JP6084765B2 - 容器を殺菌するための装置 - Google Patents

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Description

本発明は、容器を殺菌するための装置および方法に関する。近年、飲料製造業界においては、充填すべき容器(特に、プラスチック容器)を充填前に殺菌しなければならないことが知られている。従来技術においては、過酢酸または過酸化水素などの殺菌用の化学物質が、この目的のために一般的に使用される。これらの物質の欠点は、通常、これらの化学物質を、処理後に滅菌水にて容器から洗い出さなければならない点にある。
したがって、殺菌に放射線を使用する様々な方法が、従来技術から知られている。
特許文献1には、PET容器のための殺菌システムであって、容器の殺菌に貢献するX線放射を生成する殺菌システムが記載されている。
特許文献2は、梱包媒体を殺菌するための方法および装置を開示している。容器が容器キャリアによって供給され、90°回転させられ、電子放射源を備える処理ヘッドへと押される。
しかしながら、この装置は、容器の比較的複雑な取り扱いを必要とする。
さらに、特許文献2の場合においては、容器の外壁の殺菌が実行される。
特許文献3にも、容器を殺菌するための装置が記載されている。口を通って容器の中へと案内することができる処理ヘッドが設けられ、処理ヘッドが、外側ハウジングおよび内側ハウジングを有しており、外側ハウジングと内側ハウジングとの間に、冷却用の気体媒質を案内することができる。特許文献3の主題は、本参照によりすべてが本出願の主題に含まれる。
特許文献4には、電荷担体によって容器を殺菌するための装置が記載されている。冷却装置が、電子放射線を発する放射フィンガの出口窓を冷却するために設けられている。特許文献4の主題は、本参照によりすべてが本出願の主題に含まれる。
未だ未公開の特許文献5にも、容器を電子放射線によって殺菌するための方法が記載されている。容器の内部における移動ヘッドの移動速度が、あらかじめ指定された期間において変化させられ、容器の内部の形状の関数として制御される。特許文献5の主題は、本参照によりすべてが本出願の主題に含まれる。
WO2008/129397 DE10 2008 007 428A1 EP1 982 920A1 DE10 2008 025 868A1 DE10 2008 045 187.8
したがって、本発明は、電子放射線によって容器を殺菌するための装置であって、殺菌対象の容器の全体的な殺菌の改善を可能にする装置を提供するという目的に基づく。
容器を殺菌するための本発明による装置は、容器をあらかじめ指定された搬送経路に沿って搬送する搬送装置を有している。さらに、容器の内壁の少なくとも一領域を殺菌するための複数の殺菌装置が設けられ、これら第1の殺菌装置の各々が、殺菌対象容器の内部へと導入することができる殺菌要素を有しており、この殺菌要素が棒状に形成されており、この棒状の殺菌要素の長手方向が、容器の搬送経路に実質的に垂直に延びている。
さらに、棒状の殺菌要素(好ましくは放射要素である)を、この殺菌要素に対する容器の相対移動によって、殺菌対象容器の口を通って殺菌対象容器の内部へと導入することができる。
本発明によれば、前記装置が、容器の少なくとも1つの外壁を殺菌するための少なくとも1つの第2の殺菌装置を有しており、この第2の殺菌装置が、殺菌用の放射線を生成する放射線発生装置を備えている。さらに、容器の内側の殺菌および容器の外側の殺菌の両方を、放射線によって行い、特には電子放射線によって行うことが、提案される。以下で、用語「第1の放射線発生装置」は、容器の内部の殺菌を達成する放射線発生装置を意味し、用語「第2の放射線発生装置」は、容器の外側の殺菌、すなわち容器の外壁の殺菌を達成する放射線発生装置を意味する。
有利には、棒状の要素の長手方向が、容器が移動(殺菌プロセスの際の上昇運動は除く)する移動平面に対して実質的に垂直に延びている。ここで、実質的に垂直とは、長手方向が前記平面に出会う角度が、75°〜105°の間であり、好ましくは80°〜100°の間であり、特に好ましくは85°〜95°の間であることを意味する。有利には、棒状の要素の長手方向が、殺菌対象容器の長手方向に常に実質的に平行である。
