JP2015095291A - 負極活物質及びそれを用いたリチウムイオン二次電池、及び、リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法 - Google Patents

負極活物質及びそれを用いたリチウムイオン二次電池、及び、リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 負極からリチウムイオンを供給することが可能な、リチウムイオン二次電池用負極活物質、これを用いたリチウムイオン二次電池、及び、上記負極活物質の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 LiSiO(ただし、0≦x≦5、0≦y<2)と下記式(1)で表される化合物とを備える、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
LiO・nAl ・・・(1)
式(1)中、nは5〜11の整数である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、負極活物質及びそれを用いたリチウムイオン二次電池、及び、リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法に関する。
最近、リチウムイオン二次電池では、負極活物質としてSi及びSiO等を用いることが注目されている。SiにLiがドープされた上記Si及びSiOは、負極活物質として高い容量とサイクル特性とを両立できることが知られている(特許文献1)。
しかし、リチウムイオン二次電池では、負極活物質の表面に正極から供給されたリチウムイオンが捕捉され、SEI(solid electrolyte interphase)を形成し、初期の充放電で不可逆なLiが発生して正極に戻らないことがあった。このため、初期に大きな不可逆容量が発生し、Si及びSiOが本来有する容量及びサイクル特性を十分に得ることができなかった。
特開2012−164481号公報
従来、リチウムイオン二次電池はLiを含む正極活物質とLiを含まない負極活物質とを用いて作製されることが主流であるが、上記SEI形成による問題を解決するためには、正極以外からリチウムイオンを供給することが考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、負極からリチウムイオンを供給することが可能な、リチウムイオン二次電池用負極活物質、これを用いたリチウムイオン二次電池、及び、上記負極活物質の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、LiSiO(ただし、0≦x≦5、0≦y<2)と、下記式(1)で表される化合物とを備える、リチウムイオン二次電池用負極活物質を提供する。
LiO・nAl ・・・(1)
式(1)中、nは5〜11の整数である。
上記負極活物質を用いたリチウムイオン二次電池は、負極からリチウムイオンを供給することができる。
ここで、本発明において、下記式(1)で表される化合物は上記LiSiO粒子を被覆していることが好ましい。これにより、LiSiOの発火性が抑制されるため、負極活物質は取り扱い性に優れたものとなる。
また、上記式(1)で表される化合物において、nが9〜11の整数であることが好ましい。
本発明はまた、上記リチウムイオン二次電池用負極活物質を備える負極を提供する。
本発明はまた、正極活物質、及び、上記負極活物質を備えるリチウムイオン二次電池を提供する。
上記正極活物質は、Liを有しない化合物からなる正極活物質であってもよい。
本発明はまた、アルミニウムアルコキシド及びリチウム塩を液体中で60〜80℃で混合して前駆体を得る工程と、LiSiO粒子(ただし、0≦x≦5、0≦y<2)と上記前駆体との混合物を200〜800℃で加熱する工程と、を備える、リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法を提供する。
本発明によれば、負極からリチウムイオンを供給することが可能な、リチウムイオン二次電池用負極活物質、これを用いたリチウムイオン二次電池、及び、上記負極活物質の製造方法を提供することができる。
図1(a)及び(b)はそれぞれ本発明の一実施形態に係る負極活物質の模式断面図である。 図2は本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の一例を示す概略断面図である。 図3は実施例1で得られた負極活物質の粉末X線回折スペクトルである。 図4(a)は実施例1で得られた負極活物質を走査型電子顕微鏡を用いて撮影した画像であり、図4(b)は図4(a)の拡大図である。 図5は実施例1で得られたリチウムイオン二次電池の充放電特性評価における、1〜10回目充放電の電圧(V)と容量(mAh/g)との関係を示すグラフである。 図6(a)は1〜20回目の放電における各回の容量を示すグラフであり、図6(b)は1〜20回目の充電における各回の容量を示すグラフである。
