JP2015096758A - 低温貯槽のアンカー構造およびアンカー構造設置方法 - Google Patents

低温貯槽のアンカー構造およびアンカー構造設置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基礎版に予め埋設するアンカーボルト組立体に、後日アンカーストラップの下端部に固着した水平板材を締結可能にした低温貯槽のアンカー構造を提供する。【解決手段】低温貯槽の内槽側板8の下部をアンカーストラップ21により基礎版2に固定するアンカー構造20は、アンカーストラップを含むアンカープレート組立体30と、アンカーボルト組立体40とを備え、アンカーボルト組立体は、4本のアンカーボルト41と、アンカーボルトの下端部に固定された下部アンカー板42と、アンカーボルトの上端寄り部に固定されたテンプレート43とを備え、且つテンプレートより下方部分が基礎版に埋設され、アンカープレート組立体は、アンカーストラップと、その下端に固着され且つ4つの挿通穴を有する水平板材31とを備え、水平板材を4本のアンカーボルトに複数のナットを用いて締結可能に構成した。【選択図】図2

Description

本発明は、低温貯槽のアンカー構造およびアンカー構造設置方法に関し、特にアンカーボルト組立体を基礎版に予め埋設しておき、このアンカーボルト組立体にアンカーストラップの下端部に固着した水平板材を連結可能に構成したものに関する。
LNG等を貯蔵する地上式低温貯槽は、通常、コンクリート製基礎版と、PC製防液堤と、基礎版の上面と防液堤の内面に構築された外槽と、この外槽との間に保冷材を介在させるように構築される低温用鋼製の内槽とを有する。
この種の地上式低温貯槽においては、内槽ガス圧によって浮上しないように、また、地震発生時に転倒しないように、内槽が多数のアンカーストラップ(例えば、大型貯槽の場合全周で約200〜250本)を介して基礎版にアンカーリングされる。多数のアンカーストラップは内槽側板の外側近傍において周方向に適当間隔おきに配置され、アンカーストラップの上端部は内槽側板の下部に連結され、アンカーストラップの下端部はアンカー構造を介して基礎版に固定される。
特許文献1には、代表的なアンカーストラップのアンカー構造(アンカーストラップ部保冷構造)が記載されている。このアンカーストラップ部保冷構造においては、内槽側板と外槽側板の間に対応する部位において、基礎版(底版)と底部冷熱抵抗緩和材とに円筒状のアンカーストラップボックスを鉛直に埋設状態に設け、アンカーストラップボックスに貫通させたアンカーストラップの下端部分を、アンカーストラップボックスの下端の下端補強板に固着し、アンカーストラップボックス内でアンカーストラップにグラスウール等の緩衝材を巻き付けると共に緩衝材の外側空間に無吸液性の断熱材(例えば、ポリウレタンフォーム)を充填している。尚、アンカーストラップボックスの上端開口はシール膜で覆っている。
図9に示すアンカー構造100は、上記特許文献1のアンカー構造と同様の従来のアンカー構造である。この図9には、基礎版101、PC製防液堤102、外槽側板103、外槽底板104、内槽側板105、内槽底板106、内槽底板106の内槽アニュラープレート106a、レベルコンクリート107、底部保冷ブロック108、アンカーストラップ109、アンカースリーブ110及びアンカープレート111、グラスウール112、保冷材113(ポリウレタンフォーム)が図示されている。
実開平7−32299号公報
従来の特許文献1や図9に示すアンカー構造は、アンカーストラップの下端部分と一体的に固着された構造であり、基礎版は鉄筋コンクリート製のもので、そのコンクリート打設時にアンカー構造を埋設する。アンカー構造を一旦埋設すると、アンカー構造の設置位置は調整できなくなる。アンカーストラップの上端部は内槽側板の外面に当接状に連結することになるが、アンカー構造を据え付ける位置の位置決め誤差、内槽側板の据え付け誤差などが発生するため、アンカーストラップの上端部は内槽側板の外面に常に精度よく当接されるとは限らない。このため、アンカーストラップは曲げ応力を伴う状態で、内槽側板の外面に当接させて連結されることになるが、このような曲げ応力は極力発生しない状態で連結することが望ましい。
