JP2021095178A - 電子線殺菌装置および方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1では、プリフォームに対して行う予備殺菌に続いて、ブロー成形により得られた容器に対する本殺菌が行われる。特許文献1によると、予備殺菌は、プリフォームを連続走行させながら、予備殺菌温度まで予熱し、予熱したプリフォームに過酸化水素を含んだミストまたはガスを吹き付けることで行われる。その後、さらにプリフォームを成形温度まで加熱し、成形温度に達したプリフォームを同じく連続走行するブロー成形機により容器に成形したならば、成形された容器を連続走行させながら、例えば、過酸化水素、過酢酸、オゾン等を含むミストやガスを吹き付けることで容器の本殺菌を行う。
電子線殺菌装置を開示する特許文献2では、回転式搬送機構の回転体(スターホイール)に設けられて容器の首部を把持するグリッパの爪に貫通孔が形成されている。貫通孔は、グリッパの表面から裏面へとグリッパを貫通している。電子線照射装置から発せられ、容器の軸線方向に沿って進行する電子線が、貫通孔を通じてグリッパの裏側にも供給されることにより、殺菌効果が高められている。
また、容器に接触するグリッパ爪も、殺菌して無菌化しておく必要があるが、特許文献2では、グリッパ爪の表面に照射される電子線が、貫通孔の近傍を除いてグリッパ爪の裏面には照射されない。また、グリッパ爪の内壁と首部との間の隙間が狭いので、グリッパ爪の内壁に十分に電子線を供給することが難しい。グリッパ爪に剛性を確保する必要上、内壁と首部との間の隙間や、貫通孔の径を大きくすることは難しい。
以上より、容器およびグリッパの電子線による殺菌処理には改善の余地がある。
本開示は、プリフォームやボトル等の容器と、容器の首部を把持するグリッパとを電子線を用いて十分に殺菌することが可能な装置および方法を提供することを目的とする。
第1グリッパおよび第2グリッパはそれぞれ、容器の首部を間に受け入れ、両側から閉じて首部を挟む一対の爪を含む。
一対の爪は、首部に接触または近接する把持領域を含む。
グリッパ照射部は、第2回転体の回転に伴い移動する第2グリッパに対し、少なくとも把持領域に亘り電子線を照射する。
第1グリッパに把持された状態の容器に対し、第1回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射する第1照射部と、第2グリッパに把持された状態の容器に対し、第2回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射する第2照射部と、第2回転体において周方向に分布している奇数個の第2グリッパに対して、1個おきに第1グリッパから容器が渡される。
上記の電子線殺菌装置のいずれも、電子線殺菌方法に展開することができる。
[第1実施形態]
〔装置全体の構成〕
図1に示す電子線殺菌装置10は、電子線を照射することにより、容器2、および容器2を把持可能なグリッパ3を殺菌する。
電子線殺菌装置10は、容器2に飲料、食料、医薬品等の内容物を充填する充填装置16、および容器2を密封する図示しない密封装置と共に、チャンバ17で覆われた無菌充填システム1を構成している。無菌充填システム1は、図示しないブロー成形機等から供給された容器2を複数の回転体11,12等からなる回転式搬送機構により、導入区画101、殺菌区画102、および充填・密封区画103に連続した所定の搬送路100を搬送しながら、容器2の殺菌、充填、および密閉を行う。
殺菌区画102において、電子線殺菌装置10により容器2の外周部が電子線の照射により殺菌される。容器2の外周部の殺菌を確実ならしめるため、グリッパ3の殺菌も行われる。
殺菌区画102よりも前に、容器2の内部を適宜な方法、例えば、過酢酸や過酸化水素、オゾンを含むミストやガス、あるいは電子線、紫外線等を用いて殺菌し、必要に応じて容器2を圧縮空気や無菌状態の水等を用いてリンスする内部殺菌用の区画を設けることができる。
容器2の内部および外部の殺菌は、殺菌用装置の導入や、薬剤等の殺菌用媒体の購入、廃棄等を含めた運用に要するコスト、および要求される殺菌効果指標を考慮して、適宜に採用することができる。
