JP2015093540A - 運搬台車 - Google Patents

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貴嗣 久保
Takatsugu Kubo
貴嗣 久保
典秀 河本
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典秀 河本
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Abstract

【課題】負荷を軽減できる補助機構を備えた運搬台車を提供する。【解決手段】二つの主車輪130R、130Lが同軸で本体部110の下部に設けられている。さらに、運搬台車100は、使用者が手で握るためのハンドル部124を先端に有するアーム部120を備える。本体部110とアーム部120とは、車輪130R、130Lの軸を回転軸として一体的に傾動し、使用者がハンドル部124を引くまたは押した際には、運搬台車100は使用者側に傾倒した状態で走行する。ハンドル角度センサ141は、ハンドル部124の折れ曲がり角度を検出する。目標傾斜角設定部163は、使用者がハンドル部124に対して行う動作に基づいて本体部110が目標とする傾斜角度を求める。制御部160は、目標傾斜角設定部163にて設定された傾斜角を目標傾斜角とする倒立振り子制御を行う。【選択図】図6

Description

本発明は運搬台車に関する。特に、使用者に掛かる荷重の負担を軽減できる運搬台車に関する。
押したり引いたりする運搬台車がある。使用者に掛かる荷重の負担を軽減するため、モータ動力を使用するものなどが各種提案されている(例えば特許文献1、特許文献2)。
特開2001−087024号公報 実用新案登録第3136153号
しかし、運搬台車を押したり引いたりするときの力学的な力の釣り合いを改めて詳細に考えると、単に車輪をモータで駆動させるだけでは補助機構として不十分である。この問題を図25を用いて説明する。図25において、人が運搬台車10を牽引している様子を示す。
運搬台車10は、
荷を収納する荷台部11と、
荷台部11の下部において同軸に設けられた二つの車輪12と、
使用者が手で握るためのグリップ14を先端に有するアーム部13と、を備えている。
(なお、図25では、側方視しているので、二つの車輪が重なっている。)
人が運搬台車10を牽引する場合、人はグリップ14を手で掴み、このグリップ14を引く。人がグリップ14を持って運搬台車10を牽くと、運搬台車10は、傾き角度θ分だけ前方に傾いた状態で牽引されることになる。このとき、腕に注目すると、腕は運搬台車10によって後方に引っ張られる。腕が鉛直線となす角度をθとすると、腕の角度θは運搬台車の傾斜角度θよりも小さいであろう。このように、腕が後ろに引っぱられ、鉛直線からやや傾き(θ)を持った状態で、人は運搬台車10を牽引する。
ここで、
運搬台車の重心位置をh、
運搬台車の質量をM、
重力加速度をgとする。
(運搬台車の重心位置hというのは、運搬台車が起立した状態のときに、運搬台車の重心が路面から高さhにある、という意味である。)
すると、傾き角度θによる回転力(トルクモーメント)T[Nm]は次式であらわされる。
Figure 2015093540
また、アーム部13と腕とは真っ直ぐにならず、アーム部13と腕とがある角度(例えばβ)をなす。そこで、人の牽引力Fのうちで運搬台車10が倒れ込もうとする回転力と釣り合う力をFvとする。(すると、Fv=F・sinβとなる(図26を参照されたい))。
運搬台車10が倒れずに傾きを維持するためには、この力Fが前述の回転力Tと釣り合わなければならない。車輪12の接地点からグリップ14までの高さをHとする。(グリップ14までの高さがHとは、運搬台車10が起立した状態のときに、グリップ14が路面から高さHにある、という意味である。)
Figure 2015093540
なお、左辺でcos(90°−θ)を乗算しているのは、アーム部13に垂直な方向の力Fのうちの鉛直方向成分を取り出すための演算である。上記式を整理すると次式となる。
Figure 2015093540
具体例として、
荷物と運搬台車との合計質量Mを5.0[kg]、
グリップまでの高さHを80[cm]、
運搬台車の重心高さhを20[cm]、
重力加速度gを9.8[m/s]、とする。
この場合、運搬台車10が倒れないようにするために必要な力Fは次のようになる。
Figure 2015093540
従って、人の腕には、アーム部13に垂直な方向に関して1.25[kg]の負荷、つまり荷物と運搬台車10との合計質量の1/4が掛かっていることになる。この負荷は腕の疲労感を誘発する原因の1つとなる。このように運搬台車10を牽引する場合、進行方向に対する負荷だけでなく、垂直方向にも負荷が掛かっていることに注意しなければならず、補助機構を設けるにあたっては垂直方向についても補助の対象とする必要がある。これが本発明が解決しようとする課題である。
本発明の運搬台車は、
荷を積載または収納する荷台部を有する本体部と、
前記本体部の下部に設けられた一または同軸の二以上の主車輪と、
前記主車輪を駆動させるモータと、
前記モータを駆動制御する制御部と、
前記本体部に対して立ち上がる向きに設けられ、使用者が手で握るためのハンドル部を先端に有するアーム部と、を備え、
