JP2015100379A - ネイルプリント装置及びネイルプリント装置の印刷方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなネイルプリント装置を用いれば、自宅で簡易にネイルプリントを施すことができる。
この点、ペン等の筆記具を装着した描画ヘッドを備え、筆記具の先端部を用紙(対象物)に当接させて描画を行うプロッタ方式のプリント装置を用いた場合には、使用できるインクの種類が限定されず、爪にネイルサロンで施術されるのと同様のネイルプリントを施すことが可能となる。
特に、爪にネイルプリントを施す場合は、インクが爪に吸収されることがないため、紙に描画する場合よりもインクの乾燥に長い時間を要する。
このため、上記のようなインクの混色等による画像の乱れや色滲みが発生し易いという問題があり、画像の乱れや色滲みを回避しようとすると、インクが乾燥するのを待って次の色を描画しなければならず、印刷に時間を要してしまう。
画像データに基づいて爪の表面の複数の単位領域に分割された描画対象領域に複数種類のインクを塗布して描画を施す描画部と、
前記描画部を制御する描画制御部と、
を備え、
前記複数の単位領域の各々は、少なくとも1つの前記単位領域と接するように配置されていて、互いに接している2つの前記単位領域の各々は互いに異なる種類のインクで描画される領域であり、
前記描画制御部は、前記複数の単位領域における特定の単位領域に対して、該特定の単位領域に接している前記単位領域の全てが、少なくとも、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了している既乾燥の単位領域、又は、前記インクが塗布されていない未描画の単位領域、の何れかであると判断したときに、前記特定の単位領域に前記描画を施すように制御することを特徴としている。
画像データに基づいて爪の表面の複数の単位領域に分割された描画対象領域に複数種類のインクを塗布して描画を施すネイルプリント装置の印刷方法であって、
前記複数の単位領域の各々は、少なくとも1つの前記単位領域と接するように配置されていて、前記複数の単位領域における互いに接している2つの前記単位領域の各々は互いに異なる種類のインクで描画される領域であり、
前記各単位領域ごとに、当該単位領域に前記描画を施すか否かを判断し、前記複数の単位領域における特定の単位領域に接している前記単位領域の全てが、少なくとも、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了している既乾燥の単位領域、又は、前記インクが塗布されていない未描画の単位領域、の何れかであると判断したときに、前記特定の単位領域に前記描画を施すことを特徴としている。
図1及び図2に示すように、このネイルプリント装置1は、ケース本体2と、このケース本体2に収容される装置本体10と、を備えている。なお、図1及び図2において、ケース本体を二点鎖線で示している。
さらに、ケース本体2の一側面(本実施形態では、図1において左側面)であって後述する筆記具慣書部61に対応する位置には、筆記具慣書部61に載置される被描画媒体(図示せず)を入れ替え可能な媒体挿出口24が形成されている。
操作部25は、ユーザが各種入力を行う入力部である。
操作部25には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、爪Tに描画するデザイン画像を選択するデザイン選択釦、描画開始を指示する描画開始釦等、各種の入力を行うための図示しない操作釦が配置されている。
表示部26は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のフラットディスプレイ等で構成されている。
本実施形態において、この表示部26には、例えば、印刷指U1を撮影して得た爪画像(爪Tの画像を含む指画像)、この爪画像中に含まれる爪Tの輪郭線等の画像、爪Tに描画すべきデザイン画像を選択するためのデザイン選択画面、デザイン確認用のサムネイル画像、各種の指示を表示させる指示画面等が適宜表示される。
なお、表示部26の表面にタッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合には、例えば、指先等でタッチパネル表面にタッチすることにより各種選択や指示を行うことができる。指以外でも例えばスタイラスペンや、先の尖った棒状の筆記具等によって表示部26の表面をタッチするタッチ操作によっても各種の入力を行うことができるように構成される。
下部機枠11は、背面板111、底板112、左右一対の側板113a,113b、X方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115及び隔壁116を有する。
側板113a,113bの下端部は、底板112の左右両端部にそれぞれ連結され、側板113a,113bが底板112に対して立てられた状態に設けられている。
図2に示すように、背面板111の下部は、前方(指挿入方向手前側)に向かって2段に窪むように形成されている。背面板111の下端部は底板112の前端部に連結されており、背面板111は、底板112と側板113a,113bによって囲われた領域を前後に区切っている。
この窪んだ背面板111の後ろ側に形成される空間がX方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115(図2参照)となっている。X方向移動ステージ収容部114内には、描画部40(図6参照)が前方(指挿入方向手前側)に移動した際に描画部40のX方向移動ステージ45が収容される。また、Y方向移動ステージ収容部115内には、描画部40のY方向移動ステージ47が配置されている。
また、隔壁116は、下部機枠11の内部前方側の空間(背面板111、底板112及び側板113a,113bによって囲われた指挿入方向手前側の空間)を上下に区切るように下部機枠11の内側に設けられている。隔壁116はほぼ水平に設けられ、隔壁116の左右両端部が側板113a,113bにそれぞれ連結され、隔壁116の後端部が背面板111に連結されている。
図3を参照して、指固定部30について説明する。
図3は図1に示されたIII−III線に沿った断面を矢印方向に見て示した断面図である。
指受入部31は、隔壁116の上側であって下部機枠11の幅方向のほぼ中央部に配置されている。また、隔壁116によって下部機枠11の下側に区分けられた空間が指退避部32を構成している。
例えば、薬指の爪Tに描画を施す場合には、図3に示すように、指受入部31に印刷指U1としての薬指を挿入し、非印刷指U2であるその他の4指(親指、人差し指、中指、小指)を指退避部32に挿入する。
指受入部31は、下部機枠11の前面側(印刷指挿入方向の手前側)に開口しており、下側が隔壁116の一部を構成する指載置部116a、両側が仕切り31a、奥側が仕切り31cによって区画されている。指載置部116aは、描画を施す爪Tの指(印刷指U1)をXY平面上に載置するものである。
また、指受入部31の上側は天井部31dによって区画されている。天井部31dには、指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tを露出させるための窓31eが形成されている。
ユーザは指受入部31に挿入した印刷指U1と指退避部32に挿入した非印刷指U2との間に隔壁116を挟むことができる。そのため、指受入部31内に挿入された印刷指U1が安定して固定される。
