JP2015095477A - 温度測定用ウエハ - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易な構成でありながら、その厚みを大きくすることなく、ワイヤレス方式を利用して高い感度でウエハの温度を測定することが可能な温度測定用ウエハを提供する。【解決手段】 温度測定用ウエハWは、ベース基板11と、カバーガラス12と、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、このアンテナ15に対して並列に接続された互いに共振周波数が異なる3個の水晶振動子1a、1b、1cと、スペーサとを備える。フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、3個の水晶振動子1a、1b、1cと、スペーサとは、ベース基板11と、カバーガラス12と、フッ素樹脂16とにより液密な状態で囲まれている。【選択図】 図2

Description

この発明は、基板処理装置において処理されるウエハの温度を測定するための温度測定用ウエハに関する。
例えば、半導体デバイスを製造するための半導体ウエハに対して、フォトレジストを塗布するコータや、フォトレジストの現像処理を行うデベロッパにおいては、処理されるウエハの温度を測定する必要がある。また、ウエハに塗布されるフォトレジストや現像液等の処理液の温度を、ウエハの温度を介して測定する必要がある場合もある。このようなウエハの温度測定を行う場合、実際に処理を実行中のウエハの温度を測定することは困難である。このため、一般的には、白金抵抗体や熱電対等の温度検知部材を使用した温度センサや、水晶振動子の共振周波数を利用した温度センサをダミーウエハとしての温度測定用ウエハに埋め込み、この温度測定用ウエハを熱処理装置等の基板処理装置の処理部に設置して、この温度測定用ウエハの温度を測定することにより、実際にデバイスの製造のために基板処理装置により処理されるウエハの温度を推定するようにしている。
特許文献1には、水晶振動子が安定に発信を行う固有振動数を持ち、かつ、その固有振動数が温度変化と特定の相関を持つ特性を有することを利用し、導線を使用することなく、精度良くウエハの温度を測定できるようにした基板の温度測定方法が開示されている。この基板の温度測定方法においては、温度測定用ウエハに、水晶振動子とコイルとを接続して形成される検温素子を配設し、水晶振動子の固有振動数に相当する周波数の送信波を検温素子に発信する。そして、チャンバー内の上蓋に検温素子からの電磁波を受信するセンサーコイルを設け、送信波を停止した後に、水晶振動子が共振後の減衰振動により放出する温度測定用ウエハの温度に応じた電磁波を受信し、検温素子からの電磁波の周波数に基づいて温度測定用ウエハの温度を測定する。
また、特許文献2には、配線数の増加を抑制することができる基板熱処理装置が開示されている。この基板熱処理装置においては、水晶振動子にコイルを接続して形成された検温素子が温度測定用ウエハの複数箇所に設置される。また、チャンバー内の上蓋に中継アンテナが取り付けられるとともに、搬送ロボットの保持アームに送受信アンテナが設置される。各水晶振動子の固有振動数に相当する周波数の送信波を送受信アンテナから中継アンテナを経由して送信することによって対応する水晶振動子を共振させ、この水晶振動子から放出された電磁波を中継アンテナを経由して送受信アンテナにて受信し、その受信した電磁波の周波数および送信波の周波数に基づいて温度測定用ウエハの温度測定を行う。
これらの特許文献1および特許文献2に記載された温度測定方法は、ワイヤレス形式でウエハの温度を測定できる一方で、処理液を使用する基板処理装置での利用については考慮されていないものであった。すなわち、特許文献1および特許文献2に記載された温度測定方法は、ウエハを熱処理する熱処理装置に使用する場合においては利用できるが、処理液を使用する基板処理装置に使用した場合には、銅、アルミニュウム、クロム、鉛等が使用された水晶振動子やコイル部分が処理液と接触することにより、それらが腐食され、温度測定が実行し得ないという問題が生ずる。
このような問題を解決するための特許文献3には、ベース基板とフッ素樹脂を加圧加熱溶着させることにより、複数の水晶振動子と複数のアンテナとを、ベース基板またはフッ素樹脂により液密な状態で囲った温度測定用ウエハが開示されている。この特許文献3に記載の温度測定用ウエハにおいては、各水晶振動子を、各々、個別のアンテナに接続させている。そして、アンテナの形状を円形として配置し、アンテナの感度を向上させる目的で、その直径を可能な限り大きくするようにしている。この特許文献3に記載の温度測定用ウエハにおいては、処理液を使用する基板処理装置においても、ワイヤレス方式でウエハの温度を測定することが可能となり、その感度も良好なものとなっている。
