JP2015098471A - 化学種発生向上試剤 - Google Patents

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貴士 宮澤
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Abstract

【課題】化学増幅レジストにおいて光酸発生剤からの酸発生を向上させる試剤の提供。【解決手段】1,1,2−トリス(4−メトキシフェニル)−2−トリエチルシリルエタン。該化合物は光照射により電子を放出し、光酸発生剤からの酸発生を促進するとともに、生成物の光化学分子内環化反応によりフェナントレン誘導体に変換され、増感体として酸発生を更に促進する。【選択図】なし

Description

本出願に関係する相互参照
本出願の特許請求の範囲は、米国特許法35U.S.C.S 119(e)に基づいて2013年11月18日に出願された米国仮出願第61/962,860号の利益を主張するものであり、その内容がここに援用される。
本発明の1つの態様は、前駆体から酸及び塩基等の化学種の発生を向上させる生成物を生成し得る試剤の分野に関する。かかる生成物は、そのエネルギー若しくは電子を前駆体に移動する、又は、前駆体のエネルギー若しくは電子を受容することができる。
現在の高解像度のリソグラフィ工程は、化学増幅レジスト(CARs)に基づき微細寸法形状のパターン形成に使用される。
微細寸法形状をパターン形成する方法は、US7851252(2009年2月17日出願)に開示されている。
本発明に関するある1つの態様は、試剤を含有する組成物、該組成物の溶液及び該組成物から形成される膜のうちの少なくとも1つにおいて第1化学種を発生させ得る試剤に関する。場合によっては、かかる組成物はかかる試剤以外の成分を含まなくてもよい。
かかる試剤に関し、上記第1化学種が、ラジカル、イオン、及び、異常原子価を有する原子を含む反応中間体からなる群のうちの1つであることが好ましい。かかる反応中間体の典型例は、カルベン及びシリレンである。上記第1化学種の具体例の1つは、2つの原子間結合の開裂により生成されるラジカルであり、該2つの原子のうち1つは芳香族基が結合する。
かかる試剤に関し、上記第1化学種が、上記組成物、上記溶液及び前記膜のうちの少なくとも1つへの第1電磁波及び第1粒子線のうちの少なくとも1つによる第1露光によって発生することが好ましい。
本発明に関する他の態様は、上記試剤を含有する組成物、該組成物の溶液及び該組成物から形成される膜のうちの少なくとも1つにおいて第1生成物を発生させ得る試剤に関する。場合によっては、かかる組成物はかかる試剤以外の成分を含まなくてもよい。かかる第1の生成物のいくつかの具体例は、縮合芳香族化合物、並びに、多重結合及び少なくとも1つの芳香族基を有する化合物である。
かかる試剤に関し、上記試剤が第1共役系を有し;上記第1生成物が第2共役系を有し;且つ該第2共役系が上記第1共役系より拡張されていることが好ましい。かかる第1共役系の具体例の1つは、芳香族基そのものであり、かかる第2共役系の具体例の1つは第1共役系より大きい縮合芳香族基である。
かかる試剤に関し、上記第1生成物が、第1原子及び第2原子との間の第1結合の形成により発生することが好ましい。かかる第1生成物の具体例の1つは、分子内環化反応から生成される化合物である。
かかる試剤に関し、上記第1原子が前記試剤において上記第2原子と結合されないことが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第1結合の形成が、上記組成物、上記溶液及び上記膜のうちの少なくとも1つへの第2電磁波及び第2粒子線のうちの少なくとも1つによる第2露光により起こることが好ましい。上記第1の結合の形成が分子内環化反応である反応の典型例は、ジヒドロフェナントレン等の縮環構造を有する化合物の生成である。
かかる試剤に関し、上記第2露光は、酸素分子の存在下実施されることが好ましい。典型的には、酸素分子は、かかる分子内環化反応によって形成される縮環構造を有するかかる化合物の芳香化を高め得る。
かかる試剤に関し、上記第1化学種が、上記試剤の水素原子を引き抜くことにより発生することが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第1化学種が、直接的に又は間接的に上記組成物、上記溶液及び上記膜のうちの少なくとも1つにおいて第2生成物に変換されることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第2生成物が、第4原子に結合した第3原子及び第6原子に結合した第5原子の少なくとも2つの原子の上記試剤からの除去の結果であることが好ましい。かかる第2生成物の具体例の1つは、かかる脱離反応によって生成される少なくとも多重結合を有する化合物である。
かかる試剤に関し、上記試剤が第7原子と第8原子とを有し、上記第2生成物は上記第7原子と上記第8原子との間の多重結合の形成の結果であることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記試剤が第3π電子系と第4π電子系とを有し、上記第3π電子系が上記多重結合を介して上記第2生成物において上記第4π電子系と共役していることが好ましい。かかる第2生成物の具体例の1つは、少なくとも1つの芳香族基を有するエテン又はアセチレンである。