なお、本実施形態では、隔壁116の前端部に下方向に張り出した突出部116bが形成されている。突出部116bは、手前側に向かうにつれてその厚さが漸減し、奥側に向かうにつれて漸増するテーパー部となっていてもよいし、突出部116bの厚さが、隔壁116の奥側の窪みに対して全体が厚い構造になっていてもよい。隔壁116の前端部に突出部116bが形成されていることにより、非印刷指U2が指退避部32に挿入された際、描画済みの指の爪Tと隔壁116との間に空間が確保され、爪Tが隔壁116の下面に接触して装置側にインクが付着したり、爪Tに描画された絵柄が擦れて損なわれたりするのを防止することができる。
筆記具慣書部61は、平板状の部分であり、前述のケース本体2の媒体挿出口24から挿入された図示しない被描画媒体が載置されるようになっている。
筆記具慣書部61に載置される被描画媒体は、ペン先412を慣らすことができるものであればよく、例えば紙片である。
筆記具慣書部61は、ペン先412が乾いていたりインクの乗りが悪い等により書き始めがかすれたりするのを防止するために、爪Tに画像データによる描画を開始する前に被描画媒体の上に筆記具41を下ろして「○」や「∞」等の所定の図形を描画して慣らし書きを行い、ペン先412の状態を良好にするためのものである。慣らし書きを行う際に描画する所定の図形は特に限定されないが、インクを無駄に使いすぎないよう、「○」や「∞」等の単純な図形であることが好ましい。「○」や「∞」等の慣らし書きは、筆記具慣書部61の範囲内で毎回少しずつずらしながら書くようにすることが好ましい。なお、被描画媒体のほぼ全面に書いてしまったときには、表示部26に「紙を交換して下さい」等の被描画媒体の交換を促す表示画面を表示させるようにする。この場合、ユーザが媒体挿出口24から被描画媒体を取り出して新しいものと交換することにより新しい被描画媒体に慣らし書きができる状態となる。もし、被描画媒体がロール紙である場合は、描画スペースが無くなったときには、ロール紙から被描画媒体を繰り出し、新しい描画面に慣らし書きを行えるようにする。
すなわち、非描画時には、筆記具41を筆記具キャップ62の真上に筆記具41を移動させ後、後述するソレノイド440(図4参照)によって筆記具41を下降させ、ペン先412を筆記具キャップ62内に収容する。このようにすることにより、非描画時におけるペン先412の乾燥を防止できるようになっている。なお、筆記具キャップ62の形状等は図示例に限定されず、例えば、描画部40に装着される全ての筆記具41のペン先412を受け入れることのできる長尺な溝状の筆記具キャップ等であってもよい。
なお、本実施形態では、このように、筆記具キャップ62が筆記具慣書部61の傍に設けられているので、描画を開始するときには、筆記具41を上昇させてすぐ傍の筆記具慣書部61で慣らし書きを行い、描画を開始することができる。このため、筆記具41の移動等にかかる時間を最小限に抑えることができ、迅速な描画動作を行うことができる。
図4(a)から図4(c)は、筆記具キャリッジ43及びこれに支持された筆記具41を拡大した図であり、描画を行っているときの状態(描画状態)を示している。
図4(a)は、筆記具キャリッジ43及び筆記具41の側面図であり、図4(b)は、図4(a)の筆記具キャリッジ43及び筆記具41を矢視b方向から見た上面図であり、図4(c)は、図4(a)の筆記具キャリッジ43及び筆記具41を矢視c方向から見た正面図である。
ペン軸部411の他端側には、ペン軸部411よりも外側に張り出した鍔部413が形成された蓋部414が取り付けられている。ペン軸部411及び蓋部414を形成する材料は特に限定されないが、筆記具41を量産するために適した樹脂等で形成されていることが好ましい。
本実施形態において、蓋部414の上部には、手やピンセット等でつまみ易いようにつまみ部415が設けられており、さらに、このつまみ部415には磁石に吸着するように小さな鉄片416が埋設、貼着等により設けられている。
各筆記具キャリッジ43に保持される筆記具41は、同じタイプのペン先412を有するペンでもよいし、異なるタイプのペン先412を有する筆記具であってもよい。
筆記具41は後述するように筆記具キャリッジ43の筆記具保持部437d及び筆記具ホルダ431に上方から挿通するだけで保持されているため、ケース本体2に設けられている筆記具交換用蓋部23を開けて、例えば手やピンセットでつまみ部415を摘む、若しくは、図示しない棒状部材の先に磁石を取り付けたものをつまみ部415に近づけて鉄片416を磁石に吸着させて引き上げる等の手法により、簡易に交換が可能である。このため、ユーザは、各筆記具キャリッジ43に装着する筆記具41を、描画したいネイルデザインに応じてペン先412の種類やインクの種類の異なる筆記具41に適宜入れ替えることで、幅広いネイルデザインを実現することができる。
筆記具ホルダ431は、内部にペン先412及びペン軸部411が挿通され、筆記具41を保持する筒状の部分である。
筆記具上下機構432は、プランジャ434とコイル部435で構成されるソレノイド440と、ソレノイド440のプランジャ434の移動端側に取り付けられたピン436と、このピン436を介してプランジャ434と連結されている筆記具上下レバー437と、筆記具上下レバー437が上昇しすぎるのを抑制するストッパ438と、を備えている。
ソレノイド440は、銅線等が巻回されたコイル部435の中で可動式のプランジャ434がピストンのように往復運動をする仕組みとなっている。プランジャ434は、ばね433によって前方(図2、図4(a)における右側方向)に付勢されており、ソレノイド440は、このばね433の付勢力に抗してプランジャ434を後方(図2、図4(a)における左側方向)に吸引するプル型のソレノイドである。なお、ソレノイド440は、プル型に限定されず、プッシュ型に構成されたものでもよい。
筆記具上下レバー437は、図4(a)に示すように、短アーム437aと長アーム437bとがほぼ直角に交わるL字状の部材であり、短アーム437aの先端側にピン436に係止される長孔437cが形成されている。また、長アーム437bの先端側には、筆記具41が挿通される筆記具保持部437dが設けられている。筆記具保持部437dは、筆記具41のペン軸部411及びペン先412の径よりも大きく、筆記具41の鍔部413の径よりも小さい内径を有するリング状に形成されており、ペン軸部411及びペン先412を挿通させるとともに鍔部413を下側から支持するように係止している。
筆記具上下レバー437における短アーム437aと長アーム437bとの交点には、筆記具キャリッジ43側から回転軸439が挿通されている。
このように、ソレノイド440のプランジャ434を前後移動させる力は、回転軸439及びこれを支点として回動する筆記具上下レバー437によって筆記具41を上下移動させる力に変換される。
すなわち、爪Tに筆記具41で描画する場合、ペン先412は、爪Tの表面形状(表面の起伏等)に追従して(爪Tの曲面や高さに合わせて)、印刷指U1が載置されているXY平面に直交するZ方向(すなわち上下方向)に自由に移動可能に構成されている。
例えば、爪Tの高さの低い部分(例えば爪Tの幅方向の両端部等)に描画する場合には、筆記具41は、鍔部413が筆記具保持部437dの上面に接触する位置近くまで下降し、爪Tの高さの高い部分(例えば、爪Tの幅方向の中央部等)に描画する場合には、筆記具41は、爪Tの高さに追従して上昇し、鍔部413が筆記具保持部437dの上面から離間する。
筆記具41の重量は数グラム〜数十グラムと極めて軽量であるため、ペン先412が爪Tに突き当たってもユーザが痛みを感じることはなく、また自重により筆記具41の筆圧は確保されるため爪Tの上等にネイルデザインを描くことができる。
また、本実施形態では、筆記具41を上下させるためのアクチュエータとしてソレノイド440を用いているが、筆記具41を上下させるためのアクチュエータは、ソレノイド440に限定されない。筆記具41は軽量であるため、ソレノイドの他、各種小型の駆動装置により筆記具41を上下させるためのアクチュエータを構成することができる。