特開2004−140167号公報 特開2007−19155号公報 特開2013−55099号公報
上述した特許文献3に記載の温度測定用ウエハは、処理液を使用する基板処理装置において好適に使用できるものではあるが、限られたウエハ面内にループ径(直径)の大きなアンテナを複数配置するためには、アンテナパターンが交差する等の現象が発生する。このような場合には、多層基板を使用する等の、アンテナ間の絶縁を図り、アンテナ間の相互干渉を防ぐための構成が必要となり、温度測定用ウエハの構成が複雑となるばかりではなく、その厚みが実際のウエハより厚くなるという問題が生ずる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、簡易な構成でありながら、その厚みを大きくすることなく、ワイヤレス方式を利用して高い感度でウエハの温度を測定することが可能な温度測定用ウエハを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、送受信アンテナとの間でデータを送受信する温度測定用ウエハにおいて、ベース基板と、前記ベース基板の外周部付近に配設されたアンテナと、前記アンテナに対して互いに並列に接続された、互いに共振周波数が異なる複数の水晶振動子と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記複数の水晶振動子は、20キロヘルツ以上1メガヘルツ以下の範囲で共振周波数が互いに異なる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記ベース基板は導電性を有し、前記アンテナと前記ベース基板との間にスペーサを配設することにより、前記アンテナと前記ベース基板との間に30ミクロン以上500ミクロン以下の間隔を形成している。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記スペーサは耐熱性を有する樹脂より構成される。
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の発明において、前記アンテナは、外形が0.3mm以下の導線より構成される。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明において、前記アンテナおよび前記水晶振動子の上部に配設されたカバーガラスと、加熱加圧融着により、前記アンテナおよび前記水晶振動子を、前記ベース基板と前記カバーガラスとともに液密な状態で囲うフッ素樹脂と、を備える。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記カバーガラスは、前記ベース基板より外径が小さい。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の発明において、前記水晶振動子および前記アンテナは、フレキシブルプリント基板上に形成されるとともに、前記水晶振動子は、ベース基板に形成された凹部内に配設され、前記フレキシブルプリント基板には、前記水晶振動子の周囲の三方の領域を囲むスリットが形成される。
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、互いに共振周波数が異なる複数の水晶振動子をアンテナに対して並列に接続することにより、簡易な構成でありながら、その厚みを大きくすることなく、ワイヤレス方式を利用して高い感度でウエハの温度を測定することが可能となる。
請求項3から請求項5に記載の発明によれば、アンテナとベース基板との間にスペーサを配設して、アンテナとベース基板との間に30ミクロン以上500ミクロン以下の間隔を形成しているので、高周波損失によるアンテナ感度の低下を防止することが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、フッ素樹脂が加熱加圧融着により、アンテナおよび水晶振動子をベース基板とカバーガラスとともに液密な状態で囲んでいるので、処理液を使用する基板処理装置においても、ワイヤレス方式でウエハの温度を測定することが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、温度測定用ウエハの端縁を基板処理装置の端縁保持機構により保持するときに、カバーガラスと端縁保持機構との干渉を防止することが可能となる。
請求項8に記載の発明によれば、水晶振動子の周囲の三方の領域を囲むスリットの作用により、水晶振動子をベース基板に形成された凹部の底面に近接配置させることができ、温度の測定精度を向上させることが可能となる。