以下、必要に応じて図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
(負極活物質)
本実施形態に係る負極活物質は、LiSiOと、下記式(1)で表される化合物とを備える。
LiO・nAl ・・・(1)
式(1)中、nは5〜11の整数であり、9〜11の整数であることが好ましい。
また、0≦x≦5であり、好ましくは0<xであり、より好ましくは0.4≦x≦4である。また、0≦y<2であり、好ましくは0≦y≦1である。
負極活物質における、LiSiO及び上記式(1)で表される化合物の合計に対する、式(1)で表される化合物の含有率の下限値は10質量%であることが好ましく、18質量%であることがより好ましく、20質量%であることがさらに好ましい。また、LiSiOの負極活物質として有する優れた容量及びサイクル特性を十分得るためには、上記含有率の上限値は90質量%であることが好ましく、80質量%であることがより好ましく、75質量%であることがさらに好ましい。
式(1)で表される化合物の質量とLiSiO粒子のLiを除いた部分の質量との比([式(1)で表される化合物の質量]:[LiSiO粒子中のSiOの質量])は1:1〜5:1とすることも好ましい。
本実施形態に係る負極活物質は、電気化学反応により式(1)の化合物からLiイオンを電池系に対して供給することができる。また、式(1)の化合物は、LiSiOがLiイオンを吸蔵する過程ではリチウムを実質的に吸蔵せず、したがって、リチウム添加剤として機能しうる。
本実施形態の負極活物質はLiSiO粒子が式(1)で表される化合物で被覆されていることが好ましい。図1(a)及び(b)はそれぞれ本実施形態に係る負極活物質の一例の模式断面図である。本実施形態に係る負極活物質は、図1(a)に示す負極活物質5であってもよい。この負極活物質5は、LiSiO粒子1と、上記LiSiO粒子1を被覆する上記式(1)で表される化合物2とを備える。
本実施形態の負極活物質は、図1(b)に示す負極活物質6であってもよい。この負極活物質6は複数のLiSiO粒子1と、上記複数のLiSiO粒子1を被覆する上記式(1)で表される化合物2とを備える。上記複数のLiSiO粒子1は互いに接していてもよく、接していなくてもよい。負極活物質6において、上記互いに接していないLiSiO粒子1は上記式(1)で表される化合物2を介して互いに結合している。
図1(a)及び(b)に示す負極活物質5及び6のいずれにおいても、上記LiSiO粒子1はその表面の略全体が上記式(1)で表される化合物2で被覆されている。こ上記式(1)で表される化合物2はLiSiO粒子1を被覆する層を形成していてもよい。この場合、上記層の厚さ(LiSiO粒子の表面から上記被覆層表面までの距離)は1〜50nmであることが好ましく、3〜15nmであることがより好ましい。
図1(a)に示す負極活物質5の平均粒子径は30〜510nmであることが好ましく、40〜100nmであることがより好ましく、50〜100nmであることがさらに好ましい。また、図1(b)に示す負極活物質6の平均粒子径は0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましく、5〜10μmであることがさらに好ましい。なお、負極活物質の平均粒子径は、たとえば、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布からメディアン径(D50)として求められる。
また、LiSiO粒子1の平均一次粒子径は10〜500nmであることが好ましく、20〜200nmであることがより好ましく、30〜100nmであることがさらに好ましい。LiSiO粒子1の平均一次粒子径は、たとえば、断面SEM写真に基づく定方向接線径(Feret径)の個数平均とすることができる。
本実施形態に係る負極活物質の一例では、LiSiO粒子が式(1)で表される化合物で被覆されている。LiSiOは大気中で激しく酸素と反応する傾向があり、リチウムイオン二次電池の製造過程において、発火等を起こすおそれがある。特に、x>0の場合には顕著である。しかしながら、本実施形態では、LiSiO粒子が式(1)で表される化合物に被覆されているために、反応性を低下して大気中での取り扱いが容易である。なお、x>0の場合には、LiSiOから電池系に対してリチウムイオンを供給することもできる。
(負極活物質の製造方法)
本実施形態の負極活物質の製造方法の一例は、アルミニウムアルコキシド及びリチウム塩を液体中で60〜120℃で混合して前駆体を得る第一工程と、LiSiO粒子(ただし、0≦x≦5、好ましくは0.4≦x≦4、0≦y<2、好ましくは0≦y≦1)と上記前駆体との混合物を200〜800℃で加熱する第二工程と、を備える。
(第一工程)
