JP2015099465A - 運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転者のリスク傾向に応じた運転支援を行うことができる運転支援装置を提供すること。
【解決手段】 走行情報から運転者のリスク予測能力の指標と回避能力の指標を演算し、設定期間内の指標演算値に基づき判定した運転者のリスク傾向に応じて運転支援方法を切り替えるようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、運転支援装置に関するものである。
この種の技術としては、下記の特許文献1に記載の技術が開示されている。この文献には、先行車との車間距離が適正車間距離より短くなると運転者に警報を行うものが開示されている。適正車間距離は、運転者のアクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換え時間が短く、ブレーキ操作が強いときには短く設定するようにしている。
特開平6-231400号公報
上記特許文献1に記載の技術では、運転者がアクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換える時間やブレーキ操作の強弱から運転者の特性を判定し、先行車との接近に対する警報タイミングの調整を行っている。よって、運転者が実際に安全運転を行っているか否かについての診断は行うことができず、運転者が走行路状のリスク(他車両、歩行者、障害物などとの接触)に対してどのような傾向を有しているのかを判定することができないため、運転者のリスク傾向の観点からの警報を行うことができなかった。
本発明は、上記問題に着目されたもので、その目的とするところは、運転者のリスク傾向に応じた運転支援を行うことができる運転支援装置を提供することである。
上記課題を解決するために本発明では、走行情報から運転者のリスク予測能力の指標と回避能力の指標を演算し、設定期間内の指標演算値に基づき判定した運転者のリスク傾向に応じて運転支援方法を切り替えるようにした。
よって、運転者のリスク傾向に応じた運転支援を行うことができる。
実施例1のリスク傾向判定装置のブロック図である。 実施例1のコントローラにおいて実行される運転者リスク傾向判定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の車速積分値および最大減速度の計算方法を示す図である。 実施例1の車速積分値および最大減速度の頻度分布を示すグラフである。 実施例1のリスク予測能力指標と回避能力指標とによる運転者のリスク傾向を判定するマップである。 実施例1のリスク傾向の判定と運転支援方法の切り替え方法を示す図である。 実施例1の警報レベルに応じた警報仕様を示す図である。 実施例2のリスク傾向判定装置のブロック図である。 実施例2のコントローラにおいて実行される運転者リスク傾向判定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3のリスク傾向判定装置のブロック図である。 実施例3のコントローラにおいて実行される運転者リスク傾向判定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3の報知レベルに応じた報知仕様を示す図である。
〔実施例1〕
実施例1の運転者リスク傾向判定装置20について説明する。
[全体構成]
図1は運転者リスク傾向判定装置20のブロック図である。
運転者リスク傾向判定装置20は、車速検出部1、加速度検出部2、車両位置検出部3、コントローラ4、地図データベース5、一時不停止警報部12、Read Only Memory(以下、ROM)13、Random Access Memory(以下、RAM)14を有している。これらは自車両に搭載されている。
車速検出部1は、自車両の現在の車速Vを検出し、検出した現在の車速Vの情報をコントローラ4に出力する。車速検出部1としては、例えば、自車両の車輪の回転数等を基に車速を検出する車速センサを用いる。
加速度検出部2は、自車両の現在の加速度Gを検出し、検出した現在の加速度Gの情報をコントローラ4に出力する。加速度検出部2としては、例えば車両にかかる前後加速度、減速度、横加速度を検出することができる加速度センサを用いている。
車両位置検出部3は、自車両の現在位置を検出し、検出した自車両の現在位置情報をコントローラ4に出力する。車両位置検出部3としては、例えば、Global Positioning System(以下、GPS)受信機を用いている。
地図データベース5は、道路情報、交差点等の地図情報を記録している。交差点情報としては、例えば、信号機の有無、一時停止の必要な交差点(以下、一時停止交差点)であるか否かの情報を含む。
一時不停止警報部12は、例えば、モニタやスピーカを用いて信号音、音声、映像などで運転者に警報を行う。
ROM14は、記録されている情報を読み出すことのみ可能なメモリである。
RAM13は、記録されている情報を読み出すともに、情報を書き込みできるメモリである。
[コントローラの構成]
コントローラ4は、運転者リスク傾向判定部として構成され、交差点進入判定部6、リスク予測能力指標演算部7、回避能力指標演算部8、指標演算値記録部9、リスク傾向判定部10、運転支援切替部11を有している。
交差点進入判定部6は、車両位置検出部3で検出した車両の現在位置の情報と、地図データベース5の交差点情報に基づき、自車両が一時停止交差点へ接近していることおよび進入していることを判定し、その情報(接近進入情報)をリスク予測能力指標演算部7および回避能力指標演算部8に出力する。
