JP2015094664A - タイヤ用ゴムの摩耗評価方法及び摩耗試験機 - Google Patents

タイヤ用ゴムの摩耗評価方法及び摩耗試験機 Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤ用ゴムの精度の良い摩耗評価方法及び摩耗試験機を提供する。
【解決手段】
ゴムサンプルSに本試験荷重をかけてこれを回転面13に押し当て摩耗させるタイヤ用ゴムの摩耗評価方法であって、実車に装着されたタイヤと路面との接地圧を測る工程と、ゴムサンプルSの回転面13との接触圧が、測定された前記接地圧と等しくなるように、ゴムサンプルSにかける本試験荷重を決める工程と、路面の凹凸のデータを採る工程と、得られた路面の凹凸のデータに基づき、回転面13の表面粗さを決める工程と、回転面13を前記の決定された表面粗さとする工程と、ゴムサンプルSに前記の決定された本試験荷重をかけて回転面13に押し当てる工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ用ゴムの摩耗評価方法及び摩耗試験機に関する。
タイヤのトレッドに用いられるゴムの摩耗評価方法として、評価対象となるゴムでできた円筒形のゴムサンプルSを、回転面に一定の接触圧で押し付け、摩耗させる方法が知られている。従来、前記接触圧は、実車に装着されたタイヤと路面との実際の接地圧を考慮したものではなく、恣意的に選択された接地圧であった。また、回転面の粗さも、実際の路面の粗さを考慮した粗さではなく、恣意的に選択された粗さであった。このように、実際のタイヤの使用条件とは異なる条件下で摩耗評価が行われるため、摩耗評価結果が信頼性に欠けるものとなっていた。例えば、異なる種類のゴムでそれぞれゴムサンプルSを作り、その摩耗評価を行った結果、あるゴムサンプルSの評価結果が最も良かったにもかかわらず、そのゴムで作ったタイヤの摩耗評価結果は、他のタイヤの評価結果よりも悪い、ということが起こっていた。
これに対し、ゴムの摩耗評価において、実車のタイヤに作用する圧力を求め、その圧力をゴム試験片に作用させている例がある(特許文献1)。また、実際のタイヤを用いた摩耗評価において、骨材を用いて実際の路面を再現することが提案されている(特許文献2)。また、ゴムの路面による摩耗には、マクロ粗さ(路面を形成する小石等の骨材による粗さ)よりもミクロ粗さ(骨材が埋め込まれているアスファルト等の素地の粗さ)の方が影響するとの研究結果が報告されている(非特許文献1)。
特開平2008−185475号公報 特開平7−20030号公報
THE EFFECT OF ROAD SURFACE TETURE ON TIRE WEAR, R. W. Lowne, Wear 15 (1970)
本発明が解決しようとする課題は、信頼性が高い摩耗評価方法及び摩耗試験機を提供することである。
実施形態のタイヤ用ゴムの摩耗評価方法は、ゴムサンプルに本試験荷重をかけることによりこれを回転体の回転面に押し当て、前記ゴムサンプルを摩耗させるタイヤ用ゴムの摩耗評価方法であって、実車に装着されたタイヤと路面との接地圧を測定する工程と、前記ゴムサンプルの前記回転面との接触圧が、測定された前記接地圧と等しくなるように、前記ゴムサンプルにかける本試験荷重を決定する工程と、路面の凹凸のデータを採る工程と、得られた路面の凹凸のデータに基づき、前記回転面の表面粗さを決定する工程と、前記回転面を前記の決定された表面粗さとする工程と、前記ゴムサンプルに前記の決定された本試験荷重をかけて前記回転面に押し当てる工程と、を含むことを特徴とする。
実施形態のタイヤ用ゴムの摩耗評価方法は、信頼性が高い。