有利には、第2の放射線発生装置が、例えば容器の搬送経路に沿った側方など、殺菌対象容器の外側に常に配置される。本明細書の文脈において、放射線は、光、UV、またはX線などといった狭い意味での放射線だけでなく、特には電子放射線など、粒子放射線も意味する。したがって、生成される電子雲も、本明細書の意味での放射線を構成する。
さらなる好ましい実施形態においては、第1の殺菌装置が、可動に配置される。これは、第1の殺菌装置が、特には容器の搬送経路の方向に、特に好ましくは容器と一緒に移動することを意味する。これにより、装置または搬送装置の実質的に連続的な動作が可能になる。
さらなる有利な実施形態においては、殺菌装置が搬送装置上に配置され、したがって搬送装置と一緒に移動する。
有利には、前記装置が、殺菌要素による殺菌後の容器に気体状の媒体(特には、無菌の空気)を適用する吹出ユニットを有する。これにより、電子の放射の際に生じるオゾンおよび亜酸化チッ素を容器から取り除くことができる。この吹出ユニットは、殺菌要素に設けることができる。放射要素の出口窓の冷却に使用される冷却用の空気を、相応の転換によって容器の吹き出しに使用することも可能であると考えられる。好ましくは、空気を容器の内表面へと案内する偏向装置を、殺菌要素に設けることができる。
本発明による手順ゆえに、最終的に製造され、あるいはブロー成型された容器を、容器の内表面および外表面の全体を十分な量のエネルギーで照射するために処理カルーセルなどの搬送装置上で電子放射線に曝し、次いで無菌のままで充填装置へと渡すことができる。
さらなる有利な実施形態においては、前記装置が、殺菌用の放射線または殺菌用の放射線からもたらされる放射線を環境から少なくとも部分的に遮蔽する遮蔽装置を有する。殺菌用の放射線によって生成される放射線は、特にはX線放射である。ここで、環境、したがって処理機の操作者が、この放射線から保護されることが有利である。したがって、有利には、本発明による装置の相応の実施形態は、容器の内部の殺菌を、容器の外部の殺菌ならびに装置そのものの遮蔽(特には、現れるX線に対する遮蔽)と組み合わせる。
有利には、前記第2の殺菌装置が、容器の搬送方向において、第1の殺菌装置の前または後に配置される。有利には、最初に容器の外表面の殺菌が行われ、次いで容器の内表面の殺菌が行われるよう、第2の殺菌装置が第1の殺菌装置の前に配置される。さらに、容器を保持する把持要素などの処理要素について、相応の殺菌を実行することができる。特に有利には、第2の殺菌装置が、搬送要素を殺菌するための別途の殺菌装置が不要であるように配置される。しかしながら、容器の外側および内側の殺菌を同時に行うこと、あるいは第2の殺菌装置を容器の内側の殺菌が行われる装置の領域に配置することも、考えることができる。容器は、特には、提案される殺菌方法がきわめて適しているプラスチック容器である。
さらなる有利な実施形態においては、殺菌用の放射線が、電荷担体の放射であり、特には電子放射線である。
容器の内表面の放射のために、電子ビームフィンガが、容器の口を通って内部へと挿入される。有利には、殺菌装置が、コンパクトな電子放射線ユニットを有しており、この電子放射線ユニットが、電子雲を可能なかぎり少ないエネルギーで容器の内表面へと適用するために、容器へと挿入できるように寸法付けられたビームフィンガを有している。
これにより、最大1.5リットルの容積を有する容器の内表面の殺菌を、数秒で達成することができ、特に2秒以内に達成することができる。容積が0.5リットル未満の容器の処理時間は、有利には1秒未満である。
さらなる好ましい実施形態においては、前記装置が回転式のキャリアを有し、このキャリア上に、容器を搬送するための搬送要素が配置される。有利には、殺菌要素も、このキャリアまたは搬送装置に配置される。殺菌要素の長手方向が、有利には、前記キャリアが回転可能に配置されている回転軸に実質的に平行に延びている。有利には、容器を上昇させるリフト装置が設けられ、この上昇運動によって、殺菌要素を該当の容器の内部へと浸すことができる。
有利には、前記搬送装置が、殺菌要素を容器の内部へと進入させることができるよう、容器を特には容器の開口または開口の下方において把持する把持要素をさらに有している。しかしながら、容器を容器の底部または側壁にて搬送することも考えられる。有利には、容器は、搬送装置によって個別に案内される。
