JP2015098704A - オーガヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】掘削ビットを有するオーガヘッド100であって、オーガ装置の先端部に取り付けられる中心軸部1と、中心軸部から略等しい間隔で外側に延出するように形成された複数の羽根部2、…と、複数の羽根部の各々の先端部に設けられ、中心軸部の軸心を回転中心Aとする当該オーガヘッドの回転方向後ろ側に向けて延出された複数の外周側板部3、…と、を備え、複数の外周側板部は、一の外周側板部の回転方向後ろ側となる後端部と当該一の外周側板部の回転方向後ろ側にて隣合う他の外周側板部の回転方向前側となる前端部とが所定間隔以上離間してなる。
【選択図】図1
Description
一般的にオーガヘッドの掘削時の回転方向は一方向であるため、掘削の反作用で掘削孔が曲がり易く、地盤の影響を受けると掘削孔の直進性が保ち難い。特に、玉石地盤や岩盤では、掘削孔の曲がりが発生し易く、一度掘削孔の曲がりが発生すると修正が殆ど不可能である。また、直進性を保つために掘削速度を低下させると、時間やコストが掛かってしまうといった問題が生じる。
また、ケーシングの外周の環状部分の内外で土砂等の縁が完全に切れるため、土砂等の上向きの排出(リフティング)性能が悪いといった問題がある。特に、玉石等がオーガヘッドとともに回転し易くなり、土砂等の上向きの排出が行われずに閉塞する虞がある。この場合、オーガヘッドの正転、逆転を繰り返すことで閉塞した玉石等を動かして再掘削しなければならない。再掘削できない場合には、オーガヘッドを引き抜かなければならないが、環状のケーシングの内側に玉石等が詰まり易いために、引抜抵抗が大きくなって引き抜きに時間がかかり、場合によっては引き抜きできない虞もある。
さらに、オーガヘッドの先端部に掘削ビットが配設されたT字状等のプレートが設けられているため、プレートとケーシングの間やプレートどうしの隙間に玉石等が詰まり易くなる。
地盤を掘削する掘削ビットを有するオーガヘッドであって、
オーガ装置の先端部に取り付けられる中心軸部と、
前記中心軸部から略等しい間隔で外側に延出するように形成された複数の羽根部と、
前記複数の羽根部の各々の先端部に設けられ、前記中心軸部の軸心を回転中心とする当該オーガヘッドの回転方向後ろ側に向けて延出された複数の外周側板部と、を備え、
前記複数の外周側板部は、
一の外周側板部の前記回転方向後ろ側となる後端部と当該一の外周側板部の前記回転方向後ろ側にて隣合う他の外周側板部の前記回転方向前側となる前端部とが所定間隔以上離間してなることを特徴とする。
前記複数の外周側板部は、更に、
前記回転中心に対して径方向の最も外側に配置された掘削ビットにより掘削可能な範囲の外径よりも小さい外径を有するように配置されてなることを特徴とする。
前記外周側板部には、前記回転中心に対して径方向の最も外側の掘削ビットが配設されてなることを特徴とする。
前記複数の羽根部の各々には、複数の掘削ビットが設けられ、
前記複数の掘削ビットは、
前記回転中心に近いものほど当該オーガヘッドの掘削進行方向側に位置するように前記羽根部の各々に配設されてなることを特徴とする。
前記複数の掘削ビットは、
前記回転中心に対して径方向外側に離れたものほど前記回転方向後ろ側に位置するように前記羽根部の各々に配設されてなることを特徴とする。
前記複数の外周側板部は、
前記回転中心に略直交する平面内にて、一の外周側板部の前記回転方向後ろ側となる後端部と当該一の外周側板部の前記回転方向後ろ側にて隣合う他の外周側板部の前記回転方向前側となる前端部との距離が、前記中心軸部と前記外周側板部との距離よりも大きくなるように離間してなることを特徴とする。
なお、本実施形態では、回転しながら地盤を掘削するオーガヘッド100の軸方向を上下方向として説明し、オーガヘッド100の掘削進行方向側を下側、掘削進行方向と反対側を上側とする。また、オーガヘッド100の回転方向とは、地盤を掘削する際に当該オーガヘッド100が正回転する方向のことを言う。
また、中心軸部1の中央掘削ビット1aよりも上側に、3つの羽根部2、…が設けられている。