かかる試剤に関し、上記第7原子と第8原子との間の結合は、上記試剤における単結合であることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記試剤における上記第3π電子系と上記第4π電子系との第1相互作用は、上記第2生成物における上記第3π電子系と上記第4π電子系との第2相互作用より弱いことが好ましい。上記試剤の具体例の1つにおいて、かかる相互作用は弱いのは、上記第3π電子系が少なくとも単結合を介して上記第4π電子系に結合するからである。
かかる試剤に関し、上記試剤の紫外線及び可視領域での吸収スペクトルの第1カットオフ波長が、上記第2生成物の紫外線及び可視領域での吸収スペクトルの第2カットオフ波長より短いことが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第2生成物が、上記試剤及び上記第2生成物のうちの少なくとも1つを含む組成物、該組成物の溶液並びに該組成物から形成される膜の少なくとも1つにおいて、第3生成物へ変換され得ることが好ましい。かかる組成物は、上記試剤と上記第2生成物の両方を含んでいてもよい。かかる試剤に関し、上記第2生成物が、上記組成物、上記溶液及び上記膜のうちの少なくとも1つへの第3電磁波及び第3粒子線のうちの少なくとも1つによる第3露光により上記第3生成物に変換され得ることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第3露光が酸素分子存在下で実施されることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第2生成物は第1芳香族基及び第2芳香族基を有し、上記第3生成物は縮環構造を有することが好ましい。上記第3生成物の典型例は、フェナントレン誘導体又はアントラセン誘導体である。
かかる試剤に関し、上記第1芳香族基が電気的に上記第2芳香基と相互作用することが好ましい。典型的に、かかる試剤と比較して、上記第2生成物において電子はより非局在化する。
かかる試剤に関し、上記第1芳香族基が少なくとも1つの多重結合を介して上記第2芳香族基と電気的に相互作用していることが好ましい。
かかる試剤に関し、少なくとも1つの多重結合が炭素−炭素二重結合を含むことが好ましい。
かかる試剤に関し、上記試剤の最高被占軌道(HOMO)が上記第2生成物の最高被占軌道(HOMO)より低いことが好ましい。これにより、上記第2生成物の励起エネルギーを下げ得る。
かかる試剤に関し、上記試剤が上記第1芳香族基及び上記第2芳香族基を有し、上記第1芳香族基が上記試剤における少なくとも1つの炭素−炭素単結合を介して第2芳香族基に結合していることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第1電磁波及び上記第1粒子線が極端紫外線(EUV)光及び電子ビーム(EB)であることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第2生成物及び第1化合物の間の第1相互作用が上記第1化合物からの第2化学種の発生を高めることが好ましい。上記第2化学種のいくつかの具体例は、酸、塩基及びラジカルである。
かかる試剤に関し、上記第1相互作用が、上記第2生成物及び上記第1化合物のうちの少なくとも1つの第1励起によって誘発されることが好ましい。かかる相互作用の典型例は、電子移動、エネルギー転移及び光増感である。上記第2生成物の具体例の1つは、酸、塩基又はラジカルを発生させる開始剤である。
かかる試剤に関し、第1励起が組成物、溶液及び膜のうちの少なくとも1つへの第4電磁波及び第4粒子線のうちの少なくとも1つによる第4露光により実施されることが好ましい。
かかる試剤に関し、前記第3生成物及び第2化合物の第2相互作用が、上記第2化合物からの第3化学種の発生を向上させることが好ましい。かかる相互作用の典型例は、電子移動、エネルギー転移及び光増感である。
かかる試剤に関し、上記第2相互作用が上記第3生成物及び上記第2化合物のうちの少なくとも1つの第2励起によって誘発されることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第2励起が上記組成物、上記溶液及び上記膜のうちの少なくとも1つへの第5電磁波及び第5粒子線のうちの少なくとも1つによる第5露光により実施されることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第2化合物が光酸発生剤(PAG)であり、上記第3化学種が酸であることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第1化合物が光酸発生剤(PAG)であり、上記第2化学種が酸であることが好ましい。