リスク予測能力指標演算部7は、一時停止交差点への接近進入情報を受けて、車速検出部1で検出された一時停止交差点接近進入時の車速Vに基づいて、リスク予測能力指標の演算を行い、そのリスク予測能力指標演算値の情報を指標演算値記録部9に出力する。
回避能力指標演算部8は、一時停止交差点への接近進入情報を受けて、加速度検出部2で検出された減速度に基づいて、回避能力指標の演算を行い、その回避能力指標演算値の情報を指標演算値記録部9に出力する。
指標演算値記録部9は、リスク予測能力指標演算値および回避能力指標演算値の情報を記録する。指標演算値記録部9としては、例えば、ハードディスクやRAMを用いている。
リスク傾向判定部10は、指標演算値記録部9に記録されたリスク予測能力指標演算値および回避能力指標演算値を設定期間分読み出し、運転者のリスク傾向の判定を行う。また、判定されたリスク傾向の情報に基づき、自車両の運転者のリスク傾向の判定結果を報知させる報知指令を一時不停止警報部12に出力する。
支援切替部11は、リスク傾向判定部10で判定された運転者のリスク傾向の情報に基づき運転支援方法を決定し、運転支援指令を一時不停止警報部12に出力する。一時不停止警報部12では、リスク傾向判定部10から出力された運転支援指令に基づき、運転者に警報を行う。
[運転者リスク傾向判定処理]
図2は、コントローラ4において実行される運転者リスク傾向判定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、交差点進入判定部6において、車両位置検出部3で検出した自車両の現在位置と、地図データベース5の交差点情報に基づき、自車両が一時停止交差点に接近したか否かを判定する。
具体的には、自車両が一時停止交差点の予め設定した範囲内(例えば、一時停止交差点中心から半径30[m]の範囲内)に入ったか否かで一時停止交差点への接近を判定する。この設定範囲は、一時停止交差点の道路幅およびGPSの位置精度を考慮して設定する。自車両が一時停止交差点の設定範囲内に入ったと判定した場合(Yes)には、ステップS2に移行する。自車両が一時停止交差点の設定範囲外にいると判定した場合(No)には、一時停止交差点に接近していないと判定し、この判定を再度実行する。
ステップS2では、リスク予測能力指標演算部7において自車両が一時停止交差点に進入する際の車速Vの時系列データV(x)を記録し、回避能力指標演算部8において自車両が一時停止交差点に進入する際の加速度Gの時系列データG(t)を記録して、ステップS3に移行する。
具体的には、リスク予測能力指標演算部7および回避能力指標演算部8は、まずステップS1で自車両が一時停止交差点に接近したと判定された時刻t1から、車速Vの時系列データV(x)と加速度Gの時系列データG(t)の記録を開始する。時系列データV(x)および時系列データG(t)のサンプリング時間は、例えば10[msec]とする。
続いて、リスク予測能力指標演算部7および回避能力指標演算部8は、自車両が一時停止交差点を通過し終えたか否かを判定し、通過し終えたと判定した時刻t2において時系列データV(x)および時系列データG(t)の記録を終了し、ステップS3に移行する。自車両が一時停止交差点を通過し終えていないと判定した場合には、時系列データV(x)および時系列データG(t)の記録を継続するとともに、この判定を再度実行する。
ステップS3では、リスク予測能力指標演算部7において、自車両が一時停止交差点に進入した時刻t1の地点x1から、通過した時刻t2の地点x2までの車速Vの時系列データV(x)の記録から、交差点進入区間の最低車速Vminが設定値Vs以下か否かを判定する。最低車速Vminが設定値Vs以下と判定した場合(Yes)にはステップS4に移行する。最低車速Vminが設定値Vsより大きいと判定した場合(No)にはステップS5に移行する。
ステップS4では、リスク予測能力指標演算部7において、地点x1から地点x2までの時系列データV(x)の積分値Iv(車速積分値Iv)を計算して、ステップS6に移行する。図3は車速積分値Ivおよび後述する最大減速度Gmaxの計算方法を示す図である。図3(a)は自車両が一時停止交差点に進入する状況を示す図である。図3(b)は車速Vの時系列データV(x)を示すグラフである。図3(c)は加速度Gの時系列データG(t)を示すグラフである。具体的には、地点x1から地点x2までの時系列データV(x)のうち設定値Vs以下となっているデータを抽出する。抽出した時系列データV(x)と設定値Vsの差分を求め、この積分値を計算する。車速積分値Ivは図3(b)の塗りつぶし面積で表わされ、次の式(1)により求められる。
Figure 2015099465
ステップS5では、リスク予測能力指標演算部7において、車速積分値Ivを簡易的に設定値Vsと最低車速Vminとの差分(Iv=Vs-Vmin)と計算し、車速積分値Ivが負の値となるように計算して、ステップS6へ移行する。
ステップS6では、回避能力指標演算部8において、一時停止交差点進入区間での最大減速度Gmaxを計算して、ステップS7へ移行する。具体的な計算方法は、図3(c)に示すように自車両が一時停止交差点に進入した時刻t1から通過した時刻t2までの加速度Gの時系列データG(t)から負の最大値を最大減速度Gmaxとして抽出する。
ステップS7では、指標演算値記録部9において、ステップS4またはステップS5で計算した車速積分値Ivと、ステップS6で計算した最大減速度Gmaxを記憶して、ステップS8へ移行する。
ステップS8〜ステップS11の処理は、リスク傾向判定部10において行われる。