具体的には、3つの掘削ビット2a、…は、中心軸部1の回転中心Aに近いものほど当該オーガヘッド100の掘削進行方向側に位置するように配設されている(図1参照)。すなわち、3つの掘削ビット2a、…のうち、中央掘削ビット1aに最も近い掘削ビット2aが最も掘削進行方向側(下側)に配設され、中央掘削ビット1aから離れていくほど掘削進行方向と反対側(上側)に上下位置をずらすように配設されている。例えば、図1に示すように、回転中心Aを通る平面内にて、一の羽根部2に配設された掘削ビット2a及び中央掘削ビット1aの各々の掘削進行方向側の先端部どうしを通る一の直線L1と、一の羽根部2と異なる他の羽根部2に配設された掘削ビット2a及び中央掘削ビット1aの各々の掘削進行方向側の先端部どうしを通る他の直線L2とによりなす角度θ1が、50〜160度となるように配設されるのが好ましい。
また、3つの掘削ビット2a、…のうち、中心軸部1の回転中心Aから径方向外側に最も離れた掘削ビット2aよりも回転方向後ろ側に位置するように、各羽根部2の先端部に外周側板部3がそれぞれ配設されている。
また、各外周側板部3には、回転中心Aに対して径方向の最も外側に位置する最外掘削ビット3aが着脱自在に取付けられている。具体的には、各外周側板部3の回転方向前側の端部及び回転方向後ろ側の端部の各々に最外掘削ビット3aがそれぞれ配設されている。つまり、回転方向前側の端部に設けられた最外掘削ビット3aは、各羽根部2における3つの掘削ビット2a、…のうちの中心軸部1の回転中心Aから径方向外側に最も離れた掘削ビット2aよりも回転方向後ろ側に配置されている。
すなわち、例えば、玉石S(図3参照)の一方向から視た形状を模式的に楕円形状と仮定した場合に、中心軸部1の外周面と外周側板部3の内周面との距離D2よりも短径の長さDbが小さい玉石Sは通過可能となる。そこで、一の外周側板部3の回転方向後ろ側の後端部32と当該一の外周側板部3の回転方向後ろ側にて隣合う他の外周側板部3の回転方向前側の前端部31との距離D1が、玉石Sの短径の長さDbよりも大きくなるように形成する。これにより、中心軸部1の外周面と外周側板部3の内周面との間を通過した玉石Sが、一の外周側板部3の回転方向後ろ側の後端部32と当該一の外周側板部3の回転方向後ろ側にて隣合う他の外周側板部3の回転方向前側の前端部31との間を通過可能となる。
なお、図2中には、土砂や玉石等の移動方向を白抜きの矢印で模式的に表している。
この場合も上記と同様に、一の外周側板部3の回転方向後ろ側となる後端部32と当該一の外周側板部3の回転方向後ろ側にて隣合う他の外周側板部3の回転方向前側となる前端部31の掘削ビットの先端部との距離が、中心軸部1と外周側板部3との距離D2よりも大きくなるように離間しており、さらに、距離D2の2倍の長さよりも大きく離間しているのが好ましい。
オーガスクリューの先端部に取り付けられたオーガヘッド100を所定の回転方向に回転させながら掘削進行方向に移動させていくことで、当該オーガヘッド100による地盤の掘削が行われる。
このとき、先ず、最も掘削進行方向側の中央掘削ビット1aにより地盤の掘削が行われ、次いで、羽根部2の3つの掘削ビット2aのうち、回転中心Aに近い掘削進行方向側の掘削ビット2aから順次地盤の掘削が行われていく。中央掘削ビット1aや羽根部2の掘削ビット2aにより掘削された土砂や玉石等は、掘削進行方向と反対側に排出されるとともに、隣合う外周側板部3どうしの隙間部分から径方向外側に押し出されていく。特に、掘削された玉石は、中心軸部1の外周面と外周側板部3の内周面との間を通過した後、隣合う外周側板部3どうしの隙間部分を通過するように、径方向外側に押し出される。
また、最外掘削ビット3aにより掘削された土砂等は、各外周側板部3の回転方向後ろ側の空間、すなわち、隣合う外周側板部3どうしの隙間部分に移動する。さらに、外周側板部3の外周面により掘削孔の内壁側に土砂が押し付けられて、掘削孔の内壁が圧密された状態となる。
つまり、掘削された土砂等の全てを掘削進行方向と反対側に排出するのではなく、一部分を当該オーガヘッド100の径方向外側に押し出すことで掘削孔の内壁を圧密した状態として当該掘削孔の直進性を維持することができる。さらに、排出される土砂の量を少なくすることができ、排土処理の効率化を図ることができる。
また、オーガヘッド100の外周部に3つの外周側板部3、…を部分的に配設することで、当該外周部を環状に形成する場合に比べて軽量化を図ることができ、作業性を向上させることができる。
