JP2015101388A - ロール製品パッケージ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィルムからなる包装袋2に、衛生薄葉紙のシートを巻いたロール製品6を複数個収納してなるロール製品パッケージ100であって、ロール製品が2plyの場合、巻長が65〜95m、コアを除く1ロールの質量が200〜350g、巻き硬さが1.0〜3.0mmであり、ロール製品が1plyの場合、巻長が125〜185m、コアを除く1ロールの質量が250〜430g、巻き硬さが0.5〜2.5mmであり、フィルムの坪量が25〜45g/m2である。
【選択図】図1
Description
一方、近年、トイレットペーパー等のロール製品を従来に比べてより長く巻き取り、1個のロール当りの有効使用量を多くし、持ち運び時及び保管時のコンパクト化を図ったものが販売されている。
従って、本発明は、長巻のロール製品を包装袋に収納したロール製品パッケージにおいて、持ち運ぶ際に破れにくくてゴワゴワせず、かつ適度な巻き硬さを有するロール製品を包装した場合にロール製品が潰れ難いロール製品パッケージの提供を目的とする。
前記ロール製品が2plyの場合、坪量が13.1〜17.0g/m2であり、前記ロール製品が1plyの場合、坪量が16.5〜21.5g/m2であることが好ましい。
前記包装袋の所定箇所に開封用のミシン目が設けられ、該ミシン目の(カット部/非カット部)の比が、0.3〜3.0であることが好ましい。
前記包装袋に、厚さ40〜130μmのフィルムからなる持手部が接合されていることが好ましい。
前記持手部を構成する前記フィルムはポリプロピレンを含み、該持手部の幅が10〜40mmであることが好ましい。
前記ロール製品が4個収納されてなることが好ましい。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るロール製品パッケージ100の斜視図を示す。ロール製品パッケージ100は、チューブ状フィルムからなる包装袋2と、包装袋2に収納された複数個のロール製品6と、包装袋2の上端側に取り付けられた持手部4とを備えている。ロール製品パッケージ100は上面が略正方形の箱状をなしている。
ロール製品6のコアを除く質量が上記下限値未満のものは、1ロール当りの巻長が短くなり、ロールの交換頻度が多くなったり、保管時の省スペース化が図れない。ロール製品6のコアを除く質量が上記上限値を超えるものは、巻長が長すぎて巻直径(ロールの外径)が従来のロール製品より大きくなり過ぎ、トイレットペーパーホルダー等に収まり難くなる。
なお、通常の2plyのトイレットペーパーの1ロール当りの巻長は25m程度、質量は90g程度である。通常の1plyのトイレットペーパーの1ロール当りの巻長は50m程度、質量は120g程度である。
ロール製品が2plyの場合、巻き硬さは、好ましくは1.0〜2.4mm、より好ましくは1.3〜2.2mmである。ロール製品が1plyの場合、巻き硬さは、好ましくは0.5〜2.0mm、より好ましくは0.8〜1.6mmである。
なお、巻き硬さは圧縮試験機(カトーテック株式会社製のハンディー圧縮試験機KES−G5)を用いて、次のように測定する。まず、ロール製品6を軸心が水平になるよう横に置く。ロールの上面にアクリル板(幅4cm、長辺の長さ12cm、厚さ2mm)を、アクリル板の長辺が、ロール幅方向(一般的には110〜115mm程度)と平行になるように置く。この際、アクリル板の重量でロールが潰れないよう、アクリル板の重量は約11gとする。次に、アクリル板の中心に上記KES−G5の圧縮子(面積2.0cm2)を、速度0.01cm/秒の条件で押し込む。圧縮子がアクリル板を押す圧力が0.5gf/cm2のときの押し込み深さをT0、圧力が500gf/cm2のときの押し込み深さをTmとして、TmとT0の差を巻き硬さとする。圧縮子で直接ロールを圧縮せず、アクリル板を使用することで、ロールの幅全体にわたって押し込むことができ、フィルムで包装した時のロールの潰れやすさを評価することができる。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