また、X方向移動ステージ45は、Y方向移動ステージ47のY方向移動部471に固定されている。Y方向移動部471は、Y方向移動モータ48の駆動によりY方向移動ステージ47上を図示しないガイドに沿ってY方向に移動するようになっており、これにより、印刷ヘッド42がY方向(図2におけるY方向、ネイルプリント装置1の前後方向)に移動するようになっている。
なお、本実施形態において、X方向移動ステージ45及びY方向移動ステージ47は、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48と、図示しないボールネジ及びガイドとを組み合わせることで構成されている。本実施形態のX方向移動モータ46及びY方向移動モータ48としては、1パルス送られるごとに所定量ずつ移動するステップモータが適用される。
本実施形態では、X方向移動モータ46及びY方向移動モータ48等により、爪Tに描画を施す筆記具41を備える印刷ヘッド42をX方向及びY方向に駆動するヘッド駆動部49(図5参照)が構成されている。
すなわち、上部機枠12には基板13が設置されており、この基板13の中央部下面には、撮像装置としてのカメラ51が2つ設置されている。カメラ51は、例えば200万画素程度以上の画素を有するものであることが好ましい。
カメラ51は、指受入部31内に挿入されている印刷指U1の爪Tを撮影して、印刷指U1の爪Tの画像である爪画像(爪Tの画像を含む指画像)を得るものである。
本実施形態では、2つのカメラ51は、指受入部31に挿入されている印刷指U1の爪Tの幅方向にほぼ並んで設けられている。2つのカメラ51のうち、一方のカメラ51は、指受入部31の底面に対向して設けられており、爪Tを真上から撮影するものである。また、他方のカメラ51は、指受入部31の底面に対して僅かに傾けて配置されており、爪Tを斜め上方向から撮影するものである。
また、基板13には、カメラ51を囲むように白色LED等の照明灯(照明装置)52が設置されている。照明灯52は、カメラ51による撮影の際に、印刷指U1の爪Tを照明するものである。撮影部50は、このカメラ51及び照明灯52を備えて構成されている。
この撮影部50は、後述する制御装置80の撮影制御部811(図5参照)に接続され、該撮影制御部811によって制御されるようになっている。
撮影部50によって撮影された画像の画像データは、後述する記憶部82の爪画像記憶領域821に記憶される。
そして、これらの爪画像に基づいて、後述する爪情報検出部512が、爪Tの輪郭(爪Tの形状)の他、爪Tの表面の、XY平面に対する傾斜角度(以下「爪Tの傾斜角度」又は「爪曲率」という。)や爪Tの垂直位置等の爪情報を検出できるようになっている。すなわち、例えば、爪Tの真上からの画像と、爪Tの斜め上方向からの画像と、を取り込むことにより、爪Tの輪郭だけでなく、位置、爪Tの表面の傾斜角度を正確に検出することができる。
なお、撮像装置として2つのカメラ51を備え、爪Tの傾斜角度又は爪曲率を検出できるように構成することは必須の構成ではなく、爪Tを上方向のみから撮影して爪Tの輪郭(爪Tの形状)を爪情報として検出するようにしてもよい。
図5は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
制御装置80は、図5に示すように、図示しないCPU(Central Processing Unit)により構成される制御部81と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)で構成される記憶部82とを備えるコンピュータである。
具体的には、記憶部82のROMには、爪画像から爪Tの形状等の爪情報を検出するための爪情報検出プログラム、描画データを生成するための描画データ生成プログラム、描画処理を行うための描画プログラム等の各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置80によって実行されることによって、ネイルプリント装置1の各部が統括制御されるようになっている。
また、本実施形態において記憶部82には、撮影部50によって取得されたユーザの印刷指U1の爪Tの爪画像を記憶する爪画像記憶領域821、爪情報検出部812によって検出された爪情報が記憶される爪情報記憶領域822、爪Tに描画されるネイルデザインの画像データを記憶するネイルデザイン記憶領域823、及び各種データテーブルを記憶するテーブル記憶領域824が設けられている。
本実施形態において、ネイルデザインは、印刷指U1の爪Tの表面を描画部40により描画すべき描画対象領域とし、この描画対象領域の少なくとも一部が複数の単位領域arに分割されるように構成されている。ここで、各単位領域arは同一種類のインクで描画される領域であり、各単位領域arは複数の単位領域arの何れかと互いに接するように構成されている。
ここで、各単位領域arには、それぞれエリア番号(以下において「エリアNo」という。)が予め付与されている。
図6では、描画対象領域が、18個の単位領域ar(すなわち、図6において、ar1からar18)に分割されている場合を例示している。
図6において、単位領域ar1,ar15、単位領域ar2,ar4,ar16、単位領域ar3,ar11,ar13、単位領域ar5,ar10,ar12、単位領域ar6,ar14、単位領域ar7,ar8,ar17、単位領域ar9,ar18、がそれぞれ同じ種類のインク(同じ色)で描画される領域となっている。上記のように、同じ種類のインクで描画される領域であっても、分離されている場合には、異なる単位領域arとして分割される。画像データは、更に、各単位領域arに対して、各単位領域arに塗布されるインクの乾燥に要する乾燥時間の情報を有している。
図7は、図6に示す描画データに基づく印刷を行う場合のエリアNoテーブル825の一例を示す図であり、図8は、乾燥時間テーブル826の一例を示す図であり、図9は、周囲関連テーブル827の一例を示す図であり、図10は、描画管理テーブル828の一例を示す図である。
なお、ここでは各単位領域arのエリアNoが、各単位領域arに描画される画像の画像データ(本実施形態ではネイルデザイン記憶領域823に記憶されているネイルデザインの18個の単位領域arごとの画像データ)自体とは別個の記憶領域に保存されている例を示したが、各単位領域arの画像データの先頭や末尾等にエリアNoを配置してもよい。
本実施形態では、後述する描画制御部814による描画制御処理が行われる場合に、描画制御部814は、エリアNoの数の小さいものから順(すなわち、図6であればエリアNo1から18の順)に、各単位領域arへの描画の可否をチェックするようになっている。
例えば、図8では、エリアNo1の単位領域ar(図6において単位領域ar1)及びこれと同じインクで描画されるエリアNo15の単位領域arでは乾燥時間が10秒と設定されており、エリアNo9の単位領域ar及びこれと同じインクで描画されるエリアNo18の単位領域arでは乾燥時間が9秒と設定されている。
なお、インクはその組成や粘度等によって乾きやすさに差異がある。このため、単位領域arごとの乾燥時間は、当該単位領域arに塗布されるインクの種類(色)による乾きやすさ等の違いが考慮されて設定されている。
例えば、図6に示す画像データを印刷する場合、エリアNo1の単位領域ar(図6において単位領域ar1)には、エリアNo2,4,5の単位領域arが接しているため、図9では、エリアNo1の横のエリアNo2,4,5の欄に、互いに接している領域であることを示す○印が設定されている。
すなわち、描画が終了していない初期状態の単位領域arでは、描画終了状況を示す描画終了フラグは0とされ、描画が終了すると描画終了状況を示す描画終了フラグは1とされる。