前記本体部と前記アーム部とは、前記主車輪の軸を回転軸として一体的に傾動し、
使用者が前記ハンドル部を引くまたは押した際には、使用者側に傾倒した状態で走行する運搬台車であって、
前記使用者が前記ハンドル部に対して行う動作に基づいて前記本体部が目標とする傾斜角度を求める目標傾斜角設定手段を備え、
前記制御部は、前記目標傾斜角設定手段にて設定された傾斜角度を目標傾斜角とする倒立振り子制御を行う
ことを特徴とする。
本発明では、
前記ハンドル部は、前記アーム部に対して揺動可能に設けられており、
前記ハンドル部の前記アーム部に対する傾斜角を検出するハンドル角度センサが設けられ、
前記目標傾斜角設定手段は、前記ハンドル角度センサにて時々刻々検出されたハンドル角度を積算した値を前記目標傾斜角に設定する
ことが好ましい。
本発明では、
前記ハンドル部には、使用者の手による引く力または押す力を検出する力センサが設けられ、
前記制御部は、前記力センサによる力の検出値から目標加速度を算出する目標加速度算出部を有し、
前記目標加速度算出部は、
前記力センサによる力の検出値が増加する場合に適用される第1関数と、
前記力センサによる力の検出値が減少する場合に適用される第2関数と、を格納し、
前記第2関数には、少なくとも、負の加速度を与える領域がある
ことが好ましい。
本発明では、
さらに、
先端に補助輪を有し、かつ、前記主車輪の回転軸と平行な軸を揺動軸として基端側が前記本体部に軸支された補助脚部を備え、
前記補助脚部は、使用者による前記アーム部の操作に連動して、前記本体部から使用者側に向けて展開し、かつ、所定角度で固定される
ことが好ましい。
本発明では、
前記アーム部が前記本体部に対してスライド可能に設けられており、
前記アーム部の基端および前記補助脚部の基端の少なくとも一方には、前記アーム部のスライド移動に連動して前記補助脚部を押し出すカムが設けられている
ことが好ましい。
本発明では、
前記アーム部の基端と前記補助脚部の基端とは嵌脱可能な嵌合構造になっており、
前記補助輪が路面から押されると、前記アーム部の基端と前記補助脚部の基端とが互いに押し合い、前記アーム部の基端と前記補助脚部の基端とが強く嵌合することによって前記補助脚部が固定される
ことが好ましい。
運搬台車の斜視図。 運搬台車を牽引している様子を示す図。 グリップの断面構造を示す図。 運搬台車の変形例を示す図。 運搬台車の側面図。 運搬台車を牽引している様子を示す図。 運搬台車を後ろ側から見た図。 運搬台車を後ろ側から見た一部破断図。 コントローラの機能ブロック図。 モータトルク指令を生成する手順を示すフローチャート。 現在状態検出工程の処理手順を示すフローチャート。 目標速度設定工程の処理手順を示すフローチャート。 加速度関数の例を示す図。 目標傾斜角設定工程の処理手順を示すフローチャート。 積算値Φの意味を説明するための図。 積算値Φの意味を説明するための図。 積算値Φの意味を説明するための図。 積算値Φの意味を説明するための図。 積算値Φの意味を説明するための図。 グリップ部にアクセルレバーを設けた図。 本体部を一部破断してアーム部と補助脚部とを説明するための図。 アーム部が上位置に移動した状態を示す図。 運搬台車が前傾して補助輪が地面に接地した状態を示す図。 押し車とした場合の一例を示す図。 課題を説明するための図。 課題を説明するための図。
本発明の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の運搬台車に係る第1実施形態について説明する。
図1は、運搬台車の斜視図である。
運搬台車100は、例えば車輪付きの旅行用キャリーバッグのように、人が牽引することで荷物を運搬するためのものである。牽引されて進む方向を前方とし、前を向いた状態で右と左とをそれぞれ規定する(図1参照)。また、地面に近いほうを下とする。
運搬台車100は、荷台部112を有する本体部110と、本体部110から立ち上がるように設けられ、ユーザが手で握るためのハンドル部124を先端に有するアーム部120と、本体部110の下部において同軸に設けられた二つの主車輪130R、130Lと、状態検出のための複数のセンサ141−144と、主車輪130R、130Lを駆動するための電動部150と、を備える。
本体部110は、本体フレーム111と、この本体フレーム111に設けられた荷台部112と、を有しており、運搬台車100のメインボディとなる部分である。
本体フレーム111の形状を限定する必要は全く無いのであるが、例えば、図1においては、内側に空間を形成するように金属パイプおよび金属板を組み上げて作った枠体であると解釈されたい。そして、この本体フレーム111の内側に荷台部112が画成されている。
本体部110の下部には、二つの脚部113R、113Lが突出するように設けられている。運搬台車100は、人が支えなくても、脚部113R、113Lと主車輪130R、130Lとにより安定的に起立できるようになっている。
アーム部120は、本体部110から立ち上がるように設けられており、アーム部120と本体部110とは一体的に傾動する。(つまり、図2のように、アーム部120を傾ければ、同じように本体部110も傾くようになっている。)アーム部120は、ロッド部121と、ハンドル部124と、を有する。