本実施形態の容器2は、PET(ポリエチレンテレフタラート)等の樹脂材料からボトル状に形成されている。容器2は、図3および図4に示すように、筒状の首部21と、首部21の上方で開口した口部22と、首部21よりも径が大きい胴部23と、胴部23の下側の底部24とを備えている。
首部21は、図示しない蓋が装着されるねじ21Aと、ねじ21Aの下側で首部21の径方向外側に突出した複数の円環状のフランジ21B,21Cとを備えている。
胴部23の横断面の形状は、円形に限らず、矩形等であってもよい。
本明細書における「容器」には、首部を備えたボトルのほか、首部を備えたプリフォームも含まれるものとする。
電子線殺菌装置10(図1)は、導入区画101に配置される搬送用第1回転体11および搬送用第2回転体12と、殺菌区画102に配置されるいずれも円盤状の第1回転体13および第2回転体14と、第1回転体13により搬送中の容器2に電子線を照射して殺菌する第1照射部41と、第2回転体14により搬送中の容器2に電子線を照射して殺菌する第2照射部42と、第2回転体14に設けられたグリッパ3を殺菌するグリッパ照射部43とを備えている。
第1回転体13は、第1回転体13の軸に設けられたモータの回転駆動力により、あるいは、他の回転体の軸に設けられたモータから伝達される回転駆動力により、軸周りに、図1に示す矢印の向きに回転する。第2回転体14も同様である。
第1回転体13には、容器2を把持する複数のグリッパ3(図2および図3)が設けられている。
なお、図1には、搬送中の多数の容器2のうち一部の容器2のみが示されており、また、図示された容器2を把持するグリッパ3のみが示されているが、実際は、それぞれの回転体の全周に亘り、多数のグリッパ3が等しいピッチで分布している。
第1回転体13に設けられたグリッパ3のことを第1グリッパ31と称する。第1回転体13の回転に伴い、第1グリッパ31は第1回転体13の軸周りに周回する。
なお、第1グリッパ31および第2グリッパ32を特定する必要がない場合は、単にグリッパ3と称する。
グリッパ3間で容器2を確実に受け渡すことができるように、グリッパ3が設けられている回転体は、いずれも等しい周速に制御される。
搬送用第2回転体12のグリッパ3、第1グリッパ31、第2グリッパ32、および回転体103Aのグリッパに順次把持される容器2は、図1に破線で示す搬送路100を通過する。
第1照射部41は、第1グリッパ31に把持された状態の容器2の外周部に対して電子線を照射する。第1照射部41は、搬送路100の受け渡し箇所P1から受け渡し箇所P2までの円弧状の第1区間100A上の適宜な位置を選び、第1区間100Aの近傍に配置されている。この第1照射部41は、第1区間100Aを搬送される容器2に対し、図4に示すように、第1回転体13の径方向D1の外側から内側に向けて電子線を照射する。
第2回転体14の円周方向において受け渡し箇所P3から受け渡し箇所P2までの間は、容器2を把持していない、空の状態の第2グリッパ32が移動する範囲に相当する。グリッパ照射部43は、この範囲における適宜な位置を選び、第2グリッパ32の軌道の近傍に配置されている。このグリッパ照射部43は、第2回転体14の回転に伴い移動する第2グリッパ32に対し、第2回転体14の径方向D1の外側から内側に向けて電子線を照射する。
電子線照射装置40は、電子線を発生する電子銃を内蔵する電子加速部401と、電圧印加により電子線を加速させて出射する矩形状の出射窓402と、電子加速部401から出射窓402に対応する平面状の領域まで電子線を拡げながら輸送する電子輸送部403と、図示しない高電圧電源および制御部とを備えている。
電子線照射装置40では、電子銃から発せられた電子ビームのエネルギーの一部がX線に変換される。そのため、電子線照射装置40は、X線を遮蔽するための筐体に収容されている。X線を遮蔽する筐体は、チャンバ17の殺菌区画102であってもよい。
電子線に散乱する成分が存在することで、電子線は、出射方向D2に対して交差する容器2やグリッパ3の部位のみならず、出射方向D2に対して平行な物体の部位(例えば底部24やグリッパ3の表面および裏面)にも入射可能である。
また、首部21とグリッパ3との間の隙間に入射した電子線が、胴部23の上部への反射により、フランジ21B,21Cの裏側にも入射可能である。