(a)ターンテーブル型の摩耗試験機1の部分平面図。(b)同正面図。 ドラム型の摩耗試験機2の部分正面図。 (a)ゴムサンプルSにかかる前試験荷重と、ゴムサンプルSと接触面との接触面積との関係を示すグラフ。(b)ゴムサンプルSにかかる前試験荷重と、ゴムサンプルSと接触面との接触圧との関係を示すグラフ。 路面の断面図。 (a)測定された路面の凹凸を表す波形。(b)(a)の波形を近似する波長の異なる複数の波。(c)カットオフ後の波形。 (a)比較例1の評価結果のグラフ。(b)比較例2の評価結果のグラフ。(c)実施例の評価結果のグラフ。
(1)ゴムの摩耗試験機
実施形態のゴムの摩耗評価方法では、評価対象のゴムが成型されたゴムサンプルSに対して評価が行われる。ゴムサンプルSは、円筒形に成型され、円筒の軸部分に回転軸を挿入する孔が開けられたものである。
実施形態のゴムの摩耗評価方法に用いられる摩耗試験機としては、例えば、図1に示すターンテーブル型の摩耗試験機1がある。ターンテーブル型の摩耗試験機1は、回転体としてのターンテーブル10と、これにゴムサンプルSを押し当てる保持装置11を備える。
ターンテーブル10は、ターンテーブル10用の駆動装置により、水平に保たれた状態で回転する。ターンテーブル10の上面が、ゴムサンプルSが押し当てられる回転面13となる。又は、ターンテーブル10の上面に、回転面13となる部材が貼り付けられる。
ターンテーブル10の上方には、ゴムサンプルSを保持する保持装置11が設けられている。保持装置11は、水平で、かつターンテーブル10の回転方向に直角に保持される回転軸12を有する。回転軸12がゴムサンプルSの軸部分の孔に摺動不能な状態で嵌まることにより、ゴムサンプルSが保持装置11に保持される。回転軸12は、保持装置11の一部に設けられた回転軸12用の駆動装置により、ターンテーブル10の回転方向と対称方向に回転する。これにより、ゴムサンプルSがターンテーブル10の回転方向と対称方向に回転可能となっている。
保持装置11は、上下に変位可能で、下方に変位した場合に、ゴムサンプルSをターンテーブル10の回転面13に押し当てる。保持装置11は、ゴムサンプルSを回転面13に押し当てた状態で、ゴムサンプルSに荷重をかけることができる。荷重の大きさは、図示しない入力部から入力して指定することができる。摩耗試験機1には制御部が設けられており、該制御部が、入力部から入力された荷重をゴムサンプルSにかけるよう、保持装置11を制御する。
また、別の摩耗試験機として、図2に示す図2の試験機はドラム型の摩耗試験機2がある。ドラム型の摩耗試験機2は回転体としてのドラム20を備える。ドラム20の外周面に、ゴムサンプルSが、回転しながら、一定の接触圧で押し付けられる。
以下では、摩耗評価にターンテーブル型の摩耗試験機1を用いることを想定して説明する。
(2)ゴムの摩耗評価方法
本実施形態の摩耗評価方法では、保持装置11に保持されたゴムサンプルSに荷重(この荷重を「本試験荷重」とする)をかけることにより、ゴムサンプルSをターンテーブル10の回転面13に押し当て、ゴムサンプルSを摩耗させて、摩耗量等を評価する。その前段階として、ゴムサンプルSにかける本試験荷重と、回転面13の表面粗さを決定する。
(2−1)ゴムサンプルSにかける本試験荷重の決定方法
まず、実車に装着されたタイヤと路面との接地圧を測定する。接地圧の測定方法は限定されないが、以下にその一例を説明する。まず、実車にタイヤを装着する。そして、実車の重量により1つのタイヤにかかる荷重を計算により求めておく。次に、タイヤにインクを塗り、実車を紙の上に置く。すると、紙にタイヤのトレッドのパターンが付く。紙に付いたパターンの着色部の面積が、タイヤと路面との接地面積である。なお、トレッドの溝の部分(紙上で着色部として現れない部分)の面積は、タイヤと路面との接地面積に含まない。次に、1つのタイヤにかかる荷重を、タイヤと路面との接地面積で割り、タイヤと路面との接地圧を求める。