また、描画可能な状況にある初期状態の単位領域arでは、描画イネーブルフラグは0とされ、当該単位領域arに接している単位領域arの描画か開始されるときに描画イネーブルフラグの値がインクリメントされて、「+1」だけ加算される。描画イネーブルフラグの値は、単位領域arの周囲の描画状況に応じて随時変動し、当該単位領域arに接し既に描画された単位領域arについてインクの乾燥に必要な時間が経過すると「−1」だけ減算される。そして、この描画イネーブルフラグの値が「0」の場合のみ当該単位領域arへの描画が許可される。
例えば、エリアNo2の単位領域ar(図6において単位領域ar2)について見た場合、単位領域ar2には、単位領域ar1,3,5,6,7,12が接している。このうち、単位領域ar1及びar3に既に描画が行われているが、単位領域ar1及びar3のインクの乾燥に必要な時間が経過していない場合には、単位領域ar2の描画イネーブルフラグの値は2とされる。そして、例えば単位領域ar1についてインクの乾燥に必要な時間が経過すると、エリアNo2の単位領域ar2の描画イネーブルフラグの値は「−1」だけ減算され、この描画イネーブルの値は、「1」となる。
また、本実施形態では、制御部81には乾燥告知タイマ83が接続されている。乾燥告知タイマ83には、単位領域arごとの描画の終了時に、図8の乾燥時間テーブルに基づいて当該単位領域arに対応するエリアNoに該当する乾燥時間の設定値(図8の乾燥時間テーブルに規定されているインクの乾燥に必要な乾燥時間)がセットされて経過時間のカウントを開始する。そして、乾燥告知タイマ83は、カウントした経過時間が当該単位領域arのインクの乾燥に要する乾燥時間に達したときに、制御部81に乾燥時間終了信号を出力して、これを制御部81に告知するようになっている。
例えば、単位領域ar1の描画を行い、これが終了すると、その終了した時点において、当該単位領域ar1のインクの乾燥に必要な乾燥時間「10秒」が乾燥告知タイマ83にセットされ、乾燥告知タイマ83が描画終了時からの経過時間のカウントを開始する。そして、10秒が経過すると、乾燥告知タイマ83から乾燥時間終了信号が制御部81に出力されて、所定の乾燥時間「10秒」が経過した旨が制御部81に告知される。
制御部81は、乾燥告知タイマ83によって所定の乾燥時間が経過した旨が告知されると、当該単位領域arに接する単位領域arについて前述の描画管理テーブルに設定された描画イネーブルの値を「−1」だけ減算する。
例えば、単位領域ar1について、乾燥告知タイマ83により所定の乾燥時間が経過した旨が告知されると、当該単位領域arに接する単位領域arエリアNo2,4,5の描画イネーブルの値が「−1」される。
本実施形態では、撮影制御部511は、2つのカメラ51によって異なる位置・角度(例えば、爪Tの真上と爪Tの斜め上方等)から少なくとも2枚の爪画像を取得させる。
撮影部50により取得された爪画像の画像データは、記憶部82に記憶されてもよい。
ここで、爪情報とは、例えば、爪Tの輪郭(爪形状、爪Tの水平位置)、爪Tの表面の、XY平面に対する傾斜角度(爪Tの傾斜角度、爪曲率)、爪Tの高さ(爪Tの垂直方向の位置、以下「爪Tの垂直位置」又は単に「爪Tの位置」ともいう。)である。なお、爪Tの傾斜角度(爪曲率)とは、爪Tの幅方向における水平面(すなわち、印刷指U1が載置されている指載置部116aのXY平面)に対する角度をいう。
また、爪情報検出部812は、2つのカメラ51によって撮影された少なくとも2つの爪画像に基づいて、爪Tについて爪Tの傾斜角度(爪曲率)を検出する傾斜角度検出部として機能する。
爪情報検出部812は、例えば2つのカメラ51によって異なる位置・角度(例えば、爪Tの真上と爪Tの斜め上方等)から撮影された2つの爪画像からユーザの爪Tについて傾斜角度(爪曲率)を検出する。なお、爪情報検出部812が爪Tの傾斜角度(爪曲率)を検出する手法は特に限定されず、ここに挙げたものに限られない。
なお、爪情報検出部812は、爪画像に基づいて、少なくとも爪Tの輪郭(爪形状)を検出すればよく、上記爪情報の全てを取得しなくてもよい。
具体的には、描画データ生成部813は、爪情報検出部812により検出された爪Tの形状等に基づいてネイルデザインの画像データを拡大、縮小、切出し等による合せ込み処理を行い、爪Tに描画を施すためのデータを生成する。なお、爪情報検出部812が爪Tの傾斜角度(爪曲率)についても爪情報として取得している場合には、描画データ生成部813は、爪Tの傾斜角度(爪曲率)に応じて、ネイルデザインの画像データの曲面補正を行う。
本実施形態では、描画制御部814は、単位領域arごとに描画を行うように描画部40の描画動作を制御する。
具体的には、描画制御部814は、既描画の単位領域arであって乾燥告知タイマ83により乾燥時間が経過していると告知されている単位領域ar、又は未描画の単位領域ar、のみに接している単位領域arについて描画を行うように、描画部40の描画動作を制御するようになっている。
表示制御部815は、表示部26にデザイン選択画面を表示させる。ユーザは操作部25の操作釦251等を操作して、デザイン選択画面に表示された複数のネイルデザインの中から所望のネイルデザインを選択し、これにより、操作部25から選択指示信号が出力されて爪Tに描画すべきネイルデザインが選択される。
ネイルデザインが選択されると、制御部81は、制御部81は、印刷指U1を指受入部31に挿入するよう促す指示画面を表示部26に表示させる。ユーザは、この指示に従って印刷指U1を指受入部31に挿入し、非印刷指U2を指退避部32に挿入して、印刷指U1を固定した上で、印刷スイッチを操作する。
例えば、図3では、左手の薬指が印刷指U1として指受入部31に挿入され、その他の指が非印刷指U2として指退避部32に挿入されている例を示している。
次に、爪情報検出部812は、爪画像に基づいて爪Tの輪郭(爪形状)等の爪情報を検出する。
描画データが生成され、慣らし書きも完了すると、描画制御部814は、描画データを描画部40に出力し、描画に必要な筆記具41を保持する筆記具キャリッジ43のソレノイド440を駆動させて当該筆記具41を描画可能状態とするとともに、描画データに基づいて印刷ヘッド42をXY方向に適宜移動させて爪Tにネイルデザインの描画を行わせる。このとき、筆記具41は自重により爪Tの表面に押し当てられ、爪Tの表面形状に追従して上下動しながら描画を行う。
なお、以下においては、図14に示す花柄のネイルデザインを爪Tに描画する場合を例として説明する。図14に示す花柄は、全て異なる種類のインクによって描画される9個の単位領域ar(すなわち、単位領域arNo1から単位領域arNo9)で構成されている。
図15は、当該花柄のネイルデザインについてのエリアNoテーブル825の一例であり、図16は、当該花柄のネイルデザインについての乾燥時間テーブル826の一例である。また、図17は、当該花柄のネイルデザインについての周囲関連テーブル827の一例であり、図18は、当該花柄のネイルデザインについての描画管理テーブル828の一例である。
このため、図11に示すように、描画制御部814は、まずエリアNo1をチェック対象としてセットし(ステップS1)、描画管理テーブル828からエリアNo1についての描画終了フラグを確認する(ステップS2)。
このとき図18に示すように、エリアNo1の描画終了フラグは”0”であるので、引き続き描画制御部814は、描画イネーブルフラグを確認する(ステップS3)。
図18に示すように、エリアNo1の描画イネーブルフラグは”0”であるので、描画制御部814は当該エリアNo1の単位領域arについて描画可能と判断する。描画制御部814は周囲関連テーブルを参照して、当該単位領域ar1に接する単位領域arのエリアNo2,5,6を取得し(ステップS4)、描画管理テーブルにおけるエリアNo2,5,6の描画イネーブルフラグの値をインクリメント(+1)する(ステップS5)。
