JP2015098650A - メタルマスク材料及びメタルマスク - Google Patents

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【課題】エッチング性に優れ、有機ELディスプレイ等の製造に用いるメタルマスクとして適したメタルマスク材料及びメタルマスクを提供する。【解決手段】NiとCoを合計で30〜45質量%、Coを0〜6質量%含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなるFe−Ni系合金であり、圧延面の結晶方位(111)、(200)、(220)、(311)のX線回折強度を、それぞれ、I(111)、I(200)、I(220)、I(311)としたとき、式1:I(200)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≰40%、式2:I(311)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≰25%、式3:{I(220)+I(200)}/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≰90%の関係を満たすメタルマスク材料である。【選択図】なし

Description

本発明は、有機ELディスプレイの製造等で使用されるメタルマスク材料及びメタルマスクに関する。
フラットパネルディスプレイの中で現在主流の液晶ディスプレイと比較して、有機ELディスプレイは、構造がシンプルなため製品をより薄くでき、動きの速い映像の表示がスムースで、さらに視野角が広いなどの特徴を持つ。この有機ELディスプレイは、携帯端末などの小型機器では既に量産化されており、次世代ディスプレイの本命として、大型ディスプレイでの実用化が進められている。
有機ELディスプレイの製造では、一定寸法の開孔を複数設けたメタルマスクを基板上にセットし、蒸着により有機材料を基板の所定位置に成形するカラーパターニング工程がある。この工程では、蒸着源からの輻射熱、さらには、メタルマスク表面に温度の高い有機材料が付着することで、メタルマスクの温度が100℃程度にまで上昇する場合があり、基板上の成形位置の精度を保つため、メタルマスクには基板と同程度以下の熱膨張を有する材料を使用する必要がある。
カラーパターニング工程での別の問題として、基板上に成形する有機材料の位置ずれが生じ、映像の色むらなどの不具合が発生する場合がある。この工程では、1点の蒸着源からメタルマスクの開孔部を通過して有機材料が基板上に付着する。このため、メタルマスクが厚い場合、蒸着源から離れた位置で有機材料の入射角が浅くなると開孔部壁が影になり、有機材料のパターン形状が開孔部と異なる形状に成形され、形状精度を保つことが困難となる。これは、シャドウイング効果と呼ばれており、メタルマスクを薄くすることで改善される。
一方、上記問題を回避するためにメタルマスクを薄くすると、ハンドリング時に折れが生じたり、メタルマスクに有機材料が堆積して重量が増加することによりメタルマスクに歪が生じる場合がある。このような不具合を回避するためには、メタルマスクの強度を保つ必要があり、厚みを薄くするには限度がある。
そこで、メタルマスクの強度と開孔部の形状精度を両立する方法として、部分的に補強金属線を設けて、厚みの薄いメタルマスクのたわみを防止する技術(特許文献1)や、開孔形成層を薄くしつつ、これと別体の支持層を接合して1枚のメタルマスクを作製する技術(特許文献2、3)が開示されている。
特開平10−50478号公報 特許第4126648号公報 特開2004−039628号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術の場合、補強金属線の陰になる部分には有機材料が付着しないため、シャドウイング効果と類似した現象が生じ、基板上に形成される有機材料の形状精度が悪くなる。また、特許文献2、3に開示された技術の場合、1枚のメタルマスクを製造するために2枚の金属箔が必要であり、さらにこれらの金属箔を精度よく接合する必要があるため、メタルマスクの成形工程が複雑となり、製造コストの上昇を招く。
そこで、上記した問題の解決策として、強度が保てる程度の厚みを有する材料を用いつつも、開孔部周辺をハーフエッチングで薄くしてから開孔部を成形する方法が知られている。これにより、1枚の金属箔を用いつつも、シャドウイング効果を抑え、さらに材料の強度を確保して有機材料の付着による歪の発生を抑えることができる。また、開孔部をエッチング法で作製することで、所定の開孔部を持つマスク(箔、板)をめっき法で直接作製する場合と比較して製造コストを低減することができる。
しかしながら、ハーフエッチングやその後の本エッチングにより開孔部を精度良く形成するためには、エッチング性(エッチングの均一性)に優れた材料を使用する必要がある。エッチングが均一でないと、ハーフエッチング後の材料厚みが一定にならなかったり、エッチング成形された開孔部の形状が不均一になるなどの不具合が生じる。