図1では、ロッド部121は、本体部110の左側と右側とから一本ずつ立ち上がり、両者の先端同士がハンドル部124によって架橋されたようになっている。(すなわち、アーム部120は逆Uの字である。)ただし、アーム部120の形状自体は限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、ロッド部121が一本でもよいのはもちろんである。
ロッド部121は、外筒部122と、内筒部123と、を有し、伸縮自在となっている。外筒部122が本体部110に固定されており、内筒部123は、外筒部122の内側に挿通され、外筒部122に対してスライドすることでロッド部121を伸縮自在とする。ロッド部121を伸縮自在とすることで、ユーザの身長に合わせてアーム部120の長さを調整できるようにしている。
ハンドル部124は、水平方向に長さを有するバー部分124Aを有しており、ユーザが腕を下ろした状態でこのバー部分124Aを手で自然と掴めるようにしている。ここで、バー部分124Aには、このバー部分124Aを回転軸として回転するグリップ125が設けられている。運搬台車100を牽引するにあたっては、ユーザはグリップ125を握る。グリップ125の断面構造を図3に示す。グリップ125は、筒が二重になった構造を有する。内側の筒を第1筒125A、外側の筒を第2筒125Bとする。第1筒125Aと第2筒125Bとの間には若干の隙間があるとともに、第1筒125Aと第2筒125Bとは複数の弾性体(例えばゴム)125Cによって部分的に連結されている。バー部分124Aは第1筒125Aの内部に挿通されているのであるが、バー部分124Aと第1筒125Aとの間にはバネ(線バネや板バネ)125Dが介装されている。(図3には、バネ125Dとして線バネの一例を示した。)このバネ125Dにより、グリップ125の回転角度を元に戻す方向の付勢力が生じるようにする。
グリップ125がハンドル部124(バー部分124A)に対して相対回転可能であるので、ユーザは、持ち手(持ち方)を変えなくても本体部110を自由に傾けられる。また、クリップ125が弾性体125Cを挟んだ二重筒になっているので、本体部110の振動や揺動がユーザの手に直接伝わらないようになっている。
ハンドル部124は、内筒部123の先端において軸支され、ロッド部121(内筒部123)に対して揺動可能となっている。具体的には、ハンドル部124は、内筒部123に対して運搬台車100の前後方向に傾動可能に設けられている。図5においては、側方視において、ハンドル部124が前方に傾動した状態と後方に傾動した状態とを鎖線で示した。
なお、ハンドル部124と内筒部123(ロッド部121)とを揺動可能に繋ぐ軸支部分にもバネ124B(線バネや板バネ)が介装されている(図3を参照されたい。)。このバネ124Bにより、ハンドル部124を元の位置に戻す方向に付勢力が生じるようにする。(ハンドル部124の位置を元に戻すとは、ハンドル部124とロッド部121とのなす角度が0度の状態にすることをいう。)
また、ハンドル部124と内筒部123(ロッド部121)とを揺動可能に繋ぐ軸支部分についても、軸を受けるブッシュをグリップ125と同じような弾性体(緩衝材)付きの二重筒にしておくことが望ましい。
ハンドル部124と内筒部123(ロッド部121)とを繋ぐ軸支部分やグリップ125を弾性体(緩衝材)付きの二重筒にしておくと、運搬台車100の振動や揺動がユーザの手に直接伝わらないという利点があるが、さらにもう一つ意味がある。後述するように運搬台車100は倒立振り子制御によってある程度自律的に自己の姿勢制御を行うのであるが、そのため、運搬台車100は速度や傾斜角度を時々刻々と微調整しなければならない。ユーザの手と本体部110とがリジットに繋がってしまっていると、運搬台車100の速度や姿勢がユーザによって固定されてしまい、倒立振り子制御ができない。したがって、ユーザの手と本体部110との間には、本体部100の動きをある程度許容する緩衝機構が必要である。ハンドル部124と内筒部123(ロッド部121)との軸支部分やグリップ125に限らず、ユーザの手と本体部110との間であれば、ロッド部121の途中などに緩衝機構を設けておいてもよい。
二つの主車輪130L、130Rは、本体部110の下部において、本体部110の左右に一つずつ配設されている。二つの主車輪130L、130Rは、同軸になるように配置されている。ここでは、運搬台車100は牽引用であるので、主車輪130L、130Rは、本体部110の下部において、前後方向の中心よりもやや前方寄りに配設されている。(したがって、脚部113L、113Rは、本体部110の下部において、前後方向の中心よりもやや後方寄りに配設されている。)なお、本体部110の左側に配設された主車輪を左車輪130Lと称し、本体部110の右側に配設された主車輪を右車輪130Rと称する。
センサについて説明する。
センサとしては、ハンドル角度センサ(第1傾斜角度検出手段)141と、力センサ142と、車輪回転角センサ143R、143Lと、傾斜角センサ144と、が設けられている。
ハンドル角度センサ141は、ハンドル部121と内筒部124(ロッド部)との間に配設され、内筒部124に対するハンドル部121の傾き角度φを検出する。(ハンドル部121を基準にとって、ハンドル部121に対する内筒部124の傾き角度φと言い換えてもよい。)ハンドル角度センサ141にて検出された角度値をハンドル角度φと称することにする。ハンドル角度センサ141は、例えば、ロータリーエンコーダである。このハンドル角度φを時々刻々検出し、時々刻々検出したハンドル角度φを積算した積算値(Φ)を倒立振り子制御における目標傾斜角(θBA)に設定するのであるが、詳細は後述する。