以上によれば、第1グリッパ31から第2グリッパ32への受け渡しに先行して第2グリッパ32を殺菌しつつ、第1グリッパ31により把持された状態の容器2の殺菌と、第2グリッパ32に把持された状態の容器2の殺菌とを順次実施することにより、首部21、胴部23、および底部24を含めた容器2の外周部の全域に亘り十分に無菌化することができる。
図2〜図5にグリッパ3の一例を示すように、グリッパ3は、板状の基体30と、基体30に対して直交する軸301,302を中心にそれぞれ回転可能に設けられる一対の爪3A,3Bとを備えており、取付具35により第1回転体13や第2回転体14に取り付けられている。
基体30および爪3A,3Bは、ステンレス鋼等の金属材料を用いて形成することができる。
各グリッパ3は、それぞれの軸線3Xに対して対称に配置されている。軸線3Xの方向は、各グリッパ3がそれぞれ設けられる回転体の径方向D1に相当する。
容器2の受け渡しに際して離間させた爪3A,3Bの間に容器2の首部21が配置されると、コイルばね303の弾性力により爪3A,3Bが両側から閉じられることで、爪3A,3Bの間に首部21が把持される。
なお、グリッパ3は、口部22を上方に向けた正立の姿勢の容器2の首部21を把持することも、逆向きに倒立した姿勢の容器2の首部21を把持することもできる。
部位313は、爪3A,3Bがなす凹部305の内側で首部21を支持する中間支持部313に相当する。
部位311,312は、一対の爪3A,3Bのそれぞれの先端側に形成された支持突起311,312に相当する。支持突起311は爪3Bに向けて突出し、支持突起312は爪3Aに向けて突出している。
隙間321,322に加えて、爪3A,3Bをそれぞれ厚さ方向に貫通する貫通孔306を例えば二点鎖線で示す位置に形成することによっても、その貫通孔306を通じて爪3A,3Bの裏側に電子線を到達させることができる。
「把持領域」は、グリッパの一対の爪において首部に接触する部分、および隙間を介して首部に近接する部分の双方を包含するものとする。
一例として、第1グリッパ31の爪3A,3Bは、首部21のフランジ21Cの下側に配置されてフランジ21Cを支持する。第2グリッパ32の爪3A,3Bは、首部21のフランジ21Bとフランジ21Cとの間に配置されて上側のフランジ21Bを支持する。
さて、図5は、容器2を把持していない状態の第2グリッパ32に対して、グリッパ照射部43により出射された電子線EB1,EB2を模式的に示している。
図5に示す状態では、電子線EB1,EB2に対して第2グリッパ32が正対している。「正対」は、一対の爪3A,3Bの対称の軸線3Xと、グリッパ照射部43からの電子線の出射方向とが平行または略平行である状態を言うものとする。
グリッパ照射部43から、図5に示すように第2グリッパ32の軸線3Xに沿って、爪3Aの先端に向けて出射された電子線EB1は、電子線EB1に対して影となる支持突起311の裏側(斜線で示す)には、直接的に照射されない。また、散乱等により間接的にも照射され難い。爪3Bの先端に向かう電子線EB2に対して影となる支持突起312の裏側も同様である。
以上より、支持突起311,312には、グリッパ照射部43が出射する電子線に対する第2グリッパ32の正対時に、電子線が支持突起311,312に遮られて影となる部位が存在する。こうした影となる部位が、第2グリッパ32の把持領域R1に含まれる。影となる部位は、例えば、図5および図6において斜線を付して示した部位に相当する。
本実施形態では、第2回転体14の回転に伴い移動する第2グリッパ32に対してグリッパ照射部43により電子線を照射することで、正対時に影となる部位を含め、第2グリッパ32の爪3A,3Bにおける少なくとも把持領域R1の全体に亘り電子線を入射させる。
電子線に対する第2グリッパ32の正対時(図5)のみならず、第2グリッパ32の電子線に対する所定の位相範囲に亘り、把持領域R1において、影となる部位(例えば、支持突起311,312の裏側)が存在する。図6に示すように、ある位相で影となる部位には、影とはならない位相のときに電子線が直接的に照射される。
図6に示す各状態S1〜S4を順に説明すると、先ず、状態S1の如く、第2グリッパ32において爪3Bの支持突起312の裏側を含む領域に電子線EB3,EB4が入射する。このとき支持突起312の裏側に電子線EB3が入射する。なお、上述した電子線の散乱により、爪3A,3Bの表面3Sおよび裏面にも電子線が入射する。
