JP2015099808A - ポリイミド膜形成装置の洗浄方法 - Google Patents

ポリイミド膜形成装置の洗浄方法 Download PDF

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Hiroyuki Hashimoto
浩幸 橋本
秀朗 田中
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秀朗 田中
礼二 新納
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礼二 新納
廣行 松浦
Hiroyuki Matsuura
廣行 松浦
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Abstract

【課題】装置内部に付着したポリイミドを容易に除去することができるポリイミド膜形成装置の洗浄方法を提供する。【解決手段】反応室内に収容された複数枚の被処理体にポリイミド膜を成膜する成膜工程により装置内部に付着したポリイミドを除去するポリイミド膜形成装置の洗浄方法であって、反応室内に酸素を供給するとともに反応室内に高周波電力を印加して酸素をプラズマ励起させ、該プラズマ励起された酸素を装置内部に付着したポリイミドに接触させることによりポリイミドを除去する洗浄工程を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、ポリイミド膜形成装置の洗浄方法に関する。
従来、半導体装置の製造工程では、被処理体、例えば、半導体ウエハにポリイミド膜を形成する薄膜形成処理が行われている。例えば、特許文献1には、基板の表面に、2種類のモノマーを交互に蒸着した後、モノマーの蒸着を停止するとともに、基板を加熱することにより、基板にポリイミド膜を形成する方法が開示されている。
特開平8−176803号公報
ところで、薄膜形成処理によって蒸着するモノマーは、半導体ウエハの表面だけでなく、例えば、反応管の内壁や各種の治具等のポリイミド膜形成装置の内部にも堆積(付着)してしまう。このような付着物が付着した状態で薄膜形成処理を引き続き行うと、例えば、反応管を構成する石英と付着物との熱膨張率の違いにより応力が発生し、この応力によって石英や付着物が割れてしまう。この結果、石英や付着物が割れたものがパーティクルとなり、生産性を低下させる原因となる。
このため、例えば、薄膜形成処理を所定回数行った後、反応管の壁面をウエット洗浄するウエットエッチングにより装置内部に付着した付着物を除去している。しかし、ウエットエッチングでは、ポリイミド膜形成装置の部品を取り外し、手作業で洗浄し、再度、組立及び調整する作業が必要であり、装置内部に付着したポリイミド膜を容易に除去することができる方法が求められている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、装置内部に付着したポリイミドを容易に除去することができるポリイミド膜形成装置の洗浄方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のポリイミド膜形成装置の洗浄方法は、
反応室内に収容された複数枚の被処理体にポリイミド膜を成膜する成膜工程により装置内部に付着したポリイミドを除去するポリイミド膜形成装置の洗浄方法であって、
前記反応室内に酸素を供給するとともに当該反応室内に高周波電力を印加して前記酸素をプラズマ励起させ、該プラズマ励起された酸素を前記装置内部に付着したポリイミドに接触させることにより当該ポリイミドを除去する洗浄工程を備える、ことを特徴とする。
前記洗浄工程では、例えば、前記反応室内の圧力を1.33Pa〜53.2Paに設定する。
前記洗浄工程では、例えば、1000W〜5000Wの高周波電力を印加する。
前記成膜工程では、例えば、二官能性の酸無水物からなる第1のモノマーを含む第1の処理ガスを前記複数枚の被処理体に供給するステップと、前記反応室内に置換ガスを供給して前記反応室内の雰囲気を前記置換ガスにより置換するステップと、二官能性のアミンからなる第2のモノマーを含む第2の処理ガスを前記複数枚の被処理体に供給するステップと、を含むサイクルを複数回行う。
本発明によれば、装置内部に付着したポリイミドを容易に除去することができるポリイミド膜形成装置の洗浄方法を提供することができる。