さらには、個々の機械の瓶詰めの能力に応じて、十分な数の殺菌要素またはビームフィンガを、特にカルーセルに配置することが可能である。例えば、24個のビームフィンガを備えるカルーセルが、同時に内側の約20個の瓶を処理することができる。他の4つのステーションは、2つの容器搬送スターの間で休止状態である。これにより、1時間につき、1.5リットルの容積を有する約36,000本の瓶を、適切に殺菌することが可能である。より小さい容器においては、殺菌プロセスが相応に短くなるため、同じ構成にて1時間当たりにより多くの容器の内部を殺菌することができる。
上述のように、有利には、カルーセルの構成においても、殺菌要素またはビームフィンガが、処理カルーセルまたは搬送装置へと堅固に取り付けられる。電子放射線発生器のための変圧器または電源パックも、カルーセル上で動作することができ、これが高電圧(約150kV)の供給を簡単にする。
さらなる有利な実施形態においては、前記第2の放射線発生装置が、容器の搬送経路に対して不動に配置される。これにより、個々の容器が、第2の放射線発生装置の傍らを通り過ぎる。多数の応用領域において、容器の内部だけを処理したのでは不十分である。容器が無菌の領域において充填装置へと渡される場合、容器が特定の外部の無菌性を有することも必要である。このため、容器が、外側についても放射線(特には、電子放射線)に曝される。
しかしながら、有利には、前記第2の放射線発生装置が、第1の放射線発生装置とは異なる設計である。第1の放射線発生装置については、放射線が狭い領域へと集中させられる一方で、有利には、第2の放射線発生装置は、出口窓が広い領域(特には、殺菌対象容器の外表面)に一様に分布している放射線源である。その結果、容器が、カルーセルの傍らを通過し、あるいは出力スターのうちの1つの傍らを通過するときに、外側から照射される。このため、例えばコンパクトな面積の放射体を使用することができる。これら第2の放射線装置が、機械の適切な地点に配置され、好ましくは容器がこの第2の放射線装置の可能なかぎり広い領域を有する電子雲を通過するように整列させられる。
有利には、前記装置が、容器を容器の長手方向を中心にして少なくとも部分的に回転させる回転装置を有する。換言すると、殺菌の際に、容器が、全周にわたって照射されるように第2の放射線殺菌装置によって回転させられる。容器を2つの側から順次または同時に照射することができるように、さらなる第2の放射線装置を前記装置上の他の地点に配置することも、可能であると考えられる。さらには、例えば容器の下面またはねじ山部を殺菌するために、第3の放射線装置を設けることも可能である。加えて、後に容器へと螺合させられる容器の蓋を殺菌する殺菌装置を、設けることも可能である。
さらなる好ましい実施形態においては、前記遮蔽装置が、搬送装置を少なくとも部分的に囲むハウジングを有している。上述のように、減速時に電子ビームがX線を発する。X線放射のエネルギーおよび強度は、エミッタの加速電圧および照射される材料に依存して決まる。これには、照射対象のPETだけでなく、電子放射線が衝突しうるあらゆる材料が含まれる。特には、容器ホルダの金属かもしれず、特には電子雲の周囲の空気かもしれない。
問題のエミッタ、すなわち内側および外側の両方の処理のためのエミッタの加速電圧は、最大で150kVである。最も強いX線放射は、これらの電子が陽子数の多い材料に衝突するときに生じる。しかしながら、X線放射は、処理カルーセルの領域においてのみ生じ、すなわち該当のエミッタのすぐ近傍においてのみ生じる。この放射線は、機械の環境に達してはならない。この発生エネルギーのX線放射を外部から適切に遮蔽し、作業者および環境の保護を保証するために、外部への直線は、約5〜6mmの厚さの鉛の壁を必要とする。また、放射線装置の適切な遮蔽は、表面において2〜3回の反射が生じる場合にも得られる。
しかしながら、X線放射の反射においては、幾何光学の法則が当てはまらず、放射線は、表面に衝突した後に任意の方向に散乱する可能性がある。鉛の代わりに、他の材料も使用できると考えられるが、そのような材料は、等価な厚さを有さなければならない。すなわち、例えば、鉛の代わりに、80mm程度の厚さを有する鋼製ケーシングを設けることが可能である。
ハウジングに加えて、機械の外部の任意の地点において機械の内部で生じる放射線が直線において少なくとも80mmの鋼によって遮蔽されるように保証し、あるいは放射線が外部に達する前に少なくとも2回、好ましくは少なくとも3回反射させられるように保証する壁ラビリンスを、内部に設けることが可能である。