一方、アンカーストラップとアンカー構造を連結した状態でアンカー構造を設置するため、アンカー構造の据え付け後は、常時アンカー構造からやや傾斜状に立ち上がるアンカーストラップ(例えば、上下長さ2〜3m)が、基礎版上に突出した状態になる。その結果、全周に亙って約200〜250本ものアンカーストラップが林立状態になっていた。
そのため、レベルコンクリートやPC製防液堤の構築や、底部保冷ブロックの据え付け時や内槽底板及び内槽側板の構築時に、多数のアンカーストラップが邪魔になり、作業能率の低下を来し、アンカーストラップが損傷しないように保護対策を講ずることも必要であった。
本発明の目的は、アンカーストラップから分離したアンカーボルト組立体を基礎版に予め埋設可能にした低温貯槽のアンカー構造、基礎版構築後にも内槽側板に対するアンカーストラップの位置や姿勢を修正可能にした低温貯槽のアンカー構造、及び前記のようなアンカー構造の設置方法を提供することである。
請求項1の低温貯槽のアンカー構造は、コンクリート製基礎版とPC製防液堤と外槽と内槽とを有する低温貯槽における内槽側板の下部をアンカーストラップにより基礎版に固定するアンカー構造において、前記アンカー構造は、前記アンカーストラップを含むアンカープレート組立体と、このアンカープレート組立体を基礎版に連結する為のアンカーボルト組立体とを備え、 前記アンカーボルト組立体は、縦向きに設けられた少なくとも1本のアンカーボルトと、前記アンカーボルトの上端寄り部位に固定されたテンプレートと、前記アンカーボルトの下端部に固定された下部アンカー板とを備えると共に前記テンプレートより下方部分が基礎版に埋設され、 前記アンカープレート組立体は、前記アンカーストラップと、このアンカーストラップの下端に固着され且つ前記アンカーボルトの上端部分を挿入可能な挿通穴を有する水平板材とを備え、前記アンカープレート組立体の水平板材は、前記テンプレートの上に重ねた状態で、前記アンカーボルトに締結されるナットにより前記アンカーボルト組立体に連結されることを特徴としている。
請求項2の低温貯槽のアンカー構造は、請求項1の発明において、前記アンカープレート組立体の水平部材の下面と前記テンプレートの上面の間に1又は複数のシム材を介在させた状態で、前記水平部材が前記アンカーボルト組立体に連結されることを特徴としている。
請求項3の低温貯槽のアンカー構造設置方法は、コンクリート製基礎版とPC製防液堤と外槽と内槽とを有する低温貯槽における内槽側板の下部をアンカーストラップにより基礎版に固定するアンカー構造を設置する方法において、前記アンカーストラップと、このアンカーストラップの下端に固着された水平板材とを備えたアンカープレート組立体と、
縦向きに設けられた少なくとも1本のアンカーボルトと、前記アンカーボルトの上端寄り部位に固定されたテンプレートと、前記アンカーボルトの下端部に固定された下部アンカー板とを備えたアンカーボルト組立体とを予め準備しておき、前記基礎版のコンクリート打設時に、前記アンカーボルト組立体の前記テンプレートよりも下方部分を基礎版に埋設する埋設工程と、内槽側板の構築後に、前記アンカープレート組立体の水平板材に前記アンカーボルトを挿通させる挿通穴を開ける穴開け工程と、前記水平板材の挿通穴に前記アンカーボルトを挿通し、前記水平板材を前記テンプレートの上に重ねた状態で前記アンカーボルトにナットを締結することで、前記アンカープレート組立体をアンカーボルト組立体に連結する連結工程とを備えたことを特徴としている。
