JP2015097767A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲート部および始動入賞部を利用して新たな遊技性を創出する。
【解決手段】遊技盤の前面側でゲート入口102aおよびゲート出口102bが開口するゲート部102と、ゲート部102のゲート出口102bの下方に第1始動入賞口105aが配置されてゲート出口102bを通出したパチンコ球が第1始動入賞口105aに入賞可能な第1始動入賞部105と、第2始動入賞口106aを開放可能に閉鎖する開閉部材107を有する第2始動入賞部106とを備えた入賞ユニット100が、遊技盤に配設されて、第1始動入賞口105aに入賞するパチンコ球が事前にゲート部102を通過するよう構成され、ゲート部102に対応したゲートセンサ80がパチンコ球を検出することで普図当り判定条件が成立すると共に、第1始動入賞部105に対応した始動入賞検出センサ83がパチンコ球を検出することで特図当り判定条件が成立するようにした。
【選択図】図12

Description

本発明は、特別入賞部の開閉手段を開放作動させて特別入賞口への入賞を許容することで当り遊技が生起されるよう構成された遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、パチンコ球(遊技球)が流下可能な遊技領域が画成された遊技盤に、パチンコ球が入賞可能な始動入賞口を備えた始動入賞部や、図柄を変動表示して図柄変動演出を行なう液晶式やドラム式等の図柄表示装置(図柄表示手段)が設けられ、遊技領域を流下するパチンコ球が始動入賞部の始動入賞口へ入賞するのを契機として、図柄表示装置の図柄変動を開始するよう構成されている。このようなパチンコ機では、始動入賞部の始動入賞口へのパチンコ球の入賞を契機として当り判定が行われ、当該当り判定に当選した場合に図柄変動演出の結果として所定の当り表示(例えば同一図柄の三つ揃等)が図柄表示装置に表示され、遊技者に有利な当り遊技が付与される。このような当り遊技では、特別入賞口を開放可能に閉鎖する特別入賞部の開閉部材が開放作動されて、特別入賞口へのパチンコ球の入賞機会が与えられ、遊技者が賞球を獲得し得るようになっている(例えば特許文献1)。
また、このようなパチンコ機には、パチンコ球が入賞可能な始動入賞部として、始動入賞口が常に遊技領域内に開口する固定始動入賞部の他に、開閉部材により始動入賞口を開閉可能な可変始動入賞部が設けられると共に、パチンコ球が通過可能な球通入部としてのゲート部が遊技領域内に配設されている。そして、遊技領域を流下する過程でパチンコ球がゲート部を通過することを契機として可変始動入賞部の開閉部材を開放動作させ、当該可変始動入賞部へのパチンコ球の入賞を可能とすることにより、当り遊技が生起される可能性を高めるようになっている。
特開2004−283610号公報
ところで、従来のパチンコ機では、始動入賞部およびゲート部が遊技領域の離れた位置に設置されており、始動入賞口へのパチンコ球の入賞やゲート部のパチンコ球の通過に応じた遊技が個別に進行するに過ぎず、遊技の興趣を高めるには限界があった。また、多くのパチンコ機に始動入賞部やゲート部が備えられていることから、遊技過程において発生する始動入賞部へのパチンコ球の入賞や、ゲート部へのパチンコ球の通過といった事象に対する新鮮味が薄れてしまうことが懸念される。
また、始動入賞部やゲート部を備えたパチンコ機は、遊技領域に打ち出されたパチンコ球の始動入賞部への入賞割合やゲート部への通過割合等を予め定めて、定められた割合で始動入賞部に対してパチンコ球が入賞したり、パチンコ球がゲート部を通過することを前提として所期の遊技を実現させるよう設計されている。ところで、始動入賞部へのパチンコ球の入賞割合やゲート部へのパチンコ球の通過割合は、ゲート部の球入口や始動入賞部の始動入賞口の上部に設けられた遊技釘により大きく影響を受けることから、遊技釘の傾きが意図的に変更されたり、メンテナンス時等の偶発的な遊技釘との接触により不意に傾きが変更された場合には、始動入賞部への入賞割合やゲート部への通過割合が変化してパチンコ機の遊技性に影響を及ぼすおそれがある。ここで、従来のパチンコ機では、始動入賞部およびゲート部は遊技領域の離れた位置に個別に設置されており、ゲート部へのパチンコ球の通過に影響する遊技釘の傾きが変わったのか、始動入賞部へのパチンコ球の入賞に影響する遊技釘の傾きが変わったのか判別することが容易ではない場合もあり、想定した遊技性と異なったパチンコ機が意図せず遊技に供されることにも繋がりかねない。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、球通入部および始動入賞部を利用した新たな遊技性を創出可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
遊技球が流下可能な遊技領域(21)が画成された遊技盤(20)に、特別入賞口(240a)を開閉手段(242)で開放可能に閉鎖する特別入賞部(240)が配設され、当り判定条件の成立に伴って当り遊技を生起させるか否かが判定されて、当り遊技を生起させる場合に前記特別入賞部(240)の開閉手段(242)を開放作動させて特別入賞口(240a)への入賞を許容するよう構成された遊技機において、
前記遊技盤(20)の前面側で球入口(102a)および球出口(102b)が開口するよう設けられ、前記遊技領域(21)を流下する遊技球が入球可能な球通入部(102)と、
前記球通入部(102)の球出口(102b)の下方に配置され、始動入賞口(105a)が常時開口して遊技球が入賞可能な第1始動入賞部(105)と、
始動入賞口(106a)を開放可能に閉鎖する開閉手段(107)を有し、当該開閉手段(107)を開放作動させることで始動入賞口(106a)に遊技球が入賞可能な第2始動入賞部(106)と、
を備えた入賞ユニット(100)が、前記遊技盤(20)に配設されて、前記第1始動入賞部(105)の始動入賞口(105a)に入賞する遊技球が事前に前記球通入部(102)を通過するよう構成され、
前記球通入部(102)から第1始動入賞部(105)に流入した遊技球を、当該球通入部(102)に対応した通入検出手段(80)および第1始動入賞部(105)に対応した始動検出手段(83)の夫々で検出するよう構成され、
前記通入検出手段(80)が遊技球を検出することで、前記第2始動入賞部(106)の開閉手段(107)を開放作動させるか否かを判定する始動入賞口開放判定条件が成立すると共に、前記第1始動入賞部(105)に対応した始動検出手段(83)および第2始動入賞部(106)に対応した始動検出手段(84)が遊技球を検出することで前記当り判定条件が成立するよう構成されたことを要旨とする。
このように、球通入部、第1始動入賞部および第2始動入賞部を備えた入賞ユニットを遊技盤に配設して、始動入賞口に遊技球が入賞する前に球通入部を通出するようにしたことで、常時入賞可能に開口する第1始動入賞部の始動入賞口への入賞に伴う当り判定条件の成立と、球通入部の遊技球の通過に伴う当り判定条件とは異なった始動入賞口開放判定条件とが1つの遊技球により同時に成立するため、従来にない新たな遊技性を創出することができる。また、通入検出手段による遊技球の検出により開閉されない第1始動入賞部の動入賞部を球通入部の下方に配置することで、第2始動入賞部が開放作動していない状態でも、始動入賞口への入賞と球通入部の遊技球の通過とを1つの遊技球により同時に実現することができる。すなわち、常時開口した第1始動入賞部の始動入賞口への入賞に伴い当り遊技が生起される期待を持たせると同時に、当該常時開口した始動入賞口に入賞する前に遊技球が球通入部を通過することに伴って第2始動入賞部が開放作動される期待を持たせることができる。更に、球通入部、第1始動入賞部および第2始動入賞部を備えた入賞ユニットを構成することで、各構成の相対位置を一定にして遊技球による同時入賞を無理なく実現し得ると共に、装置の組み付け作業性が向上する。
また、球通入部を通出した遊技球を第1始動入賞部の始動入賞口に入賞させるようにすることで、遊技盤に設けられた遊技釘の状態確認の手間が軽減され、異常の早期発見に寄与し得る。また、球通入部に対する遊技球の通過を制限するように遊技釘の傾きが変更された場合には、同時に第1始動入賞部の始動入賞口に対するパチンコ球の入賞にも影響することに繋がり、遊技機としての遊技の成立に重大な影響を与えることになるため、遊技釘の傾きの不用意な変更を抑制することができる。
請求項2に係る発明は、
前記入賞ユニット(100)は、前記球通入部(102)の球出口(102b)および第1始動入賞部(105)の始動入賞口(105a)が球通路(144)で接続されると共に、当該球通路(144)に、遊技球が通過可能な連通口(149)が開口するよう形成されて、当該連通口(149)を介して球通路(144)が遊技領域(21)に連通するよう構成されたことを要旨とする。
このように、球通入部の球出口および第1始動入賞部の始動入賞口を接続する球通路に、遊技領域に連通する連通口が開口するよう構成したことで、当該球通路内で球詰まりが生じた場合には、連通口を介して球詰まりを容易に解消することができる。
請求項3に係る発明は、
前記球通路(144)の連通口(149)に、当該球通路(144)から離間するにつれて球転動面(146a)が下方傾斜する傾斜通路(148)が接続することを要旨とする。
このように、球通路から離間するにつれて下方傾斜する傾斜通路が連通口に接続することで、球通入部の球出口および第1始動入賞部の始動入賞口を接続する球通路に、連通口から遊技球が進入するのを防止することができる。これにより、球通入部を通過することなく第1始動入賞部の始動入賞口に遊技球が入賞するのを防止でき、当該始動入賞口に入賞するよりも前に球通入部に遊技球を通過させることが可能になる。すなわち、始動入賞口への入賞が発生に伴って異なる2つの判定条件を確実に成立させることができ、従来にない新たな遊技性を創出することが可能となる。
請求項4に係る発明は、
前記入賞ユニット(100)は、前記傾斜通路(148)における球転動面(146a)の傾斜下端部の下方位置に受止め部(124)が形成されると共に、当該受止め部(124)の上面(124a)が前記第2始動入賞部(106)の始動入賞口(106a)に向けて下方傾斜するよう形成されたことを要旨とする。
このように、球通路から離間するにつれて下方傾斜する傾斜通路から落下する遊技球を受止め部で受け止めて、受け止めた遊技球を第2始動入賞部の始動入賞口に向けて誘導し得るよう構成したことで、球通入部を通過した遊技球が連通口を通って傾斜通路から落下した場合でも、第2始動入賞部の始動入賞口への入賞による2つの判定条件が成立する可能性を維持でき、従来にない新たな遊技性の創出を図ることができる。
請求項5に係る発明は、
特殊入賞口(220a)を開閉手段(222)で開放可能に閉鎖する特殊入賞部(220)を備えると共に、当該特殊入賞部(220)における特殊入賞口(220a)の内部に、遊技球の通過が可能な特定領域(226)および非特定領域(227)が設けられ、
前記特定領域(226)に対応した特定領域検出手段(88)が遊技球を検出することで前記当り遊技を生起させるよう構成され、
前記第1始動入賞部(105)および第2始動入賞部(106)の夫々に対応した始動検出手段(83,84)による遊技球の検出を契機として、前記特殊入賞部(220)の開閉手段(222)を開放作動させるか否かの特殊入賞口開放判定を行う開放判定手段(60a)を備え、
前記第1始動入賞部(105)に対応した始動検出手段(83)による遊技球の検出を契機として特殊入賞口開放判定が行われるよりも、前記第2始動入賞部(106)に対応した始動検出手段(84)による遊技球の検出を契機として特殊入賞口開放判定が行われる場合の方が、前記開放判定手段(60a)が肯定判定する割合が高くなるよう構成されたことを要旨とする。
すなわち、常時開口した第1始動入賞部の始動入賞口に遊技球が入賞した際には、当該始動入賞口への遊技球の入賞に起因した当り判定条件の成立に伴って当り遊技が生起する期待感が得られるだけでなく、当該始動入賞口への入賞の前に球通入部を遊技球が通過することで、特殊入賞部の開閉手段が開放作動される期待感の高い第2始動入賞部の始動入賞口が開放する可能性を作り出すことができる。このように、常時開口させた第1始動入賞部の始動入賞口に遊技球が入賞するのに伴って、当り遊技が生起される複数の異なった機会を創出することが可能となる。
本発明に係る遊技機によれば、始動入賞口への入賞に伴う当り判定条件の成立と、球通入部の遊技球の通過に伴う当り判定条件とは異なった始動入賞口開放判定条件とを同時に成立させて新たな遊技性を創出できる。
本発明の好適な実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤を示す正面図である。 実施例に係る特殊入賞部を拡大して示す縦断正面図である。 実施例に係る遊技盤を図6(b)のC−C線で縦断した正面図であって、始動入賞ユニットの配設位置を拡大して示す。 実施例に係る始動入賞ユニットを示す斜視図であって、(a)は、正面側から視た状態を示し、(b)は背面側から視た状態を示す。 実施例に係る始動入賞ユニットを示し、(a)は正面図であり、(b)は平面図である。 実施例に係る始動入賞ユニットを示す分解斜視図であって、正面側から視た状態を示す。 実施例に係る始動入賞ユニットを示す分解斜視図であって、背面側から視た状態を示す。 実施例に係る始動入賞ユニットの第1ゲート部の配設位置の分解斜視図であって、(a)は、正面側から視た状態を示し、(b)は背面側から視た状態を示す。 (a)は、第1ゲート部のゲート本体部材を示す平面図であり、(b)は、図6におけるA−A線の要部断面図である。 図6におけるB−B線の要部断面図である。 図6におけるC−C線断面図である。 (a)は、図6におけるD−D線断面図であり、(b)は、始動口開閉部材が第2始動入賞口を閉鎖した状態でのE−E線断面図である。 実施例に係るパチンコ機の第1始動入賞部への入賞に伴う大当り図柄と大当り遊技との関係を示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機の第2始動入賞部への入賞に伴う大当り図柄と大当り遊技との関係を示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機の第1および第2始動入賞部への入賞に伴う小当り図柄と継続大当り遊技との関係を示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機の大当り確率および小当り確率を示す説明図である。 実施例に係る小当り遊技に伴う特殊入賞部の開閉動作パターンを示す説明図である。 実施例に係る小当り遊技に伴う特殊入賞部の特殊入賞開閉部材および振分体の動作タイミングを示す説明図である。 実施例に係る第1および第2ゲート部への入球に伴う普図当り図柄と始動口開閉部材の開閉動作パターンとの関係を示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機の制御構成を示すブロック図である。 実施例に係るパチンコ機における左打ち遊技での遊技の流れを示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機における右打ち遊技での遊技の流れを示す説明図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技が行われるパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定特図当り判定条件(当り判定条件)の成立(後述する第1始動入賞部105の1始動入賞口105a,106aまたは第2始動入賞部106の第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20の遊技領域21と対応する位置に前後に開口する窓口13aが形成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられている。そして、前枠13には、ガラス板や透明な合成樹脂材で形成された透視保護板が窓口を覆うよう配設されており、遊技盤20を前側から目視可能な状態で保護している。また、前記前枠13における窓口の下方位置には、パチンコ球を貯留可能な球受け皿14,15が設けられており、当該前枠13と一体的に球受け皿14,15を開閉し得るようになっている。実施例の前枠13には、上球受け皿14および下球受け皿15が上下の位置関係で組み付けられている。なお、前記上下の球受け皿14,15の一方および両方を、前枠13とは個別に中枠12に組み付けるようにしてもよい。また、中枠12や前枠13に、1つの球受け皿のみを備える構成とすることもできる。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動させる操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、右回転させるように遊技者が操作レバー16aを回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域21に向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域21へのパチンコ球の打ち出し位置を任意に変更し得るようになっている。すなわち、遊技者が操作レバー16aを操作して回動量を調節することで、前記遊技盤20に形成された第1の球流下領域21a(後述)にパチンコ球を流下させる所謂「左打ち遊技」と称される遊技形態、該遊技盤20に形成された第2の球流下領域21b(後述)にパチンコ球を流下させる所謂「右打ち(ゴム打ち)遊技」と称される遊技形態とに切り替えて遊技を行い得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているがこれに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置17やドットマトリックス式の表示装置等の各種飾図を停止および変動表示可能な従来公知の各種の装置を採用し得る。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、合成樹脂材やベニヤ材等からなる略矩形状の板状部材であって、前面(盤面)に配設された略円形状の案内レール22によりパチンコ球が流下可能な遊技領域21が画成されている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が遊技領域21内の適宜位置に開設されて、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品が配設されている。なお、後述するように実施例の遊技盤20には、遊技盤設置部品として枠状装飾体40、始動入賞ユニット100、特別入賞部240等が配設される装着口が形成されている。そして、前記打球発射装置から発射されて遊技領域21を流下するパチンコ球が前記遊技盤設置部品に設けられた入球部(第1始動入賞部105、第2始動入賞部106、特別入賞部240、特殊入賞部220、第1ゲート部102、第2ゲート部250等)に入球することにより所定の遊技が行われるようになっている。そして、前記遊技盤20において遊技領域21の最下部位置に、該遊技領域21の最下部位置まで流下したパチンコ球を遊技盤20の裏側に排出するアウト口26が開設されている。なお、前記アウト口26は、遊技領域21において前記第1の球流下領域21aを流下したパチンコ球および前記第2の球流下領域21bを流下したパチンコ球が共に到来し得る合流領域21c(後述)に形成されている。また、遊技盤20の裏側には、前方へ開口した箱状に形成された設置部材(図示せず)が配設されており、前記図柄表示装置17や各種演出装置が当該設置部材に配設されている。ここで、遊技盤20および設置部材は、正面視における外郭形状が略整合する大きさおよび形状に形成されて、遊技盤20の後面に設置部材を取着した状態で、設置部材が遊技盤20の後面を全面的に覆うよう構成されている。なお、実施例の遊技盤20は、アクリル樹脂により透明な板状部材に形成されている。また、前記装着口の形成数は、遊技盤20に対する遊技盤設置部品の配設数や配設位置等により必要に応じて適宜決定される。
(枠状装飾体40について)
前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール22で囲まれた遊技領域21の略中央に形成された装着口(図示せず)に、センター役とも称される枠状装飾体40が配設されている。前記枠状装飾体40は、窓口40aが前後に開口する環状に形成されて、当該窓口40aを介して、遊技盤20の裏側の図柄表示装置17の表示部を前面側から視認し得るようになっている。具体的に、前記枠状装飾体40は、遊技盤20から前方へ突出するよう形成されて窓口40aの内側へのパチンコ球の移動を規制するよう構成されている。なお、枠状装飾体40は、一体に樹脂形成される構成であっても、複数の部材を組み合わせて全体として環状をなすよう形成される構成であってもよい。また、枠状装飾体40は、前後に開口する形態に限らず、当該開口の全部または一部を透明板等で塞ぐ形態とすることも可能である。
すなわち、遊技盤20に画成された前記遊技領域21は、図2に示すように、前記枠状装飾体40の左側部に形成された第1の球流下領域21aと、当該枠状装飾体40の右側部に形成された第2の球流下領域21bとに区画されており、操作ハンドル16の操作レバー16aを回動操作して打球力を調節することにより、パチンコ球を第1の球流下領域21aに流下させる遊技形態およびパチンコ球を第2の球流下領域21bに流下させる遊技形態の何れかを遊技者が任意に選択し得るようになっている。そして、前記遊技領域21は、前記枠状装飾体40の下方位置において第1および第2の球流下領域21a,21bが合流するようになっており、当該第1および第2の球流下領域21a,21bが合流する合流領域21cに、始動入賞ユニット100が配設されると共にアウト口26が形成されている。また実施例のパチンコ機10では、後述する特別入賞部240や特殊入賞部220が第2の球流下領域21bに位置するよう設けられている。すなわち実施例では、第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球だけが特殊入賞部220の特殊入賞口220aや特別入賞部240の特別入賞口240aに入賞し得るようになっている。
(特殊入賞部220について)
前記特殊入賞部220は、図3に示すように、前記第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球が入賞し得るよう前記枠状装飾体40の右下部に配設されている。具体的に、前記特殊入賞部220は、前記枠状装飾体40の右側面に形成されて前記遊技領域21(第2の球流下領域21b)に開口する特殊入賞口220aと、当該特殊入賞口220aを開放可能に閉鎖する特殊入賞開閉部材(開閉部材)222と、当該特殊入賞開閉部材222を開閉作動する駆動手段としての特殊入賞ソレノイド223とを備えており、当該特殊入賞ソレノイド223の駆動に伴って特殊入賞開閉部材222が特殊入賞口220aを開閉するようになっている。ここで、前記特殊入賞口220aは、前記枠状装飾体40の右側方に開口するよう形成されると共に、前記特殊入賞開閉部材222は、前後方向に延在する支軸222aを介して特殊入賞口220aの開口下縁部側に揺動可能に軸支されており、特殊入賞ソレノイド223の駆動に伴って、特殊入賞口220aを閉鎖してパチンコ球の入賞を阻止する閉鎖状態と、特殊入賞口220aを開放してパチンコ球の入賞を許容する開放状態とに揺動変位し得るようになっている。
また、図3に示すように、前記特殊入賞部220には、前記特殊入賞口220aに連通して当該特殊入賞口220aから左方向へ向けて下方傾斜する特殊入賞通路225を備えている。前記特殊入賞通路225には、前記特殊入賞口220aに入賞したパチンコ球を検出する球検出手段としての特殊入賞検出センサ87が設けられると共に、当該特殊入賞検出センサ87が前記メイン制御基板60に配線接続されている。そして、特殊入賞検出センサ87からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定し、当該決定に基づいてメイン制御基板60から払出制御基板に対して払出制御信号が出力されるようになっている。特殊入賞口220aに対応した特殊入賞検出センサ87によるパチンコ球の検出(すなわち特殊入賞口220aへのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。ここで、前記特殊入賞部220は、第1始動入賞部105および第2始動入賞部106へのパチンコ球の入賞(第1始動入賞検出センサ83および第2始動入賞検出センサ84の検出)を契機として行われる特図当り判定の結果小当り遊技が付与される場合に、特殊入賞口220aを開放させるようメイン制御基板60によって特殊入賞ソレノイド223が駆動制御される。すなわち、第1始動入賞部105および第2始動入賞部106へのパチンコ球の入賞を契機として、特殊入賞部220の特殊入賞開閉部材222を開放作動させるか否かの特殊入賞口開放判定が行われるようになっている。
図3に示すように、前記特殊入賞通路225は、前記特殊入賞検出センサ87の配設位置よりも下流側において、複数の分岐通路226,227に分岐するよう構成されている。実施例では、特殊入賞通路225が2つの分岐通路226,227に分岐するよう構成されており、上流側に位置する分岐通路(特殊入賞口220aに近接する通路)を第1分岐通路226とし、下流側に位置する分岐通路(特殊入賞口220aから離間する通路)を第2分岐通路227として区別する場合がある。なお、前記第1分岐通路226および第2分岐通路227は、下端部において遊技盤20の裏側に開口して、前記設置部材に設けられた図示しない球通路を介して遊技盤20の外部に連通するようになっている。