アルミニウムアルコキシドは炭素数1〜4のアルコキシ基を有することが好ましい。アルミニウムアルコキシドとしては、たとえば、アルミニウムモノアルコキシド、アルミニウムジアルコキシド、並びに、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム及びトリプロポキシアルミニウム等のトリアルコキシアルミニウム等が挙げられ、アルミニウムトリアルコキシドであることが好ましい。
リチウム塩としては、ハロゲン化リチウム、硝酸リチウム、水酸化リチウム、及び炭酸リチウム等の無機リチウム塩が挙げられる。リチウム塩はハロゲン化リチウムであることが好ましい。ハロゲン化リチウムとしては、フッ化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム、及びヨウ化リチウム等が挙げられる。ハロゲン化リチウムは塩化リチウムであることが好ましい。
アルミニウムアルコキシド及びリチウム塩を混合するために用いられる液体は、アルミニウムアルコキシド及びリチウム塩と混和可能な有機溶媒であることが好ましく、炭素数1〜4のアルコールであることがより好ましく、エチレングリコール又はプロパノール(特に、イソプロパノール)であることがさらに好ましい。アルミニウムアルコキシド及びリチウム塩は、アルミニウムアルコキシド中のAl原子とリチウム塩中のLi原子のモル比(Al/Li)が5〜11となるように混合されることが好ましい。また、上記液体はアルミニウムアルコキシド100質量部に対して、100〜2000質量部程度加えられる。アルミニウムアルコキシド及びリチウム塩を混合する際の温度は、60〜120℃であり、60〜80℃であることが好ましい。
(LiSiO粒子の準備)
x=0であるLiSiO粒子は、SiO粒子であり、公知の方法で得ることができ、市販品を購入する等して得ることもできる。
また、x>0であるLiSiO粒子は、たとえば、上記SiO粒子をリチウム塩のアルコール溶液中に分散させて分散液を得て、上記分散液を60〜120℃に加熱して1〜60分混合(たとえば、攪拌)することにより、得られる。このリチウム塩は、第1工程で例示したような無機リチウム塩であることができ、塩化リチウムであることが好ましい。上記アルコールは炭素数1〜4のアルコールであることが好ましく、イソプロパノールであることがより好ましい。リチウム塩とアルコールの混合割合は特に制限されず、室温での飽和濃度に近い割合が好ましい。xの値は、溶液中のリチウム塩濃度、溶液とSiO粒子の混合比、溶液とSiO粒子との混合温度及び混合時間等により調整できる。
(第二工程)
x>0であるLiSiO粒子又はSiO粒子を上記の前駆体と混合する。混合は、上記前駆体を含む液体中に、x>0であるLiSiO粒子又はSiO粒子を加えて湿式で行うことが好ましい。混合を湿式で行うことにより、LiSiO粒子と上記式(1)で表される化合物との複合状態をより均質なものとすることができる。前駆体とLiSiO粒子とは、得られる負極活物質中の上記式(1)で表される化合物の質量とLiSiO粒子のLiを除いた部分の質量との比([式(1)で表される化合物の質量]:[LiSiO粒子中のSiOの質量])が1:1〜5:1となるように混合することが好ましい。
上記前駆体と、x>0であるLiSiO粒子とを混合する場合、上記前駆体を含む液体に粉末のSiO粒子を加えてもよく、また、上記前駆体を含む液体に上記加熱後の分散液を加えてもよい。さらに、上記前駆体を含む液体に上記加熱前の分散液を加え、その後、60〜120℃に加熱して1〜60分混合してもよい。
その後、LiSiO粒子と上記前駆体との混合物を濾過等で分離・回収し、200〜800℃、好ましくは500〜800℃で加熱することにより、負極活物質が得られる。上記混合物を上記下限値以上で加熱することにより、LiSiO粒子とLiO・nAlの結合をより強固なものとすることができる。上記混合物を上記上限値以下で加熱することにより、LiSiO粒子とLiO・nAlとの反応による負極活物質としての機能の低下を抑制することができる。加熱時の雰囲気は、アルゴン雰囲気等の酸素を実質的に含まない雰囲気とすることが好ましい。
また、LiSiO粒子は凝集していてもよく、凝集したLiSiO粒子の平均二次粒子径は10〜1000nmであることが好ましく、30〜500nmであることがより好ましい。また、LiSiO粒子の平均二次粒子径は、たとえば、レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布からメディアン径(D50)として求められる。
また、上記実施形態では、前駆体とLiSiO粒子とを混合してから加熱しているが、前駆体を加熱して式(1)で表される化合物の粒子を得、続いて、式(1)で表される化合物の粒子とLiSiO粒子とを混合することによっても上記実施形態の負極活物質を得ることができる。
(リチウムイオン二次電池)
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、正極活物質、及び、本実施形態の上記負極活物質を備える。