請求項4の低温貯槽のアンカー構造設置方法は、請求項3の発明において、前記連結工程において、前記アンカープレート組立体の水平部材の下面と前記テンプレートの上面の間に1又は複数のシム材を介在させた状態で、前記水平部材を連結することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、アンカーストラップを含みその下端に固着されたアンカープレート組立体と、このアンカープレート組立体を基礎版に連結する為のアンカーボルト組立体とを備え、アンカーボルト組立体はアンカーボルトとテンプレートと下部アンカー板とを備えると共にテンプレートより下方部分が基礎版に埋設され、前記アンカープレート組立体は、アンカーストラップと、その下端に固着され且つ前記アンカーボルトの上端部分を挿入可能な挿通穴を有する水平板材とを備えており、前記アンカープレート組立体の水平板材は、前記テンプレートの上に重ねた状態で、前記アンカーボルトに締結されるナットにより前記アンカーボルト組立体に連結されるため、基礎版のコンクリート打設時には、アンカーボルト組立体だけを据え付け、上方へ立ち上がるアンカーストラップを含むアンカープレート組立体は後日適当な時期に据え付けることができる。
アンカーボルト組立体を基礎版に埋設した状態では、前記アンカーボルトの上端部分だけが基礎版の上面から突出するだけであるので、レベルコンクリートやPC製防液堤の構築や、底部保冷ブロックの据え付け時や、内槽底板及び内槽側板の構築時に、殆ど邪魔になることがないから、それらの作業能率を高めることができる。
しかも、アンカーボルト組立体の据え付け位置の位置決め誤差、内槽側板の据え付け誤差などが発生した場合には、アンカープレート組立体の水平板材の挿入穴の遊び代を介してアンカープレート組立体の内槽側板に対する径方向位置や周方向位置を調節することが可能であるため、アンカーストラップに曲げ応力が極力発生しない状態にしてアンカープレート組立体の水平板材をアンカーボルト組立体に連結することができる。
請求項2の発明によれば、前記アンカープレート組立体の水平部材の下面と前記テンプレートの上面の間に1又は複数のシム材を介在させた状態で、前記水平部材が前記アンカーボルト組立体に連結されており、前記のように、1又は複数のシム材を介して、アンカーストラップの傾斜角および高さ方向位置を調節することが可能である。このように、シム材を介してアンカーストラップの傾斜角および高さ方向位置を調節することで、アンカーストラップの取り付け精度を高めることができる。
請求項3の発明によれば、アンカーストラップを含むアンカープレート組立体と、アンカーボルト組立体を予め準備しておき、埋設工程において、基礎版のコンクリート打設時に、前記アンカーボルト組立体のテンプレートよりも下方部分を基礎版に埋設する。
次に、穴開け工程において、内槽側板の構築後に、アンカープレート組立体の水平板材にアンカーボルトを挿通させる挿通穴を開ける。最後に、連結工程において、水平板材の挿通穴にアンカーボルトを挿通し、水平板材をテンプレートの上に重ねた状態でアンカーボルトにナットを締結することで、アンカープレート組立体をアンカーボルト組立体に連結する。
以上のように、アンカーボルト組立体の据え付け位置の位置決め誤差や、内槽側板の据え付け誤差を加味して挿通穴の位置を調節することで、アンカーストラップの取り付け精度を高めることができる。
請求項4の発明によれば、連結工程において、アンカープレート組立体の水平部材の下面とテンプレートの上面の間に1又は複数のシム材を介在させた状態で、水平部材を連結する。このように、前記挿通穴の位置の調節と、シム材を介してのアンカーストラップの傾斜角度の調節とを行うことで、アンカーストラップの取り付け精度を十分に高めることができ、アンカーストラップに曲げ応力が殆ど発生しない状態にして、アンカーストラップの上端部を内槽側板に連結することができる。
本発明の実施例に係る低温貯槽の右半部の断面図である。 アンカーストラップとそのアンカー構造を含む低温貯槽の要部断面図である。 アンカーストラップとそのアンカー構造の正面図である。 アンカープレート組立体の平面図(図3のIV−IV線断面相当図)である。 下部アンカー板の平面図である。 アンカーストラップの上端部を内槽側板に連結する上端部連結構造の正面図である。 上記の上端部連結構造の断面図である。 水平板材とテンプレート間にシム板を挟着した場合のアンカープレート組立体とアンカーボルト組立体との連結状態の説明図である。 従来技術に係るアンカーストラップとそのアンカー構造を含む低温貯槽の要部断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