描画制御部814は、当該エリアNo1の単位領域arについて描画が終了したか否か判断し(ステップS7)、描画が終了していないと判断すると(ステップS7;NO)、終了するまでステップS6に戻って描画処理を行う。他方、当該エリアNo1の単位領域arについて描画が終了したと判断すると(ステップS7;YES)、図12に示すように、当該エリアNo1の描画終了フラグを”1”とする(ステップS8)。また、乾燥時間テーブル826からエリアNo1の乾燥時間の設定値“10”を取得し(ステップS9)、乾燥告知タイマ83に10秒をセットして、乾燥告知タイマ83をスタートさせる(ステップS10)。
乾燥告知タイマ83に乾燥時間を設定してスタートさせると、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoに+1して、チェック対象のエリアNoを2とする(ステップS11)。
図13に示すように、描画制御部814が乾燥告知タイマ83に乾燥時間を設定してスタートさせると(ステップS21)、乾燥告知タイマ83は、設定された値(上記の例では設定値“10”)をカウントし、カウントが終了すると、乾燥時間終了信号として、IRQ(Interrupt ReQuest)を制御部81に出力する。
描画制御部814は、乾燥告知タイマ83によるカウントが終了したか否か、すなわち、乾燥告知タイマ83からIRQが出力されたか否かを判断しており(ステップS22)、乾燥告知タイマ83からIRQが発生していない場合(ステップS22;NO)には、IRQが発生するまで判断処理を繰り返す。
乾燥告知タイマ83からIRQが出力され、乾燥告知タイマ83によるカウントが終了したと判断すると(ステップS22;YES)、描画制御部814は、描画管理テーブル828において、該当するエリアNoの描画イネーブルの値を「−1」だけ減算する(ステップS23)。これにより、乾燥告知処理が終了する。
そして、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoに+1して、チェック対象のエリアNoを3とする(ステップS11)。そして、エリアNo3について、ステップS12の判断を行い、エリアNo3は、最終エリア番号+1(すなわち「10」)になっていないため、ステップS2に戻って、同様に以下の処理を繰り返す。
描画制御部814は、当該エリアNo3の単位領域arについて描画が終了したか否か判断し(ステップS7)、描画が終了していないと判断すると(ステップS7;NO)、終了するまでステップS6に戻って描画処理を行う。他方、当該エリアNo3の単位領域arについて描画が終了したと判断すると(ステップS7;YES)、当該エリアNo3の描画終了フラグを”1”とする(ステップS8)。また、乾燥時間テーブル826からエリアNo3の設定値“12”を取得し(ステップS9)、乾燥告知タイマ83に12秒をセットして、乾燥告知タイマ83をスタートさせる(ステップS10)。
乾燥告知タイマ83に乾燥時間を設定してスタートさせると、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoに+1して、チェック対象のエリアNoを4とする(ステップS11)。そして、エリアNo4について、ステップS12の判断を行い、エリアNo4は、最終エリア番号+1(すなわち「10」)になっていないため、ステップS2に戻って、同様に以下の処理を繰り返す。
そして、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoに+1して、チェック対象のエリアNoを5とする(ステップS11)。そして、エリアNo5について、ステップS12の判断を行い、エリアNo5は、最終エリア番号+1(すなわち「10」)になっていないため、ステップS2に戻って、同様に以下の処理を繰り返す。
他方、エリアNo1の乾燥時間10秒が経過していれば(ステップS3;YES)、エリアNo5の描画イネーブルフラグは”1”から「−1」減じられて、”0”となるので、描画制御部814は当該エリアNo5の単位領域arについて描画可能と判断する。
本実施形態では、No3の単位領域ar3についての描画処理に要した時間が10秒を超え、描画制御部814が当該エリアNo5について描画処理の可否を判断した時点で、エリアNo1の単位領域arのインクの乾燥に要する乾燥時間を経過したと乾燥告知タイマ83によって告知されている場合を例とする。
この場合には、エリアNo5の描画イネーブルフラグは”0”となっており、描画制御部814は当該エリアNo5の単位領域arについて描画可能と判断する。
描画制御部814は、当該エリアNo5の単位領域arについて描画が終了したか否か判断し(ステップS7)、描画が終了していないと判断すると(ステップS7;NO)、終了するまでステップS6に戻って描画処理を行う。他方、当該エリアNo5の単位領域arについて描画が終了したと判断すると(ステップS7;YES)、当該エリアNo5の描画終了フラグを”1”とする(ステップS8)。また、乾燥時間テーブル826からエリアNo5の設定値“5”を取得し(ステップS9)、乾燥告知タイマ83に5秒をセットして、乾燥告知タイマ83をスタートさせる(ステップS10)。
乾燥告知タイマ83に乾燥時間を設定してスタートさせると、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoに+1して、チェック対象のエリアNoを6とする(ステップS11)。そして、エリアNo6について、ステップS12の判断を行い、エリアNo6は、最終エリア番号+1(すなわち「10」)になっていないため、ステップS2に戻って、同様に以下の処理を繰り返す。
この点、エリアNo6はエリアNo1〜5に接している単位領域arであり、例えばエリアNo1及びエリアNo3に既に描画が行われている場合には、エリアNo1の乾燥時間10秒及びリアNo3の乾燥時間12秒が経過していなければ(ステップS3;NO)、エリアNo6の描画イネーブルフラグは”2”であるので、描画制御部814は当該エリアNo6の単位領域arについて描画不可と判断する。
そして、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoに+1して、チェック対象のエリアNoを7とする(ステップS11)。そして、エリアNo7について、ステップS12の判断を行い、エリアNo7は、最終エリア番号+1(すなわち「10」)になっていないため、ステップS2に戻って、同様に以下の処理を繰り返す。
そして、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoに+1して、チェック対象のエリアNoを7とする(ステップS11)。そして、エリアNo7について、ステップS12の判断を行い、エリアNo7は、最終エリア番号+1(すなわち「10」)になっていないため、ステップS2に戻って、描画制御部814は、同様に以下の処理を繰り返す。
この点、エリアNo7はエリアNo5,8,9に接している単位領域arであり、エリアNo5に既に描画が行われているため、エリアNo7の描画イネーブルフラグは“1”となっている。描画制御部814による描画可否判断時において、エリアNo5の乾燥時間が経過してこの描画イネーブルフラグが“0”となっていれば描画可能であるが、描画制御部814による描画可否判断は瞬時に行われ、描画制御部814による描画可否判断時にエリアNo5についての描画終了から5秒以上経過していることはない。このため、エリアNo7の描画イネーブルフラグは”1”のままであり、描画制御部814は当該エリアNo7の単位領域arについて描画不可と判断する。