図2は本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、リチウムイオン二次電池100は、正極10、セパレータ20、負極30、及び、ケース70を主として備える。
正極10は、正極集電体12、及び、正極集電体12上に設けられた正極合剤層14を有する。正極合剤層14は、図2に示すように、正極集電体12の一方面のみにあってもよいし、正極集電体12の両面に設けられていてもよい。
正極集電体12は導電材料からなる。正極集電体12の材料の例は、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、及びアルミニウムなどの金属材料又は導電性樹脂である。特に、正極集電体12の材料として、アルミニウムが好適である。正極集電体12の厚みは特に限定されないが、たとえば、箔状(10〜20μm)とすることができる。
正極合剤層14は、たとえば、正極活物質及びバインダーを含み、必要に応じて、さらに導電助剤を含むことができる。正極活物質、バインダー及び導電助剤は、特に制限されず、公知の化合物を公知の組成で用いることができる。正極活物質としては、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、リチウムマンガンコバルト複合酸化物、及びリチウムコバルトニッケルマンガン複合酸化物等のLiを有する化合物からなるものであってもよく、硫黄及び硫黄化合物、FeF等のLiを有しない化合物からなるものであってもよく、これらを併用するものであってもよい。負極活物質として本実施形態の負極活物質を用いる場合、負極からリチウムイオンが供給されるため、正極活物質をLiを有しない化合物からなるものとすることが可能となる。
正極集電体12はその端部に、正極合剤層14が形成されていないタブ部12tを有する。タブ部12tには、後述するリード16が電気的に接続される。
負極30は、負極集電体32、及び、負極集電体32上に設けられた負極合剤層34を備える。負極集電体32は導電材料からなる。負極集電体32の材料としては、リチウムと合金を作らない金属が使用でき、特に銅が好ましい。負極集電体32は、正極集電体12と同様に箔状とすることができる。
負極合剤層34は、たとえば、本実施形態の負極活物質及びバインダーを含み、必用に応じて、導電助剤を含むことができる。負極合剤層34は、本実施形態の負極活物質に加えて、黒鉛、Sn、非晶質炭素、球晶炭素、及びLiTi12等の他の負極活物質を含むこともできる。バインダー及び導電助剤は、特に制限されず、公知の化合物を公知の組成で用いることができる。バインダーの量は、100質量部の負極活物質に対して、1〜30質量部とすることができる。導電助剤の量は、100質量部の負極活物質に対して、1〜30質量部とすることができる。
ケース70は、正極10、セパレータ20、及び負極30を収容する。ケースの材料や形態は特に限定されず、樹脂、金属など公知の種々の物を使用できる。
正極集電体12のタブ部12t、及び、負極集電体32のタブ部32tには、それぞれ、リード16、36が接続されている。リード16、36の一端は、ケース70の外に出ている。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、負極合剤層34が本実施形態の負極活物質を含むが、本実施形態の負極活物質を含まず他の負極活物質を含む第1の負極合剤層とセパレータ20との間に、本実施形態の負極活物質を含む別の第2の負極合剤層を備えていてもよい。このような第2の負極合剤層を有するリチウムイオン二次電池は、第1の負極合剤層又はセパレータの上に、本実施形態の負極活物質を含むスラリーを塗布して乾燥させることにより得ることが出来る。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、負極活物質として本実施形態の負極活物質を備えることから、負極からのリチウムイオンの供給が可能となる。
本実施形態の負極活物質又は本実施形態の製造方法により得られる負極活物質を用いたリチウムイオン二次電池は、負極からリチウムイオンを供給することが可能となる。このため、正極からリチウムイオンが供給される従来のリチウムイオン二次電池で充放電の初期に発生した不可逆容量の発生を抑制し、LiSiOが本来有する容量及びサイクル特性をより効率よく得ることができる。さらに、本実施形態の負極活物質又は本実施形態の製造方法により得られる負極活物質をリチウムイオン二次電池に用いることにより、Liを含まない正極活物質を用いることができる。よって、高い容量を有するがLiを含まない硫黄及び硫黄化合物等を正極活物質として用いることが可能となる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