ステップS8では指標演算値記録部9に記録された設定期間の車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxのデータを抽出して、ステップS9へ移行する。設定期間とは予め決められた期間であり、定常的なリスク傾向を判定するための設定期間と、一時的なリスク傾向を判定するための設定期間とを設けている。例えば、定常的なリスク傾向を判定するための設定期間として1週間を設定期間(以下、長期設定期間)に設定し、一時的なリスク傾向を判定するための設定期間として1日を設定期間(以下、短期設定期間)に設定する。
ステップS9では、長期設定期間、短期設定期間のそれぞれの車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxのデータの分布から、自車両の運転者の車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxの代表値として75%タイル値IVおよび75%タイル値IGを抽出してステップS10へ移行する。図4は車速積分値Ivの頻度分布(図4(a))と最大減速度Gmaxの頻度分布(図4(b)を示すグラフである。具体的には、図4に示すように、車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxの頻度分布から、危険側の75%タイルに位置する、車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxを運転者の運転行動指標とする。
ステップS10では、長期設定期間内のデータ分布、短期設定期間内のデータ分布からそれぞれ求めた車速積分値Ivの代表値IV(リスク予測能力指標IV)および最大減速度Gmaxの代表値IG(回避能力指標IG)に基づき、運転者のリスク傾向を判定し、ステップS11へ移行する。図5はリスク予測能力指標IVと回避能力指標IGとによる運転者のリスク傾向を判定するマップである。図5に示すように、実施例1ではリスク傾向を以下の3タイプに分類している。
・低リスク傾向:リスク予測能力指標IVが所定値IVs以上
・中リスク傾向:リスク予測能力指数IVが所定値IVs未満 かつ 回避能力指数IGが所定値IGs以上
・高リスク傾向:リスク予測能力指数IVが所定値IVs未満 かつ 回避能力指数IGが所定値IGs未満
上記判定条件に、運転者ごとのリスク予測能力指標IVと回避能力指標IGの結果を当てはめ、運転者のリスク傾向を判定する。
ステップS11では、長期設定期間内のデータ分布から求めたリスク傾向(定常的リスク傾向)および短期設定期間内のデータ分布から求めたリスク傾向(一時的リスク傾向)の判定結果に基づき、運転支援方法の指令(警報レベル)を一時不停止警報部12に出力する。
基本的には、運転者のリスク傾向が高リスク傾向であるときには警報レベルを「高」に、運転者のリスク傾向が中リスク傾向であるときには警報レベルを「中」に、運転者のリスク傾向が低リスク傾向であるときには警報レベルを「低」に設定する。ただし、警報レベルを高側から低側(高→中、高→低、中→低)に切り替えるときと、低側から高側(低→中、低→高、中→高)に切り替えるときには、以下に説明する条件が整ったときには切り替える。
図6はリスク傾向の判定と運転支援方法の切り替え方法を示す図である。図6(a)は警報レベルを「高」から「低」に切り替えるときの方法、図6(b)は警報レベルを「低」から「高」に切り替えるときの方法を示す図である。ドライバの定常的なリスク傾向は簡単に変化するものではないため、長期設定期間内の走行データに基づいて、定常的なリスク傾向の判定を行う。図6(a)では、例えば1週間ごとにリスク傾向を判定し、定常的に高リスク傾向だった運転者が定常的に低リスク傾向と判定されたら、一時不停止警報の警報レベルを「低」に切り替える。
また、ドライバの心身状態によっては、一時的にリスク傾向が高リスク傾向側へ変化する場合もある。そこで、短期設定期間内の走行データに基づいて、一時的なリスク傾向の判定を行う。図6(b)では、例えば1日ごとにリスク傾向を判定し、低リスク傾向だった運転者がその日は高リスク傾向と判定されたときには、一時不停止警報の警報レベルを「高」に切り替える。
図7は警報レベルに応じた警報仕様を示す図である。図7(a)は各リスク傾向に対する警報レベルを示す表である。図7(b)は警報タイミングを示す図である。図7(c)は警報の強度を示す図である。
図7(a)に示すように、警報レベルは警報のタイミングと強度とを切り替える。警報レベルが「高」では警報のタイミングを早く、強度も表示と音量等で強めの警報となるように設定する。警報レベルが「中」では警報のタイミング、強度を通常のレベルに設定する。警報レベルが「低」では警報のタイミングを遅く、強度を弱めに設定する。
ステップS12では、一時不停止警報部12により警報レベルに応じた警報を行う。
[運転者リスク傾向判定動作]
自車両が一時停止交差点に接近していないときには、ステップS1の処理を繰り返す。
自車両が一時停止交差点に接近したときには、ステップS1→ステップS2へと進む。自車両が一時停止交差点に接近したと判定された時刻t1から、一時停止交差点を通過し終えたと判定した時刻t2までの間、車速Vの時系列データV(x)および加速度Gの時系列データG(t)を記録する。
時刻t2以降、ステップS3へ移行し、交差点進入区間の最低車速Vminが設定値Vs以下であるときには、ステップS4において車速積分値Ivを計算する。交差点進入区間の最低車速Vminが設定値Vsより大きいときには、ステップS5において車速積分値Ivを計算する。
車速積分値Ivの計算後、ステップS6において最大減速度Gmaxを計算する。