かかる試剤に関し、少なくとも1つの電子供与性基が上記第1芳香族基及び上記第2芳香族基のうちの少なくとも1つに結合しており、少なくとも1つの電子供与性基が上記縮環構造に結合していることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第1励起が、上記組成物、上記溶液及び上記膜のうちの少なくとも1つへの上記第4電磁波としての第1紫外線光による上記第4露光により実施されることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第2励起が、上記組成物、上記溶液及び上記膜のうちの少なくとも1つへの上記第5電磁波としての第2紫外線光による上記第5露光により実施されることが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第1紫外線の波長が250nmより大きいことが好ましい。
かかる試剤に関し、上記第2紫外線の波長が250nmより大きいことが好ましい。
本発明の1つの態様は、上述の試剤及び第1化合物を含む組成物に関する。
本発明の他の態様は、上述の試剤及び第2化合物を含む組成物に関する。
本発明の他の態様は、前駆体及び下記式で示される試剤を含む組成物に関する。

ここで:
は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキニル基、環状若しくは多環状部分を有するアルキル基、又は炭素原子及び水素原子以外の原子を少なくとも1つ含む置換基であり;
は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキニル基、環状若しくは多環状部分を有するアルキル基、又は炭素原子及び水素原子以外の原子を少なくとも1つ含む置換基であり;
は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキニル基、環状若しくは多環状部分を有するアルキル基、又は炭素原子及び水素原子以外の原子を少なくとも1つ含む置換基であり;
は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキニル基、環状若しくは多環状部分を有するアルキル基、又は炭素原子及び水素原子以外の原子を少なくとも1つ含む置換基であり;
は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキニル基、環状若しくは多環状部分を有するアルキル基、又は炭素原子及び水素原子以外の原子を少なくとも1つ含む置換基であり;
は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキニル基、環状若しくは多環状部分を有するアルキル基、又は炭素原子及び水素原子以外の原子を少なくとも1つ含む置換基である。
かかる組成物に関し、Rが、かかる組成物、かかる組成物の溶液及びかかる組成物から形成される膜のうちの少なくとも1つにおいて、脱離され得ることが好ましい。
かかる組成物に関し、Rが、かかる組成物、かかる組成物を含む溶液及びかかる組成物から形成される膜のうちの少なくとも1つにおいて発生する反応中間体よって引き抜かれ得ることが好ましい。
かかる組成物に関し、Rが、かかる組成物、かかる組成物の溶液及びかかる組成物から形成される膜のうちの少なくとも1つにおいて、脱離され得ることが好ましい。
かかる組成物に関し、Rが、かかる組成物、かかる組成物を含む溶液及びかかる組成物から形成される膜のうちの少なくとも1つにおいて発生する反応中間体よって引き抜かれ得ることが好ましい。
かかる組成物に関し、Rが、かかる組成物、かかる組成物を含む溶液及びかかる組成物から形成される膜のうちの少なくとも1つにおいて発生する反応中間体によって、かかる組成物、上記溶液及び上記膜のうちの少なくとも1つへの第6電磁波及び第6粒子線の少なくとも1つによる第6露光により引き抜かれ得ることが好ましい。
かかる組成物に関し、R基及びR基の脱離が、段階的又は同時であってよい。典型的な脱離の段階的パターンでは、R基の引き抜きがR基の脱離に続く。典型的な脱離の同時パターンでは、R基及びR基が同時に脱離する。
典型的な脱離の段階的パターンの1つは、次の通りである。

本発明の1つの態様に関するアルカン(A−1)は、反応中間体(RI)等の化学種、求核試剤及び求電子試剤等の試剤によるR基の引抜き反応、又は、C−R結合の開裂反応を介して、対応ラジカル(A−2)を発生させる。典型的に、上記開裂反応がR基のラジカルを生成する一方で、上記引抜き反応はR基がRIに結合している生成物を生成する。上記ラジカルは電子を放出し、対応陽イオン(A−3)を生成する。上記カチオンは、Rの脱離によってオレフィン(A−4)を生成する。典型的に、Rは対応陽イオンとして脱離する。
脱離の典型的な同時パターンの1つは、次のとおりである。求核試剤(NR)のR基上の攻撃によって誘導される反応が起こり、R基およびR基の同時脱離を誘導し、オレフィン(B−3)を生成する。典型的に、Rは、アニオンとして脱離する。求電子試剤又はR基上のラジカルの攻撃によって誘発される反応が、かかるオレフィンを生成してもよい。
かかる組成物に関し、上記試剤はR基を脱離させる第3化学種を発生させ得、上記前駆体は上記第3化学種と上記前駆体との間の相互作用によって第4化学種を発生させ得ることが好ましい。上記第3化学種のいくつかの具体例は、ラジアル、カチオン及びアニオンである。上記前駆体の具体例の1つは酸、塩基又はラジカルを生成する開始剤である一方で、上記第4化学種の具体例の1つは酸、塩基又はラジカルである。
