JP2015093679A - 電子線照射設備における容器の搬送方法および電子線照射設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子線照射装置から照射される電子線の密度を上げずに、容器の外面を十分に殺菌することができる容器の搬送方法を提供する。【解決手段】容器2を保持して所定の搬送速度で搬送し、搬送の途中で、電子線を電子線照射装置3から容器2の外面に照射して容器2を殺菌する電子線照射設備における容器2の搬送方法であって、電子線照射装置3から照射される電子線の照射領域を容器2が通過する際、照射領域内の容器2の搬送速度を所定の搬送速度よりも減速して、容器2が照射領域内に滞留する滞留時間を増やす。【選択図】図12
Description
本発明は、容器を把持して搬送し、搬送の途中で、電子線を電子線照射装置から容器に照射して容器を殺菌する電子線照射設備および電子線照射設備における容器の搬送方法に関する。
従来、この種の電子線照射設備としては、例えば図23に示すように、ボトル101を把持して搬送し、搬送の途中で、電子線を電子線照射装置102からボトル101に照射してボトル101の外面を殺菌するものがある。
電子線照射装置102の前方には回転体103が設けられ、回転体103には、複数の把持装置104が周方向において所定ピッチPおきに設けられている。
把持装置104は開閉自在な一対の把持アーム105を有しており、一対の把持アーム105が閉じることにより、ボトル101のネック部が把持され、一対の把持アーム105が開くことにより、ボトル101のネック部に対する把持が解除される。
把持装置104は開閉自在な一対の把持アーム105を有しており、一対の把持アーム105が閉じることにより、ボトル101のネック部が把持され、一対の把持アーム105が開くことにより、ボトル101のネック部に対する把持が解除される。
ボトル101が把持装置104で把持され、回転体103が搬送方向Aに回転することにより、ボトル101が搬送経路106上を搬送される。搬送の途中で、電子線を電子線照射装置102の射出窓108からボトル101の外面に照射することにより、ボトル101が殺菌される。このような電子線照射設備については下記特許文献1に記載されている。
しかしながら上記の従来形式では、短時間に多数のボトル101を殺菌処理しようとすると、ボトル101の搬送速度を高速にする必要があり、ボトル101が電子線照射装置102の照射領域107を高速で通過するため、ボトル101が照射領域107内に滞留する滞留時間が短くなる。
例えば、回転体103によって搬送されるボトル101のピッチPを125mmとし、照射領域107の幅を100mmとし、毎分600本のボトル101を殺菌処理する場合、ボトル101の搬送速度は、125×600/60=1250(mm/秒)となり、ボトル101が照射領域107内に滞留している滞留時間は、100/1250=0.08(秒)となる。すなわち、ボトル101は、照射領域107を通過する際、照射領域107内において0.08秒間だけ照射されることになる。
このように短い滞留時間で、ボトル101の外面を十分に殺菌するのに必要な照射線量を得るためには、電子線照射装置102から照射される電子線の密度を上げる必要があり、電子線照射装置102の消費電力が増加するといった問題があり、また、空気中に生じるオゾン量が増えて材料の劣化を招いたり、ランニングコストが高くなるといった問題がある。
本発明は、電子線照射装置から照射される電子線の密度を上げずに、容器の外面を十分に殺菌することができる容器の搬送方法および電子線照射設備を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、容器を保持して所定の搬送速度で搬送し、搬送の途中で、電子線を電子線照射装置から容器の外面に照射して容器を殺菌する電子線照射設備における容器の搬送方法であって、
電子線照射装置から照射される電子線の照射領域を容器が通過する際、照射領域内の容器の搬送速度を所定の搬送速度よりも減速して、容器が照射領域内に滞留する滞留時間を増やすものである。
電子線照射装置から照射される電子線の照射領域を容器が通過する際、照射領域内の容器の搬送速度を所定の搬送速度よりも減速して、容器が照射領域内に滞留する滞留時間を増やすものである。
