JP2015095961A - モータの冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、省エネで、かつ、効率のよいモータの冷却構造を実現することを課題とする。【解決手段】冷媒が封入された密閉ケースと、液体状態の冷媒にステータの電磁振動を伝達する振動伝達手段と、を備え、冷媒は、ステータのコイルからの熱を受けて気化し、所定の放熱部で放熱して液化し、密閉ケース内を循環することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、電動機や発電機等のモータを冷却するためのモータの冷却構造に関する。
近年、ハイブリッド車や電気自動車の普及により自動車に走行用または発電用として電気モータが搭載されるケースが多くなってきている。この種のモータにおいて、通電によってモータを構成するステータのコイルやロータの永久磁石が発熱するので、所望の性能と信頼性を実現するために、これらステータやロータを冷却する必要がある。
このため、各種の冷却方法が採用されている。例えば、モータ全体をファンを用いて強制的に空冷する方法、走行風によって自然冷却する方法がある。また、モータと一体化された動力伝達装置の潤滑用オイルをステータに掛け流す方法がある。さらに、モータケースの外周面やロータ軸内に冷却液を流す通路を設ける方法があり、また、例えば、特許文献1には、ステータの内部や周辺に冷却液通路を設ける方式が開示されている。
特開2005−261084号公報
しかしながら、一般に空冷の場合、空気の熱伝達率が低いので、十分な冷却能力が得られない。また、上述のようなオイルの掛け流しによる冷却の場合、冷却したい箇所に重点的にオイルを供給するのが困難であると共に、ステータとロータとの間隙に流入したオイルがロータの回転抵抗になり、エネルギ損失の一因となっていた。さらに、上述のような冷却液による液冷の場合、通路内の冷却液を強制的に循環させるためにポンプを駆動させる必要があるので、その分、エネルギ消費が大きくなるという課題があった。
特に、冷却液による液冷では、図15に示すように、冷却液の流れが被冷却物に沿って流れる部分で、流れ方向に速度勾配を持った層流境界層が形成され、該層の被冷却物との接触部では流速v(図15の位置xにおける流速分布を参照)がゼロとなるので、熱交換効率(伝熱効率)が著しく低下する。
また、被冷却物に沿って冷媒を流し、該被冷却物からの熱によって冷媒を気化させることにより、被冷却物を冷却する蒸散冷却方法が知られており、ヒートパイプも、この蒸散冷却方法を応用したものである。
しかし、この方法でも、冷媒が気化することによって生じる気泡(マイクロバブル)が被冷却物の表面に付着し、冷媒と被冷却物の表面との間に気体の膜が形成されると、やはり、熱交換効率が著しく低下する。
したがって、本発明の目的は、省エネで、かつ、効率のよいモータの冷却構造を実現することにある。
上述の目的を達成するために、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
ステータおよびロータを備えたモータの冷却構造において、
冷媒が封入された密閉ケースと、
液体状態の前記冷媒に前記ステータの電磁振動を伝達する振動伝達手段と、を備え、
前記冷媒は、前記ステータのコイルからの熱を受けて気化し、所定の放熱部で放熱して液化し、前記密閉ケース内を循環する
ことを特徴とするモータの冷却構造である。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記密閉ケースは、前記スタータおよび前記ロータが収納されたモータケースであり、
前記冷媒は、液体状態で前記密閉ケースの底部に前記ステータが浸漬されるように貯留されており、
前記振動伝達手段は、前記ステータの通電による電磁振動を受けて前記冷媒中で微小振動するコイルエンドであり、
前記放熱部は、前記密閉ケースに設けられ、気化した前記冷媒が導入され、これを液化させて前記密閉ケースの底部に戻すように構成された
ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または2のいずれか1項に記載の発明において、
前記密閉ケースは、前記ロータを回動可能に支持する軸受の支持部に、液体状態の前記冷媒が貯留可能な貯留部を備え、
前記貯留部は、貯留した液体状態の前記冷媒によって前記軸受の内側を覆い、気化した前記冷媒が前記密閉ケースの内部から漏れ出さないように構成された
ことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、
前記放熱部は、前記モータの上方に設けられた気化した前記冷媒を液化するための冷却室である
ことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の発明において、
前記冷却室は、液化した前記冷媒を前記ステータのコイルに掛け流すように構成されている
ことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項1から5のいずれか1項に記載の発明において、
開弁時に前記密閉ケースから気化した前記冷媒を排出可能な高圧用逆止弁と、開弁時に前記密閉ケース内へ気化した前記冷媒を導入可能な低圧用逆止弁が前記密閉ケースに設けられ、
これら前記逆止弁は、前記密閉ケース内の圧力が所定範囲内に維持されるように構成された
ことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記密閉ケースは、前記ステータを軸方向に貫通する密閉パイプであり、
前記冷媒は、前記密閉パイプ内に封入されており、
前記振動伝達手段は、前記ステータの通電による電磁振動と共に振動する前記密閉パイプ自体であり、
前記放熱部は、前記密閉パイプの端部の前記ステータの端面から突出した部分である
ことを特徴とする。
上述の構成により、本願各請求項1から6の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、密閉ケース内において、コイルからの熱を受けて気化した冷媒は、気泡となってその周囲に付着するが、振動伝達手段によって伝達された電磁振動によって付着した気泡が剥離されると共に、表面における乱流化を促進する。これによって、熱交換性能を低下させる空気膜が除去されると共に、表面に沿った冷媒流速が速くなるので、コイル表面から冷媒への熱伝達率が向上し、省エネで、かつ、効率のよいモータの冷却構造を実現することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、密閉ケースは、スタータおよびロータが収納されたモータケースであり、冷媒は、液体状態で密閉ケースの底部にステータが浸漬されるように貯留されており、振動伝達手段は、ステータの通電による電磁振動を受けて冷媒中で微小振動するコイルエンドであり、放熱部は、密閉ケースに設けられ、気化した冷媒が導入され、これを液化させて密閉ケースの底部に戻すように構成されているので、コイルエンドによって冷媒に伝達された電磁振動により、コイルエンドからの熱を受けて気化し、コイルエンド表面に付着した気泡が剥離されると共に、コイルエンド表面における乱流化を促進する。