JP2015098129A - 円筒状メッシュシリンダ、及び円筒状メッシュシリンダの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、連結部材で覆われている部分でも連結部材とシート状部材の接合が不十分であると、円筒状メッシュシリンダを一定期間使用した際、毛細管現象等でその部分からもインキやペーストが漏れ出すという問題があった。このインキやペースト漏れは即ち、ロータリースクリーン版の寿命を意味する。つまり、連結部材を用いた超音波振動による接合だけでは、長期間に亘っての十分な印刷耐久性を得られない場合があった。
そこで本発明は、上記問題を解決した印刷耐久性に優れた円筒状メッシュシリンダを提供することを目的としている。
端縁に沿って複数の穴が形成されて設けられた接合部を有するシート状部材の前記端縁同士を突き合わせて、薄膜状の連結部材を押圧体により押圧しながら超音波振動を用いて接合して円筒状を形成したのち、さらに円筒状メッシュシリンダの印刷面側の前記連結部材とその周辺部を樹脂で覆うことにより樹脂層を形成する構成である。
端縁に沿って複数の穴が形成されて設けられた接合部を有するシート状部材の前記端縁同士を突き合わせて、薄膜状の連結部材を押圧体により押圧しながら超音波振動を用いて接合して円筒状を形成したのち、さらに円筒状メッシュシリンダのスキージ面側の前記連結部材とその周辺部を樹脂で覆うことにより樹脂層を形成する構成である。
端縁に沿って複数の穴が形成されて設けられた接合部を有するシート状部材の前記端縁同士を突き合わせて、薄膜状の連結部材を押圧体により押圧しながら超音波振動を用いて接合して円筒状を形成したのち、さらに円筒状メッシュシリンダの印刷面側と円筒状メッシュシリンダのスキージ面側の前記連結部材とその周辺部を樹脂で覆うことにより樹脂層を形成する構成である。
請求項3に記載の発明に加えて、円筒状メッシュシリンダのスキージ面を覆う樹脂は、ロータリースクリーン印刷時にスキージに接触しないように連結部材とその周辺部を覆うことにより樹脂層を形成する構成である。
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明に加えて、円筒状メッシュシリンダの印刷面側外輪周辺部をテープで覆う構成である。
端縁に沿って複数の穴が形成されて設けられた接合部を有するシート状部材の前記端縁同士を突き合わせて、薄膜状の連結部材を押圧体により押圧しながら超音波振動を用いて接合して円筒状を形成したのち、接合部、及び接合部周辺部に樹脂層を形成する方法である。
(1)連結部材とその周辺部を樹脂で覆うことで、連結部材を覆うと共に周辺部に存在する貫通穴を樹脂で塞ぐことができるので、ロータリースクリーン印刷時に発生するインキやペーストの漏れを抑制し、ロータリースクリーン版としての印刷耐久性を飛躍的に向上させることができる。
(2)請求項3に記載の発明においては、印刷面とスキージ面の両側を樹脂で覆うことによって、ロータリースクリーン版としての印刷耐久性をより向上させることができる。
(3)請求項4に記載の発明においては、円筒状メッシュシリンダの印刷面とスキージ面の両方の連結部材とその周辺部を樹脂で覆う場合には、スキージ面においては、スキージに接触しないように連結部材とその周辺部だけを樹脂で覆うことによって、ロータリースクリーン印刷時にスキージの接触による樹脂の剥がれを抑制し、樹脂がインキやペーストに混入することを抑制することができる。
(4)請求項5に記載の発明においては、ロータリースクリーン印刷時に円筒状メッシュシリンダの回転力とスキージによる圧力から発生する歪みを抑制し、印刷耐久性をより向上させることができる。
なお、円筒状メッシュシリンダ1の印刷面6とは、円筒状メッシュシリンダ1の外面、つまり被印刷物と接触する面を示すものであり、スキージ面7とは、円筒状メッシュシリンダ1の内面、つまりスキージ5と接触する面を示すものである。
先ず、本出願の発明者が前回出願している特開2013−159082号公報に記載の方法を使用して、円筒状メッシュシリンダ1を形成する(図1参照)。
次いで、樹脂2を塗布する部分を囲むようにマスキングテープ3等でマスキングを行う。この時、例えばパターンを形成している感光性乳剤部9に樹脂2が多少重なるようにマスキングすることで、確実に貫通穴4を樹脂2で塞ぐことができるものである。