続いて、状態S3の如く、第2グリッパ32の軸線(状態S3における一点鎖線)の方向と電子線EB7の出射方向とが平行であるときは、中間支持部313を含め、凹部305の内壁の大部分の領域に電子線が入射する。
さらに、状態S4の如く、爪3Aの支持突起311の裏側を含む領域に電子線EB8,EB9が入射する。爪3Aの支持突起311の裏側には電子線EB8が入射する。
電子線を用いる殺菌方法は、薬剤を用いる殺菌方法と比べて、導入コストおよび運用コスト共に安価であるため、容器2入り製品の製造コストの低減に寄与できる。
第2グリッパ32の揺動によれば、第2回転体14の同一の周速下において、上述した影となる部位に電子線が照射される時間をより長く確保して、第2グリッパ32の殺菌効果を高めることができる。この場合、第2グリッパ32において少なくとも、爪3A,3Bを支持する部分(図2〜図5の例で言えば基体30)が、例えば、第2回転体14の回転軸の方向に沿った図示しない所定の軸の周りに揺動可能に構成されていることが好ましい。当該軸は、爪3A,3Bの軸301,302(図2)とは別に設定される。当該軸の周りに、第2グリッパ32が、爪3A,3Bの軸線3Xの方向が第2回転体14の径方向に一致する状態を基準として、第2回転体14の周方向の両側に揺動可能に構成されていることが好ましい。なお、カム等を用いて、当該軸に対して非対称に第2グリッパ32が揺動可能に構成されていてもよい。
第2グリッパ32を揺動させることにより、特に状態S1−1および状態S4−1に示すように、少なくとも正対時に影となる部位が電子線に対して露出する時間を長く確保できるので、殺菌効果の向上に寄与できる。
また、以下で述べる第2実施形態の第1照射部41および第2照射部42の少なくとも一つを、紫外線を照射する構成に置き換えることもできる。
次に、図9を参照し、本開示の第2実施形態に係る電子線殺菌装置50を説明する。
以下、第1実施形態と相違する事項を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付している。
いま、1番の第1グリッパ31により把持された容器2が、受け渡し箇所P2において1番の第2グリッパ32へ渡されるものとする。次は、2番の第1グリッパ31に把持された容器2が、2番の第2グリッパ32へと渡される。このとき、1番の第2グリッパ32と2番の第2グリッパ32との間の第2グリッパ32には、容器2は渡されないので、容器2が存在しない。
続いて、3番の第1グリッパ31が、第2グリッパ32を1つ飛ばして3番の第2グリッパ32へと渡され、その後も同様に繰り返される。
第2照射部44により外周部の殺菌を終えた容器2は、受け渡し箇所P3において第2グリッパ32から第3回転体15の第3グリッパ33へと渡される。それによって第2グリッパ32は、空の状態となり、受け渡し箇所P2へと戻る。
しかし、第2グリッパ32の数が奇数であって、1個おきに第1グリッパ31から第2グリッパ32へと容器2が渡されるから、受け渡し箇所P2へ戻った第2グリッパ32は、第1グリッパ31から容器2を受け取らずに、空の状態のまま、第2照射部44により電子線が照射される。
このとき、第1実施形態と同様に、第2回転体14の回転に伴い移動している第2グリッパ32に対して電子線が照射されるので、第1実施形態の説明と同様に、第2グリッパ32の把持領域R1の全体に亘り直接的に電子線を照射して十分に殺菌することができる。電子線の照射時に第2グリッパ32の爪3A,3Bを開いた状態としたり、第2グリッパ32を第2回転体14の回転方向の前方および後方に向けて揺動させたりすると、同一の周速下における電子線の照射時間を長く確保して殺菌効果を向上させることができる。
図10に示す例では、第1回転体13の第1グリッパ31のピッチが可変である。第1グリッパ31は、アーム307の伸縮により第1回転体13の径方向に変位可能に構成されている。そのため、受け渡し箇所P2に向けて移動する第1グリッパ31のアーム307を伸長させて第1グリッパ31のピッチを拡大することにより、受け渡し箇所P2において、第2グリッパ32の1個おきのピッチαに対応する広いピッチを第1グリッパ31に与えつつ、アーム307の収縮により、第1グリッパ31を相対的に狭いピッチで並べることができる。そうすると、回転体を設置するためのスペースを節減できる上、第1〜第3回転体13〜15の上流から下流に亘るまでグリッパのピッチを狭く設定して単位時間あたりの容器移送数を増加させることが可能となるので、搬送能力の向上に寄与できる。