この発明に係る温度測定用ウエハWを使用する基板処理装置の斜視図である。 この発明の第1実施形態に係る温度測定用ウエハWの平面図である。 図2のA−A断面図である。 図3におけるB部分の拡大図である。 図3におけるC部分の拡大図である。 図3におけるD部分の拡大図である。 フレキシブルプリント配線基板14における水晶振動子1a、1b、1c付近の領域を切り取って示す説明図である。 基板処理装置の主要な制御系を、温度測定用ウエハWの要部とともに示すブロック図である。 この発明の第2実施形態に係る温度測定用ウエハWの平面図である。 図9のA−A断面図である。 図10におけるE部分の拡大図である。 図10におけるF部分の拡大図である。 図10におけるG部分の拡大図である。 この発明の第3実施形態に係る温度測定用ウエハWの断面図である。 図14におけるH部分の拡大図である。 図14におけるI部分の拡大図である。 この発明の第4実施形態に係る温度測定用ウエハWの平面図である。 図17のアンテナ15付近の拡大断面図である。 カバーガラス19の平面図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、この発明に係る温度測定用ウエハWを使用する基板処理装置の構成について説明する。図1は、この発明に係る温度測定用ウエハWを使用する基板処理装置の斜視図である。
この基板処理装置は、シリコンウエハ等の半導体ウエハに対して処理液を塗布または供給してその処理を行うものであり、この発明に係る温度測定用ウエハWを載置して回転するスピンチャック61と、スピンチャック61により回転する温度測定用ウエハWに対して処理液を吐出するノズル64と、飛散防止用カップ62と、送受信アンテナ63とを備える。この基板処理装置においては、温度測定用ウエハWにおける水晶振動子1a、1b、1cの振動に関するデータを、温度測定用ウエハW内に配設されたアンテナと送受信用アンテナ63との間で送受信することにより、ワイヤレス方式で温度測定用ウエハWの温度を測定するものである。なお、図1においては、本来、温度測定用ウエハWの内部に配設されている水晶振動子1a、1b、1cを温度測定用ウエハWの表面に図示している。このような基板処理装置は、半導体ウエハに対して、レジスト液を塗布するコータや、現像液で処理するデベロッパや、洗浄液で処理する洗浄装置や、残余のレジストを剥離するため剥離液で処理する剥離装置などである。
次に、この発明に係る温度測定用ウエハWの構成について説明する。図2は、この発明の第1実施形態に係る温度測定用ウエハWの平面図であり、図3はそのA−A断面図である。また、図4は、図3におけるB部分の拡大図であり、図5は、図3におけるC部分の拡大図であり、図6は、図3におけるD部分の拡大図である。
この温度測定用ウエハWは、半導体ウエハよりなるベース基板11と、テンパックス等の耐熱ガラス製のカバーガラス12と、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、このアンテナ15に対して並列に接続された互いに共振周波数が異なる3個の水晶振動子1a、1b、1cと、スペーサ13とを備える。フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、3個の水晶振動子1a、1b、1cと、スペーサ13とは、ベース基板11とカバーガラス12との間の領域に配設されている。そして、ベース基板11とカバーガラス12とは、その周辺部において、フッ素樹脂16により加圧加熱溶着されている。このため、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、3個の水晶振動子1a、1b、1cと、スペーサ13とは、ベース基板11と、カバーガラス12と、フッ素樹脂16とにより液密な状態で囲まれている。
各水晶振動子1a、1b、1cに使用される水晶は、その結晶から切り出す角度により共振周波数(固有振動数)が異なるとともに多種多様の温度特性を有し、それらのうちのいわゆるYsカットのものが温度に対する送受信周波数の変化率が大きい。このため、水晶振動子1a、1b、1cにその共振周波数に相当する周波数の送信波を送信し、送信停止後に各水晶振動子1a、1b、1cから受信した電磁波の周波数を測定すれば、予め測定した送受信周波数の変化率と温度との相関に基づいて温度測定用ウエハWの温度を算定することができる。なお、これら3個の水晶振動子1a、1b、1cとしては、後述するように、共振周波数が互いに異なるものが使用される。