したがって、コイルエンド表面から液体状態の冷媒への熱伝達率が向上し、省エネで、かつ、効率のよいモータの冷却構造を実現することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、貯留部に貯留した液体状態の冷媒によって軸受の内側を覆うことで、気化した冷媒が密閉ケースの内部から漏れ出すのを防止することができ、回転軸が密閉ケースの外側に露出した構造のモータに好適に適用することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、モータの上方に気化した冷媒を液化するための冷却室を備えるので、気化して上昇した冷媒を冷却室によって効率的に冷却して再び液化することができる。したがって、より省エネで、かつ、効率のよいモータの冷却構造を実現することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、冷却室で液化した冷媒をステータのコイルに掛け流すことができるので、密閉ケースの底部に貯留した液体状態の冷媒の液面より上方にあるステータのコイルをより効率的に冷却することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、高圧用逆止弁と低圧用逆止弁によって、密閉ケース内の圧力変化を所望の範囲内に維持できるので、内部圧力の上昇により体積が膨張して密閉ケースが破壊したり、内部圧力の低下により体積が収縮して密閉ケースが圧壊したりするのを防止できる。したがって、例えば、大気圧が低い高地で使用されるモータに適用された場合にも、モータの冷却構造の信頼性をより向上させることができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、冷媒を封入した密閉パイプ(いわゆるヒートパイプ)がステータを軸方向に貫通して設けられており、ステータの端面から突出した密閉パイプの端部から放熱するので、ステータの隣接する極間に十分な隙間のある集中巻タイプのモータにおいて好適に適用できる。また、密閉パイプ自体が電磁振動により振動するので、密閉パイプの内部にある液体状態の冷媒の乱流化が促進されるので、十分な冷却性能を得ることができ、高信頼性を保つことができる。
以上により、本発明によれば、省エネで、かつ、効率のよいモータの冷却構造を実現することが可能である。
本発明の第1の実施形態であるモータの冷却構造を示す概略断面図である。 図1のA−A線で切断した同モータの断面図(a)とB−B線で切断した拡大断面図(b)である。 同モータのコイルエンドの形状を示す拡大断面図である。 同モータのコイルエンド周辺での冷媒の流れを説明する説明図である。 同モータにおける冷媒の流速を説明する説明図である。 同モータの冷却構造によるロータ温度上昇の低減効果について説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態の変形例(1)であるモータの冷却構造を示す概略断面図である。 同モータにおける内圧の変化について説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態の変形例(2)であるモータの冷却構造を示す概略断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例(3)であるモータの冷却構造を示す概略断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例(4)であるモータの冷却構造を示す一部拡大斜視図である。 本発明の第2の実施形態であるモータの冷却構造を示す概略断面図である。 図12のA−A線で切断した同モータの断面図(a)とヒートパイプ周辺の概略斜視図(b)である。 同モータのヒートパイプ内部での冷媒の流れを模式的に示す断面図である。 従来例のモータにおける冷媒の流速を説明する説明図である。
以下、本発明のモータの冷却構造を実施するための最良の形態を、図面に示す第1の実施形態、該第1の実施形態の変形例(1)から(4)および第2の実施形態に基づいて説明する。
(第1の実施形態について)
まず、本発明の第1の実施形態に係るモータの冷却構造を備えたモータ1について、図1から図6を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、モータ1が、外部から供給される電流(例えば、三相交流電流)により回転駆動される同期電動機である場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、モータ(モータ本体)1は、ロータ2とステータ3を備え、該ロータ2およびステータ3は、モータケース4に収納されている。
ロータ2は、電磁鋼板を積層してカシメや溶接等により一体に構成された円筒状のロータコア21を備えている。ロータコア21の外周面近傍には、軸方向に貫通する永久磁石22を収容するための埋込孔23が周方向に等間隔で複数設けられている。各埋込孔23には、軸方向に長い直方体形状の永久磁石22が埋設されている。なお、ロータ2は、永久磁石22が外周面に露出して設けられてもよい。
ロータコア21の軸方向両端には、ステンレス等の非磁性体材料で形成された円環状のエンドプレート24、25がそれぞれロータコア21の端面に密着して固定されている。ロータコア21およびエンドプレート24、25の中心には、回転軸26が挿入して固定されており、該回転軸26の前後両端部には、軸受27、28がそれぞれ取り付けられている。ロータ2は、軸受27、28を介してステータ3に対して回転自在に支持されている。なお、軸受27、28としては、例えばアンギュラ玉軸受等の転がり軸受を用いることができる。
なお、以下の説明では、特に断りがない限り、「軸方向」とは、回転軸26の中心軸に沿う方向(図1中では左右方向)を意味し、「半径方向」とは、中心軸に対して直交する方向を意味し、「周方向」とは、中心軸を中心として描かれる円の外周に沿う方向を意味する。
ステータ3は、電磁鋼板を積層して一体に構成された円筒状ステータコア31を備え、該ステータコア31に形成された複数のスロット32には、U、V、Wの3相のコイル33が分布巻で巻装されている。このコイル33のうち、ステータコア31から軸方向外側に突出した部分は、円環状のコイルエンド34、35を形成し、各スロット32内に位置するコイル部分は、ワニスによって固められ、ステータコア31に対して固定されている。各相のコイル33の一端は、中性点36において互いに接続され、各相のコイル33の他端は、図示しない交流電源と接続された各相の口出し線37、37、37にそれぞれ接続されている。また、ステータコア31は、その内周面とロータ2の外周面との間に予め設定された大きさの環状の間隙G(エアギャップ)が形成されるように、その内径が設定されている。