ロール製品パッケージ100に収納されるロール製品6のロール数は特に制限されないが、好ましくは2〜12個、より好ましくは4〜8個、さらに好ましくは4〜6個、最も好ましくは4個である。ロール数が少ないと、ロールを購入する頻度が多くなり面倒となる。また、ロール数が多くなると、重量が重くなるため持ち運びが大変である。
フィルムの坪量が25g/m2未満であると、強度が低下し、パッケージの運搬時等に包装袋が破れる。フィルムの坪量が45g/m2を超えると、強度が高くなり過ぎ、ロール製品を包装した際、ロール製品を締め付ける力が増してロール製品が潰れやすくなったり、フィルムがゴワゴワする。フィルムの坪量は、好ましくは30〜45g/m2、より好ましくは30〜38g/m2である。
フィルムの材質は制限されないが、破れにくい(伸びやすい)ポリエチレンを含む組成が好ましい。また、フィルムの片面が印刷されていても良く、印刷面(印刷層)は包装袋2の外面(消費者が手で触る面)側でもよく、内面(包装袋2内のトイレットロール等に接する面)側にあってもよい。但し、印刷層が包装袋2の外面側に位置すると、ロール製品パッケージの商品を陳列する場合、擦れ等により印刷層が傷ついたり剥がれるおそれがあることから、印刷層を包装袋2の内面に向けることが好ましい。なお、フィルムを積層(ラミ)構造とすると、印刷層の両面をフィルムで挟む構造となり、印刷層を内外面のどちらに向けても傷が付き難いが、コストアップになる。
特に、ロール製品の巻き硬さ/フィルムの坪量をコントロールすると、ロール製品がさらに潰れにくく、かつ、フィルムの強度を適正にすることができる。
巻き硬さを一定とした場合、フィルムの坪量を高くすると、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値は小さくなり、フィルムがロールを締め付ける強さが大きくなることを意味する。逆に、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値が大きくなると、フィルムの強度が弱くなることを意味する。
一方、フィルムの坪量を一定とした場合、ロールを柔らかくして巻き硬さの値が大きくなると、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値は大きくなり、ロールが潰れやすくなることを意味する。逆に、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値が小さくなると、フィルムの強度が弱くなることを意味する。
従って、(巻き硬さ/フィルムの坪量)の値を適正な範囲にすることで、ロール製品がさらに潰れにくく、かつ、フィルムの強度を適正にすることができる。
シートの坪量が上記下限値未満であると、強度が低下すると共に使用感(嵩高さ)も低下することがある。シートの坪量が上記上限値を超えると、シートが固く感じて使用感が低下したり、これを長く巻いたときに巻直径が大きくなって、ペーパーホルダーに装着しにくくなることがある。なお、巻直径は100〜135mmであることが好ましく、100〜125mmであることがより好ましい。
ロール製品が2plyの場合、シートの坪量は好ましくは14.1〜16.0g/m2であり、ロール製品が1ply製品の場合、シートの坪量は好ましくは17.5〜20.5g/m2である。又、シートの紙厚は0.6〜1.1mm/10枚、好ましくは0.6〜0.8mm/10枚である。
シートの坪量及び紙厚を上記範囲に調整する方法としては、衛生薄葉紙の原紙ウェブのカレンダー条件(カレンダー処理後の紙厚及び比容積)及びエンボス条件(エンボス処理後の紙厚及び比容積)を規定する方法が挙げられる。
ロール製品が2plyの場合、DMDTが好ましくは2.2〜5.0N/25mm、より好ましくは2.7〜4.2N/25mm、DCDTが好ましくは0.80〜2.2N/25mm、より好ましくは1.0〜1.5N/25mmである。
ロール製品が1plyの場合、DMDTが好ましくは2.2〜4.6N/25mm、より好ましくは2.5〜3.8N/25mm、DCDTが好ましくは0.80〜2.0N/25mm、より好ましくは1.0〜1.5N/25mmである。
DMDT及びDCDTが上記値未満であると、やぶれ易くて実用に適さないことがある。DMDT及びDCDTが上記値より高いと硬くなり、柔らかさが損なわれることがある。