本発明の実施の形態の熱処理装置を示す図である。 図1の制御部の構成を示す図である。 本実施の形態の成膜処理を説明するレシピを示す図である。 本実施の形態の洗浄処理を説明するレシピを示す図である。 圧力とエッチングレートとの関係を示す図である。 RFパワーとエッチングレートとの関係を示す図である。
以下、本発明のポリイミド膜形成装置の洗浄方法について説明する。本実施の形態では、ポリイミド膜形成装置として、図1に示すバッチ式の縦型のプラズマ処理装置を用いた場合を例に説明する。
図1に示すように、プラズマ処理装置1は、石英等の誘電体により成形された略円筒体状の処理容器4を有している。処理容器4は、長手方向が垂直方向に向けられ、その下端が開口されている。処理容器4の上端は、閉じられて天井部6を構成する。天井部6は、平坦に形成されており、その上面が平面状に形成されている。天井部6は、耐圧性を持たせるため、例えば、20mm程度の厚さに設定されている。
処理容器4は、この下部に設けた円筒体状の金属製のマニホールド部10により支持されている。マニホールド部10は、例えば、ステンレススチール等の金属よりなり、この周辺部はベースプレート12により支持されている。ベースプレート12は、Oリング等のシール部材14を介して、処理容器4の略円筒体の下端部を気密に支持している。マニホールド部10には、処理容器4の周方向に沿ってリング状になされた排気空間20が形成されており、後述するように、処理容器4内の雰囲気を偏りなく均等に排気するように構成されている。
また、マニホールド部10は、その下端が開口されて開口部となっており、その周辺部にリング状のフランジ部22が形成されている。そして、処理容器4の下端の開口部(マニホールド部10の下端の開口部)には、Oリング等のシール部材24を介して、蓋部26が気密に着脱可能に取り付けられている。
蓋部26は、ローディング機構30のアーム30Aの先端に支持されている。このローディング機構30は、例えば、ボートエレベータのような昇降機構よりなり、ローディング機構30を駆動することにより蓋部26を昇降できるように構成されている。そして、ローディング機構30により蓋部26が上昇すると、処理容器4(マニホールド部10)の開口部(炉口部分)が閉鎖され、ローディング機構30により蓋部26が下降すると、処理容器4(マニホールド部10)の開口部(炉口部分)が開口される。
なお、蓋部26は、例えば、ステンレススチール等の金属により形成されるとともに接地されており、電極である下部電極28として兼用されている。下部電極28には、インピーダンス整合用のマッチング回路76が介設された配線78を介して、プラズマ発生用の高周波電源80に接続されている。高周波電源80は、プラズマ処理中に、バイアス用の高周波電力を下部電極28に印加する。このバイアス用の高周波電力により、処理容器4内に生成されたプラズマ中のイオンが効果的に被処理体(半導体ウエハW)に引き込まれる。
また、蓋部26の中央部には、処理容器4内(上方)に向かって突起上に成型され、その上面が平坦になされた凸部32が設けられている。そして、蓋部26の凸部32の中心部を貫通するように、回転軸34が設けられている。回転軸34の貫通部には、回転軸34の回転を許容しつつ、処理容器4内の気密性を維持するためのシール部材として、例えば、磁性流体シール36が設けられている。回転軸34の下端には、回転モータ38に連結され、回転軸34を回転する。また、回転軸34の上端には、ボート台40が連結されている。
ボート台40上には、複数枚の被処理体、例えば、半導体ウエハWを保持するための保持手段42が設置されている。保持手段42は、例えば、石英製のウエハボート44からなり、上下に配置した石英製の天板44Aと底板44Bとの間に、例えば、3本の石英製の支柱46を掛け渡し、支柱46に所定のピッチ、例えば、1cmのピッチでウエハ支持溝(図示せず)を形成し、ウエハ支持溝に半導体ウエハWの周辺部を支持させることで、半導体ウエハWを所定のピッチで多段に支持できるように構成されている。
半導体ウエハWの枚数は、特に限定されるものではないが、例えば、25〜30枚程度である。これによって、ローディング機構30を駆動して昇降させることにより、半導体ウエハWはウエハボート44に支持された状態で、処理容器4内に対して下方より搬入及び搬出(ローディング及びアンローディング)される。