力センサ142は、グリップ125の後ろ面側に配設されている。図7は、運搬台車100を後ろ側から見た図である。ユーザの手がグリップ125を持って運搬台車100を牽引するように牽くと、その力が力センサ142にて検出されるようになっている。力センサ142は、例えば、歪みセンサである。なお、ユーザが確実に力センサ142の部分に手を掛けるように、グリップ125には手の指に対応するような凹凸を設けておくとよい(図示は省略した)。
車輪回転角センサ143R、143Lは、左右の主車輪130R、130Lそれぞれの回転角度を検出する。車輪回転角センサ143R、143Lは、例えば、ロータリーエンコーダである。
傾斜角センサ144は、本体部110の傾斜角度(θBC)を検出する。傾斜角センサ144は、本体部110とともに一体的に傾斜しなければならないので、本体部110に配設するのが最も分かり易い。ただし、ロッド部122も本体部110と同じように傾斜するのでロッド部122に傾斜角センサ144を配置してもよいし、あるいは本体部110の底面に組み付けられている電動部150内に傾斜角センサ144を組み込んでもよい。傾斜角センサ144は、例えば、ジャイロセンサでもよく、2軸あるいは3軸の加速度センサでもよい。
電動部150は、本体部110の下部に設けられ、主車輪130R、130Lを駆動させる。図8は、運搬台車100を後ろ側から見た一部破断図において、内部の電動部150を示す図である。電動部150は、主車輪130R、130Lを回転駆動させる電動モータ151R、151Lと、電池152と、電動モータ151R、151Lの駆動を制御するコントローラ160と、を備える。電動モータ151R、151Lとしては、左車輪130Lを回転駆動させるための左電動モータ151Lと、右車輪130Rを回転駆動させるための右電動モータ151Rと、が設けられている。なお、電動モータ151R、151Lと車輪130R、130Lとの間には必要に応じてギア(不図示)が介装されている。
電池152は、着脱可能とし、さらに、充電式にしておくとよい。
コントローラ160は、モータトルク指令を生成し、電動モータ151R、151Lに駆動電流を印加する。
コントローラ160の機能ブロック図を図9に示す。
コントローラ160は、目標速度設定部161と、目標傾斜角設定部163と、トルク指令演算部164と、駆動回路165L、165Rと、を備える。
目標速度設定部161には加速度関数記憶部(目標加速度算出部)162が付設されている。各機能部の動作については、フローチャートを参照しながら後述する。
(制御動作)
運搬台車100の制御動作を説明する。コントローラ160による運搬台車100の制御動作をフローチャートを参照しながら説明する。図10は、コントローラ160にてモータトルク指令を生成する手順を示すフローチャートである。すなわち、運搬台車100の制御方法は、現在状態検出工程(ST100)と、目標速度設定工程(ST200)と、目標傾斜角度設定工程(ST300)と、トルク指令演算工程(ST400)と、備えている。以下、各工程を順に説明する。
まず、現在状態の検出を行う(ST100)。
目標を実現するように電動モータ151R、151Lを駆動すれば良いのであるが、モータ151R、151Lに印加すべき駆動電流は現状と目標との差分で決まる。したがって、まず、現在状態の検出を行う。図11は、現在状態検出工程(ST100)の処理手順を示すフローチャートである。現在状態検出工程(ST100)は、トルク指令演算部164によって実行される。
まず、車輪回転角センサ143R、143Lによって車輪回転角θWCを検出する(ST110)。さらに、検出した車輪回転角θWCに基づいて現在の車輪回転角速度ωWCを算出する(ST120)。
(具体的には、検出した車輪回転角θWCを微分して、現在の車輪回転角速度ωWCを算出すればよい。)
なお、主車輪に右車輪130Rと左車輪130Lとの二つが存在することが気になる御仁は、ここでいう車輪の回転角速度(θWC)は、右車輪130Rの角速度と左車輪130Lの角速度の単純な平均(算術平均)を意味している、と考えて頂きたい。
また、傾斜角センサ144によって本体部110の傾斜角θBCを検出する(ST130)。そして、検出した本体部110の傾斜角θBCに基づいて現在の本体部110の傾斜角速度ωBCを算出する(ST140)。(具体的には、検出した本体部110の傾斜角θBCを微分して、現在の本体部110の傾斜角速度ωBCを算出すればよい。)
このようにして、現在状態の検出が終了する。
次に、目標速度設定工程(ST200)を説明する。
図12は、目標速度設定工程(ST200)の処理手順を示すフローチャートである。
目標速度設定工程(ST200)においては、運搬台車100の目標走行速度Vを設定する。目標速度設定工程(ST200)は、目標速度設定部161にて実行される。まず、ST210において、目標速度設定部161は、力センサ142による検出値を取得する。ユーザがグリップ125を軽く握った状態で前進すると、グリップ125が前に押される(図2、図6)。その押し力は力センサ142で検出される。そして、目標速度設定部161は、力センサ142による検出値(力検出値と称する)から目標加速度aを設定するのであるが、ここで、力検出値を加速度値に変換するための変換関数について説明する。
