JP2015102064A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】差動型の減速機構を有した弁開閉時期制御装置を、大型化を招くことなく簡単な製造工程で構成する。【解決手段】駆動側回転体Aにリングギヤ21を支持し、連係機構Dを介して従動側回転体Bに連係するインナギヤ22をリングギヤ21の内部に配置している。連係機構Dが、従動側回転体Bに対して支持され回転軸芯Xに平行姿勢の連係部材32と、この連係部材32が係入するようにインナギヤ22に形成された係合凹部22Bとで構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、弁開閉時期制御装置に関し、詳しくは、クランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、この駆動側回転体と相対回転自在に支持され、吸気カムシャフト又は排気カムシャフトの一方と一体回転する従動側回転体との相対回転位相を、電動アクチュエータの駆動力により変更する技術に関する。
上記のように構成された弁開閉時期制御装置として特許文献1には、駆動側回転体(文献ではスプロケット)の内周壁にリングギヤが固定され、この駆動側回転体に対して中心軸芯を中心に回転する偏心軸を備え、この偏心軸に支持されるインナギヤ(文献では遊星歯車)の歯部の一部をリングギヤの内周の歯部の一部に噛み合わせるハイポサイクロイド型の伝動機構を備えた構成が示されている。この特許文献1では、偏心軸を駆動回転する電動アクチュエータ(文献では電磁部)を備え、カムシャフトに連結する従動側回転体(文献では出力軸)を備え、従動側回転体に形成された複数の係合孔に対して、インナギヤの係合突起を係合させる構成を備えている。
このような構成から、電動アクチュエータの駆動により偏心軸に支持されたインナギヤが公転し、リングギヤの歯数とインナギヤの歯数との差分に相当する角度だけ、リングギヤに対して前記インナギヤを相対回転させる。また、インナギヤの係合突起が従動側回転体の係合孔に係合しているため、電動アクチュエータの駆動の結果として、駆動側回転体に対しインナギヤの回転角に対応した角度だけ従動側回転体が回転することになる。
特許文献1に記載されるように、従動側回転体に係合孔を形成し、インナギヤに係合突起を形成する構成では、軸芯方向での寸法の短縮を可能にして弁開閉時期制御装置の小型化を実現するものである。しかしながら、この特許文献1の構成では、インナギヤに用いる素材から係合突起を削り出す工程や、インナギヤに対して係合突起を取り付ける工程を必要とすることになる。
例えば、削り出しにより係合突起を形成する工程は、加工に時間を要することになる。また、インナギヤは高い精度で歯部が形成されるものであるため、インナギヤに係合突起を取り付ける工程はインナギヤに歪みを招くことも考えられるため適当でない。
弁開閉時期制御装置の小型化、特に、薄型化を考えると、特許文献1に記載されるように単一のリングギヤと、単一のインナギヤとで成るハイポサイクロ型の伝動機構を備える構成が有効となる。しかしながら、この伝動機構は高い減速比が必要となるため、リングギヤの歯数の増大が要求されることになる。この要求に対応してリングギヤの歯数を単純に増大させただけでは径の増加、つまり、大型化を招くことも考えられている。
本発明の目的は、差動型の減速機構を有した弁開閉時期制御装置を、大型化を招くことなく簡単な製造工程で構成する点にある。
本発明の特徴は、回転軸芯を中心にしてクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、前記回転軸芯を中心にして前記駆動側回転体と相対回転自在に支持され吸気カムシャフト又は排気カムシャフトの何れか少なくとも一方と一体回転する従動側回転体と、電動アクチュエータの駆動力により前記駆動側回転体及び前記従動側回転体の相対回転位相を設定するギヤ式の位相調節機構とを備え、前記位相調節機構が、前記回転軸芯と同軸芯上に配置されるリングギヤと、前記回転軸芯と平行姿勢の偏心軸芯と同軸芯上に配置されるインナギヤとを備えると共に、前記リングギヤの内周の歯部の一部に前記インナギヤの歯部の一部を噛み合わせ、前記電動アクチュエータの駆動力で前記回転軸芯を中心に前記偏心軸芯の位置を公転させることにより、前記リングギヤの歯数と前記インナギヤの歯数との差分に相当する角度だけ前記リングギヤに対して前記インナギヤを相対回転させる差動型の減速機構に構成され、前記リングギヤが前記駆動側回転体に支持され、前記インナギヤが連係機構を介して前記従動側回転体に連係しており、前記連係機構が、前記従動側回転体に対して前記回転軸芯と平行する方向に突設した複数の係合凸部を有する連係部材と、前記連係部材の係合凸部が係合するように前記インナギヤに形成した複数の係合凹部とで構成されている点にある。