また、マニホールド部10には、処理容器4中へガスを導入するガス導入手段50が設けられている。ガス導入手段50は、例えば、マニホールド部10の側壁を貫通するようにして設けられた石英製のガス導入ノズル52を有している。ガス導入ノズル52としては、例えば、複数のガス噴出口52Aを有する、分散インジェクターが用いられている。また、ガス導入ノズル52は、図示しないマスフローコントローラ(MFC:Mass Flow Controller)等を介して、図示しない処理ガス供給源に接続されている。このため、処理ガス供給源からガス導入ノズル52を介して所望量の処理ガスが処理容器4内に供給される。なお、図1では1本のガス導入ノズル52しか図示していないが、ガス導入ノズル52は、用いるガスの種類等に応じて、必要な本数だけ設けられている。
マニホールド部10の内面及び蓋部26の内面であって、処理容器4内に晒される表面には、プラズマから保護のために、絶縁部材54、56が形成されている。絶縁部材54、56としては、例えば、薄い石英板を用いてもよいし、絶縁性薄膜を貼り付けるようにしてもよい。
また、排気空間20を区画するマニホールド部10の区画壁には排気口58が設けられている。排気口58には、排気系60が設けられている。排気系60は、排気口58に接続された排気路62に圧力調整弁64や真空ポンプ66等を順次介設して構成されており、処理容器4内の雰囲気を真空引きして処理容器4内を所定の圧力に維持する。
処理容器4の外周側には、半導体ウエハWを加熱するための加熱手段68が設けられている。加熱手段68は、例えば、円筒体状に成形された断熱材70と、断熱材70の内側に設けられた加熱ヒータ線72とからなり、半導体ウエハWの収容領域の側面全体を囲むように配置されている。なお、プラズマにより半導体ウエハWを所定の温度まで加熱する必要がない場合には、加熱手段68を設けなくてもよい。
処理容器4の天井部6の上面側には、電極である上部電極74が設けられている。上部電極74は、例えば、アルミニウム合金やステンレススチール等の金属により薄い円板状に成形されており、電極74の直径はウエハWの直径よりも少し大きなサイズに設定されている。上部電極74には、インピーダンス整合用のマッチング回路76が介設された配線78を介して、プラズマ発生用の高周波電源80に接続されており、上部電極74に高周波電力を印加するようになっている。
高周波電力の周波数としては、例えば、40MHzを用いることができるが、他に、13.56MHz等も用いることができる。ここで、蓋部26を兼用する下部電極28の凸部32の上面と上部電極74との間の距離は、処理容器4内にプラズマを発生させることができるような距離であるならば、特に限定されないが、例えば、40〜50cm程度の範囲内に設定するのがよい。また、半導体ウエハWのサイズは、その直径が300mm(12インチ)のものや200mm(8インチ)のもの等を用いることができ、そのサイズに対応して処理容器4の直径の大きさも設定される。そして、処理容器4の全体を覆うようにして、高周波を遮断する高周波(電磁)シールド(図示せず)が設けられており、安全性を確保するようになっている。
また、プラズマ処理装置1は、装置各部の制御を行う制御部100を備えている。図2に制御部100の構成を示す。図2に示すように、制御部100には、操作パネル121、温度センサ(群)122、圧力計(群)123、ヒータコントローラ124、マスフローコントローラ(MFC)制御部125、バルブ制御部126等が接続されている。
操作パネル121は、表示画面と操作ボタンとを備え、オペレータの操作指示を制御部100に伝え、また、制御部100からの様々な情報を表示画面に表示する。
温度センサ(群)122は、処理容器4内、ガス導入ノズル52内、排気路62内等の各部の温度を測定し、その測定値を制御部100に通知する。
圧力計(群)123は、処理容器4内、ガス導入ノズル52内、排気路62内等の各部の圧力を測定し、その測定値を制御部100に通知する。
ヒータコントローラ124は、加熱ヒータ線72を個別に制御するためのものであり、制御部100からの指示に応答して、これらに通電してこれらを加熱し、また、これらの消費電力を個別に測定して、制御部100に通知する。
MFC制御部125は、ガス導入ノズル52等に設けられた図示しないMFCを制御して、これらに流れるガスの流量を制御部100から指示された量とするとともに、実際に流れたガスの流量を測定して、制御部100に通知する。
バルブ制御部126は、各管に配置されたバルブの開度を制御部100から指示された値に制御する。