加速度関数記憶部162には、力検出値を加速度値に変換するための変換関数が設定記憶されている。この変換関数を加速度関数と称することにする。図13に加速度関数の例を示す。
なお、ここでいう加速度は、主車輪130R、130Lの回転角加速度を意図している。加速度というとベクトル量になるので、“向き”を気にする御仁もおられるかもしれないが、その場合は、加速度の大きさを主として考えて頂きたい。主車輪に右車輪130Rと左車輪130Lとの二つが存在することが気になる御仁は、ここでいう加速度(の大きさ)は、右車輪130Rの加速度と左車輪130Lの加速度との単純な平均(算術平均)を意味していると考えて頂きたい。(右車輪130Rと左車輪130Lとを差動回転させて旋回する話しは後の変形例のなかで触れる。)
加速度関数にはヒステリシスを持たせるようにしており、すなわち、力検出値が増加する場合に適用する加速度関数(図13(A))と、力検出値が減少する場合に適用する加速度関数(図13(B))と、がそれぞれ別個にある。力検出値が増加する場合というのは、ユーザとしては、運搬台車100の速度を速めたいと考えている場合である。したがって、力検出値が増加する場合には、目標加速度もそれに合わせて増加するように変換関数を設定しておけばよい(図13(A))。
一方、力検出値が減少する場合には、ユーザとしては、運搬台車100の前進速度をもっとゆっくりにしたい、さらには、運搬台車100を停止させたい、と考えている場合である。したがって、力検出値が減少する場合、力検出値がある所定値以下に下がったときには加速度値がマイナス(負の値)をとるように加速度関数を設定している(図13(B))。
目標速度設定部161は、力検出値を微分して、力検出値が増加傾向にあるか減少傾向にあるか判断する。そして、適切な加速度関数を用いて、力検出値を目標加速度値aに変換する(ST220)。続いて、ST130において、この加速度値aを加味した車輪回転角速度ωWAを算出する。このように算出される車輪回転角速度ωWAを目標車輪回転角速度ωWAと称する。先に求めた現在の車輪回転角速度ωWCと合わせて、目標車輪回転角速度ωWAは次のようになる。
Figure 2015093540
このように算出された目標車輪回転角速度ωWAは、目標速度設定部161からトルク指令演算部164に送られる。
次に、目標傾斜角設定工程(ST300)を説明する。図14は、目標傾斜角設定工程(ST300)の処理手順を示すフローチャートである。目標傾斜角設定工程(ST300)は、目標傾斜角設定部163により実行される。まず、ST310において、ハンドル角度センサ141による検出値を取得する。この検出値をハンドル角度φと称することにする。次に、ST320において、ハンドル角度φが検出閾値以上になっているか否かを判定する。検出閾値は、誤検出を防ぐために設定されている、いわゆる、“遊び”である。
ハンドル角度φが検出閾値以上になっていれば(ST320:YES)、目標傾斜角設定部163は、次に、積算値Φを求める(ST330)。積算値Φとは、次のような値である。
積算値Φ=[比例成分値]+[累積成分値]
ここで、[比例成分値]および[累積成分値]をそれぞれ次のように定義する。
[比例成分値]=偏差×比例ゲイン
ただし、偏差=ハンドル角度φ−検出閾値
[累積成分値]=累積値×累積ゲイン
ただし、累積値=前回までの累積値+偏差×制御周期
そして、ST340において、積算値Φの大きさが所定の大きさ閾値以上になっているか判定する。積算値Φの大きさが所定の大きさ閾値以上になっていれば(ST340:YES)、この積算値Φを目標傾斜角θBAとして設定する。この目標傾斜角θBAが、目標とすべき本体部110の傾斜角となる。
このようにして求められた目標傾斜角θBAは、目標傾斜角設定部163からトルク指令演算部164に送られる。以上で目標傾斜角θBAの設定工程(ST200)は終了する。
ここで、ハンドル角度センサ141による検出値(ハンドル角度φ)を積算した積算値Φを求める意味を図15から図19を参照しつつ説明する。最初、図15のように運搬台車100が起立した状態で静止しているとする。この状態からユーザがグリップ125を掴んで前方に歩き出したとする。すると、ハンドル部124が前方に引かれるので、ハンドル部124が前方に傾斜するであろう。このときのハンドル角度をφとする。ハンドル角度φはハンドル角度センサ141で検出される。
運搬台車100がユーザの動きに合わせて自然に傾斜しながら走り出すことが理想である。したがって、目標傾斜角θBAをφに設定し、本体部110の傾斜角がφになるようにする。本体部110が前傾していくわけであるから、ハンドル角度は0度に近づく(0度に復帰する)。この状態を図16に示す。このようにして、運搬台車100はユーザの前進に合わせて自然に傾斜しながら走り出すようになる。
さて、ユーザの歩調が速まったなどにより、ユーザがハンドル部124をさらに前方に引くとする。(単にユーザが運搬台車100をもっと前傾させたくて、ハンドル部124を前に倒した、と考えてもよい。)すると、ハンドル部124がさらに前方に傾斜することになる(図17参照)。このハンドル部124の傾斜はハンドル角度センサ141にて検出される。例えば、このときのハンドル角度センサ141による検出角度をφとする。