設定期間において車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxを記録すると、ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12へと進む。設定期間の車速積分値Ivから求めたリスク予測能力指標IVおよび最大減速度Gmaxから求めた回避能力指標IGに基づいて運転者のリスク傾向を判定し、リスク傾向に応じた警報レベルを設定して、一時不停止警報部12により警報を行う。
[作用]
運転者がアクセルペダルからブレーキペダルに踏み換える時間やブレーキ操作の強弱から運転者の特性を判定し、先行車との接近に対する警報タイミングを調整しているものがある。
この技術では、運転者がブレーキ操作を強く行うタイプであると判定されると、警報タイミングは遅く設定されることとなる。しかし、運転者のリスク予測能力が低い場合には、例えば、ドライバの死角から突然障害物が出現するようなときには、回避操作が遅れ不安全な状況となるおそれがある。
また運転者がブレーキ操作を弱く行うタイプであると判定されると、警報タイミングは早く設定されることとなる。しかし、運転者のリスク予測能力が低い場合には、障害物が目の前に出現する可能性が高く、単に警報タイミングを早く設定したとしても回避操作が間に合わなくなるおそれがある。
そこで実施例1では、走行情報から運転者のリスク予測能力の指標と回避能力の指標を演算し、設定期間内の指標演算値に基づき判定した運転者のリスク傾向に応じて運転支援方法を切り替えるようにした。これにより、見えないリスクに対するリスク予測能力と接近するリスクに対する回避能力の両面から運転者のリスク傾向を判定し、運転者のリスク傾向に応じた運転支援を行うことができる。
実施例1では、リスク傾向判定部10において、運転者のリスク傾向として、高リスク傾向、中リスク傾向、低リスク傾向を判定するようにした。
高リスク傾向は、運転者のリスク予測能力が低く、回避能力も低い。つまりこの傾向の運転者は、見えないリスクを予測することができず、リスクが接近しても回避する能力が低いため、事故を起こしやすい運転者であると言える。
中リスク傾向は、運転者のリスク予測能力が低いものの回避能力は高い。つまりこの傾向の運転者は、見えないリスクを予測することができないが、リスクが接近したときには回避することができるため、リスクに直面するものの事故には繋がり難い(所謂ヒヤリハット)運転者であると言える。
低リスク傾向は、運転者のリスク予測能力が高い。つまりこの傾向の運転者は、見えないリスクを予測することができるため、リスクに直面することが少ない運転者であると言える。見えないリスクに対する感度と接近するリスクに対する回避能力の両面から運転者のリスク傾向を事故への繋がり易さの順に上記の3つの傾向に分類することができる。
実施例1では、リスク傾向判定部10において、複数の設定期間を設定し、定常的なリスク傾向と、一時的なリスク傾向とを判定するようにした。
これにより、リスク傾向の変化に応じて運転支援の切り替えを適切なタイミングで行うことができる。
実施例1では、運転支援切替部11において、判定されたリスク傾向に応じて一時不停止の警報タイミングを変更するようにした。
これにより、高リスク傾向の運転者には早いタイミングで、中リスク傾向の運転者には通常のタイミングで、低リスク傾向の運転者には遅いタイミングで警報をすることとなり、リスク傾向に応じて適切なタイミングで警報を行うことができる。
実施例1では、運転支援切替部11において、判定されたリスク傾向に応じて一時不停止の警報強度を変更するようにした。
これにより、高リスク傾向の運転者には強く、中リスク傾向の運転者には通常程度に、低リスク傾向の運転者には弱く警報をすることとなり、リスク傾向に応じて適切な強度で警報を行うことができる。
実施例1では、運転支援切替部11において、リスク傾向判定部10で判定された定常的なリスク傾向が、高リスク傾向側から低リスク傾向側に変化した場合に、警報レベルを高側から低側へ切り替え、一時的なリスク傾向タイプが、低リスク傾向側から高リスク傾向側に変化した場合に、運転支援のレベルを低側から高側に切り替えるようにした。
これにより、警報レベルを低くするときには定期的なリスク傾向を用い、警報レベルを高くするときには一時的なリスク傾向を用いることとなり、運転支援のより安全側で行うことができる。
[効果]
(1) 車速Vおよび加速度G(車両の走行情報)を検出する車速検出部1および加速度検出部2(走行情報検出部)と、一時停止交差点への接近および進入時の車速Vが低いほど運転者のリスク予測能力指標IV(リスク予測能力の指標)を高く演算するリスク予測能力指標演算部7と、加速度Gから運転者のブレーキ操作が急ブレーキであるほど運転者の回避能力指標IG(回避能力の指標)を高く演算する回避能力指標演算部8と、演算されたリスク予測能力指標IVと回避能力指標IGを記録する指標演算値記録部9と、指標演算値記録部9が記録している設定期間のリスク要速能力指標IVと回避能力指標IG(指標演算値)に基づいて、リスク予測能力指標IVが高いほど運転者のリスク傾向が低いと判定し、回避能力指標IGが高いほど運転者のリスク傾向が低いと判定するリスク傾向判定部10と、設定期間ごとに判定されたリスク傾向に応じて運転支援方法を切り替える運転支援切替部11と、を備えた。
よって、運転者のリスク傾向に応じた運転支援を行うことができる。
(2) リスク傾向判定部10は、リスク傾向として、高リスク傾向、中リスク傾向、低リスク傾向を判定するようにした。
よって、見えないリスクに対する潜在リスク感度と接近するリスクに対する回避能力の両面から運転者のリスク傾向を事故への繋がり易さの順に3つの傾向に分類することができる。
(3) リスク傾向判定部10は、複数の設定期間を設定し、定常的なリスク傾向と、一時的なリスク傾向とを判定するようにした。