制御部100は、レシピ記憶部111と、ROM(Read Only Memory)112と、RAM(Random Access Memory)113と、I/Oポート(Input/Output Port)114と、CPU(Central Processing Unit)115と、これらを相互に接続するバス116とから構成されている。
レシピ記憶部111には、セットアップ用レシピと複数のプロセス用レシピとが記憶されている。熱処理装置1の製造当初は、セットアップ用レシピのみが格納される。セットアップ用レシピは、各熱処理装置に応じた熱モデル等を生成する際に実行されるものである。プロセス用レシピは、ユーザが実際に行う熱処理(プロセス)毎に用意されるレシピであり、例えば、処理容器4への半導体ウエハWのロードから、処理済みの半導体ウエハWをアンロードするまでの、各部の温度の変化、処理容器4内の圧力変化、処理ガスの供給の開始及び停止のタイミングと供給量などを規定する。
ROM112は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスクなどから構成され、CPU115の動作プログラム等を記憶する記録媒体である。
RAM113は、CPU115のワークエリアなどとして機能する。
I/Oポート114は、操作パネル121、温度センサ(群)122、圧力計(群)123、ヒータコントローラ124、MFC制御部125、バルブ制御部126等に接続され、データや信号の入出力を制御する。
CPU115は、制御部100の中枢を構成し、ROM112に記憶された制御プログラムを実行し、操作パネル121からの指示に従って、レシピ記憶部111に記憶されているレシピ(プロセス用レシピ)に沿って、熱処理装置1の動作を制御する。すなわち、CPU115は、温度センサ(群)122、圧力計(群)123、MFC制御部125等に処理容器4内、ガス導入ノズル52内、排気路62内の各部の温度、圧力、流量等を測定させ、この測定データに基づいて、ヒータコントローラ124、MFC制御部125、バルブ制御部126等に制御信号等を出力し、上記各部がプロセス用レシピに従うように制御する。
バス116は、各部の間で情報を伝達する。
次に、以上のように構成されたプラズマ処理装置1の洗浄方法について説明する。以下の説明において、プラズマ処理装置1を構成する各部の動作は、制御部100(CPU115)により制御されている。また、各処理における処理容器4内の温度、圧力、ガスの流量等は、前述のように、制御部100(CPU115)がヒータコントローラ124(加熱ヒータ線72)、MFC制御部125、バルブ制御部126等を制御することにより、例えば、図3に示すようなレシピに従った条件に設定される。まず、成膜処理について説明する。本例では、二官能性の酸無水物からなる第1のモノマーを含む第1の処理ガスと、二官能性のアミンからなる第2のモノマーを含む第2の処理ガスと、を交互に半導体ウエハWに供給して、半導体ウエハWにポリイミド膜を形成する成膜処理の場合を例に説明する。
まず、図3(a)に示すように、処理容器4内を所定の温度、例えば、150℃に設定する。また、図3(e)に示すように、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の窒素を供給する。次に、半導体ウエハWが収容されているウエハボート44をボート台40上に載置する。そして、ローディング機構30により蓋部26(ボート台40)を上昇させ、半導体ウエハW(ウエハボート44)を処理容器4内にロードする(ロード工程)。
続いて、図3(e)に示すように、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の窒素を供給するとともに、処理容器4内を所定の温度、例えば、100℃〜250℃に設定する。本例では、図3(a)に示すように、150℃に設定する。また、処理容器4内のガスを排出し、処理容器4を所定の圧力、例えば、0.1Torr(13.3Pa)〜2Torr(266Pa)に減圧する。本例では、図3(b)に示すように、処理容器4内を0.2Torr(26.6Pa)に減圧する。そして、処理容器4内をこの温度及び圧力で安定させる(安定化工程)。
処理容器4内を所定の圧力および温度で安定させた後、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の二官能性の酸無水物からなる第1のモノマーを含む第1の処理ガスを供給する。本例では、図3(c)に示すように、無水ピロメリト酸(PMDA)を100sccmの流量で供給する(第1の工程)。