なお、衛生薄葉紙の抄紙の流れ方向を「縦方向」とし、流れ方向に直角な方向を「横方向」とする。
比容積が上記範囲未満であると、使用感が乏しくなったり、バルク(嵩高さ)が低下して水分の吸収能力に劣る場合がある。一方、比容積が上記範囲を超えると、バルク(嵩高さ)は高くなるが、滑らかさが劣ったり、触感が悪くなる場合がある。
又、フィルムの密度は、0.5〜1.3g/cm3が好ましく、より好ましくは0.6〜1.2g/cm3、さらに好ましくは0.7〜1.1g/cm3である。
ミシン目2mの(カット部/非カット部)の比が、0.3〜3.0であると好ましい。本発明においては、包装袋2の強度を従来より高くしているので、ミシン目2mの上記比が0.3未満であると、ミシン目2mを開封しづらくなる。一方、上記比が3.0を超えると、不用意にミシン目2mが開封される恐れがある。ミシン目2mの(カット部/非カット部)の比は、より好ましくは0.5〜3.0、さらに好ましくは0.5〜2.0である。なお、(カット部/非カット部)の比は、ミシン目2mの全てのカット部の長さの合計(mm)と、全ての非カット部の長さの合計(mm)との比である。
持手部4を構成するフィルムの厚さが40μm未満であると、強度が低下し、持手部4を持ったときに破断することがある。フィルムの厚さが130μmを超えると、包装フィルムと持手部のフィルムの厚さが大きく異なり、バランスが欠けると共にコストアップにもなる。
又、持手部4の幅は10〜40mmであることが好ましく、15〜35mmであることがより好ましく、20〜30mmであることがさらに好ましい。持手部4の幅が10mm未満であると、強度が低下し、持手部4を持ったときに破断したり、手の一部分に力がかかって手を痛めることがある。持手部4の幅が40mmを超えると、持手部4を持ちにくい。
帯状フィルムからなる持手部40は、包装袋20の上面を跨いで、自身の両端部40a、40bをそれぞれ包装袋20の対向する短辺側の側面に接合されている。又、包装袋20には横方向に延びる開封用のミシン目20mが設けられている。
1)衛生薄葉紙シートの特性
乾燥時の縦方向引張り強さDMDTと乾燥時の横方向引張り強さDCDT:JIS P8113に基づいて、製品枚数(1ply製品は1ply、2ply製品は2ply)の衛生薄葉紙につき、破断までの最大荷重をN/25mmの単位で測定した。
坪量:JIS P8124に基づいて測定し、衛生薄葉紙1枚当たりに換算した。
紙厚:シックネスゲージ(尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定した。測定条件は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取った。なお、衛生薄葉紙を10枚重ねて行った。又、測定を10回繰り返して測定結果を平均した。
比容積:衛生薄葉紙1枚当たりの厚さを1枚当たりの坪量で割り、単位gあたりの容積cm3で表した。
巻長:実測した。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
巻直径:ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定した。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
コアを除く1ロールの質量:まず、コアを含む1ロールの質量を秤量した。次に、ロールから全てのシートを取り除き、コアの質量を秤量した。(コアを含む1ロールの質量)−(コアの質量)=(コアを除く1ロールの質量)とした。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
巻き硬さ:上述の通り測定した。
坪量:JIS P8124に基づいて測定し、フィルム1枚当たりに換算した。
厚さと密度:JIS P 8118(1998)に準拠して測定した。なお、フィルム厚さと密度は、熊谷理機工業社製の測定機(製品名TM600)を用いて、加圧面の圧力50kPaとして測定した。
トイレットロールの潰れにくさ:包装後のトイレットロールについて、フィルムによるロールの潰れ度合を評価した。