有利には、ハウジングが、容器をハウジングへと供給するための少なくとも1つの供給開口を有している。さらに、ハウジングは、有利には、ハウジングから容器を取り出すための開口を有している。また、これら2つの開口の機能を互いに交換可能にし、全体としての開口のサイズを最小限にすることも可能である。有利には、ハウジングが、これらの開口の他にはさらなる開口を有さない。しかしながら、好ましくは、特には保守のためにハウジングを開くことができるよう、ハウジングが少なくとも1つの動く外壁を有することができる。好ましくは、ハウジングの内部に位置するすべての設備部品にユーザがアクセスできるように、ハウジングを開くことが可能である。
有利には、容器の供給または容器の取り出しのための前記開口を通して、直線の観察経路に沿って外部からエミッタ(または、エミッタの実際の放射源)を見ることは不可能である。好ましくは、第1の殺菌装置が配置された搬送装置も、前記開口を通して視認することができないように配置される。
有利には、ハウジングの内側に内壁が配置され、この内壁は、ハウジング内で生成された放射線を前記供給開口に達するまでに少なくとも1回、好ましくは少なくとも2回、特に好ましくは少なくとも3回反射させるように機能する。これらの壁は、好ましくは、ハウジングの外壁と協働して遮蔽装置を形成する。好ましくは、ハウジングの内部の前記内壁が、容器が案内されて通過するラビリンスを形成している。
さらに、本発明は、容器の殺菌方法に関し、容器は搬送装置によって所定の搬送経路に沿って搬送され、この搬送の最中に、複数の殺菌装置によって殺菌される。殺菌装置の各々が、放射線を適用することによって容器の内壁を殺菌するために容器の口を通って容器の内部へと進入する殺菌要素を有している。有利には、容器の外壁が、容器の外壁を殺菌するために、少なくとも部分的に照射される。容器の内表面を殺菌するために、容器の外壁を照射するための放射装置とは別の放射装置が使用されると、有利である。
したがって、本方法によれば、容器の内表面および外表面の両方の殺菌を実行することが提案される。
さらなる有利な方法においては、殺菌要素が、容器の搬送方向に移動させられる。有利には、殺菌要素は、容器と一緒に移動される。有利には、装置は、容器のための複数の保持装置を有しており、各々の保持装置が、有利には殺菌要素へと割り当てられる。
したがって、これらの保持装置および殺菌要素を、共通のキャリア上に配置し、一緒に移動させることができる。有利には、保持装置は、容器を殺菌要素の長手方向に動かすために、搬送装置に対して垂直な方向に動かされる。このように、容器を動かすことによって、殺菌要素を容器へと導入し、容器の内壁を(内側から)殺菌することができる。
有利には、殺菌要素が、搬送経路に垂直な方向に不動に配置される。
さらなる好ましい方法においては、装置内の容器の搬送経路が、少なくとも2つの異なる曲率を有している。これにより、搬送経路を、上述のように生じる放射線がハウジングの外部に達する前に少なくとも2回、好ましくは少なくとも3回反射させられるように、容器の内部の壁の間に案内することができる。
より正確には、容器が、これらの個別の壁の近傍または周囲を通過する。
さらなる利益および実施形態が、添付の図面から明らかになる。
容器を処理するための設備の概要である。 設備のうちの容器の内部の殺菌のための部分の図である。 容器の外部の殺菌を説明するための図である。 第1の実施形態における本発明による装置である。 第2の実施形態における本発明による装置である。 第3の実施形態における本発明による装置である。 第4の実施形態における本発明による装置である。
図1は、容器を処理するための装置1の概略図を示している。この設備は、プラスチック予備形成物をブロー成型プロセスによってプラスチック容器へと成形する成形ユニット18を有している。
プラスチック予備形成物が、最初にオーブン(図示せず)によって加熱され、次いでプラスチック容器へとブロー成型される。生成されたこれらのプラスチック容器が、搬送ホイールまたは搬送スター52などの複数の搬送装置によって、放射線によって容器を殺菌する殺菌装置6へと運ばれる。この殺菌プロセスの後で、容器は、複数の搬送ホイール54によって再び運ばれ、充填装置30へと渡される。この充填装置30に、容器を好ましくは殺菌済みの閉じ具で閉鎖する閉鎖装置31が続いている。
参照符号20が、殺菌の際に生成される放射線を阻止する遮蔽装置の全体を示している。ここで、個々の搬送スター52、54は、放射線が遮蔽装置20から直接出射することができないように、複数のループ状の経路Pに沿って容器を案内することが明らかである。参照符号21は、遮蔽装置20の一部であるハウジングに関する。