第1の工程では、ウエハボート44内に収容された半導体ウエハWの表面にPMDAが吸着する。なお、半導体ウエハWの表面に吸着されたPMDA上にはPMDAが吸着せず、そのまま、処理容器4外に排出される。このため、PMDA半導体ウエハWの表面に均一に吸着される。
次に、ガス導入ノズル52からのPMDAの供給を停止し、処理容器4からPMDAをを排出し、図3(e)に示すように、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の窒素を供給して、処理容器4内のガスを排出する(パージ工程)。続いて、図3(e)に示すように、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の窒素を供給するとともに、図3(a)に示すように、処理容器4内を150℃に設定する。また、図3(b)に示すように、処理容器4内を0.2Torr(26.6Pa)に設定する。
処理容器4内を所定の圧力および温度で安定させた後、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の二官能性のアミンからなる第2のモノマーを含む第2の処理ガスを供給する。本例では、図3(c)に示すように、4,4'−オキシジアニリン(ODA)を100sccmの流量で供給する(第2の工程)。
第2の工程では、半導体ウエハWの表面に均一に吸着されたPMDAにODAが接触してポリアミド膜(前駆体)が生成され、さらに、この前駆体から水分(HO)が脱離する脱水縮合が進む。この結果、半導体ウエハWの表面にイミド分子が多数重合したポリイミド膜が形成される。
次に、ガス導入ノズル52からのODAの供給を停止し、処理容器4からODAを排出し、図3(e)に示すように、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の窒素を供給して、処理容器4内のガスを排出する(パージ工程)。続いて、図3(e)に示すように、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の窒素を供給するとともに、図3(a)に示すように、処理容器4内を150℃に設定する。また、図3(b)に示すように、処理容器4内を0.2Torr(26.6Pa)に設定する。
続いて、再び、第1の工程、パージ工程、第2の工程、及び、パージ工程を繰り返す。このように、第1の工程及びパージ工程と、第2の工程及びパージ工程とを一つのサイクルとし、このサイクルを複数回繰り返すことにより半導体ウエハW上に所定厚のポリイミド膜を形成する。なお、サイクルを繰り返す回数は、必要とされる膜厚等に応じて決定される。
半導体ウエハW上に所望の厚みのポリイミド膜が形成されると、ガス導入ノズル52から窒素を供給して、図3(b)に示すように、処理容器4内を常圧に戻す。また、図3(a)に示すように、処理容器4内を150℃に設定する。そして、ローディング機構30により蓋部26(ボート台40)を下降させ、半導体ウエハW(ウエハボート44)を処理容器4内からアンロードする(アンロード工程)。これにより、ポリイミド膜の成膜処理が終了する。
以上のような成膜処理を複数回行うと、成膜処理によって生成されるポリイミドが、半導体ウエハWの表面だけでなく、処理容器4の内壁のような処理容器4の内部や各種の治具等にも堆積(付着)する。このため、成膜処理を所定回数行った後、プラズマ処理装置1の内部に付着したポリイミドを除去する洗浄処理(本発明のポリイミド膜形成装置の洗浄方法)を行う。
まず、図4(a)に示すように、処理容器4内を所定の温度、例えば、150℃に設定する。また、図4(e)に示すように、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の窒素を供給する。次に、半導体ウエハWが収容されていないウエハボート44をボート台40上に載置する。そして、ローディング機構30により蓋部26(ボート台40)を上昇させ、ウエハボート44を処理容器4内にロードする(ロード工程)。