最初に、本実施例に係るLNG貯蔵用の低温貯槽1の構造の概要について図1に基づいて説明する。
図1に示すように、この低温貯槽1は、多数の基礎杭(図示略)の上に構築された鉄筋コンクリート製の基礎版2と、この基礎版2の外周部から立ち上がるプレストレストコンクリート製(PC製)の円筒形の防液堤3と、基礎版2の上面に敷設された底部ライナプレート4(外槽底板)と、この底部ライナプレート4の外周端部から立ち上げられて防液堤3の内周面に付設された外槽側板5と、底部ライナプレート4の上面に所定の厚さの保冷材6を介して設置された内槽底板7と、この内槽底板7の外周側部分である内槽アニュラープレート7aの外周端近傍部から立ち上げられ且つ外槽側板5との間に所定の間隔を空けて配置された円筒形の内槽側板8と、外槽側板5の内面に形成された所定の厚さの冷熱抵抗緩和材(例えば、ポリウレタン発泡体など、図示略)と、外槽側板5と内槽側板8間の隙間に充填されたパーライト等の保冷材9と、内槽屋根10と外槽屋根11の間に保冷材12を組み込んだ屋根構造13などを備えている。尚、前記の保冷材6は下層のレベルコンクリート6aと上層の保冷ブロック6bとで構成されている。
前記の低温貯槽1の外槽は、底部ライナプレート4と外槽側板5と外槽屋根11とで構成されている。低温貯槽1の内槽は、内槽底板7と内槽側板8と内槽屋根10とで構成されている。底部ライナプレート4と外槽側板5と外槽屋根11などは普通鋼で製作される。内槽底板4と内槽側板8と内槽屋根10などは低温用鋼で製作される。
次に、前記低温貯槽1の内槽側板8の下部をアンカーストラップ21により基礎版に固定するアンカー構造20について、図2〜図5に基づいて説明する。
この低温貯槽1の場合、内槽側板8の下部の全周を例えば240等分する位置に240枚のアンカーストラップ21が配設され、各アンカーストラップ21の下端部がアンカー構造20により基礎版2に固定される。以下の説明では、1枚のアンカーストラップ21とそのアンカー構造20について説明する。
アンカーストラップ21は、内槽側板8の下部の外周近傍に対応する位置において、下方程半径方向外側へ移行するように鉛直方向に対してやや傾斜した立て向き姿勢に配設されている。アンカーストラップ21は幅が例えば約200〜300mm、板厚が例えば20〜30mmの帯板状のものである。但し、アンカーストラップ21の下端側部分には、下方に向って幅が拡大するように形成された連結板部21aが形成されている。アンカーストラップ21は低温用鋼で製作される。
このアンカー構造20は、アンカーストラップ21と、アンカーストラップ21の下端に固着された水平板材31とを有するアンカープレート組立体30と、このアンカープレート組立体30を基礎版2に連結する為のアンカーボルト組立体40とを備えている。
アンカーボルト組立体40は、平面視にて例えば正方形の頂点に位置するように配置された鉛直(縦向き)の4本のアンカーボルト41と、これらアンカーボルト41の下端部に固定された水平な下部アンカー板42と、これらアンカーボルト41の上端寄り部に固定された水平なテンプレート43とを備えている。アンカーボルト41は、例えばステンレス鋼製のものである。このアンカーボルト組立体40の前記テンプレート43より下方部分が、鉄筋コンクリート製の基礎版2のコンクリート打設時に基礎版2に埋設され、テンプレート43の上面が基礎版2の上面と同一面とされる。
下部アンカー板42は、アンカー部材としての機能と、4本のアンカーボルト41の下端部の相互の位置関係を所期の位置関係に保持する機能とを有するものである。下部アンカー板42は、低温用鋼製の板材(例えば、板厚10〜30mm)であり、その4隅における角寄り部位には4つのボルト穴42aが形成され、中心部には円形開口42bが形成されている。但し、円形開口42bは省略してもよい。