そして、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoに+1して、チェック対象のエリアNoを8とする(ステップS11)。そして、エリアNo8について、ステップS12の判断を行い、エリアNo8は、最終エリア番号+1(すなわち「10」)になっていないため、ステップS2に戻って、同様に以下の処理を繰り返す。
この点、エリアNo8はエリアNo7に接している単位領域arであり、エリアNo7はこの時点において未描画であるため、エリアNo8の描画イネーブルフラグは“0”となっている。このため、描画制御部814は、当該エリアNo8の単位領域arについて描画可能と判断して、エリアNo8の単位領域arに接するエリアNo7の描画イネーブルフラグを“1” とし(ステップS5)、エリアNo8の単位領域arについて描画処理を行う(ステップS6)。描画処理が終了すると(ステップS7;YES)、エリアNo8の描画終了フラグを“1”とする(ステップS8)。また、乾燥告知タイマ83にエリアNo8の乾燥時間11をセットし、経過時間のカウントをスタートさせる。
この点、エリアNo9はエリアNo7に接している単位領域arであり、エリアNo7はこの時点において未描画であるため、エリアNo9の描画イネーブルフラグは“0”となっている。このため、描画制御部814は、当該エリアNo9の単位領域arについて描画可能と判断して、エリアNo9の単位領域arに接するエリアNo7の描画イネーブルフラグの値をインクリメント(+1)(これにより、エリアNo7の描画イネーブルフラグは“2”となる。)し(ステップS5)、エリアNo9の単位領域arについて描画処理を行う(ステップS6)。描画処理が終了すると(ステップS7;YES)、エリアNo9の描画終了フラグを“1”とする(ステップS8)。また、乾燥告知タイマ83にエリアNo9の乾燥時間11をセットし、経過時間のカウントをスタートさせる。
上記例では、エリアNo2については、未描画であるため、描画終了フラグが“0”となっている(ステップS2;YES)。そこで、描画制御部814は、さらに、エリアNo2について描画イネーブルフラグを確認する(ステップS3)。この点、エリアNo2はエリアNo1,3,6に接している単位領域arであり、エリアNo1,3には既に描画が行われている。この場合には、エリアNo1の乾燥時間10秒及びエリアNo3の乾燥時間12秒が経過していなければ(ステップS3;NO)、エリアNo2の描画イネーブルフラグは”2”であるので、描画制御部814は当該エリアNo2の単位領域arについて描画不可と判断する。
しかし、ここでは、エリアNo5,8,9を描画している間にエリアNo1,3について設定された乾燥告知タイマ83から乾燥時間の経過が告知された(タイマ−IRQが発生した)ものと仮定する。この場合、エリアNo2の描画イネーブルフラグは“0”となっており、描画制御部814は当該エリアNo2の単位領域arについて描画可能と判断する。
エリアNo3については、既に描画されており、描画終了フラグが“1”となっているため、ステップS11に進み、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoを4とする。そして、エリアNo4について、ステップS12の判断を行い、エリアNo4は、最終エリア番号+1(すなわち「10」)になっていないため、ステップS2に戻って、同様に以下の処理を繰り返す。
しかし、ここでは、他のエリアNoの単位領域arを描画している間にエリアNo1,3について設定された乾燥告知タイマ83から乾燥時間の経過が告知された(タイマ−IRQが発生した)ものと仮定する。この場合、エリアNo4の描画イネーブルフラグは“0”となっており、描画制御部814は当該エリアNo4の単位領域arについて描画可能と判断する。
上記例では、エリアNo6については、未描画であるため、描画終了フラグが“0”となっている(ステップS2;YES)。そこで、描画制御部814は、さらに、エリアNo6について描画イネーブルフラグを確認する(ステップS3)。この点、エリアNo6はエリアNo1,2,3,4,5に接している単位領域arである。これらエリアNo1,2,3,4,5には既に描画が行われており、エリアNo6の描画イネーブルフラグは最大で“5”となる可能性がある。他の単位領域arの描画処理を行ううちに、エリアNo6に接するエリアNo1,2,3,4,5のインクの乾燥も進み、順次乾燥告知タイマ83から乾燥時間の経過が告知されて、エリアNo6の描画イネーブルフラグは減っていくが、描画制御部814がエリアNo6についての描画処理の可否を判断する時点において、この直前に描画されたエリアNo4の乾燥時間が経過していることは考えにくく、少なくともエリアNo6の描画イネーブルフラグは“1”である。このため、描画制御部814は当該エリアNo6の単位領域arについて描画不可と判断する。
この点、エリアNo7はエリアNo5,8,9に接している単位領域arであり、エリアNo5,8,9に既に描画が行われているため、エリアNo7の描画イネーブルフラグは最大で“3”となる。
しかし、ここでは、他のエリアNoの単位領域arを描画している間にエリアNo5,8,9について設定された乾燥告知タイマ83から乾燥時間の経過が告知された(タイマ−IRQが発生した)ものと仮定する。この場合、エリアNo7の描画イネーブルフラグは“0”となっており、描画制御部814は当該エリアNo7の単位領域arについて描画可能と判断する。
そして、エリアNo9についても、既に描画されており、描画終了フラグが“1”となっているため、ステップS11に進み、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoを10とする。そして、エリアNo10について、ステップS12の判断を行う。エリアNo10は、最終エリア番号+1(すなわち「10」)になっているため、描画制御部814は、さらに、全ての単位領域arについて描画終了フラグが”1”になっているか否かを判断する(ステップS13)。上記例では、全ての単位領域arについて描画終了フラグが”1”になっていないため(ステップS13;NO)、描画制御部814は、チェック対象のエリアNoを再び1とし(ステップS1)、ステップS1以下の処理を繰り返す。
本実施形態では、この時点で、エリアNo6のみ描画終了フラグは“0”であるため(ステップS2;YES)、描画制御部814は、エリアNo6について描画イネーブルフラグを確認する(ステップS3)。
この点、エリアNo6はエリアNo1,2,3,4,5に接している単位領域arであり、エリアNo1,2,3,4,5に既に描画が行われているため、エリアNo6の描画イネーブルフラグは最大で“5”となる。
しかし、ここでは、他のエリアNoの単位領域arを描画している間にエリアNo1,2,3,4,5について設定された乾燥告知タイマ83から乾燥時間の経過が告知された(タイマ−IRQが発生した)ものと仮定する。この場合、エリアNo6の描画イネーブルフラグは“0”となっており、描画制御部814は当該エリアNo6の単位領域arについて描画可能と判断する。
同様の判断をエリアNo8及びエリアNo9についても行い、チェック対象のエリアNoに+1して、チェック対象のエリアNoが10となると、描画制御部814は、さらに、全ての単位領域arについて描画終了フラグが”1”になっているか否かを判断する(ステップS13)。上記例では、この時点で全ての単位領域arについて描画終了フラグが”1”になっているため(ステップS13;YES)、描画制御部814は、全ての単位領域arについて描画処理が完了したと判断し、描画処理を終了する。