続いて、図4(e)に示すように、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の窒素を供給するとともに、処理容器4内を所定の温度に設定する。本例では、図4(a)に示すように、150℃に設定する。また、処理容器4内のガスを排出し、処理容器4を所定の圧力に減圧する。本例では、図4(b)に示すように、処理容器4内を0.3Torr(40Pa)に減圧する。そして、処理容器4内をこの温度及び圧力で安定させる(安定化工程)。
ここで、処理容器4内の温度は、400℃以下であることが好ましく、100℃〜300℃であることがさらに好ましく、150℃〜200℃であることが最も好ましい。かかる範囲とすることにより、低温下で洗浄処理することができるプラズマ処理の機能が発揮されるためである。
また、処理容器4内の圧力は、0.01Torr(1.33Pa)〜0.4Torr(53.2Pa)であることが好ましく、0.05Torr(6.65Pa)〜0.3Torr(40Pa)であることがさらに好ましい。処理容器4内の圧力をかかる範囲とすることにより、均一に洗浄することができるためである。
図5に処理容器4内の圧力とエッチングレートとの関係を示す。図5では、ウエハボート44にポリイミドが形成された半導体ウエハWを収容した状態で、処理容器4内の圧力を変化させて、プラズマ洗浄処理を行った場合のエッチングレート(μm/min)を測定した。なお、処理容器4内の温度を150℃、酸素の供給量を300sccm、RFパワー1500Wとした。図5に示すように、処理容器4内の圧力を0.55Torr(73.2Pa)以上にすると、エッチングした半導体ウエハWの中央部(C)と端部(E)とのエッチングレートの差が大きくなり、処理容器4内の圧力を0.3Torr(40Pa)以下とすることにより、エッチングした半導体ウエハWの中央部(C)と端部(E)とのエッチングレートの差が小さくなることが確認できた。
処理容器4内を所定の圧力および温度で安定させた後、ガス導入ノズル52から処理容器4内に所定量の酸素を供給するとともに、上部電極74と下部電極28との間に、高周波電源80からマッチング回路76を介して、所定量の高周波電力を印加する。本例では、図4(d)に示すように、1500W(周波数40MHz)の高周波電力を印加する。上部電極74と下部電極28との間に供給された酸素は、プラズマ励起(活性化)される。そして、活性化された酸素が処理容器4内に供給されることにより、処理容器4の内壁、各種の治具等に付着したポリイミドに接触し、ポリイミドがエッチングされる。これにより、プラズマ処理装置1の内部に付着したポリイミドが除去される(洗浄工程)。
ここで、印加する高周波電力は、1000W〜5000W(周波数40MHz)であることが好ましく、1500W〜3000W(周波数40MHz)であることがさらに好ましい。かかる範囲とすることにより、エッチングレートを向上させることができるためである。
図6に高周波電力とエッチングレートとの関係を示す。図6では、ウエハボート44にポリイミドが形成された半導体ウエハWを収容した状態で、高周波電力を変化させて、プラズマ洗浄処理を行った場合のエッチングレート(μm/min)を測定した。なお、処理容器4内の温度を150℃、圧力を0.3Torr(40Pa)、酸素の供給量を300sccmとし、高周波電力を1500Wを「1」としたときの比で示した。図6に示すように、高周波電力を1000W(周波数40MHz)とすることによりエッチングレートが大きくなり、高周波電力を1500W(周波数40MHz)以上とすることによりエッチングレートがさらに大きくなることが確認できた。
プラズマ処理装置1の内部に付着したポリイミドが除去されると、ガス導入ノズル52からの酸素の供給を停止するとともに、高周波電力の印加を終了する。そして、ガス導入ノズル52から窒素を供給して、図4(b)に示すように、処理容器4内を常圧に戻す。また、図4(a)に示すように、処理容器4内を150℃に設定する。そして、ローディング機構30により蓋部26(ボート台40)を下降させ、ウエハボート44を処理容器4内からアンロードする(アンロード工程)。これにより、洗浄処理が終了する。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、処理容器4内に酸素を供給するとともに、上部電極74と下部電極28との間に高周波電力を印加しているので、上部電極74と下部電極28との間に供給された酸素がプラズマ励起(活性化)し、処理容器4の内壁、各種の治具等に付着したポリイミドをエッチング(除去)する。このように、装置内部に付着したポリイミドを容易に除去することができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。