図2および図3に示すように、カバーガラス12の外径はベース基板11の外径より小さくなっている。これにより、この温度測定用ウエハWを図1に示す基板処理装置により処理する場合において、温度測定用ウエハWをスピンチャック61における端縁保持機構により保持するときに、カバーガラス12と端縁保持機構との干渉を防止することが可能となる。
フレキシブルプリント配線基板14はポリイミドからなり、その表面に水晶振動子1a、1b、1cが半田付けされている。また、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15は、パターン幅が0.3mm以下の導線となっている。そして、フレキシブルプリント配線基板14とベース基板11との間には、その厚みが100ミクロン程度のスペーサ13が配設されている。
半導体ウエハよりなるベース基板11は導電性を有することから、ベース基板11とアンテナ15とが近接配置されていた場合には、各水晶振動子1a、1b、1cからの減衰信号に対応した電気信号をアンテナ15から図1に示す送受信アンテナ63にむけて発信するときに、渦電流が発生して高周波損失が生ずる。このような高周波損失が生ずると、送受信アンテナ63による電気信号の検出可能距離が小さくなるという問題が生ずる。このため、この温度測定用ウエハWにおいては、フレキシブルプリント配線基板14とベース基板11との間にその厚みが100ミクロン程度のスペーサ13を配設するとともに、アンテナ15のパターン幅を小さくすることにより、このような問題の発生を防止している。
なお、この実施形態においては、フレキシブルプリント配線基板14の厚みが50μ程度であり、スペーサ13の厚みは100ミクロン程度であることから、アンテナ15とベース基板11との間に150ミクロン程度の間隔が形成されることになる。この間隔の大きさは、30ミクロン以上500ミクロン以下とすることが好ましい。この間隔が30ミクロンより小さくなると、渦電流が発生して高周波損失が大きくなる。一方、この間隔が500ミクロン以上となると、渦電流防止の効果に影響がなくなるにもかかわらず、温度測定用ウエハWの厚みが大きくなる。
また、上述したアンテナ15のパターン幅は、0.05mm以上0.3mm以下とすることが好ましい。パターン幅がこれより小さくなると、断線の可能性が生じ耐久性に欠ける。また、パターン幅がこれより大きくなると、渦電流が生じやすくなる。なお、フレキシブルプリント配線基板14を使用する代わりに、フッ素樹脂により被覆された直径が0.3mm以下の電線をアンテナとして使用してもよい。
上述したこのスペーサ13は、ベース基板11の上面全域に設けてもよく、また、フレキシブルプリント配線基板14の下方にのみ設けてもよい。スペーサ13をベース基板11の上面全域に設ける場合には、円形、矩形、多角形等の任意の形状の穴部を形成することで、軽量化を図ってもよい。
上述したように、ベース基板11とカバーガラス12とは、その周辺部において、フッ素樹脂16により加圧加熱溶着されている。この加圧加熱溶着時には、フッ素樹脂16がベース基板11とカバーガラス12とにより圧着されてその厚みが半分程度となる。このため、スペーサ13の材質としては、加圧加熱溶着に使用するフッ素樹脂16より融点の高い材質を使用し、加圧加熱溶着時に厚みが減少することを防止することが好ましい。フッ素樹脂16として融点が150度程度のETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)を使用した場合には、スペーサ13として融点が260度程度のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を使用することができる。
図1に示す送受信アンテナ63のループ径がフレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15のループ径より大きな場合には、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15のループ径が大きいほど、送受信アンテナ63による受信感度が高くなる。このため、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15は、ベース基板11の外周部付近に配設されている。
図3、図5、図6に示すように。シリコンウエハから成るベース基板11には、サンドブラスト加工等により、水晶振動子1a、1b、1cの一部を収納する凹部が形成されている。このため、水晶振動子1a、1b、1cとベース基板11の下面との距離を小さくすることができ、水晶振動子1a、1b、1cをベース基板11の下面に近づけることで温度の測定精度を向上させることが可能となる。また、カバーガラス12にも、同様に、サンドブラスト加工等により、水晶振動子1a、1b、1cの一部を収納する凹部が形成されている。