第3回転体15のグリッパ3のピッチも同様に、アーム307の伸縮により可変である。そのため、受け渡し箇所P3においても、第2グリッパ32の1個おきのピッチαに対応する広いピッチを第3回転体15のグリッパ3に与えつつ、第3回転体15の径の寸法を抑えながら、同一周速における容器2の受け渡しを実現可能となる。
2 容器
3 グリッパ
3A,3B 爪
3S 表面
3X 軸線
10,50 電子線殺菌装置
11 搬送用第1回転体
12 搬送用第2回転体
13 第1回転体
14 第2回転体
15 第3回転体
16 充填装置
17 チャンバ
21 首部
21B,21C フランジ
22 口部
23 胴部
24 底部
30 基体
31 第1グリッパ
32 第2グリッパ
33 第3グリッパ
35 取付具
40 電子線照射装置
41 第1照射部
42 第2照射部
43 グリッパ照射部
44 第2照射部
100 搬送路
100A,100B 区間
101 導入区画
102 殺菌区画
103 充填・密封区画
103A 回転体
301,302 軸
303 コイルばね
304 カムローラ
305 凹部
306 貫通孔
307 アーム
310 内壁
311,312 支持突起
313 中間支持部
321,322 隙間
331,332 先端側
401 電子加速部
402 出射窓
403 電子輸送部
D1 径方向
D2 出射方向
EB1〜EB9 電子線
P1,P2,P3 受け渡し箇所
R1 把持領域
r+ 前方
r− 後方
S1〜S4 状態
α ピッチ
Claims (13)
- 容器を把持する第1グリッパが設けられた第1回転体と、
前記第1グリッパから前記容器を受け取る第2グリッパが設けられた第2回転体と、
前記第1グリッパに把持された状態の前記容器に対し、前記第1回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射する第1照射部と、
前記第2グリッパに把持された状態の前記容器に対し、前記第2回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射する第2照射部と、
前記容器を把持していない状態の前記第2グリッパに対し、前記第2回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射するグリッパ照射部と、を備え、
前記第1グリッパおよび前記第2グリッパはそれぞれ、
前記容器の首部を間に受け入れ、両側から閉じて前記首部を挟む一対の爪を含み、
前記一対の爪は、前記首部に接触または近接する把持領域を含み、
前記グリッパ照射部は、
前記第2回転体の回転に伴い移動する前記第2グリッパに対し、
少なくとも前記把持領域に亘り電子線を照射する、
電子線殺菌装置。 - 前記第2グリッパの前記把持領域は、
前記グリッパ照射部により前記第2回転体の径方向の外側から内側に向けて出射した電子線に対して前記第2グリッパの少なくとも正対時には影となる部位を含む、
請求項1に記載の電子線殺菌装置。 - 前記第2グリッパの前記一対の爪は、それぞれの先端側に、
相手の前記爪に向けて突出して前記首部を支持する支持突起を備え、
前記支持突起には、
少なくとも前記正対時に電子線が前記支持突起に遮られて前記影となる部位が存在する、
請求項2に記載の電子線殺菌装置。 - 前記第2グリッパは、
前記一対の爪がなす凹部の内側で前記首部を支持する中間支持部を備え、
前記第2グリッパの前記把持領域は、前記中間支持部を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の電子線殺菌装置。 - 前記グリッパ照射部は、
前記一対の爪が開かれた状態の前記第2グリッパに対して電子線を照射する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の電子線殺菌装置。 - 前記第2グリッパは、
前記第2回転体の回転方向における前方および後方の少なくとも一方に向けて揺動可能に構成されている、