この構成によると、従動側回転体に形成した複数の連係部材の係合凸部が、リングギヤに形成された複数の係合凹部のうち対応するものに係入するためリングギヤの回転を従動側回転体に伝えることが可能となり、回転軸芯方向での大型化を招くことがない。また、本発明の連係機構はリングギヤに係合凹部を形成するため、リングギヤにはドリル加工程度の簡単な工程により係合凹部の形成が可能となる。
また、従動側回転体はカムシャフトに連結するため、回転軸芯を中心に回転するものであり、この従動側回転体に対して回転軸芯と平行姿勢で複数の連係部材を備えることにより、リングギヤを適正な姿勢に維持するように連係機構を機能させることも可能となる。
従って、差動型の減速機構を有した弁開閉時期制御装置を、大型化を招くことなく簡単な製造工程で構成できた。
また、従動側回転体はカムシャフトに連結するため、回転軸芯を中心に回転するものであり、この従動側回転体に対して回転軸芯と平行姿勢で複数の連係部材を備えることにより、リングギヤを適正な姿勢に維持するように連係機構を機能させることも可能となる。
従って、差動型の減速機構を有した弁開閉時期制御装置を、大型化を招くことなく簡単な製造工程で構成できた。
本発明は、前記位相調節機構が、単一の前記リングギヤと、単一の前記インナギヤとを備えて構成されても良い。
これによると、複数のリングギヤと複数のインナギヤとを用いる構成と比較してギヤ構成が簡単になるうえ回転軸芯方向での大型化を抑制できる。
本発明は、前記リングギヤ及び前記インナギヤの歯部の歯形がトロコイド状に成形されても良い。
トロコイド歯形は、サイクロイド歯形と比較して歯丈に対する歯厚を小さく設計することができる。従って、リングギヤ及びインナギヤの歯部の歯形をトロコイド状に成形することにより、大きい減速比を得るものでありながらリングギヤ及びインナギヤの大径化を抑えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1に示すように、内燃機関としてのエンジンEのクランクシャフト1と同期回転する駆動側回転体Aと、エンジンEの吸気カムシャフト2に連結する従動側回転体Bとを備えると共に、駆動側回転体Aと従動側回転体Bとの相対回転位相を設定する位相調節機構Cを備えて弁開閉時期制御装置が構成されている。
〔基本構成〕
図1に示すように、内燃機関としてのエンジンEのクランクシャフト1と同期回転する駆動側回転体Aと、エンジンEの吸気カムシャフト2に連結する従動側回転体Bとを備えると共に、駆動側回転体Aと従動側回転体Bとの相対回転位相を設定する位相調節機構Cを備えて弁開閉時期制御装置が構成されている。
エンジンE(内燃機関の一例)は、シリンダブロックに形成された複数のシリンダボアに対してピストン4を摺動自在に収容し、ピストン4をコネクティングロッド5によりクランクシャフト1に連結して4サイクル型に構成されている。このエンジンEは乗用車等の車両に備えられるものを想定しているが、乗用車以外の車両に備えられるものであっても良い。
本発明の弁開閉時期制御装置は、吸気バルブVaを開閉する吸気カムシャフト2だけを制御の対象とするものではなく、排気バルブを制御対象として良く、吸気バルブVaと排気バルブとを制御の対象としても良い。
この弁開閉時期制御装置は、クランクシャフト1の出力スプロケット1Sと、駆動側回転体Aの外周に形成された駆動スプロケット11Sとに亘ってタイミングチェーン6を巻回することにより装置全体がクランクシャフト1と同期回転する。また、位相調節機構Cは電動アクチュエータとしての電動モータMの駆動力により駆動側回転体Aに対する従動側回転体Bの相対回転位相を設定する。この相対回転位相の設定により、吸気バルブVaの開閉時期の調節が実現する。電動モータMは、支持フレーム7によりエンジンEに支持されている。
尚、このエンジンEではタイミングチェーン6に代えてタイミングベルトを用いて良く、多数のギヤを有するギヤトレインによりクランクシャフト1の駆動力を駆動側回転体Aに伝える構成を採用しても良い。