そして、図3に示すように、前記第1分岐通路226には、当該第1分岐通路226を通過するパチンコ球を検出する球検出手段としての特定領域検出センサ88が設けられており、当該特定領域検出センサ88が前記メイン制御基板60に配線接続されている。そして、特定領域検出センサ88からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを大当り遊技の生起条件として、該メイン制御CPU60aが大当り遊技を生起することを決定するようになっている。ここで、後述するように、特定領域検出センサ88によるパチンコ球の検出(すなわち第1分岐通路226のパチンコ球の通過)を契機として大当り遊技の生起条件が成立した場合には、特殊入賞部220を開放する小当り遊技の終了後に継続大当り遊技が生起されるよう構成されている。なお、前記特定領域検出センサ88は、前記第1分岐通路226における球入口の下方に隣接して配置されており、第1分岐通路226に移動したパチンコ球を速やかに特定領域検出センサ88で検出し得るようになっている。
また、前記第2分岐通路227には、当該第2分岐通路227を通過するパチンコ球を検出する球検出手段としての非特定領域検出センサ89(図20参照)が設けられており、当該非特定領域検出センサ89が前記メイン制御基板60に配線接続されている。すなわち、前記特定領域検出センサ88または非特定領域検出センサ89からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることで、特殊入賞口220aに入賞したパチンコ球が特殊入賞部220から排出されたことをメイン制御CPU60aが識別し得るようになっている。また、非特定領域検出センサ89によるパチンコ球の検出(すなわち第2分岐通路227のパチンコ球の通過)によって大当り遊技の生起条件が成立しないよう構成されている。すなわち、実施例の特殊入賞部220における第1分岐通路226は、特定領域検出センサ88がパチンコ球を検出することで大当り遊技を生起させる特定領域として機能し、第2分岐通路227は、非特定領域検出センサ89がパチンコ球を検出することで大当り遊技を生起させない非特定領域として機能するものである。
また、前記特殊入賞部220は、図3に示すように、特殊入賞通路225が複数の分岐通路226,227に分岐する分岐位置に、当該特殊入賞通路225を通過するパチンコ球を何れかの分岐通路226,227に振り分ける振分体230が設けられると共に、当該振分体230を作動する駆動手段としての振分ソレノイド231とを備えている。前記振分体230は、前記第1分岐通路226の球入口を開放する一方で第2分岐通路227の球入口を閉鎖する第1姿勢(図3に二点差線で示す)と、第1分岐通路226の球入口を閉鎖する一方で第2分岐通路227の球入口を開放する第2姿勢(図3に実線で示す)とに変位し得るよう設けられており、振分ソレノイド231の駆動に伴って第1姿勢および第2姿勢に姿勢変位されることで、特殊入賞通路225を通過するパチンコ球が第1および第2分岐通路226,227の何れかに振り分けられるようになっている。ここで、前記特殊入賞部220は、常には振分体230が第2姿勢に保持され、小当り遊技の当選に伴って後述する所定の動作パターンで第1姿勢および第2姿勢に振分体230が姿勢変位するよう振分ソレノイド231が駆動制御される。すなわち、小当り遊技でないときに特殊入賞口220aにパチンコ球が入賞したとしても、当該パチンコ球が特定領域としての第1分岐通路226に振り分けられないようになっている。このように、実施例の特殊入賞部220は、特殊入賞開閉部材222が不正に操作されて特殊入賞口220aが不正に開放された場合に、大当り遊技の生起条件が成立して継続大当り遊技が生起されるのを防止するよう構成されている。なお、前記振分体230は、前記第1分岐通路226と第2分岐通路227との間に配置されて、前後方向に延在する支軸230aを介して特殊入賞通路225の下縁部側に揺動可能に軸支されている。
(始動入賞ユニット100について)
また、前記遊技盤20には、図2、図4に示すように、前記枠状装飾体40の下方位置に、遊技領域21を流下するパチンコ球が入球可能なゲート部(球通入部)102や始動入賞部105,106を備えた始動入賞ユニット100が配設されている。前記始動入賞ユニット100は、図4〜図6に示すように、パチンコ球が通過可能(入球可能)なゲート入口(球入口)102aおよびゲート出口(球出口)102bが遊技盤20の前面側で開口する第1ゲート部102と、パチンコ球が入賞可能(入球可能)な始動入賞口105a,106aを有する始動入賞部105,106とを備えており、当該第1ゲート部102および始動入賞部105,106を備えたユニット部材として遊技盤20に対して一体的に着脱し得るよう構成されている。ここで、実施例の始動入賞ユニット100には、前記始動入賞部105,106として、常時開口する第1始動入賞口105aを有する第1始動入賞部105と、第2始動入賞口106aを開放可能に閉鎖する始動口開閉部材(開閉手段)107を有し、当該始動口開閉部材107を開放作動した場合に第2始動入賞口106aへパチンコ球が入賞可能となる第2始動入賞部106とが設けられており、前記第1ゲート部102の下方に、第1始動入賞部105(第1始動入賞口105a)が位置すると共に、当該第1始動入賞部105の下方に第2始動入賞部106(第2始動入賞口106a)が位置している。
前記第1ゲート部102は、図4〜図6に示すように、前記ゲート入口102aが遊技領域21に常に上方開口するよう設けられており、遊技盤20の遊技領域21を流下するパチンコ球の流下態様に応じて任意のタイミングで入球可能な常時開放型の入球部として構成されている。ここで、実施例のパチンコ機10では、前記第1の球流下領域21aを流下したパチンコ球は入球可能な一方で、前記第2の球流下領域21bを流下したパチンコ球は入球不能な位置に前記第1ゲート部102のゲート入口102aが配置されている。具体的には、前記遊技盤20には、前記始動入賞ユニット100における第1ゲート部102の右側方(第2の球流下領域21b側)に、遊技盤20の前面から突出するように装飾部材245が配設されており(図2、図4参照)、当該装飾部材245により第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球が第1ゲート部102へ移動するのを規制している。
また、前記第1ゲート部102には、該ゲート入口102aに入球して当該第1ゲート部102を通過するパチンコ球を検出する第1ゲートセンサ80が設けられている。この第1ゲートセンサ80は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60に配線接続されており、該第1ゲートセンサ80からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って普図当り判定条件が成立するようになっている。そして、普図当り判定条件の成立に伴って普図当りを生起させるか否かに関する後述の普図当り判定が行われ、該普図当り判定の判定結果に応じて前記第2始動入賞部106の始動口開閉部材107を開閉作動する始動入賞ソレノイド108が駆動制御されて、当該始動口開閉部材107が開放されるよう構成されている。すなわち、前記第1ゲート部102をパチンコ球が通過(ゲートセンサ80がパチンコ球を検出)することで、前記第2始動入賞部106の始動口開閉部材107を開放作動させるか否かを判定する始動入賞口開放判定条件が成立するようになっている。
図2、図4、図11、図12に示すように、前記第1始動入賞部105は、前記第1ゲート部102のゲート出口102bの下方において当該ゲート出口102bと上下方向に整列するよう前記第1始動入賞口105aが配置されている。また、後述するように、実施例の始動入賞ユニット100は、前記第1ゲート部102を通過する経路以外の経路を通ったパチンコ球が前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに殆ど入賞し得ないよう構成されている。すなわち、始動入賞ユニット100は、第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに入賞するパチンコ球は、事前に第1ゲート部102のゲート入口102aを通過して前記第1ゲートセンサ80で検出されるようになっている。そして、前記始動入賞ユニット100の第2始動入賞部106は、第1の球流下領域21aを流下したパチンコ球および前記第2の球流下領域21bを流下したパチンコ球の両方が入賞可能な位置に第2始動入賞口106aが位置するよう構成されている。
また、図7、図8、図11、図13、図20に示すように、前記第1始動入賞部105は、第1始動入賞口105aに入賞したパチンコ球を検出する第1始動入賞検出センサ83を備えると共に、前記第2始動入賞部106は、第2始動入賞口106aに入賞したパチンコ球を検出する第2始動入賞検出センサ84を備えており、当該第1および第2始動入賞検出センサ83,84の夫々がパチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60に配線接続されている。そして、前記第1および第2始動入賞検出センサ83,84の何れかによるパチンコ球の検出(パチンコ球を検出した検出信号のメイン制御基板60への入力)に伴い特図当り判定条件(当り判定条件)が成立するようになっている。そして、特図当り判定条件が成立することで、特図当り(大当りまたは小当り)を生起させるか否かに関する後述の特図当り判定が行われ、該特図当り判定の結果に応じて前記特別入賞部240の特別入賞開閉部材242を開閉作動する特別入賞ソレノイド243や前記特殊入賞部220の特殊入賞口220aを開閉作動する特殊入賞ソレノイド223が駆動制御されて、当該始動口開閉部材107が開閉動作するよう構成されている。
実施例では、前記特図当り判定の判定結果が大当りの判定であった場合に、図柄表示装置17や特図表示部50A,50B(後述)に所定の大当り表示が確定停止表示されて、前記特別入賞部240の特別入賞開閉部材242を開放する遊技者に有利な大当り遊技が付与されるよう構成され、前記特図当り判定の判定結果が小当りの判定であった場合に、図柄表示装置17や特図表示部50A,50Bに所定の小当り表示が確定停止表示されて、前記特殊入賞部220の特別入賞開閉部材242を開放する遊技者に有利な小当り遊技が付与されるよう構成される。また、実施例のパチンコ機10では、前記第1および第2始動入賞検出センサ83,84がパチンコ球を検出することで賞球払出条件が成立するよう構成されており、当該賞球払出条件の成立に伴ってメイン制御基板60が図示しない払出制御装置に制御信号を出力して、所定数(例えば3個)の賞球が前記上球受け皿14または下球受け皿15に払い出されるようになっている。
すなわち、実施例の始動入賞ユニット100は、前記第1ゲート部102のゲート入口102aに入球して前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに入賞したパチンコ球を、当該第1ゲート部102に対応した第1ゲートセンサ80で検出すると共に、当該第1始動入賞部105に対応した第1始動入賞検出センサ83で検出するよう構成されている。言い換えると、始動入賞ユニット100は、第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに入賞するパチンコ球が事前に第1ゲート部102のゲート入口102aを通過するよう構成することで、特図当り判定条件と、当該特図当り判定条件とは異なる普図当り判定条件(別の判定条件)が同時に成立するようになっている。なお、ここで「普図当り判定条件および特図当り判定条件が同時に成立」とは、両当り判定条件の成立タイミングが時間的に同じタイミングであることを指すものではなく、第1ゲート部102のゲート入口102aを通過したパチンコ球がそのまま第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに入賞することにより、普図当り判定条件および特図当り判定条件が1個のパチンコ球で一度に成立することを意味している。そして、前記第1ゲート部102を通過する経路以外の経路を通ったパチンコ球が前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに殆ど入賞し得ないようにすることで、特図当り判定条件が成立する場合には略確実に普図当り判定条件も成立している。同様に、前記第1ゲート部102を通過したパチンコ球が前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに略確実に入賞するよう構成することで、普図当り判定条件が成立する場合には略確実に特図当り判定条件も成立するようになっている。
(サイド装飾体235について)
前記遊技盤20には、図2、図4に示すように、前記枠状装飾体40の右下方(始動入賞ユニット100の右側方)に開設された装着口(図示せず)に、前記特別入賞部240を備えたサイド装飾体235が配設されている。前記サイド装飾体235は、前記特別入賞部240の他に、遊技領域21に開口して第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球が通入可能な普通入賞口238や前記アウト口26へパチンコ球を導く上部排出口236が設けられた複合入球ユニットとして構成されており、前記枠状装飾体40に設けた前記特殊入賞部220の下方に離間する位置に配置されている。すなわち、特殊入賞部220の特殊入賞口220aに入賞することなく第2の球流下領域21bを流下したパチンコ球が、サイド装飾体235に設けられた各口(特別入賞口240a、普通入賞口238、上部排出口236)に入球し得るよう構成されている。ここで、前記サイド装飾体235は、前記案内レール22に隣接して配置されると共に、当該サイド装飾体235の上面が前記第2の球流下領域21bを画成するようになっており、当該第2の球流下領域21bに打ち出されたパチンコ球がサイド装飾体235の上面を転動して遊技領域21の合流領域21cへ移動するようになっている。実施例では、前記サイド装飾体235の上面に沿って離間する位置に複数(実施例では2つ)の上部排出口236が形成されて、当該上部排出口236の間に前記普通入賞口238が設けられると共に、下流に位置する上部排出口236よりも更に下流側(最下流側)に特別入賞部240が配置されている。なお、前記サイド装飾体235には、前記始動入賞ユニット100側(左側端面)の下部位置に、前記各上部排出口236に連通する下部排出口237が遊技領域21(合流領域21c)に開口するよう形成されており、当該上部排出口236に入球したパチンコ球を、前記アウト口26へ向けて排出するよう構成されている。
(特別入賞部240について)
前記特別入賞部240は、図4に示すように、前記サイド装飾体235の上面に形成されて前記遊技領域21(第2の球流下領域21b)に開口する特別入賞口240aと、当該特別入賞口240aを開放可能に閉鎖する特別入賞開閉部材(開閉部材)242と、当該特別入賞開閉部材242を開閉作動する駆動手段としての特別入賞ソレノイド243とを備えており、当該特別入賞ソレノイド243の駆動に伴って特別入賞開閉部材242が特別入賞口240aを開閉するようになっている。実施例の特別入賞開閉部材242は、前記特別入賞口240aを閉鎖可能な平板状に形成されて、特別入賞ソレノイド243の駆動に伴って前後方向にスライド移動することで、特別入賞口240aを開閉するようになっており、該特別入賞開閉部材242により特別入賞口240aが閉鎖された状態を図4に示す。また、前記特別入賞口240aを閉鎖する状態では、前記特別入賞開閉部材242の上面が前記サイド装飾体235の上面と略同一面位置に位置するよう構成されて、第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球が転動する球転動面として特別入賞開閉部材242が機能するようになっている。
また、前記特別入賞部240は、前記特別入賞口240aに入賞したパチンコ球を検出する球検出手段としての特別入賞検出センサ86(図20参照)が設けられると共に、当該特別入賞検出センサ86が前記メイン制御基板60に配線接続されている。そして、特別入賞検出センサ86からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定し、当該決定に基づいてメイン制御基板60から払出制御基板に対して払出制御信号が出力されるようになっている。特別入賞口240aに対応した特別入賞検出センサ86によるパチンコ球の検出(すなわち特別入賞口240aへのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では15個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。なお、前記特別入賞ソレノイド243は、特別入賞部240を開放する大当り遊技または継続大当り遊技が付与される場合に、当選した大当り遊技または継続大当り遊技の種類に応じた開閉条件に従って特別入賞口240aを開閉するようメイン制御基板60によって駆動制御される。すなわち、大当り遊技または継続大当り遊技の生起に伴って特別入賞口240aが開放されることで、多数お賞球を獲得する機会が与えられるようになっている。
また、前記遊技盤20には、図2、図4に示すように、前記サイド装飾体235の上方位置に、当該遊技盤20の前面に突出する装飾部材245が配設されている。この装飾部材245は、前記特別入賞口240aの開口上方に配置されて、当該装飾部材245とサイド装飾体235との間に一列でパチンコ球を通過させる案内通路247を画成するよう設けられている。また、前記装飾部材245は、前記枠状装飾体40の下方に近接配置されて、当該枠状装飾体40と装飾部材245との間をパチンコ球が通過不能に構成されている。すなわち、前記第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球は、装飾部材245とサイド装飾体235との間に画成される案内通路247を介して前記第1および第2の球流下領域21a21bが合流する前記始動入賞ユニット100の配設領域(合流領域21c)に向けて一列で転動するよう構成されている。また、前記遊技盤20には、案内通路247の球出口(通出口)247aの下流位置に、第2始動入賞口106aに向けて誘導する誘導部としての第2の誘導連釘35(後述)が設けられており、当該案内通路247を通出したパチンコ球を第2始動入賞口106aに向かうよう構成されている。なお、前記案内通路247の球出口247aは、前記第1ゲート部102のゲート入口102aより下方に位置しており、当該案内通路247を通出したパチンコ球が第1ゲート部102に入球しないよう構成してある。
(第2ゲート部250について)
前記第2ゲート部250は、図2、図3に示すように、第2の球流下領域21bに位置するよう前記遊技盤20に設けられている。具体的には、前記枠状装飾体40の右側部から右側方に延出すよう形成されたゲート設置部41に、前記第2ゲート部250が設けられている。なお、前記ゲート設置部41は、枠状装飾体40を遊技盤20に取り付けた状態で、遊技領域21(第2の球流下領域21b)を流下するパチンコ球が前面側を通過可能な薄板状に形成されている。前記第2ゲート部250は、ゲート入口が第2の球流下領域21bに常に上方開口するよう設けられており、当該第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球の流下態様に応じて任意のタイミングで入球可能な常時開放型の入球部として構成されている。ここで、実施例のパチンコ機10では、前記第2の球流下領域21bを流下したパチンコ球は入球可能な一方で、前記第1の球流下領域21aを流下したパチンコ球は入球不能な位置に前記第2ゲート部250が配置されている。
また、前記第2ゲート部250には、該ゲート入口に入球して当該第2ゲート部250を通過するパチンコ球を検出する第2ゲートセンサ81が設けられている。この第2ゲートセンサ81は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60に配線接続されており、該第2ゲートセンサ81からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って前記普図当り判定条件が成立するようになっている。そして、普図当り判定条件の成立に伴って普図当りを生起させるか否かに関する普図当り判定が行われ、該普図当り判定の結果に応じて前記第2始動入賞部106の始動口開閉部材107を開閉作動する始動入賞ソレノイド108が駆動制御されて、当該始動口開閉部材107が開放されるよう構成されている。実施例では、前記第1球通検出センサによるパチンコ球の検出(第1ゲート部102のパチンコ球の通過)および前記第2ゲートセンサ81によるパチンコ球の検出(第2ゲート部250のパチンコ球の通過)を契機として普図当り判定条件が成立した場合に、同じ条件でメイン制御基板60が普図当り判定を行うようになっている。
(球検出センサについて)
実施例のパチンコ機10に備えられたパチンコ球検出用の球検出センサ(第1始動入賞検出センサ83、第2始動入賞検出センサ84、特別入賞検出センサ86、特殊入賞検出センサ87、特定領域検出センサ88、非特定領域検出センサ89、第1ゲートセンサ80および第2ゲートセンサ81)は、基本的に同一構成に構成されている。図7〜図9に示すように、この球検出センサは、矩形状のセンサ本体91に、パチンコ球の直径よりもやや大きく設定された略円形状の球通過孔91aを備え、当該球通過孔91aをパチンコ球が通過することでメイン制御基板60に検出信号を出力するよう構成されている。また、前記センサ本体91における球通過孔91a側の角部の一方には、前側から後側に向かうにつれて外方へ傾斜する逆付け規制面91bが形成されている。
また、図2、図4に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域21(第1および第2の球流下領域21a,21b)内に多数の遊技釘30が設けられると共に、前記枠状装飾体40の左側方(第1の球流下領域21a)に、パチンコ球の接触に伴って回転する回転案内部材32が回転自在に支持されており、遊技領域21を流下する過程での遊技釘30や回転案内部材32との接触によりパチンコ球の流下方向が不規則に変化するよう構成されている。前記回転案内部材32は、所謂「風車」とも称される部材であって、該回転案内部材32の回転に伴ってパチンコ球を弾くように左右方向へ放出するよう構成される。
ここで、前記遊技盤20における第1の球流下領域21aには、図2、図4に示すように、前記枠状装飾体40の左下方位置に、前記始動入賞ユニット100へ向けて下方傾斜する直線状に連続した遊技釘30が設けられており、当該第1の球流下領域21aを流下するパチンコ球を始動入賞ユニット100へ誘導し得るようになっている。具体的には、遊技盤20の第1の球流下領域21aには、前記回転案内部材32から始動入賞ユニット100の第1ゲート部102(ゲート入口102a)へ向けて直線状に下方傾斜するよう複数の遊技釘30が連続して設けられ、該第1ゲート部102(ゲート入口102a)へ向けて直線状に下方傾斜する遊技釘群の下方位置に、始動入賞ユニット100の第2始動入賞口106aへ向けて直線状に下方傾斜するよう複数の遊技釘30が連続して設けられている。なお、以下の説明では、第1ゲート部102(ゲート入口102a)へ向けて下方傾斜する直線状に連続した遊技釘群を上側案内連釘31aと指称し、第2始動入賞口106aへ向けて下方傾斜する直線状に連続した遊技釘群を下側案内連釘31bと指称する場合がある。すなわち、前記上側案内連釘31aは、前記遊技領域21を流下するパチンコ球を第1ゲート部102のゲート入口102aへ案内する案内部として機能し、前記下側案内連釘31bは、遊技領域21を流下するパチンコ球を第2始動入賞口106aへ案内する案内部として機能している。
また、実施例の遊技盤20には、前記上側案内連釘31aと下側案内連釘31bとの間に、始動入賞ユニット100の第1始動入賞口105a(後述する外側連通口150)へ向けて直線状に下方傾斜するよう複数の遊技釘30が連続して設けられており、この連続した遊技釘群を中間案内連釘31cと指称する場合がある。すなわち、前記中間案内連釘31cは、前記遊技領域21を流下するパチンコ球を始動入賞ユニット100へ向けて案内する案内部として機能するものである。ここで、中間案内連釘31cの傾斜上端に位置する遊技釘30は、前記案内レール22に近接位置して、当該中間案内連釘31cと案内レール22との間をパチンコ球が通過しないよう構成されている。すなわち、第1の球流下領域21aを流下するパチンコ球は、その流下する過程において前記上側案内連釘31aおよび中間案内連釘31cの何れかを転動して始動入賞ユニット100へ誘導されるようになっている。また、前記上側案内連釘31a、下側案内連釘31bおよび中間案内連釘31cの夫々を構成する遊技釘群は、適宜位置でパチンコ球が通過可能な間隙37が空くよう設けられており、当該間隙37を通過したパチンコ球が、上側案内連釘31aから中間案内連釘31cあるいは中間案内連釘31cから下側案内連釘31bへ移動したり、前記案内レール22上に移動してアウト口26へ流下するようになっている。