これによると、容器は、照射領域外において所定の搬送速度で搬送され、照射領域内において所定の搬送速度よりも減速した速度で搬送される。このため、容器が照射領域内に滞留する滞留時間が増え、電子線照射装置から照射される電子線の密度を上げずに、容器の外面を十分に殺菌することができ、電子線照射装置の消費電力を低減することができ、空気中に生じるオゾン量が減少して材料の劣化が防止され、ランニングコストを低減することができる。
本第2発明における容器の搬送方法は、容器が照射領域を搬送方向の上流側から下流側へ通過する際、照射領域内の容器を、搬送しながら、搬送方向とは反対の搬送方向上流側へ後退させることによって、照射領域内の容器の搬送速度を所定の搬送速度よりも減速するものである。
本第3発明における容器の搬送方法は、回転体に設けられた保持装置で容器を保持し、
回転体を回転させて容器を所定の搬送速度で搬送し、
照射領域よりも搬送方向上流側において、容器を、回転体に対して、搬送方向下流側へ移動させ、
照射領域内において、容器を、回転体に対して、搬送方向上流側へ後退させることにより、照射領域内の容器の搬送速度を所定の搬送速度よりも減速するものである。
回転体を回転させて容器を所定の搬送速度で搬送し、
照射領域よりも搬送方向上流側において、容器を、回転体に対して、搬送方向下流側へ移動させ、
照射領域内において、容器を、回転体に対して、搬送方向上流側へ後退させることにより、照射領域内の容器の搬送速度を所定の搬送速度よりも減速するものである。
本第4発明は、容器を保持して搬送し、搬送の途中で、電子線を電子線照射装置から容器の外面に照射して容器を殺菌する電子線照射設備であって、
容器を保持する保持装置が回転体に設けられ、
保持装置は、回転体に対して、搬送方向上流側および下流側に揺動自在であり、
電子線照射装置の照射領域内の容器を保持している保持装置を搬送方向上流側へ揺動させる揺動手段が備えられているものである。
容器を保持する保持装置が回転体に設けられ、
保持装置は、回転体に対して、搬送方向上流側および下流側に揺動自在であり、
電子線照射装置の照射領域内の容器を保持している保持装置を搬送方向上流側へ揺動させる揺動手段が備えられているものである。
これによると、照射領域内の容器を保持している保持装置が揺動手段により搬送方向上流側へ揺動するため、容器は照射領域内において所定の搬送速度よりも減速した速度で搬送される。これにより、容器が照射領域内に滞留する滞留時間が増える。
本第5発明は、保持装置は、一対の開閉自在な把持アームを有し、回転体の回転軸と平行な揺動軸周りに揺動自在であり、
揺動軸は回転体に設けられ、
一対の把持アームの先端部間を閉じることにより、容器が一対の把持アームの先端部間に把持され、
把持アームの先端部は、揺動軸よりも、回転体の径方向における外側に位置しているものである。
揺動軸は回転体に設けられ、
一対の把持アームの先端部間を閉じることにより、容器が一対の把持アームの先端部間に把持され、
把持アームの先端部は、揺動軸よりも、回転体の径方向における外側に位置しているものである。
以上のように本発明によると、電子線照射装置から照射される電子線の密度を上げずに、容器の外面を十分に殺菌することができるため、電子線照射装置の消費電力を低減することができ、空気中に生じるオゾン量が減少して材料の劣化が防止され、ランニングコストを低減することができる。
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、図1に示すように、1は、ボトル2(容器の一例)を保持して搬送し、搬送の途中で、電子線を電子線照射装置3,4からボトル2の外面に照射してボトル2を殺菌する電子線照射設備である。電子線照射設備1はクリーンルーム内にボトル2の搬送経路6が形成されており、搬送経路6は直線搬送経路部6aと、第1および第2旋回搬送経路部6b,6cとを有している。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、図1に示すように、1は、ボトル2(容器の一例)を保持して搬送し、搬送の途中で、電子線を電子線照射装置3,4からボトル2の外面に照射してボトル2を殺菌する電子線照射設備である。電子線照射設備1はクリーンルーム内にボトル2の搬送経路6が形成されており、搬送経路6は直線搬送経路部6aと、第1および第2旋回搬送経路部6b,6cとを有している。