〔弁開閉時期制御装置〕
図1〜図5に示すように、弁開閉時期制御装置は、駆動側回転体Aとして駆動スプロケット11Sが形成されたリアケース11と、椀状に成形されたフロントケース12と備えると共に、これらの内部に収容されハイポトロコイド型減速ギヤ(差動型の減速機構の具体例)として構成される位相調節機構Cと、連係機構Dと、吸気カムシャフト2に連結する従動側回転体Bとしての従動プレート31とを備えている。
図1〜図5に示すように、弁開閉時期制御装置は、駆動側回転体Aとして駆動スプロケット11Sが形成されたリアケース11と、椀状に成形されたフロントケース12と備えると共に、これらの内部に収容されハイポトロコイド型減速ギヤ(差動型の減速機構の具体例)として構成される位相調節機構Cと、連係機構Dと、吸気カムシャフト2に連結する従動側回転体Bとしての従動プレート31とを備えている。
駆動側回転体Aと従動側回転体B(従動プレート31)とは、吸気カムシャフト2の軸芯と同軸芯となる回転軸芯Xを中心に相対回転自在に支持されている。リアケース11とフロントケース12と、位相調節機構Cのリングギヤ21とは複数の締結ボルト13により締結固定されている。
従動側回転体B(従動プレート31)は、位相調節機構Cのリングギヤ21と連係して回転するように構成され、この従動側回転体Bは、連結ボルト35により吸気カムシャフト2に連結固定されている。
〔弁開閉時期制御装置:位相調節機構〕
位相調節機構Cは、単一のリングギヤ21と、単一のインナギヤ22と、回転部材23とを備えている。
位相調節機構Cは、単一のリングギヤ21と、単一のインナギヤ22と、回転部材23とを備えている。
リングギヤ21は、回転軸芯Xを中心に配置されると共に、駆動側回転体Aに固設された内歯車として構成されている。インナギヤ22は、リングギヤ21の内部に収容された外歯車として構成されている。具体的には、インナギヤ22の外周に形成される複数の歯部22Aの歯数が、リングギヤ21の内周に形成される複数の歯部21Aの歯数より少なく設定されている。また、インナギヤ22は、回転部材23の偏心部23Eに外嵌されることにより回転軸芯Xから偏心し回転軸芯Xと平行姿勢の偏心軸芯Yを中心に回転自在に支持されている。このような位置関係からリングギヤ21の歯部21Aの一部にインナギヤ22の歯部22Aの一部が噛み合うことになる。
回転部材23は、フロントケース12に対して回転軸芯Xを中心に回転自在に支持されている。この回転部材23は、所定の軸芯(回転軸芯Xと一致する)を中心とする円柱状の支軸部23Aと、この支軸部23Aの軸芯を基準に偏心する偏心軸芯Yを中心とする円柱状の偏心部23Eとが一体的に形成されている。
この回転部材23には、嵌合溝部23Dを有する嵌合孔23Bが形成され、この嵌合孔23Bの嵌合溝部23Dに対して電動モータMの出力軸Maと一体回転する嵌合部材26が嵌合する。また、嵌合溝部23Dに対して嵌合部材26が回転軸芯Xに沿う方向に相対移動自在、且つ、トルク伝動自在に嵌合するように構成されている。
リングギヤ21は特開2012−45687号公報や、特開2012−143821号公報等に示されるスカイビング加工の技術により歯部21Aが形成されている。位相調節機構Cはリングギヤ21の歯数を多くして減速比を高くすることが望ましいが、リングギヤ21の歯部21Aに高い強度が要求される。従って、歯部21Aの強度を高めるために噛み合い率を確保出来るトロコイド歯形に成形されている。スカイビング加工では、このように歯数の多いギヤを、トロコイド状等の歯形に高速で切削することが可能であり、このスカイビング加工を採用することによりリングギヤ21の効率的な製造を実現している。
トロコイド状の歯形は、例えば、ハイポサイクロイド歯形と比較して小型の歯でも有効な歯丈を確保する事が出来る。従って、大きい減速比を得るために、インナギヤ及びリングギヤの大型化を抑えることが可能である。このような利点を活用することにより、リングギヤ21の歯数の増大を図り、減速比の増大を実現している。尚、インナギヤ22の歯部22Aの歯形は、リングギヤ21の歯部21Aに噛み合う形状に成形されている。