図2は、容器を殺菌するための殺菌装置の斜視図を示している。容器10が、搬送装置(全体が参照符号2によって示されている)によって、実質的に円形の経路に沿って案内される。搬送装置2は、回転軸(図示せず)を中心にして回転可能に配置されたキャリア14を有している。キャリア14は、遮蔽装置20の一部である。回転するキャリア14と、遮蔽装置の不動部分、すなわち絶縁ルーフ(図示せず)との間の空隙は、適切な設備によってラビリンス構造を取り付けることができるリングダクト(やはり図示せず)によって封止されている。結果として、この空隙から放射線が直接的に出ることは不可能である。好ましくは、気体雰囲気が、リングダクトから抽出される。さらに、キャリア14上に、複数の第1の殺菌装置3が配置されており、これらの第1の殺菌装置3の各々が、放射線発生装置6および放射要素4を有している。ここで、これらの放射要素4は、容器10または容器の口10aへと導入することができる棒状またはフィンガ状の要素として形成されている。
この目的のために、装置は、容器を容器の口において保持し、より正確には容器のキャリアリングの下方において保持する複数の把持要素16を有している。放射要素4を導入するために、放射要素が容器の内部へと進入するように、リフトHによって容器が上昇させられる。容器10は、常に放射要素に正確に整列するように、好ましくはガイド(図示せず)により、特には把持要素と一緒に上昇させることができるガイドにより、側面において支持される。電子放射線が、放射要素の下部領域から出て容器の内壁に衝突し、これにより容器を殺菌することができる。参照符号24は、案内要素を示しており、案内要素にスライダ26が配置され、スライダ26上に把持要素16が配置され、そして把持要素16が容器を昇降させる。放射線発生装置は、好ましくはキャリア14に堅固に取り付けられる。
これにより、容器10の内表面の一様な処理が、好ましくは12〜15kGyの範囲の放射線量を使用して可能になる。サイクルの最中の容器10は、ひとたび放射要素10へと上方に移動させられ、次いで再び下降させられた後で、さらなる搬送スターによって捕らえられ、搬送装置(全体が参照符号2で示されている)へと渡される。把持要素の上昇運動を、特には不動の案内曲線(図示せず)によって実現することができる。しかしながら、例えばサーボモータ、リニアモータ、または同様のものを使用することによって、個々の把持要素の上昇運動を別個独立に制御できるようにし、さらにはこれらの上昇運動を殺菌プロセスの最中に個別に制御されるようにすることも、可能であると考えられる。空気制御も可能である。
図3は、本発明を説明するためのさらなる図を示している。ここでもやはり、複数の容器10を案内する搬送装置2が設けられている。しかしながら、ここでは、第1の放射装置3が図示されていない。図3に示した実施形態においては、容器の内部の処理の前または最中に、容器10の外表面の放射が行われる。この目的のために、ここでは不動に配置され、やはり容器の外側領域に電子放射線を照射する2つの第2の殺菌装置12および13が設けられる。参照符号32は、容器を搬送装置2へと供給(矢印P1)する供給ホイールを示しており、参照符号34は、新たに殺菌された容器を搬送装置から抽出(矢印P2)する取り出しホイールを示している。
図4は、本発明による可能な構成の図を示している。ここでは、特に、複数の内壁25、27、28を備えるハウジングとしてここで設計された遮蔽ユニットが設けられている。
図4に示した実施形態において、容器は、搬送スター42によって搬送チェーン33(図式的に示されている)へと運ばれる。この搬送チェーン33は、容器を、複数の(内)壁25、27、28によって形成されるロックラビリンスを通って運ぶ。これにより、ハウジング20の内部で生じる放射線が、外部へと進出することがなくなり、あるいはきわめて弱められた形態でしか外部へと進出することがない。それぞれの(内)壁25、27、28を配置することにより、放射線は、開口35を通って出ることができるまでに、少なくとも3回は反射させられる。ここで、開口35は、容器の供給および取り出しの両方に機能する。参照符号Pは、遮蔽装置20の内部および搬送装置2の前の容器の搬送経路を示している。