本発明は、エッチング性に優れ、有機ELディスプレイ等の製造に用いるメタルマスクとして適したメタルマスク材料及びメタルマスクを提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、材料の結晶方位を制御することで、ハーフエッチング後の材料厚みが均一となり、開孔部を精密にエッチング加工できることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)NiとCoとを合計で30〜45質量%、Coを0〜6質量%含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなるFe−Ni系合金であり、圧延面の結晶方位(111)、(200)、(220)、(311)のX線回折強度を、それぞれ、I(111)、I(200)、I(220)、I(311)としたとき、以下の関係を満たすことを特徴とする、均一エッチング性に優れた有機ELディスプレイ用メタルマスク材料である。
式1:I(200)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦40%
式2:I(311)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦25%
式3:{I(220)+I(200)}/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦90%
(2)(1)に記載の材料を用いたメタルマスクである。
本発明によれば、エッチング性に優れ、有機ELディスプレイ等の製造に用いるメタルマスクとして適したメタルマスク材料及びメタルマスクを提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係るメタルマスク材料について説明する。なお、特に説明しない限り、「%」は「質量%」を表す。
(合金成分)
有機ELの基板にはガラスが使用されており、基板上に設置するメタルマスクの熱膨張係数がガラスの熱膨張係数10×10−6/℃以下となるように合金成分を調整する必要がある。熱膨張係数は、Feに所定濃度のNi及び/又はCoを添加することで調整が可能であり、NiとCoとを合計で30〜45%とし、かつCoを0〜6%とするFe−Ni系合金とした。NiとCoとの合計濃度及びCoの濃度がこの範囲から外れると、メタルマスクの熱膨張係数がガラスの熱膨張係数より大きくなるため不適である。好ましくはNiとCoを合計34〜38%とし、かつCoを0〜6%とする。
(結晶の配向)
メタルマスク材料の圧延面の結晶方位(111)、(200)、(220)、(311)のX線回折積分強度を、それぞれ、I(111)、I(200)、I(220)、I(311)としたとき、以下の式1〜式3の関係を満たすと、エッチング性(エッチングの均一性)に優れ、高精細なエッチング加工が可能となる。
式1:I(200)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦40%
式2:I(311)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦25%
式3:{I(220)+I(200)}/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦90%
一般に、結晶方位によりエッチング速度に差異があることが知られており、材料が特定方位に強く配向していない場合に均一にエッチングされる。材料が特定方位に強く配向した場合は、特定方位が優先的にエッチングされ易くなる、又はエッチングされ難くなることで、エッチングが不均一になることで、エッチング精度が低下する。メタルマスク用素材として使用されるFe−Ni系の合金では、主要な結晶方位は(111)、(200)、(220)、(311)であり、本発明者が各方位の配向度とエッチング性の関係を鋭意調査した結果、(200)、(311)につき、それぞれが一定範囲以下かつ、(200)、(220)の合計の配向度が一定値以下の場合に、良好なエッチング性を示すことを見出した。すなわち、均一かつ精度良くエッチングするためには、式1〜式3を満たすような、特定方位にのみ強く配向しない材料を使用すればよい。式1〜式3につき、いずれか1つ以上が上限を超えた場合、エッチング速度が部分的に不均一となり、エッチング精度が劣化する。
なお、式1〜式3は、後述する最終再結晶焼鈍前の圧延加工度及び結晶粒度を制御することで、調整することができる。
(厚み)
本発明のメタルマスク材料の厚みは、例えば、0.02〜0.10mm、より好ましくは、0.025〜0.08mmとすることができる。メタルマスク材料の厚みが、0.02mm未満であるとハンドリング性が劣ると共に、有機材料の堆積によりメタルマスクに歪や変形が生じ易くなることで、基板上に形成される有機材料の位置精度が劣る場合がある。メタルマスク材料の厚みが0.10mmを超えるとシャドウイング効果が顕著に生じる場合がある。
(メタルマスク材料の製造方法)
本発明のメタルマスク材料は、例えば、次のように製造することができるが、以下に示す方法に限定されることを意図しない。