図7は、フレキシブルプリント配線基板14における水晶振動子1a、1b、1c付近の領域を切り取って示す説明図である。
水晶振動子1a、1b、1cはフレキシブルプリント配線基板14に半田付けされてアンテナ15に接続されている。このフレキシブルプリント基板14には、水晶振動子1a、1b、1cの周囲の三方の領域を囲むコの字状のスリット21が形成されている。このため、このスリット21の作用により、図5および図6に示すように、水晶振動子水晶振動子1a、1b、1cをベース基板11に形成された凹部の底面に近接配置させることができ、温度の測定精度を向上させることが可能となる。
ここで、温度測定用ウエハWにおける水晶振動子1a、1b、1cとしては、20キロヘルツ以上1メガヘルツ以下の範囲で共振周波数が互いに異なるものが使用される。このため、これらの水晶振動子1a、1b、1cを単一のアンテナ15に並列に接続した場合においても、ある温度におけるそれぞれの共振周波数(固有周波数)が異なることから、混信が生ずることはない。また、各水晶振動子1a、1b、1cは、共振周波数の直近以外の領域では高いインピーダンスを保つことから、水晶振動子1a、1b、1cの一つが他の物に影響を与えることはない。
このように、単一のアンテナ15に対して共振周波数が互いに異なる複数の水晶振動子1a、1b、1cを並列に接続した場合においても、アンテナ15と基板処理装置における送受信アンテナ63との間で好適に信号の送受信を行うことが可能であることは、この発明の発明者により見出されたものである。このような構成を採用することにより、アンテナ15のループ径を温度測定用ウエハWの外形近くまで大きくすることができて送受信の感度を高めることができるとともに、従来のようなアンテナの相互干渉を防ぐための特別な構成は不要となる。
なお、各水晶振動子1a、1b、1c間の共振周波数の差異が20キロヘルツより小さくなると、混信が生ずる可能性がある。また、各水晶振動子1a、1b、1c間の共振周波数の差異が1メガヘルツより大きくなると、水晶振動子1a、1b、1cの製造が困難となる。このため、各水晶振動子1a、1b、1cは、20キロヘルツ以上1メガヘルツ以下の範囲で共振周波数が互いに異なる構成とすることが好ましい。
図8は、上述した基板処理装置の主要な制御系を、温度測定用ウエハWの要部とともに示すブロック図である。
基板処理装置は、各水晶振動子1a、1b、1cの共振周波数に相当する周波数の送信波を、送受信アンテナ63を介して温度測定用ウエハWのアンテナ15に送信するための送信回路72と、制御回路74からの指令により送信回路72に信号を付与するための信号発生器73と、アンテナ15から送受信アンテナ63を介して各水晶振動子1a、1b、1cの減衰振動に対応した電気信号を受信するための受信回路75と、周波数分別器76と、周波数カウンタ77と、温度測定器78と、切替スイッチ71とを備える。
この基板処理装置においては、最初に、切替スイッチ71を送信回路72側に切り替え、送信回路72より3個の水晶振動子1a、1b、1cの固有振動数に相当する周波数(f1、f2、f3)の送信波を順次発信する。この送信波は、送受信アンテナ63から、アンテナ15を介して3個の水晶振動子1a、1b、1cに送信される。これにより、各水晶振動子1a、1b、1cが、各々の共振周波数で共振する。
続いて、送信回路72からの送信波の発信を停止するとともに、切替スイッチ71を受信回路75側に切り替える。送信波が停止した後、各水晶振動子1a、1b、1cは、温度測定用ウエハWの温度に応じた周波数で減衰振動する。この減衰振動に対応した電気信号がアンテナ15から送受信アンテナ63に送信される。そして、減衰振動に対応した電気信号は、送受信アンテナ63から周波数分別器76に送られる。周波数分別器76においては、減衰振動に対応する周波数を中心とした所定帯域の信号を順次受信する。そして、周波数カウンタ77において、この信号の周波数を各水晶振動子1a、1b、1c毎に計数する。一方、温度測定器78においては、周波数カウンタ77で計数した周波数と、予め測定しておいた各水晶振動子の周波数対温度特性とを比較することにより、温度測定用ウエハWにおける各水晶振動子1a、1b、1cに対応する位置の温度を求める。
以上のように、この発明の第1実施形態に係る温度測定用ウエハWにおいては、複数の水晶振動子1a、1b、1cを単一のアンテナ15に対して並列に接続することにより、ワイヤレス方式を利用して高い感度でウエハの温度を測定することが可能となる。また、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、3個の水晶振動子1a、1b、1cとが液密な状態で囲われる構成を有することから、処理液を使用する基板処理装置においても、ワイヤレス方式でウエハの温度を測定することが可能となる。