第1および第2旋回搬送経路部6b,6cには、ボトル2をこれら旋回搬送経路部6b,6cに沿って搬送する第1および第2旋回搬送装置8,9が設けられている。これら旋回搬送装置8,9はクリーンルーム内の架台フレーム(図示省略)に据え付けられている。
図2に示すように、第1旋回搬送装置8は、回転軸12と、回転軸12の上端部に取付けられた円形状の旋回テーブル13(回転体の一例)と、回転軸12の下端部に設けられた駆動歯車14と、回転軸12を支持する取付ハウジング15と、ボトル2を保持する複数の保持装置16と、カム装置17とを有している。
取付ハウジング15は、円筒状の部材であり、架台フレームのフレーム上板21に立設されている。回転軸12は、取付ハウジング15内に挿通され、軸受け22で回転自在に支持されている。
図1に示すように、各保持装置16は、旋回テーブル13の周縁部に、所定ピッチPおきに設けられている。図2〜図5に示すように、各保持装置16は、ボトル2のネック部を把持するグリッパ24と、グリッパ24が取付けられる取付台25と、回転軸12と平行に設けられた揺動軸26と、揺動軸26を支持する支持部材27とを有している。
支持部材27は、円筒状の部材であり、旋回テーブル13の周縁部に取付けられている。揺動軸26は支持部材27内に挿通され、軸受け28で回動自在に支持されている。取付台25は揺動軸26の上端部に設けられている。
グリッパ24は、一対の開閉自在な把持アーム30a,30bと、両把持アーム30a,30bを閉方向Sへ付勢する把持用ばね31(把持用付勢部材の一例)とを有している。把持アーム30a,30bはそれぞれピン32を介して回動自在に取付台25に取付けられている。
把持アーム30a,30bには、ピン32を中心とした回動方向において互いに係合する凹凸状の係合部33が形成されている。いずれか一方の把持アーム30aの先端部とは反対側の基端部には、開閉用カムローラ35が設けられている。
クリーンルーム内には開閉用カム36が設けられ、図5に示すように、開閉用カムローラ35が開閉用カム36に当接することにより、両把持アーム30a,30bの先端部間が開いて、ボトル2に対するグリッパ24の把持が解除される。また、図4に示すように、開閉用カムローラ35が開閉用カム36から離間することにより、両把持アーム30a,30bの先端部間が把持用ばね31の付勢力によって閉じ、ボトル2が一対の把持アーム30a,30bの先端部間に把持される。
図4の仮想線で示すように、グリッパ24は、取付台25と共に、旋回テーブル13に対して、揺動軸26の周りに揺動自在である。尚、把持アーム30a,30bの先端部は、揺動軸26よりも、旋回テーブル13の径方向における外側に位置している。
図2,図3,図6,図7,図11に示すように、カム装置17は、第1電子線照射装置3の照射領域38内のボトル2を保持しているグリッパ24を、旋回テーブル13に対して、搬送方向上流側Uへ揺動させる揺動手段の一例である。すなわち、カム装置17は、カム41と、カムローラ42と、揺動レバー43と、ばね44(付勢部材の一例)とを有している。カム41は、円環状の部材であり、取付ハウジング15の上端部外周に設けられている。尚、搬送方向上流側Uとは、搬送方向Aに対する反対側である。
カム41は、一定の外径を有する本体部45と、本体部45の外周面から径方向内側へ窪んだ凹部46と、本体部45の外周面から径方向外側へ突出した凸部47とが形成されている。尚、凸部47は凹部46の搬送方向上流側Uに隣接している。
揺動レバー43は揺動軸26の下端部に設けられ、カムローラ42は揺動レバー43の先端部に取付けられている。ばね44は、一端部が旋回テーブル13側に掛け止められ、他端部が揺動レバー43側に掛け止められている。カムローラ42は、ばね44の付勢力により、カム41の外周に押し付けられている。
尚、図7に示すように、カムローラ42がカム41の本体部45の外周面に当接している場合、回転軸12の軸心と揺動軸26の軸心とを通る半径方向の一直線L上にボトル2が位置し、この位置を基準位置Bと定義する。また、図13の実線(ロ)で示すように、カムローラ42がカム41の凹部46内の外周面に当接している場合、ボトル2は基準位置Bよりも搬送方向上流側Uに位置する。さらに、図8の実線(イ)で示すように、カムローラ42がカム41の凸部47の外周面に当接している場合、ボトル2は基準位置Bよりも搬送方向下流側Dに位置する。尚、搬送方向下流側Dとは、搬送方向Aと同じ側である。