なお、ステータコア31は、各々1つのティース部を有する複数の分割コアを円環状に連ねて配置し、その外側から筒状の締結部材により締め付けることによって造られてもよい。このような分割コアの場合、各ティース部に集中巻きで巻装することができる。また、コイル33は、断面形状が円形状のものに限らず、例えば、矩形状であってもよい。
モータケース4は、ロータ2およびステータ3を収容するものであり、その内周面にステータ3の外周面が固定される円筒部41と、該円筒部41の軸方向両端に気密に固定され、その中心部に軸受27、28を支持する軸受支持部44、45が形成された一対の円板状の側壁部42、43とを有する。なお、円筒部41と一方の側壁部42(または43)は、一体の部材により形成してもよい。
円筒部41および側壁部42、43は、磁力線が透過可能であると共に、内外の圧力差に耐える強度を有する材料で構成されている。このような材料として、例えば、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の樹脂、ステンレス等の金属、またはFRP(繊維強化プラスチック)等の複合材料等を用いることができる。
このようなモータケース4によって囲まれた密閉空間Aには、内部に収納されたロータ2とステータ3を冷却するために冷媒が封入されている。冷媒は、所定の温度で気相/液相間の相変化が可能なものであり、モータ1の使用可能な温度範囲では、液相状態と気相状態が混在した状態にある。モータケース4内において、液相状態の冷媒(以下、「液相冷媒C」という)は、モータケース4の底部に貯留すると共に、気相状態の冷媒は、その上方の空間に充満する。また、冷媒は、モータ1が冷間時に、ロータ2とステータ3の間隙の底部に液相冷媒Cの液面がちょうど位置するような量がモータケース4内に封入されており、ロータ2は、液相冷媒Cには浸からない。
冷媒には、ステータ3の発熱によって気化可能な沸点を有し、モータ1の使用可能な最低温度で凍結しない凝固点を有する石油由来の材料、アルコール系材料、フロンもしくは代替フロン材を用いることができる。具体的には、アンモニア、ガソリン、フロン−113、n−パラフィンナフタリン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等を用いることができる。また、代替フロン材としては、カーエアコン等に用いられている、HFC(ハイドロフルオロカーボン)系フッ素冷媒、HFO(ハイドロフルオロオレフィン)系フッ素冷媒等を用いることができる。具体的には、HFC−134a、HFO−1234yf、バートレルXF(登録商標)(三井・デュポンフロロケミカル株式会社、一般呼称:HFC−43−10、化学名:1、1、1、2、2、3、4、5、5、5-デカフルオロペンタン)、バートレル シネラ(登録商標)(三井・デュポンフロロケミカル株式会社)、およびこれらの混合物または化合物等を用いることができる。なお、冷媒には、絶縁性を確保するために、非伝導性の冷媒を用いるのが適切であるが、コイル33を絶縁材で覆う等十分な絶縁処理を行えば、伝導性の冷媒を用いてもよい。
本実施形態のモータ1は、外部にある変速ギヤ等の動力伝達機構にロータ2の回転駆動力を伝えるために、出力軸51と磁気カップリング52をさらに備えている。
出力軸51は、その一端が外部にある動力伝達機構、例えば電気自動車の差動機構に連結可能であり、他端が軸受53によってモータケース4に対して回転自在に支持されている。また、出力軸51と回転軸26は、互いに同軸上に設けられている。
磁気カップリング52は、一対のカップリング部材54、55を備えており、各カップリング部材54、55の端面には、周方向に等間隔に複数の永久磁石56、57が設けられている。各カップリング部材54、55の永久磁石56、57は、対向するカップリング部材54、55の永久磁石56、57同士に十分な引力が働くように配置されている。
モータケース4内部にある回転軸26の回転駆動力をモータケース4外部にある出力軸51に伝達するために、出力軸51の後端側には、一方のカップリング部材54が固定されると共に、回転軸26の前端側には、該カップリング部材54に対向して他方のカップリング部材55が固定されている。これら一対のカップリング部材54、55は、間に挟まれたモータケース4が磁束を通す非磁性体で形成されているので、互いに永久磁石の磁力で連結される。
ここで、本発明の特徴として、モータ1のステータ3は、モータケース4の底部に溜まった液相冷媒Cに浸漬される部分は、通電時にコイル33に発生する電磁振動を液相冷媒Cに伝達し易い構造を備えている。
図2(b)に示すように、ステータ3の口出し線37、37、37と中性点36は、液相冷媒Cに浸漬されたコイルエンド34、35の部分から軸方向に突出しており、それら先端部が液相冷媒C中にある。したがって、口出し線37、37、37と中性点36は、コイルエンド34、35を支点としてその先端部が振動しやすい構成となっている。この構成によれば、口出し線37、37、37と中性点36は、電磁振動によって振動し、この振動を口出し線37、37、37と中性点36の周囲の液相冷媒Cに伝達する機能を有する。
また、モータ1のステータ3は、分布巻きの巻線構造を備えるので、そのコイルエンド34、35は、ステータコア31の隣接するスロット32内を貫通した三相のコイル33を互いに束ねることで円環状に形成されている。このコイルエンド34、35のうち、液相冷媒Cに浸漬している部分において、図3に示すように、隣接するスロット32を貫通した各相のコイル33は、その先端部が互いに上下方向に離間するように引き離されると共に、その先端部が軸方向に離間するように各相のコイル33のステータコア31からの突出長さが調整されている。したがって、各相のコイル33は、その先端部がステータコア31の端面部分を支点として液相冷媒C中で振動しやすい構成となっている。この構成によれば、液相冷媒Cに浸漬している部分のコイルエンド34、35を構成するコイル33は、電磁振動によって振動し、この振動を周囲の液相冷媒Cに良好に伝達する機能を有する。なお、コイル33の先端部は、上述のように互いに離間しているので、振動によって互いに擦れてその表面の絶縁層が摩耗することがなく、モータ1の信頼性が低下することもない。
次に、上述の構成におけるモータ1の動作について簡単に説明する。
外部からの三相交流がモータ1に供給されると、三相交流の各相の電流がステータ3に設けられたコイル33に流れ、供給される電流に応じてロータ2の回転方向に沿って回転磁界が形成される。これにより、外周に沿って交番磁界が形成されたロータコア21がこの回転磁界と相互作用し、吸引力および反発力が生ずることによりロータ2がステータ3に対して回転し、これにより回転軸26がロータ2と一体に回転して回転軸26の回転駆動力が磁気カップリング52を介して外部の出力軸51に伝達される。