そして、前記遊技盤20に設けられた遊技釘30により形成される間隙37や、前記サイド装飾体235に設けられた上部排出口236により、前記第1の球流下領域21aを流下する過程でパチンコ球が第2始動入賞口106aに向かうことなく第1ゲート部102やアウト口26に向かう経路(第2始動入賞部106に至らないことが確定する経路)が、前記第2の球流下領域21bを流下する過程でパチンコ球が第2始動入賞口106aに向かうことなくアウト口26に向かう経路(第2始動入賞部106に至らないことが確定する経路)よりも多くなるよう構成されている。すなわち、前記第1の球流下領域21aを流下するパチンコ球が前記第2始動入賞部106に至る割合よりも、前記第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球が第2始動入賞部106に至る割合の方が高くなるようになっている。
(始動入賞ユニット100の具体的な構成について)
次に、前記始動入賞ユニット100の具体的な構成について詳細に説明する。前記始動入賞ユニット100は、図5〜図9に示すように、前記遊技盤20に取り付けられる取付基板115と、取付基板115に配設されて前記第1ゲート部102を形成するゲート本体部材130と、当該ゲート本体部材130の下方に位置するよう取付基板115に配設された前カバー部140と、取付基板115に配設されて前記第1および第2始動入賞口105a,106aに入賞したパチンコ球が通過する入賞通路181,182が形成された通路形成部180とを備えている。実施例では、前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aは、前記前カバー部140に形成され、前記第2始動入賞部106の第2始動入賞口106aは、前記取付基板115に形成されている。また、実施例の始動入賞ユニット100は、前記ゲート本体部材130を照明する第1照明部210が前記取付基板115の後面に設けられると共に、前記第2始動入賞口106aを照明する第2照明部214が通路形成部180の後方に設けられている。
(取付基板115について)
図5〜図9に示すように、前記取付基板115は、前記遊技盤20に取り付けた状態でパチンコ球が前面側を通過可能な薄板状に形成されており、当該取付基板115の上部位置に、前記ゲート本体部材130が取り付けられる取付口116(図7、図8参照)が形成されている。また、前記取付基板115には、前記取付口116の下方位置に、パチンコ球が通過可能な大きさで前後に開口する通孔115a,106aが形成されて、前記通路形成部180に形成された入賞通路181,182に連通するようになっている。具体的に、前記取付口116の鉛直下方に上下に並ぶ位置関係で、2つの通孔115a,106aが取付基板115に形成されており、一方の通孔(上側に位置する通孔)に前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aが連通するよう構成されると共に、他方の通孔(下側に位置する通孔)が前記第2始動入賞部106の始動口開閉部材107で開閉されるようになっている。すなわち、実施例の始動入賞ユニット100では、前記取付基板115に形成された前記下側の通孔が、前記第2始動入賞部106の第2始動入賞口106aとなっている。また、以下の説明では、取付基板115に形成された上側の通孔を通過口115aと指称して区別する場合がある。なお、実施例の取付基板115は、全体が光を透過可能な樹脂材料で形成されている。
前記取付口116は、図9に示すように、球通過孔91aが上下に開口すると共に前方に位置させた取付姿勢で前記第1ゲートセンサ80の挿脱を許容する横長矩形状に形成されて、当該取付口116を介して取付姿勢に保持した第1ゲートセンサ80のセンサ本体91を取付基板115の後方へ突出させ得るよう構成されている。また、前記取付口116における左右開口縁の上下方向の中間位置には、外方に向けて延在する案内凹部116aが前記取付基板115に凹設されて、当該取付口116の開口幅が案内凹部116aの形成位置で拡大するよう構成されている。すなわち、前記取付基板115には、取付口116の左右両側に案内凹部116aを凹設することで、当該取付口116の4隅に被係合部(被嵌合部)117が夫々形成され、当該被係合部117により前記ゲート本体部材130が取付口116に位置決め保持されるようになっている。
また、図9、図11に示すように、前記取付基板115には、前記取付口116の下側開口縁から後方に延出する下受け部118が形成され、前記第1ゲートセンサ80(センサ本体91)の下面を下受け部118で当接支持するようになっている。同様に、前記取付口116の上側開口縁には、後方に延出する上受け部119が前記取付基板115に形成されており、前記第1ゲートセンサ80(センサ本体91)の上面を上受け部119で当接支持するよう構成されている。すなわち、上下の受け部で第1ゲートセンサ80を挟むことで、取付姿勢の第1ゲートセンサ80の安定性を高めている。また、前記上受け部119の後端部には、第1ゲートセンサ80に係脱可能に係合して当該第1ゲートセンサ80を取付姿勢で保持する第1の係合フック120が後方へ延出するよう設けられると共に、前記第1照明部210に係脱可能に係合して当該第1照明部210を保持する第2の係合フック121が後方へ延出するよう設けられる。ここで、前記第1および第2の係合フック120,121は、上下方向に弾性変形し得るよう上受け部119の後端部から後方へ延出するよう形成されると共に、後端部に対応する第1ゲートセンサ80および第1照明部210に係合可能な係合爪が形成されており、各係合フック120,121の上下の弾性変形に伴って係合爪が第1ゲートセンサ80や第1照明部210の後端部に係脱するようになっている。なお、前記上受け部119は、前記取付口116の上端縁に沿う方向(左右方向)において、後方への延出長が異なる段差状に形成されており、当該上受け部119において後方への延出長の短い部分の後端部に第1の係合フック120が形成されると共に、上受け部119において延出長の長い部分の後端部に第2の係合フック121が形成されている。このように上受け部119を段差状に形成することで、両フック120,121を弾性変形可能な寸法を確保しつつ、当接支持する第1ゲートセンサ80の安定性を高めている。
(ゲート本体部材130について)
前記第1ゲート部102を形成する前記ゲート本体部材130は、図9、図10に示すように、左右方向に延在する前壁部131と、該前壁部131の左右両端部から後方に延在して相互に対向する左右一対の側壁部132,132とから平面視において上下および後方に開口する門型に形成された部材であって、両側壁部132,132は相互に近接および離間する方向へ弾性変形させるよう構成されている。両側壁部132,132の内面間の離間寸法は、ゲート本体部材130を取付基板115(取付口116)に取り付けた状態で第1ゲートセンサ80の左右幅と略一致するよう形成されて、両側壁部132,132の間に第1ゲートセンサ80を挟持状態で保持し得るようになっている(図10参照)。また、ゲート本体部材130は、全体が光透過性(実施例では透明)な樹脂材料で形成されて、前記第1照明部210の第1発光基板211に設けたゲート用発光体(発光体)211aによって全体が明輝するよう構成される。
前記ゲート本体部材130の左右の側壁部132,132の夫々は、図10に示すように、前記取付基板115の前面側に位置して前記ゲート入口102aおよびゲート出口102bを画成する前半部133と、当該前半部133の後端から後方に延出して前記取付口116に挿通される後半部134とからなり、前記取付口116に挿入された左右の側壁部132,132の後半部134が取付基板115に保持されるようになっている。ここで、前記各側壁部132,132の前半部133は、前壁部131と同一高さで延在するよう形成されており、当該前壁部131から左右側壁部132,132の前半部133の上端縁に亘って、内側に向けて張出すように上規制壁135(保護壁)が形成されている。この上規制壁135は、前記左右の側壁部132,132の間に挿入して前端部を前壁部131に当接させた前記第1ゲートセンサ80の上面に当接するよう構成されており、第1ゲートセンサ80の上方移動を上規制壁135で規制するようになっている。また、前記左右の側壁部132,132は、後半部134の上端が前半部133の上端よりも1段下がるよう構成されており、各側壁部132,132の後半部134を取付口116に前側から挿入した際に、当該後半部134の上端から上方に突出する前半部133の後端が取付基板115の前面に当接して、ゲート本体部材130が所定の取付位置に位置決めされるようになっている。
ここで、図10に示すように、前記前壁部131に設けた上規制壁135と取付基板115の前面との離間寸法、および左右の側壁部132,132に設けた上規制壁135の離間寸法は、何れもパチンコ球の直径より大きく設定されている。すなわち、遊技領域21(第1の球流下領域21a)を流下する過程で、ゲート本体部材130により取付基板115の前側に画成された開口をパチンコ球が通過し得るよう構成されており、当該開口を通過する過程で前記第1ゲートセンサ80によりパチンコ球が検出されるようになっている。このように、実施例の始動入賞ユニット100では、ゲート本体部材130により画成される上方開口が前記第1ゲート部102のゲート入口102aであり、当該下方開口が第1ゲート部102のゲート出口102bとなっている。ここで、前記第1ゲートセンサ80は、球通過孔91aが前記ゲート入口102aの内部で開口する状態で前記ゲート本体部材130により囲繞されるようになっている。すなわち、ゲート入口102aへの入球に伴って第1ゲートセンサ80がパチンコ球を検出して、前記普図当り判定条件が成立するようになっている。なお、前記上規制壁135は、前記ゲート本体部材130に保持された第1ゲートセンサ80の球通過孔91aを塞がない寸法でゲート本体部材130に形成されている。
また、図10に示すように、前記ゲート本体部材130における左右の側壁部132,132の後半部134は、各対応の前半部133の内面に連続する内壁部134aと、該内壁部134aの外側面における高さ方向の中央に外方向(対向する側壁部132,132と反対方向)へ向けて突出する導光部134bとが設けられており、導光部134bの高さ寸法が、前記取付口116の開口側縁に設けられた前記案内凹部116aの高さ寸法と略同一に設定されている。ここで、前記各後半部134の内壁部134aは、対応する前半部133における後端部の左右幅寸法より小さい左右幅寸法で前記取付口116の上下の開口幅寸法と略同一高さで前後方向に延在すると共に、前記導光部134bは、内壁部134aの前後の全長に亘って延在するよう設けられている。すなわち、ゲート本体部材130は、前記取付口116に前記後半部134の内壁部134aが挿通されると共に、前記案内凹部116aに後半体の導光部134bが挿通されている。
図10に示すように、前記左右の側壁部132,132は、前記取付基板115の厚み分だけ前記前半部133の後端から後方に離間した位置に、外方に突出する規制壁136が形成されており、当該取付基板115に設けられた前記被係合部117と係合する係合溝137が規制壁136および前半部133の間に形成されている。ここで、前記規制部は、左右の側壁部132,132において導光部134bを挟む上下両側に設けられて、各側壁部132,132に係合溝137が2つずつ形成されている。すなわち、相互に近接するように弾性変形させて前記取付口116の前側から挿入した左右の側壁部132,132を、前記前半体の後端部が取付基板115に当接する状態で弾性復帰させることで各被係合部117が対応する係合溝137に夫々嵌合し、前記ゲート本体部材130が取付基板115に対して前後、左右および上下の位置決めがなされた状態で保持されるようになっている。
ここで、前記ゲート本体部材130を取付基板115に取り付けた状態では、図12に示すように、当該ゲート本体部材130の下端部(左右の側壁部132,132の下端部)が前記前カバー部140に当接支持されて、当該ゲート本体部材130へのパチンコ球の衝突に伴う衝撃によりゲート本体部材130が損傷するのを防止している。言い換えると、上下逆向き姿勢としたゲート本体部材130の左右の側壁部132,132(後半部134)を取付口116に挿通した場合は、後半体(内壁部134a)から下方に突出することになる前半部133の後端が前記前カバー部140に干渉して、当該ゲート本体部材130を取付位置まで取付口116に挿入することができなくなり、当該ゲート本体部材130の逆付け防止が図られるようになっている。すなわち、前記ゲート本体部材130における前半部133と、前記前カバー部140とが、当該ゲート本体部材130の逆付けを防止する逆付け防止手段として機能するよう構成されている。
また、図10に示すように、前記ゲート本体部材130を取付基板115に取り付けた状態では、ゲート本体部材130における左右の側壁部132,132の離間寸法と、前記第1ゲートセンサ80の横幅寸法とが略一致するように設定されており、前記取付口116に差し込まれた第1ゲートセンサ80の左右の側縁がゲート本体部材130の対応する左右側壁部132,132に当接して、当該左右の側壁部132,132を相互に近接するように弾性変形させ得ないようになっている。すなわち、前記第1ゲートセンサ80を取り付けた状態において前記ゲート本体部材130が取付基板115から脱落しないよう構成されている。なお、前記ゲート本体部材130における左右の側壁部132,132は、前記後半部134における各内壁部134aの内側後端に、後方に向かうにつれて外側方に傾斜する傾斜案内面134cが形成されており、第1ゲートセンサ80を後方から左右の側壁部132,132の間に容易に挿入し得るようになっている。
図10に示すように、前記ゲート本体部材130には、前記前壁部131と一方(実施例では右側)の側壁部132とが連設される隅部内面に、内側に突出する位置決め突部139が設けられている。そして、前記ゲート本体部材130の内側に前記第1ゲートセンサ80を配置した際に、第1ゲートセンサ80に設けられた逆付け規制面91bに前記位置決め突部139が臨むことで、当該第1ゲートセンサ80の前端部がゲート本体部材130の前壁部131に当接する適正な位置に設置し得るよう構成されている。すなわち、第1ゲートセンサ80の上下面を逆さにした状態では、位置決め突部139が第1ゲートセンサ80に干渉して、ゲート本体部材130の前壁部131に第1ゲートセンサ80の前端部を当接させ得ないようになっており、当該位置決め突部139および逆付け規制面91bが、第1ゲートセンサ80の逆付け防止手段として機能している。
(ゲート部102,250の発光構造について)
図10に示すように、前記ゲート本体部材130には、当該ゲート本体部材130を透過する光を拡散させる光拡散部130aが設けられている。具体的に、前記ゲート本体部材130における左右の側壁部132,132(前半部133)および前壁部131には、前半部133および前壁部131の内面(第1ゲートセンサ80の外周端面に対向する内面に、前記上規制壁135が突出する基端部からゲート本体部材130の下端部に至るまで上下方向に延在する微小な凸部が、当該内面の全周に亘って連続するよう設けられている。また、前記左右の側壁部132,132の前半部133は、前端部から後方に向かうにつれて外側に拡がるよう形成されると共に、当該左右の側壁部132,132の後半部134は、前記左右の導光部134bにおける係合溝137の形成位置より後側の部分は、外側面が後側に向かうにつれて外側方に変位するように傾斜するよう形成されることで、該部分は後側に向かうにつれて厚み寸法が大きくなるよう設定される。
また、図5〜図10に示すように、前記始動入賞ユニット100は、前記第1ゲート部102の後方に、当該第1ゲート部102に光を照射して発光させる前記第1照明部210を備えている。前記第1照明部210は、前記取付基板115の後面側に配設され、前方へ向けて光を照射する複数の発光体を有する第1発光基板211と、当該発光基板の後面を覆蓋保護する第1保護カバー212とから構成されている。ここで、前記取付基板115には、前記下受け部118の下方位置において左右に離間する位置に、後方へ突出する第1固定突部207が突設されており、当該第1固定突部207の後端部に第1発光基板211を当接させた状態で、第1保護カバー212に形成した通孔に挿通したネジを第1固定突部207のネジ孔に螺挿することで,第1発光基板211および第1保護カバー212が取付基板115に固定される。なお、前記第1保護カバー212の上端部は、前記第2の係合フック121の係合爪と係合するようになっている。
そして、前記第1発光基板211には、前記取付口116に装着されたゲート本体部材130における各側壁部132,132の後端(具体的には導光部134bの後端)に対向する位置に、該側壁部132,132に向けて光を照射可能なゲート用発光体211aが実装されている。すなわち、透明な材料で形成されたゲート本体部材130における側壁部132,132の導光部134bは、ゲート用発光体211aの光を前側に導くようになっており、当該導光部134bを透過した光がゲート本体部材130の光拡散部130aに照射されて、前記取付基板115の前側に位置する第1ゲート部102がゲート用発光体211aの光によって明輝(発光装飾)するよう構成される。更に、左右の側壁部132,132に後端から入射した光は、側壁部132,132における傾斜する外側面側で反射するようになっており、後端から入射した光を拡散してゲート本体部材130の全体を明輝させ得るようになっている。また、前記第1発光基板211には、前記ゲート出口102bを通過して第1始動入賞口105aへ向かうパチンコ球が移動する後述する流入通路144と前記取付基板115を挟んで対向する位置に、当該流入通路144に向けて光を照射可能な第1始動口用発光体が実装されており、当該第1始動口用発光体を発光することで、第1始動入賞部105を明輝(発光装飾)し得るよう構成されている。
(前カバー部140について)
図5、図7〜図9に示すように、前記前カバー部140は、前記取付基板115に対向する前面板部141と、前面板部141の上端部に設けられた球規制壁部142と、当該前面板部141の後面下部に設けられた球受容部146とを備え、前記取付基板115に取り付けた状態で、当該取付基板115と前面板部141との間にパチンコ球が移動し得る球通路(具体的には、流入通路144および連絡通路148)が画成されている。
(球規制壁部142について)
前記球規制壁部142は、図9、図10、図11に示すように、前記前面板部141の上端部から後方へ延出するよう設けられて、後端部が前記取付基板115に当接するようになっている。また、前記球規制壁部142には、パチンコ球が通過可能な流入口142aが上下に開口するよう開設されて、当該流入口142aが前記第1ゲート部102のゲート出口102bと上下に整列するようになっている。すなわち、前記第1ゲート部102のゲート入口102aに入球(第1ゲートセンサ80で検出)したパチンコ球は、ゲート出口102bを通過して前記前カバー部140(球規制壁部142)の流入口142aを通るようになっている。ここで、前記ゲート本体部材130(第1ゲート部102)と前カバー部140(球規制壁部142)との間は、パチンコ球が通過不能な間隔に形成されており、第1ゲート部102を通過しないパチンコ球が流入口142aに入球しないよう構成されている。実施例では、ゲート本体部材130の下端部が前カバー部140の球規制壁部142に当接するよう構成されており、当該前カバー部140の球規制壁部142がゲート本体部材130の支持手段として機能して、ゲート本体部材130に対するパチンコ球の衝突に伴う衝撃を前カバー部140で受け止めて、ゲート本体部材130の損傷を防止するようになっている。
また、図12に示すように、前記前カバー部140の球規制壁部142は、前記第1ゲート部102(ゲート本体部材130)から左右方向に離間するにつれて下方傾斜する傾斜状に形成されており、第1ゲート部102のゲート入口102aに入球することなく球規制壁部142上に到来したパチンコ球を、始動入賞ユニット100の左右側方へ誘導するようになっている。また、図4に示すように、実施例の遊技盤20には、前記球規制壁部142の傾斜に連続するように第1ゲート部102から離間するにつれて下方傾斜するよう連続した複数の遊技釘群(第1の誘導連釘34)が前記始動入賞ユニット100を挟む左右両側に設けられると共に、当該遊技釘群の傾斜下方に離間する位置に、前記第2始動入賞口106aへ向けて下方傾斜するよう連続した複数の遊技釘群(第2の誘導連釘35)が設けられている。すなわち、遊技盤20には、第1ゲート部102のゲート入口102aに入球することなく球規制壁部142上に到来したパチンコ球を、第2始動入賞口106aへ向けて流下する誘導するように遊技釘30が設けられており、当該第1ゲート部102のゲート入口102aに入球しないパチンコ球の挙動に対する関心を喪失させないよう構成されている。なお、以下の説明では、球規制壁部142の傾斜に連続する遊技釘群を第1の誘導連釘34と指称し、第2始動入賞口106aへ向けて下方傾斜する遊技釘群を第2の誘導連釘35と指称する場合がある。
ここで、図4に示すように、始動入賞ユニット100の左側方に位置する第1の誘導連釘34は、前記中間案内連釘31cの延長線上に位置して、当該中間案内連釘31cに沿って流下するパチンコ球が後述する外側連通口150(連絡通路148)に進入するのを防止するよう構成されている。また、前記始動入賞ユニット100の右側方に位置する第2の誘導連釘35は、パチンコ球が始動入賞ユニット100の配設領域(合流領域21c)に向けて第2の球流下領域21bを一列で通出する前記案内通路247の球出口247aよりも下方に位置して、当該案内通路247の球出口247aを通出したパチンコ球を第2始動入賞口106aに向けて誘導するようになっている。すなわち、実施例の第1の誘導連釘34は、外側連通口150を介して第1始動入賞口105aへのパチンコ球の移動を規制する規制部として機能するよう構成され、第2の誘導連釘35は、案内通路247から始動入賞ユニット100が配設された配設領域(すなわち合流領域21c)に通出したパチンコ球を前記第2始動入賞口106aに向けて誘導する誘導部として機能するよう構成されている。
また、前記前カバー部140には、図9、図12に示すように、前記球規制壁部142における流入口142aの開口縁(具体的には左右の開口縁)から下方へ延在するよう通路隔壁部143が形成されている。すなわち、実施例の始動入賞ユニット100には、前記取付基板115および前カバー部140(前面板部141および通路隔壁部143)の間に、前記第1ゲート部102のゲート出口102bに入球したパチンコ球が通過する流入通路(球通路)144が画成されている。ここで、前記通路隔壁部143は、前記流入口142aの開口縁から下方へ延在するよう構成されており、前記第1ゲート部102のゲート出口102bから鉛直下方に向けて流入通路144が延在するよう形成されている。
(球受容部146について)
前記球受容部146は、図9、図12に示すように、前記前カバー部140において前記流入通路144の下方位置(第1ゲート部102のゲート出口102bの鉛直下方位置)に、前記前面板部141の下部から後方(取付基板115側)へ突出する突出状に形成されると共に、前記流入口142a(ゲート出口102b)の下方位置において上方および後方へ開口する凹溝部147が形成されている。そして、この凹溝部147の上方開口が、前記流入通路144(第1ゲート部102のゲート出口102b)の下方に位置すると共に、当該凹溝部147の後方開口が、前記取付基板115の通過口115aに整列するよう構成されており、流入通路144を通過したパチンコ球が凹溝部147を介して取付基板115の通過口115aへ案内されるようになっている。すなわち、実施例の始動入賞ユニット100において、前記球受容部146(前カバー部140)に形成された凹溝部147の上方開口が、前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aとなっている。ここで、前記第1始動入賞口105aは、前記流入通路144(第1ゲート部102のゲート出口102b)と上下に整列するよう設けられており、当該流入通路144(第1ゲート部102)を通過したパチンコ球が第1始動入賞口105aに入賞し得るよう構成されている。これにより、前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに入賞するパチンコ球が、事前に前記第1ゲート部102を通過することで、第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aへの入賞に伴う特図当り判定条件と、第1ゲート部102のパチンコ球の通過に伴う特図当り判定条件とは異なった普図当り判定条件(別の判定条件)とが、1つの遊技球により同時に成立するようになっている。
また、図12に示すように、前記球受容部146は、パチンコ球が通過可能な寸法で前記左右の球規制壁部142から下方に離間した位置に設けられており、当該球受容部146と球規制壁部142との間にパチンコ球が通過可能な連絡通路(球通路)148を画成している。ここで、前記左右の連絡通路148は、前記通路隔壁部143の下端部と球受容部146との間で開口する内側連通口(連通口)149を介して前記流入通路144と連通すると共に、前記前カバー部140の外側面で開口する外側連通口150を介して前記遊技領域21に連通するようになっている。すなわち、前記流入通路144は、前記内側連通口149(連絡通路148)を介して遊技領域21に連通している。
