpm、4000rpmの各7点において引き摺りトルク(N・m)を測定した。また、測定時間は15秒/各回転、繰返し回数は5回とした。
上記[2]の実験では、コアプレート2の少なくとも上側に位置される凹部5には、空気が溜まった状態で回転される現象が観察された。更に、凸部6が、凹部5の間に定期的に配置されていることにより、凸部6が凹部5への潤滑油の浸入を抑制している現象が観察された。
即ち、比較例1と実施例2との比較した場合、各回転数での引き摺りトルクの低減率は、500rpmで24.8%、1000rpmで23.7%、1500rpmで28.0%、2000rpmで29.4%、2500rpmで46.0%、3000rpmで47.4%、4000rpmで54.4%、である。この結果から、500rpmでの低減率に対して、4000rpmでの低減率は2.2倍に達している。即ち、高回転時には低回転時の2倍以上の効果が発揮されたことが分かる。
2;コアプレート、21;外周側面、22;主面、
3;摩擦部材(セグメントピース)、
4;凹凸、
5;凹部、51;凹部の底、
6;凸部、61;凸部の頭頂、
7;油溝、
8;スプライン内歯。
Claims (4)
- 平板リング形状のコアプレートと、前記コアプレートの主面に配設された摩擦部材と、を備えた湿式摩擦材であって、
前記コアプレートは、外周側面に凹凸を備えることを特徴とする湿式摩擦材。 - 前記凹凸を構成している各凹部は、その底から、少なくとも一方の側に隣接された凸部の頭頂に向けて、広がる形態である請求項1に記載の湿式摩擦材。
- 前記凹凸を構成している各凸部のうち、隣接された凸部同士の頭頂間の角度は、0.5〜11度である請求項1又は2に記載の湿式摩擦材。
- 前記凹部の深さは、0.15mm以上である請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の湿式摩擦材。
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