ロータ2が回転する際、ステータ3は、コイル33が巻線抵抗により自己発熱すると共に、ステータコア31が渦電流の発生によって自己発熱する。また、ロータ2は、永久磁石22が磁気ヒステリシス損等により自己発熱すると共に、ロータコア21が渦電流の発生によって自己発熱する。
このようなステータ3のコイルエンド34、35等の発熱によって、モータケース4の底部に溜まった液相冷媒Cが加熱される。暖められた液相冷媒Cは上方へ流れると共に、冷やされた液相冷媒Cは下方へ流れるので、図4に示すように、コイルエンド34、35周辺の液相冷媒Cには、全体として自然対流が発生している。この自然対流によって、一部の液相冷媒Cがコイルエンド34、35の表面に沿って流れている。
ここで、通電時のステータ3のコイル33には、高調波電流による電磁振動が発生する。この電磁振動によって微小振動するコイルエンド34、35の表面に沿って流れる液相冷媒Cの流れについて詳細に説明する。
図5に示すように、微小振動する物体に沿って流速vの一様流の流体を流した場合、微小振動によって物体表面における乱流化を促進され、すなわち、物体の表面の流体には、当初から乱流が発生し、乱流境界層が形成される。この乱流境界層は、物体と近接する底側には、層流底層と呼ばれる層流が発生している層があり、物体との接触部における流速はゼロとなる(図5の位置xにおける流速分布を参照)。しかし、この層流底層は、微小振動がない場合の層流境界層よりも厚み(図の上下方向)が薄く、その上方に乱流が発生しているので、微小振動がない場合と比べて、物体の表面に沿って流れる流体の流速が全体として速くなり、熱伝導性が向上する。
本実施形態においても、上述と同様の現象が起きているので、コイルエンド34、35の表面に沿って流れる液相冷媒Cは、モータ1のコイルの電磁振動による微小振動によって乱流化が促進され、微小振動がない場合に比べて、その液相冷媒Cの流速が速くなり、コイルエンド34、35の表面での熱伝導性が向上する。
このコイルエンド34、35の表面で加熱された液相冷媒Cは、その一部が蒸発(蒸散)して冷媒蒸気となる。この冷媒蒸気は、その周囲が他の液相冷媒Cで囲まれているので、コイルエンド34、35の表面に細かい気泡(マイクロバブル)となって付着する。
この状態において、電磁振動によってコイルエンド34、35等が振動しない場合、コイルエンド34、35の表面に付着した気泡は、コイルエンド34、35の表面上で複数集合してコイルエンド34、35の表面を覆う空気膜となり、コイルエンド34、35と周囲の液相冷媒Cとの熱交換性能を低下させてしまう。本実施形態の場合、電磁振動によってコイルエンド34、35等が振動することにより、この気泡は、コイルエンド34、35等からすぐに剥離されるので、熱交換性能を低下させる空気膜がコイルエンド34、35の表面に形成されない。その後、剥離された気泡は、冷媒蒸気として液相冷媒Cの液面上へ上昇する。
この冷媒蒸気は、モータケース4内において、コイルエンド34、35の周辺の空間、ロータ2とステータ3の間のエアギャップG等を通流し、モータケース4の内壁近傍に達する。このモータケース4の内壁近傍に達した冷媒蒸気は、モータケース4を介して輻射伝熱等によってモータケース4の外部に放熱される。この放熱によって、モータケース4の内壁表面で冷媒蒸気が再び液化して滴下し、モータケース4の底部に貯留している液相冷媒Cへ戻る。したがって、モータケース4内において冷媒は、ステータ3およびロータ2を蒸散冷却しながら循環する。
このとき、冷媒蒸気の一部は、液相冷媒Cの液面の上方にあるステータ3のコイルエンド34、35およびステータコア31の表面、またはロータ2の永久磁石22およびロータコア21等の発熱体の表面に付着して液化する。この発熱体の表面に付着した液相冷媒Cは、その潜熱を奪ってすぐにまた蒸発するので、ロータ2等の温度上昇を抑制することができる。
ここで、ロータ2の温度上昇を抑制する効果について、図6を参照しながら説明する。
従来例のモータの場合、図6の破線が示すように、このモータのロータ温度T’(t)は、非通電時はT’である。ここで、時間tからtまで通電してロータを回転させると、ロータの永久磁石およびロータコアの自己発熱により、ロータ温度T’(t)が上昇する。このとき、ロータ温度T’(t)は、ロータ内の永久磁石が不可逆減磁を起こさないロータ温度の限界値である許容最高温度Tmaxを超えてしまう。
これに対して、本実施形態のモータ1の場合、図6の実線が示すように、モータ1のロータ温度T(t)は、非通電時はTである。ここで、時間tからtまで通電してロータ2を回転させると、ロータ2の永久磁石22およびロータコア21の自己発熱により、ロータ温度T(t)が上昇する。このとき、ロータ温度T(t)は、許容最高温度Tmaxを超えないため、永久磁石22に不可逆減磁が生じない。
したがって、本実施形態のモータ1の冷却構造によれば、発熱部であるロータ2の温度上昇を効率よく抑えることができ、永久磁石22の温度上昇を抑えてその減磁を抑制することができる。
以上により、第1の実施形態のモータ1の冷却構造によれば、モータケース4内において、底部に貯留した液相冷媒Cに浸漬されたコイルエンド34、35からの熱を受けて蒸発した冷媒は、気泡となってその周囲に付着するが、振動伝達手段であるコイルエンド34、35によって冷媒に伝達された電磁振動により、コイルエンド34、35表面に付着した気泡が剥離されると共に、コイルエンド34、35表面における乱流化を促進する。これによって、熱交換性能を低下させる空気膜が除去されると共に、表面に沿った冷媒流速が速くなるので、コイルエンド34、35表面から液相冷媒Cへの熱伝達率が向上し、省エネで、かつ、効率のよいモータの冷却構造を実現することができる。
また、本実施形態では、液相冷媒Cを用いるため、空冷の場合よりも高い冷却能力が得られる。
また、本実施形態では、従来例のオイルの掛け流しの場合よりも、オイルがかかりにくいが、冷却したいロータ2等にも冷媒を供給することが可能となる。また、本実施形態では、液相冷媒Cの液位がステータ3の内周面とロータ2の外周面の間のエアギャップGの底部に設定されており、ステータ3とロータ2とのエアギャップGに冷媒が流入してロータ2の回転抵抗になってエネルギを損失することがない。
また、本実施形態では、冷媒を強制的に循環させるためにポンプが不要なため、ポンプを駆動させるためのエネルギ消費がないと共に、設置スペースの小型化や車両重量の軽量化を図れる。
さらに、本実施形態では、モータ1への通電が大きくなるほど、コイル33の電磁振動が大きくなり、熱交換性能が向上するので、特段の制御を行わずに、効率的な冷却を実現することができる。