次に、準備した接触面にゴムサンプルSを押し付け、ゴムサンプルSにかかる荷重(ここでかける荷重を「前試験荷重」とする)と、ゴムサンプルSと接触面との接触圧との関係を求める。以下にその方法を説明する。まず、平らな接触面を準備する。接触面はどのようなものであっても良いが、例えばターンテーブル10の回転面13とする。また、平面上に紙を敷き、紙の上面を接触面としても良い。次に、ゴムサンプルSにインクを塗り、接触面の上に置き、上から前試験荷重をかける。すると、接触面にゴムサンプルSの接地痕が付く。その接地痕の面積が、ゴムサンプルSと接触面との接触面積である。次に、かけた前試験荷重を、接触面積で割り、ゴムサンプルSと接触面との接触圧を求める。このようにして、ゴムサンプルSにかかる前試験荷重と、ゴムサンプルSと接触面との接触圧との関係を求める。その後、ゴムサンプルSにかける前試験荷重の大きさを複数回変えながら、その都度ゴムサンプルSと接触面との接触圧を求める。なお、先に前試験荷重の大きさを複数回変えながらゴムサンプルSと接触面との接触面積を調べ(この場合図3(a)に例示するグラフが得られる)、その後、各前試験荷重に対応するゴムサンプルSと接触面との接触圧を計算により求めても良い。最終的に、図3(b)に例示するような、ゴムサンプルSにかかる前試験荷重と、ゴムサンプルSと接触面との接触圧との関係を示すグラフが完成する。グラフの各点を直線等で近似しておく。
最後に、このグラフから、ゴムサンプルSと接触面との接触圧が、先に求めたタイヤと路面との接地圧と等しくなる場合の、ゴムサンプルSにかかる前試験荷重を読み取る。この場合の前試験荷重を、本試験荷重とする。なお、この工程において、ゴムサンプルSと接触面との接触圧と、タイヤと路面との接地圧とを、完全に一致させるようにしなくても良い。両者の間には、摩耗評価結果に大きな影響が出ない程度の差は許容される。例えば、両者の間に、タイヤと路面との接地圧の10%分の差があっても良い。
(2−2)回転面13の表面粗さの決定方法
まず、タイヤを装着した車両が走行する路面の凹凸のデータを採る。路面には様々な種類があるが、ここでは一例として、図4に示すような、小石等の骨材3がアスファルト30によって固着された路面を想定する。測定には、例えば、一般的な表面粗さ計や非接触のマイクロスコープが用いられる。この測定で得られるデータは、路面の凹凸を表すデータ、換言すれば、測定方向の位置とその位置での路面の高さのデータであり、横軸が位置、縦軸が路面の高さを表すものとすると、図5(a)に例示するような線として表されるものである。この線は、骨材3による凹凸や、アスファルト30の表面の凹凸等を表している。骨材3による凹凸は粗い凹凸として、アスファルト30の表面の凹凸は細かい凹凸として、前記の線に表される。
次に、路面の凹凸を表すデータに対し、カットオフを行う。具体的には以下のことを行う。図5(a)に示す路面の凹凸を表す線を波形として捉えると、図5(b)に示すように、該波形を波長の異なる複数の波に分解することができる。換言すると、路面の凹凸を表す波形は、波長の異なる複数の波で近似することができる。ここで、波長の長い波ほど、骨材3等の大きな凹凸による波形を近似している。一方、波長の短い波ほど、アスファルト30の表面の凹凸等の細かい凹凸による波形を近似している。この波長の異なる複数の波の中から、所定長さ以上の波長の波を取り除く。ここで、所定長さの具体的数値は限定されないが、骨材3による波形を近似している波を取り除くことができる数値であることが望ましい。そして、残った波、すなわち所定長さより短い波長の波を足して新たな波形を描く。すると、図5(c)に示す波形が得られる。この波形は、主としてアスファルト30の表面の凹凸等の細かい凹凸による波形である。この波形を示すデータがカットオフ後のデータである。
次に、カットオフ後のデータから、表面粗さを求める。ここで求める表面粗さとしては、算術平均粗さや十点平均粗さ等、様々なものが有り得る。
以上のようにして求められた表面粗さを、回転面13の表面粗さとする。
(2−3)試験の実施