図5は、本発明による構成のさらなる実施形態を示している。ここでもやはり、容器が、導入ホイール42によって搬送チェーン33へともたらされる。この搬送チェーンは、好ましくは、個々の容器を保持するための複数の保持装置を有している。個々の内壁23、25、27が、生成されるX線放射の適切な遮蔽を達成できるように、搬送チェーン33が、ハウジングを通る湾曲した経路にて容器を案内する。
ここでもやはり、容器が、複数の壁23、25、27によって形成されたロックラビリンス内を供給ホイール32へと通過し、供給ホイール32が、容器を搬送装置2へと搬送する。殺菌後に、容器は、搬送経路Pに沿って取り出しホイール34によってハウジング20から再び取り出される。また、搬送チェーンは、ここでは壁25および23の周囲を延びて閉じられているが、搬送装置2に直接的にはつながっていない。
図4〜図7に示した実施形態の個々の壁の各々は、約5mmの肉厚を有しており、好ましくは鉛で製作され、あるいは相応に厚い鉛のコーティングまたは鉛の内張りを有している。しかしながら、他の材料も考えられ、その場合には、肉厚が同じ遮蔽効果を達成するように変更される。
図6の実施形態においても、搬送装置2は、完全に搬送カルーセル43の内部に位置している。容器が、この搬送カルーセル43へと渡され、この搬送カルーセル43から供給ホイール42を介して搬送装置2へと渡され、そこから再び、取り出しホイール44を介して搬送カルーセル43へと戻される。ここでもやはり、ハウジングの内部に複数の壁26、28が存在する。またここでも、処理後に、容器は搬送スター34を介して充填装置に渡される。
図7は、設備がカルーセルおよびスターのみで構成される実施形態を示している。ここでは、容器が、最初に経路P1に沿って入力ホイール42を介して搬送カルーセル45へと渡される。次いで、搬送カルーセル45が、上述のように容器を供給ホイール32へと渡し、そして最終的に搬送装置2へと渡す。そこから容器は、取り出しホイール34を介して再び搬送カルーセル45へと渡され、取り出しホイール44へと渡される。ここで、壁は分断されているか、あるいはスロット47を有しており、容器がこれらのスロットまたは開口を通って案内される。これにより、未反射の放射線が真っ直ぐに現れることが防止される。図7に示した実施形態においても、X線の放射は、1つ以上の壁またはハウジングの壁29における複数の反射を経た後でなければ、遮蔽装置(全体が参照符号20で示されている)から現れることができない。
したがって、図示したすべての実施形態において、ハウジングが、搬送装置2の全体を有利に収容する遮蔽装置として設けられている。有利には、このハウジング20の開口35が、容器の内部の殺菌の際に容器を搬送する搬送装置2から離れている。
また有利には、遮蔽装置20ならびに搬送装置の内側に、容器10を搬送装置2へと供給し、あるいは容器を搬送装置2から取り出すさらなる搬送ユニット33の少なくとも一部分が配置される。好ましくは、このさらなる搬送ユニット33も、完全に遮蔽装置20の内側に配置され、すなわち容器20が、もっぱら遮蔽装置20の内部で、このさらなる搬送ユニット33によって搬送される。したがって、有利には、遮蔽装置が、生成される放射線を遮るように機能する複数の内壁を有している。これらの内壁の間には、容器が通過することができる空隙が有利に設けられる。
出願人は、本件の出願書類に開示され、単独または組み合わせにおいて従来技術に対して新規であるすべての特徴を、本発明に必須であるとして請求する権利を留保する。
1 装置
2 搬送装置
3 第1の殺菌装置
4 放射要素
6 放射線発生装置
10 容器
10a 口
12 第2の殺菌装置
13 第2の殺菌装置
14 キャリア
16 把持要素
18 成形ユニット
20 遮蔽装置、ハウジング
21 ハウジング
23 壁
24 案内要素
25 壁
26 スライダ
27 内壁
28 内壁
29 ハウジングの壁
30 充填装置
31 閉鎖装置
32 供給ホイール、搬送スター
33 搬送チェーン、さらなる搬送ユニット
34 取り出しホイール
35 開口
42 入力ホイール
43 搬送カルーセル
44 出力ホイール、搬送スター
45 搬送カルーセル
47 スロット
52、54 搬送スター
P 搬送経路
H リフト
L 長手方向

Claims (9)