まず溶解炉で原料を溶解し、上記Fe−Ni系合金組成の溶湯を得る。この時、溶湯の酸素濃度が高いと、酸化物などの晶出物の生成量が増えてエッチング不良の原因となる場合があるため、一般的な脱酸方法、例えば炭素を加えて真空誘導溶解などにより溶湯の清浄度を高めてからインゴットに鋳造する。その後、熱間圧延、酸化層の研削除去の後、冷間圧延と焼鈍を繰返して所定の厚みに仕上げる。ここで、最終再結晶焼鈍前の冷間圧延加工度を35〜85%とし、最終再結晶焼鈍にてJIS G 0551に規定する結晶粒度番号が7.0以上となるように焼鈍し、さらに最終冷間圧延の加工度を35〜85%とする。最終再結晶焼鈍後の結晶粒度番号を7.0以上とするためには、最終再結晶焼鈍時の温度と時間を制御すれば良い。
メタルマスク材料の(200)、(220)、(311)の配向度は、上述のように最終再結晶焼鈍前の冷間圧延加工度、最終再結晶焼鈍の結晶粒度番号、及び最終冷間圧延の加工度によって決まる。例えば、最終冷間圧延の加工度が低い場合は、最終再結晶焼鈍で得られる結晶配向がそのまま残りやすいため、最終製品の結晶配向は最終再結晶焼鈍の影響を強く受ける。また、最終再結晶焼鈍前の冷間圧延加工度に応じて、最終再結晶焼鈍の結晶配向が影響を受ける。
具体的には、最終再結晶焼鈍前の冷間圧延加工度が85%を超えると、(200)の配向度はあまり変化せずに(220)の配向が強くなり、これら2つの和である式3が上限を超えるため、ハーフエッチング性及びエッチング精度が劣る。また、最終再結晶焼鈍前の冷間圧延加工度が35%未満の場合、材料の加工歪の分布が不均一になり、その後の最終再結晶焼鈍で結晶粒が混粒になるため、ハーフエッチング性及びエッチング精度が劣る。
最終再結晶焼鈍後の結晶粒度番号が7.0未満であると、(200)の配向が強くなり、式1の値が上限値を超え、ハーフエッチング性及びエッチング精度が劣る。なお、最終再結晶焼鈍後の結晶粒度番号が大きくても、未再結晶部分がなければ、エッチング性への影響は小さいため、結晶粒度番号に特に上限は無い。
最終冷間圧延の加工度が85%を超えると、(200)の配向度はあまり変化せずに(220)の配向度が相対的に強くなるため、式3の値が上限値を超え、ハーフエッチング性及びエッチング精度が劣る。また、最終冷間圧延加工度が35%未満の場合は、(311)の配向が強くなり、式2の上限を超えるため、エッチング精度が劣る。
以下、本発明の実施例を示すが、これらは本発明をより良く理解するために提供するものであり、本発明が限定されることを意図するものではない。
(実験例A)
(1)メタルマスク材料の製造
Feに36質量%のNiを加えた原料を真空誘導溶解にて溶製し、厚み50mmのインゴットを鋳造した。これを8mmまで熱間圧延し、表面の酸化膜を研削除去した後、圧延と焼鈍を繰返して、表1の板厚のメタルマスク材料に仕上げた。最終再結晶焼鈍前の圧延加工度及び結晶粒度を表1に示す。結晶粒度は、最終再結晶焼鈍時の炉温度1000〜1150℃、炉内滞留時間8〜60秒の間で調整することで制御した。
(2)結晶方位
X線回折装置(株式会社リガク社製の型番:RINT−TTR)を用いて、メタルマスク材料の圧延面の(111)、(200)、(220)、(311)の各X線回折強度(回折ピークの積分強度)を測定し、式1〜式3の値を算出した。
(3)ハーフエッチングの評価
メタルマスク材料の各サンプルを200mm角の試験片に切り出し、その片面に耐酸テープを貼り付けた。この試験片に対し、スプレー方式のエッチング装置により、液温度25℃、比重45ボーメ度の塩化第二鉄溶液をスプレーし、試験片の反対面(上記片面の対向面)のみを溶解(エッチング)した。エッチングは、重量法で試験片の厚みが半分になるまで行った。上記ハーフエッチングが終了した後、試験片の中心部と、これを中心とした半径80mmの円周上に等間隔となる8点と、の合計9点の位置の厚みをマイクロメーターでそれぞれ測定した。
測定した9点の厚みの平均値AVを算出し、さらに9点のうち厚みの最大値MAXおよび最小値MINを取得した。ハーフエッチングの評価基準として、{(MAX−MIN)/AV}×100の値が2.5%未満の場合を「○」、2.5〜5%の場合を「△」、5%を超える場合を「×」とした。
評価が○、△であれば実用上問題はない。なお、ハーフエッチングの評価は、エッチングの均一性の指標である。
(4)開孔部のエッチング精度の評価
メタルマスク材料の各サンプルを200mm角の試験片に切り出し、試験片の表面に半径50μmの円を300μm間隔で配置したレジストパターンを形成し、スプレー方式のエッチング装置により、液温度25℃、比重45ボーメ度の塩化第二鉄溶液をレジストパターン側から10秒間スプレーし、開孔部をエッチングで形成した。試験片を水洗後にレジストを剥離し、任意に10個の開孔部を選び、走査型電子顕微鏡(SEM)にてその直径を測定した。10個の開孔部の直径の平均値をDAV、測定した10個の開孔部の直径のうち、最大値と最小値をそれぞれ、DMAX、DMINとした。
開孔部のエッチング精度の評価基準として、(DMAX−DAV)と(DAV−DMIN)の値がいずれも1μm未満の場合を「○」、(DMAX−DAV)と(DAV−DMIN)のうち、少なくとも1方が1μm以上の場合を「×」とした。