かかる組成物に関し、R及びRの脱離は直接的に又は間接的に第4生成物を生成し、上記第4生成物と上記前駆体と第3相互作用は第5化学種を発生させる。上記第4生成物のいくつかの具体例は、縮合芳香族化合物、並びに、多重結合と少なくとも1つの芳香族基とを有する化合物である一方で、上記第5化学種の具体例の1つは酸、塩基又はラジカルである。
かかる組成物に関し、R及びRのうちの少なくとも1つはアリール基であり、R及びRのうちの少なくとも1つはアリール基である。これにより、電子の非局在化によって上記第3化学種の生成を高められる。
かかる組成物に関し、Rが炭素原子及び水素原子以外の少なくとも1つの原子を含む置換基であることが好ましい。これにより、Rの脱離反応を高めることができる。
かかる組成物に関し、Rがシリコン、ゲルマニウム、スズ及び鉛のうちの少なくとも1つを含む置換基であることが好ましい。かかる置換基は、βカチオンを安定化させ、容易にカチオンとして脱離し得る。
かかる組成物に関し、Rはカチオンとして脱離し得ることが好ましい。
かかる組成物に関し、Rに結合した炭素原子が、R脱離後に正電荷を帯びることが好ましい。典型的に、かかる正電荷は、シリコン、ゲルマニウム、スズ及び鉛等を有するRによって安定化され得る。
かかる組成物に関し、上記第4生成物が縮環構造を有することが好ましい。
かかる組成物に関し、上記第4生成物は、第5生成物の光による照射によって上記第5生成物から発生することが好ましい。上記第5生成物の具体例の1つは、多重結合と少なくとも1つの芳香族基とを有する化合物である。
かかる組成物に関し、上記前駆体が光酸発生剤(PAG)であることが好ましい。
かかる組成物に関し、上記前駆体がヨードニウムイオン又はスルホニウムイオンを含む有機塩であることが好ましい。
かかる組成物に関し、第1化学種がベンジル系ラジカルであることが好ましい。
本発明の別の態様は、装置を製造する方法に関し、以下を含む:
部材に、上述の組成物の1つの溶液を塗布し、上記部材上に組成物を含む膜を形成し;
上記膜の第1部分が第7電磁波及び第7粒子線のうちの少なくとも1つで露光されるようにしつつ、上記膜の第2部分は上記第7電磁波及び上記第7粒子線のうちの少なくとも1つで露光されないように、上記第7電磁波及び上記第7粒子線のうちの少なくとも1つにより上記膜を第1露光し;
上記膜の上記第1部分が第8電磁波及び第8粒子線のうちの少なくとも1つで露光されるように上記第8電磁波及び上記第8粒子線のうちの少なくとも1つにより上記膜を第2露光する。
かかる方法に関し、上記第2露光が、少なくとも上記第2部分の一部が上記第8電磁波及び上記第8粒子線のうちの少なくとも1つにより露光されるように実施されることが好ましい。
かかる方法に関し、上記第7電磁波及び上記第7粒子線のうちの少なくとも1つにより露光される上記膜の上記第1部分を含む第1領域が、上記第8電磁波及び上記第8粒子線のうちの少なくとも1つにより露光される上記膜の上記第1部分を含む第2領域よりも小さくなるように上記第2露光が実施されることが好ましい。
かかる方法に関し、かかる方法が上記第1部分又は上記第2部分を除去する工程をさらに含むことが好ましい。
かかる方法に関し、かかる方法が、上記第1部分又は上記第2部分が存在する上記部材の第3部分をエッチングするように上記部材をエッチングする工程をさらに含むことが好ましい。
かかる方法に関し、上記第7電磁波及び上記第7粒子線が極端紫外線(EUV)光及び電子ビーム(EB)であることが好ましい。
かかる方法に関し、かかる組成物が上記第2化学種と反応し得る第3化合物をさらに含むことが好ましい。
かかる方法に関し、上記第3化合物が上記第2化学種によって脱保護される保護基を有することが好ましい。
かかる方法に関し、上記膜が上記第2露光実施前に、酸素又は酸素を含む空気にさらされることが好ましい。典型的に、酸素は光化学分子内環化反応によって生成する生成物の芳香族化を高め、光増感剤として機能し得る別の生成物を生成する。
かかる方法に関し、上記第2露光が酸素分子存在下で実施されることが好ましい。典型的に、酸素分子は、光化学分子内環化反応によって生成される生成物の芳香化を高めて、光増感剤として機能し得る別の生成物を生ずる。酸素分子への組成物のかかる曝露のようなかかる次の工程は、上記第7電磁波及び上記第2粒子線のうちの少なくとも1つの露光が実施されるチャンバー以外のチャンバー内で実施され得る。本発明の別の態様は、装置を製造する関し、以下を含む:
部材に、上述の組成物の1つの溶液を塗布し、上記部材上に上記組成物を含む膜を形成し;
上記膜の第1部分が第7電磁波及び第7粒子線のうちの少なくとも1つで露光されるようにしつつ、上記膜の第2部分は上記第7電磁波及び上記第7粒子線のうちの少なくとも1つで露光されないようにして、上記第7電磁波及び上記第7粒子線のうちの少なくとも1つにより上記膜を第1露光し;
第3の生成物を発生させ;
第8電磁波及び第8粒子線のうちの少なくとも1つにより上記膜を第2露光し、上記膜の上記第1部分が上記第8電磁波及び上記第8粒子線のうちの少なくとも1つで露光されるようにする。
かかる方法に関し、上記第3生成物が上記第2生成物の分子内環化反応によって発生することが好ましい。
かかる方法に関し、上記第3生成物が上記第2生成物の光反応によって発生することが好ましい。