ユーザの動き(歩調の速まりや姿勢の変化)に追従するように運搬台車100の姿勢(傾斜角)が変わるようにしたいので、このときの本体部110の目標傾斜角θBAは、先のφに新たな傾斜であるφを積算した値になるであろう(図18参照)。これが積算値を求めることの意味である。
もう一段階説明を加える。運搬台車100の速度がユーザの歩調に比べて速すぎて、ユーザの想定よりも運搬台車100がユーザに近づいてきたとする。すると、図19に示すように、ハンドル部124は後ろ側に傾斜するであろう。このときのハンドル部124の傾斜をφ3とする。(φ3は負の値として検出される。)ユーザの意図に対して本体部110は倒れ込み過ぎであるので、φ3だけ起立方向に起き上がるように目標傾斜角度θBAが設定される。このようにして、本体部110は、ユーザの動きに対して最適な傾斜角になるように制御されることになる。
次に、トルク指令演算部164において、電動モータ151R、151Lを駆動するためのトルク指令値を求める(ST400)。トルク指令は、次の式によって求められる。
トルク指令TCOM
=車輪回転角度ゲインKθW×現在の車輪回転角度θWC
+車輪回転角速度ゲインKωW×(目標車輪回転角速度ωWA−現在の車輪回転角速度ωWC
+本体部傾斜角ゲインKθB×(目標傾斜角θBA−現在の本体部傾斜角θBC
+本体部傾斜角速度ゲインKωB×現在の本体部の傾斜角速度ωBC
このようにして求まったトルク指令TCOMは、トルク指令演算部164から駆動回路165R、165Lに送られる。
駆動回路165R、165Lは、トルク指令TCOMに応じた制御電流を電動モータ151R、151Lに印加する。すると、車輪130R、130Lがトルク指令TCOMに従って回転駆動する。
この車輪130R、130Lの駆動により、運搬台車100は、ユーザがこの運搬台車100を牽引する際の理想の傾斜角を自律的に維持しつつ、かつ、ユーザの歩調に合わせた進行速度で自律的に走行する。したがって、ユーザは、運搬台車100を牽引するにあたって、重さを支える必要もなく、また、引く力もそれほど必要としない。
(変形例1)
上記第1実施形態では、グリップ125に力センサ142を設けていた。運搬台車を牽引するためにユーザがグリップ125に掛ける力を力センサ142で検出し、力検出値に基づいて加速度を決定していた。ここで、変形例1として、力センサ142に代えて、アクセルレバー146を設けてもよい。図20は、アクセルレバー146を例示した図である。アクセルレバー146は、ユーザが握り込んだり、リリースしたりできるようになっている。ユーザがアクセルレバー146を握ったときには加速し、ユーザがアクセルレバー146を緩めたときには加速度を小さくし、さらには、アクセルレバー146を握る力が所定値よりも小さくなった場合には、減速するようにする。図13で説明した加速度関数をそのまま適用してもよい。アクセルレバー146を設けておけば、ユーザが運搬台車100の加減速を意識的に調整することができる。
(変形例2)
力センサやアクセルレバーに掛かる力に基づいて加速度を決定することに代えて、現在状態から次ぎの状態を推定する推定装置を組み込んで、この推定装置によって適切な加速度を決定してもよい。このような推定装置としては例えばカルマンフィルタを用いることができる。
(変形例3)
左右の車輪に回転速度の差を付けるようにすると、旋回が楽になる。ユーザが旋回しようするとき、グリップ125に掛かる力は左側と右側とで異なるであろう。例えば、ユーザが右に旋回しようするとき、グリップ125に対しては右側よりも左側に大きな力が掛かるであろう。そこで、グリップ125に互いに分離した複数の力センサを設けておき、力のバランスから右旋回か左旋回かを検出してもよい。そして、左右の車輪に回転速度の差をつけるようにすると、旋回が楽になる。
(変形例4)
上記実施形態では、二つの主車輪を同軸に設けていたが、車輪が一つの一輪車であってもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態の運搬台車200にあっては、補助脚部によって運搬台車の傾斜姿勢を保つようにしたことに特徴を有する。
図21は、本体部110を一部破断して、アーム部220と補助脚部300とを説明するための図である。
図21において、アーム部220は、本体部110に対して上下方向にスライド移動可能に設けられている。ここでいう上下方向とは、運搬台車200を起立させた状態で鉛直上方向を上とし、鉛直下方向を下とした。アーム部220のスライド方向を規定するためのガイドレール(不図示)など、既知のガイド機構を本体部110に組み込んでおけばよい。図21は、アーム部220が下位置にある状態を示している。ユーザがグリップ部221を持ってアーム部220を上方に引き上げると、図22に示すように、アーム部220は上位置にスライド移動する。アーム部220の基端側(下端側)にはカム部225が形成されているが、これについては後述する。
第2実施形態は、アーム部220の上下動に連動して本体部110からユーザ側に向けて展開する補助脚部300を有する。補助脚部300は、全体としては、長尺の棒状体である。補助脚部300の途中が揺動軸310で本体部110に固定されている。この揺動軸310の軸線は、主車輪130L、130Rの回転軸と平行である。