また、グリッパ24でボトル2を把持するのに要する把持力は通常約10N程度で十分であり、図5に示すように開閉用カムローラ35が開閉用カム36で押し付けられてグリッパ24が開くとき、グリッパ24が不用意に揺動軸26の周りに揺動しないようにするために、カム装置17のばね44の引張力が把持用ばね31の引張力よりも大きく設定されている。
図1,図7に示すように、第1電子線照射装置3は電子線を出射する出射窓50を有し、出射窓50が第1旋回搬送装置8に対向している。また、第2旋回搬送装置9は第1旋回搬送装置8と同じ構成を有しており、第2電子線照射装置4は第1電子線照射装置3と同じ構成を有している。
第1旋回搬送装置8の駆動歯車14(図2参照)と第2旋回搬送装置9の駆動歯車14とは互いに歯合しており、これら駆動歯車14はモータ等の回転駆動装置(図示省略)によって回転される。
以下、上記構成における作用を説明する。
図1に示すように、ボトル2は、直線搬送経路部6aを搬送された後、直線搬送経路部6aから第1旋回搬送装置8に受け渡されて第1旋回搬送経路部6bを搬送され、さらに、第1旋回搬送装置8から第2旋回搬送装置9に受け渡されて第2旋回搬送経路部6cを搬送される。
図1に示すように、ボトル2は、直線搬送経路部6aを搬送された後、直線搬送経路部6aから第1旋回搬送装置8に受け渡されて第1旋回搬送経路部6bを搬送され、さらに、第1旋回搬送装置8から第2旋回搬送装置9に受け渡されて第2旋回搬送経路部6cを搬送される。
この際、電子線が、第1電子線照射装置3の出射窓50から第1旋回搬送経路部6bを搬送されているボトル2の外面に照射され、さらに、第2電子線照射装置4の出射窓50から第2旋回搬送経路部6cを搬送されているボトル2の外面に照射される。これにより、ボトル2の外面が殺菌される。
ボトル2が直線搬送経路部6aから第1旋回搬送装置8に受け渡される際、図5に示すように、開閉用カムローラ35が開閉用カム36に当接することにより、一対の把持アーム30a,30bの先端部間が開き、この状態でボトル2のネック部が把持アーム30a,30bの先端部間に挿入され、その直後、図4に示すように、開閉用カムローラ35が開閉用カム36から離間することにより、把持アーム30a,30bの先端部間が把持用ばね31の付勢力によって閉じ、ボトル2のネック部が第1旋回搬送装置8の把持アーム30a,30bの先端部間に把持される。
また、ボトル2が第1旋回搬送装置8から第2旋回搬送装置9に受け渡される際も同様に、第1旋回搬送装置8の一対の把持アーム30a,30bの開閉動作と第2旋回搬送装置9の一対の把持アーム30a,30bの開閉動作とを組み合わせることによって、ボトル2が、第1旋回搬送装置8の把持アーム30a,30bから第2旋回搬送装置9の把持アーム30a,30bに受け渡され、第2旋回搬送装置9の把持アーム30a,30bの先端部間で把持される。
以下に、第1旋回搬送装置8によってボトル2を搬送する際の搬送方法を説明する。
図7から図14は旋回テーブル13が搬送方向Aに回転する様子を回転角3°毎に示した図であり、図7に示すように、グリッパ24でボトル2を把持し、旋回テーブル13を搬送方向Aへ回転させて、ボトル2を第1旋回搬送経路部6bに沿って所定の搬送速度で搬送する。この際、図8の実線(イ)で示すように、カムローラ42がカム41の本体部45を経て凸部47を転動することにより、揺動レバー43が一方向へ揺動し、揺動軸26が一方向へ回動し、グリッパ24が旋回テーブル13に対して搬送方向下流側Dへ揺動する。これにより、第1電子線照射装置3の照射領域38よりも搬送方向上流側Uにおいて、ボトル2が、旋回テーブル13に対して、図8の仮想線で示す基準位置Bから実線(イ)で示すように搬送方向下流側Dへ揺動し、この状態で照射領域38内に進入する。
図7から図14は旋回テーブル13が搬送方向Aに回転する様子を回転角3°毎に示した図であり、図7に示すように、グリッパ24でボトル2を把持し、旋回テーブル13を搬送方向Aへ回転させて、ボトル2を第1旋回搬送経路部6bに沿って所定の搬送速度で搬送する。この際、図8の実線(イ)で示すように、カムローラ42がカム41の本体部45を経て凸部47を転動することにより、揺動レバー43が一方向へ揺動し、揺動軸26が一方向へ回動し、グリッパ24が旋回テーブル13に対して搬送方向下流側Dへ揺動する。これにより、第1電子線照射装置3の照射領域38よりも搬送方向上流側Uにおいて、ボトル2が、旋回テーブル13に対して、図8の仮想線で示す基準位置Bから実線(イ)で示すように搬送方向下流側Dへ揺動し、この状態で照射領域38内に進入する。