次いで、マスキングテープ3で囲まれた部分に、スキージ5やヘラを用いて樹脂2を塗布する(図4参照)。この際、樹脂2はインキやペーストの漏れを抑制できる程度にできるだけ厚みを薄く塗布して樹脂層8を形成することが好ましい。
次いで、マスキングテープ3を剥がした後、樹脂層8に紫外線等を照射して樹脂2を硬化させて本願発明の円筒状メッシュシリンダ1を製造するものである。
完成した円筒状メッシュシリンダ1のシート状部材の端縁の接合部11は、図3に示すように、連結部材の上を樹脂2でコーティングしたような形状になる。この樹脂2は薄く塗布しているため、従来技術の問題点を解決した先の出願である特開2013−159082号の効果を損なうことなく、本発明の効果である印刷耐久性の向上を得ることができるものである。
また、上記形成方法は、円筒状メッシュシリンダ1の印刷面6に樹脂層8を形成したものであるが、スキージ面7に樹脂層8を形成する場合も同様の手順で樹脂層8を形成する。
さらに、樹脂層8形成後に、円筒状メッシュシリンダ1の印刷面側外輪周辺部をテープ10等で被覆することで、スクリーン印刷時の円筒状メッシュシリンダ1の回転力とスキージ5による圧力から発生する歪みを抑制し、印刷耐久性を向上させることができる(図3参照)。
このテープ10は、特開2011−183709に開示されているような、ロータリースクリーン印刷機に円筒状メッシュシリンダを組み付ける際に使用する、リング状の版枠に円筒状メッシュシリンダを組み付けてから、円筒状メッシュシリンダと版枠を覆うように貼り付けても良い。円筒状メッシュシリンダと版枠を覆うようにテープで貼り付けることで、前記効果に加えて円筒状メッシュシリンダと版枠との隙間からのインキやペーストの漏れを抑制することができる。
なお、本願発明で使用する樹脂2には特に限定はなく、シアノアクリレート系、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系などの接着剤やその組み合わせなど広く用いることができる。また、紫外線硬化型接着剤や紫外線硬化型樹脂なども使用することができる。なかでも、円筒状メッシュシリンダとの密着性や印刷時の耐久性、円筒状メッシュシリンダ作製時の作業性などを考慮すると、紫外線硬化型接着剤や紫外線硬化型樹脂を使用することが好ましい。
2・・・・樹脂
3・・・・マスキングテープ
4・・・・貫通穴
5・・・・スキージ
6・・・・印刷面
7・・・・スキージ面
8・・・・樹脂層
9・・・・感光性乳剤部
10・・・・テープ
11・・・・接合部
Claims (6)
- 端縁に沿って複数の穴が形成されて設けられた接合部を有するシート状部材の前記端縁同士を突き合わせて、薄膜状の連結部材を押圧体により押圧しながら超音波振動を用いて接合して円筒状に形成したのち、さらに前記連結部材とその周辺部を樹脂で覆うことにより樹脂層を形成することを特徴とする円筒状メッシュシリンダ。
- 端縁に沿って複数の穴が形成されて設けられた接合部を有するシート状部材の前記端縁同士を突き合わせて、薄膜状の連結部材を押圧体により押圧しながら超音波振動を用いて接合して円筒状を形成したのち、さらに円筒状メッシュシリンダのスキージ面側の前記連結部材とその周辺部を樹脂で覆うことにより樹脂層を形成することを特徴とする円筒状メッシュシリンダ。
- 端縁に沿って複数の穴が形成されて設けられた接合部を有するシート状部材の前記端縁同士を突き合わせて、薄膜状の連結部材を押圧体により押圧しながら超音波振動を用いて接合して円筒状を形成したのち、さらに円筒状メッシュシリンダの印刷面側と円筒状メッシュシリンダのスキージ面側の前記連結部材とその周辺部を樹脂で覆うことにより樹脂層を形成することを特徴とする円筒状メッシュシリンダ。
- 前記円筒状メッシュシリンダのスキージ面を覆う樹脂は、ロータリースクリーン印刷時にスキージに接触しないように連結部材とその周辺部を覆うことにより樹脂層を形成することを特徴とする請求項3に記載の円筒状メッシュシリンダ。
- 円筒状メッシュシリンダの印刷面側外輪周辺部をテープで覆うことを特徴とする請求項1〜請求項4のうち、いずれか1項に記載の円筒状メッシュシリンダ。
- 端縁に沿って複数の穴が形成されて設けられた接合部を有するシート状部材の前記端縁同士を突き合わせて、薄膜状の連結部材を押圧体により押圧しながら超音波振動を用いて接合して円筒状を形成したのち、接合部、及び接合部周辺部に樹脂層を形成することを特徴とする円筒状メッシュシリンダの製造方法。
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