さらに、3つの外周側板部3、…は、回転中心Aに対して径方向の最も外側に配置された最外掘削ビット3aにより掘削可能な範囲の外径よりも小さい外径を有するように配置されているので、最外掘削ビット3aにより掘削された土砂等を逃がす空間を掘削進行方向と反対側及び回転方向前側に確保することができ、当該オーガヘッド100の掘削性能をより向上させることができる。
このように、曲がりの少ない高精度の掘削孔を掘削速度を低下させることなく効率良く形成することができる。
図4は、本発明を適用した変形例のオーガヘッド200の概略構成を示す底面図である。また、この変形例のオーガヘッド200は、以下に詳細に説明する以外の点で上記実施形態のオーガヘッド100と略同様であり、詳細な説明は省略する。
すなわち、3つの外周側板部203、…の各々は、前端部31と後端部32との間の中途部33にて径方向外側に屈曲した形状に形成されている(図4参照)。具体的には、各外周側板部203は、中心軸部1の回転中心Aに略直交する平面内にて、前端部31、後端部32及び中途部33が中心軸部1の軸心を中心とする同心円上に配置されるように屈曲している(図4参照)。
このような形状の外周側板部203であっても、上記実施形態と同様に、径方向外側に押し出された土砂等を外周側板部203の外周面により掘削孔の内壁側に押し付けることができ、内壁が圧密された崩壊の虞が少ない掘削孔を形成することができる。これにより、曲がりの少ない高精度の掘削孔を掘削速度を低下させることなく効率良く形成することができる。
1 中心軸部
1a 中央掘削ビット
2 羽根部
2a 掘削ビット
3、203 外周側板部
31 前端部
32 後端部
33 中途部
3a 最外掘削ビット
A 回転中心
Claims (6)
- 地盤を掘削する掘削ビットを有するオーガヘッドであって、
オーガ装置の先端部に取り付けられる中心軸部と、
前記中心軸部から略等しい間隔で外側に延出するように形成された複数の羽根部と、
前記複数の羽根部の各々の先端部に設けられ、前記中心軸部の軸心を回転中心とする当該オーガヘッドの回転方向後ろ側に向けて延出された複数の外周側板部と、を備え、
前記複数の外周側板部は、
一の外周側板部の前記回転方向後ろ側となる後端部と当該一の外周側板部の前記回転方向後ろ側にて隣合う他の外周側板部の前記回転方向前側となる前端部とが所定間隔以上離間してなることを特徴とするオーガヘッド。 - 前記複数の外周側板部は、更に、
前記回転中心に対して径方向の最も外側に配置された掘削ビットにより掘削可能な範囲の外径よりも小さい外径を有するように配置されてなることを特徴とする請求項1に記載のオーガヘッド。 - 前記外周側板部には、前記回転中心に対して径方向の最も外側の掘削ビットが配設されてなることを特徴とする請求項2に記載のオーガヘッド。
- 前記複数の羽根部の各々には、複数の掘削ビットが設けられ、
前記複数の掘削ビットは、
前記回転中心に近いものほど当該オーガヘッドの掘削進行方向側に位置するように前記羽根部の各々に配設されてなることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のオーガヘッド。 - 前記複数の掘削ビットは、
前記回転中心に対して径方向外側に離れたものほど前記回転方向後ろ側に位置するように前記羽根部の各々に配設されてなることを特徴とする請求項4に記載のオーガヘッド。 - 前記複数の外周側板部は、
前記回転中心に略直交する平面内にて、一の外周側板部の前記回転方向後ろ側となる後端部と当該一の外周側板部の前記回転方向後ろ側にて隣合う他の外周側板部の前記回転方向前側となる前端部との距離が、前記中心軸部と前記外周側板部との距離よりも大きくなるように離間してなることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のオーガヘッド。
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2013
- 2013-11-19 JP JP2013238794A patent/JP6325800B2/ja active Active
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