説明のため、補助脚部300のうち揺動軸310より下側部分を下桿部320とし、揺動軸310より上側部分を上桿部330とする。下桿部320の先端(下端)には補助輪321がついている。なお、運搬台車200を起立させたとき、補助輪321は地面につかない程度の高さにある。つまり、それだけ下桿部320の長さが短いように調整されているということである。このように運搬台車200の起立状態で補助輪321が地面につかない程度に下桿部320を短くしているのは、図23のように、運搬台車200が前傾したときに補助輪321が接地するようにしたいからである。
運搬台車200を起立させた状態で上桿部の形状を説明すると、図21に示すように、上桿部330は、揺動軸310の箇所から一旦後方に折れ曲がり、途中331で屈曲して、その後、鉛直上向きに延伸する。そして、上桿部330の先端(上端)には、カムフォロア332が形成されている。
アーム部220の基端(下端)に形成されたカム部225と、上桿部330の先端(上端)に形成されたカムフォロア332と、の組み合わせでカム機構が構成されている。運搬台車200を起立させた状態で説明すると、図21において、カム部225は、後方に向けて凸となる形状である。図21においては、カム部225の外形は滑らかな曲面となっており、半卵型である。
カムフォロア332は、上桿部330の先端(上端)において、前方に向けて凸となる形状である。カムフォロア332の下辺333は、後方から前方に向かうにつれて上方に上るようなテーパ面になっている。これにより、カム部225が上方に向けて移動するとき、カム部225の上方移動がカムフォロア332の後方移動に変換されるようになっている。また、カムフォロア332の先端面(前端面)には、小さな凹部334が設けられており、カム部225の先端(後端)226がこの凹部334に嵌脱可能に嵌るようになっている(図22参照)。
図21に示すように、アーム部220が下位置にあるときにはカム部225も下位置にあってカムフォロア332に関係しない。このとき、下桿部320は揺動軸310から鉛直下向きに吊された状態になっており、下桿部320の先端(下端)にある補助輪321は本体部110の内側に収容されたようになっている。
一方、図22に示すように、アーム部220が上位置に移動すると、カム部225がカムフォロア332を後方に押し出し、その後、カム部225の先端(後端)226がカムフォロア332の凹部334に嵌合する。カムフォロア332の後方移動に伴って補助脚部300は揺動軸310を中心として回動するので、補助輪321は前方に出てくる。
第2実施形態に係る運搬台車200の使用状態について説明する。運搬台車200を使用していないときには、図21に示すように、アーム部220は下位置に下げられ、運搬台車200は主車輪130L、130Rと脚部113L、113Rとにより起立している。さて、この状態から、運搬台車200を使用するには、ユーザはグリップ部221を持って使いやすい高さまで引き上げる。すなわち、アーム部220が引き上げられる。
このとき、アーム部220の基端(下端)にあるカム部225がカムフォロア332の下辺333を押し上げる。これにより、カムフォロア332が後方に向けて押される。カムフォロア332が後方に向けて押されると、揺動軸310を中心にして補助脚部300が回動し、下桿部320が前方に押し出される。すると、補助輪321が本体部110から前方に出てくる。そして、カム部225の先端(後端)がカムフォロア332の凹部334に嵌ったところで、アーム部220は一旦その位置が固定される。
ユーザは、グリップ部221を掴んだまま自然と前に歩き出す。すると、図23に示すように運搬台車200は前傾し、補助輪321が地面に接地する。さらに、ユーザが前に進むので、補助輪321には後方への押力が掛かるのであるが、補助脚部300の揺動軸310を中心とした回動により、補助輪321に掛かる後方への押力は、カムフォロア332がカム部225を前方に押す力に変換される。これにより、カムフォロア332とカム部225とが強く噛み合うので、アーム部220の位置は強く固定される。
また、カムフォロア332とカム部225とが噛み合うと、補助脚部300の回動は止められるので、補助輪321も固定される。そして、前に倒れようとする運搬台車200に対し、この補助輪321が突っ張りになって運搬台車200が倒れ込まないように支えている。従って、ユーザが上向きの力を掛けて支えるようなことをしなくても運搬台車200の傾斜角度は保持されるのであり、ユーザは鉛直方向の負荷を支える必要はない。
(変形例5)
補助脚部300の揺動軸310に線バネを仕込んでおいてもよい。補助脚部300がアーム部220のカム部225で押されていないときには(つまり図21の状態のときには)、補助脚部300(補助輪321)を本体部110内に収納する向きに前記線バネの付勢力が働くようにしておくとよい。また、ユーザが身長に合わせてアーム部が伸縮するようにしておくとよい。このような伸縮機構は、第1実施形態で例示したようにアーム部のロッドを内筒部と外筒部とで構成することにより実現できるし、その他よく知られた構成であってもよい。
(変形例6)
第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせてもよい。すなわち、第1実施形態のごとく自律的倒立振り子制御を行いつつ、かつ、補助輪321で支えてもよい。ただし、運搬台車(本体部)の最大傾斜角は補助輪321によって規定され、すなわち、運搬台車(本体部)の傾斜角の最大値は、補助輪321が接地するときの本体部の傾斜角である。従って、図10のフローチャートにおいて、目標傾斜角θBAに上限値を設定しておくことに留意する。