トイレットロールの柔らかさ:包装後のトイレットロールについて、包装フィルムを取り除き、トイレットロールを手で持ち、柔らかさを評価した。
シートの使用感:トイレットロールをトイレで使用したときの使用感を評価した。
フィルムの強さ:トイレットロールを包装後のパッケージにおいて、フィルムの破れの有無を評価した。
フィルムのゴワゴワ感:トイレットロールを包装後、パッケージを手で触り、フィルムのゴワゴワ感を評価した。
ペーパーホルダーへの装着性:包装後のトイレットロールについて、包装フィルムを取り除き、トイレットロールをペーパーホルダーに装着して評価した。
ロールの交換頻度:トイレットロール1本を使いきるまでの期間を評価した。
評価基準は5点満点で行った。5点:大変良好である、4点:良好である、3点:実用上問題ない、2点:劣る、1点:顕著に劣る。
なお、トイレットペーパーの坪量、引張り強さ、紙厚、比容積、巻長、巻直径、質量、巻き硬さ及びフィルムの坪量、厚さ、密度の測定は、JIS-P8111に規定する温湿度条件下(23±1℃、50±2%RH)で平衡状態に保持後に行った。
フィルムの坪量が45g/m2を超え、1ロールの質量が350gを超え、巻き硬さが1.0mm未満である比較例2の場合、トイレットロールの使用感や柔らかさに劣り、さらにフィルムがゴワゴワした。
フィルムの坪量が45g/m2を超え、1ロールの質量が350gを超えた比較例3の場合、フィルムがゴワゴワした。又、比較例3の場合、ロールの巻き直径が135mmを超えたためにペーパーホルダーへの装着性に劣った。
比較例4は、市販のロール製品パッケージであり、1ロール当りの巻長は25m、質量は88gであった。また、巻き硬さの値が3.0mmを超えて高く、ロールが潰れやすかった。
フィルムの坪量が45g/m2を超え、巻き硬さが0.5mm未満である比較例6の場合、トイレットロールの使用感や柔らかさに劣り、さらにフィルムがゴワゴワした。
フィルムの坪量が45g/m2を超え、1ロールの質量が430gを超えた比較例7の場合、フィルムがゴワゴワした。又、比較例7の場合、ロールの巻き直径が135mmを超えたためにペーパーホルダーへの装着性に劣った。
比較例8は、市販のロール製品パッケージであり、1ロール当りの巻長は50m、質量は117gであった。また、巻き硬さの値が2.5mmを超えて高く、ロールが潰れやすかった。
4、40 持手部
6 ロール製品
100、102 ロール製品パッケージ
Claims (7)
- フィルムからなる包装袋に、衛生薄葉紙のシートを巻いたロール製品を複数個収納してなるロール製品パッケージであって、
前記ロール製品が2plyの場合、巻長が65〜95m、コアを除く1ロールの質量が200〜350g、巻き硬さが1.0〜3.0mmであり、前記ロール製品が1plyの場合、巻長が125〜185m、コアを除く1ロールの質量が250〜430g、巻き硬さが0.5〜2.5mmであり、
前記フィルムの坪量が25〜45g/m2であるロール製品パッケージ。 - 前記ロール製品が2plyの場合、(前記巻き硬さ(mm)/前記フィルムの坪量(g/m2))が0.020〜0.100(mm/(g/m2))であり、前記ロール製品が1plyの場合、(前記巻き硬さ(mm)/前記フィルムの坪量(g/m2))が0.015〜0.080(mm/(g/m2))である請求項1記載のロール製品パッケージ。
- 前記ロール製品が2plyの場合、坪量が13.1〜17.0g/m2であり、前記ロール製品が1plyの場合、坪量が16.5〜21.5g/m2である請求項1又は2記載のロール製品パッケージ。
- 前記包装袋の所定箇所に開封用のミシン目が設けられ、該ミシン目の(カット部/非カット部)の比が、0.3〜3.0である請求項1〜3のいずれかに記載のロール製品パッケージ。
- 前記包装袋に、厚さ40〜130μmのフィルムからなる持手部が接合されている請求項1〜4のいずれかに記載のロール製品パッケージ。
- 前記持手部を構成する前記フィルムはポリプロピレンを含み、該持手部の幅が10〜40mmである請求項1〜5のいずれかに記載のロール製品パッケージ。
- 前記ロール製品が4個収納されてなる請求項1〜6のいずれかに記載のロール製品パッケージ。
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