下部アンカー板42の4つのボルト穴42aに4本のアンカーボルト41の下端部が夫々挿入され、各アンカーボルト41に対して下部アンカー板42が上下1対のナット44a,44bにより締結されている。
テンプレート43は、4本のアンカーボルト41の上端部分の相互の位置関係を所期の位置関係に保持する機能を有するものである。テンプレート43は、低温用鋼製の正方形の板材(例えば、板厚5〜10mm)であり、その4隅の近傍部位には4つのボルト穴(図示略)が形成されている。テンプレート43の4つのボルト穴に4本のアンカーボルト41の上端部分が夫々挿入され、各アンカーボルト41にはテンプレート43の下面に当接するナット45aが螺合されている。
前記アンカープレート組立体30は、アンカーストラップ21と、アンカーストラップ21の連結板部21aの下端に固着され且つ4本のアンカーボルト41の上端部分を挿入可能な4つの挿通穴31aを有する水平板材31と、アンカーストラップ21の両側においてアンカーストラップ21と水平板材31とに接合された例えば6枚の立て向きの三角形状の補強板32とを備えている。尚、各ボルト穴31aの両側に間隔をあけて補強板32が配置されている。また、補強板32の数は6枚に限るものではない。
アンカープレート組立体30をアンカーボルト組立体40に固定する際には、4本のアンカーボルト41の上端部分にナット45b,45cを締結しない状態で、4本のアンカーボルト41の上端部分を水平板材31の4つの挿通穴31aに挿入し、水平板材31をテンプレート43の上に重ね、水平板材31の下面の大部分をテンプレート43の上面に面接触状に当接させた状態にして、各アンカーボルト41の上端部分にナット45bとロックナット45cを締結し、各アンカーボルト41に対して、下側のナット45aと上側のナット45b,45cにより水平板材31とテンプレート43とを挟持した状態に締結する。
次に前記のアンカーストラップ21の上端部分を内槽側板8の外面に連結する上端部連結構造50について、図6、図7に基づいて説明する。
アンカーストラップ21の上端部分には、パッド板51が溶接接合されている。
前記内槽側板8の外面には立て長の1対のパッド板52が溶接接合され、アンカーストラップ21の外面側において、1対のパッド板52に架橋状態となる架橋板53が配設されて架橋板53の両端部が対応するパッド板52に溶接接合されている。
アンカーストラップ21のパッド板51の下端と架橋板53の上端の間には角ロッド状のシム材54が密着状に嵌合され、このシム材54は架橋板53に溶接された1対の固定ピース55で固定されている。尚、パッド板51,52、架橋板53、シム材54、固定ピース55等は低温用鋼で製作される。
次に、以上説明した低温貯槽のアンカー構造20の作用、効果について説明する。
このアンカー構造20は、アンカープレート組立体30と、このアンカープレート組立体30を基礎版2に連結する為のアンカーボルト組立体40とを備え、アンカーボルト組立体40は、4本のアンカーボルト41と下部アンカー板42とテンプレート43とを備え且つテンプレート43より下方部分が基礎版2に埋設される。
アンカープレート組立体30は、アンカーストラップ21と、アンカーストラップ21の下端に固着され且つ4本のアンカーボルト41の上端部分を挿入可能な4つの挿通穴31aを有する水平板材31とを備え、前記水平板材31を4本のアンカーボルト41に複数のナット45a〜45cを用いて締結可能に構成したため、基礎版2のコンクリート打設時には、アンカーボルト組立体40だけを据え付け、アンカーストラップ21を含むアンカープレート組立体30は後日適当な時期に据え付けて、アンカーボルト組立体40に連結することができる。
アンカーボルト組立体40を基礎版2に埋設した状態では、4本のアンカーボルト41の上端部分だけが基礎版2の上面から突出するだけであるので、レベルコンクリート6aやPC製防液堤3の構築や、底部保冷ブロック6bの据え付け時や、内槽底板7及び内槽側板8の構築時に、殆ど邪魔になることがないから、それらの作業能率を高めることができる。そして、4本のアンカーボルト41の基礎版2上面から突出する上端部分は簡単な合成樹脂製のキャプ部材等で保護することができるため損傷の虞もない。