本発明の別の態様は、フォトレジストとして上述の組成物のいずれか1つを用いることを特徴とする装置の製造方法に関する。
本発明の1つの態様に関する試剤は、酸及び塩基等の化学種の発生を向上させる反応中間体を生成し得る。
典型的に、かかる反応中間体は前駆体からのブレンステッド酸又は塩基の生成を助ける。さらに、かかる試剤は、ルイス酸及び塩基の発生に適用し得る。典型的に、かかる反応中間体は電磁波又は粒子線による上記試剤への露光によって生成される。より典型的には、極端紫外線(EUV)光及び電子ビーム(EB)は、それぞれ電磁波及び粒子線として使用する。
上記前駆体は、上記反応中間体に関わる電子移動又はエネルギー転移を介してかかる化学種を発生させる。かかる試剤は、不安定なラジカル種により水素原子を容易に引き抜くことができ、試剤から発生した上記反応中間体は還元能を有する。
典型的に、かかる試剤は、α−アリール官能基により安定化した炭素ラジカルを発生し得る。かかる試剤の例は、ベンジル誘導体、α−アリール−α−アルキル誘導体、α−ジアリール−アルキル誘導体、α−ジアリール−β−アリールアルキル誘導体、α−ジアリール−β−ジアリールアルキル誘導体である。かかる安定化した炭素ラジカルは、その還元能によりPAGに電子を移動させる。
かかる試剤は脱離基を有することが好ましい。試剤へのかかる脱離基の導入は、かかる炭素ラジカルから拡張共役系を有する対応する生成物への変換を高める。かかる脱離基の典型例は、少なくとも1つのアルキル基又はアリール基を有するシリル基、ゲルミル基及びスタニル基である。典型的な基はβカチオンを安定化し得、容易に対応する陽イオンとして脱離し得るので、かかる変換は容易に向上される。
下記式で示される1,2−ジアリールアルカン(試剤A)はかかる試剤の典型例の1つである。
試剤A
かかるアルカンは、1つのアリール基(Ar)とX基とに結合した第1炭素(C)、及び、Cと別のアリール基(Ar)とM基とに結合した第2炭素(C)とを有する。X及びMは脱離し得る。X基は、他の化学種又は反応中間体によって容易に脱離又は引き抜かれる置換基又は基であることが好ましい。X基の典型例は、水素原子、ハロゲン原子、少なくとも1つの置換基が結合するカルコゲン原子、並びに、シリル基、ゲルミル基及びスタニル基等の、Cに結合し且つ炭素及び水素原子以外の原子である原子を含む基である。Arは、Arと同一又は異なっていてもよい。Ar及びArの例は、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル及びピレニルである。かかるアリール基は、チオフェニル、フリル、ピリジル、キノリル、ベンゾキノリル、カルバゾリル、フェノチアジニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、ジベンゾフリル又はジベンゾチオフェニル基等の少なくとも1つのヘテロ原子を含み得る。
かかるアリール基は、少なくとも1つの置換基を有し得る。かかる置換基の例は電子供与基及び電子受容基である。かかる電子供与基の例は、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ及びアリールチオ基である。かかる電子受容基の例は、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン基、アンモニウム基及びスルホニウム基である。かかる電子供与基がA−3等のカチオンを安定化させ得るので、上述のA−3を介してアルケン生成を強化するために、少なくとも1つの電子供与基をかかるアリール基上に導入することが好ましい。
M基は、他の化学種又は反応中間体によって容易に脱離又は引き抜かれる置換基又は基であることが好ましい。M基の典型例は、水素原子、ハロゲン原子、少なくとも1つの置換基が結合するカルコゲン原子、並びに、シリル基、ゲルミル基及びスタニル基等の、Cに結合し且つ炭素及び水素原子以外の原子である原子を含む基である。
試剤AからのX基及びM基の脱離は、段階的であっても同時であってもよい。典型的な脱離の段階的パターンでは、X基の引き抜きは、M基脱離に続く。典型的な脱離の同時パターンでは、X基及びM基が同時に脱離する。
典型的に、Cに結合するRと、Cに結合するRのそれぞれは、かかるアルカンにおいてアルキル基であってもよい。しかしながら、R及びRのうちの少なくとも1つは、光物理特性、光化学特性及び溶解度等の所望の特性により、アリール基であり得る。
上述のアルカンからX基及びM基が脱離することにより発生する典型的な生成物(生成物A)は、下記式によって示される。かかる生成物が長波長の光を吸収することを所望したとき、アリール基はR及びRとして上述のアルカンへ導入され得る。R及びRの両方は同じ又は異なるアリール基であり得る。生成物Aは、上述の第2生成物又は第1の生成物の具体例の1つである。
生成物A
典型的に、少なくとも1つのX基及びM基の脱離は、試剤Aからの電子放出を伴うかそれに続く。放出された電子は、化学種を発生させる前駆体等の別の物質によって受容されてもよい。かかる前駆体の典型例の1つは、光酸発生剤(PAG)である。
生成物A自体は、UV又は可視光に感応し、且つ、電子若しくはエネルギーを別の物質に供給するか又は電子若しくはエネルギーを別の物質から受容する光増感剤として作用し得る。生成物Aは、前駆体との相互作用によって前駆体からの酸及び塩基等の化学種の発生を後押しし得る。典型的に、化学種の発生は、生成物A、生成物Aを含む組成物、又は生成物Aを含む膜の励起によって向上される。