次に、この発明の他の実施形態について説明する。図9は、この発明の第2実施形態に係る温度測定用ウエハWの平面図であり、図10はそのA−A断面図である。また、図11は、図10におけるE部分の拡大図であり、図12は、図10におけるF部分の拡大図であり、図13は、図10におけるG部分の拡大図である。なお、説明の便宜上、図9においては、フッ素樹脂フィルム17の下方にあるフレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と水晶振動子1a、1b、1cとをフッ素樹脂フィルム17上に図示している。また、これらの図においては、上述した第1実施形態と同様の部材については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
この第2実施形態に係る温度測定用ウエハWは、第1実施形態に係るカバーガラス12を省略し、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、3個の水晶振動子1a、1b、1cとをフッ素樹脂フィルム17によって覆い、このフッ素樹脂フィルム17をベース基板11に対して熱溶着した構成を有する。この第2実施形態に係る温度測定用ウエハWにおいても、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、3個の水晶振動子1a、1b、1cとが、ベース基板11とフッ素樹脂フィルム17とによって液密な状態で囲われる構成を有することから、処理液を使用する基板処理装置においても、ワイヤレス方式でウエハの温度を測定することが可能となる。また、第1実施形態に係る温度測定用ウエハWと同様、複数の水晶振動子1a、1b、1cを単一のアンテナ15に対して並列に接続することにより、ワイヤレス方式を利用して高い感度でウエハの温度を測定することが可能となる。
次に、この発明のさらに他の実施形態について説明する。図14は、この発明の第3実施形態に係る温度測定用ウエハWの断面図である。また、図15は、図14におけるH部分の拡大図であり、図16は、図14におけるI部分の拡大図である。なお、これらの図においては、上述した第1、第2実施形態と同様の部材については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
この第3実施形態に係る温度測定用ウエハWは、上述した第1実施形態に係るカバーガラス12に形成された凹部のかわりに貫通孔を形成するとともに、この貫通孔の上部をフッ素樹脂フィルム18によって覆い、このフッ素樹脂フィルム18をカバーガラス12に対して熱溶着した構成を有する。この第3実施形態に係る温度測定用ウエハWにおいても、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、3個の水晶振動子1a、1b、1cとが、ベース基板11と、カバーガラス12と、フッ素樹脂16と、フッ素樹脂フィルム18とによって液密な状態で囲われる構成を有することから、処理液を使用する基板処理装置においても、ワイヤレス方式でウエハの温度を測定することが可能となる。また、第1、第2実施形態に係る温度測定用ウエハWと同様、複数の水晶振動子1a、1b、1cを単一のアンテナ15に対して並列に接続することにより、ワイヤレス方式を利用して高い感度でウエハの温度を測定することが可能となる。
また、この第3実施形態に係る温度測定用ウエハWにおいては、カバーガラス12の厚みを、第1実施形態に係るカバーガラス12に比べて薄く構成することができることから、温度測定用ウエハW全体の厚みを小さくすることができる。さらに、この第3実施形態に係る温度測定用ウエハWにおいては、いずれかの水晶振動子1a、1b、1cに断線や接触不良等の不都合が生じた場合においても、対応するフッ素樹脂フィルム18を剥がすことにより、水晶振動子1a、1b、1cに対して修理を行うことが可能となる。
次に、この発明のさらに他の実施形態について説明する。図17は、この発明の第4実施形態に係る温度測定用ウエハWの平面図であり、図18はそのアンテナ15付近の拡大断面図である。また、図19は、カバーガラス19の平面図である。なお、これらの図においては、上述した第1、第2、第3実施形態と同様の部材については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