よって、リスク傾向の変化に応じて運転支援の切り替えを適切なタイミングで行うことができる。
(4) 一時停止交差点で不停止となることが予測されたときに警報を行う一時不停止警報部12を備え、運転支援切替部11は、判定されたリスク傾向に応じて一時不停止の警報タイミングを変更するようにした。
よって、リスク傾向に応じて適切なタイミングで警報を行うことができる。
(5) 運転支援切替部11は、判定されたリスク傾向に応じて一時不停止の警報強度を変更するようにした。
よって、リスク傾向に応じて適切な強度で警報を行うことができる。
(6) 運転支援切替部11は、リスク傾向判定部10で判定された定常的なリスク傾向が、高リスク傾向から低リスク傾向側に変化した場合に、運転支援のレベルを高から低側へ切り替え、一時的なリスク傾向タイプが、低リスク傾向から高リスク傾向側に変化した場合に、運転支援のレベルを低から高側に切り替えるようにした。
よって、運転支援のより安全側で行うことができる。
〔実施例2〕
実施例2の運転者リスク傾向判定装置20について説明する。実施例1では運転支援として一時停止交差点における警報のみを行っていたが、実施例2ではさらに運転者にブレーキ操作を促すことや車両の減速または停止を自動的に行う制動支援も行うようにした。実施例1と同じ構成については同一の符号を付して説明を省略する。
[全体構成]
図8は運転者リスク傾向判定装置20のブロック図である。実施例2では制動支援部13が追加されている。制動支援部13は、運転支援切替部11から出力された運転支援方法の指令と減速や停止が必要な場面での自車両の走行状態とに応じて制動支援を行う。制動支援の方法としては、アクセルペダル反力を大きくしてブレーキ操作を促すもの、ブレーキアクチュエータを制御し運転者のブレーキ操作をアシストするもの、自動的に(運転者のブレーキ操作がないときに)制動を実行するものなどがあげられる。
[運転者リスク傾向判定処理]
図9は、コントローラ4において実行される運転者リスク傾向判定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS21では、交差点進入判定部6において、車両位置検出部3で検出した自車両の現在位置と、地図データベース5の交差点情報に基づき、自車両が一時停止交差点に接近したか否かを判定する。具体的な方法は実施例1と同様である。自車両が一時停止交差点の設定範囲内に入ったと判定した場合(Yes)には、ステップS22に移行する。自車両が一時停止交差点の設定範囲外にいると判定した場合(No)には、一時停止交差点に接近していないと判定し、この判定を再度実行する。
ステップS22では、リスク予測能力指標演算部7において自車両が一時停止交差点に進入する際の車速Vの時系列データV(x)を記録し、回避能力指標演算部8において自車両が一時停止交差点に進入する際の加速度Gの時系列データG(t)を記録して、ステップS23に移行する。具体的な方法は、実施例1と同様である。
ステップS23では、リスク予測能力指標演算部7において、自車両が一時停止交差点に進入した時刻t1の地点x1から、通過した時刻t2の地点x2までの車速Vの時系列データV(x)の記録から、交差点進入区間の最低車速Vminが設定値Vs以下か否かを判定する。最低車速Vminが設定値Vs以下と判定した場合(Yes)にはステップS24に移行する。最低車速Vminが設定値Vsより大きいと判定した場合(No)にはステップS25に移行する。
ステップS24では、リスク予測能力指標演算部7において、地点x1から地点x2までの時系列データV(x)の積分値Iv(車速積分値Iv)を計算して、ステップS26に移行する。計算方法は実施例1と同様である。
ステップS25では、リスク予測能力指標演算部7において、車速積分値Ivを簡易的に設定値Vsと最低車速Vminとの差分(Iv=Vs-Vmin)と計算し、車速積分値Ivが負の値となるように計算して、ステップS26へ移行する。
ステップS26では、回避能力指標演算部8において、一時停止交差点進入区間での最大減速度Gmaxを計算して、ステップS27へ移行する。計算方法は実施例1と同様である。
ステップS27では、指標演算値記録部9において、ステップS24またはステップS25で計算した車速積分値Ivと、ステップS26で計算した最大減速度Gmaxを記憶して、ステップS28へ移行する。
ステップS28〜ステップS31の処理は、リスク傾向判定部10において行われる。
ステップS28では指標演算値記録部9に記録された設定期間の車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxのデータを抽出して、ステップS29へ移行する。設定期間については実施例1と同様である。
ステップS29では、長期設定期間、短期設定期間のそれぞれの車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxのデータの分布から、自車両の運転者の車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxの代表値として75%タイル値IVおよび75%タイル値IGを抽出してステップS30へ移行する。75%タイル値IVおよび75%タイル値IGの求め方は実施例1と同様である。
ステップS30では、長期設定期間内のデータ分布、短期設定期間内のデータ分布からそれぞれ求めた車速積分値Ivの代表値IV(リスク予測能力指標IV)および最大減速度Gmaxの代表値IG(回避能力指標IG)に基づき、運転者のリスク傾向を判定し、ステップS31へ移行する。具体的なリスク傾向の判定は実施例1と同様である。