回転面13の表面粗さを、以上の方法で決定した表面粗さとする。その方法は限定されないが、例えば、上記の方法で決定した表面粗さと同じ表面粗さのセーフティウォークを、ターンテーブル10の上面に貼り付け、回転面13とする。ここで、セーフティウォークとは、布の表面に砥粒を糊等で付けて、所定の表面粗さとしたものである。
次に、ゴムサンプルSを保持装置11に保持させる。また、上記の方法で決定した本試験荷重を摩耗試験機1の入力部に入力する。
次に、ターンテーブル10の回転を開始するとともに、保持装置11を下方に変位させ、ゴムサンプルSを回転面13に押し付ける。この時、制御部の制御により、ゴムサンプルSには入力部に入力された本試験荷重がかけられる。
その後、所定時間が経過すると、ターンテーブル10の回転が停止し、保持装置11が上方へ変位する。ゴムサンプルSを保持装置11から取り外し、摩耗量等を調べる。
(3)効果
本実施形態のタイヤ用ゴムの摩耗評価方法によれば、実車に装着されたタイヤと路面との接地圧と同じ大きさの接触圧を、ゴムサンプルSにかけることができる。さらに、路面の表面粗さに基づいて決定された表面粗さを有する回転面13でゴムサンプルSを摩耗させることができる。そのため、ゴムサンプルSを、タイヤの実際の摩耗条件に近い条件下で摩耗させることができる。そのため、摩耗評価の信頼性が高くなる。
特に、測定した路面の凹凸を表すデータに対しカットオフを行い、カットオフ後のデータから求めた表面粗さを回転面13の表面粗さとするため、回転面13の表面粗さを、ゴムの摩耗に影響するミクロ粗さに近い粗さとすることができる。そのため、摩耗評価の信頼性が高くなる。また、回転面13を加工するにあたって、ゴムの摩耗に対する影響の小さいマクロ粗さを再現する必要が無いため、加工の工数が減る。特に、カットオフによって骨材3による波形を近似している波を取り除いた場合は、回転面13の表面粗さをよりミクロ粗さに近い粗さとすることができるため、これらの効果が顕著になる。
(4)実施例
以上の実施形態の摩耗評価方法の精度について調べた。具体的には、3種類のゴムでタイヤとゴムサンプルSを作り、実車に装着したタイヤの摩耗評価、下に述べる比較例の方法で行ったゴムサンプルSの摩耗評価、上記の実施形態の方法(実施例の方法)で行ったゴムサンプルSの摩耗評価、をそれぞれ行い、結果を指数化した。ここで、タイヤの摩耗評価結果の指数を実車摩耗指数、ゴムサンプルSの摩耗評価結果の指数をラボ摩耗指数とする。そして、実車摩耗指数と実施例のラボ摩耗指数との間の相関係数を求めるとともに、実車摩耗指数と比較例のラボ摩耗指数との間の相関係数を求め、これらの相関係数を比較し、いずれの相関が強いか調査した。
詳細には、まず、配合剤の種類及び量を変えた3種類のゴムで、それぞれタイヤ及びゴムサンプルSを製造した。
次に、製造したタイヤを4輪の実車に装着して、その摩耗量を評価した。ここで、4輪のタイヤは全て同じ種類のタイヤとした。タイヤはゴムの種類毎に3種類あるため、評価が終わる毎にタイヤを全て別の種類のものに交換し、全ての種類のタイヤについて評価を行った。評価に用いられたタイヤのサイズは、195/65R15である。タイヤの内圧は230kPaである。
また、ゴムの種類が異なる3種類のゴムサンプルSについて、摩耗試験機を用いて摩耗量を評価した。評価方法は、以下の比較例1、比較例2、実施例の方法である。
比較例1の評価方法は、従来から実施されている評価方法である。具体的には、ゴムサンプルSに負荷する荷重及び回転面13の表面粗さを恣意的に定める評価方法である。ここでは、ゴムサンプルSに負荷する荷重を、ゴムサンプルSと回転面13との接触圧が300kPaになる大きさとした。また、回転面13を、240メッシュの砥粒が糊付けされたセーフティウォークとした。
比較例2の評価方法は、ゴムサンプルSに負荷する荷重を、上記の実施形態の方法で決定し、回転面13の表面粗さを、恣意的に定める評価方法である。ゴムサンプルSに負荷する荷重は、上記の実施形態の方法で決定した結果、ゴムサンプルSと回転面13との接触圧が230kPaとなる大きさとなった。また、回転面13を、240メッシュの砥粒が糊付けされたセーフティウォークとした。