しかも、先行技術のように、アンカーストラップボックスやアンカースリーブ内へのグラスウールやポリウレタンフォームを充填する必要もないため、それに付随するコストも節減できる。また、アンカーボルト組立体40の据え付け精度に誤差が発生した場合にも、水平板材31の4つの挿通穴31aの遊び代で吸収したり、水平板材31とテンプレート43間に部分的に薄いシム板を介在させる等により簡単に修正することができる。
アンカープレート組立体30の水平板材31は、テンプレート43の上面に重ねて当接させた状態に連結されるため、連結後の水平精度を確保しやすい。
アンカープレート組立体30は、アンカーストラップ21と水平板材31とに接合された6つの補強板32を有するため、アンカーストラップ21と水平板材31との結合強度を高めることができる。
下部アンカー板42の4つのボルト穴42aに4本のアンカーボルト41が挿入されて複数のナット44a,44bにより締結するため、下部アンカー板42により4本のアンカーボルト41の下端部の相互の位置関係を所期の位置関係に保持することができる。
テンプレート43の4つのボルト穴に4本のアンカーボルト41が挿入されるため、テンプレート43により4本のアンカーボルト41の上端寄り部の相互の位置関係を所期の位置関係に保持することができる。
次に、以上説明した低温貯槽のアンカー構造20を設置する方法について説明する。
前記のアンカープレート組立体30と、前記アンカーボルト組立体40とを予め準備しておく。但し、この段階では、アンカープレート組立体30の水平板材31の4つの挿通穴31a(ボルト穴)は形成しないでおく。
先ず、最初の埋設工程において、基礎版2のコンクリート打設時に、アンカーボルト組立体40のテンプレート43よりも下方部分を基礎版2に埋設する。
次に、穴開け工程において、内槽側板8の少なくとも下部の構築後に、アンカープレート組立体30の水平板材31に4本のアンカーボルト41を挿通させる4つの挿通穴31aを形成する。この場合、アンカーボルト組立体40の据え付け位置の位置決め誤差、内槽側板8の据え付け誤差を吸収するように、水平板材31における4つの挿通穴31aの位置を決定して4つの挿通穴31aを開ける。
次に、連結工程において、水平板材31の4つの挿通穴31aに4本のアンカーボルト41の上端部分を挿通し、水平板材31をテンプレート43の上に重ねた状態でアンカーボルト41にナット45b,45cを締結することで、アンカープレート組立体30をアンカーボルト組立体40に連結する。
但し、このとき、アンカーボルト組立体40の据え付け位置の位置決め誤差、内槽側板8の据え付け誤差を吸収するために、内槽側板8に対するアンカーストラップ21の傾斜角度を調節する必要がある場合には、図8に示すように、水平板材31の下面とテンプレート43の上面との間に1又は複数のシム板33(シム材に相当する)を介在させた状態にして、アンカーストラップ21の傾斜角度を調節し、アンカーストラップ21をストレートの状態に保持したまま、アンカーストラップ21の上端部を内槽側板8の外面に当接させ得る状態にして、ナット45b,45cを4本のアンカーボルト41に締結することで、水平板材31をアンカーボルト組立体40に連結する。
尚、図8の例では、左側シム板33aと右側シム板33bが装着され、左側シム板33aには左側の2本のアンカーボルト41が挿通され、右側シム板33bには右側の2本のアンカーボルト41が挿通されている。但し、左側の2本のアンカーボルト41と右側の2本のアンカーボルト41の間において水平板材31とテンプレート43の間に左側シム板33a及び/又は右側シム板33bを配置してもよい。尚、左右のシム板33a,33bは図示のように上面を水平面に対して傾斜した傾斜面に形成することが望ましい。また、左右のシム板33a,33bは、夫々複数の薄板やナットで構成してもよい。
このように、シム板33を介してアンカーストラップ21の傾斜角度および高さ方向位置を調節するため、アンカーストラップ21に曲げ応力が極力発生してない状態にしてアンカーストラップ 21の上端部を内槽側板8に連結することができる。