また、描画制御部814が、随時インクの混色を生じない領域を判断しながら、次の描画領域を決めていくため、インクの乾燥を待つ待機時間を極力短くすることができ、印刷の品質を保ちつつ、迅速な印刷処理を実現することができる。
描画部40による単位領域arごとの描画の終了時に経過時間のカウントを開始し経過時間が当該単位領域arのインクの乾燥に要する乾燥時間に達したときにこれを告知する乾燥告知タイマを備え、既乾燥の単位領域arは、乾燥告知タイマにより乾燥時間が経過していると告知されている単位領域arである。このように、乾燥告知タイマ83により描画終了からの経過時間をカウントし、乾燥時間の経過を告知させることで、確実に乾燥時間の経過したものだけを既乾燥の単位領域arと扱うことができ、描画可能な単位領域arの判断を正確に行うことができる。
また、描画部49は、先端部が爪Tの表面に接触して描画を施す描画具41を備えている。このため、透け感のない描画が可能であり市販のマニキュア液に使用されるような粒径の大きな色材やラメ等を含むインクや粘度の高いインク等も用いて描画を行うことができ、例えばインクジェット方式のプリント装置の場合よりもネイルプリント装置1において使用可能なインクの種類の自由度が広がる。そして、このようなインクを用いる場合、インクが乾きにくく乾燥に時間がかかるとともに、接して塗布されたインク同士で混色を生じやすくなる。この点、本実施形態のように、既描画の単位領域arであって乾燥時間が経過していると告知されている単位領域ar、又は未描画の単位領域ar、のみに隣接している単位領域arについて描画を行うようにすることで、インクの混色等による画像の乱れを防止しつつ、効率よく迅速に描画動作を行うことが可能となる。
図19及び図20に、本実施形態とは異なる構成の描画部7を搭載したネイルプリント装置の一例を示す。
図19及び図20に示すように、描画部7の描画ヘッド70は、複数(例えば8つ)の筆記具71を保持可能な回転式の筆記具キャリッジ72、筆記具キャリッジ72を回転させるキャリッジ回転機構73、筆記具キャリッジ72に保持された筆記具71を上下移動させるための筆記具上下機構74を備えている。
この場合、図19に示すように、ケース本体2の一側面であって後述する描画ヘッド70に対応する位置には、筆記具71の取り出し、交換を行うために開閉可能に構成された筆記具交換用蓋部23が設けられている。筆記具交換用蓋部23は、例えばヒンジ等を介して、図19に示すように閉状態から開状態まで回動自在となっている。
なお、全ての筆記具保持部721に筆記具71が保持されている必要はなく、一部のみに筆記具71が保持されていてもよい。
筆記具キャリッジ72は、例えば、ステップモータにより構成されたキャリッジ回転機構73により、所定量ずつ回転可能に構成されており、描画に用いる筆記具71が選択されると、当該筆記具71が筆記具上下機構74の下方に位置するように筆記具キャリッジ72を回転させる。
筆記具上下機構74は、ソレノイド等により構成されており、描画時において筆記具上下機構74の下方に配置された筆記具71を爪Tの表面に接触する位置まで押し下げるようになっている。これにより、筆記具71は、ペン先が爪Tの表面に適度な力で押圧され、描画可能な状態となる。
なお、筆記具キャリッジ72を回転させるキャリッジ回転機構の構成、筆記具71を押し下げる筆記具上下機構の構成等は、ここに例示したものに限定されない。例えば、キャリッジ回転機構は、ラチェット機構とソレノイド等で構成されていてもよい。
例えば、描画終了フラグが“1”となったエリアNoについては、判断対象から順次除外していくようにしてもよい。
また、インクの乾燥時間やインクが塗布される単位領域arの面積、当該単位領域arが隣接する他の単位領域arの数等を考慮して、最もインクの乾燥待ちの時間を短くして効率よく描画できるように、描画制御部814による各単位領域arについての描画可否の判断の順序を設定してもよい。
X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48は、印刷ヘッド42を前後左右に随意に動かせるものであればよく、例えば、従来の安価なプリンタ等に用いられているようなシャフトやガイドとワイヤーで構成された機構を用いた構成でもよいし、サーボモータ等を用いた構成でもよい。
例えば、筆記具の稼動範囲を広げて描画可能範囲を大きくすることにより、複数の印刷指U1に同時に描画を施すことも可能となる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
画像データに基づいて爪の表面の複数の単位領域に分割された描画対象領域に複数種類のインクを塗布して描画を施す描画部と、
前記描画部を制御する描画制御部と、
を備え、
前記複数の単位領域の各々は、少なくとも1つの前記単位領域と接するように配置されていて、互いに接している2つの前記単位領域の各々は互いに異なる種類のインクで描画される領域であり、
前記描画制御部は、前記複数の単位領域における特定の単位領域に対して、該特定の単位領域に接している前記単位領域の全てが、少なくとも、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了している既乾燥の単位領域、又は、前記インクが塗布されていない未描画の単位領域、の何れかであると判断したときに、前記特定の単位領域に前記描画を施すように制御することを特徴とするネイルプリント装置。
<請求項2>
前記各単位領域に対して、当該単位領域に塗布される前記インクの乾燥に要する乾燥時間が予め設定されていて、前記各単位領域における前記描画部による前記描画の終了時からの経過時間をカウントし、該経過時間が当該単位領域に設定されている前記乾燥時間に達したときにこれを告知する信号を前記描画制御部に出力する乾燥告知タイマを備え、
前記描画制御部は、前記乾燥告知タイマにより前記告知がされている前記単位領域を前記既乾燥の単位領域と判断することを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項3>
前記複数の単位領域の各々には、互いに異なるエリア番号が予め付されており、
互いに接している前記各単位領域の前記エリア番号の情報を周囲関連情報として有し、
前記描画制御部は、前記周囲関連情報に基づいて、前記特定の単位領域に接している前記単位領域の前記エリア番号を取得し、取得した前記エリア番号の前記単位領域について、前記既乾燥の単位領域又は前記未描画の単位領域であるか否かを判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のネイルプリント装置。
<請求項4>
前記描画制御部は、前記各単位領域を、前記エリア番号の順に、前記特定の単位領域に順次設定し、前記特定の単位領域に接している前記単位領域が、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了していない未乾燥の単位領域を含んでいると判断したとき、当該特定の単位領域には前記描画を施さないように制御することを特徴とする請求項3に記載のネイルプリント装置。
<請求項5>
前記描画部は、先端部が前記爪の表面に接触して前記描画を施す描画具を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
<請求項6>
画像データに基づいて爪の表面の複数の単位領域に分割された描画対象領域に複数種類のインクを塗布して描画を施すネイルプリント装置の印刷方法であって、
前記複数の単位領域の各々は、少なくとも1つの前記単位領域と接するように配置されていて、前記複数の単位領域における互いに接している2つの前記単位領域の各々は互いに異なる種類のインクで描画される領域であり、