ここで、前記連絡通路148は、図12に示すように、当該連絡通路148を画成する前記球受容部146の球転動面(上面)146aが前記流入通路144(第1始動入賞口105a)から離間するにつれて下方傾斜した傾斜通路となっており、当該連絡通路148内のパチンコ球を外側連通口150へ向けて誘導するよう構成されている。すなわち、流入通路144から離間するにつれて下方傾斜する連絡通路148が内側連通口149に接続することで、第1ゲート部102を通過することなく外側連通口150を介して連絡通路148に進入したパチンコ球が内側連通口149を介して第1始動入賞口105aへ入賞するのを防止している。これにより、第1始動入賞口105aへの入賞時には異なる2つの判定条件(特図当り判定条件および普図当り判定条件)を確実に成立させ得るようにしている。また、前記球規制壁部142は、前記球受容部146の球転動面146aの傾斜下端部よりも外方(流入通路144から離間する位置)まで延在するよう形成されており、前記連絡通路148の外側連通口150が遊技領域21に斜め下方を向くように開口させている。これにより、外側連通口150を介した連絡通路148へのパチンコ球の進入を抑制している。
(受止め部124について)
そして、図5〜図7、図12、図13に示すように、前記始動入賞ユニット100には、前記左右の連絡通路148における球転動面146aの傾斜下端部の下方位置に離間する位置に受止め部124が夫々形成されている。前記受止め部124は、前記第2始動入賞口106aを挟んで左右両側に位置するよう前記取付基板115の前面に設けられると共に、当該第2始動入賞口106aへ向けて上面124aが下方傾斜するよう形成されており、当該受止め部124上のパチンコ球を第2始動入賞口106aへ向けて誘導するよう構成されている。ここで、前記左右の受止め部124における第2始動入賞口106a側の端部は、当該第2始動入賞口106aの開口縁と前後に整列するよう構成されて、始動口開閉部材107が第2始動入賞口106aを開放する開放位置にある状態で受止め部124の上面124aを転動したパチンコ球が始動口開閉部材107で受け止められて、第2始動入賞口106aに入賞するようになっている。
そして、前記各受止め部124の上面124aの傾斜下端部(第2始動入賞口106a側の端部)は、開放位置にある始動口開閉部材107より上方に位置するよう構成されており(図11、図12参照)、当該始動口開閉部材107で受け止められたパチンコ球が側方へ零れ落ちるのを防いでいる。ここで、前記左右の受止め部124は、前記始動入賞ユニット100の左右側方に位置する前記第2の誘導連釘35の延長線下方に位置するよう配置されており、当該第2の誘導連釘35により誘導されたパチンコ球を、対応する受止め部124で受けとめて第2始動入賞口106aへ向けて案内するようになっている。なお、前記左右の受止め部124と対応する第2の誘導連釘35とは、パチンコ球が通過可能な間隔で離間するよう構成されており、当該受止め部124および第2の誘導連釘35の間の間隙37を介してパチンコ球が落下し得るようになっている。このように、左右の受止め部124と対応する第2の誘導連釘35との間に間隙37を形成することで、パチンコ球が第2始動入賞口106aへ向かうことへの関心を高めるようになっている。
(通路形成部180について)
前記通路形成部180は、図7、図8に示すように、前後方向に積層された複数(実施例では3つ)の通路部材185,190,205から構成されて、前記第1始動入賞口105aに入賞したパチンコ球が通過する前記第1始動入賞部105の第1入賞通路181と、前記第2始動入賞口106aに入賞したパチンコ球が通過する前記第2始動入賞部106の第2入賞通路182とを画成している。実施例では、前記取付基板115の後側に取り付けられる第1通路部材185と、該第1通路部材185に後側に取り付けられる第2通路部材190と、該第2通路部材190の後側に取り付けられる第3通路部材205とから通路形成部180が構成されている。また、前記通路形成部180には、前記第1始動入賞検出センサ83を収容する第1センサ収容部194および前記第2始動入賞検出センサ84を収容する第2センサ収容部195が形成されおり、第1および第2入賞通路181,182をパチンコ球が通過する過程で対応の始動入賞検出センサ83,84が検出し得るようになっている。なお、通路形成部180は、全体が光を透過可能な樹脂材料で形成されている。
(第1入賞通路181について)
前記第1入賞通路181は、図7、図8、図11、図13に示すように、前記取付基板115の通過口115aに連通する導入通路181aと、当該導入通路181aの下流端に接続してパチンコ球を遊技盤20の外部に排出させる第1排出通路181bとから構成されており、当該導入通路181aと第1排出通路181bとの接続部に前記第1センサ収容部194が設置されている。すなわち、前記第1始動入賞口105aに入賞したパチンコ球は、前記通過口115aを介して導入通路181aに流入して、当該導入通路181aから第1排出通路181bに移動する過程で第1始動入賞検出センサ83により検出されて前記特図当り判定条件が成立するよう構成される。なお実施例では、前記第1通路部材185と第2通路部材190とにより前記導入通路181aが画成され、第2通路部材190と第3通路部材205とにより前記第1排出通路181bが画成されている。
具体的に、前記第1通路部材185には、図7、図8、図11、図13に示すように、前記取付基板115に対向して前面をなす第1対向板185aの上部における左右方向の中間位置に、パチンコ球が通過可能な大きさで通入口186が前後に開口するよう形成されると共に、当該第1通路部材185(対向板185a)の後面側において通入口186と対応する位置に、後方に開口すると共に横方向に延在する第1凹部187が形成されている。そして、前記第1凹部187の後方開口が第2通路部材190で塞がれることで、前記導入通路181aが画成されている。前記第1通路部材185の通入口186は、取付基板115の通過口115aに連通するよう構成されており、前記第1始動入賞口105aに入賞したパチンコ球が通過口115aを介して第1入賞通路181(導入通路181a)に流入するようになっている。なお、実施例において前記導入通路181aは、前記通入口186から通路形成部180(第1通路部材185)の左端部(後述する駆動機構収容部200から離間する一側端部)へ向けて延在するよう形成されている。また、前記第2通路部材190において前記導入通路181aの後面を画成する通路隔壁191には、前記通入口186の後方に臨む位置に、後方へ向かうにつれて左方向に傾斜した第1誘導片191aが形成されており、当該通入口186を通過したパチンコ球を、当該第1誘導片191aにより導入通路181aの流入下流側へ速やかに誘導するよう構成されている。
ここで、前記取付基板115における前記通過口115aの開口縁に形成された第1縁取り突部122(図9、図13参照)の後端部が前記通入口186の開口縁の前面に当接するようになっている。すなわち、前記取付基板115に対して第1通路部材185(通路形成部180)を組み付けた際の当接力を第1縁取り突部122に集中させることで、取付基板115に形成した通過口115aの開口縁と、第1通路部材185に形成した通入口186の開口縁との密着性を高めて、当該通過口115aから通入口186へのパチンコ球の移動をスムーズになし得るよう構成されている。
また、前記第2通路部材190には、図7、図8、図11、図13に示すように、パチンコ球が通過可能な大きさで前後に開口する上部通出口192が前記通路隔壁191に形成されており、当該導入通路181aを通過したパチンコ球が上部通出口192を介して第2通路部材190の後方へ移動するよう構成されている。なお、前記上部通出口192は、導入通路181aの下流端部に位置するよう形成されている。また、前記第2通路部材190の後面側には、前記上部通出口192と対応する位置に、後方に開口すると共に下方向に延在する第2凹部193が形成されており、当該第2凹部193の後方開口が第3通路部材205で塞がれることで前記第1排出通路181bを画成するよう構成されている。すなわち、前記第1始動入賞口105aに入賞して前記第1入賞通路181の導入通路181aを通過したパチンコ球は、上部通出口192を介して第1排出通路181bに移動するようになっている。なお、前記第1排出通路181bの球出口は、パチンコ機10に備えられた球回収部に連通するよう構成されており、当該球回収部を介して遊技店の球循環設備(何れも図示せず)にパチンコ球が回収される。
(第1センサ収容部194について)
前記第1センサ収容部194は、図7、図8、図11、図13に示すように、前記導入通路181aを画成する第2通路部材190の通路隔壁191を挟んだ後側に、後方へ開口する凹状に形成されて、第1センサ収容部194の後方開口が第3通路部材205で塞がれるようになっている。ここで、前記第1センサ収容部194は、第1始動入賞検出センサ83の球通過孔91aが前後方向に開口すると共に側方(実施例では左側方)に位置する横向き姿勢で収容可能な横長の矩形凹状に形成されて、当該球通過孔91aが前記上部通出口192および第1排出通路181bに連通する横向き姿勢で第1始動入賞検出センサ83が収容されている。ここで、前記第1センサ収容部194の前面壁194aは、上端から下端に向けて前方へ傾斜する傾斜状に形成されており(図11参照)、当該前面壁194aに第1始動入賞検出センサ83を当接させることで、前記球通過孔91aの軸線が後方へ向けて下方傾斜する傾斜姿勢で第1始動入賞検出センサ83が収容保持されている。また、前記第3通路部材205には、前記第1始動入賞検出センサ83におけるセンサ本体91を傾斜姿勢で支持する支持突部206が形成されて、当該第1センサ収容部194の前面壁194aとの間に第1始動入賞検出センサ83を挟持している。このように、前記第1始動入賞検出センサ83を傾斜姿勢で保持することで、第1入賞通路181の導入通路181aを通過して当該センサ83に到来するパチンコ球を確実に検出しつつ速やかに下流側の第1排出通路181bへ案内し得るようになっている。
(第2入賞通路182について)
前記第2入賞通路182は、図7、図8、図11、図13に示すように、前記取付基板115の第2始動入賞口106aに連通する入賞空間182aと、当該入賞空間182aに接続してパチンコ球を遊技盤20の外部に排出させる第2排出通路182bとから構成されており、当該入賞空間182aと第2排出通路182bとの接続部に前記第2始動入賞検出センサ84が設置されている。すなわち、前記第2始動入賞口106aに入賞したパチンコ球は、前記入賞空間182aから第2排出通路182bに移動する過程で第2始動入賞検出センサ84に検出されることで特図当り判定条件が成立するよう構成されている。なお実施例では、前記第1通路部材185に前記入賞空間182aが画成され、第2通路部材190と第3通路部材205とにより前記第2排出通路182bが画成されている。
具体的に、前記第1通路部材185には、図7、図8、図11、図13に示すように、前記第1対向板185aの下部における左右方向の中間位置に、前方に開口する凹状に前記入賞空間182aが形成されている。すなわち、前記入賞空間182aは、前記導入通路181aの下方に位置するよう設けられている。ここで、前記入賞空間182aの前方開口は、左右の開口幅がパチンコ球の直径2個分程度に設定された横長矩形状に形成されており、前記第2始動入賞口106aを介して一度に流入する複数個のパチンコ球を受け入れ得るようになっている。ここで、前記取付基板115における前記第2始動入賞口106aの開口縁に形成された第2縁取り突部123(図9、図13参照)の後端部が前記第1対向板185aにおける入賞空間182aの開口前縁に当接するようになっている。すなわち、前記取付基板115に対して第1通路部材185(通路形成部180)を組み付けた際の当接力を第2縁取り突部123に集中させることで、取付基板115に形成した第2始動入賞口106aの開口縁と、第1通路部材185に形成した入賞空間182aの開口縁との密着性を高めて、当該第2始動入賞口106aから入賞空間182aへのパチンコ球の移動をスムーズになし得るよう構成されている。
ここで、前記取付基板115の第2縁取り突部123には、図9に示すように、前記第2始動入賞口106aの左右に位置する端部に、後方へ開口する円弧状の軸受部122aが形成されており、取付基板115と第1通路部材185(通路形成部180)とを組み付けた際に、当該軸受部122aが前記始動口開閉部材107を軸支する軸孔を形成するようになっている。実施例の始動口開閉部材107は、図5、図11に示すように、前記第2始動入賞口106aをパチンコ球が入賞不能に閉鎖可能な平板状に形成されると共に、当該第2始動入賞口106aを閉鎖する閉鎖姿勢の下端部に、左右側方へと出する軸部107aが突設されている。すなわち、前記始動口開閉部材107の左右の軸部107aを前記軸受部122aに臨ませた状態で、前記取付基板115と第1通路部材185(通路形成部180)とを組み付けることで、前記始動口開閉部材107が始動入賞ユニット100に揺動可能に支持されている。また、前記第1通路部材185の第1対向板185a部には、前記始動口開閉部材107に形成された左右の軸部107aの突出端部と対向する位置に、前方へ突出する規制突部185bが夫々形成されている(図7、図12、図13参照)。前記規制突部185bは、対応する左右の軸部107aの突出端部と僅かな間隔を開けて対向するようになっており、前記始動口開閉部材107の開閉動作を阻害しないよう構成されると共に、パチンコ球の接触等に伴って左右方向に始動口開閉部材107が動くのを、規制突部185bが対応する軸部107aに当接規制することで防止するようになっている。なお、前記規制突部185bは、前記受止め部124の後方開口を介して当該受止め部124の内部に収納されている。
図7、図8、図11、図13に示すように、前記第1通路部材185には、前記入賞空間182aの後面を画成する後隔壁部188に、パチンコ球が通過可能な大きさで前後に開口する流出口189が前後に開口するよう形成されており、第2始動入賞口106aを介して入賞空間182aに入賞したパチンコ球が当該流出口189を介して第1通路部材185の後側へ移動するよう構成されている。なお、前記流出口189は、前記入賞空間182aの右側に偏った位置に形成されている。また、前記後隔壁部188には、前記流出口189の左側方位置に、後方へ向かうにつれて右方向に傾斜した第2誘導片185cが形成されており、入賞空間182aに入賞したパチンコ球を当該第2誘導片185cにより流出口189へ速やかに誘導するよう構成されている。そして、前記第2通路部材190において前記流出口189と対応する位置に、前記第2始動入賞検出センサ84を収容した第2センサ収容部195が設けられると共に、当該第2センサ収容部195を画成する通路隔壁191に、パチンコ球が通過可能な大きさで前後に開口する下部通出口196が形成されている。
前記下部通出口196は、図7、図8、図11、図13に示すように、前記第2始動入賞検出センサ84の球通過孔91aおよび前記流出口189と整列する位置に設けられており、入賞空間182aの流出口189を通過して第2始動入賞検出センサ84により検出されたパチンコ球が、当該下部通出口196を介して第2通路部材190の後方へ移動するよう構成されている。また、前記第2通路部材190の後面側には、前記下部通出口196と対応する位置に、後方に開口すると共に下方向に延在する第3凹部197が形成されており、当該第3凹部197の後方開口が第3通路部材205で塞がれることで前記第2排出通路182bが画成されるようになっている。すなわち、前記第2始動入賞口106aに入賞して前記第2入賞通路182の入賞空間182aを通過したパチンコ球は、下部通出口196を介して第2排出通路182bに移動するようになっている。なお、前記第2排出通路182bの球出口は、パチンコ機10に備えられた球回収部に連通するよう構成されており、当該球回収部を介して遊技店の球循環設備(何れも図示せず)に回収されるようになっている。
(第2センサ収容部195について)
前記第2センサ収容部195は、図7、図8、図11、図13に示すように、前記第1通路部材185における入賞空間182aの後面を画成する後隔壁部188を挟んだ後側に、前方へ開口する凹状に形成されており、当該第1通路部材185で前方開口が塞がれるようになっている。ここで、前記第2センサ収容部195は、第2始動入賞検出センサ84の球通過孔91aが前後方向に開口すると共に側方(実施例では右側方)に位置する横向き姿勢で収容し得る横長の矩形凹状に形成されて、当該球通過孔91aが前記流出口189に連通する横向き姿勢で第2始動入賞検出センサ84が収容されている。ここで、前記第2センサ収容部195を画成する前面壁188a(入賞空間182aの後面を画成する後隔壁部188の後面)および後面壁195aは、上端から下端に向けて前方へ傾斜する傾斜状に形成されており(図11参照)、当該第2センサ収容部195の前後の壁188a,195aに前記第2始動入賞検出センサ84を当接させることで、前記球通過孔91aの軸線が後方へ向けて下方傾斜する傾斜姿勢で第2始動入賞検出センサ84が第2センサ収容部195に収容されるようになっている。このように、前記第2始動入賞検出センサ84を傾斜姿勢で保持することで、第2入賞通路182の入賞空間182aを通過して当該センサ84に到来するパチンコ球を確実に検出しつつ速やかに下流の第2排出通路182bへ案内し得るよう構成されている。
ここで、図11に示すように、前記第2センサ収容部195は、前記第1センサ収容部194の下方に位置するよう前記第2通路部材190に形成されると共に、前記第1始動入賞検出センサ83および第2始動入賞検出センサ84が左右逆向きの姿勢で対応するセンサ収容部194,195に収容される。すなわち、前記第1始動入賞検出センサ83は球通過孔91aが左側に位置する姿勢で設置されると共に、第2始動入賞検出センサ84は球通過孔91aが右側に位置する姿勢で設置することで、第1入賞通路181および第2入賞通路182のコンパクト化を可能にし、第1ゲート部102、第1始動入賞部105および第2始動入賞部106を備えた始動入賞ユニット100の小型化を実現している。
(駆動機構収容部200について)
前記第1通路部材185および第2通路部材190の間には、図7、図8、図13に示すように、前記第2始動入賞口106aを開閉する始動口開閉部材107を駆動する駆動機構が設置された駆動機構収容部200が設けられている。前記駆動機構収容部200は、第1通路部材185の右部に後方へ開口するよう形成された前収容部201と、第2通路部材190の右部に前方へ開口するよう形成された後収容部202とから構成され、第1通路部材185および第2通路部材190を組み付けることで矩形箱状の駆動機構収容部200が画成されるようになっている。ここで、前記駆動機構収容部200は、前記導入通路181a、入賞空間182aおよびセンサ収容部194,195の右側方に隣接して設けられている。すなわち、始動入賞ユニット100の左右方向の中間に位置する前記通過口115aや第2始動入賞口106aを基準として、前記第1入賞通路181の第1排出通路181bと左右対象となる位置に駆動機構収容部200を設けることで、第1ゲート部102、第1始動入賞部105および第2始動入賞部106を備えた始動入賞ユニット100の小型化を図っている。
前記第1通路部材185には、前記前収容部201における上下方向の中間位置に、後方へ開口する横長の前側差込孔201a(図8参照)が形成されると共に、前記第2通路部材190には、後収容部202における上下方向の中間位置に、前方へ開口する横長の後側差込孔202a(図7参照)が形成されている。そして、前記第1および第2通路部材190の差込孔201a,202aに、ソレノイド本体109に設けられたフランジ109aを挿入することで、プランジャ108aを下方へ向けた姿勢で前記始動入賞ソレノイド108が収容保持されるようになっている。すなわち、実施例に係る第2始動入賞部106の始動入賞ソレノイド108は、ネジ等を利用することなく始動入賞ユニット100(通路形成部180)に保持されている。
また、図7、図8に示すように、前記駆動機構収容部200の下部位置に、前記始動入賞ソレノイド108のプランジャ108aに連繋接続される作動体110が揺動可能に収容されている。前記作動体110には、前方へ向けて突出する作動アーム110aが設けられており、前記始動入賞ソレノイド108の駆動に伴って作動体110が揺動することで作動アーム110aが上下移動するようになっている。前記作動アーム110aは、前記始動口開閉部材107に形成された第1係合突片107bおよび第2係合突片107cと係脱可能に係合するよう構成されており、第1および第2係合突片107b,107cに作動アーム110aが係合して作動させることで、始動口開閉部材107が開閉動作するようになっている。具体的には、前記始動口開閉部材107には、右側に位置する軸部107aの突出端部に、前記第2始動入賞口106aを閉鎖する閉鎖姿勢にある状態を基準として後方へ突出するよう前記第1係合突片107bが設けられると共に、当該第1係合突片107bから下方へ突出するよう前記第2係合突片107cが設けられている。そして、前記第2始動入賞口106aを閉鎖する閉鎖姿勢にある状態で、前記始動入賞ソレノイド108の駆動に伴って下方から上方へ移動する作動アーム110aが前記第1係合突片107bに対して下方から当接して押し上げるよう構成され、これに伴い始動口開閉部材107が閉鎖姿勢から開放姿勢に姿勢変位すると共に、開放姿勢にある状態で、始動入賞ソレノイド108の駆動に伴って上方から下方へ移動する作動アーム110aが前記第2係合突片107cに対して上方から当接して押し下げるよう構成されて、これに伴い始動口開閉部材107が開放姿勢から閉鎖姿勢に姿勢変位するよう構成されている。
また、図5〜図8、図11、図13に示すように、前記始動入賞ユニット100は、前記通路形成部180の後方に、前記第2始動入賞口106aに向けて光を照射する前記第2照明部214を備えている。前記第2照明部214は、前記通路形成部180の後側に配設され、前方へ向けて光を照射する発光体215を有する第2発光基板215と、当該第2発光基板215の後面を覆蓋保護する第2保護カバー216とから構成されている。ここで、前記通路形成部180には、前記第2通路部材190および第3通路部材205から後方へ突出する第2固定突部208が突設されており、当該第2固定突部208の後端部に第2発光基板215を当接させた状態で、第2保護カバー216に形成した通孔に挿通したネジを固定突部のネジ孔に螺挿することで、当該第2発光基板215および第2保護カバー216が通路形成部180に固定されるようになっている。また、前記第2発光基板215には、前記第2始動入賞口106aの後方位置に、当該第2始動入賞口106aへ向けて光を照射可能な第2始動口用発光体215が実装されている。ここで、前記通路形成部180(第1〜第3通路部材195,190,205)は、光を透過可能な合成樹脂材により形成されており、第2始動口用発光体215を発光することで、第2始動入賞口106aを明輝(発光)し得るようになっている。実施例では、前記始動口開閉部材107を開放作動させて第2始動入賞口106aが開放する状際に前記第2始動口用発光体215を発光させるよう構成されており、当該第2始動口用発光体215の発光に伴い第2始動入賞口106aが明輝されることで、第2始動入賞口106aの開放を報知するようになっている。
(特図表示部50A,50Bについて)
図2に示すように、前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域21の外側左下部位置)には、前記第1または第2始動入賞口105a,106aへの入賞(対応の始動入賞検出センサ83,84による球検出)を契機として作動する特図表示部(特図表示手段)50A,50Bが設けられている。ここで、特図表示部は、前記第1始動入賞口105aへの入賞を契機として変動表示を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口106aへの入賞を契機として変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では12個ずつ)のLEDにより構成されている。そして、前記第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50AのLEDが順次点灯・消灯する点滅変動する特図変動表示が行われ、最終的にLEDが確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特別図柄(以下、特図という)を表示するようになっている。また、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50BのLEDが点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われて、最終的にLEDが確定的に灯した点灯位置(点灯パターン)により特図を表示するよう構成されている。
ここで、前記特図は、メイン制御CPU60aによる特図当り判定(特図当り抽選)の結果が特図当り(大当りや小当り)であるか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされ、前記各特図表示部50A,50Bは、LEDの点灯位置により大当りの当選を認識し得る大当り表示(大当り図柄)としての特図と、小当りの当選を認識し得る小当り表示(小当り図柄)としての特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての特図とが表示可能に構成されて、特図当り判定の結果に応じて1つの特図が確定停止表示される。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(普図表示部55について)