次に、上記の実施例を部分的に変更する例について説明する。
1)前記実施例では、4本のアンカーボルト41を例として説明したが、アンカーボルト41の本数は、少なくとも1本でもよく、4本未満でもよく、5本以上でもよい。
2)上端部連結構造50は、一例を示すものであり、図示以外の種々の構造の上端部連結構造を採用する場合もある。
3)尚、前記本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施することができることは勿論である。
本発明は、種々の地上型低温貯槽の内槽側板を基礎版にアンカーリングするアンカー構造およびアンカー構造設置方法を提供する。
1 低温貯槽
2 基礎版
3 PC製防液堤
8 内槽側板
20 アンカー構造
21 アンカーストラップ
30 アンカープレート組立体
31 水平板材
31a ボルト穴
33 シム板
40 アンカーボルト組立体
41 アンカーボルト
42 下部アンカー板
43 テンプレート
44a,44b ナット
45a〜45c ナット

Claims (4)

  1. コンクリート製基礎版とPC製防液堤と外槽と内槽とを有する低温貯槽における内槽側板の下部をアンカーストラップにより基礎版に固定するアンカー構造において、
    前記アンカー構造は、前記アンカーストラップを含むアンカープレート組立体と、このアンカープレート組立体を基礎版に連結する為のアンカーボルト組立体とを備え、
    前記アンカーボルト組立体は、縦向きに設けられた少なくとも1本のアンカーボルトと、前記アンカーボルトの上端寄り部位に固定されたテンプレートと、前記アンカーボルトの下端部に固定された下部アンカー板とを備えると共に前記テンプレートより下方部分が基礎版に埋設され、
    前記アンカープレート組立体は、前記アンカーストラップと、このアンカーストラップの下端に固着され且つ前記アンカーボルトの上端部分を挿入可能な挿通穴を有する水平板材とを備え、
    前記アンカープレート組立体の水平板材は、前記テンプレートの上に重ねた状態で、前記アンカーボルトに締結されるナットにより前記アンカーボルト組立体に連結されることを特徴とする低温貯槽のアンカー構造。
  2. 前記アンカープレート組立体の水平部材の下面と前記テンプレートの上面の間に1又は複数のシム材を介在させた状態で、前記水平部材が前記アンカーボルト組立体に連結されることを特徴とする請求項1に記載の低温貯槽のアンカー構造。
  3. コンクリート製基礎版とPC製防液堤と外槽と内槽とを有する低温貯槽における内槽側板の下部をアンカーストラップにより基礎版に固定するアンカー構造を設置する方法において、
    前記アンカーストラップと、このアンカーストラップの下端に固着された水平板材とを備えたアンカープレート組立体と、
    縦向きに設けられた少なくとも1本のアンカーボルトと、前記アンカーボルトの上端寄り部位に固定されたテンプレートと、前記アンカーボルトの下端部に固定された下部アンカー板とを備えたアンカーボルト組立体とを予め準備しておき、
    前記基礎版のコンクリート打設時に、前記アンカーボルト組立体の前記テンプレートよりも下方部分を基礎版に埋設する埋設工程と、
    内槽側板の構築後に、前記アンカープレート組立体の水平板材に前記アンカーボルトを挿通させる挿通穴を開ける穴開け工程と、
    前記水平板材の挿通穴に前記アンカーボルトを挿通し、前記水平板材を前記テンプレートの上に重ねた状態で前記アンカーボルトにナットを締結することで、前記アンカープレート組立体をアンカーボルト組立体に連結する連結工程とを備えたことを特徴とする低温貯槽のアンカー構造設置方法。
  4. 前記連結工程において、前記アンカープレート組立体の水平部材の下面と前記テンプレートの上面の間に1又は複数のシム材を介在させた状態で、前記水平部材を連結することを特徴とする請求項3に記載の低温貯槽のアンカー構造設置方法。
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