なお、本実施形態のモータケース4に、冷媒を外部から内部に供給する冷媒供給口と、冷媒を内部から外部に排出する冷媒排出口とをそれぞれ設け、外部のポンプ等によって冷媒を供給してもよい。これによれば、モータケース4内の冷媒を入れ替えることができ、モータケース4内のステータ3およびロータ2の温度上昇をより効果的に抑えることができる。
(第1の実施形態の変形例(1)について)
次に、上述の第1の実施形態の変形例(1)として、冷媒蒸気を冷却して液相冷媒にするための冷媒冷却装置102を備えたモータ100の冷却構造について、図7から図8を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能、作用を有する構成部材については、説明を省略し、図面には同じ符号を付す。後述の他の変形例についても同様である。
図7に示すように、モータ100は、モータ本体101と、該モータ本体101の上方に固定された冷媒冷却装置102を備えている。モータ本体101と冷媒冷却装置102は、2本の接続管103、104によって接続されている。
モータ本体101は、上述の第1の実施形態のモータ1と同様の構成を備えたロータ2、ステータ3およびモータケース4を備える。
冷媒冷却装置102は、冷媒蒸気を冷却して液化するための液化室105と、該液化室105の熱を放熱するための複数の放熱フィンを有するヒートシンク106とを備える。
液化室105は、その内部に冷媒が一方向に流れる直線状の流路107が形成されており、液化室105の各端部には、流路107に冷媒蒸気を導入するための入口110と、流路107から液化した冷媒を滴下するための出口109がそれぞれ設けられている。流路107は、液化した冷媒が自然に入口110から出口109に向かって流れるように、入口110が設けられた一方の端部から出口109が設けられた他方の端部に向かってわずかに下方に傾斜している。
また、液化室105は、銅(Cu)またはアルミニウム(Al)等の高い熱伝導性を有する材質で形成されている。この液化室105の上方には、ヒートシンク106がロウ付け等により密着して固定されている。なお、液化室105とヒートシンク106は、一体の部材から形成してもよい。さらに、液化室105は、車体等の熱容量の大きな周辺部材108に熱伝導可能に接続されている。したがって、液化室105は、ヒートシンク106からの放熱と、周辺部材108への伝熱によって冷却される。
接続管103、104は、一端がモータケース4の上方に接続され、他端が液化室105の出口109と入口110にそれぞれ接続されており、モータケース4の内部空間Aと液化室105の流路107とを連通させる。接続管103、104は、銅等の金属配管で主に構成されているが、その金属配管の内周面がゴム等の弾性部材(図示しない)によって被覆されており、セルフシール機能を有している。したがって、振動等により金属配管の一部に亀裂が生じた場合にも、冷媒の内部圧力によって亀裂部がシールされるように構成されている。このシール構造によれば、内外の圧力差が大きい状況、例えば、高地等の外気圧が低い場所で、モータ1が比較的高温でモータケース4内の圧力が高い場合にも、接続管103、104からの冷媒の漏れをより確実に防止することができる。
したがって、上述の冷媒冷却装置102によれば、モータケース4内で蒸発して上昇する冷媒蒸気を接続管104を介して液化室105に導入すると、導入された冷媒蒸気は、液化室105内を流れながら徐々に冷却されて液化し、液相冷媒Cとして他方の接続管103を介してモータケース4内に戻される。なお、接続管103をステータ3のコイルエンド34の直上に設けて、冷媒冷却装置102によって液化された液相冷媒Cを接続管103を介してコイルエンド34に掛け流しながらモータケース4内に戻してもよい。
また、本実施形態の場合、モータケース4には、リリーフバルブとして高圧用逆止弁111および低圧用逆止弁112が設けられている。高圧用逆止弁111は、モータケース4の内部の圧力が所定の圧力Phighを超えると開弁し、モータケース4内の冷媒を外部に排出することで、内部の圧力を下げる機能を有する。一方、低圧用逆止弁112は、モータケース4の内部の圧力が所定の圧力Plow を下回ると開弁し、外部からモータケース4内に空気等を導入することで、内部の圧力を上げる機能を有する。
ここで、モータケース4は、その内外の圧力差の変化によって、その体積が変化する。外部の圧力に対してモータケース4の内部の圧力が過度に低くなり、体積が収縮しようとして、やがて、モータケース4が内側に凹んで圧壊する。この圧壊する限界の圧力をモータ圧壊限界Pminという。一方、モータケース4の内部の圧力が過度に高くなり、体積が膨張しようとして、やがて、モータケース4が外側に膨らんで破裂する。この破裂する限界の圧力をモータ破裂限界Pmaxという。
図8に示すように、高圧用逆止弁111が開弁される圧力Phighは、モータ破裂限界Pmaxよりも低く設定されていると共に、低圧用逆止弁112が開弁される圧力Plowは、モータ圧壊限界Pminよりも高く設定されている。したがって、モータケース4の内部の圧力は、安全に使用可能な、圧力Phighと圧力Plowの間の範囲内でのみ変化することとなる。
なお、設置スペースの制約や車両重量の軽量化のために、上述の冷媒冷却装置102は、できるだけ小型で軽量であることが好ましい。
以上により、第1の実施形態の変形例(1)のモータ100の冷却構造によれば、モータ本体101の上方に、冷媒蒸気を液化するための冷媒冷却装置102を備えるので、モータケース4内で蒸発して上昇した冷媒蒸気を、冷媒冷却装置102によって効率的に冷却して液化し、モータケース4内に戻すことができる。したがって、上述のように、冷媒蒸気をモータケース4を介して輻射伝熱によって冷却する場合に比べて冷却効率を高くすることができるので、より省エネで、かつ、効率のよいモータ100の冷却構造を実現することができる。
また、本実施形態によれば、モータケース4内の圧力変化を高圧用逆止弁111および低圧用逆止弁112によって所望の範囲内に維持できるので、内部圧力の上昇により体積が膨張してモータケース4が破壊したり、内部圧力の低下により体積が収縮してモータケース4が圧壊したりするのを防止できる。したがって、例えば、大気圧が低い高地で使用されるモータ100に適用された場合にも、モータの冷却構造の信頼性をより向上させることができる。
(第1の実施形態の変形例(2)について)
次に、上述の第1の実施形態の変形例(2)として、モータケース4内に冷媒を補充するための液相冷媒増槽室201を備えたモータ200の冷却構造について、図9を参照しながら説明する。
図9に示すように、モータケース4には、モータケース4内に液相冷媒Cを補充可能な液相冷媒増槽室201が接続されている。
液相冷媒増槽室201は、補充用の液相冷媒Cを収納する中空の密閉タンクであり、接続管202を介してモータケース4と接続されている。この接続管202は、その一端が液相冷媒増槽室201の側面の最下部または底面に開口するように接続されていると共に、その他端がモータケース4の側壁部42(または43)の所望の高さに開口するように接続されている。本実施形態では、液相冷媒Cの液位がステータ3の内周面とロータ2の外周面の間のエアギャップGの底部に位置するように、この接続管202を接続する上述の高さは、ステータ3の内周面とロータ2の外周面の間のエアギャップGの底部のわずかに下側に設定されている。