また、図2に示すように、前記遊技盤20には、前記遊技領域21の外側左下部位置に、複数のLED(実施例では2個)からLEDが構成された普図表示部(普図表示手段)55が配設されている。この普図表示部55では、第1ゲートセンサ80および第2ゲートセンサ81の何れかによるパチンコ球の検出(第1ゲート部102または第2ゲート部250のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて複数種類(実施例では3種類)の普図を表示するようになっている。具体的には、上側LEDだけが点灯する発光態様,下側LEDだけが点灯する発光態様および上下のLEDが点灯する発光態様により3種類の普図を示している。なお、以下では、上側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図Aとし、した側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図Bとし、上下のLEDが点灯することにより表示される普図を普図Cとする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当り判定の結果がはずれの場合に普図表示部55に普図Aが表示され、普図当りの場合に普図表示部55に普図Bまたは普図Cが表示されるよう構成されている。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当り表示となり、はずれを認識できる普図が普図はずれ表示となる。すなわち、実施例の普図表示部55は、第1ゲートセンサ80および第2ゲートセンサ81の何れかの検出に伴い図柄変動を行うと共に、普図当り判定(第2の当り判定)の判定結果を表示する第2の図柄表示手段として機能するものである。
(変短状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、特典遊技状態としては、始動口開閉部材107により開閉される前記第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞契機が、当該特典遊技状態が付与されていない状態と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口106aを開放する始動口開閉部材107の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口106aを開放する始動口開閉部材107の開放時間を増やすに際しては、始動口開閉部材107の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また始動口開閉部材107の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、特典遊技状態として上記(1)および(3)を組み合わせており、以下の説明では便宜的に「変短状態」というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。ここで、変短状態の付与条件は、後述するように大当り図柄の種類および小当り図柄の種類毎に定められている。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図当り判定において大当りに当選した場合に、特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに大当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り図柄の種類に応じて前記特別入賞部240の特別入賞開閉部材242が開閉動作されるようになっている。なお実施例の大当り遊技では、特別入賞部240の特別入賞開閉部材242を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、開放した特別入賞口240a入賞上限個数(例えば8個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ特別入賞開閉部材242を閉鎖状態で保持させるラウンド間インターバル時間が設定されている。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図14A、図14Bに示すように、特図当り判定において大当りに当選した場合に、複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技を付与するかは、特図当り判定で大当りに当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいてメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
(第1始動入賞口105aへの入賞に基づく大当り図柄と大当り遊技について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(大当り)の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図14Aに示すように、第1始動入賞口105aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、9種類の大当り図柄(図柄A〜図柄I)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。なお、複数種類の大当り図柄(図柄A〜図柄I)の選択割合は、各大当り図柄毎に割り当てられている特図決定用判定値の割当数により定められ、大当り図柄毎の特図決定用判定値の割当数を変更することで、大当り図柄の振分割合を任意に調整することが可能である。
ここで、メイン制御CPU60aが図柄A〜図柄Eを決定した場合に付与される大当り遊技は、図14Aに示すように、規定ラウンド数が「8回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また、図柄A〜図柄Eに対応した大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口240aを開放する開放動作を特別入賞開閉部材242に行わせるよう設定された全開放ラウンド遊技で構成されている。すなわち、各ラウンド遊技において特別入賞開閉部材242が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を特別入賞開閉部材242が繰り返すようになっている。図柄A〜図柄Eに対応した大当り遊技は、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として、入賞上限個数のパチンコ球が特別入賞口240aに入賞可能な時間に設定されている。具体的には、図柄A〜図柄Eに対応した大当り遊技におけるラウンド遊技時間は「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記特別入賞開閉部材242が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、ラウンド間インターバル時間は、「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、図柄A〜図柄Eに対応した大当り遊技では、1回の大当り遊技が終了するまでの間に同等の賞球を獲得し得るよう設定されている。
また、図柄A〜図柄Dに対応した大当り遊技は、当該大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、大当り遊技の終了後に所定の変動回数(以下変短回数という)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで変短状態が継続して付与されるよう設定されている。一方で、図柄Eに対応した大当り遊技は、当該大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、大当り遊技の終了後に変短状態が付与されないよう設定されている。ここで、変短状態が付与される変短回数は、図柄A〜図柄D毎に異なる回数に定められており、決定された大当り図柄(図柄A〜図柄D)の種類に応じて大当り遊技後に付与される特典(変短回数)が変動するようになっている。具体的に、実施例では、図14Aに示すように、図柄Aが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が100回に設定され、図柄Bが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が30回に設定され、図柄Cが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が20回に設定され、図柄Dが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が10回に設定されている。
また、メイン制御CPU60aが図柄F〜図柄Iを決定した場合に付与される大当り遊技は、図14Aに示すように、規定ラウンド数が「2回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また、図柄F〜図柄Iに対応した大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口240aを開放する開放動作を特別入賞開閉部材242に行わせるよう設定された全開放ラウンド遊技で構成されている。すなわち、各ラウンド遊技において特別入賞開閉部材242が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を特別入賞開閉部材242が繰り返すようになっている。ここで、図柄F〜図柄Iに対応した大当り遊技は、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として、入賞上限個数のパチンコ球が特別入賞口240aに入賞不能な時間に設定されている。具体的には、図柄F〜図柄Iに対応した大当り遊技におけるラウンド遊技時間は「0.04(秒)」が設定されている。なお、ラウンド間インターバル時間は、「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、図柄F〜図柄Iに対応した大当り遊技は、1回の大当り遊技が終了するまでの間に殆ど賞球を獲得できないよう設定されている。
また、図柄F〜図柄Iに対応した大当り遊技は、当該大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、大当り遊技の終了後に所定の変短回数の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで変短状態が継続して付与されるよう設定されている。ここで、変短状態が付与される変短回数は、図柄F〜図柄I毎に異なる回数に定められており、決定された大当り図柄(図柄F〜図柄I)の種類に応じて大当り遊技後に付与される特典(変短回数)が変動するようになっている。具体的に、実施例では、図14Aに示すように、図柄Fが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が100回に設定され、図柄Gが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が30回に設定され、図柄Hが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が20回に設定され、図柄Iが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が10回に設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報(第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞)に基づいて賞球の獲得が殆ど期待できない図柄F〜図柄Iに対応した大当り遊技が決定された場合には、当該大当り遊技後に変短状態が付与されるように設定されている。
(第2始動入賞口106aへの入賞に基づく大当り図柄と大当り遊技について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(大当り)の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図14Bに示すように、第2始動入賞口106aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、8種類の大当り図柄(図柄a〜図柄h)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。なお、複数種類の大当り図柄(図柄a〜図柄h)の選択割合は、各大当り図柄毎に割り当てられている特図決定用判定値の割当数により定めら、大当り図柄毎の特図決定用判定値の割当数を変更することで、大当り図柄の振分割合を任意に調整することが可能である。また、前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(大当り)の場合には、前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(大当り)の場合と比べて、1回の大当り遊技において獲得可能な賞球数が多くなるよう設定されている。また、前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(大当り)の場合には、前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(大当り)の場合と比べて、大当り遊技後に変短状態が付与される割合の高くなるよう設定されている。
ここで、メイン制御CPU60aが図柄a〜図柄dを決定した場合に付与される大当り遊技は、図14Bに示すように、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また、図柄a〜図柄dに対応した大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口240aを開放する開放動作を特別入賞開閉部材242に行わせるよう設定された全開放ラウンド遊技で構成されている。すなわち、各ラウンド遊技において特別入賞開閉部材242が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を特別入賞開閉部材242が繰り返すようになっている。図柄a〜図柄dに対応した大当り遊技は、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として、入賞上限個数のパチンコ球が特別入賞口240aに入賞可能な時間に設定されている。具体的には、図柄a〜図柄dに対応した大当り遊技におけるラウンド遊技時間は「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記特別入賞開閉部材242が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、ラウンド間インターバル時間は、「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、図柄a〜図柄dに対応した大当り遊技では、1回の大当り遊技が終了するまでの間に同等の賞球を獲得し得るよう設定されている。
また、図柄a〜図柄dに対応した大当り遊技は、当該大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、大当り遊技の終了後に所定の変短回数の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで変短状態が継続して付与されるよう設定されている。ここで、変短状態が付与される変短回数は、図柄a〜図柄d毎に異なる回数に定められており、決定された大当り図柄(図柄a〜図柄d)の種類に応じて大当り遊技後に付与される特典(変短回数)が変動するようになっている。具体的に、実施例では、図14Bに示すように、図柄aが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が100回に設定され、図柄bが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が30回に設定され、図柄cが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が20回に設定され、図柄dが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が10回に設定されている。
また、メイン制御CPU60aが図柄e〜図柄hを決定した場合に付与される大当り遊技は、図14Bに示すように、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また、図柄e〜図柄hに対応した大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口240aを開放する開放動作を特別入賞開閉部材242に行わせるよう設定された全開放ラウンド遊技で構成されている。すなわち、各ラウンド遊技において特別入賞開閉部材242が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を特別入賞開閉部材242が繰り返すようになっている。ここで、図柄e〜図柄hに対応した大当り遊技は、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として、入賞上限個数のパチンコ球が特別入賞口240aに入賞可能な時間に設定されている。具体的には、図柄a〜図柄dに対応した大当り遊技におけるラウンド遊技時間は「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記特別入賞開閉部材242が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、ラウンド間インターバル時間は、「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、図柄e〜図柄hに対応した大当り遊技では、1回の大当り遊技が終了するまでの間に同等の賞球を獲得し得るよう設定されている。
また、図柄e〜図柄hに対応した大当り遊技は、当該大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、大当り遊技の終了後に所定の変短回数の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで変短状態が継続して付与されるよう設定されている。ここで、変短状態が付与される変短回数は、図柄e〜図柄h毎に異なる回数に定められており、決定された大当り図柄(図柄F〜図柄I)の種類に応じて大当り遊技後に付与される特典(変短回数)が変動するようになっている。具体的に、実施例では、図14Bに示すように、図柄eが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が100回に設定され、図柄fが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が30回に設定され、図柄gが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が20回に設定され、図柄hが決定された場合に、対応する大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が10回に設定されている。すなわち、第2特図始動保留情報(第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)に基づいて図柄a〜図柄hに対応した大当り遊技が決定された場合には、当該大当り遊技後に変短状態が必ず付与されるように設定されている。
(小当り遊技について)
次に、実施例のパチンコで付与される小当り遊技について説明する。小当り遊技は、特図当り判定において小当りに当選した場合に、特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに小当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、前記特殊入賞部220の特殊入賞開閉部材222が開閉動作するようになっている。そして、小当り遊技においてパチンコ球が前記特殊入賞部220の特定領域としての第1分岐通路226を通過すること(特定領域検出センサ88がパチンコ球を検出したこと)が継続大当り遊技の付与条件として設定されており、当該継続大当り遊技の付与条件が成立した場合に、小当り遊技の終了後に継続大当り遊技が引き続き行われるようになっている。また、小当り遊技は、小当り遊技の終了後の遊技状態を小当りの当選時における遊技状態のまま継続させるよう設定されており、小当りの当選時に変短状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも変短状態が継続して付与される一方、変短状態が付与されていなければ小当り遊技終了後にも変短状態が付与されないようになっている。但し、小当り遊技中に継続大当り遊技の付与条件が成立した場合には、小当り遊技の当選に伴い決定された小当り図柄に基づいて小当り遊技に引き続いて行われる継続大当り遊技後の遊技状態が定まるよう設定されている。
ここで、図17に示すように、小当り遊技における前記特殊入賞部220の特殊入賞開閉部材222の開閉動作パターンは、特図当り判定が行われる時点での遊技状態に応じて定められている。そして、特図当り判定を行う時点での遊技状態に応じて特殊入賞部220の特殊入賞開閉部材222が所定の開閉動作を行うか、開放した特殊入賞口220aに規定個数(例えば8個)のパチンコ球が入賞することで、小当り遊技が終了するよう構成されている。実施例では、遊技状態が非変短状態で小当りに当選した場合には、変短状態で小当りに当選した場合と比べて、図柄変動演出(特図変動表示)が終了してから特殊入賞部220の特殊入賞開閉部材222が開放動作を開始するまでの時間を長くするよう設定されている。このように、実施例では、特図当り判定を行う時点での遊技状態が変短状態であるか否かにより、特殊入賞開閉部材222の開閉動作が定まるよう構成されている。
具体的には、図17に示すように、非変短状態で小当りに当選した場合は、小当り遊技の開始に伴って所定の演出時間(実施例では8000ミリ秒)のオープニング演出が行われた後に、遊技領域21(第2の球流下領域21b)を流下するパチンコ球が特殊入賞部220の特殊入賞口220aに入賞可能な開放時間(1700ミリ秒)で開放するよう特殊入賞開閉部材222を開放動作させるよう設定されている。ここで、小当り遊技のオープニング演出において、小当り遊技の当選を知らせる画像や映像を前記図柄表示装置17に表示したり、音声出力をするよう構成され、特殊入賞開閉部材222を開放動作する前に特殊入賞部220の特殊入賞口220aが開放すること遊技者に報知するようになっている。このように、非変短状態で小当りに当選した場合には、図柄変動演出(特図変動表示)が終了してから特殊入賞部220の特殊入賞口220aを開放するまでに所定の演出時間(8000ミリ秒)を設けることで、小当り遊技に当選したことを遊技者に確実に報知すると共に、第1の球流下領域21aにパチンコ球を流下させる左打ち遊技から第2の球流下領域21bにパチンコ球を流下させる右打ち遊技への遊技形態の切り替えを促すようになっている。
一方で、変短状態で小当りに当選した場合は、小当り遊技の開始に伴って前記演出時間より短い所定時間(実施例では4ミリ秒)が経過した後に、遊技領域21(第2の球流下領域21b)を流下するパチンコ球が特殊入賞部220の特殊入賞口220aに入賞可能な開放時間(1700ミリ秒)で開放するよう特殊入賞開閉部材222を開放動作させるよう設定されている。このように、変短状態で小当りに当選した場合には、図柄変動演出(特図変動表示)が終了してから特殊入賞部220の特殊入賞口220aを開放するまでの時間を極めて短くすることで、図柄変動演出の終了から間断なく小当り遊技が連続するスピード感のある遊技を実現している。また、実施例のパチンコ機10では、非変短状態での小当りの当選および変短状態での小当りの当選に関わらず、特殊入賞部220の特殊入賞口220aにパチンコ球を入賞可能な開放時間は同一時間に設定されて、特殊入賞口220aへのパチンコ球の入賞を期待し得るようになっている。
(小当り遊技おける特殊入賞部220の作動制御について)
次に、前記小当り遊技に当選した場合における特殊入賞部220の振分体230の作動制御について説明する。
前記特殊入賞部220は、前記小当り遊技において前記第1姿勢および第2姿勢に振分体230が切り替わるよう前記振分ソレノイド231をメイン制御CPU60aが駆動制御して、特殊入賞口220aに入賞して特殊入賞通路225を通過するパチンコ球を第1分岐通路(特定領域)226および第2分岐通路(非特定領域)227に振り分けるよう構成されている。すなわち、前記振分体230が第1姿勢にあるタイミングで分岐位置に移動したパチンコ球を第1分岐通路226に誘導し、振分体230が第2姿勢にあるタイミングで分岐位置に移動したパチンコ球を第2分岐通路227に誘導するようになっている。ここで、実施例では、特殊入賞口220aに入賞したパチンコ球が概ね1/5の確率で第1分岐通路226に振り分けられるよう前記特殊入賞部220の振分体230が姿勢変位するよう振分ソレノイド231が駆動制御される。なお、前記特殊入賞部220は、小当り遊技に当選した際の遊技状態(変短状態か否か)や、決定された小当り図柄の種類に関わらず、一定パターンで振分体230が第1姿勢および第2姿勢に切り替わるよう振分ソレノイド231が駆動制御される。