インナギヤ22の歯部22Aには、図4に示すように、歯面が歯すじ方向に滑らかな円弧状となる曲面であるクラウニング加工が施されていると、なお良い。このようにクラウニング加工を行うことにより位相調節機構Cの作動時の伝達効率の向上と、静粛性を実現する。尚、このクラウニング加工は、リングギヤ21の歯部21Aにだけ形成されても、インナギヤ22とリングギヤ21の両方に形成されても良い。
〔弁開閉時期制御装置:従動プレート〕
従動プレート31は、図3、図5に示すように、回転軸芯Xを中心とする円盤状部材の外周に複数の規制部31Aを一体的に形成しており、連結ボルト35により吸気カムシャフト2の軸端に連結されている。
従動プレート31は、図3、図5に示すように、回転軸芯Xを中心とする円盤状部材の外周に複数の規制部31Aを一体的に形成しており、連結ボルト35により吸気カムシャフト2の軸端に連結されている。
従動プレート31には回転軸芯Xと平行姿勢で円柱状の複数の連係ピン32を突設しており、この連係ピン32(係合凸部を有する連係部材の一例)を、インナギヤ22に対して回転軸芯Xと平行姿勢で形成した係合孔部22B(係合凹部の一例)に嵌め込んでいる。複数の連係ピン32と、複数の係合孔部22Bとで連係機構Dが構成され、この連係機構Dにより、リングギヤ21の回転を従動プレート31(従動側回転体B)に伝えるように構成されている。
係合孔部22Bは、回転軸芯Xと平行姿勢で形成され、その内径を連係ピン32の外径より大きく設定することにより、インナギヤ22の作動を許容している。また、この構成のように従動プレート31に対して回転軸芯Xと平行姿勢で複数の連係ピン32を備えることにより、この連係ピン32を係合孔部22Bの内周面に接触させ、インナギヤ22を適正な姿勢に維持するように構成されている。尚、係合孔部22Bに代えて、回転軸芯に平行姿勢となる凹部をインナギヤ22に形成しても良い。
リアケース11には、従動プレート31の規制部31Aが当接することにより駆動側回転体Aと従動側回転体Bとの相対回転の限界を決める複数の当接部11Aが形成されている。
図2、図3に示すように、駆動側回転体Aに対して従動側回転体Bが駆動回転方向Sと同方向へ回転する方向を進角方向Saと称し、この逆方向への回転方向を遅角方向Sbと称している。
〔作動形態〕
このような構成から、駆動側回転体Aと従動側回転体Bとが位相調節機構Cにより機械的に連結した状態にある。従って、エンジンEの稼働時には駆動側回転体Aと従動側回転体Bとが一体的に回転する。この回転時には嵌合部材26も回転軸芯Xを中心に回転するため電動モータMが非駆動(非通電)状態にある場合には電動モータMの出力軸Maも弁開閉時期制御装置と一体的に回転する。
このような構成から、駆動側回転体Aと従動側回転体Bとが位相調節機構Cにより機械的に連結した状態にある。従って、エンジンEの稼働時には駆動側回転体Aと従動側回転体Bとが一体的に回転する。この回転時には嵌合部材26も回転軸芯Xを中心に回転するため電動モータMが非駆動(非通電)状態にある場合には電動モータMの出力軸Maも弁開閉時期制御装置と一体的に回転する。
そして、電動モータMを駆動した場合には、回転部材23が回転軸芯Xを中心に回転し、この回転に伴い偏心部23Eが回転軸芯Xを中心に回転し、インナギヤ22が回転軸芯Xを中心に公転する(偏心軸芯Yの位置が公転する)。この公転時にはリングギヤ21の歯部21Aに対するインナギヤ22の歯部22Aの噛み合い位置が、リングギヤ21の内周に沿って変位することからインナギヤ22は偏心軸芯Yを中心に自転する。
このような作動形態から、電動モータMの駆動によりリングギヤ21の歯部21Aの歯数とインナギヤ22の歯部22Aの歯数との差分に相当する角度だけリングギヤ21に対してインナギヤ22を相対回転させる。この相対回転により、電動モータMの駆動回転を大きく減速して従動プレート31に伝えることになる。この結果、駆動側回転体Aに対する従動側回転体Bの相対回転位相の設定を実現する。
つまり、エンジンEの稼働状態において電動モータMの出力軸Maを所定方向に駆動することにより、相対回転位相を進角方向に変位させ、電動モータMの出力軸Maを逆方向に駆動回転することにより相対回転位相を遅角方向に変位させることを可能にしているのである。
この位相調節機構Cは、極めて大きい減速比を得るものであるため、相対回転位相の微調節を可能にするものである。また、このように大きい減速比であるため電動モータMが非駆動状態にある場合にも、相対回転位相の維持を可能にしている。