ここで、モータケース4内の冷媒は、モータケース4から外部へわずかに漏れ出しているので、冷媒を補充せずに長期間経過すると、モータケース4の底部に貯留した液相冷媒Cの液位が減少してしまい、モータを十分に冷却できなくなるおそれがある。
本実施形態の場合、液相冷媒増槽室201は、当初、その内部に液相冷媒Cが満杯に充填されている。その後、モータケース4の底部に貯留した液相冷媒Cが減少し、その液面が接続管202の開口にかかると、この液面の上方の冷媒蒸気が接続管202を介して液相冷媒増槽室201の中に流れる共に、液相冷媒増槽室201からモータケース4内に液相冷媒Cが減少した分だけ自然に供給される。したがって、液相冷媒増槽室201に当初十分な量の液相冷媒Cを収納しておけば、液相冷媒増槽室201内の補充用の液相冷媒Cが無くなるまでは、モータケース4内の液相冷媒Cを一定量に保つことができる。
また、本実施形態の場合、モータケース4には、余分な液相冷媒Cをモータケース4の外部へ排出するためのドレイン203が設けられている。ドレイン203は、モータケース4の所定の高さに開口するように設けられる。本実施形態では、液相冷媒Cの液位がステータ3の内周面とロータ2の外周面の間のエアギャップGの底部に当初位置するように、このドレイン203を設ける上述の高さは、ステータ3の内周面とロータ2の外周面の間のエアギャップGの底部のわずかに上側に設定されている。
これによれば、モータ200を製造する際、モータケース4内に冷媒を充填する工程で、このドレイン203を開いた状態のまま、図示しない上方の供給口からモータケース4内に液相冷媒Cを供給する。モータケース4の底部に貯留する液相冷媒Cが徐々に増え、やがて所定量に達すると、ドレイン203から余分な液相冷媒Cが排出されるので、貯留している液相冷媒Cはそれ以上増えなくなる。その後、液相冷媒Cの供給を止めてドレイン203を閉じることで、適切な量の液相冷媒Cをモータケース4内に充填することができる。
以上により、第1の実施形態の変形例(2)のモータ200の冷却構造によれば、徐々に減少する液相冷媒を補充するための液相冷媒増槽室201を備えるので、モータ200の当初の冷却能力を長期間維持することができる。したがって、モータの冷却構造の信頼性をさらに向上させることができる。
(第1の実施形態の変形例(3)について)
次に、上述の第1の実施形態の変形例(3)として、前側の軸受27を液封するための液相冷媒貯留部347を備えたモータ300の冷却構造について、図10を参照しながら説明する。
図10に示すように、モータ300は、上述の第1の実施形態と異なり、ロータ302に外部の動力伝達機構を直接連結できる、ロータ302の前端がモータケース304の外側に露出した構造のモータである。なお、モータ300を構成するステータ3は、第1の実施形態と同様の構成を備えている。
ロータ302は、ロータコア21およびエンドプレート24、25の中心に回転軸326が挿入して固定されており、該回転軸326の前後両端部に軸受27、28がそれぞれ取り付けられている。ロータ302は、軸受27、28を介してステータ3に対して回転自在に支持されている。回転軸326は、その前端に出力部329を有し、該出力部329は、外部にある動力伝達機構、例えば電気自動車の差動機構に連結可能である。
また、モータケース304は、その内周面にステータ3の外周面が固定される円筒部341と、該円筒部341の軸方向両端にそれぞれ固定され、その中心部に軸受27、28を支持する軸受支持部344、345が形成された一対の円板状の側壁部342、343とを有する。前側の側壁部342の中央には、回転軸326の出力部329を挿通可能な開口部346が形成されている。なお、円筒部341と一方の側壁部342(または343)は、一体の部材により形成してもよい。
ここで、軸受27、28は、例えばアンギュラ玉軸受等の転がり軸受であり、その内部には、転動体の潤滑のためにグリースが封入されているが、わずかに隙間がある。また、軸受27の外輪の外周面とこれを支持する軸受支持部344の内周面との間にも隙間がある。そのため、軸受支持部344に軸受27が支持された状態で、モータケース4の内部と外部の空間は、それらの隙間と側壁部342に形成された開口部346とを介して連通している。
さらに、モータ300は、本実施形態の特徴として、モータケース304の軸受支持部344に液相冷媒Cを貯留するための液相冷媒貯留部347を備えている。
液相冷媒貯留部347は、モータケース304の側壁部342の内側面の中央部に設けられ、軸受支持部344の上方以外を囲むように設けられた壁部材348を備える。この軸受支持部344と壁部材348の間には、軸受支持部344に軸受27が支持された状態で、液相冷媒Cが貯留される空間349が形成される。この空間349に液相冷媒Cをその液面が軸受27の頂部を超える高さまで貯めることができるように、壁部材348は構成されている。なお、液相冷媒貯留部347の壁部材348には、回転軸326の挿通可能な開口部が形成されており、この開口部と回転軸326の隙間から液相冷媒Cが漏れないように、公知のオイルシール、磁性流体シール等を設けてもよい。
この構成によれば、上方の冷媒冷却装置102において冷却されて液化した冷媒は、接続管103を介して下方にある液相冷媒貯留部347に滴下される。液相冷媒貯留部347に液相冷媒Cが溜まり、その液面が軸受27の頂部を超えると、軸受支持部344と軸受27の内側が液相冷媒Cによって覆われる。このとき、軸受27の内部隙間または軸受27と軸受支持部344との隙間を介して連通していたモータケース304内部と外部の空間は、この貯留した液相冷媒Cによって連通しなくなる。すなわち、モータケース304の内部空間Aは、外部に対して液封される。
以上により、第1の実施形態の変形例(3)のモータ300の冷却構造によれば、液相冷媒貯留部347に貯留した液相冷媒Cによって軸受27と軸受支持部344の内側を覆うことで、軸受27の内部またはその周囲の隙間を介して蒸発した冷媒が外部に漏れたり、外部の空気等が内部に浸入したりするのを防ぐことができる。したがって、本実施形態のモータ300の冷却構造は、複雑なシール構造を設けることなく、回転軸26の出力部329がモータケース304の外側に露出した構造のモータ300に好適に適用できる。
(第1の実施形態の変形例(4)について)
次に、上述の第1の実施形態の変形例(4)として、ロータ2に冷媒を噴霧するための冷媒噴霧手段401、402を備えたモータ400の冷却構造について、図11を参照しながら説明する。