Figure 2015098650
表1から明らかなように、式1〜式3の値が規定範囲内である各実施例の場合、ハーフエッチング性とエッチング精度が共に向上した。
一方、最終再結晶焼鈍前の冷間圧延加工度が85%を超えた比較例1の場合、(200)と(220)の配向度の和が増大し、式3の値が90%を超えたため、ハーフエッチング性、エッチング精度が共に劣った。
最終再結晶焼鈍後の結晶粒度番号が7.0未満である比較例2の場合、(200)の配向度が高くなり、式1の値が上限値を超えたため、ハーフエッチング性、エッチング精度が共に劣った。
最終冷間圧延の加工度が85%を超えた比較例3の場合、(200)と(220)の配向度の和が高くなり、式3の値が上限値を超えたため、ハーフエッチング性、エッチング精度が共に劣った。
最終再結晶焼鈍前の冷間圧延加工度が35%未満である比較例4の場合、最終再結晶焼鈍で金属組織が混粒となり、結晶粒度番号の判定ができなかった。そして、混粒組織のため、エッチング精度が劣った。
最終圧延加工度が35%未満の比較例5の場合、(200)の配向度である式1、および(200)と(220)の配向度の和である式3が規定値を満たしているため、ハーフエッチング性は良好であるが、(311)の配向度が高くなって式2の値が上限値を超えたため、エッチング精度が劣った。
(実験例B)
表2に示す組成の原料を真空誘導溶解にて溶製し、厚み50mmのインゴットを鋳造した。これを8mmまで熱間圧延し、表面の酸化膜を研削除去した後、圧延と焼鈍を繰返して、表2の板厚のメタルマスク材料に仕上げた。最終再結晶焼鈍前の圧延加工度及び結晶粒度を表2に示す。結晶粒度は、実験例Aと同様に調整した。
得られたメタルマスク材料につき、実験例Aと同様にして各評価を行った。
Figure 2015098650
表2から明らかなように、式1〜式3の値が規定範囲内である各実施例の場合、ハーフエッチング性とエッチング精度が共に向上した。
一方、最終再結晶焼鈍前の圧延加工度が85%を超えた比較例11の場合、(200)と(220)の配向度の和が増大し、式3の値が90%を超えたため、ハーフエッチング性、エッチング精度が共に劣った。
最終再結晶焼鈍後の結晶粒度番号が7.0未満である比較例12の場合、(200)の配向度が高くなり、式1の値が上限値を超えたため、ハーフエッチング性、エッチング精度が共に劣った。
最終冷間圧延の加工度が85%を超えた比較例13の場合、(200)と(220)の配向度の和が高くなり、式3の値が上限値を超えたため、ハーフエッチング性、エッチング精度が共に劣った。
本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、材料の結晶方位を制御することで、ハーフエッチング後の材料厚みが均一となり、開孔部を精密にエッチング加工できることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)NiとCoとを合計で30〜45質量%、Coを0〜6質量%含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる厚み0.02〜0.10mmのFe−Ni系合金であり、圧延面の結晶方位(111)、(200)、(220)、(311)のX線回折強度を、それぞれ、I(111)、I(200)、I(220)、I(311)としたとき、以下の関係を満たすことを特徴とする、均一エッチング性に優れた有機ELディスプレイ用メタルマスク材料である。
式1:I(200)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦40%
式2:I(311)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦25%
式3:{I(220)+I(200)}/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦90%
(2)(1)に記載の材料を用いたメタルマスクである。


Claims (2)

  1. NiとCoとを合計で30〜45質量%、Coを0〜6質量%含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなるFe−Ni系合金であり、圧延面の結晶方位(111)、(200)、(220)、(311)のX線回折強度を、それぞれ、I(111)、I(200)、I(220)、I(311)としたとき、以下の関係を満たすことを特徴とする、メタルマスク材料。
    式1:I(200)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦40%
    式2:I(311)/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦25%
    式3:{I(220)+I(200)}/{I(111)+I(200)+I(220)+I(311)}≦90%
  2. 請求項1に記載のメタルマスク材料を用いたメタルマスク。
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