尚、電動モータMの作動により駆動側回転体Aに対する従動側回転体Bの相対回転位相が進角方向Sa又は遅角方向Sbの限界に達すると従動プレート31の規制部31Aが、リアケース11の当接部11Aに当接して過剰な作動が阻止される。
〔実施形態の作用・効果〕
このように本発明の弁開閉時期制御装置では、単一のリングギヤ21と単一のインナギヤ22とを備え、リングギヤ21とインナギヤ22との歯部21Aの歯形をトロコイド形状にすることにより位相調節機構Cに大きい減速比を得ながら、弁開閉時期制御装置全体の小型化を実現している。
このように本発明の弁開閉時期制御装置では、単一のリングギヤ21と単一のインナギヤ22とを備え、リングギヤ21とインナギヤ22との歯部21Aの歯形をトロコイド形状にすることにより位相調節機構Cに大きい減速比を得ながら、弁開閉時期制御装置全体の小型化を実現している。
また、連係機構Dとして、連係ピン32(連係部材の一例)をインナギヤ22の係合孔部22B(係合凹部の一例)に嵌め込む単純な構成を採用することにより、弁開閉時期制御装置の回転軸芯Xに沿う方向での寸法の縮小を可能にしている。特に、本発明の連係機構Dでは、インナギヤ22に対してドリル加工程度の簡単な工程により係合孔部22Bの形成が可能となる。また、従動プレート31は、連係ピン32を形成するためにプレス加工、溶接加工、カシメ加工等、ネジ加工等の一般的で簡単な工程を採用できる。
本発明は、電動アクチュエータの駆動を駆動側回転体と従動側回転体とに伝えて相対回転位相を設定する差動型の減速機構を有した弁開閉時期制御装置に利用することができる。
1 クランクシャフト
2 吸気カムシャフト
21 リングギヤ
21A 歯部
22 インナギヤ
22A 歯部
22B 係合凹部(係合孔部)
23 回転部材
23E 偏心部
32 連係部材(連係ピン)
A 駆動側回転体
B 従動側回転体
C 位相調節機構
D 連係機構
M 電動アクチュエータ(電動モータ)
Y 偏心軸芯
X 回転軸芯
2 吸気カムシャフト
21 リングギヤ
21A 歯部
22 インナギヤ
22A 歯部
22B 係合凹部(係合孔部)
23 回転部材
23E 偏心部
32 連係部材(連係ピン)
A 駆動側回転体
B 従動側回転体
C 位相調節機構
D 連係機構
M 電動アクチュエータ(電動モータ)
Y 偏心軸芯
X 回転軸芯
Claims (3)
- 回転軸芯を中心にしてクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
前記回転軸芯を中心にして前記駆動側回転体と相対回転自在に支持され吸気カムシャフト又は排気カムシャフトの何れか少なくとも一方と一体回転する従動側回転体と、
電動アクチュエータの駆動力により前記駆動側回転体及び前記従動側回転体の相対回転位相を設定するギヤ式の位相調節機構とを備え、
前記位相調節機構が、前記回転軸芯と同軸芯上に配置されるリングギヤと、前記回転軸芯と平行姿勢の偏心軸芯と同軸芯上に配置されるインナギヤとを備えると共に、前記リングギヤの内周の歯部の一部に前記インナギヤの歯部の一部を噛み合わせ、前記電動アクチュエータの駆動力で前記回転軸芯を中心に前記偏心軸芯の位置を公転させることにより、前記リングギヤの歯数と前記インナギヤの歯数との差分に相当する角度だけ前記リングギヤに対して前記インナギヤを相対回転させる差動型の減速機構に構成され、
前記リングギヤが前記駆動側回転体に支持され、前記インナギヤが連係機構を介して前記従動側回転体に連係しており、
前記連係機構が、前記従動側回転体に対して前記回転軸芯と平行する方向に突設した複数の係合凸部を有する連係部材と、前記連係部材の係合凸部が係合するように前記インナギヤに形成した複数の係合凹部とで構成されている弁開閉時期制御装置。 - 前記位相調節機構が、単一の前記リングギヤと、単一の前記インナギヤとを備えて構成されている請求項1記載の弁開閉時期制御装置。
- 前記リングギヤ及び前記インナギヤの歯部の歯形がトロコイド状に成形されている請求項1又は2記載の弁開閉時期制御装置。
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- 2013-11-27 JP JP2013245144A patent/JP2015102064A/ja active Pending
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