生成物Aに長波長の光を吸収させたい場合、ナフチル基及びアントリル基等の1つの縮環構造、又は、ビフェニル基等の多環芳香族基を有する部分が、Ar、Ar、R及びRのうちの少なくとも1つとして使用し得る。
典型的に、生成物Aは、下記式で示されるフェナントレン誘導体(生成物B)に変換し得る。典型的に、生成物Bは、光化学分子内環化反応とみなされる生成物Aの光反応によって生成される。
生成物B
典型的に、生成物Bは、UV又は可視光に感応し、且つ、電子若しくはエネルギーを別の物質に供給するか又は電子若しくはエネルギーを別の物質から受容する光増感剤として作用し得る。生成物Bは、前駆体との相互作用によって前駆体からの酸及び塩基等の化学種の発生を後押しし得る。典型的に、化学種の発生は、生成物B、生成物Bを含む組成物、又は生成物Bを含む膜の励起によって向上される。生成物Bは、上述の第3生成物又は第1生成物の具体例の1つである。
生成物A又は生成物Bを電子供与体として作用させたい場合、アルコキシ基、アルキルアミノ基及びアルキルチオ基等の電子供与基の少なくとも1つを試剤AのAr、Ar、R及びRのうちの少なくとも1つに導入する。Ar及びArのそれぞれは、少なくとも1つの電子供与基を有することが好ましい。これにより、かかる試剤から発生するかかるラジカル又は化学種の電子供与能を向上させ得る。
上述したように、本発明の1つの態様に係る試剤は、縮合芳香族基を有し得る。かかる試剤のいくつかの具体例は、下記に挙げられる。



ナフチル基又はナフチル基よりも大きい縮合芳香族基を有する試剤は、ベンゾ[c]フェナントレン(BP)、ベンゾ[c]クリセン(BC)及びジベンゾ[c, g]フェナントレン等のフェナントレンよりも大きい縮合芳香族を供給し得る。置換基Mは芳香族基に結合した炭素原子に結合しており脱離能を有し、光増感剤として作用し得る対応エテンを生成する。最後に、光増感剤として作用し得る対応の縮合芳香族化合物が分子内環化反応、次いで酸化を介して生成される。光増感に用いられる光により、芳香族基が適切に選択され得る。本発明の1つの態様に関する典型的な組成物の1つは、上述の試剤、化学種を生成する前駆体、及び、上記化学種と反応する化合物のうちの少なくとも1つを含み、化学増幅レジスト(CAR)等のフォトレジストとして、半導体装置及び電子光学装置等の電子装置の製造に適用され得る。
図面において、本発明を実施するための現在考えられる最良の形態を示す。
図1は、本発明の1つの態様に関する試剤を含むCARを用いた集積回路(IC)等の装置の製造工程を示す。
実験手順
開示は、以下の具体例を用いてさらに説明される。
実験手順
1,1,2−トリス(4−メトキシフェニル)エテンの合成
メカニカルスターラ、還流冷却器及び分液漏斗が取り付けられた300mlの3つ口フラスコに、削り屑状マグネシウム2.43g、乾燥テトラヒドロフラン50cc、ジブロモメタン及び新たに蒸留された4−メトキシベンジルクロリド15.7g(115cc、1mol)の一部0.5〜1ccを入れる。反応が数分以内で開始され、ぬれたタオルで冷却することによって制御する。スターラを開始させ、4−メトキシベンジルクロリドのグリニャール試薬を生成するため、3つ口フラスコを氷浴で冷却しながら、乾燥したテトラヒドロフラン100ccに溶解した4−メトキシベンジルクロリドの残りをマグネシウムを含む懸濁液に2時間かけて添加する。4−メトキシベンジルクロリド溶液の添加後、混合液を3時間攪拌する。スターラを動作させた状態で、乾燥したテトラヒドロフラン50ccに溶解した4,4’ジメトキシベンゾフェノン24.2gを乾燥したテトラヒドロフランに溶解したグリニャール試薬に添加する。これは、約30分を要し、次に、反応混合液を2時間静置する。
フラスコを氷浴に置き、砕いた氷70gを添加し、水酸化マグネシウムを低温の20%硫酸50ccを追加して溶解する。有機層を分離し、水層を50ccのエーテルで2回抽出する。エーテル及びテトラヒドロフランを混合抽出物から蒸留し、カルビノールを脱水するために、残留液体を20%硫酸10ccと共に2時間還流する。層を分離し、溶媒を留去する。高温の95%アルコール90ccから再結晶化及び室温への冷却により、1,1,2−トリス(4−メトキシフェニル)エタン20.0gを得る。
1,1,2−トリス(4−メトキシフェニル)−2−トリエチルシリルエタン(試剤1)の合成
水和クロロ白金酸(1g)を氷酢酸2.5mlに溶解する。溶液を水3.6mlで希釈し、次に70℃まで加熱する。ジシアノペンタジエン(1ml)を添加し、混合液を24時間室温で攪拌する。粗生成物を濾過し、THFから再結晶化する。ジシクロペンタジエニル白金(II)クロリド(DPPC)0.4gを得る。
3つ口フラスコに、トリエチルヒドロシラン0.2g及び1,1,2−トリス(4−メトキシフェニル)エテン0.2gを窒素保護下のもと、乾燥トルエンに溶解する。ジクロロメタン中のDPPCを混合液中に添加する。50時間還流するために混合液を加熱する。混合液をメタノール中に添加し、沈殿物を回収する。沈殿物を乾燥して、1,1,2−トリス(4−メトキシフェニル)−2−トリエチルシリルエタン0.8gを得る。