  1. 容器(10)をあらかじめ指定された搬送経路に沿って搬送する搬送装置(2)と、容器の内壁の少なくとも一領域を殺菌するための複数の殺菌装置(3)とを備えており、前記第1の殺菌装置の各々が、棒状の殺菌要素(4)と、殺菌用の放射線を生成する放射線発生装置(6)とを有し、前記殺菌要素(4)の長手方向(L)が前記容器の搬送経路に実質的に垂直に延びており、前記殺菌要素(4)を該殺菌要素(4)に対する容器(10)の相対移動によって殺菌対象容器(10)の口(10a)を通って殺菌対象容器(10)の内部へと導入することができる、容器(10)を殺菌するための装置(1)であって、
    前記容器(10)の少なくとも1つの外壁を殺菌するための少なくとも1つの第2の殺菌装置(12)を有しており、該第2の殺菌装置が、殺菌用の放射線を生成する放射線発生装置を備えており、
    殺菌用の放射線を環境に対して少なくとも部分的に遮蔽する遮蔽装置(20)を有し、
    前記遮蔽装置(20)が、前記搬送装置(2)を少なくとも部分的に囲むハウジング(21)を有し、
    前記ハウジング(21)が、容器(10)を該ハウジング(21)へと供給するための少なくとも1つの供給開口(35)を有し、
    前記ハウジング(21)の内部で生成されたX線放射線を前記供給開口(35)に達する前に少なくとも2回反射させる壁(23、24、25、26、28)が、前記ハウジング(21)の内部に配置されており、
    前記壁(23、24、25、26、28)は、前記ハウジング(21)の内部に前記容器(10)が案内されて通過するラビリンスを形成しており、
    前記搬送経路には、複数の搬送スターが隣接して配置されていることを特徴とする装置(1)。
  2. 前記殺菌要素(4)が、前記搬送装置(2)上に堅固に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
  3. 前記第2の殺菌装置(12)が、前記容器(10)の搬送経路に対して不動に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の装置(1)。
  4. 容器を容器の長手方向を中心にして少なくとも部分的に回転させる回転装置を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置(1)。
  5. 前記棒状の殺菌要素(4)の長手方向が、前記殺菌対象容器(10)の長手方向に常に平行であることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
  6. X線が外部に真っ直ぐに照射されるのを防ぐ前記遮蔽装置(20)が、少なくとも5mmの肉厚を有する鉛で製作された壁、あるいはこれと同じ遮蔽効果の肉厚である他の材料で製作された壁を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
  7. 容器(10)が搬送装置(2)によって所定の搬送経路(P)に沿って搬送され、該搬送の最中に、放射線を適用することによって容器(10)の内壁を殺菌するために容器(10)の口を通って容器(10)の内部へと達する殺菌要素(4)を各々が有している複数の殺菌装置(3)によって殺菌される容器(10)の殺菌方法であって、
    容器(10)の外壁が、該外壁を殺菌するために放射線へと少なくとも部分的に暴露され、
    生成した放射線は、遮蔽装置(20)として供されるハウジング(21)によって遮蔽され、
    前記ハウジング(21)が、容器(10)を該ハウジング(21)へと供給するための少なくとも1つの供給開口(35)を有し、
    前記ハウジング(21)の内部には、壁(23、24、25、26、28)が、前記ハウジング(21)の内部で生成されたX線放射線を前記供給開口(35)に達する前に少なくとも2回反射させるように配置されており、前記壁(23、24、25、26、28)は、前記ハウジング(21)の内部に前記容器(10)が案内されて通過するラビリンスを形成しており、
    前記搬送経路には、複数の搬送スターが隣接して配置されていることを特徴とする殺菌方法。
  8. 前記殺菌要素(4)が、前記容器(10)の搬送方向に移動させられることを特徴とする請求項7に記載の容器殺菌方法。
  9. X線が外部に真っ直ぐに照射されるのを防ぐ前記遮蔽装置(20)が、少なくとも5mmの肉厚を有する鉛で製作された壁、あるいはこれと同じ遮蔽効果の肉厚である他の材料で製作された壁を含むことを特徴とする請求項7に記載の容器殺菌方法。
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