図11に示すように、モータ400は、モータケース4内に、ロータ2の各端面に向けて霧状の冷媒を吹き付けるための冷媒噴霧手段401、402を備えている。このような冷媒噴霧手段401、402として、例えば、周知のインジェクタ等を用いてもよい。
ここで、本実施形態の場合、ロータ2のロータコア21の両端に設けられたエンドプレート24、25には、軸方向に貫通する円形の窓部29が円周方向に等間隔に複数形成されている。これら複数の窓部29は、ロータコア21の埋込孔23に埋め込まれた各永久磁石22の端面の一部分が軸方向からこの窓部29を介して見えるような位置に配置されている。
冷媒噴霧手段401、402からロータ2の各端面に向かって霧状の冷媒を直接吹き付けることで、エンドプレート24、25の表面または窓部29を介して見えるロータコア21または永久磁石22に付着した冷媒がロータコア21および永久磁石22から直接的または間接的に熱を奪いながら蒸発する。したがって、本実施形態によれば、ロータ2を効率よく冷却することができる。
なお、エンドプレート24、25に形成される窓部29は、その外形が円形でなくてもよい。また、ロータコア21に埋設された一部の永久磁石22が見えるように設けられてもよい。さらに、エンドプレート24、25に窓部29を設けずに、上述で窓部29が設けられていたのと同様の場所に霧状の冷媒を吹き付けることで、エンドプレート24、25を介して永久磁石22やロータコア21を間接的に冷却してもよい。
また、冷媒噴霧手段401として、例えば、周知の超音波発生器等を用いて超音波によって冷媒を霧化してモータケース4の内部空間A全体をこの霧状の冷媒で充満させてもよい。これによれば、ロータ2とステータ3の間のエアギャップG中にも霧状の冷媒を供給することができるので、冷却し難いロータ2の外周面、ステータ3の内周面等も積極的に冷却することができる。この場合、冷媒噴霧手段401は、所望量の霧を発生させる能力があれば、単体であってもよい。
以上により、第1の実施形態の変形例(4)のモータ400の冷却構造によれば、ロータ2に冷媒を噴霧するための冷媒噴霧手段401、402によって、ロータ2を積極的に冷却することができるので、ロータ2の永久磁石22の減磁による出力低下等のおそれがない。したがって、高加速、高トルクを要求されるモータ400においても、十分な冷却性能を得ることができ、高信頼性を保つことができる。
(第2の実施形態について)
第1の実施形態では、モータケース内の底部に貯留した液相冷媒Cにステータのコイルエンドの一部を浸漬して冷却するモータの冷却構造について説明したが、次に、第2の実施形態として、ヒートパイプ560を用いてステータ503を冷却するモータ500の冷却構造の構成について、図12から図14を参照しながら説明する。
図12に示すように、モータ500は、上述の第1の実施形態と異なり、ロータ502に外部の動力伝達機構を直接連結できるように、ロータ502の前端がモータケース504の外側に露出した構造のモータである。
ロータ502は、ロータコア21およびエンドプレート24、25の中心に回転軸526が挿入して固定されており、該回転軸526の前後両端部に軸受27、28がそれぞれ取り付けられている。ロータ502は、軸受27、28を介してステータ503に対して回転自在に支持されている。回転軸526は、その前端に出力部529を有し、該出力部529は、外部にある動力伝達機構、例えば電気自動車の差動機構に直接連結可能である。
モータケース504は、その内周面にステータ503の外周面が固定される円筒部541と、該円筒部541の軸方向両端に固定され、その中心部に軸受27、28を支持する軸受支持部544、545が形成された一対の円板状の側壁部542、543とを有する。側壁部542の中央には、回転軸526の出力部529を挿通可能な開口部546が形成されている。なお、円筒部541と一方の側壁部542(または543)は、一体の部材により形成してもよい。
ステータ503は、図13(a)に示すように、電磁鋼板を積層して一体に構成された分割コア534を円環状に複数連ねて配置し、その外側から筒状の締結部材535により締め付けることによって形成されたステータコア531を備える。ステータコア531は、その内周面とロータ502の外周面との間に予め設定された大きさの環状の間隙G(エアギャップ)が形成されるように、その内径が設定されている。各分割コア534は、そのティース部にコイル533が集中巻きで巻装されている。そのため、ステータ503には、分布巻のような円環状のコイルエンドが存在しない。なお、コイル533は、断面形状が円形状のものに限らず、例えば、矩形状であってもよい。
集中巻でコイル533が巻装された隣接する分割コア534の間にはスロット空間532が形成される。各スロット空間532には、1本のヒートパイプ560がそれぞれステータコア531を軸方向に貫通するように設けられている。なお、本実施形態では、各スロット空間532内のコイル533とヒートパイプ560の間隙には、熱伝導性樹脂538が充填されているが、ヒートパイプ560とコイル533の間で直接接触する面積を十分に確保できれば、この間隙に熱伝導性樹脂538を充填しなくてもよい。
図12に示すように、ステータ503に設けられたヒートパイプ560は、その両端部562、563がステータコア531から軸方向に突出している。本実施形態では、両端部562、563は、その周辺空間に対する放熱面積をできるだけ増やすために、その先端に向かって半径方向に広がるフィン形状を備えている。また、図13(b)に示すように、ヒートパイプ560は、各スロット空間532内を貫通する中央部561が、隣接するコイル533からの受熱面積をできるだけ増やすために、半径方向に繰り返し折れ曲げられた形状を有する。なお、ヒートパイプ560は、その外形が直線棒状であってもよく、また、各スロット空間532に複数本設けられてもよい。
ヒートパイプ560は、両端が気密に閉じられた中空管状の密閉容器564を備える。密閉容器564の内壁には、図示しない毛細管構造(ウィック)が設けられている。この密閉容器564の内部には、少量の冷媒(作動液)が真空密封されている。封入される冷媒(作動液)には、第1の実施形態で例示したものが利用可能である。
次に、このような構成のモータ500の動作について簡単に説明する。
外部からの三相交流がモータ500に供給されると、三相交流の各相の電流がステータ503に設けられたコイル533に流れ、供給される電流に応じてロータ502の回転方向に沿って回転磁界が形成される。これにより、外周に沿って交番磁界が形成されたロータコア521がこの回転磁界と相互作用し、吸引力および反発力が生ずることによりロータ502がステータ503に対して回転し、これにより回転軸526がロータ502と一体に回転する。
ロータ502が回転する際、ステータ503は、コイル533が巻線抵抗により自己発熱すると共に、ステータコア531が渦電流の発生によって自己発熱する。また、ロータ502は、永久磁石522が磁気ヒステリシス損等により自己発熱すると共に、ロータコア521が渦電流の発生によって自己発熱する。