具体的に、図18に示すように、前記特殊入賞部220は、小当り遊技に伴って前記特殊入賞開閉部材222が開放してから所定時間(例えば4ミリ秒)が経過した後に第2姿勢から第1姿勢に切り替わって1回目の第1分岐通路226の球入口を行うと共に、第1姿勢に切り替わってから所定時間(例えば400ミリ秒)が経過した後に第1姿勢から第2姿勢に切り替わるよう前記振分ソレノイド231が駆動制御される。更に、第2姿勢に切り替わってから所定時間(例えば420ミリ秒)が経過した後に第2姿勢から第1姿勢に切り替わって2回目の第1分岐通路226の球入口を行うと共に、第1姿勢に切り替わってから所定時間(例えば120ミリ秒)が経過した後に第1姿勢から第2姿勢に切り替わるよう前記振分ソレノイド231が駆動制御される。そして、2回目の第2姿勢への切り替わりから所定時間(例えば2000ミリ秒)が経過した後に第2姿勢から第1姿勢に切り替わって3回目の第1分岐通路226の球入口を行うと共に、第1姿勢に切り替わってから所定時間(例えば40ミリ秒)が経過した後に第1姿勢から第2姿勢に切り替わるよう前記振分ソレノイド231が駆動制御される。
このように、実施例の特殊入賞部220は、第2姿勢から第1姿勢への振分体230の切替を複数回(3回)行われるよう構成されており、前記小当り遊技において特定領域としての第1分岐通路226にパチンコ球が振り分けられる期待感を継続して維持し得るよう構成されている。また、特殊入賞部220は、前記特殊入賞開閉部材222が特殊入賞口220aを閉鎖した後にも第2姿勢から第1姿勢に振分体230が切り替わる(3回目の切り替わり)よう構成され、特殊入賞開閉部材222が閉鎖した後も特殊入賞通路225に残留するパチンコ球が第1分岐通路226に振り分けられる可能性を残すことで、小当り遊技の最後まで継続大当り遊技が生起される期待感を維持し得るようになっている。
(継続大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される継続大当り遊技について説明する。継続大当り遊技は、特図当り判定において小当りに当選した場合に特殊入賞口220aに入賞したパチンコ球が第1分岐通路226を通過した場合(特定領域検出センサ88がパチンコ球を検出した場合)に、小当り遊技が終了した後に開始されるよう設定されており、特殊入賞口220aを開放する契機となった小当り図柄の種類に応じて前記特別入賞部240の特別入賞開閉部材242が開閉動作されるようになっている。なお実施例の継続大当り遊技では、前記特図当り判定において大当りに当選した場合に付与される大当り遊技と同様に、特別入賞部240の特別入賞開閉部材242を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、開放した特別入賞口240aに入賞上限個数(例えば8個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ特別入賞開閉部材242を閉鎖状態で保持させるラウンド間インターバル時間が設定されている。
(継続大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図15に示すように、小当り遊技において前記特殊入賞部220の第1分岐通路226をパチンコ球が通過(入球)した場合に、複数種類の継続大当り遊技の中から1つの継続大当り遊技が決定され、その決定された継続大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の継続大当り遊技の内で何れの継続大当り遊技が付与されるかは、特殊入賞口220aを開放する契機となった小当りに当選した特図当り判定で決定された小当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。なお、小当り遊技において特殊入賞部220の第1分岐通路226をパチンコ球が通過(入球)して継続大当り遊技が決定された場合は、当該小当り遊技を継続大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技としてカウントするよう設定されている。
(第1始動入賞口105aへの入賞に基づく小当り図柄と継続大当り遊技について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(小当り)の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の小当り図柄の中から1つの小当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図15に示すように、第1始動入賞口105aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、4種類の小当り図柄(図柄J〜図柄M)の中から1つの小当り図柄を決定するようになっている。なお、複数種類の小当り図柄(図柄J〜図柄M)の選択割合は、各小当り図柄毎に割り当てられている特図決定用判定値の割当数により定められ、小当り図柄毎の特図決定用判定値の割当数を変更することで、小当り図柄の振分割合を任意に調整することが可能である。
ここで、メイン制御CPU60aが図柄J〜図柄Mを決定して行われる小当り遊技において特殊入賞部220の第1分岐通路226をパチンコ球が通過した場合に、小当り遊技に引き続いて付与される継続大当り遊技は、図15に示すように、規定ラウンド数が「2回」に設定されて、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また、図柄J〜図柄Mに対応した継続大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口240aを開放する開放動作を特別入賞開閉部材242に行わせるよう設定された全開放ラウンド遊技で構成されている。すなわち、各ラウンド遊技において特別入賞開閉部材242が1回だけ開放し、継続大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を特別入賞開閉部材242が繰り返すようになっている。ここで、図柄J〜図柄Mに対応した継続大当り遊技は、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として、入賞上限個数のパチンコ球が特別入賞口240aに入賞不能な時間に設定されている。具体的には、図柄J〜図柄Mに対応した継続大当り遊技におけるラウンド遊技時間は「0.04(秒)」が設定されている。なお、継続大当り遊技前の小当り遊技が1ラウンド目となることから、図柄J〜図柄Mに対応した継続大当り遊技は、実質的に1回のラウンド遊技分だけ特別入賞開閉部材242が開放動作するように設定されている。すなわち、図柄J〜図柄Mに対応した継続大当り遊技は、1回の小当り遊技が終了するまでの間に殆ど賞球を獲得できないよう設定されている。
また、図柄J〜図柄Mに対応した継続大当り遊技は、当該継続大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、継続大当り遊技の終了後に所定の変短回数の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで変短状態が継続して付与されるよう設定されている。ここで、変短状態が付与される変短回数は、図柄J〜図柄M毎に異なる回数に定められており、継続大当り遊技の契機となる小当り図柄(図柄J〜図柄M)の種類に応じて継続大当り遊技後に付与される特典(変短回数)が変動するようになっている。具体的に、実施例では、図15に示すように、図柄Jが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が100回に設定され、図柄Kが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が30回に設定され、図柄Lが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が20回に設定され、図柄Mが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が10回に設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報(第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞)に基づいて賞球の獲得が殆ど期待できない図柄J〜図柄Mに対応した継続大当り遊技が決定された場合には、当該継続大当り遊技後に変短状態が付与されるように設定されている。
(第2始動入賞口106aへの入賞に基づく小当り図柄と継続大当り遊技について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(小当り)の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の小当り図柄の中から1つの小当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図15に示すように、第2始動入賞口106aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、8種類の小当り図柄(図柄i〜図柄p)の中から1つの小当り図柄を決定するようになっている。なお、複数種類の小当り図柄(図柄i〜図柄p)の選択割合は、各小当り図柄毎に割り当てられている特図決定用判定値の割当数により定められ、小当り図柄毎の特図決定用判定値の割当数を変更することで、小当り図柄の振分割合を任意に調整することが可能である。
ここで、メイン制御CPU60aが図柄i〜図柄lを決定して行われる小当り遊技において特殊入賞部220の第1分岐通路226をパチンコ球が通過した場合に、小当り遊技に引き続いて付与される継続大当り遊技は、図15に示すように、規定ラウンド数が「16回」に設定されて、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また、図柄i〜図柄lに対応した継続大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口240aを開放する開放動作を特別入賞開閉部材242に行わせるよう設定された全開放ラウンド遊技で構成されている。すなわち、各ラウンド遊技において特別入賞開閉部材242が1回だけ開放し、継続大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を特別入賞開閉部材242が繰り返すようになっている。図柄i〜図柄lに対応した継続大当り遊技は、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として、入賞上限個数のパチンコ球が特別入賞口240aに入賞可能な時間に設定されている。具体的には、図柄i〜図柄lに対応した継続大当り遊技におけるラウンド遊技時間は「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記特別入賞開閉部材242が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、継続大当り遊技前の小当り遊技が1ラウンド目となることから、図柄i〜図柄lに対応した継続大当り遊技は、実質的に15回のラウンド遊技分だけ特別入賞開閉部材242が開放動作するように設定されている。なお、ラウンド間インターバル時間は、「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、図柄i〜図柄lに対応した継続大当り遊技では、1回の小当り遊技が終了するまでの間に同等の賞球を獲得し得るよう設定されている。
また、図柄i〜図柄lに対応した継続大当り遊技は、当該継続大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、継続大当り遊技の終了後に所定の変短回数の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで変短状態が継続して付与されるよう設定されている。ここで、変短状態が付与される変短回数は、図柄i〜図柄l毎に異なる回数に定められており、継続大当り遊技の契機となる小当り図柄(図柄i〜図柄l)の種類に応じて継続大当り遊技後に付与される特典(変短回数)が変動するようになっている。具体的に、実施例では、図15に示すように、図柄iが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が100回に設定され、図柄jが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が30回に設定され、図柄kが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が20回に設定され、図柄lが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が10回に設定されている。すなわち、第2特図始動保留情報(第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)に基づいて図柄i〜図柄lに対応した継続大当り遊技が決定された場合には、当該継続大当り遊技後に変短状態が必ず付与されるように設定されている。
また、メイン制御CPU60aが図柄m〜図柄pを決定して行われる小当り遊技において特殊入賞部220の第1分岐通路226をパチンコ球が通過した場合に、小当り遊技に引き続いて付与される継続大当り遊技は、図15に示すように、規定ラウンド数が「2回」に設定された小当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また、図柄m〜図柄pに対応した継続大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口240aを開放する開放動作を特別入賞開閉部材242に行わせるよう設定された全開放ラウンド遊技で構成されている。すなわち、各ラウンド遊技において特別入賞開閉部材242が1回だけ開放し、継続大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を開閉部材43が繰り返すようになっている。ここで、図柄m〜図柄pに対応した継続大当り遊技は、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として、入賞上限個数のパチンコ球が特別入賞口240aに入賞不能な時間に設定されている。具体的には、図柄m〜図柄pに対応した継続大当り遊技におけるラウンド遊技時間は「0.04(秒)」が設定されている。なお、継続大当り遊技前の小当り遊技が1ラウンド目となることから、図柄m〜図柄pに対応した継続大当り遊技は、実質的に1回のラウンド遊技分だけ特別入賞開閉部材242が開放動作するように設定されている。
また、図柄m〜図柄pに対応した継続大当り遊技は、当該継続大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、継続大当り遊技の終了後に所定の変短回数の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで変短状態が継続して付与されるよう設定されている。ここで、変短状態が付与される変短回数は、図柄m〜図柄p毎に異なる回数に定められており、決定された小当り図柄(図柄m〜図柄p)の種類に応じて小当り遊技後に付与される特典(変短回数)が変動するようになっている。具体的に、実施例では、図15に示すように、図柄mが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が100回に設定され、図柄nが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が30回に設定され、図柄oが決定された場合に、対応する継続大当り遊技の終了後に変短状態が付与される変短回数が20回に設定され、図柄pが決定された場合に、対応する継続大当り遊技技の終了後に変短状態が付与される変短回数が10回に設定されている。すなわち、第2特図始動保留情報(第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)に基づいて図柄m〜図柄pに対応した継続大当り遊技が決定された場合には、当該継続大当り遊技後に変短状態が必ず付与されるように設定されている。
このように、前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(小当り)で、小当り遊技において特殊入賞部220の第1分岐通路226をパチンコ球が通過した場合には、前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(小当り)で、小当り遊技において特殊入賞部220の第1分岐通路226をパチンコ球が通過した場合と比べて、1回の継続大当り遊技において獲得可能な賞球数が多くなるよう設定される。また、実施例では、前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(小当り)で、小当り遊技において特殊入賞部220の第1分岐通路226をパチンコ球が通過した場合には、前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定(小当り)で、小当り遊技において特殊入賞部220の第1分岐通路226をパチンコ球が通過した場合と比べて、大当り遊技後に変短状態が付与される割合が同じに設定されている。
(パチンコ機10の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図20に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(第1照明図や第2照明部214等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19(図1、図20参照)の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(第1照明部210や第2照明部214等)の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや大きさ等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図20に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記第1始動入賞検出センサ83、第2始動入賞検出センサ84、第1特別入賞検出センサ86、第2特別入賞検出センサ86、特定領域検出センサ88、非特定領域検出センサ89、第1ゲートセンサ80および第2ゲートセンサ81等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示部50A,50B、普図表示部55等の各表示部が接続されて、各センサの検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示部の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞部106の始動入賞ソレノイド108、特別入賞部240の特別入賞ソレノイド243、特殊入賞部220の特殊入賞ソレノイド223や振分ソレノイド231が夫々接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイドの駆動制御が行われる。
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口105aおよび第2始動入賞口106aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ83、第2始動入賞検出センサ84がパチンコ球を検出したこと)を契機として取得する判定用乱数(遊技情報)としての特図当り判定用乱数、特図決定用乱数等の各種乱数の値や、第1ゲート部102および第2ゲート部250をパチンコ球が通過したこと(より具体的には第1ゲートセンサ80および第2ゲートセンサ81がパチンコ球を検出したこと)を契機として取得する判定用乱数(遊技情報)としての普図当り判定用乱数、普図決定用乱数等の各種乱数の値を、所定の周期(実施例では4ミリ秒)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種遊技情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
特図当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として大当りまたは小当りを発生するか否かの特図当り判定(特図当り抽選)で用いる乱数である。実施例では、特図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全35536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ミリ秒)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、特図当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数であり、所定の周期(4ミリ秒)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、実施例では、特図決定用乱数の各値には、はずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りを示す大当り表示に対応する乱数と、小当りを示す小当り表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、特図表示部50A,50Bに確定停止表示される特図が特定されるようになっている。また、前記大当り図柄や小当り図柄としての特図1および特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類や継続大当り遊技の種類が特定されるようになっている。また、大当り遊技や継続大当り遊技の種類毎に変短状態が付与されるか否かが対応して定められており、特図決定用乱数が変短状態を付与するか否かを決定する乱数(情報)としての機能も有している。
実施例のパチンコ機10では、特図当り判定用乱数および特図決定用乱数は、第1始動入賞口105a、第2始動入賞口106aの何れかにパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ83、第2始動入賞検出センサ84の何れかがパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口106aの開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「35535」の全35536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ミリ秒)で1ずつ更新されるようになっている。また、普図決定用乱数は、普図当り判定の結果に応じて普図表示部55に確定停止表示させる普図を決定する際に用いる乱数(実施例での設定数255個)である。ここで、普図決定用乱数の各値には、普図はずれを示す1種類の普図表示に対応する乱数と、普図当りを示す2種類の普図表示に対応する乱数とが設定されており、該普図決定用乱数の値により、普図表示部55に確定停止表示される普図が特定されるようになっている。そして、第1ゲート部102または第2ゲート部250をパチンコ球が通過したこと(より具体的には第1ゲートセンサ80および第2ゲートセンサ81の何れかがパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図決定用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて大当り遊技を生起するか否かの判定(特図当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。そして、第1始動入賞口105a、第2始動入賞口106aの何れかにパチンコ球が入賞した際に取得した特図当り判定用乱数が特図当り判定値と一致した場合に、図柄変動演出の終了後に大当り遊技を付与することが決定される一方、特図当り判定用乱数が特図当り判定値と一致しない場合に、図柄変動演出の終了後に大当り遊技を付与しないことが決定される。
ここで、実施例では、第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を契機として特図当り判定が行われる場合と、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を契機として特図当り判定が行われる場合とで、大当り遊技に当選する確率(大当り遊技が生起される確率)は同一の確率に設定されている。具体的に、第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定に用いられる大当り判定値として、219個の判定値が設定され、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定に用いられる大当り判定値として、219個の判定値が設定され、第1始動入賞口105aおよび第2始動入賞口106aの何れかへの入賞を契機として特図当り判定が行われた場合に、1/299.25の確率で大当り判定に当選するよう設定されている。
またメイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、小当りを発生させることを示す小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて小当り遊技を生起するか否かの判定(特図当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。そして、第1始動入賞口105a、第2始動入賞口106aの何れかにパチンコ球が入賞した際に取得した特図当り判定用乱数が特図当り判定値と一致した場合に、図柄変動演出の終了後に小当り遊技を付与することをメイン制御CPU60aが決定する一方、特図当り判定用乱数が特図当り判定値と一致しない場合に、図柄変動演出の終了後に小当り遊技を付与しないことメイン制御CPU60aが決定する。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞部105および第2の始動入賞部105,106の夫々に対応した始動入賞検出センサ83,84によるパチンコ球の検出を契機として、前記特殊入賞部220の特殊入賞開閉部材222を開放作動させるか否かの特殊入賞口開放判定(特図当り判定)を行う開放判定手段としての機能を有している。
ここで、実施例では、第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を契機として特図当り判定が行われる場合と、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を契機として特図当り判定が行われる場合とで、小当り遊技に当選する確率(小当り遊技が生起される確率)が異なるよう設定されている。すなわち、第1始動入賞口105aにパチンコ球が入賞した場合と、第2始動入賞口106aにパチンコ球が入賞した場合とで、前記特殊入賞部220の特殊入賞口220aが開放する割合を異ならせることで、多様な遊技態様を実現している。実施例では、第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を契機として特図当り判定が行われる場合と比べて、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を契機として特図当り判定が行われる場合の方が、小当り遊技に当選する確率(小当り遊技が生起される確率)が高くなるよう設定されており、普図当り判定条件の成立に伴って別途行われる普図当り判定に伴って第2始動入賞口106aが開放することへの関心を高めてある。具体的に、第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定に用いられる小当り判定値として、156個の判定値が設定されて、第1始動入賞口105aへの入賞を契機として特図当り判定が行われた場合に、1/420.10の確率で小当り判定に当選するよう設定されると共に、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を契機とする特図当り判定に用いられる小当り判定値として、13110個の判定値が設定されて、第2始動入賞口106aへの入賞を契機として特図当り判定が行われた場合に、1/4.998の確率で小当り判定に当選するよう設定されている。
このように、実施例のパチンコ機10は、第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を主とする遊技形態(左打ち遊技)の場合には、特図当り判定において大当り遊技に当選するか否かを主とした遊技性の遊技が行われ、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を主とする遊技形態(右打ち遊技)の場合には、特図当り判定において小当り遊技に当選するか否かを主とした遊技性の遊技が行われるよう構成されている。すなわち、非変短状態で行われる左打ち遊技と、変短状態で行われる右打ち遊技とで遊技性が全く異なる遊技を行い得るようになっている。なお、前記大当り判定値および小当り判定値には、異なる値の判定値が設定され、一度の特図当り判定によって大当り遊技と小当り遊技とに同時に当選しないよう構成してある。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、特図当り判定の結果が大当りの場合(大当り遊技に当選した場合)に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した100種類の特図決定用乱数に対応した種類の整数値が設定されている。そして、第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を契機とした大当りに当選した場合には、特図決定用判定値が特図1の大当り図柄として設定された前記9種類の図柄A〜図柄Iに対応付けられて割り当てられており、特図決定用乱数に対応した特図決定用判定値が割り当てられた図柄A〜図柄Iの何れかをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。同様に、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を契機とした大当りに当選した場合には、特図決定用判定値が特図2の大当り図柄として設定された前記8種類の図柄a〜図柄hに対応付けられて割り当てられており、特図決定用乱数に対応した特図決定用判定値が割り当てられた図柄a〜図柄hの何れかをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
また、前記特図決定用判定値は、特図当り判定の結果が小当りの場合(小当り遊技に当選した場合)に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる小当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。すなわち、第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を契機として小当り判定に当選した場合には、特図決定用判定値が特図1の小当り図柄として設定された前記4種類の図柄J〜図柄Mに対応付けられて割り当てられており、特図決定用乱数に対応した特図決定用判定値が割り当てられた図柄J〜図柄Mの何れかをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。同様に、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を契機として小当り判定に当選した場合には、特図決定用判定値が特図2の小当り図柄として設定された前記8種類の図柄j〜図柄qに対応付けられて割り当てられており、特図決定用乱数に対応した特図決定用判定値が割り当てられた図柄j〜図柄qの何れかをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。そして、第1ゲート部102、第2ゲート部250の何れかをパチンコ球が通過した際に取得した普図当り判定用乱数が普図当り判定値と一致した場合に、普図変動の終了後に第2始動入賞部106の始動口開閉部材107を開閉作動することが決定される一方、普図当り判定用乱数が普図当り判定値と一致しない場合に、普図変動の終了後に第2始動入賞部106の始動口開閉部材107を開閉作動しないことが決定される。
ここで、実施例では、第1ゲート部102へのパチンコ球の通過を契機として普図当り判定が行われる場合と、第2ゲート部250へのパチンコ球の通過を契機として普図当り判定が行われる場合とで、普図当りに当選する確率(第2始動入賞部106の始動口開閉部材107が開閉作動される確率)は同一の確率に設定されている。具体的に、第1ゲート部102へのパチンコ球の通過を契機とする普図当り判定に用いられる普図当り判定値として、49152個の判定値が設定され、第2ゲート部250へのパチンコ球の通過を契機とする普図当り判定に用いられる大当り判定値として、49152個の判定値が設定され、第1ゲート部102および第2ゲート部250の何れかへの通過を契機として普図当り判定が行われた場合に、49152/65536の確率で普図当り判定に当選するよう設定されている。
メイン制御ROM60bには、普図決定用判定値が記憶されている。普図決定用判定値は、普図当り判定の結果が肯定の場合に、普図表示部55に確定停止表示させる普図を、普図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、普図決定用判定値には、普図当りを示す前述した種類の普図決定用乱数に対応した整数値(実施例での設定数255個)が設定されている。ここで、図19に示すように、前記非変短状態で普図当り判定が行われる場合には、普図Bに対して254個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図Cに対して1個の普図決定用判定値が割り当てられるよう設定されている。また、前記変短状態で普図当り判定が行われる場合には、普図Bに対して100個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図Cに対して155個の普図決定用判定値が割り当てられるよう設定されている。すなわち、メイン制御CPU60aは、第1ゲートセンサ80および第2ゲートセンサ81によるパチンコ球の検出を契機として、前記第2始動入賞部106の始動口開閉部材107を開閉作動させるか否かを判定(すなわち普図当り判定)する始動口開閉判定手段として機能すると共に、普図当り判定の判定結果が肯定の場合に、第2始動入賞部106の始動入賞ソレノイド108を駆動させて第2始動入賞口106aを開放させる駆動制御手段として機能するようになっている。
(第2始動入賞部106における始動口開閉部材107の開閉制御について)
次に、前記第1ゲート部102および第2ゲート部250をパチンコ球が通過することを契機として行われる前記第2始動入賞部106(第2始動入賞口106a)における始動口開閉部材107の開閉制御について説明する。
(普図当りの種類について)
実施例のパチンコ機10では、前記第1ゲート部102および第2ゲート部250をパチンコ球が通過することを契機として行われる普図当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の開閉動作パターンの中から1つの開閉動作パターンをメイン制御CPU60aが決定し、その決定された開閉動作パターンに基づいて前記第2始動入賞部106(第2始動入賞口106a)の始動口開閉部材107を開閉動作させるよう設定されている。すなわち、実施例におけるメイン制御CPU60aは、始動口開閉部材107を開閉動作させる開閉条件を定めた開閉動作パターンを決定可能な開閉条件決定手段として機能している。なお、実施例では、メイン制御CPU60aが決定可能な開閉動作パターンとして4種類の開閉動作パターンが設定されている。
ここで、図19に示すように、開閉動作パターンは、普図当りの際に始動口開閉部材107を開放させる開閉態様(開放時間および開放回数)を特定するものである。そして、複数種類の開閉動作パターンの内で何れの開閉動作パターンで始動口開閉部材107を開放動作させるかは、普図当り判定に当選した際に決定される普図の種類に応じて決定されるようになっている。前述のように、実施例では、普図当り判定の結果がはずれの場合に決定される普図Aと、普図当り判定の結果が当りの場合に決定される普図Bおよび普図Cの2種類が設定されており、普図当りとなる普図Bおよび普図Cが決定された場合に、決定された普図に応じた開閉動作パターンで始動口開閉部材107が開閉動作するようになっている。
また、前記メイン制御CPU60aが決定可能な開閉動作パターンは、普図当り判定を行う時点での遊技状態に応じて定められている。実施例では、普図当り判定を行う時点での遊技状態が変短状態であるか否かにより、決定可能な開閉動作パターンの種類が定められている。具体的に、遊技状態が非変短状態の場合には、普図Bに対して第1開閉動作パターンが対応づけられると共に、普図Cに対して第2開閉動作パターンが対応づけられている。また遊技状態が変短状態の場合には、普図Bに対して第3開閉動作パターンが対応づけられると共に、図Cに対して第4開閉動作パターンが対応づけられている。ここで、第1〜第4開閉動作パターンは、1回の普図当りによって始動口開閉部材107を開放させる総開放時間が異なるよう設定されており、第1〜第4開閉動作パターンの何れの開閉動作パターンで始動口開閉部材107が開閉動作するかによって第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞期待度が異なるようになっている。
第1開閉動作パターンは、図19に示すように、遊技領域21を流下するパチンコ球が第2始動入賞口106aに略入賞不能な開放時間で始動口開閉部材107を開放動作させるよう設定されている。具体的には、実施例の第1開閉動作パターンは、始動口開閉部材107が「32ミリ秒」の開放動作を1回行うよう設定されて、当該開放動作に伴って第2始動入賞口106aへの入賞が殆ど期待できないようになっている。一方で、第2開閉動作パターンは、遊技領域21を流下するパチンコ球が第2始動入賞口106aに入賞不能な開放時間で始動口開閉部材107を開放動作させるよう設定されている。具体的には、実施例の第2開閉動作パターンは、始動口開閉部材107が「32ミリ秒」の開放動作を1回行った後に、「5000ミリ秒」の開放動作を1回行うよう設定されて、2回目の開放動作時に第2始動入賞口106aへの入賞が可能となるよう設定されている。すなわち、非変短状態では、普図当り判定に伴って普図Cが決定された場合に限り、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞(特図当り判定条件の成立)を期待し得るようになっている。
また第3開閉動作パターンおよび第4開閉動作パターンは、図19示すように、遊技領域21を流下するパチンコ球が第2始動入賞口106aに入賞可能な開放時間で始動口開閉部材107を開放動作させるよう設定されている。具体的には、実施例の第3開閉動作パターンは、始動口開閉部材107が「1068ミリ秒」の開放動作を5回行うよう設定され、第4開閉動作パターンは、始動口開閉部材107が「1070ミリ秒」の開放動作を5回行うよう設定されて、1回目〜5回目の開放動作時に第2始動入賞口106aへの入賞が可能となるよう設定されている。すなわち、変短状態では、普図当り判定に伴って普図Bおよび図柄Cの何れが決定された場合であっても、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞(特図当り判定条件の成立)を期待し得るようになっている。なお、第3開閉動作パターンおよび第4開閉動作パターンでは、始動口開閉部材107が閉鎖してから次の開放動作を行うまでのインターバル時間が800ミリ秒に設定されている。
このように、非変短状態で行われる左打ち遊技では、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞頻度を抑えることで、第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞を契機として特図当り判定において大当り遊技に当選するか否かを主とした遊技性の遊技を実現すると共に、変短状態で行われる右打ち遊技では、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞頻度を高めることで、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞を契機として特図当り判定において小当り遊技に当選するか否かを主とした遊技性の遊技を実現している。
すなわち、可変入賞口としての第2始動入賞口106aを含む始動入賞口105a,106aへの入賞を契機として遊技情報を取得する遊技情報取得手段、取得した遊技情報に基づいて当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)を生起するか否かを判定する当り判定手段、当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技大当り遊技や小当り遊技」を決定する当り遊技決定手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。またメイン制御CPU60aは、決定した種類の当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての機能を備えている。
更に、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口106aへパチンコ球が入賞する確率が高確率となる入賞率向上状態(変短状態)を付与するか否かを決定する遊技状態決定手段(入賞率向上状態決定手段)として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間(変短回数)を決定する期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ入賞率向上状態を付与する遊技状態付与手段(入賞率向上状態付与手段)としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、入賞率向上状態の付与期間(変短回数)として決定するようになっている。また、メイン制御CPU60aは、入賞率向上状態の付与期間として複数種類の期間を、決定された当り遊技の種類に応じて決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞口105a,106aへの入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。
(実施例の作用)
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用について説明する。
前記遊技盤20に設けられた遊技領域21の第1の球流下領域21aにパチンコ球を打ち出して流下させる遊技形態(左打ち遊技)では、図21に示すように、遊技盤20に植設された上側案内連釘31aに沿って前記始動入賞ユニット100に向けて流下したパチンコ球が当該始動入賞ユニット100における第1ゲート部102のゲート入口102aに入球する。そして第1ゲート部102のゲート入口102aに入球したパチンコ球が当該第1ゲート部102に設けられた第1ゲートセンサ80により検出されることで、普図当り判定条件が成立して、メイン制御CPU60aにおいて普図当り判定が行われる。また、前記第1ゲートセンサ80で検出されたパチンコ球は、前記第1ゲート部102のゲート出口102bを通出して、前記始動入賞ユニット100に設けられた流入口142aを介して前記前カバー部140の内側に設けられた流入通路144に移動する。また、前記始動入賞ユニット100には、前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aが前記流入通路144の球出口(第1ゲート部102のゲート出口102b)と上下に整列するよう設けられていることから、当該流入通路144を通過したパチンコ球が第1始動入賞口105aにそのまま入賞する。そして第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに入賞したパチンコ球が始動入賞ユニット100の通路形成部180(第1センサ収容部194)に設けられた第1始動入賞検出センサ83により検出されることで、特図当り判定条件が成立して、メイン制御CPU60aにおいて特図当り判定が行われる。
このように、実施例のパチンコ機10では、第1ゲート部102および第1始動入賞部105を備えた始動入賞ユニット100を遊技盤20に配設して、第1始動入賞口105aにパチンコ球が入賞する前に第1ゲート部102を通出するようにしたことで、第1始動入賞口105aへの入賞に伴う特図当り判定条件と、第1ゲート部102のパチンコ球の通過に伴う普図当り判定条件(特図当り判定条件とは異なった別の判定条件)とを1つのパチンコ球により同時に成立させることができる。すなわち、遊技領域21を流下する1個のパチンコ球が第1ゲート部102の第1ゲートセンサ80および第1始動入賞部105の第1始動入賞検出センサ83で検出されることで、普図当り判定条件の成立に伴って行われる普図当り判定の結果に応じて第2始動入賞部106における第2始動入賞口106aが開放する契機が得られると共に、特図当り判定条件の成立に伴って行われる特図当り判定の結果に応じて大当り遊技や小当り遊技が生起される機会が得られる。このように、前記第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aに入賞するパチンコ球が事前に前記第1ゲート部102を通過する従来にない新たな遊技性を創出することができる。
また、第1ゲート部102に対応した第1ゲートセンサ80によるパチンコ球の検出に伴う普図当り判定の判定結果に関わらず、第1始動入賞口105aが常時開口する第1始動入賞部105を第1ゲート部102のゲート出口102bの下方に配置することで、第1ゲート部102へのパチンコ球の入球と第1始動入賞口105aへの入賞とを1つのパチンコ球により同時に実現することができる。このように、常時開口する第1始動入賞部105を第1ゲート部102のゲート出口102bの下方に配置することにより、第1始動入賞口105aへの入賞に伴い特図当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)が生起される期待を持たせると同時に、当該常時開口した第1始動入賞口105aに入賞する前にパチンコ球が第1ゲート部102を通過することに伴って第2始動入賞部106の始動口開閉部材107が開放作動される期待を持たせることができる。また、第1ゲート部102、第1始動入賞部105および第2始動入賞部106を備えた単一のユニット部材として始動入賞ユニット100を構成してあるから、各構成の相対位置を一定にすることができ、パチンコ球による同時入賞を無理なく実現し得ると共に、装置の組み付け作業性の向上を図り得る利点がある。
また、実施例のパチンコ機10では、前記第1始動入賞部105に対応した第1始動入賞検出センサ83によるパチンコ球の検出を契機としてメイン制御CPU60aが特図当り判定を行う場合に、特殊入賞部220の特殊入賞口220aが開放される小当りに当選する確率(実施例では1/420.10)よりも、前記第2始動入賞部106に対応した第2始動入賞検出センサ84によるパチンコ球の検出を契機としてメイン制御CPU60aが特図当り判定を行う場合に、特殊入賞部220の特殊入賞口220aが開放される小当りに当選する確率(実施例では約1/5)の方が高くなるよう設定されている。すなわち、前記第1始動入賞部105に対応した第1始動入賞検出センサ83によるパチンコ球の検出を契機として特図当り判定が行われるよりも、前記第2始動入賞部106に対応した第2始動入賞検出センサ84によるパチンコ球の検出を契機として特図当り判定が行われる場合の方が、メイン制御CPU60aが肯定判定(小当り判定)する割合が高くなっている。
このように、常時開口した第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aにパチンコ球が入賞した際には、当該第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞に起因した特図当り判定条件の成立に伴って当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)が生起される期待感が得られるだけでなく、当該第1始動入賞口105aへの入賞の前に第1ゲート部102をパチンコ球が通過することで、第2始動入賞部106の第2始動入賞口106aが開放して特殊入賞部220の特殊入賞開閉部材222が開放作動される期待感を高めることができる。また、特殊入賞開閉部材222の開放作動に伴い特殊入賞部220の特殊入賞口220aに入賞したパチンコ球が特定領域としての第1分岐通路226を通過することで、当該特殊入賞部220を開放する小当り遊技に引き続いて特別入賞部240の特別入賞開閉部材242が開放作動する継続大当り遊技が生起される。このように、第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aにパチンコ球が入賞するのに伴って、特別入賞部240の特別入賞口240aにパチンコ球を入賞させ得る大当り遊技(通常大当り遊技および継続大当り遊技)が生起される複数の異なった機会を創出することが可能でき、遊技の興趣を高めることができる。