実施例の評価方法は、上記の実施形態の評価方法である。ゴムサンプルSに負荷する荷重は、上記の実施形態の方法で決定した結果、ゴムサンプルSと回転面13との接触圧が230kPaとなる大きさとなった。回転面13の表面粗さも、上記の実施形態の方法で決定し、回転面13をその表面粗さのセーフティウォークとした。
以上の記載事項を除けば、比較例1、比較例2、実施例の、評価方法の詳細な条件や、評価に用いた試験機の構造は、同じである。
評価結果を指数で表し、各ゴムについての実車摩耗指数を縦軸、ラボ摩耗指数を横軸に取ってプロットしたのが図6(a)〜(c)である。また、求まった相関係数を表1に示す。
実施例、比較例2、比較例1の順に相関係数が1に近く、相関が強かった。このことから、上記の実施形態の評価方法によれば、ゴムの種類の違いによるタイヤの摩耗状態の良否を、最も良く再現できることが確認できた。そのため、上記の実施形態の評価方法の信頼性が高いことが確認できた。
(5)変更例
(5−1)摩耗試験機の変更例1
ゴムサンプルSにかける本試験荷重は、摩耗試験機によって自動的に決定されても良い。例えば、摩耗試験機が以下のような構成となっていても良い。まず、実車に装着されたタイヤと路面との接地圧を入力する実測接地圧入力部が設けられている。また、ゴムサンプルSを準備した接触面に押し付けた時の、ゴムサンプルSにかかる前試験荷重と、ゴムサンプルSと接触面との接触面積とを入力する、前試験結果入力部が設けられている。さらに、前試験結果入力部からの入力値に基づき、(2−1)で示した方法で、ゴムサンプルSにかかる前試験荷重と、ゴムサンプルSと接触面との接触圧との関係を求める本試験荷重決定部が設けられている。本試験荷重決定部は、(2−1)で示した方法で、ゴムサンプルSの回転面13との接触圧が、実測接地圧入力部から入力された接地圧と等しくなるように、ゴムサンプルSにかける本試験荷重を決定する。さらに、決定された本試験荷重をゴムサンプルSにかけるよう保持装置11を制御する制御部も設けられている。
評価者は、実車に装着されたタイヤと路面との接地圧を実測接地圧入力部に入力する。また、ゴムサンプルSを準備した接触面に押し付けた時の、ゴムサンプルSにかかる前試験荷重と、ゴムサンプルSと接触面との接触面積とを、前試験結果入力部に入力する。すると、本試験荷重決定部がデータ処理を行って本試験荷重を決定し、制御部がその本試験荷重をゴムサンプルSにかけるよう保持装置11を制御する。
摩耗試験機がこのような構成となっていれば、本試験荷重が自動的に決定されるため、評価者の手間が省ける。
(5−2)摩耗試験機の変更例2
回転面13の表面粗さは、摩耗試験機によって自動的に決定されても良い。例えば、摩耗試験機が以下のような構成となっていても良い。まず、測定された路面の凹凸のデータを入力する路面表面粗さ入力部が設けられている。また、入力されたデータに対して(2−2)で説明したカットオフを行い、カットオフ後のデータから表面粗さを求める表面粗さ決定部が設けられている。さらに、求まった表面粗さが表示される表示部が設けられている。
評価者は、測定された路面の凹凸のデータを入力部に入力する。すると、表面粗さ決定部がデータ処理を行う。そして、求まった表面粗さが表示部に表示される。評価者はそれを見て、回転面13の表面粗さを、表示部に表示された表面粗さとする。
摩耗試験機がこのような構成となっていれば、回転面13の表面粗さが自動的に決定されるため、評価者の手間が省ける。
また、予め回転面13が所定の表面粗さに加工されたターンテーブル10等の回転体が、表面粗さ毎に複数種類準備されていても良い。そして、以上の方法により回転面13の表面粗さが決定すると、回転面13がその表面粗さとなっている回転体が回転位置に出てくるように、構成されていても良い。