このとき、ステータ503に設けられたヒートパイプ560は、その中央部561が受熱部となって加熱される。この中央部561で熱を吸収した液相冷媒Cは、蒸発(蒸散)して冷媒蒸気になる(蒸発潜熱の吸収)。この冷媒蒸気は、ヒートパイプ560の中央の空洞を通って放熱部となる両端部562、563に移動する。次に、冷媒蒸気は、両端部562、563で放熱し、凝縮して液相冷媒Cに戻り、密閉容器564の内壁の毛細管構造に吸収される(蒸発潜熱の放出)。次に、凝縮した液相冷媒Cは、毛細管現象によって両端部562、563から中央部561へ密閉容器564の内壁に沿って流れる。上述の一連の冷媒の相変化を伴う還流が連続的に生じることで、中央部561から両端部562、563へ熱が移動する。
ここで、通電時のステータ503のコイル533には、高調波電流による電磁振動が発生する。コイル533の電磁振動は、これに接触しているヒートパイプ560の中央部561に伝達される。ヒートパイプ560の中央部561に伝達された電磁振動によって、密閉容器564全体が微小振動する。この微小振動によって、図5で示したのと同様の原理により、その密閉容器564の内壁に沿って流れる液相冷媒Cは乱流化が促進される。そのため、微小振動がない場合に比べて、その液相冷媒Cの流速が速くなり、中央部561および両端部562、563における密閉容器564の内壁の表面での熱伝導性が向上する。
以上により、第2の実施形態のモータ500の冷却構造によれば、冷媒を封入した複数のヒートパイプ560が集中巻タイプのステータ503のスロット空間532内を軸方向に貫通して設けられており、ステータ503のコイル533に隣接するヒートパイプ560の中央部561で受熱し、ステータコア531の端面から軸方向に突出したヒートパイプ560の両端部562、563から放熱する際、コイル533の電磁振動によりヒートパイプ560全体が振動して、内部の液相冷媒Cの乱流化が促進されるので、モータ500において、十分な冷却性能を得ることができ、高信頼性を保つことができる。
なお、本発明は例示された実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良および設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述の実施形態では、外部から供給される電流により回転駆動される電動機を例に挙げて説明したが、本発明の冷却構造の適用対象は、これに限るものではなく、発電機や、発電機および電動機の機能を有するモータジェネレータにも適用可能である。
また、上述の実施形態では、密閉ケース内に回転軸が収納された構造のモータについて説明したが、本発明の冷却構造は、回転軸が密閉ケースの外側に露出した構造のモータにおいて、回転軸と該回転軸が嵌挿される密閉ケースの開口部との間に、例えば、磁性流体シール、オイルシール等の公知のシール部材を設けることで密閉ケース内を気密に保つ構造にしたモータにも適用可能である。
以上のように、本発明によれば、省エネで、かつ、効率のよいモータの冷却構造を実現できるので、モータを電動機または発電機として用いる自動車、列車、プラント、工作機械、ロボット等の技術分野において好適に利用される可能性がある。
1、100、200、300、400、500 モータ
2、302、502 ロータ
3、503 ステータ
4、304 モータケース(密閉ケース)
27、28 軸受
33、533 コイル
34、35 コイルエンド(振動伝達手段)
344 軸受支持部(支持部)
102 冷媒冷却装置(放熱部、冷却室)
111 高圧用逆止弁
112 低圧用逆止弁
201 液相冷媒貯留部(貯留部)
560 ヒートパイプ(密閉ケース、振動伝達手段)
562、563 密閉パイプ560の両端部(放熱部)

Claims (7)

  1. ステータおよびロータを備えたモータの冷却構造において、
    冷媒が封入された密閉ケースと、
    液体状態の前記冷媒に前記ステータの電磁振動を伝達する振動伝達手段と、を備え、
    前記冷媒は、前記ステータのコイルからの熱を受けて気化し、所定の放熱部で放熱して液化し、前記密閉ケース内を循環する
    ことを特徴とするモータの冷却構造。
  2. 前記密閉ケースは、前記スタータおよび前記ロータが収納されたモータケースであり、
    前記冷媒は、液体状態で前記密閉ケースの底部に前記ステータが浸漬されるように貯留されており、
    前記振動伝達手段は、前記ステータの通電による電磁振動を受けて前記冷媒中で微小振動するコイルエンドであり、
    前記放熱部は、前記密閉ケースに設けられ、気化した前記冷媒が導入され、これを液化させて前記密閉ケースの底部に戻すように構成された
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータの冷却構造。
  3. 前記密閉ケースは、前記ロータを回動可能に支持する軸受の支持部に、液体状態の前記冷媒が貯留可能な貯留部を備え、
    前記貯留部は、貯留した液体状態の前記冷媒によって前記軸受の内側を覆い、気化した前記冷媒が前記密閉ケースの内部から漏れ出さないように構成された
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のモータの冷却構造。
  4. 前記放熱部は、前記モータの上方に設けられた気化した前記冷媒を液化するための冷却室である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のモータの冷却構造。
  5. 前記冷却室は、液化した前記冷媒を前記ステータのコイルに掛け流すように構成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載のモータの冷却構造。
  6. 開弁時に前記密閉ケースから気化した前記冷媒を排出可能な高圧用逆止弁と、開弁時に前記密閉ケース内へ気化した前記冷媒を導入可能な低圧用逆止弁が前記密閉ケースに設けられ、
    これら前記逆止弁は、前記密閉ケース内の圧力が所定範囲内に維持されるように構成された
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のモータの冷却構造。
  7. 前記密閉ケースは、前記ステータを軸方向に貫通する密閉パイプであり、
    前記冷媒は、前記密閉パイプ内に封入されており、
    前記振動伝達手段は、前記ステータの通電による電磁振動と共に振動する前記密閉パイプ自体であり、
    前記放熱部は、前記密閉パイプの端部の前記ステータの端面から突出した部分である
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータの冷却構造。
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