上記実施の形態では、PMDAと、ODAと、を交互に半導体ウエハWに供給して、半導体ウエハWにポリイミド膜を形成することにより装置内部に付着したポリイミドを除去する場合を例に本発明を説明したが、他の製造方法により装置内部に付着したポリイミドを除去する場合に本発明を適用することができる。
上記実施の形態では、PMDAと、ODAと、を交互に半導体ウエハWに供給した場合を例に本発明を説明したが、二官能性の酸無水物からなる第1のモノマーを含む第1の処理ガスを前記複数枚の被処理体に供給するステップと、前記反応室内に置換ガスを供給して前記反応室内の雰囲気を置換ガスにより置換するステップと、二官能性のアミンからなる第2のモノマーを含む第2の処理ガスを前記複数枚の被処理体に供給するステップと、を含むサイクルを複数回行えばよい。
また、上記実施の形態では、二官能性の酸無水物からなる第1のモノマーを含む第1の処理ガスとしてPMDA、二官能性のアミンからなる第2のモノマーを含む第2の処理ガスとしてODAを用いた場合を例に本発明を説明したが、例えば、第1のモノマーとしては、BTDA、ODPA、BPDA等のベンゼンを含む芳香族モノマーや、CBDA、CPDA、CHDA、TBDA等のベンゼンを含まない非芳香族モノマーを用いてもよい。第2のモノマーとしては、アミノ基が2つずつ形成されている芳香族モノマーや非芳香族モノマーを用いてもよい。
上記実施の形態では、プラズマ処理装置として、単管構造のバッチ式縦型プラズマ処理装置を用いた場合を例に本発明を説明したが、例えば、本発明を二重管構造のバッチ式縦型プラズマ処理装置に適用することも可能である。
本発明の実施の形態にかかる制御部100は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)など)から当該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する制御部100を構成することができる。
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板(BBS:Bulletin Board System)に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
本発明は、ポリイミド膜形成装置の洗浄に有用である。
1 プラズマ処理装置
4 処理容器
6 天井部
10 マニホールド部
26 蓋部
28 下部電極
30 ローディング機構
44 ウエハボート
52 ガス導入ノズル
58 排気口
68 加熱手段
74 上部電極
80 高周波電源
100 制御部
115 CPU
W 半導体ウエハ

Claims (4)

  1. 反応室内に収容された複数枚の被処理体にポリイミド膜を成膜する成膜工程により装置内部に付着したポリイミドを除去するポリイミド膜形成装置の洗浄方法であって、
    前記反応室内に酸素を供給するとともに当該反応室内に高周波電力を印加して前記酸素をプラズマ励起させ、該プラズマ励起された酸素を前記装置内部に付着したポリイミドに接触させることにより当該ポリイミドを除去する洗浄工程を備える、ことを特徴とするポリイミド膜形成装置の洗浄方法。
  2. 前記洗浄工程では、前記反応室内の圧力を1.33Pa〜53.2Paに設定する、ことを特徴とする請求項1に記載のポリイミド膜形成装置の洗浄方法。
  3. 前記洗浄工程では、1000W〜5000Wの高周波電力を印加する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のポリイミド膜形成装置の洗浄方法。
  4. 前記成膜工程では、二官能性の酸無水物からなる第1のモノマーを含む第1の処理ガスを前記複数枚の被処理体に供給するステップと、前記反応室内に置換ガスを供給して前記反応室内の雰囲気を前記置換ガスにより置換するステップと、二官能性のアミンからなる第2のモノマーを含む第2の処理ガスを前記複数枚の被処理体に供給するステップと、を含むサイクルを複数回行う、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリイミド膜形成装置の洗浄方法。
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