アルミニウムアルコキシドとしてトリイソプロポキシアルミニウム126質量部、及び、リチウム塩としてLiCl 5質量部(Li原子1モルに対してAl原子5モル)をイソプロパノール150質量部中に溶解させ、80℃1時間撹拌して、前駆体を含む液体を得た。また、Si粒子(平均一次粒子径50nm)10質量部を20質量%の塩化リチウムを含むイソプロパノール溶液に加えて、分散液を得た。上記前駆体を含む液体に上記分散液を加えた混合物を、80℃で1時間さらに撹拌した。撹拌後、混合物を吸引濾過し、濾物を分離回収した。濾物を、800℃アルゴン気流中で5時間加熱することによりリチウムイオン二次電池用負極活物質を得た。本実施例では、負極活物質中のLiO・11Al(β−Al)とLi原子を吸蔵する前のSi粒子との質量比([β−Alの質量]:[Liを吸蔵する前のSi粒子の質量])が3:1となるように、各材料を混合した。得られた負極活物質の平均粒子径は7μmであった。上記負極活物質に対して粉末X線回折測定を行った結果を図3に示す。図3で確認される鋭いピークはいずれもSiに帰属され、○印を付したピークはLiO・11Alに帰属された。次に、図4(a)に上記負極活物質を走査型電子顕微鏡を用いて撮影した画像を示し、図4(b)には図4(a)の拡大図を示す。図4(a)及び(b)から、LiSi粒子が、LiO・11Alにより被覆されて図1の(b)のような形態を取っていることが確認できる。なお、(X線回折においてSiのピークが観察されることなどから、)LiSiのxは1〜2程度と考えられる。
上記負極活物質45質量部、負極活物質として天然黒鉛(平均粒子径6nm、比表面積3.3m/g)40質量部、導電助剤としてアセチレンブラック5質量部、及びバインダーとしてポリアミドイミド10質量部を混合し、これをn−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解又は分散してスラリーを得た。スラリーを負極集電体としての厚さ20μmの銅箔上に塗布し、これを200℃2時間真空下で加熱することにより、負極集電体上に負極合剤層が設けられた負極を作製した。この負極は大気中で取り扱うことができた。
そして、上記負極を用いて、ハーフセルを作製し、充放電特性を評価した。電解液にはエチレンカーボネート、ジエチレンカーボネート及び1MのLiPFを用い、エチレンカーボネーとジエチレンカーボネートとの質量比は1:1とした。また、対極には金属Liを用いた。充放電は、負極合剤層1mgあたり電流0.1mA、電圧0.01〜2Vの条件で行った。
図5は、充放電特性評価における、1〜10回目充放電の電圧(V)と容量(mAh/g)との関係を示すグラフである。図5に示すように、1回目の放電(フルセルでは充電に相当)では450mAh/gの容量が得られたのに対し、2回目以降の放電では820mAh/gの容量が得られた。上記結果から、充放電前に上記負極活物質中にあったLiが放電によって正極へ移動し、また、その後も充放電によって正極負極間を移動することが確認された。また、このため、正極活物質として必ずしもLiを有する化合物を必要としないことが確認された。
図6(a)は、1〜20回目の放電における各回の容量を示すグラフであり、図6(b)は、1〜20回目の充電における各回の容量を示すグラフである。1回目の放電でLiが供給されたことにより、2〜20回目の充放電では1回目と比べて極めて高い容量が安定して得られたことが確認された。
1…LiSiO粒子、2…式(1)で表される化合物、5,6…負極活物質、10…正極、30…負極、12…正極集電体、32…負極集電体、12t,32t…タブ部、14…正極合剤層、34…負極合剤層、20…セパレータ、16,36…リード、70…ケース、100…リチウムイオン二次電池。

Claims (7)

  1. LiSiO(ただし、0≦x≦5、0≦y<2)と、下記式(1)で表される化合物とを備える、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
    LiO・nAl ・・・(1)
    式(1)中、nは5〜11の整数である。
  2. 下記式(1)で表される化合物は、前記LiSiOの粒子を被覆している、請求項1記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  3. 前記式(1)で表される化合物において、nが9〜11の整数である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質を備える負極。
  5. 正極活物質及び請求項1〜3のいずれか1項に記載の負極活物質を備える、リチウムイオン二次電池。
  6. 前記正極活物質は、Liを有しない化合物からなる正極活物質である、請求項5に記載のリチウムイオン二次電池。
  7. アルミニウムアルコキシド及びリチウム塩を液体中で60〜120℃で混合して前駆体を得る工程と、
    LiSiO粒子(ただし、0≦x≦5、0≦y<2)と前記前駆体との混合物を200〜800℃で加熱する工程と、
    を備える、リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法。
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