(変形例7)
上記実施形態においては、主として、牽引するタイプの運搬台車について説明したが、本発明は押すタイプの運搬台車であっても適用できることはご理解頂けるであろう。押し車とした場合の一例を図24に示した。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
本発明の応用製品としては何ら限定されるものではない。旅行用のキャリーバッグはもちろんのことであるが、運送業者が使用する台車にも使用できるし、工場内での荷物運搬台車でもよい。また、押し車とする場合、車椅子に適用することもできる。
10…運搬台車、11…荷台部、12…車輪、13…アーム部、14…グリップ、100…運搬台車、110…本体部、111…本体フレーム、112…荷台部、113L…脚部、113R…脚部、120…アーム部、121…ロッド部、122…外筒部、123…内筒部、124…ハンドル部、124A…バー部分、125…グリップ、125A…第1筒、125B…第2筒、125C…弾性体、125D…バネ、130R…主車輪、130L…主車輪、141…ハンドル角度センサ、142…力センサ、143R、143L…車輪回転角センサ、144…傾斜角センサ、146…アクセルレバー、150…電動部、151R、151L…電動モータ、152…電池、160…コントローラ、161…目標速度設定部、162…加速度関数記憶部、163…目標傾斜角設定部、164…トルク指令演算部、165L、165R…駆動回路、200…運搬台車、220…アーム部、221…グリップ部、225…カム部、300…補助脚部、310…揺動軸、320…下桿部、321…補助輪、330…上桿部、332…カムフォロア、333…カムフォロアの下辺、334…凹部。

Claims (6)

  1. 荷を積載または収納する荷台部を有する本体部と、
    前記本体部の下部に設けられた一または同軸の二以上の主車輪と、
    前記主車輪を駆動させるモータと、
    前記モータを駆動制御する制御部と、
    前記本体部に対して立ち上がる向きに設けられ、使用者が手で握るためのハンドル部を先端に有するアーム部と、を備え、
    前記本体部と前記アーム部とは、前記主車輪の軸を回転軸として一体的に傾動し、
    使用者が前記ハンドル部を引くまたは押した際には、使用者側に傾倒した状態で走行する運搬台車であって、
    前記使用者が前記ハンドル部に対して行う動作に基づいて前記本体部が目標とする傾斜角度を求める目標傾斜角設定手段を備え、
    前記制御部は、前記目標傾斜角設定手段にて設定された傾斜角度を目標傾斜角とする倒立振り子制御を行う
    ことを特徴とする運搬台車。
  2. 請求項1に記載の運搬台車において、
    前記ハンドル部は、前記アーム部に対して揺動可能に設けられており、
    前記ハンドル部の前記アーム部に対する傾斜角を検出するハンドル角度センサが設けられ、
    前記目標傾斜角設定手段は、前記ハンドル角度センサにて時々刻々検出されたハンドル角度を積算した値を前記目標傾斜角に設定する
    ことを特徴とする運搬台車。
  3. 請求項1または請求項2に記載の運搬台車において、
    前記ハンドル部には、使用者の手による引く力または押す力を検出する力センサが設けられ、
    前記制御部は、前記力センサによる力の検出値から目標加速度を算出する目標加速度算出部を有し、
    前記目標加速度算出部は、
    前記力センサによる力の検出値が増加する場合に適用される第1関数と、
    前記力センサによる力の検出値が減少する場合に適用される第2関数と、を格納し、
    前記第2関数には、少なくとも、負の加速度を与える領域がある
    ことを特徴とする運搬台車。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の運搬台車において、
    さらに、
    先端に補助輪を有し、かつ、前記主車輪の回転軸と平行な軸を揺動軸として基端側が前記本体部に軸支された補助脚部を備え、
    前記補助脚部は、使用者による前記アーム部の操作に連動して、前記本体部から使用者側に向けて展開し、かつ、所定角度で固定される
    ことを特徴とする運搬台車。
  5. 請求項4に記載の運搬台車において、
    前記アーム部が前記本体部に対してスライド可能に設けられており、
    前記アーム部の基端および前記補助脚部の基端の少なくとも一方には、前記アーム部のスライド移動に連動して前記補助脚部を押し出すカムが設けられている
    ことを特徴とする運搬台車。
  6. 請求項5に記載の運搬台車において、
    前記アーム部の基端と前記補助脚部の基端とは嵌脱可能な嵌合構造になっており、
    前記補助輪が路面から押されると、前記アーム部の基端と前記補助脚部の基端とが互いに押し合い、前記アーム部の基端と前記補助脚部の基端とが強く嵌合することによって前記補助脚部が固定される
    ことを特徴とする運搬台車。
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