その直後、図9〜図14の実線(ロ)で示すように、カムローラ42がカム41の凸部47を経て凹部46を転動することにより、揺動レバー43が一方向から反対側の他方向へ揺動し、揺動軸26が一方向から反対側の他方向へ回動し、グリッパ24が旋回テーブル13に対して搬送方向上流側Uへ揺動する。これにより、照射領域38内において、ボトル2が、旋回テーブル13に対して、図11〜図13の仮想線で示す基準位置Bよりも実線(ロ)で示した搬送方向上流側Uへ後退する。従って、照射領域38内のボトル2の搬送速度が所定の搬送速度よりも減速され、ボトル2が照射領域38内に滞留する滞留時間が増える。
このため、第1電子線照射装置3から照射される電子線の密度を上げずに、ボトル2の外面を十分に殺菌することができ、第1電子線照射装置3の消費電力を低減することができ、空気中に生じるオゾン量が減少して材料の劣化が防止され、ランニングコストを低減することができる。
ボトル2が照射領域38を通過した後、図14の実線(ハ)で示すように、カムローラ42がカム41の凹部46を経て本体部45を転動することにより、揺動レバー43が一方向へ揺動し、揺動軸26が一方向へ回動し、グリッパ24が旋回テーブル13に対して搬送方向下流側Dへ揺動する。これにより、ボトル2が旋回テーブル13に対して基準位置Bに復帰する。
また、図1で示した第2旋回搬送装置9でボトル2を第2旋回搬送経路部6cに沿って搬送する際の搬送方法についても、上記と同様の搬送方法を行うことにより、同様な作用および効果が得られる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、図15に示すように、カム41は、本体部45と凹部46とを有しているが、先述の第1の実施の形態で示したような凸部47を有していない。尚、図15から図22は旋回テーブル13が搬送方向Aに回転する様子を回転角3°毎に示した図である。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、図15に示すように、カム41は、本体部45と凹部46とを有しているが、先述の第1の実施の形態で示したような凸部47を有していない。尚、図15から図22は旋回テーブル13が搬送方向Aに回転する様子を回転角3°毎に示した図である。
これによると、第1旋回搬送装置8のグリッパ24でボトル2を把持し、旋回テーブル13を搬送方向Aへ回転させて、ボトル2を第1旋回搬送経路部6bに沿って所定の搬送速度で搬送する。ボトル2が照射領域38内に進入した際、図16〜図22の実線(イ)で示すように、カムローラ42がカム41の本体部45を経て凹部46を転動し、これにより、揺動レバー43が他方向へ揺動し、揺動軸26が他方向へ回動し、グリッパ24が旋回テーブル13に対して搬送方向上流側Uへ揺動する。これにより、照射領域38内において、ボトル2が、旋回テーブル13に対して、図16〜図21の仮想線で示す基準位置Bよりも実線(イ)で示した搬送方向上流側Uへ後退する。従って、照射領域38内のボトル2の搬送速度が所定の搬送速度よりも減速され、ボトル2が照射領域38内に滞留する滞留時間が増える。
図22の実線(ロ)で示すように、ボトル2が照射領域38を通過した際、カムローラ42がカム41の凹部46を経て本体部45を転動することにより、揺動レバー43が一方向へ揺動し、揺動軸26が一方向へ回動し、グリッパ24が旋回テーブル13に対して搬送方向下流側Dへ揺動する。これにより、ボトル2が旋回テーブル13に対して基準位置Bに復帰する。