前記各単位領域ごとに、当該単位領域に前記描画を施すか否かを判断し、前記複数の単位領域における特定の単位領域に接している前記単位領域の全てが、少なくとも、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了している既乾燥の単位領域、又は、前記インクが塗布されていない未描画の単位領域、の何れかであると判断したときに、前記特定の単位領域に前記描画を施すことを特徴とするネイルプリント装置の印刷方法。
<請求項7>
前記各単位領域に対して、当該単位領域に塗布される前記インクの乾燥に要する乾燥時間が予め設定されていて、
前記各単位領域における前記描画の終了時からの経過時間をカウントし、
前記経過時間が当該単位領域に設定されている前記乾燥時間に達したときに、これを告知する信号を出力させ、
前記告知がされている前記単位領域を前記既乾燥の前記単位領域と判断することを特徴とする請求項6に記載のネイルプリント装置の印刷方法。
<請求項8>
前記複数の単位領域の各々には、互いに異なるエリア番号が予め付されており、
互いに接している前記各単位領域の前記エリア番号の情報を周囲関連情報として有し、
前記周囲関連情報に基づいて、前記特定の単位領域に接している前記単位領域の前記エリア番号を取得し、
取得した前記エリア番号の前記単位領域について、前記既乾燥の単位領域又は前記未描画の単位領域であるか否かを判断することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のネイルプリント装置の印刷方法。
<請求項9>
前記各単位領域を、前記エリア番号の順に、前記特定の単位領域に順次設定し、
前記特定の単位領域に接している前記単位領域が、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了していない未乾燥の単位領域を含んでいると判断したとき、当該特定の単位領域には前記描画を施さないことを特徴とする請求項8に記載のネイルプリント装置の印刷方法。
40 描画部
41 筆記具
46 X方向移動モータ
48 Y方向移動モータ
49 ヘッド駆動部
50 撮影部
81 制御部
82 記憶部
811 撮影制御部
812 爪情報検出部
813 描画データ生成部
814 描画制御部
823 デザイン画像記憶領域
824 テーブル記憶領域
825 エリアNoテーブル
826 乾燥時間テーブル
827 周囲関連テーブル
828 描画管理テーブル
T 爪
U1 印刷指
U2 非印刷指
Claims (9)
- 画像データに基づいて爪の表面の複数の単位領域に分割された描画対象領域に複数種類のインクを塗布して描画を施す描画部と、
前記描画部を制御する描画制御部と、
を備え、
前記複数の単位領域の各々は、少なくとも1つの前記単位領域と接するように配置されていて、互いに接している2つの前記単位領域の各々は互いに異なる種類のインクで描画される領域であり、
前記描画制御部は、前記複数の単位領域における特定の単位領域に対して、該特定の単位領域に接している前記単位領域の全てが、少なくとも、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了している既乾燥の単位領域、又は、前記インクが塗布されていない未描画の単位領域、の何れかであると判断したときに、前記特定の単位領域に前記描画を施すように制御することを特徴とするネイルプリント装置。 - 前記各単位領域に対して、当該単位領域に塗布される前記インクの乾燥に要する乾燥時間が予め設定されていて、前記各単位領域における前記描画部による前記描画の終了時からの経過時間をカウントし、該経過時間が当該単位領域に設定されている前記乾燥時間に達したときにこれを告知する信号を前記描画制御部に出力する乾燥告知タイマを備え、
前記描画制御部は、前記乾燥告知タイマにより前記告知がされている前記単位領域を前記既乾燥の単位領域と判断することを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。 - 前記複数の単位領域の各々には、互いに異なるエリア番号が予め付されており、
互いに接している前記各単位領域の前記エリア番号の情報を周囲関連情報として有し、
前記描画制御部は、前記周囲関連情報に基づいて、前記特定の単位領域に接している前記単位領域の前記エリア番号を取得し、取得した前記エリア番号の前記単位領域について、前記既乾燥の単位領域又は前記未描画の単位領域であるか否かを判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のネイルプリント装置。 - 前記描画制御部は、前記各単位領域を、前記エリア番号の順に、前記特定の単位領域に順次設定し、前記特定の単位領域に接している前記単位領域が、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了していない未乾燥の単位領域を含んでいると判断したとき、当該特定の単位領域には前記描画を施さないように制御することを特徴とする請求項3に記載のネイルプリント装置。
- 前記描画部は、先端部が前記爪の表面に接触して前記描画を施す描画具を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
- 画像データに基づいて爪の表面の複数の単位領域に分割された描画対象領域に複数種類のインクを塗布して描画を施すネイルプリント装置の印刷方法であって、
前記複数の単位領域の各々は、少なくとも1つの前記単位領域と接するように配置されていて、前記複数の単位領域における互いに接している2つの前記単位領域の各々は互いに異なる種類のインクで描画される領域であり、
前記各単位領域ごとに、当該単位領域に前記描画を施すか否かを判断し、前記複数の単位領域における特定の単位領域に接している前記単位領域の全てが、少なくとも、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了している既乾燥の単位領域、又は、前記インクが塗布されていない未描画の単位領域、の何れかであると判断したときに、前記特定の単位領域に前記描画を施すことを特徴とするネイルプリント装置の印刷方法。 - 前記各単位領域に対して、当該単位領域に塗布される前記インクの乾燥に要する乾燥時間が予め設定されていて、
前記各単位領域における前記描画の終了時からの経過時間をカウントし、
前記経過時間が当該単位領域に設定されている前記乾燥時間に達したときに、これを告知する信号を出力させ、
前記告知がされている前記単位領域を前記既乾燥の前記単位領域と判断することを特徴とする請求項6に記載のネイルプリント装置の印刷方法。 - 前記複数の単位領域の各々には、互いに異なるエリア番号が予め付されており、
互いに接している前記各単位領域の前記エリア番号の情報を周囲関連情報として有し、
前記周囲関連情報に基づいて、前記特定の単位領域に接している前記単位領域の前記エリア番号を取得し、
取得した前記エリア番号の前記単位領域について、前記既乾燥の単位領域又は前記未描画の単位領域であるか否かを判断することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のネイルプリント装置の印刷方法。 - 前記各単位領域を、前記エリア番号の順に、前記特定の単位領域に順次設定し、
前記特定の単位領域に接している前記単位領域が、前記インクが塗布され且つ当該インクの乾燥が終了していない未乾燥の単位領域を含んでいると判断したとき、当該特定の単位領域には前記描画を施さないことを特徴とする請求項8に記載のネイルプリント装置の印刷方法。
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