ここで、前記特殊入賞部220は、特殊入賞口220aに入賞したパチンコ球が特定領域としての第1分岐通路226を概ね1/5の確率で通過する動作態様で前記振分体230が第1姿勢および第2姿勢に切り替わるよう作動される。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞部106が開放作動して第2始動入賞口106aにパチンコ球が入賞することで、小当りに当選する確率(実施例では1/5)および特殊入賞口220aに入賞したパチンコ球が特定領域としての第1分岐通路226を通過する確率(実施例では1/5)を掛け合わせた確率(1/25)で継続大当り遊技が生起され、前記第1始動入賞部105に対応した第1始動入賞検出センサ83によるパチンコ球の検出を契機としてメイン制御CPU60aが特図当り判定を行って大当りに当選する確率(実施例では1/299.25)と比べて極めて高確率で継続大当り遊技が生起されるようになっている。これにより、第1ゲート部102へのパチンコ球の入球と第1始動入賞口105aへの入賞とを1つのパチンコ球により同時に実現することで、第1始動入賞口105aへの入賞に伴い特図当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)が生起される期待を持たせると同時に、より高確率で継続大当り遊技が生起される第2始動入賞部106の始動口開閉部材107が開放作動されることへの関心を高めることができる。このため、第1始動入賞口105aへの入賞に伴って行われる特図変動表示(図柄表示演出)だけでなく、第1ゲート部102への入球に伴って行われる普図変動表示に対する関心を高め、遊技の興趣を増大することができる。また、図柄表示装置17において第1ゲート部102への入球に伴って行われる普図変動に合わせて図柄表示装置17において第2始動入賞部106が開放作動するか否かに関する演出を行うようにすることで、一層遊技の興趣を高めることも可能となる。
また、前記第1ゲート部102のゲート入口102aは、第1の球流下領域21aを流下したパチンコ球が入可能な位置に位置し、第2始動入賞部106の第2始動入賞口106aは、第1の球流下領域21aおよび第2の球流下領域21bの両方を流下したパチンコ球が入賞可能な位置に位置するように遊技盤20に配置されている。このため、遊技盤20の遊技領域21における第1の球流下領域21aにパチンコ球を打ち出して流下させる遊技形態(左打ち遊技)からパチンコ球の打ち出し位置を変更することなく、パチンコ球をゲート入口102aに入球させ得ると共に第2始動入賞口106aに入賞させ得るから、遊技に煩わしさがなく、また不慣れな遊技者でも戸惑いなく所期の遊技を楽しむことができる。
また、前記特殊入賞部220は、第2の球流下領域21bを流下したパチンコ球が入可能な位置に特殊入賞口220aが開口するよう設けられている。このため、非変短状態において左打ち遊技を行っている際に特殊入賞部220を開放作動する小当り遊技に当選した場合には、遊技盤20に形成された第2の球流下領域21bにパチンコ球を打ち出して流下させる右打ち遊技に切り替えて遊技が行われる。このように、小当り遊技に伴って能動的に遊技形態を切り替えて遊技を行うようにすることで、遊技に対する遊技者の関心を維持することができる。
ここで、非変短状態で小当り遊技に当選した場合には、特殊入賞部220を開放作動する前に、小当り遊技に当選したこと(特殊入賞部220が開放作動すること)を報知するオープニング演出が行われることで、左打ち遊技から右打ち遊技に遊技形態を切り替えるべきことを遊技者に確実に認識させることができ、適切な遊技形態での遊技を遊技者に行わせて遊技を楽しむことが可能となる。また、大当り遊技(通常の大当り遊技および継続大当り遊技)に伴って開放する特別入賞部240を第2の球流下領域21bに設けてあるから、特殊入賞部220が開放作動する小当り遊技に伴って左打ち遊技から右打ち遊技に遊技形態を切り替えさせることで、当該特別入賞部240が開放作動する可能性(大当りの可能性)が高まっていることを遊技者に実感させることができ、高揚感の高い遊技を行うことができる。そして、小当り遊技において特定領域としての第1分岐通路226をパチンコ球が通過した場合には、小当り遊技時の遊技形態(右打ち遊技)からパチンコ球の打ち出し位置を変更することなくそのまま継続大当り遊技を続けることができるから、遊技に煩わしさがなく、不慣れな遊技者でも戸惑いなく遊技を楽しむことができる。
また、変短状態では、第2の球流下領域21bにパチンコ球を打ち出して流下させる右打ち遊技を行うことで、図22に示すように、当該第2の球流下領域21bを流下したパチンコ球が第2ゲート部250に入球する。そして第2ゲート部250のゲート入口102aに入球したパチンコ球が当該第2ゲート部250に設けられた第2ゲートセンサ81により検出されることで、普図当り判定条件が成立して、メイン制御CPU60aにおいて普図当り判定が行われる。すなわち、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞率が向上していない非変短状態では、左打ち遊技により第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞に伴う大当りの当選を、特別入賞部240が開放作動される主要パターンとする遊技を行い得る一方で、第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞率が向上する変短状態では、右打ち遊技により当該第2始動入賞口106aへのパチンコ球の入賞に伴う小当りの当選および小当り遊技中の継続大当り遊技の当選(特定領域としての第1分岐通路226へのパチンコ球の通過)を、特別入賞部240が開放作動される主要パターンとする遊技を行うことができ、バリエーションのある遊技を行い得る。
このように、第1および第2の球流下領域21a,21bの少なくとも一方(実施例では第1の球流下領域21a)を流下したパチンコ球が入可能な位置に第1ゲート部102のゲート入口102aが位置し、第1および第2の球流下領域21a,21bの両方を流下したパチンコ球が入賞可能な位置に第2始動入賞部106の第2始動入賞口106aが位置するよう前記始動入賞ユニット100を遊技盤20に配設したことで、第1の球流下領域21aにパチンコ球を流下させる遊技形態と、第2の球流下領域21bにパチンコ球を流下させる遊技形態とで異なった遊技性の遊技を実現できる。また、第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球を、案内通路247を介して始動入賞ユニット100の配設領域(合流領域21c)に一列で案内し、第2の球流下領域21bから配設領域(合流領域21c)に至ったパチンコ球を、第2の誘導釘群35により第2始動入賞部106の第2始動入賞口106aに向けて誘導することで、始動入賞ユニット100を利用して従来にない新たな遊技性を創出しするだけでなく、第1の球流下領域21aにパチンコ球を流下させる遊技形態と、第2の球流下領域21bにパチンコ球を流下させる遊技形態との遊技性の変化を顕著にして遊技の興趣を高めることが可能となる。
ここで、前記第2の球流下領域21bを流下したパチンコ球が前記第1および第2の球流下領域21a,21bが合流する前記始動入賞ユニット100の配設領域(合流領域21c)に通出する案内通路247の球出口247aは、前記第1ゲート部102のゲート入口102aよりも下方に位置するよう構成され、当該第2の球流下領域21bを流下したパチンコ球が第1ゲート部102に入球しないようになっている。このため、第1の球流下領域21aを流下させたパチンコ球は第1ゲート部102のゲート入口102aや第2始動入賞部106に入球させ得る一方で、第2の球流下領域21bを流下させたパチンコ球は第2始動入賞部106にのみ入球させ得る。これにより、第1の球流下領域21aにパチンコ球を流下させて、第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aへの入賞と第1ゲート部102のパチンコ球の通過とを1つのパチンコ球により同時に実現可能な新たな遊技性を持った遊技形態と、第2の球流下領域21bにパチンコ球を流下させて第2始動入賞部106の第2始動入賞口106aへの集中的な入賞を行わせる遊技性を持った遊技形態とによる遊技を実現できる。そして、第2の球流下領域21bに第2ゲート部250を設けることにより、第2の球流下領域21bにパチンコ球を流下させる遊技形態でも、第2始動入賞部106への入賞契機を与えることができ、当該形態での遊技を継続して実行することができる。
また、実施例の遊技盤20は、前記第1の球流下領域21aを流下する過程でパチンコ球が第2始動入賞口106aに向かうことなく第1ゲート部102やアウト口26に向かう経路を、前記第2の球流下領域21bを流下する過程でパチンコ球が第2始動入賞口106aに向かうことなくアウト口26に向かう経路よりも多く設けてある。すなわち、前記第1の球流下領域21aを流下するパチンコ球が前記第2始動入賞部106に至る割合よりも、前記第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球が第2始動入賞部106に至る割合の方が高くなるよう構成されている。これにより、第1ゲート部102へのパチンコ球の入球および第1始動入賞部105へのパチンコ球の入賞を同時に成立させる遊技性と、第2始動入賞部106へのパチンコ球の入賞を主とした遊技性とを区別したメリハリの高い遊技を実現できる。
また、始動入賞ユニット100に第1ゲート部102および第1始動入賞部105を設けて、当該第1ゲート部102を通出したパチンコ球を第1始動入賞口105aに入賞させるようにすることで、第1ゲート部102および第1始動入賞部105を遊技盤20に個別に配置する従来構成のように、第1ゲート部102に対応する遊技釘30の状態確認と、第1始動入賞部105に対応する遊技釘30の状態確認とを別途行う必要がない。すなわち、第1ゲート部102を通出したパチンコ球を第1始動入賞口105aに入賞させるようにすることで、遊技盤20に設けられた遊技釘30の内で、第1ゲート部102のゲート入口102aへのパチンコ球の入球に影響する遊技釘30の状態を確認するだけで、遊技盤20に設けられた遊技釘30が第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aへのパチンコ球の入賞に及ぼす影響も併せて確認できるから、遊技釘30の状態確認の手間を軽減することができる。また、第1ゲート部102への入球や第1始動入賞部105への入賞に影響を与える遊技釘30が限られることで、遊技盤20に設けられた遊技釘30の異常の早期発見に寄与し得る。また、第1ゲート部102に対するパチンコ球の通過を制限するように遊技釘30の傾き等が変更された場合には、同時に第1始動入賞口105aに対するパチンコ球の入賞にも影響する(入賞を制限する)ことに繋がり、パチンコ機10としての遊技の成立に重大な影響を与えることになるため、遊技釘30の傾き等を不用意に変更されるのを抑制することができる。
また、前記始動入賞ユニット100は、前記第1ゲート部102のゲート出口102bと第1始動入賞部105の第1始動入賞口105aとを接続する流入通路144に、前記遊技領域21(第1の球流下領域21a)に連通する内側連通口149(連絡通路148)が開口するよう設けられているから、流入通路144内で球詰まりが生じた場合には内側連通口149(連絡通路148)を介して器具を流入通路144に差し込んで球詰まりを容易に解消することができる。すなわち、始動入賞ユニット100を遊技盤20から取り外すことなく流入通路144で生じた球詰まりを解消できるから、球詰まり解消に要する作業時間を短縮化し得ると共に、パチンコ機10を遊技に供し得なくなる不都合を回避することができる。
また、前記内側連通口149を介して流入通路144に連通する前記連絡通路148は、当該流入通路144から離間するにつれて球転動面146aが下方傾斜するよう形成されているから、遊技領域21に開口する外側連通口150から連絡通路148に進入したパチンコ球を、当該球転動面146aの傾斜により外側連通口150へ転動させることができる。このように、前記流入通路144から離間するにつれて下方傾斜するよう連絡通路148を形成することで、第1ゲート部102を通過していないパチンコ球が第1始動入賞口105aに入賞するのを防止することができる。すなわち、第1ゲート部102を通過したパチンコ球だけが基本的に第1始動入賞口105aに入賞し得るようにできるから、第1ゲート部102を通過することなく第1始動入賞口105aにパチンコ球が入賞するのを防止して、事前に第1ゲート部102を通過したパチンコ球を第1始動入賞口105aに入賞させることが可能になる。すなわち、第1始動入賞口105aへの入賞の発生に伴って異なる2つの判定条件(特図当り判定および普図当り判定)を確実に成立させることができ、従来にない新たな遊技性を創出することが可能となる。
また、始動入賞ユニット100には、前記第2始動入賞口106aを挟む左右両側に、第2始動入賞口106aへ向けて下方傾斜する受止め部124を設けて、第1の球流下領域21aおよび第2の球流下領域21bを流下するパチンコ球を当該受止め部124で受け止めて始動入賞口105a,106aに向けて誘導し得るよう構成したことで、何れの球流下領域21a,21bを流下するパチンコ球でも第2始動入賞口106aへの入賞を高めることができる。しかも、前記受止め部124は、前記連絡通路148の外側連通口150の開口下方に位置するよう設けられているから、当該外側連通口150から落下するパチンコ球を第2始動入賞口106aへ導いて入賞させることができる。このため、第1ゲート部102を通過したパチンコ球が内側連通口149を通って連絡通路148から落下した場合であっても、第2始動入賞部106の第2始動入賞口106aへの入賞による2つの判定条件(特図当り判定および普図当り判定)が成立する可能性を維持することができ、新たな遊技性の創出を図ることができる。
(変更例)
なお、遊技機としては、実施例に示したものに限らず、種々の構成を採用可能である。
(1) 入賞ユニット(始動入賞ユニット)における球通入部(第1ゲート部)の球出口の下方に、始動入賞口が常時開口する固定始動入賞部(第1始動入賞部)を配置するよう構成したが、当該球通入部の球出口の下方に、始動入賞口が開閉手段により開閉される可変始動入賞部(第2始動入賞部)を配置するようにしてもよい。
(2) 実施例の入賞ユニット(始動入賞ユニット)は、球通入部(第1ゲート部)と2つの始動入賞部(第1始動入賞部および第2始動入賞部)とを備えたユニット部材に構成したが、球通入部(第1ゲート部)および少なくとも1つの始動入賞部を備えるようにする構成であってもよい。このとき、入賞ユニットに設ける始動入賞部としては、固定始動入賞部(第1始動入賞部)および可変始動入賞部(第2始動入賞部)でもよい。ここで、入賞ユニットに球通入部と固定始動入賞部(第1始動入賞部)とを設け、当該入賞ユニットとは別に可変始動入賞部(第2始動入賞部)を遊技盤に配設すれば、実施例と同様の遊技性を実現可能な遊技機を構成することができる。また、入賞ユニットに対して固定始動入賞部(第1始動入賞部)や可変始動入賞部(第2始動入賞部)を複数設ける構成とすることもできる。
(3) 実施例では、第1始動入賞部(固定始動入賞部)の下方に第2始動入賞部(可変始動入賞部)を配置するよう構成したが、第1始動入賞部(固定始動入賞部)の左右側方や上方に第2始動入賞部(可変始動入賞部)を配置する構成であってもよい。すなわち、始動入賞口が常時開口して遊技球が入賞可能な第1始動入賞部を球通入部の球出口の下方に配置して、第1および第2球流下領域の何れか一方を流下した遊技球が入球可能な位置に球通入部の球入口が位置するよう構成する共に、第1および第2の球流下領域の両方を流下した遊技球が入賞可能な位置に第2始動入賞部の始動入賞口が位置するよう配置することで、実施例と同様の遊技性を実現可能な遊技機を構成することができる。
(4) 実施例では、球通入部(第1ゲート部)の球出口の鉛直下方に、固定始動入賞部(第1始動入賞部)の始動入賞口が常時開口するよう構成したが、球通入部(第1ゲート部)の球出口に対して、固定始動入賞部(第1始動入賞部)の始動入賞口が左右宝庫に変位して位置するようにしてもよい。この場合に、球通入部(第1ゲート部)の球出口に連通する流入通路の出口に固定始動入賞部(第1始動入賞部)の始動入賞口を接続することで、特図当り判定条件と当該特図当り判定とは異なる別の判定条件とを同時に成立させ得る。
(5) 実施例では、第1球流下領域のみを流下した遊技球が入球可能な位置に球通入部の球入口が位置するよう構成したが、第2球流下領域のみを流下した遊技球が入球可能な位置に球通入部の球入口が位置するよう構成してもよい。この場合には、第2ゲート部を第2球流下領域に配置することで、左打ち遊技の遊技性と右打ち遊技の遊技性とが実施例と判定となる遊技を実現することができる。また第1および第2球流下領域の両方を流下した遊技球が入球可能な位置に球通入部の球入口が位置するよう構成することができる。この場合には、第1球流下領域を流下した遊技球が球通入部の球入口する割合と、第2球流下領域を流下した遊技球が球通入部の球入口する割合とが異なるよう構成することで、左打ち遊技と右打ち遊技とでメリハリのある遊技を実現することができる。すなわち、球通入部の球入口は、第1および第2球流下領域の少なくとも一方を流下した遊技球が入球可能な位置に設けることができる。
(6) 実施例では、球通入部の球出口および始動入賞部の始動入賞口を接続する球通路(流入通路)に、遊技球が通過可能な連通口(内側連通口)が開口するようにしたが、当該連通口を形成しない構成とすることもできる。この場合には、特図当り判定条件と当該特図当り判定とは異なる別の判定条件とを確実に同時に成立させることができる。
(7) 実施例では、前記球通路(流入通路)に開口する連通口(内側連通口)に、球通路(流入通路)から離間するにつれて球転動面が下方傾斜する傾斜通路(連絡通路)が接続するよう構成したが、当該傾斜通路(連絡通路)の球転動面を上方傾斜させるようにしてもよい。この場合には、球通入部の球出口を通過した遊技球を、始動入賞部の始動入賞口に確実に入賞させることができるから、特図当り判定条件および当該特図当り判定とは異なる別の判定条件を同時に成立させることができる。
(8) 実施例では、前記傾斜通路における球転動面の傾斜下端部の下方位置に、上面が前記第2始動入賞部の始動入賞口に向けて下方傾斜する受止め部を形成して、当該傾斜通路から受止め部に移動した遊技球を第2始動入賞部に誘導するよう構成したが、傾斜通路を通過した遊技球が第2始動入賞部に入賞不能または困難になるよう構成してもよい。例えば受止め部の上面を、第2始動入賞部の始動入賞口から離間する方向へ向けて下方傾斜させることで実現できる。これにより、球通入部を通過する遊技球と、球通入部を通過しない遊技球との遊技を明瞭に区別することができる。
(9) 実施例では、遊技球が一列で通過する案内通路を第2の球流下領域に形成して、第2の球流下領域を流下する遊技球を、第1および第2の球流下領域が合流する入賞ユニットの配設領域(第2始動入賞口)に向けて一列で案内するよう構成したが、当該第2の球流下領域を流下する遊技球が複数の経路で入賞ユニットの配設領域(第2始動入賞口)に移動するよう構成することもできる。
(10) 実施例では、第1始動入賞部に対応した始動検出手段による遊技球の検出を契機として特殊入賞口開放判定(特図当り判定)が行われるよりも、第2始動入賞部に対応した始動検出手段による遊技球の検出を契機として特殊入賞口開放判定(特図当り判定)が行われる場合の方が肯定判定される割合(小当りの当選確率)を高くしたが、両ケースで特殊入賞口開放判定(特図当り判定)が肯定判定される割合を同じ割合(確率)にしてもよい。
(11) 普図当り判定の判定が普図当り判定の場合に、異なる開閉態様を特定する4種類の開閉パターンの内から1つの開閉パターンを開閉パターン決定手段としてのメイン制御CPUが決定するようにしたが、これに限られるものではなく、1種類の開閉パターンをメイン制御CPUが決定するようにしてもよく、また2種類の開閉パターン、3種類の開閉パターンあるいは5種類以上の開閉パターンの内から1つの開閉パターンを開閉パターン決定手段としてのメイン制御CPUが決定するようにしてもよい。
(12) 遊技球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞手段と、遊技球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞手段とを始動入賞手段として備え、各始動入賞具手段毎に検出手段を設けて個別に遊技球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2入賞検出手段の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞手段への入賞と、第2入賞検出手段への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(13) メイン制御基板が備える機能の全部または一部をサブ制御基板が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御基板が備える機能の全部または一部をメイン制御基板が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、メイン制御基板およびサブ制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御基板やサブ制御基板が備える機能の全部または一部を、別の制御基板に備えさせてもよい。
(14) 演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(図柄表示装置)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
20 遊技盤
21 遊技領域
60a メイン制御CPU(特殊入賞口開放判定を行う開放判定手段)
80 第1ゲートセンサ(通入検出手段)
83 第1始動入賞検出センサ(始動検出手段)
84 第2始動入賞検出センサ(始動検出手段)
88 特定領域検出センサ(特定領域検出手段)
100 始動入賞ユニット(入賞ユニット)
102 第1ゲート部(球通入部)
102a ゲート入口(球入口)
102b ゲート出口(球出口)
105 第1始動入賞部
105a 第1始動入賞口(始動入賞口)
106 第2始動入賞部
106a 第2始動入賞口(始動入賞口)
107 始動口開閉部材(可変始動入賞部の開閉手段)
144 流入通路(球通入部および始動入賞部を接続する球通路)
146a 球受容部の上面(傾斜通路の球転動面)
148 連絡通路(傾斜通路)
149 内側連通口(連通口)
220 特殊入賞部
220a 特殊入賞口
222 特殊入賞開閉部材(特殊入賞部の開閉手段)
226 第1分岐通路(特定領域)
227 第2分岐通路(非特定領域)
240 特別入賞部
240a 特別入賞口
242 特別入賞開閉部材(特別入賞部の開閉手段)

Claims (5)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域が画成された遊技盤に、特別入賞口を開閉手段で開放可能に閉鎖する特別入賞部が配設され、当り判定条件の成立に伴って当り遊技を生起させるか否かが判定されて、当り遊技を生起させる場合に前記特別入賞部の開閉手段を開放作動させて特別入賞口への入賞を許容するよう構成された遊技機において、
    前記遊技盤の前面側で球入口および球出口が開口するよう設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な球通入部と、
    前記球通入部の球出口の下方に配置され、始動入賞口が常時開口して遊技球が入賞可能な第1始動入賞部と、
    始動入賞口を開放可能に閉鎖する開閉手段を有し、当該開閉手段を開放作動させることで始動入賞口に遊技球が入賞可能な第2始動入賞部と、
    を備えた入賞ユニットが前記遊技盤に配設されて、前記第1始動入賞部の始動入賞口に入賞する遊技球が事前に前記球通入部を通過するよう構成され、
    前記球通入部から第1始動入賞部に流入した遊技球を、当該球通入部に対応した通入検出手段および第1始動入賞部に対応した始動検出手段の夫々で検出するよう構成され、
    前記通入検出手段が遊技球を検出することで、前記第2始動入賞部の開閉手段を開放作動させるか否かを判定する始動入賞口開放判定条件が成立すると共に、前記第1始動入賞部に対応した始動検出手段および第2始動入賞部に対応した始動検出手段が遊技球を検出することで前記当り判定条件が成立するよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記入賞ユニットは、前記球通入部の球出口および第1始動入賞部の始動入賞口が球通路で接続されると共に、当該球通路に、遊技球が通過可能な連通口が開口するよう形成されて、当該連通口を介して球通路が遊技領域に連通するよう構成された請求項1記載の遊技機。
  3. 前記球通路の連通口に、当該球通路から離間するにつれて球転動面が下方傾斜する傾斜通路が接続する請求項2記載の遊技機。
  4. 前記入賞ユニットは、前記傾斜通路における球転動面の傾斜下端部の下方位置に受止め部が形成されると共に、当該受止め部の上面が前記第2始動入賞部の始動入賞口に向けて下方傾斜するよう形成された請求項3記載の遊技機。
  5. 特殊入賞口を開閉手段で開放可能に閉鎖する特殊入賞部を備えると共に、当該特殊入賞部における特殊入賞口の内部に、遊技球の通過が可能な特定領域および非特定領域が設けられ、
    前記特定領域に対応した特定領域検出手段が遊技球を検出することで前記当り遊技を生起させるよう構成され、
    前記第1始動入賞部および第2始動入賞部の夫々に対応した始動検出手段による遊技球の検出を契機として、前記特殊入賞部の開閉手段を開放作動させるか否かの特殊入賞口開放判定を行う開放判定手段を備え、
    前記第1始動入賞部に対応した始動検出手段による遊技球の検出を契機として特殊入賞口開放判定が行われるよりも、前記第2始動入賞部に対応した始動検出手段による遊技球の検出を契機として特殊入賞口開放判定が行われる場合の方が、前記開放判定手段が肯定判定する割合が高くなるよう構成された請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
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