樹脂Aの合成
α−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン5.0g、2−メチルアダマンタン−2−メタクリレート6.03g及び3−ヒドロキシアダマンタン−1−メタクリレート4.34g、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.51g、及びテトラヒドロフラン26.1gを含有する溶液を調製する。調製溶液を、攪拌され及び沸騰したフラスコ中のテトラヒドロフラン20.0g中に4時間かけて加える。調製溶液の添加後、混合液を2時間還流加熱し、室温に冷却する。ヘキサン160g及びテトラヒドロフラン18gを含有する混合液中に強く攪拌しながら上記混合液を滴加することにより、共重合体を沈殿させる。上記共重合体を濾過により単離する。共重合体の精製を真空乾燥することにより実施し、その後ヘキサン70gで2回洗浄して、共重合体(樹脂A)の白粉8.5gを得る。
評価のためのサンプル(「評価サンプル」)調製
評価サンプル1は、樹脂A300mg、光酸発生剤としての4,4’−ジ−(t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルフォネート36.7mg、及び指標としてのクマリン6を15.0mg、シクロヘキサノン2000mgに溶解して調製する。
評価サンプル2は、試剤1を6.0mg、樹脂A300mg、光酸発生剤としての4,4’−ジ−(1−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルフォネート36.7mg、及び指標としてのクマリン6を15.0mg、シクロヘキサノン2000mgに溶解して調製する。
酸発生の効率の評価
評価サンプル1及び2のスピン塗布によって4インチの水晶ウェハ上に膜を形成する。各膜に電子線リソグラフィ装置による0、10、20、30及び40μC/cmの出力の電子ビームを照射する。電子ビーム露光に続き、電子ビームの各分量の露光によって発生するプロトン化クマリン6の量に割り当てる534nmでの吸光度をプロットすることによって膜に対する効率を得る。
表1は、評価サンプル1及び2の相対酸発生効率を示す。表1では、評価サンプル1の酸発生効率が基準として用いられる。表1に示される結果は、酸発生効率が試剤1によって向上することを示す。つまり、試剤1は、酸発生向上剤(AGE)として作用する。
上述の結果から分かるように、試剤1から発生する還元能を有する反応中間体は酸発生効率を向上させるものと思われる。
感度評価
Siウェハに上記評価サンプル2を塗布する前に、ヘキサメチルジシラザン(HMDS、東京化成工業)をSiウェハ表面に2000rpmで20秒間スピンコートし、110℃で1分間ベークする。その後、評価サンプル2を4000rpmで20秒間HMDSで処理した上記Siウェハ表面にスピンコートし、塗布膜を形成する。上記塗布膜のプリベークを110℃で60秒間行う。その後、評価サンプル2の塗布膜を電子ビーム光源から出力される電子ビーム(EB)で露光する。EB露光後、UV光で上記塗布膜の照射を周囲条件で行う。UV光露光後、ポストエクスポージャベーク(PEB)を100℃で60秒間行う。塗布膜をNMD−3(テトラ−メチルアンモニウムヒドロキド2.38%、東京応化工業)を用いて25℃で60秒間現像し、脱イオン水で10秒間洗う。膜厚測定ツールで測定した塗布膜の厚さはおおよそ150nmである。
感度(E感度)は、FL−6BL(輝線波長は主に320nm〜380nmである、東芝)を用いてUV露光を実施し、塗布膜の厚みがゼロでない2μmのラインと塗布膜の厚みがゼロである2μmのスペースからなるパターンを形成するためのドーズサイズの測定を、ビームドロー(東京テクノロジー)を有する30KeVの電子ビームリソグラフィ(EBL)システムJSM−6500F(JEOK、ビーム電流:12.5pA、<1E−4Pa)を用いて評価する。
たとえUV露光がマスクなしで行われたとしても、2μmのスペースはEB源で露光された塗布膜の一部に形成される。これは、評価に用いられるPAG及びPAG部分が320nm〜380nmの範囲でほとんど吸収を示さないため、UV光に対する光増感剤として作用する生成物がEB露光された部分に生成されていることを示す。
表2は、試剤1を含有する評価サンプル2を測定したE感度に対応するドーズサイズを示す。表2は、EB露光のドーズがUV光露光のドーズの増加により減少することを示している。ジアリールメチルラジカルは、EB露光によって評価サンプル2の試剤1から生成され、ジアリールメチルラジカルは酸化され、紫外線によって励起され得る対応エテンを生成し、且つPAGからの酸生成を向上させるために増感剤として作用する。
さらに、1,1,2−トリス(4−メトキシフェニル)エテンの光反応は、次式のような対応するジヒドロヘナントレン誘導体(DPH)を生成するための酸素又は酸化剤存在下で容易に酸化される対応するジヒドロヘナントレン誘導体(DPH)を生成する。フェナントレン誘導体(PHD)は、また光増感剤として使用され得る。フェナントレン、アントラセン及びナフタレンのような縮合芳香族基を有する化合物の一重項励起状態は一般にナノ秒のいくつかの数十倍の寿命であるため、かかる化合物は、寿命の中で他の分子と相互作用する多くの機会があるためかかる化合物が有効な増感剤として作用し得る。