ステップS31では、長期設定期間内のデータ分布から求めたリスク傾向(定常的リスク傾向)および短期設定期間内のデータ分布から求めたリスク傾向(一時的リスク傾向)の判定結果に基づき、運転支援方法の指令(警報レベル、精度支援レベル)を一時不停止警報部12および制動支援部13に出力する。
制動レベルの設定は実施例1で説明した警報レベルと同様に設定すれば良い。また制動支援のタイミングと強度も実施例1で説明した警報のタイミングと強度と同様に設定すれば良い。
ステップS32では、一時不停止警報部12により警報レベルに応じた警報を行い、制動支援部13により制動支援レベルに応じた制動支援を行う。
[運転者リスク傾向判定動作]
自車両が一時停止交差点に接近していないときには、ステップS21の処理を繰り返す。
自車両が一時停止交差点に接近したときには、ステップS21→ステップS22へと進む。自車両が一時停止交差点に接近したと判定された時刻t1から、一時停止交差点を通過し終えたと判定した時刻t2までの間、車速Vの時系列データV(x)および加速度Gの時系列データG(t)を記録する。
時刻t2以降、ステップS23へ移行し、交差点進入区間の最低車速Vminが設定値Vs以下であるときには、ステップS24において車速積分値Ivを計算する。交差点進入区間の最低車速Vminが設定値Vsより大きいときには、ステップS25において車速積分値Ivを計算する。
車速積分値Ivの計算後、ステップS26において最大減速度Gmaxを計算する。
設定期間において車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxを記録すると、ステップS27→ステップS28→ステップS29→ステップS30→ステップS31→ステップS32へと進む。設定期間の車速積分値Ivから求めたリスク予測能力指標IVおよび最大減速度Gmaxから求めた回避能力指標IGに基づいて運転者のリスク傾向を判定し、リスク傾向に応じた警報レベルおよび制動支援レベルを設定して、一時不停止警報部12により警報を行い、制動支援部13により制動支援を行う。
[作用]
実施例2では、運転支援切替部11において、判定されたリスク傾向に応じて制動支援のタイミングを変更するようにした。
これにより、高リスク傾向の運転者には早いタイミングで、中リスク傾向の運転者には通常のタイミングで、低リスク傾向の運転者には遅いタイミングで制動支援をすることとなり、リスク傾向に応じて適切なタイミングで制動支援を行うことができる。
実施例2では、運転支援切替部11において、判定されたリスク傾向に応じて制動支援の強度を変更するようにした。
これにより、高リスク傾向の運転者には強く、中リスク傾向の運転者には通常程度に、低リスク傾向の運転者には弱く制動支援をすることとなり、リスク傾向に応じて適切な強度で制動支援を行うことができる。
[効果]
(7) 減速や停止が必要な場面で制動支援を行う制動支援部13を備え、運転支援切替部11は、判定されたリスク傾向に応じて制動支援タイミングを変更するようにした。
よって、リスク傾向に応じて適切なタイミングで制動支援を行うことができる。
(8) 運転支援切替部11は、判定されたリスク傾向に応じて制動支援の強度を変更することを特徴とする運転支援装置。
よって、リスク傾向に応じて適切な強度で制動支援を行うことができる。
〔実施例3〕
実施例3の運転者リスク傾向判定装置20について説明する。実施例1では運転支援として一時停止交差点における警報のみを行っていたが、実施例3ではさらに運転者に具体的な運転アドバイスを行う制動支援も行うようにした。実施例1と同じ構成については同一の符号を付して説明を省略する。
[全体構成]
図10は運転者リスク傾向判定装置20のブロック図である。実施例3ではアドバイス報知部15が追加されている。アドバイス報知部15は、運転支援切替部11から出力された運転支援方法の指令と減速や停止が必要な場面での自車両の走行状態とに応じて具体的な運転アドバイスを行う。アドバイス報知部15は、例えば、表示モニタや音声出力されるスピーカなどを用いる。
[運転者リスク傾向判定処理]
図11は、コントローラ4において実行される運転者リスク傾向判定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS41では、交差点進入判定部6において、車両位置検出部3で検出した自車両の現在位置と、地図データベース5の交差点情報に基づき、自車両が一時停止交差点に接近したか否かを判定する。具体的な方法は実施例1と同様である。自車両が一時停止交差点の設定範囲内に入ったと判定した場合(Yes)には、ステップS42に移行する。自車両が一時停止交差点の設定範囲外にいると判定した場合(No)には、一時停止交差点に接近していないと判定し、この判定を再度実行する。
ステップS42では、リスク予測能力指標演算部7において自車両が一時停止交差点に進入する際の車速Vの時系列データV(x)を記録し、回避能力指標演算部8において自車両が一時停止交差点に進入する際の加速度Gの時系列データG(t)を記録して、ステップS43に移行する。具体的な方法は、実施例1と同様である。
ステップS43では、リスク予測能力指標演算部7において、自車両が一時停止交差点に進入した時刻t1の地点x1から、通過した時刻t2の地点x2までの車速Vの時系列データV(x)の記録から、交差点進入区間の最低車速Vminが設定値Vs以下か否かを判定する。最低車速Vminが設定値Vs以下と判定した場合(Yes)にはステップS44に移行する。最低車速Vminが設定値Vsより大きいと判定した場合(No)にはステップS45に移行する。
ステップS44では、リスク予測能力指標演算部7において、地点x1から地点x2までの時系列データV(x)の積分値Iv(車速積分値Iv)を計算して、ステップS46に移行する。計算方法は実施例1と同様である。