(5−3)ゴムサンプルSにかける本試験荷重の決定方法の変更例
ゴムサンプルSにかける本試験荷重は、ゴムサンプルSと回転面13との接触圧が、実車に装着されたタイヤと路面との接地圧と等しくなるように決定されれば良く、上記の実施形態の方法に限定されない。例えば、ゴムサンプルSにかかる前試験荷重と、ゴムサンプルSと接触面との接触圧との関係を求めるに当たって、該接触圧を、感圧紙等で直接測っても良い。接触圧を直接測れば、上記の実施形態の場合のような計算の手間が省ける。
(5−4)回転面13の表面粗さの決定方法の変更例
回転面13の表面粗さは、実際の路面の凹凸のデータに基づき決定されていれば良く、データ処理の仕方等の具体的方法は上記の実施形態の方法に限定されない。例えば、路面の凹凸のデータにカットオフ等のデータ処理を行わず、そのままのデータから表面粗さを求め、回転面13の表面粗さとしても良い。この場合、データ処理の手間が省ける。
Figure 2015094664
S…ゴムサンプル、1…ターンテーブル型の摩耗試験機、10…ターンテーブル、11…保持装置、12…回転軸、13…回転面、2…ドラム型の摩耗試験機、20…ドラム、3…骨材、30…アスファルト

Claims (4)

  1. ゴムサンプルに本試験荷重をかけることによりこれを回転体の回転面に押し当て、前記ゴムサンプルを摩耗させるタイヤ用ゴムの摩耗評価方法であって、
    実車に装着されたタイヤと路面との接地圧を測定する工程と、
    前記ゴムサンプルの前記回転面との接触圧が、測定された前記接地圧と等しくなるように、前記ゴムサンプルにかける本試験荷重を決定する工程と、
    路面の凹凸のデータを採る工程と、
    得られた路面の凹凸のデータに基づき、前記回転面の表面粗さを決定する工程と、
    前記回転面を前記の決定された表面粗さとする工程と、
    前記ゴムサンプルに前記の決定された本試験荷重をかけて前記回転面に押し当てる工程と、
    を含むタイヤ用ゴムの摩耗評価方法。
  2. 前記本試験荷重を決定する工程は、
    前記ゴムサンプルに異なる複数の大きさの前試験荷重をかけてこれを接触面に押し当て、前記前試験荷重と、前記ゴムサンプルと前記接触面との接触圧との関係を求める工程と、
    求められた前記前試験荷重と前記接触圧との関係から、前記ゴムサンプルと前記回転面との接触圧を、測定されたタイヤと路面との前記接地圧と等しくするための、前記ゴムサンプルにかける前記本試験荷重を決定する工程と、
    を含む請求項1に記載のタイヤ用ゴムの摩耗評価方法。
  3. 得られた路面の凹凸のデータに基づき、前記回転面の表面粗さを決定する工程は、
    得られた路面の凹凸を表す線を波長の異なる複数の波に分解し、前記複数の波のうち所定長さより短い波長の波を足してできる線から表面粗さを計算し、前記回転面の表面粗さとする工程を含む、
    請求項1又は2に記載のタイヤ用ゴムの摩耗評価方法。
  4. ゴムサンプルを摩耗させる回転面を有する回転体と、
    前記ゴムサンプルを保持するとともにこれに本試験荷重をかけて前記回転面に押し当てる保持装置と、
    実車に装着されたタイヤと路面との実測した接地圧を入力する実測接地圧入力部と、
    前記ゴムサンプルと前記回転面との接触圧が、前記実測接地圧入力部から入力された前記接地圧と等しくなるように、前記ゴムサンプルにかける本試験荷重を決定する本試験荷重決定部と、
    決定された本試験荷重を前記ゴムサンプルにかけるよう前記保持装置を制御する制御部と、
    路面の凹凸のデータを入力する路面表面粗さ入力部と、
    前記路面表面粗さ入力部から入力されたデータに基づき、前記回転面の表面粗さを決定する表面粗さ決定部と、
    を備えるタイヤ用ゴムの摩耗試験機。
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