図1に、上記の手順によるプロセスによって得られる試剤1を含むフォトレジストを用いた、集積回路(IC)のような装置の製造プロセスを示す。
シリコンウェハを準備する。シリコンウェハの表面を、酸素ガス存在下シリコンウェハを加熱することによって酸化する。
試剤1、樹脂A及びPAGを含む化学増幅組成物(CAR)の溶液を、スピンコーティングによりSiウェハ表面に塗布し、塗膜を形成する。塗布膜をプレベークする。
Siウェハのプレベーク後に、波長が13.5nmの極端紫外光(EUV)(又は電子ビーム)での塗膜の露光を実施する。樹脂Aの脱保護反応は、PAGの光反応及び試剤1によるアシストによって発生した酸によって誘発される。
塗布膜のEUV照射後、300nm以上の波長であるUV光による塗布膜照射を実施する。かかる光は、試剤1から発生するエテン誘導体及びUV光照射によりエタン誘導体から発生するフェナントレン誘導体を励起させ得る。試剤1から直接的及び間接的に発生するかかる生成物は、EUV光又はEBで露光される塗布膜の一部分に選択的に発生する。
EUV光及びUV光で照射された塗膜の現像をプレベークの後に実施する。
塗布膜及びシリコンウェハをプラズマで露光する。その後、残りの膜を除去する。
集積回路等の電子装置を図1に示される方法を用いて製造する。試剤1から発生する主要生成物又は該主要生成物から発生する第2生成物を用いた光増感反応により塗布膜の照射時間が短くなるので、光照射による装置の劣化は既存のフォトレジストと比べて抑制される。

Claims (20)

  1. 試剤であって、
    該試剤を含有する組成物、該組成物の溶液及び該組成物から形成される膜のうちの少なくとも1つにおいて第1化学種を発生させ得ることを特徴とする試剤。
  2. 前記第1化学種が、ラジカル、イオン、及び、異常原子価を有する原子を含む反応中間体からなる群のうちの1つである請求項1に記載の試剤。
  3. 前記第1化学種が、前記組成物、前記溶液及び前記膜のうちの少なくとも1つへの第1電磁波及び第1粒子線のうちの少なくとも1つによる第1露光によって発生する請求項1又は2に記載の試剤。
  4. 試剤であって、
    該試剤を含有する組成物、該組成物の溶液及び該組成物から形成される膜のうちの少なくとも1つにおいて第1生成物を発生させ得ることを特徴とする試剤。
  5. 前記試剤が第1共役系を有し、
    第1生成物が第2共役系を有し、且つ該第2共役系が前記第1共役系より拡張されている請求項4に記載の試剤。
  6. 前記第1生成物が、第1原子及び第2原子との間の第1結合の形成により発生する請求項4又は5に記載の試剤。
  7. 前記第1原子が前記試剤において前記第2原子と結合されない請求項6に記載の試剤。
  8. 前記第1結合の形成が、前記組成物、前記溶液及び前記膜のうちの少なくとも1つへの第2電磁波及び第2粒子線のうちの少なくとも1つによる第2露光により起こる請求項6又は7に記載の試剤。
  9. 前記第2露光は、酸素分子の存在下実施される請求項8に記載の試剤。
  10. 前記第1化学種が、前記試剤の水素原子を引き抜くことにより発生する請求項1〜3のいずれか一項に記載の試剤。
  11. 前記第1化学種が、直接的に又は間接的に前記組成物、前記溶液及び前記膜のうちの少なくとも1つにおいて第2生成物に変換される請求項1〜3及び10のいずれか一項に記載の試剤。
  12. 前記第2生成物が、第4原子に結合した第3原子及び第6原子に結合した第5原子の少なくとも2つの原子の前記試剤からの除去の結果である請求項11に記載の試剤。
  13. 前記試剤が、第7原子と第8原子とを有し、
    前記第2生成物は、第7原子と第8原子との間の多重結合の形成の結果である請求項11又は12に記載の試剤。
  14. 前記試剤が、第3π電子系と第4π電子系とを有し、
    前記第3π電子系が、前記多重結合を介して前記第2生成物において前記第4π電子系と共役している請求項13に記載の試剤。
  15. 前記第7原子と第8原子との間の結合は、前記試剤における単結合である請求項14に記載の試剤。
  16. 前記試剤における前記第3π電子系と第4π電子系との第1相互作用は、前記第2生成物における第3π電子系と第4π電子系との第2相互作用より弱い請求項14又は15に記載の試剤。
  17. 前記試剤の紫外線及び可視領域での吸収スペクトルの第1カットオフ波長が、前記第2生成物の紫外線及び可視領域での吸収スペクトルの第2カットオフ波長より短い請求項14〜16のいずれか一項に記載の試剤。
  18. 前記第2生成物が、前記試剤及び前記第2生成物のうちの少なくとも1つを含む組成物、該組成物の溶液並びに該組成物から形成される膜の少なくとも1つにおいて、第3生成物へ変換され得る請求項11に記載の試剤。
  19. 前記第2生成物が、前記組成物、前記溶液及び前記膜のうちの少なくとも1つへの第3電磁波及び第3粒子線のうちの少なくとも1つによる第3露光により前記第3生成物に変換され得る請求項18に記載の試剤。
  20. 前記第3露光が酸素分子存在下で実施される請求項18又は19に記載の試剤。
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