請求項1から5のいずれか一項に記載の電子線殺菌装置。 - 容器を把持する複数の第1グリッパが設けられた第1回転体と、
前記第1グリッパからそれぞれ前記容器を受け取る複数の第2グリッパが設けられた第2回転体と、
前記第1グリッパに把持された状態の前記容器に対し、前記第1回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射する第1照射部と、
前記第2グリッパに把持された状態の前記容器に対し、前記第2回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射する第2照射部と、
前記第2回転体において周方向に分布している奇数個の前記第2グリッパに対して、1個おきに前記第1グリッパから前記容器が渡される、
電子線殺菌装置。 - 容器、および前記容器を把持可能なグリッパに対して電子線を照射する電子線殺菌方法であって、
第1回転体に設けられた第1グリッパに把持されている前記容器に対し、前記第1回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射する第1照射ステップと、
第2回転体に設けられ、前記第1グリッパから前記容器を受け取る第2グリッパに把持されている前記容器に対し、前記第2回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射する第2照射ステップと、
前記容器を把持していない状態の前記第2グリッパに対し、前記第2回転体の径方向の外側から内側に向けて電子線を照射するグリッパ照射ステップと、を備え、
前記第1グリッパおよび前記第2グリッパはそれぞれ、
前記容器の首部を間に受け入れ、両側から閉じて前記首部を挟む一対の爪を含み、
前記一対の爪は、前記首部に接触または近接する把持領域を含み、
前記グリッパ照射ステップでは、
前記第2回転体の回転に伴い移動する前記第2グリッパに対し、
少なくとも前記把持領域に亘り電子線を照射する、
電子線殺菌方法。 - 前記グリッパ照射ステップは、
前記第2グリッパの前記一対の爪を開いた状態で行われる、
請求項8に記載の電子線殺菌方法。 - 前記第2グリッパの前記把持領域は、
前記グリッパ照射ステップにより前記第2回転体の径方向の外側から内側に向けて出射した電子線に対して前記第2グリッパの少なくとも正対時には影となる部位を含む、
請求項8または9に記載の電子線殺菌方法。 - 前記第2グリッパの前記一対の爪は、それぞれの先端側に、
相手の前記爪に向けて突出して前記首部を支持する支持突起を備え、
前記グリッパ照射ステップでは、
前記支持突起において、少なくとも前記正対時に電子線が前記支持突起に遮られて前記影となる部位にも電子線を照射する、
請求項10に記載の電子線殺菌方法。 - 前記グリッパ照射ステップでは、
前記正対時の位置に向けて前記第2グリッパを移動させながら前記第2回転体の回転方向の後方に向けて揺動させ、前記正対時の位置を超えて前記第2グリッパを移動させながら前記回転方向の前方に向けて揺動させる、
請求項10または11に記載の電子線殺菌方法。 - 容器、および前記容器を把持可能なグリッパに対して電子線を照射する電子線殺菌方法であって、
前記容器を把持する第1グリッパに把持されている前記容器に対し、第1回転体の径方向外側から内側に向けて電子線を照射する第1照射ステップと、
前記第1グリッパから前記容器を受け取る第2グリッパに把持されている前記容器に対し、第2回転体の径方向外側から内側に向けて電子線を照射する第2照射ステップと、を備え、
前記第2回転体において周方向に奇数個が分布している前記第2グリッパに対して、1個おきに前記第1グリッパから前記容器を渡しつつ、前記第1照射ステップおよび前記第2照射ステップが行われる、
電子線殺菌方法。
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JP2019227926A Active JP7274403B2 (ja) | 2019-12-18 | 2019-12-18 | 電子線殺菌装置および方法 |
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2019
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