ステップS45では、リスク予測能力指標演算部7において、車速積分値Ivを簡易的に設定値Vsと最低車速Vminとの差分(Iv=Vs-Vmin)と計算し、車速積分値Ivが負の値となるように計算して、ステップS46へ移行する。
ステップS46では、回避能力指標演算部8において、一時停止交差点進入区間での最大減速度Gmaxを計算して、ステップS47へ移行する。計算方法は実施例1と同様である。
ステップS47では、指標演算値記録部9において、ステップS44またはステップS45で計算した車速積分値Ivと、ステップS46で計算した最大減速度Gmaxを記憶して、ステップS48へ移行する。
ステップS48〜ステップS51の処理は、リスク傾向判定部10において行われる。
ステップS48では指標演算値記録部9に記録された設定期間の車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxのデータを抽出して、ステップS49へ移行する。設定期間については実施例1と同様である。
ステップS49では、長期設定期間、短期設定期間のそれぞれの車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxのデータの分布から、自車両の運転者の車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxの代表値として75%タイル値IVおよび75%タイル値IGを抽出してステップS50へ移行する。75%タイル値IVおよび75%タイル値IGの求め方は実施例1と同様である。
ステップS50では、長期設定期間内のデータ分布、短期設定期間内のデータ分布からそれぞれ求めた車速積分値Ivの代表値IV(リスク予測能力指標IV)および最大減速度Gmaxの代表値IG(回避能力指標IG)に基づき、運転者のリスク傾向を判定し、ステップS51へ移行する。具体的なリスク傾向の判定は実施例1と同様である。
ステップS51では、長期設定期間内のデータ分布から求めたリスク傾向(定常的リスク傾向)および短期設定期間内のデータ分布から求めたリスク傾向(一時的リスク傾向)の判定結果に基づき、運転支援方法(報知レベル)の指令を一時不停止警報部12およびアドバイス報知部15に出力する。
報知レベルの設定は実施例1で説明した警報レベルと同様に設定すれば良い。図12は報知レベルの仕様を示す図である。図12に示すように、報知レベルは具体的な運転アドバイスの内容を切り替える。報知レベルが「高」では出会い頭事故全般のリスクに対する注意を促す報知を行う。報知レベルが「中」では死角に障害物があるときには回避が間に合わないリスクに対する注意を促す報知、または急ブレーキ時に後続車から追突されるリスクに対する報知を行う。報知レベルが「低」では安全運転ができていることの報知、または一時停止、安全確認を維持することの報知を行う。
ステップS52では、一時不停止警報部12により警報レベルに応じた警報を行い、アドバイス報知部15により報知レベルに応じたアドバイスを行う。
[運転者リスク傾向判定動作]
自車両が一時停止交差点に接近していないときには、ステップS41の処理を繰り返す。
自車両が一時停止交差点に接近したときには、ステップS41→ステップS42へと進む。自車両が一時停止交差点に接近したと判定された時刻t1から、一時停止交差点を通過し終えたと判定した時刻t2までの間、車速Vの時系列データV(x)および加速度Gの時系列データG(t)を記録する。
時刻t2以降、ステップS43へ移行し、交差点進入区間の最低車速Vminが設定値Vs以下であるときには、ステップS44において車速積分値Ivを計算する。交差点進入区間の最低車速Vminが設定値Vsより大きいときには、ステップS45において車速積分値Ivを計算する。
車速積分値Ivの計算後、ステップS46において最大減速度Gmaxを計算する。
設定期間において車速積分値Ivおよび最大減速度Gmaxを記録すると、ステップS47→ステップS48→ステップS49→ステップS50→ステップS51→ステップS52へと進む。設定期間の車速積分値Ivから求めたリスク予測能力指標IVおよび最大減速度Gmaxから求めた回避能力指標IGに基づいて運転者のリスク傾向を判定し、リスク傾向に応じた警報レベルおよび報知レベルを設定して、一時不停止警報部12により警報を行い、アドバイス報知部15により運転アドバイスを行う。
[作用]
実施例3では、運転支援切替部11において、判定されたリスク傾向に応じて制動支援の運転者へのアドバイス内容を変更するようにした。
これにより、リスク予測能力が低く、回避能力も低い運転者に対しては一時停止交差点進入時の出会い頭事故のリスクに対する注意を促す報知をすることで、リスクを避け、またリスク回避に対して予め行動の準備をさせることができる。またリスク予測能力が低いが回避能力が高い運転者に対しては、回避能力を過信しすぎるとリスクに対する回避が間に合わないことや、回避操作により新たなリスクが発生することを認識させることができる。また、リスク予測能力が高い運転者に対しては、安全運転を維持するように報知することで、安全運転維持のモチベーションを高めることができる。したがって、リスク傾向に応じて適切なアドバイスを行うことができる。
[効果]
(9) 運転者に対するアドバイスを行うアドバイス報知部15を備え、運転支援切替部11は、判定されたリスク傾向に応じてアドバイス内容を変更するようにした。
よって、リスク傾向に応じて適切なアドバイスを行うことができる。
〔他の実施例〕
以上、本発明は上記実施例の構成に限らず、他の構成であっても構わない。
運転者の安全運転判定方法は、実施例1ないし実施例3で示した各方法を組み合わせて行っても良い。