この第4実施形態に係る温度測定用ウエハWは、第1実施形態に係る円形のカバーガラス12のかわりに、フレキシブルプリント配線基板14と対応する形状を有するカバーガラス19を使用している。このカバーガラス19は、図19に示すように、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、3個の水晶振動子1a、1b、1cとを覆う形状を有する。図18に示すように、この第4実施形態においても、アンテナ15が形成されたフレキシブルプリント配線基板14とベース基板11との間には、スペーサ13が配設されている。
また、ベース基板11とカバーガラス12とは、カバーガラス19の各端縁部分において、フッ素樹脂16により加圧加熱溶着されている。このため、この第4実施形態に係る温度測定用ウエハWにおいても、フレキシブルプリント配線基板14上に形成されたアンテナ15と、3個の水晶振動子1a、1b、1cとが、ベース基板11とカバーガラス19とフッ素樹脂16とによって液密な状態で囲われる構成を有することから、処理液を使用する基板処理装置においても、ワイヤレス方式でウエハの温度を測定することが可能となる。また、第1、第2、第3実施形態に係る温度測定用ウエハWと同様、複数の水晶振動子1a、1b、1cを単一のアンテナ15に対して並列に接続することにより、ワイヤレス方式を利用して高い感度でウエハの温度を測定することが可能となる。
なお、この第4実施形態に係る温度測定用ウエハにおいても、第1、第3実施形態におけるカバーガラス12と同様、カバーガラス19の外径はベース基板11の外径より小さくなっている。これにより、この温度測定用ウエハWを図1に示す基板処理装置により処理する場合において、温度測定用ウエハWをスピンチャック61における端縁保持機構により保持するときに、カバーガラス19と端縁保持機構との干渉を防止することが可能となる。
1a 水晶振動子
1b 水晶振動子
1c 水晶振動子
11 ベース基板
12 カバーガラス
13 スペーサ
14 フレキシブルプリント配線基板
15 アンテナ
16 フッ素樹脂
17 フッ素樹脂フィルム
18 フッ素樹脂フィルム
19 カバーガラス
21 スリット
63 送受信アンテナ
71 切替スイッチ
72 送信回路
75 受信回路
76 周波数分別器
77 周波数カウンタ
78 温度測定器
W 温度測定用ウエハ

Claims (8)

  1. 送受信アンテナとの間でデータを送受信する温度測定用ウエハにおいて、
    ベース基板と、
    前記ベース基板の外周部付近に配設されたアンテナと、
    前記アンテナに対して互いに並列に接続された、互いに共振周波数が異なる複数の水晶振動子と、
    を備えたことを特徴とする温度測定用ウエハ。
  2. 請求項1に記載の温度測定用ウエハにおいて、
    前記複数の水晶振動子は、20キロヘルツ以上1メガヘルツ以下の範囲で共振周波数が互いに異なる温度測定用ウエハ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の温度測定用ウエハにおいて、
    前記ベース基板は導電性を有し、
    前記アンテナと前記ベース基板との間にスペーサを配設することにより、前記アンテナと前記ベース基板との間に30ミクロン以上500ミクロン以下の間隔を形成した温度測定用ウエハ。
  4. 請求項3に記載の温度測定用ウエハにおいて、
    前記スペーサは耐熱性を有する樹脂より構成される温度測定用ウエハ。
  5. 請求項3または請求項4に記載の温度測定用ウエハにおいて、
    前記アンテナは、外形が0.3mm以下の導線より構成される温度測定用ウエハ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の温度測定用ウエハにおいて、
    前記アンテナおよび前記水晶振動子の上部に配設されたカバーガラスと、
    加熱加圧融着により、前記アンテナおよび前記水晶振動子を、前記ベース基板と前記カバーガラスとともに液密な状態で囲うフッ素樹脂と、
    を備える温度測定用ウエハ。
  7. 請求項6に記載の温度測定用ウエハにおいて、
    前記カバーガラスは、前記ベース基板より外径が小さい温度測定用ウエハ。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の温度測定用ウエハにおいて、
    前記水晶振動子および前記アンテナは、フレキシブルプリント基板上に形成されるとともに、
    前記水晶振動子は、ベース基板に形成された凹部内に配設され、
    前記フレキシブルプリント基板には、前記水晶振動子の周囲の三方の領域を囲むスリットが形成される温度測定用ウエハ。
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