例えば、図15に示すように、第1旋回搬送装置8で搬送されるボトル2のピッチPを125mmとし、照射領域38の幅を100mmとし、図21に示すように回転軸12の軸心と射出窓50の中心とを通る直線を中心線CLとすると、中心線CLから搬送方向Aへ18°回転した位置にあるグリッパ24で把持されたボトル2(図21の実線(イ)参照)の中心が中心線CLから50mm離れた位置になる。ボトル2が揺動することなく基準位置Bに把持された状態で幅100mmの照射領域38を搬送される場合の旋回テーブル13の回転角度は、回転軸12を中心として、18°である。これに対して、上記第2の実施の形態における搬送方法のように、ボトル2を基準位置Bから搬送方向上流側Uへ揺動させて幅100mmの照射領域38を搬送する場合の旋回テーブル13の回転角度は、ボトル2が照射領域38内に進入して中心線CLに到達するまでの角度9°(=18°/2)に上記角度18°を加えた角度27°となる。毎分600本のボトル2を殺菌処理する場合、旋回テーブル13は1.5秒で1回転するため、旋回テーブル13の回転速度は360/1.5=240(°/秒)となり、ボトル2が照射領域38を通過するのに要する時間は27/240=0.1125(秒)となる。
これは先述した従来形式の電子照射設備における0.08秒と比べて、ボトル2が照射領域38内に滞留する滞留時間を約40%ほど長くすることができる。これにより、第1電子線照射装置3のエミッタの電流を約30%(すなわち、1−1/1.4=0.29)ほど低減することができるので、効率の良い運転が行える。
上記各実施の形態では、図3に示すように、揺動手段の一例として、カム装置17を用いて揺動軸26を回動させることで、グリッパ24を揺動させているが、カム装置17に限定されるものではなく、例えば、モータ等を用いて揺動軸26を回動させることで、グリッパ24を揺動させてもよい。
上記各実施の形態では、容器の一例としてボトル2を挙げたが、ボトル2に限定されるものではない。
1 電子線照射設備
2 ボトル(容器)
3,4 電子線照射装置
12 回転軸
13 旋回テーブル(回転体)
16 保持装置
17 カム装置(揺動手段)
26 揺動軸
30a,30b 把持アーム
38 照射領域
A 搬送方向
D 搬送方向下流側
U 搬送方向上流側
2 ボトル(容器)
3,4 電子線照射装置
12 回転軸
13 旋回テーブル(回転体)
16 保持装置
17 カム装置(揺動手段)
26 揺動軸
30a,30b 把持アーム
38 照射領域
A 搬送方向
D 搬送方向下流側
U 搬送方向上流側
Claims (5)
- 容器を保持して所定の搬送速度で搬送し、搬送の途中で、電子線を電子線照射装置から容器の外面に照射して容器を殺菌する電子線照射設備における容器の搬送方法であって、
電子線照射装置から照射される電子線の照射領域を容器が通過する際、照射領域内の容器の搬送速度を所定の搬送速度よりも減速して、容器が照射領域内に滞留する滞留時間を増やすことを特徴とする容器の搬送方法。 - 容器が照射領域を搬送方向の上流側から下流側へ通過する際、照射領域内の容器を、搬送しながら、搬送方向とは反対の搬送方向上流側へ後退させることによって、照射領域内の容器の搬送速度を所定の搬送速度よりも減速することを特徴とする請求項1記載の容器の搬送方法。
- 回転体に設けられた保持装置で容器を保持し、
回転体を回転させて容器を所定の搬送速度で搬送し、
照射領域よりも搬送方向上流側において、容器を、回転体に対して、搬送方向下流側へ移動させ、
照射領域内において、容器を、回転体に対して、搬送方向上流側へ後退させることにより、照射領域内の容器の搬送速度を所定の搬送速度よりも減速することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の容器の搬送方法。 - 容器を保持して搬送し、搬送の途中で、電子線を電子線照射装置から容器の外面に照射して容器を殺菌する電子線照射設備であって、
容器を保持する保持装置が回転体に設けられ、
保持装置は、回転体に対して、搬送方向上流側および下流側に揺動自在であり、
電子線照射装置の照射領域内の容器を保持している保持装置を搬送方向上流側へ揺動させる揺動手段が備えられていることを特徴とする容器の電子線照射設備。 - 保持装置は、一対の開閉自在な把持アームを有し、回転体の回転軸と平行な揺動軸周りに揺動自在であり、
揺動軸は回転体に設けられ、
一対の把持アームの先端部間を閉じることにより、容器が一対の把持アームの先端部間に把持され、
把持アームの先端部は、揺動軸よりも、回転体の径方向における外側に位置していることを特徴とする請求項4記載の容器の電子線照射設備。
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