実施例1ないし実施例3では、リスク傾向判定部10を車両に搭載されたコントローラ4内部に設置したが、指標演算値記録部9を取り外し可能なハードディスクなどにすることで、リスク傾向判定部10を車両の外部に設置することも可能である。この場合、管理者が、運転者の安全運転度の判定結果を把握し、運転者の安全運転教育に活用することもできる。
また、指標演算値記録部9とリスク傾向判定部10をデータセンタに設置することも可能である。この場合、リスク予測能力指標演算部7および回避能力指標演算部8の演算結果は、通信手段を介して車両からデータセンタに送信する。データセンタに設置されたリスク傾向判定部10で判定された運転者のリスク傾向の判定結果は、再び通信手段を介して、他の運転者と比較した位置づけとともに、データセンタから車両に送信する。
リスク傾向の判定結果および他の運転者と比較した位置づけは、運転者自身に報知することも可能だが、管理者またはデータセンタが、これを保険会社に提供し、契約車両の保険料率の設定、割引に活用することも可能である。
実施例1ないし実施例3に記載したリスク予測能力指標および回避能力指標は、独立行政法人産業技術総合研究所が提供する日本最大規模の運転行動データベースを使い、低リスク群(事故もヒヤリハットも少ないドライバ)、中リスク群(ヒヤリハット多発ドライバ)、高リスク群(事故経験ありのドライバ)の分類可能性が確認されている。したがって、リスク予測能力指標として用いた車速積分値Ivは、交差点進入時の不安全事象の発生しやすさと関連する運転行動指標であると言える。また、回避能力指標として用いた最大減速度Gmaxは、他者とのヒヤリハット状況となるか、さらに深刻な不安全状況となるかを区別する運転行動指標であると言える。これらのリスク傾向を把握することで、適切な運転支援、運転者教育、リスク管理等が可能となる。
1 車速検出部(走行情報検出部)
2 加速度検出部(走行情報検出部)
7 リスク予測能力指標演算部
8 回避能力指標演算部
9 指標演算値記録部
10 リスク傾向判定部
11 運転支援切替部
12 一時不停止警報部
13 制動支援部
14 アドバイス報知部

Claims (9)

  1. 車両の走行情報を検出する走行情報検出部と、
    前記走行情報に基づき一時停止交差点への接近および進入時の車速が低いほど運転者のリスク予測能力の指標を高く演算するリスク予測能力指標演算部と、
    前記走行情報に基づき前記運転者の運転操作が急操作であるほど運転者の回避能力の指標を高く演算する回避能力指標演算部と、
    演算された前記リスク予測能力の指標と回避能力の指標を記録する指標演算値記録部と、
    前記指標演算値記録部が記録している設定期間の指標演算値に基づいて、前記リスク予測能力の指標が高いほど運転者のリスク傾向が低いと判定するとともに、前記回避能力の指標が高いほど運転者のリスク傾向が低いと判定するリスク傾向判定部と、
    前記設定期間ごとに判定された前記リスク傾向に応じて運転支援方法を切り替える運転支援切替部と、
    を備えたことを特徴とする運転支援装置。
  2. 請求項1に記載の運転支援装置において、
    前記リスク傾向判定部は、前記リスク傾向として、高リスク傾向、中リスク傾向、低リスク傾向を判定することを特徴とする運転支援装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の運転支援装置において、
    前記リスク傾向判定部は、複数の設定期間を設定し、定常的なリスク傾向と、一時的なリスク傾向とを判定することを特徴とする運転支援装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の運転支援装置において、
    一時停止交差点で不停止となることが予測されたときに警報を行う一時不停止警報部を備え、
    前記運転支援切替部は、判定された前記リスク傾向に応じて一時不停止の警報タイミングを変更することを特徴とする運転支援装置。
  5. 請求項4に記載の運転支援装置において、
    前記運転支援切替部は、判定された前記リスク傾向に応じて一時不停止の警報強度を変更することを特徴とする運転支援装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の運転支援装置において、
    減速や停止が必要な場面で制動支援を行う制動支援部を備え、
    前記運転支援切替部は、判定された前記リスク傾向に応じて制動支援タイミングを変更することを特徴とする運転支援装置。
  7. 請求項6に記載の運転支援装置において、
    前記運転支援切替部は、判定された前記リスク傾向に応じて制動支援の強度を変更することを特徴とする運転支援装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の運転支援装置において、
    運転者に対するアドバイスを行うアドバイス報知部を備え、
    前記運転支援切替部は、判定された前記リスク傾向に応じてアドバイス内容を変更することを特徴とする運転支援装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の運転支援装置において、
    前記運転支援切替部は、前記リスク傾向判定部で判定された定常的なリスク傾向が、高リスク傾向から低リスク傾向側に変化した場合に、運転支援のレベルを高から低側へ切り替え、一時的なリスク傾向タイプが、低リスク傾向から高リスク傾向側に変化した場合に、運転支援のレベルを低から高側に切り替えることを特徴とする運転支援装置。
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